JPH06128631A - 低温靱性の優れた高マンガン超高張力鋼の製造方法 - Google Patents
低温靱性の優れた高マンガン超高張力鋼の製造方法Info
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- JPH06128631A JPH06128631A JP28157292A JP28157292A JPH06128631A JP H06128631 A JPH06128631 A JP H06128631A JP 28157292 A JP28157292 A JP 28157292A JP 28157292 A JP28157292 A JP 28157292A JP H06128631 A JPH06128631 A JP H06128631A
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、高価な合金元素を用いることな
く、高強度でかつ母材靱性、溶接熱影響部靱性の優れた
高張力鋼を提供する。 【構成】 Mnを6〜15%含有することにより焼入性
を高めて高強度化し、高Mn化による粒界脆化感受性の
増加をBの添加により抑制して溶接熱影響部靱性を向上
した高強度高Mn鋼において、熱間圧延条件あるいは熱
処理条件を限定し、またはさらに圧延後あるいは熱処理
後の焼戻し温度を併せて限定することにより、特に母材
靱性の向上をはかる。必要に応じてNi、Cuをさらに
含有させて一層の靱性向上をはかる。
く、高強度でかつ母材靱性、溶接熱影響部靱性の優れた
高張力鋼を提供する。 【構成】 Mnを6〜15%含有することにより焼入性
を高めて高強度化し、高Mn化による粒界脆化感受性の
増加をBの添加により抑制して溶接熱影響部靱性を向上
した高強度高Mn鋼において、熱間圧延条件あるいは熱
処理条件を限定し、またはさらに圧延後あるいは熱処理
後の焼戻し温度を併せて限定することにより、特に母材
靱性の向上をはかる。必要に応じてNi、Cuをさらに
含有させて一層の靱性向上をはかる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は引張り強さが100kg
f/mm2 以上で、良好な母材の低温靱性を有するとと
もに溶接部の靱性にも優れた高マンガン超高張力鋼の製
造方法にかかわるものである。
f/mm2 以上で、良好な母材の低温靱性を有するとと
もに溶接部の靱性にも優れた高マンガン超高張力鋼の製
造方法にかかわるものである。
【0002】
【従来の技術】現在、溶接構造用鋼は種々の分野で用い
られ、強度レベルも引張り強さ40〜100kgf/m
m2 程度の広い範囲で使用される。近年は構造物の大型
化、省エネルギー等の目的から強度の高い高張力鋼の使
用が増加している。高張力鋼の内でも引張り強さが70
〜80kgf/mm2 を超えるような高強度鋼は一般的
には焼入れ焼戻し処理によって製造される。圧延に引き
続いて焼入れを行う直接焼入れのような製造方法もある
が、これも焼入れの範疇に入る。焼入れ焼戻しにより製
造される、いわゆる調質高張力鋼は強度・靱性確保のた
めに板厚中心部まで十分焼きを入れる必要性から通常、
Ni,Cu,Cr,Mo等の合金元素を含有する。特に
厚手材であったり、−60℃以下といった厳しい低温靱
性が要求される場合には、焼入性確保、およびマトリク
スの強靱化をはかるために、さらにNiを主とした合金
元素の多量添加が必要となる。Ni,Cr,Mo等を多
く含む鋼は通常の鋼材に比べて不可避的に非常に高価と
なるため、構造物全般に広く使用できるものではない。
従って、厚手材やきびしい強度、低温靱性の要求のもと
でも廉価に製造でき、かつ様々な溶接条件においても優
れた溶接継手靱性を有する高張力鋼の製造技術の確立が
望まれる。
られ、強度レベルも引張り強さ40〜100kgf/m
m2 程度の広い範囲で使用される。近年は構造物の大型
化、省エネルギー等の目的から強度の高い高張力鋼の使
用が増加している。高張力鋼の内でも引張り強さが70
〜80kgf/mm2 を超えるような高強度鋼は一般的
には焼入れ焼戻し処理によって製造される。圧延に引き
続いて焼入れを行う直接焼入れのような製造方法もある
が、これも焼入れの範疇に入る。焼入れ焼戻しにより製
造される、いわゆる調質高張力鋼は強度・靱性確保のた
めに板厚中心部まで十分焼きを入れる必要性から通常、
Ni,Cu,Cr,Mo等の合金元素を含有する。特に
厚手材であったり、−60℃以下といった厳しい低温靱
性が要求される場合には、焼入性確保、およびマトリク
スの強靱化をはかるために、さらにNiを主とした合金
元素の多量添加が必要となる。Ni,Cr,Mo等を多
く含む鋼は通常の鋼材に比べて不可避的に非常に高価と
なるため、構造物全般に広く使用できるものではない。
従って、厚手材やきびしい強度、低温靱性の要求のもと
でも廉価に製造でき、かつ様々な溶接条件においても優
れた溶接継手靱性を有する高張力鋼の製造技術の確立が
望まれる。
【0003】本発明者らは先に特願平3−144089
号においてMnを6〜15%含む鋼にBを微量添加する
ことにより粒界破壊を防止して優れた溶接熱影響部(H
AZ)靱性の得られる鋼を提案した(以降、特願平3−
144089号の請求範囲の成分を有する鋼をB添加高
Mn鋼と呼ぶ)。B添加高Mn鋼の強度靱性と製造条件
の関係を詳細に検討した結果、本鋼は特定の製造条件に
よって強度靱性が大幅に変化することが判明した。従っ
て、B添加高Mn鋼においても一層優れた母材特性を得
るための適正な製造技術が必要となる。
号においてMnを6〜15%含む鋼にBを微量添加する
