JPS6255281B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6255281B2 JPS6255281B2 JP55126480A JP12648080A JPS6255281B2 JP S6255281 B2 JPS6255281 B2 JP S6255281B2 JP 55126480 A JP55126480 A JP 55126480A JP 12648080 A JP12648080 A JP 12648080A JP S6255281 B2 JPS6255281 B2 JP S6255281B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- barium titanate
- based semiconductor
- over time
- resistance value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Thermistors And Varistors (AREA)
Description
本発明はチタン酸バリウム系半導体磁器の製造
方法に関する。 上記チタン酸バリウム系半導体磁器が、スイツ
チング温度以上の温度になると抵抗値が急激に高
くなるという抵抗―温度特性(PTC特性)を示
す特徴を有することはよく知られているところで
ある。この特徴を利用して、テレビジヨン受像機
のブラウン管の消磁用素子などの電流制御の目的
や、電子蚊取器や電子ジヤーなどの定温発熱体と
してチタン酸バリウム系半導体磁器は、広い範囲
で応用されている。 しかしながら、製品として使用しているうち
に、磁器の室温における抵抗値R25が高くなり、
経時変化が大きいという問題があつた。定温発熱
体としてチタン酸バリウム系半導体磁器を用いる
場合に、抵抗値R25が高くなると、製品の昇温特
性が遅くなり、また温度が低くなる傾向を示し、
製品としての機能障害やトラブルの発生の原因と
なる。このようなことから、チタン酸バリウム系
半導体磁器において、抵抗値の経時変化は重要な
問題であり、これが変化することは好ましくな
い。 本発明はスイツチング温度より20〜150℃低い
温度において熱エーシングをすることを特徴とし
た、抵抗値の経時変化の小さいチタン酸バリウム
系半導体磁器の製造方法に関するものである。 本発明者らは、チタン酸バリウム系半導体磁器
がスイツチング温度付近において、結晶変態を起
すことが知られており、また製造工程中に焼成や
電極付与など、急激でかつスイツチング温度以上
になる熱処理の必要な工程があることに着目し
た。そこで、本発明者らは、電極を付与したのち
に熱エーシングを行なうことによつて、抵抗値の
経時変化の小さいものを製造することができない
かと考え、実験を行なつた。その結果、下記の実
施例に示すように、スイツチング温度より20〜
150℃低い温度で熱エーシングを行なうことによ
り、抵抗値の経時変化が非常に小さくなることが
確認された。 次に、実施例について述べる。一般のチタン酸
バリウム系半導体磁器の製造方法にしたがつて磁
器の製造を行なつた。BaCO3,TiO2,PbO,
Nb2O5,SiO2,Mn(NO3)2を出発原料として、そ
れぞれ0.665,1.00,0.335,0.0009,0.024,
0.0003モルの割合になるように秤量し、メノウ玉
石を用いてボールミルで湿式混合した。乾燥した
のち、1000〜1050℃の温度で仮焼した。仮焼した
原料を、メノウ玉石を用いてボールミルで湿式粉
砕し、乾燥させた。そして有機バインダーを加え
造粒したのち、800Kg/cm2の圧力で、41〓×3.7t
(mm)の形状に成形した。焼成時に融着が起らな
いように、成形体の間にジルコニア敷粉を散布
し、ムライト質のサヤに入れ、最高温度が1230〜
1270℃のトンネル炉にて焼成した。得られた焼成
体を厚み2.6±0.1(mm)に平面研磨したのち、無
電解ニツケルメツキにより、ニツケル層を表面に
形成させたのち、34±0.5mmφになるように外周
研磨し、一対の対向するオーミツクなニツケル電
極を設けた。さらに、ニツケル電極の保護のた
め、ニツケル電極の上に銀ペースト塗布し、550
〜650℃の温度で焼付することによつて銀電極層
をもうけた。得られたチタン酸バリウム系半導体
磁器の素子構造を第1図に示す。ここで、1はチ
タン酸バリウム系半導体磁器、2はニツケル電極
