JPS62278256A - アルミニウム合金圧延板の製造方法 - Google Patents
アルミニウム合金圧延板の製造方法Info
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- JPS62278256A JPS62278256A JP61120573A JP12057386A JPS62278256A JP S62278256 A JPS62278256 A JP S62278256A JP 61120573 A JP61120573 A JP 61120573A JP 12057386 A JP12057386 A JP 12057386A JP S62278256 A JPS62278256 A JP S62278256A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
3、発明の詳細な説明
産業上の利用分野
この発明は自動車車体やホイール、あるいは電気機器の
シャーシの如く、強度と成形性の両者が要求される用途
に好適な、成形性の優れたAl−Mに]−8i系(60
00系)の成形加工用アルミニろム合金圧延板の製造方
法に関するものである。
シャーシの如く、強度と成形性の両者が要求される用途
に好適な、成形性の優れたAl−Mに]−8i系(60
00系)の成形加工用アルミニろム合金圧延板の製造方
法に関するものである。
従来の技術
Aff−Mq−8i系アルミニウム合金は、強度と耐食
性に浸れ、また成形加工時におけるリューダースマーク
の発生もなく、ざらには焼付塗装後の強度も高い熱処理
型合金として知られており、その実用合金としては、J
IS規格あるいはAA規格の8000系の合金がある。
性に浸れ、また成形加工時におけるリューダースマーク
の発生もなく、ざらには焼付塗装後の強度も高い熱処理
型合金として知られており、その実用合金としては、J
IS規格あるいはAA規格の8000系の合金がある。
このようなAl−MC7−81系アルミニウム合金を自
動車車体やホイール等に使用するにあたっては、前述の
ような強度等の特性のみならず、成形性が優れることも
要求される。
動車車体やホイール等に使用するにあたっては、前述の
ような強度等の特性のみならず、成形性が優れることも
要求される。
成形性が優れるA1−MCl−3i系合金材としては、
例えば6009合金T合金fi理材ヤ6010合金のT
4処理材が一般的に知られており、またこのほか本発明
者等が既に特願昭60−4366@、特願昭60−43
367号、および特願昭81−36761号においてそ
れぞれ開示した合金のT4処理材がある。
例えば6009合金T合金fi理材ヤ6010合金のT
4処理材が一般的に知られており、またこのほか本発明
者等が既に特願昭60−4366@、特願昭60−43
367号、および特願昭81−36761号においてそ
れぞれ開示した合金のT4処理材がある。
これらのAi>−Mg−3i系合金圧延板は、いずれも
溶体化処理および焼入れ処理を施してT4テンパーとす
ることによって、所定の強度と成形性が得られる。ここ
で溶体化処理とは、強化元素であるMg、S i 、C
u、Zn等を溶かし込むための処理であって、合金組成
によっても異なるが、通常は450〜600℃の温度に
加熱することによって行なわれる。溶体化処理の加熱速
度は特に制限されないが、通常は所定の温度に保持され
た空気炉中に投入するか、コイルを連続的に巻戻しなが
ら炉中を通過させるか、あるいはソルトバス中に投入す
る方法などが一般的でおって、したがって急速加熱とな
る場合がほとんどでおる。一方焼入れは、溶体化処理に
引続いて急速冷却する処理であって、強度を得るために
必要であり、一般には水冷(水焼入れ)、温水焼入れ、
強制空冷などが行なわれる。
溶体化処理および焼入れ処理を施してT4テンパーとす
ることによって、所定の強度と成形性が得られる。ここ
で溶体化処理とは、強化元素であるMg、S i 、C
u、Zn等を溶かし込むための処理であって、合金組成
によっても異なるが、通常は450〜600℃の温度に
加熱することによって行なわれる。溶体化処理の加熱速
度は特に制限されないが、通常は所定の温度に保持され
た空気炉中に投入するか、コイルを連続的に巻戻しなが
ら炉中を通過させるか、あるいはソルトバス中に投入す
る方法などが一般的でおって、したがって急速加熱とな
る場合がほとんどでおる。一方焼入れは、溶体化処理に
引続いて急速冷却する処理であって、強度を得るために
必要であり、一般には水冷(水焼入れ)、温水焼入れ、
強制空冷などが行なわれる。
上述のようにAff−Mg−3i系合金圧延板に施す溶
体化処理、焼入れ処理は実質的に急速加熱、急速冷却で
あるため、圧延板に対し大サイズの切板もしくはコイル