ことにより粒界破壊を防止して優れた溶接熱影響部(H
AZ)靱性の得られる鋼を提案した(以降、特願平3−
144089号の請求範囲の成分を有する鋼をB添加高
Mn鋼と呼ぶ)。B添加高Mn鋼の強度靱性と製造条件
の関係を詳細に検討した結果、本鋼は特定の製造条件に
よって強度靱性が大幅に変化することが判明した。従っ
て、B添加高Mn鋼においても一層優れた母材特性を得
るための適正な製造技術が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】B添加高Mn鋼のHA
Z靱性は化学成分により決まるため、特願平3−144
089号で示した成分範囲とすることにより広い入熱範
囲で優れたHAZ靱性を確保することが可能であるが、
母材の強度、靱性は製造履歴により変化し、場合によっ
てはHAZ靱性に比べて特性が大きく劣化する可能性が
あることが判明した。従って、廉価に製造可能な調質高
張力鋼としてB添加高Mn鋼を低温靱性要求の厳しい部
材として使用するためには、低温靱性確保のための適切
な母材製造条件を確立することが課題となる。
Z靱性は化学成分により決まるため、特願平3−144
089号で示した成分範囲とすることにより広い入熱範
囲で優れたHAZ靱性を確保することが可能であるが、
母材の強度、靱性は製造履歴により変化し、場合によっ
てはHAZ靱性に比べて特性が大きく劣化する可能性が
あることが判明した。従って、廉価に製造可能な調質高
張力鋼としてB添加高Mn鋼を低温靱性要求の厳しい部
材として使用するためには、低温靱性確保のための適切
な母材製造条件を確立することが課題となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはB添加高M
n鋼を製造する場合、特定の焼戻し温度範囲において本
鋼は粒界破壊により大きな脆化を生じるため、靱性の劣
化を防止するためには、焼戻し温度の適正化と不純物元
素、特にP量の低減が特に重要であるとの結論を得、本
発明に至った。その要旨とするところは、重量%で、
C:0.01〜0.06%、Si:0.01〜1.0
%、Mn:6〜15%、P:0.005%以下、S:
0.01%以下、Al:0.005〜0.1%、B:
0.0003〜0.010%、N:0.010%以下、
必要に応じて適正量の、Cr、Mo、Ni、Cuを含有
し、残部はFe及び不可避不純物からなる鋼を、焼入れ
焼戻し処理で製造する場合は、1000℃以上に加熱し
た後熱間圧延し、続いてAc3 変態点〜1000℃の温
度域に再加熱した後、該温度から冷却するに際して70
0℃〜300℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s
以上となるように冷却し、さらに必要に応じて450℃
〜Ac1 変態点+50℃の温度で焼き戻すことを特徴と
し、再加熱処理をせずに製造する場合は、950℃〜1
150℃に加熱し、900℃以下での圧下率が10〜5
0%で、仕上げ温度が750℃〜850℃である熱間圧
延を施し、圧延後の冷却に際して700℃〜300℃の
温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上となるように
冷却し、さらに必要に応じて450℃〜Ac1 変態点+
50℃の温度に焼き戻すことを特徴とする低温靱性の優
れた高マンガン超高張力鋼の製造方法にある。
n鋼を製造する場合、特定の焼戻し温度範囲において本
鋼は粒界破壊により大きな脆化を生じるため、靱性の劣
化を防止するためには、焼戻し温度の適正化と不純物元
素、特にP量の低減が特に重要であるとの結論を得、本
発明に至った。その要旨とするところは、重量%で、
C:0.01〜0.06%、Si:0.01〜1.0
%、Mn:6〜15%、P:0.005%以下、S:
0.01%以下、Al:0.005〜0.1%、B:
0.0003〜0.010%、N:0.010%以下、
必要に応じて適正量の、Cr、Mo、Ni、Cuを含有
し、残部はFe及び不可避不純物からなる鋼を、焼入れ
焼戻し処理で製造する場合は、1000℃以上に加熱し
た後熱間圧延し、続いてAc3 変態点〜1000℃の温
度域に再加熱した後、該温度から冷却するに際して70
0℃〜300℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s
以上となるように冷却し、さらに必要に応じて450℃
〜Ac1 変態点+50℃の温度で焼き戻すことを特徴と
し、再加熱処理をせずに製造する場合は、950℃〜1
150℃に加熱し、900℃以下での圧下率が10〜5
0%で、仕上げ温度が750℃〜850℃である熱間圧
延を施し、圧延後の冷却に際して700℃〜300℃の
温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上となるように
冷却し、さらに必要に応じて450℃〜Ac1 変態点+
50℃の温度に焼き戻すことを特徴とする低温靱性の優
れた高マンガン超高張力鋼の製造方法にある。
【0006】
【作用】先ず、化学成分の限定理由を以下に述べる。本
発明の目的とする特性を達成するためには各々の構成元
素量について適正範囲に限定する必要がある。Cは強度
を向上するために有効な成分であるが、本発明者らが詳
細に検討した結果によれば、本発明の如き高Mn鋼にお
いてはC量が増加するにつれて母材靱性、HAZ靱性が
劣化する。Cの悪影響は母材靱性においてより顕著であ
り、0.01%の添加あたりシャルピー試験のエネルギ
ー遷移温度が約10〜15℃上昇する。本発明では母材
強度を確保でき、母材靱性を極端に劣化させない範囲と