層、3は銀電極層である。この素子の特性につい
て、室温における抵抗値R25は、第1表に示した
ように9〜14Ωであつた。また、抵抗―温度特性
については、第2図に示した。その結果、素子の
スイツチング温度Tsを、R25の2倍の抵抗値にな
る温度と規定すると、Tsは280℃であつた。 このようにして得られた素子を、第1表に示す
条件で熱エーシング処理を行い、室温に1時間放
置したのち、抵抗値R25を測定した。その結果は
第1表に示す。第3図には、熱エーシングによる
R25の変化率を、熱エーシング条件(温度)に対
してプロツトしたものである。また、第4図は、
熱エーシング時間に対してプロツトしたものであ
る。第3図より、熱エーシングの温度は、R25に
大きな影響を与えることが確認された。特に130
〜260℃の範囲で熱エーシングすることにより、
R25の変化率はプラス側であつた。第4図から、
熱エーシングの時間に関しては、2〜20hrの範囲
では大きな差はなかつた。 つぎに、上記のように熱エーシング処理を行な
つた試料を、第5図に示す構造の製品として組立
て、湿度槽中にて経時変化を調べた。ここで、1
はチタン酸バリウム系半導体素子、4は電極端子
板、5はリード線、6は絶縁基板、7はクリツ
プ、8はアルミ放熱板である。この製品を40℃、
90〜95%RHの湿度槽に入れ、12Ωの直列抵抗を
継ぎ、印加電圧はAC100Vで、0.5時間ON―1.5時
間OFFの条件にて、湿中断続負荷の経時変化を
調べた。抵抗値の測定の際は、湿度槽から製品を
取り出して、25℃の室温に1時間放置したのちに
行なつた。経時変化率は、熱エーシング後のR25
を初期値として、変化を算出した。その結果を第
2表および第6図に示した。
方法に関する。 上記チタン酸バリウム系半導体磁器が、スイツ
チング温度以上の温度になると抵抗値が急激に高
くなるという抵抗―温度特性(PTC特性)を示
す特徴を有することはよく知られているところで
ある。この特徴を利用して、テレビジヨン受像機
のブラウン管の消磁用素子などの電流制御の目的
や、電子蚊取器や電子ジヤーなどの定温発熱体と
してチタン酸バリウム系半導体磁器は、広い範囲
で応用されている。 しかしながら、製品として使用しているうち
に、磁器の室温における抵抗値R25が高くなり、
経時変化が大きいという問題があつた。定温発熱
体としてチタン酸バリウム系半導体磁器を用いる
場合に、抵抗値R25が高くなると、製品の昇温特
性が遅くなり、また温度が低くなる傾向を示し、
製品としての機能障害やトラブルの発生の原因と
なる。このようなことから、チタン酸バリウム系
半導体磁器において、抵抗値の経時変化は重要な
問題であり、これが変化することは好ましくな
い。 本発明はスイツチング温度より20〜150℃低い
温度において熱エーシングをすることを特徴とし
た、抵抗値の経時変化の小さいチタン酸バリウム
系半導体磁器の製造方法に関するものである。 本発明者らは、チタン酸バリウム系半導体磁器
がスイツチング温度付近において、結晶変態を起
すことが知られており、また製造工程中に焼成や
電極付与など、急激でかつスイツチング温度以上
になる熱処理の必要な工程があることに着目し
た。そこで、本発明者らは、電極を付与したのち
に熱エーシングを行なうことによつて、抵抗値の
経時変化の小さいものを製造することができない
かと考え、実験を行なつた。その結果、下記の実
施例に示すように、スイツチング温度より20〜
150℃低い温度で熱エーシングを行なうことによ
り、抵抗値の経時変化が非常に小さくなることが
確認された。 次に、実施例について述べる。一般のチタン酸
バリウム系半導体磁器の製造方法にしたがつて磁
器の製造を行なつた。BaCO3,TiO2,PbO,
Nb2O5,SiO2,Mn(NO3)2を出発原料として、そ
れぞれ0.665,1.00,0.335,0.0009,0.024,
0.0003モルの割合になるように秤量し、メノウ玉
石を用いてボールミルで湿式混合した。乾燥した
のち、1000〜1050℃の温度で仮焼した。仮焼した
原料を、メノウ玉石を用いてボールミルで湿式粉
砕し、乾燥させた。そして有機バインダーを加え
造粒したのち、800Kg/cm2の圧力で、41〓×3.7t
(mm)の形状に成形した。焼成時に融着が起らな
いように、成形体の間にジルコニア敷粉を散布
し、ムライト質のサヤに入れ、最高温度が1230〜
1270℃のトンネル炉にて焼成した。得られた焼成