の状態で溶体化処理、焼入れ処理を行なえば、熱膨張−
収縮により板が変形して“′反り″、“波うち″、″ね
じれ″等の変形(以下これらの変形を歪と記す)が生じ
、板の平坦度が著しく低下する。
体化処理、焼入れ処理は実質的に急速加熱、急速冷却で
あるため、圧延板に対し大サイズの切板もしくはコイル
の状態で溶体化処理、焼入れ処理を行なえば、熱膨張−
収縮により板が変形して“′反り″、“波うち″、″ね
じれ″等の変形(以下これらの変形を歪と記す)が生じ
、板の平坦度が著しく低下する。
成形加工の用途に供する場合には板の平坦度が優れてい
ることが要求され、したがって上述のような平坦度を損
なう歪が溶体化処理、焼入れ処理で生じたままの板を成
形加工に供することは避けなければならず、また外観上
、あるいは梱包・包装上、ざらにはハンドリンク時の傷
の発生防止などの観点からも、歪の発生は極力避けなけ
ればならない。そこで従来一般のAiMq−3i系合金
圧延板の製造においては、溶体化処理、焼入む処理後に
、それらの工程で発生した歪を矯正して平坦度を向上さ
せる工程を付加することが行なわれている。この歪矯正
工程としては、軽度の圧下でスキンパス圧延を行なう方
法、あるいは必要に応じてテンションを付加しながら矯
正用ロール間を通過させることにより曲げ−曲げ戻しに
より歪を除去するレベリング法、ざらにはストレッチに
より数%の引張歪を付与する方法などが一般的である。
ることが要求され、したがって上述のような平坦度を損
なう歪が溶体化処理、焼入れ処理で生じたままの板を成
形加工に供することは避けなければならず、また外観上
、あるいは梱包・包装上、ざらにはハンドリンク時の傷
の発生防止などの観点からも、歪の発生は極力避けなけ
ればならない。そこで従来一般のAiMq−3i系合金
圧延板の製造においては、溶体化処理、焼入む処理後に
、それらの工程で発生した歪を矯正して平坦度を向上さ
せる工程を付加することが行なわれている。この歪矯正
工程としては、軽度の圧下でスキンパス圧延を行なう方
法、あるいは必要に応じてテンションを付加しながら矯
正用ロール間を通過させることにより曲げ−曲げ戻しに
より歪を除去するレベリング法、ざらにはストレッチに
より数%の引張歪を付与する方法などが一般的である。
発明が解決すべき問題点
前)ホのようにAff−fvtc+−3i系合金圧延板
の製造工程においては、溶体化焼入れ工程後に、溶体化
処理時や焼入れ時に生じた歪を除去するため矯正を行な
うことが多いが、このような矯正工程を通した場合は板
に対して冷間加工を付与したことになり、その結果溶体
化処理焼入れによって得られた良好な成形加工性が減じ
られてしまい、所定の成形加工性能、特に張出し性が充
分に発揮できなくなるという問題がある。
の製造工程においては、溶体化焼入れ工程後に、溶体化
処理時や焼入れ時に生じた歪を除去するため矯正を行な
うことが多いが、このような矯正工程を通した場合は板
に対して冷間加工を付与したことになり、その結果溶体
化処理焼入れによって得られた良好な成形加工性が減じ
られてしまい、所定の成形加工性能、特に張出し性が充
分に発揮できなくなるという問題がある。
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、成
形ハ0工性、特に張出し性が良好なAl−MCl−3i
系合金圧延板を製造する方法を提供することを目的とす
るものである。
形ハ0工性、特に張出し性が良好なAl−MCl−3i
系合金圧延板を製造する方法を提供することを目的とす
るものである。
問題点を解決するための手段
この発明は、基本的には、熱処理型のAl−MCl−3
i系合金(6000系合金)の圧延板製造方法、待に゛
溶体化処理焼入れ後に歪矯正を施す製造方法において、
その歪矯正後に特定の条件範囲内の最終熱処理を施すこ
とを特徴とするものでおる。
i系合金(6000系合金)の圧延板製造方法、待に゛
溶体化処理焼入れ後に歪矯正を施す製造方法において、
その歪矯正後に特定の条件範囲内の最終熱処理を施すこ
とを特徴とするものでおる。
すなわち、従来は、溶体化処理焼入れを施した状態で得
られていた良好な成形性が、その後の歪矯正工程で減じ
られたままであったのに対し、この発明の方法では、歪
矯正後にざらに特定の条件範囲内での最終熱処理を施す
ことによって成形性を焼入後T4テンパーの加工を受け
ていない状態にまで戻すのでおる。
られていた良好な成形性が、その後の歪矯正工程で減じ
られたままであったのに対し、この発明の方法では、歪
矯正後にざらに特定の条件範囲内での最終熱処理を施す
ことによって成形性を焼入後T4テンパーの加工を受け
ていない状態にまで戻すのでおる。
具体的には、この発明は、必須合金成分としてMg0.