してCを0.01%〜0.06%とした。
発明の目的とする特性を達成するためには各々の構成元
素量について適正範囲に限定する必要がある。Cは強度
を向上するために有効な成分であるが、本発明者らが詳
細に検討した結果によれば、本発明の如き高Mn鋼にお
いてはC量が増加するにつれて母材靱性、HAZ靱性が
劣化する。Cの悪影響は母材靱性においてより顕著であ
り、0.01%の添加あたりシャルピー試験のエネルギ
ー遷移温度が約10〜15℃上昇する。本発明では母材
強度を確保でき、母材靱性を極端に劣化させない範囲と
してCを0.01%〜0.06%とした。
【0007】次に、Siは溶鋼の脱酸を行う上で有効な
元素であり、強度上昇にも効果があるが多量に添加した
場合、粗大な酸化物を生成しやすく、本発明のような強
度の高い鋼では延性や靱性を大きく損ねるため、0.0
1〜1.0%の範囲とした。Mnは本発明の最も重要な
構成元素のひとつである。本発明においては冷却速度の
広い範囲でほぼマルテンサイト単相組織となって、安定
して母材強度、HAZ靱性を確保するに必要な量として
下限を6%とした。さらにMn量を高めるとHAZ靱性
は向上するが、15%を超えると逆に靱性が劣化しはじ
める。母材靱性も同様に15%を超えるMn量では靱性
が劣化する傾向にあり、その劣化量はHAZ靱性におけ
るよりも顕著であるため、本発明においてはMn量の上
限を15%とした。
元素であり、強度上昇にも効果があるが多量に添加した
場合、粗大な酸化物を生成しやすく、本発明のような強
度の高い鋼では延性や靱性を大きく損ねるため、0.0
1〜1.0%の範囲とした。Mnは本発明の最も重要な
構成元素のひとつである。本発明においては冷却速度の
広い範囲でほぼマルテンサイト単相組織となって、安定
して母材強度、HAZ靱性を確保するに必要な量として
下限を6%とした。さらにMn量を高めるとHAZ靱性
は向上するが、15%を超えると逆に靱性が劣化しはじ
める。母材靱性も同様に15%を超えるMn量では靱性
が劣化する傾向にあり、その劣化量はHAZ靱性におけ
るよりも顕著であるため、本発明においてはMn量の上
限を15%とした。
【0008】Pは粒界脆化を助長して母材、HAZとも
靱性を劣化させるため、極力低減することが好ましい。
特に焼入れ焼戻し処理を施す場合は粒界脆化感受性が高
くなるため、圧延ままで使用する場合よりも一層低減す
る必要があるため、許容できる量として0.005%以
下とした。SについてもMnSを形成したり粒界に偏析
して延性や靱性を劣化させるため、極力低減することが
好ましいが、許容できる量として0.01%以下とし
た。AlはSiと同様、脱酸元素として有効であるが、
過剰に添加すると、粗大な酸化物を形成して延性、靱性
の劣化要因となるため、0.005〜0.1%の範囲と
した。
靱性を劣化させるため、極力低減することが好ましい。
特に焼入れ焼戻し処理を施す場合は粒界脆化感受性が高
くなるため、圧延ままで使用する場合よりも一層低減す
る必要があるため、許容できる量として0.005%以
下とした。SについてもMnSを形成したり粒界に偏析
して延性や靱性を劣化させるため、極力低減することが
好ましいが、許容できる量として0.01%以下とし
た。AlはSiと同様、脱酸元素として有効であるが、
過剰に添加すると、粗大な酸化物を形成して延性、靱性
の劣化要因となるため、0.005〜0.1%の範囲と
した。
【0009】Bは高Mn鋼における粒界脆化を抑制する
ために特に重要な元素であり、その効果を生じさせるた
めには0.0003%以上の添加が必要である。しか
し、0.010%を超える添加を行うと、析出物を生成
しやすくなり粒界脆化抑制効果が失われると共に、析出
物による靱性劣化を生じるため、0.0003〜0.0
10%の範囲とした。NはBNを形成してBの粒界脆化
抑制効果を減ずるため、含有量は少ない方が好ましい
が、許容できる範囲として、上限を0.010%とし
た。
ために特に重要な元素であり、その効果を生じさせるた
めには0.0003%以上の添加が必要である。しか
し、0.010%を超える添加を行うと、析出物を生成
しやすくなり粒界脆化抑制効果が失われると共に、析出
物による靱性劣化を生じるため、0.0003〜0.0
10%の範囲とした。NはBNを形成してBの粒界脆化
抑制効果を減ずるため、含有量は少ない方が好ましい
が、許容できる範囲として、上限を0.010%とし
た。
【0010】以上が、本発明鋼の基本成分の各々の限定
理由であるが、母材及びHAZの特性向上の目的で、必
要に応じてCr、Moの内1種以上、あるいは、Ni、
Cuの内1種以上、さらに、Cr、Moの内1種以上、
および、Ni、Cuの内1種以上を含有することができ
る。Crは母材強度、特に降伏点を高めるのに有効であ
るが、2.0%を超えて添加すると、靱性を低下させる
ため、上限を2.0%とした。MoはCrと同様、降伏
点を高め、さらに粒界脆化抑制効果を有するため、有用
な元素であるが、2.0%を超えて過剰に添加した場合
は粒界脆化抑制効果が飽和し、一方で靱性を劣化させる
ため、好ましくない。従って、Moの上限は2.0%と
した。
理由であるが、母材及びHAZの特性向上の目的で、必
要に応じてCr、Moの内1種以上、あるいは、Ni、
Cuの内1種以上、さらに、Cr、Moの内1種以上、
および、Ni、Cuの内1種以上を含有することができ
る。Crは母材強度、特に降伏点を高めるのに有効であ
るが、2.0%を超えて添加すると、靱性を低下させる
ため、上限を2.0%とした。MoはCrと同様、降伏
点を高め、さらに粒界脆化抑制効果を有するため、有用