体を厚み2.6±0.1(mm)に平面研磨したのち、無
電解ニツケルメツキにより、ニツケル層を表面に
形成させたのち、34±0.5mmφになるように外周
研磨し、一対の対向するオーミツクなニツケル電
極を設けた。さらに、ニツケル電極の保護のた
め、ニツケル電極の上に銀ペースト塗布し、550
〜650℃の温度で焼付することによつて銀電極層
をもうけた。得られたチタン酸バリウム系半導体
磁器の素子構造を第1図に示す。ここで、1はチ
タン酸バリウム系半導体磁器、2はニツケル電極
層、3は銀電極層である。この素子の特性につい
て、室温における抵抗値R25は、第1表に示した
ように9〜14Ωであつた。また、抵抗―温度特性
については、第2図に示した。その結果、素子の
スイツチング温度Tsを、R25の2倍の抵抗値にな
る温度と規定すると、Tsは280℃であつた。 このようにして得られた素子を、第1表に示す
条件で熱エーシング処理を行い、室温に1時間放
置したのち、抵抗値R25を測定した。その結果は
第1表に示す。第3図には、熱エーシングによる
R25の変化率を、熱エーシング条件(温度)に対
してプロツトしたものである。また、第4図は、
熱エーシング時間に対してプロツトしたものであ
る。第3図より、熱エーシングの温度は、R25に
大きな影響を与えることが確認された。特に130
〜260℃の範囲で熱エーシングすることにより、
R25の変化率はプラス側であつた。第4図から、
熱エーシングの時間に関しては、2〜20hrの範囲
では大きな差はなかつた。 つぎに、上記のように熱エーシング処理を行な
つた試料を、第5図に示す構造の製品として組立
て、湿度槽中にて経時変化を調べた。ここで、1
はチタン酸バリウム系半導体素子、4は電極端子
板、5はリード線、6は絶縁基板、7はクリツ
プ、8はアルミ放熱板である。この製品を40℃、
90〜95%RHの湿度槽に入れ、12Ωの直列抵抗を
継ぎ、印加電圧はAC100Vで、0.5時間ON―1.5時
間OFFの条件にて、湿中断続負荷の経時変化を
調べた。抵抗値の測定の際は、湿度槽から製品を
取り出して、25℃の室温に1時間放置したのちに
行なつた。経時変化率は、熱エーシング後のR25
を初期値として、変化を算出した。その結果を第
2表および第6図に示した。
【表】
【表】
【表】
No.1〜No.12の試料のうち試料No.3,4,5,
11,12およびNo.9,10は、経時変化率が10%以内
であるのに対して、それ以外の試料No.1,2,
6,7および8は、15%以上と非常に大きかつ
た。また、熱エーシングの時間に関しては、試料
No.3およびNo.9,10からわかるように、2〜20hr
まで実験した結果、大きな差はなかつた。 以上のように、熱エーシング処理は、素子の
R25や、経時変化に非常に大きな影響を及ぼすが
本発明のごとくスイツチング温度より20〜150℃
低い温度で熱エーシングを行なうことによつて経
時変化率を非常に小さくすることができる。
11,12およびNo.9,10は、経時変化率が10%以内
であるのに対して、それ以外の試料No.1,2,
6,7および8は、15%以上と非常に大きかつ
た。また、熱エーシングの時間に関しては、試料
No.3およびNo.9,10からわかるように、2〜20hr
まで実験した結果、大きな差はなかつた。 以上のように、熱エーシング処理は、素子の
R25や、経時変化に非常に大きな影響を及ぼすが
本発明のごとくスイツチング温度より20〜150℃
低い温度で熱エーシングを行なうことによつて経
時変化率を非常に小さくすることができる。
第1図はチタン酸バリウム系半導体素子の構成
を示す図、第2図は得られた素子の抵抗温度特性
を示す図、第3図は熱エーシング温度に対する
R25の変化率を示す図、第4図は熱エーシング時
間に対するR25の変化率を示す図、第5図は経時
変化測定の製品組立て時の構成を示す図、第6図
は試料No.1〜No.8およびNo.11、No.12の経時変化率
を示す図である。 1……チタン酸バリウム系半導体磁器、2……
ニツケル電極層、3……銀電極層。
を示す図、第2図は得られた素子の抵抗温度特性
を示す図、第3図は熱エーシング温度に対する
R25の変化率を示す図、第4図は熱エーシング時
間に対するR25の変化率を示す図、第5図は経時
変化測定の製品組立て時の構成を示す図、第6図
は試料No.1〜No.8およびNo.11、No.12の経時変化率
を示す図である。 1……チタン酸バリウム系半導体磁器、2……