な元素であるが、2.0%を超えて過剰に添加した場合
は粒界脆化抑制効果が飽和し、一方で靱性を劣化させる
ため、好ましくない。従って、Moの上限は2.0%と
した。
【0011】Niは含有量が多いほど母材靱性、HAZ
靱性共に遷移温度としては改善されるが、一方で、シェ
ルフエネルギーが低下する傾向にあり、3.0%を超え
る添加をしても、靱性改善効果が飽和するため、経済性
も考慮して3.0%を上限とした。Cuの効果も定性的
にはNiとほぼ同様であるが、1.5%を超える多量の
添加は鋳片の割れや析出脆化の問題等が顕著になるた
め、上限を1.5%とした。
靱性共に遷移温度としては改善されるが、一方で、シェ
ルフエネルギーが低下する傾向にあり、3.0%を超え
る添加をしても、靱性改善効果が飽和するため、経済性
も考慮して3.0%を上限とした。Cuの効果も定性的
にはNiとほぼ同様であるが、1.5%を超える多量の
添加は鋳片の割れや析出脆化の問題等が顕著になるた
め、上限を1.5%とした。
【0012】以上が本発明の化学成分の限定理由である
が、B添加高Mn鋼において好ましい強度・靱性を得る
ためには上記成分組成範囲に転炉、電気炉等の溶解炉で
溶製され、造塊−分塊法や連続鋳造法等で製造した鋼片
を鋼板に製造する際、以下に示す適正な製造方法とする
必要がある。即ち、焼入れままあるいは焼入れ焼戻し処
理で製造する場合は、1000℃以上に加熱した後熱間
圧延し、続いてAc3 変態点〜1000℃の温度域に再
加熱した後、該温度から冷却するに際して700℃〜3
00℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上とな
るように冷却する、あるいは冷却後さらに450℃〜A
c1 変態点+50℃の温度で焼き戻す必要がある。ま
た、再加熱処理をせずに製造する場合は、950℃〜1
150℃に加熱し、900℃以下での圧下率が10〜5
0%で、仕上げ温度が750℃〜850℃である熱間圧
延を施し、圧延後の冷却に際して700℃〜300℃の
温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上となるように
冷却し、あるいは冷却後さらに450℃〜Ac1 変態点
+50℃の温度に焼き戻す必要がある。以下にその理由
を示す。
が、B添加高Mn鋼において好ましい強度・靱性を得る
ためには上記成分組成範囲に転炉、電気炉等の溶解炉で
溶製され、造塊−分塊法や連続鋳造法等で製造した鋼片
を鋼板に製造する際、以下に示す適正な製造方法とする
必要がある。即ち、焼入れままあるいは焼入れ焼戻し処
理で製造する場合は、1000℃以上に加熱した後熱間
圧延し、続いてAc3 変態点〜1000℃の温度域に再
加熱した後、該温度から冷却するに際して700℃〜3
00℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上とな
るように冷却する、あるいは冷却後さらに450℃〜A
c1 変態点+50℃の温度で焼き戻す必要がある。ま
た、再加熱処理をせずに製造する場合は、950℃〜1
150℃に加熱し、900℃以下での圧下率が10〜5
0%で、仕上げ温度が750℃〜850℃である熱間圧
延を施し、圧延後の冷却に際して700℃〜300℃の
温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上となるように
冷却し、あるいは冷却後さらに450℃〜Ac1 変態点
+50℃の温度に焼き戻す必要がある。以下にその理由
を示す。
【0013】先ず、焼入れままあるいは焼入れ焼戻し処
理により製造する場合は、熱処理に先だつ熱間圧延によ
り、所望の板厚とする。この熱間圧延は形状を調整する
ことが主目的であるため、特に複雑な圧延条件とする必
要はなく、溶体化を十分図るために加熱温度が1000
℃以上となっていれば良い。従って、冷鋼片を1000
℃以上に再加熱しても、あるいは溶鋼を凝固させた後、
冷却途中1000℃以上で保持し、鋼片の温度分布を均
一化した後、熱間圧延を行っても何等効果は異ならな
い。また、熱間圧延後の冷却は空冷ままでも水冷あるい
は徐冷でも構わない。熱間圧延を行った後、Ac3 変態
点〜1000℃の温度範囲に再加熱する。
理により製造する場合は、熱処理に先だつ熱間圧延によ
り、所望の板厚とする。この熱間圧延は形状を調整する
ことが主目的であるため、特に複雑な圧延条件とする必
要はなく、溶体化を十分図るために加熱温度が1000
℃以上となっていれば良い。従って、冷鋼片を1000
℃以上に再加熱しても、あるいは溶鋼を凝固させた後、
冷却途中1000℃以上で保持し、鋼片の温度分布を均
一化した後、熱間圧延を行っても何等効果は異ならな
い。また、熱間圧延後の冷却は空冷ままでも水冷あるい
は徐冷でも構わない。熱間圧延を行った後、Ac3 変態
点〜1000℃の温度範囲に再加熱する。
【0014】これは、Ac3 点以下では完全にオーステ
ナイト化しないため、組織が不均一となって強度、靱性
が劣化し、1000℃を超えるとオーステナイト粒が混
粒化、粗大化して靱性が劣化するため、この温度範囲と
する必要がある。一般の調質高張力鋼では靱性に有害な
粗大なベイナイトの生成を抑制するために加熱後の冷却
は水冷等により可能な限り速い冷却速度で冷却すること
が必須条件となるが、本発明鋼ではMn量を高めて焼入
性を十分確保しているため、急冷する必要はない。
ナイト化しないため、組織が不均一となって強度、靱性
が劣化し、1000℃を超えるとオーステナイト粒が混
粒化、粗大化して靱性が劣化するため、この温度範囲と
する必要がある。一般の調質高張力鋼では靱性に有害な
粗大なベイナイトの生成を抑制するために加熱後の冷却
は水冷等により可能な限り速い冷却速度で冷却すること
が必須条件となるが、本発明鋼ではMn量を高めて焼入
性を十分確保しているため、急冷する必要はない。
【0015】ただし、強度確保のために確実にマルテン
サイト単相組織とするため、及び徐冷による不純物の粒
界偏析を避けるため、冷却するに際して700℃〜30
0℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上となる
ように冷却することが好ましい。この条件を満足する限
りは必ずしも水冷等の焼入れ処理を施す必要はない。加
熱温度〜700℃、300℃以下については特に限定し
ないが、粒界脆化をできる限り助長しないという意味
で、炉冷のような徐冷は避ける方が好ましい。
サイト単相組織とするため、及び徐冷による不純物の粒
界偏析を避けるため、冷却するに際して700℃〜30
0℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上となる
ように冷却することが好ましい。この条件を満足する限
りは必ずしも水冷等の焼入れ処理を施す必要はない。加
熱温度〜700℃、300℃以下については特に限定し
ないが、粒界脆化をできる限り助長しないという意味
で、炉冷のような徐冷は避ける方が好ましい。
【0016】以上の製造方法により十分優れた強度、靱
性を得ることが可能であり、通常の調質高張力鋼のよう
に靱性向上のための比較的高温での焼戻し処理を行うこ
とは必須条件ではない。ただし、Ac3 変態点〜100
0℃の温度に再加熱、冷却ままでは降伏強度が低めにな
るため、さらに降伏強度を高める必要のある場合は45
0℃〜Ac1 変態点+50℃の温度範囲で焼き戻せば引
張り強度、靱性の大幅な低下を伴わずに降伏点の上昇が
達成できる。即ち、図1はCを約0.02%、Siを約
0.1%、Bを約0.001%含み、Mnを約8%〜1
0%含む鋼を850℃に再加熱し、水焼入れした後、種
々の温度で焼戻したときの焼戻し温度と強度、靱性(シ
ャルピー試験において、吸収エネルギーが7.0kgf
mとなる温度:vTr7.0 )の関係を調べた図である
が、B添加高Mn鋼は焼戻し温度が400℃以下の焼戻
し温度範囲において顕著な靱性劣化を示すため該温度域
を避けて焼戻しを施す必要がある。この靱性劣化は粒界
破壊に起因するものである。
性を得ることが可能であり、通常の調質高張力鋼のよう
に靱性向上のための比較的高温での焼戻し処理を行うこ
とは必須条件ではない。ただし、Ac3 変態点〜100
0℃の温度に再加熱、冷却ままでは降伏強度が低めにな
るため、さらに降伏強度を高める必要のある場合は45
0℃〜Ac1 変態点+50℃の温度範囲で焼き戻せば引
張り強度、靱性の大幅な低下を伴わずに降伏点の上昇が
達成できる。即ち、図1はCを約0.02%、Siを約
0.1%、Bを約0.001%含み、Mnを約8%〜1
0%含む鋼を850℃に再加熱し、水焼入れした後、種
々の温度で焼戻したときの焼戻し温度と強度、靱性(シ
ャルピー試験において、吸収エネルギーが7.0kgf
mとなる温度:vTr7.0 )の関係を調べた図である
が、B添加高Mn鋼は焼戻し温度が400℃以下の焼戻
し温度範囲において顕著な靱性劣化を示すため該温度域
を避けて焼戻しを施す必要がある。この靱性劣化は粒界
破壊に起因するものである。
【0017】焼入れまま(as Q)ではB添加により
粒界破壊を抑制しているため、靱性は良好であり、焼入
れままで用いることが可能である。ただし、焼入れまま
では若干降伏強度(0.2%耐力)が低めとなる傾向が
あるため、高降伏強度を必要とする場合は焼戻しを施す
必要がある。図1で明らかなように焼戻し温度が450
℃〜550℃の範囲では引張り強さの大幅な低下を生ず
ることなく、0.2%耐力の上昇が可能であり、この温
度範囲ならば靱性の劣化も生じない。600℃以上で
0.2%耐力の大きな低下が生じるが、これはAc1 変
態点を超えて焼戻したため、オーステナイトが析出した
ことによる。低降伏点鋼あるいは低降伏比鋼を目的とす
る場合はこのようなAc1 変態点を超えて焼戻せば靱性
や引張り強さに支障なく、降伏点の低下が可能である。
粒界破壊を抑制しているため、靱性は良好であり、焼入
れままで用いることが可能である。ただし、焼入れまま
では若干降伏強度(0.2%耐力)が低めとなる傾向が
あるため、高降伏強度を必要とする場合は焼戻しを施す
必要がある。図1で明らかなように焼戻し温度が450
℃〜550℃の範囲では引張り強さの大幅な低下を生ず
ることなく、0.2%耐力の上昇が可能であり、この温
度範囲ならば靱性の劣化も生じない。600℃以上で
0.2%耐力の大きな低下が生じるが、これはAc1 変
態点を超えて焼戻したため、オーステナイトが析出した
ことによる。低降伏点鋼あるいは低降伏比鋼を目的とす
る場合はこのようなAc1 変態点を超えて焼戻せば靱性
や引張り強さに支障なく、降伏点の低下が可能である。
【0018】ただし、例えば図1の10〜12%Mn鋼
を650℃に焼戻した場合のようにAc1 変態点を大き
く超えて焼き戻すと靱性が劣化する。実験結果に基づい
た検討から、Ac1 変態点+50℃を焼戻し温度の上限
とすることが好ましい。従って、用途により焼戻しを行
う場合の焼戻し温度は靱性劣化を許容できる範囲として
450℃〜Ac1 変態点+50℃の範囲とする。焼戻し
温度に加熱した後の冷却条件は問わないが、炉冷のよう
な徐冷は粒界脆化が助長されるため避けるべきである。
を650℃に焼戻した場合のようにAc1 変態点を大き