ニツケル電極層、3……銀電極層。
Claims (1)
- 1 電極を付与したチタン酸バリウム系半導体磁
器を、この磁器のスイツチング温度より20〜150
℃低い温度で熱エージングを行なうことを特徴と
するチタン酸バリウム系半導体磁器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55126480A JPS5750402A (en) | 1980-09-10 | 1980-09-10 | Method of producing barium titanate semiconductor porcelain |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55126480A JPS5750402A (en) | 1980-09-10 | 1980-09-10 | Method of producing barium titanate semiconductor porcelain |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5750402A JPS5750402A (en) | 1982-03-24 |
JPS6255281B2 true JPS6255281B2 (ja) | 1987-11-19 |
Family
ID=14936250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55126480A Granted JPS5750402A (en) | 1980-09-10 | 1980-09-10 | Method of producing barium titanate semiconductor porcelain |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5750402A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6370976A (ja) * | 1986-09-13 | 1988-03-31 | Hitachi Maxell Ltd | デイスクカ−トリツジ |
JPS6371988A (ja) * | 1986-09-13 | 1988-04-01 | Hitachi Maxell Ltd | デイスクカ−トリツジ |
JPS6396784A (ja) * | 1986-10-13 | 1988-04-27 | Hitachi Maxell Ltd | デイスクカ−トリツジ |
JPH03115973U (ja) * | 1990-03-14 | 1991-12-02 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2813761B2 (ja) * | 1989-05-17 | 1998-10-22 | ティーディーケイ株式会社 | 正特性サーミスタの製造方法 |
JP5590494B2 (ja) * | 2008-03-27 | 2014-09-17 | 日立金属株式会社 | 半導体磁器組成物−電極接合体の製造方法 |
-
1980
- 1980-09-10 JP JP55126480A patent/JPS5750402A/ja active Granted
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6370976A (ja) * | 1986-09-13 | 1988-03-31 | Hitachi Maxell Ltd | デイスクカ−トリツジ |
JPS6371988A (ja) * | 1986-09-13 | 1988-04-01 | Hitachi Maxell Ltd | デイスクカ−トリツジ |
JPS6396784A (ja) * | 1986-10-13 | 1988-04-27 | Hitachi Maxell Ltd | デイスクカ−トリツジ |
JPH03115973U (ja) * | 1990-03-14 | 1991-12-02 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5750402A (en) | 1982-03-24 |
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