く超えて焼き戻すと靱性が劣化する。実験結果に基づい
た検討から、Ac1 変態点+50℃を焼戻し温度の上限
とすることが好ましい。従って、用途により焼戻しを行
う場合の焼戻し温度は靱性劣化を許容できる範囲として
450℃〜Ac1 変態点+50℃の範囲とする。焼戻し
温度に加熱した後の冷却条件は問わないが、炉冷のよう
な徐冷は粒界脆化が助長されるため避けるべきである。
【0019】さらに、本発明鋼は上記のような再加熱処
理を施さずに製造することも可能である。この場合は、
加熱時のオーステナイト粒径の細粒化と溶体化を両立さ
せて強度、靱性を向上させるために、加熱温度は950
℃〜1150℃の範囲が好ましい。加えて、圧延条件を
規制せずに圧延を行うと細粒化が不十分で靱性の低下の
懸念があり、また、0.2%耐力が極端に低下する問題
を生じるため、オーステナイトを細粒化し、かつ、伸長
粒とすることにより、靱性改善と0.2%耐力の上昇を
はかる目的で、900℃以下での圧下率が10〜50%
で、仕上げ温度が750℃〜850℃の条件内で熱間圧
延を施す必要がある。900℃以下の圧下率が10%未
満では効果が明確でなく、50%を超えると材質の異方
性が顕著となる。また、仕上げ温度が750℃未満では
セパレーションが顕著となり、シャルピー試験のシェル
フエネルギーが低下し、材質の異方性も大きくなるので
好ましくなく、逆に850℃を超える高温で圧延を終了
すると、0.2%耐力の上昇が望めない。圧延後の冷却
速度の限定理由は焼入れ焼戻し処理における焼入れ時の
冷却速度の限定理由と同じである。
理を施さずに製造することも可能である。この場合は、
加熱時のオーステナイト粒径の細粒化と溶体化を両立さ
せて強度、靱性を向上させるために、加熱温度は950
℃〜1150℃の範囲が好ましい。加えて、圧延条件を
規制せずに圧延を行うと細粒化が不十分で靱性の低下の
懸念があり、また、0.2%耐力が極端に低下する問題
を生じるため、オーステナイトを細粒化し、かつ、伸長
粒とすることにより、靱性改善と0.2%耐力の上昇を
はかる目的で、900℃以下での圧下率が10〜50%
で、仕上げ温度が750℃〜850℃の条件内で熱間圧
延を施す必要がある。900℃以下の圧下率が10%未
満では効果が明確でなく、50%を超えると材質の異方
性が顕著となる。また、仕上げ温度が750℃未満では
セパレーションが顕著となり、シャルピー試験のシェル
フエネルギーが低下し、材質の異方性も大きくなるので
好ましくなく、逆に850℃を超える高温で圧延を終了
すると、0.2%耐力の上昇が望めない。圧延後の冷却
速度の限定理由は焼入れ焼戻し処理における焼入れ時の
冷却速度の限定理由と同じである。
【0020】圧延ままでも上記製造条件によれば十分優
れた強度、靱性を得ることが可能であるが、強度の調整
あるいは一層の高降伏応力化を必要とする場合はさらに
焼戻し処理を施すが、この場合も焼入れ焼戻し処理にお
ける焼戻し条件の限定理由と同様の理由により、焼戻し
温度の範囲は450℃〜Ac1 変態点+50℃とする必
要がある。
れた強度、靱性を得ることが可能であるが、強度の調整
あるいは一層の高降伏応力化を必要とする場合はさらに
焼戻し処理を施すが、この場合も焼入れ焼戻し処理にお
ける焼戻し条件の限定理由と同様の理由により、焼戻し
温度の範囲は450℃〜Ac1 変態点+50℃とする必
要がある。
【0021】
【実施例】表1、表2及び表3に本発明に従って試作し
た鋼板及び比較鋼板の化学成分、母材製造履歴、母材強
度靱性、HAZの靱性等を示す。表1の本発明鋼は特許
請求の範囲第1項、第2項の方法に従って製造したもの
である。ここで、No.1〜No.14が本発明鋼であ
り、No.15〜No.25が比較鋼である。また、表
3は表1の本発明鋼No.7を用いて、再加熱処理をせ
ずに、熱間圧延ままか、圧延後焼戻し処理を施したとき
の母材製造履歴、母材強度靱性と圧延条件、焼戻し条件
の関係を検討した結果である。試験片はいずれも板厚中
心部より圧延方向に平行な方向で採取した。母材の強度
は丸棒引張り試験の0.2%耐力及び引張り強さで評価
した。一方、母材靱性はシャルピー衝撃試験における−
60℃での吸収エネルギーで評価した。また、HAZ靱
性は最高加熱温度1400℃、800℃から500℃ま
での冷却時間が160秒である溶接再現熱サイクルを付
与したときのシャルピー衝撃試験の−60℃での吸収エ
ネルギーで評価した。ちなみに本熱サイクル条件は概略
板厚20mmの鋼板を入熱量約100kJ/cmでサブ
マージアーク溶接したときのFLでの熱履歴に相当す
る。
た鋼板及び比較鋼板の化学成分、母材製造履歴、母材強
度靱性、HAZの靱性等を示す。表1の本発明鋼は特許
請求の範囲第1項、第2項の方法に従って製造したもの
である。ここで、No.1〜No.14が本発明鋼であ
り、No.15〜No.25が比較鋼である。また、表
3は表1の本発明鋼No.7を用いて、再加熱処理をせ
ずに、熱間圧延ままか、圧延後焼戻し処理を施したとき
の母材製造履歴、母材強度靱性と圧延条件、焼戻し条件
の関係を検討した結果である。試験片はいずれも板厚中
心部より圧延方向に平行な方向で採取した。母材の強度
は丸棒引張り試験の0.2%耐力及び引張り強さで評価
した。一方、母材靱性はシャルピー衝撃試験における−
60℃での吸収エネルギーで評価した。また、HAZ靱
性は最高加熱温度1400℃、800℃から500℃ま
での冷却時間が160秒である溶接再現熱サイクルを付
与したときのシャルピー衝撃試験の−60℃での吸収エ
ネルギーで評価した。ちなみに本熱サイクル条件は概略
板厚20mmの鋼板を入熱量約100kJ/cmでサブ
マージアーク溶接したときのFLでの熱履歴に相当す
る。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】表2から明らかなように、No.1〜N
o.14の本発明により製造した鋼は比較鋼に比べて優
れた母材強度、靱性及びHAZ靱性を有し、−60℃の
低温でも構造物の安全性確保に十分なシャルピー試験の
吸収エネルギーを示すことが分かる。また、母材の引張
り強さは100kgf/mm2 以上である。即ち、本発
明によれば非常に高い強度と優れた母材、HAZ靱性を
兼ね備えた鋼が得られることが明らかである。
o.14の本発明により製造した鋼は比較鋼に比べて優
れた母材強度、靱性及びHAZ靱性を有し、−60℃の
低温でも構造物の安全性確保に十分なシャルピー試験の
吸収エネルギーを示すことが分かる。また、母材の引張
り強さは100kgf/mm2 以上である。即ち、本発
明によれば非常に高い強度と優れた母材、HAZ靱性を
兼ね備えた鋼が得られることが明らかである。
【0025】一方、No.15〜No.25の比較鋼は
本発明の要件を満足しておらず、そのため、母材強度、
靱性あるいはHAZ靱性が本発明鋼に比べて劣ることが
同様に表2から明白である。即ち、比較鋼No.15、
16はBを含有していないためHAZ靱性が著しく劣
る。No.17はP量が過剰なため、母材靱性HAZ靱
性ともに劣る。No.18〜No.21は成分範囲は本
発明範囲内であるが、焼戻し温度が適正範囲をはずれて
いるため、十分な母材靱性が得られない。また、No.
22、23は再加熱温度が1200℃と高く、オーステ
ナイトが粗大なため、母材靱性が劣る。No.24、2
5は再加熱後の冷却を炉冷としたため、冷却速度が本発
明範囲外であり、本発明に比べて強度が若干低く母材靱
性も劣化する。
本発明の要件を満足しておらず、そのため、母材強度、
靱性あるいはHAZ靱性が本発明鋼に比べて劣ることが
同様に表2から明白である。即ち、比較鋼No.15、
16はBを含有していないためHAZ靱性が著しく劣
る。No.17はP量が過剰なため、母材靱性HAZ靱
性ともに劣る。No.18〜No.21は成分範囲は本
発明範囲内であるが、焼戻し温度が適正範囲をはずれて
いるため、十分な母材靱性が得られない。また、No.
22、23は再加熱温度が1200℃と高く、オーステ
ナイトが粗大なため、母材靱性が劣る。No.24、2
5は再加熱後の冷却を炉冷としたため、冷却速度が本発
明範囲外であり、本発明に比べて強度が若干低く母材靱
性も劣化する。
【0026】
【表3】
【0027】また、表3において、再加熱処理を行わな
い場合の熱間圧延条件と母材の強度、靱性の関係を示
す。本発明の要件を満足する条件A〜Hで製造した鋼は
比較鋼に比べて優れた母材靱性を示すとともに0.2%
耐力も高くなっている。これに対して本発明の範囲を逸
脱している条件I〜Nで製造した鋼は、化学成分は本発
明範囲内にもかかわらず、靱性が劣り、0.2%耐力も
低い。即ち、比較鋼I、Jは加熱温度が高すぎるため、
靱性が劣る。加えて比較鋼Iは900℃以下の圧下率、
仕上げ温度が本発明範囲外のため、0.2%耐力も低
い。比較鋼K〜Mは加熱温度は本発明の範囲であるが、
900℃以下の圧下率あるいは仕上げ温度が本発明範囲
をはずれているため、十分な特性が得られない。比較鋼
Nは熱間圧延の諸条件が本発明の要件を満足していても
その後の焼戻し条件が適正範囲をはずれると靱性が大き
く劣化することを示している。以上の実施例から、本発
明によれば引張り強さが100kgf/mm2 以上で、
かつ−60℃程度の低温においても安全な使用に耐える
優れた母材及びHAZ靱性を有する超高張力鋼が得られ
ることが明白である。
い場合の熱間圧延条件と母材の強度、靱性の関係を示
す。本発明の要件を満足する条件A〜Hで製造した鋼は
比較鋼に比べて優れた母材靱性を示すとともに0.2%
耐力も高くなっている。これに対して本発明の範囲を逸
脱している条件I〜Nで製造した鋼は、化学成分は本発
明範囲内にもかかわらず、靱性が劣り、0.2%耐力も
低い。即ち、比較鋼I、Jは加熱温度が高すぎるため、
靱性が劣る。加えて比較鋼Iは900℃以下の圧下率、
仕上げ温度が本発明範囲外のため、0.2%耐力も低
い。比較鋼K〜Mは加熱温度は本発明の範囲であるが、
900℃以下の圧下率あるいは仕上げ温度が本発明範囲
をはずれているため、十分な特性が得られない。比較鋼
Nは熱間圧延の諸条件が本発明の要件を満足していても
その後の焼戻し条件が適正範囲をはずれると靱性が大き
く劣化することを示している。以上の実施例から、本発
明によれば引張り強さが100kgf/mm2 以上で、
かつ−60℃程度の低温においても安全な使用に耐える
優れた母材及びHAZ靱性を有する超高張力鋼が得られ
ることが明白である。
【0028】
【発明の効果】本発明は高価なNiなどの合金元素を多
量に含有することなく、非常に高い引張り強さと優れた
母材靱性、及び広い入熱範囲で優れたHAZ靱性を有す
る超高張力鋼を可能としたものであり、本発明による鋼
を用いれば過酷な使用条件に対しても高強度で、かつ安
全性の高い溶接構造物を製造することが可能となり、そ
の効果は極めて顕著である。
量に含有することなく、非常に高い引張り強さと優れた
母材靱性、及び広い入熱範囲で優れたHAZ靱性を有す
る超高張力鋼を可能としたものであり、本発明による鋼
を用いれば過酷な使用条件に対しても高強度で、かつ安
全性の高い溶接構造物を製造することが可能となり、そ
の効果は極めて顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】Mn量を変えた鋼について、母材靱性と焼戻し
温度の関係を示す図、
温度の関係を示す図、
【図2】Mn量を変えた鋼について、母材強度と焼戻し
温度の関係を示す図である。
温度の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/58
Claims (7)
- 【請求項1】 重量%で C :0.01〜0.06% Si:0.01〜1.0% Mn:6〜15% P :0.005%以下 S :0.01%以下 Al:0.005〜0.1% B :0.0003〜0.010% N :0.010%以下 を含有し、残部はFe及び不可避不純物からなる鋼を、
1000℃以上に加熱した後熱間圧延し、続いてAc3
変態点〜1000℃の温度域に再加熱した後、該温度か
ら冷却するに際して700℃〜300℃の温度域の平均
冷却速度が0.1℃/s以上となるように冷却すること
を特徴とする低温靱性の優れた高マンガン超高張力鋼の
製造方法。 - 【請求項2】 重量%で C :0.01〜0.06% Si:0.01〜1.0% Mn:6〜15% P :0.005%以下 S :0.01%以下 Al:0.005〜0.1% B :0.0003〜0.010% N :0.010%以下 を含有し、残部はFe及び不可避不純物からなる鋼を、
1000℃以上に加熱した後熱間圧延し、続いてAc3
変態点〜1000℃の温度域に再加熱した後該温度から
冷却するに際して700℃〜300℃の温度域の平均冷
却速度が0.1℃/s以上となるように冷却し、次いで
450℃〜Ac1 変態点+50℃の温度で焼き戻すこと
を特徴とする低温靱性の優れた高マンガン超高張力鋼の
製造方法。 - 【請求項3】 重量%で C :0.01〜0.06% Si:0.01〜1.0% Mn:6〜15% P :0.005%以下 S :0.01%以下 Al:0.005〜0.1% B :0.0003〜0.010% N :0.010%以下 を含有し、残部はFe及び不可避不純物からなる鋼を、
950℃〜1150℃に加熱し、900℃以下での圧下
率が10〜50%で、仕上げ温度が750℃〜850℃
である熱間圧延を施し、圧延後の冷却に際して700℃
〜300℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上
となるように冷却することを特徴とする低温靱性の優れ
た高マンガン超高張力鋼の製造方法。 - 【請求項4】 重量%で C :0.01〜0.06% Si:0.01〜1.0% Mn:6〜15% P :0.005%以下 S :0.01%以下 Al:0.005〜0.1% B :0.0003〜0.010% N :0.010%以下 を含有し、残部はFe及び不可避不純物からなる鋼を、
950℃〜1150℃に加熱し、900℃以下での圧下
率が10〜50%で、仕上げ温度が750℃〜850℃
である熱間圧延を施し、圧延後の冷却に際して700℃
〜300℃の温度域の平均冷却速度が0.1℃/s以上
となるように冷却し、次いで450℃〜Ac1 変態点+
50℃の温度に焼き戻すことを特徴とする低温靱性の優
れた高マンガン超高張力鋼の製造方法。 - 【請求項5】 さらに重量%で、 Cr:2.0%以下 Mo:2.0%以下 の1種または2種を含有することを特徴とする請求項第
1項〜第4項記載の低温靱性の優れた高マンガン超高張
力鋼の製造方法。 - 【請求項6】 さらに重量%で、 Ni:3.0%以下 Cu:1.5%以下 の1種または2種を含有することを特徴とする請求項第
1項〜第4項記載の低温靱性の優れた高マンガン超高張
力鋼の製造方法。 - 【請求項7】 さらに重量%で、 Cr:2.0%以下 Mo:2.0%以下 の1種または2種および、 Ni:3.0%以下 Cu:1.5%以下 の1種または2種を含有することを特徴とする請求項第
1項〜第4項記載の低温靱性の優れた高マンガン超高張
力鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28157292A JPH06128631A (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | 低温靱性の優れた高マンガン超高張力鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28157292A JPH06128631A (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | 低温靱性の優れた高マンガン超高張力鋼の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06128631A true JPH06128631A (ja) | 1994-05-10 |
Family
ID=17641055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28157292A Withdrawn JPH06128631A (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | 低温靱性の優れた高マンガン超高張力鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06128631A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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