1〜1.2wt%およびSi0.4〜2.5wt%を含
有するAibMg−3i系アルミニウム合金の熱間圧延
板もしくは連続鋳造板を冷間圧延した後、溶体化処理・
焼入れを施し、その後歪矯正を施すアルミニウム合金圧
延板の製造方法において、前記歪矯正の後、60〜36
0°Cの範囲内の温度まで第1図に示される斜線領域内
の加熱速度で加熱して、その温度で第2図に示される斜
線領域内の時間保持し、しかる後第1図に示される斜線
領域内の冷却速度で冷却することを特徴とするものであ
る。
1〜1.2wt%およびSi0.4〜2.5wt%を含
有するAibMg−3i系アルミニウム合金の熱間圧延
板もしくは連続鋳造板を冷間圧延した後、溶体化処理・
焼入れを施し、その後歪矯正を施すアルミニウム合金圧
延板の製造方法において、前記歪矯正の後、60〜36
0°Cの範囲内の温度まで第1図に示される斜線領域内
の加熱速度で加熱して、その温度で第2図に示される斜
線領域内の時間保持し、しかる後第1図に示される斜線
領域内の冷却速度で冷却することを特徴とするものであ
る。
作 用
先ずこの発明で対象とするアルミニウム合金について説
明する。
明する。
この発明ではAff−MQ−3i系の熱処理型アルミニ
ウム合金、すなわち実用合金としては所謂6000系の
合金を対象とする。Ax−Mg−8i系合金は、MCI
と3iからなるMg25!のGPゾーンもしくはβ′相
等の析出相を材料強化の基本手段とする合金であり、そ
のほか補助的にCu、Zn等の添加による析出強化、M
n、Cr、Zr、Fe等の添加による結晶粒微細化等が
考慮されたものを含む。
ウム合金、すなわち実用合金としては所謂6000系の
合金を対象とする。Ax−Mg−8i系合金は、MCI
と3iからなるMg25!のGPゾーンもしくはβ′相
等の析出相を材料強化の基本手段とする合金であり、そ
のほか補助的にCu、Zn等の添加による析出強化、M
n、Cr、Zr、Fe等の添加による結晶粒微細化等が
考慮されたものを含む。
具体的には、必須成分としてMCI0.1〜1.2%、
3i0.4〜2.5%を含有するものとする。これらの
限定理由は次の通りである。
3i0.4〜2.5%を含有するものとする。これらの
限定理由は次の通りである。
Mg:
MCIはこの発明で対象とする系のアルミニウム合金に
おいて必須の元素であって、強度および成形性に奇与す
る元素でおる。MCIが0.1%未満では強度が不充分
となって自動車車体等に不適当となり、一方Mgが1.
2%を越えれば延性、成形性が低下するから、MQは0
.1〜1,2%の範囲内とした。
おいて必須の元素であって、強度および成形性に奇与す
る元素でおる。MCIが0.1%未満では強度が不充分
となって自動車車体等に不適当となり、一方Mgが1.
2%を越えれば延性、成形性が低下するから、MQは0
.1〜1,2%の範囲内とした。
Si:
3iもこの発明で対象とする系のアルミニウム合金にお
いて必須の元素であって、強度および成形性の向上に奇
与する元素である。Siが0.4%未満では強度が不足
し、一方2,5%を越えれば溶湯の流動性が低下して鋳
造性が悪化する。したがって81は0.4〜265%の
範囲内とした。
いて必須の元素であって、強度および成形性の向上に奇
与する元素である。Siが0.4%未満では強度が不足
し、一方2,5%を越えれば溶湯の流動性が低下して鋳
造性が悪化する。したがって81は0.4〜265%の
範囲内とした。
MCI、Slのばか必要に応じて前述のようにCU、Z
n、Mn、Cr、Zr、Feのうちの1種または2種以
上を含有しても良い。この場合Cuは1.5%以下、Z
nは2.5%以下、Orは0.3%以下、Mnは0.8
%以下、Zrは0.3%以下、Feは0.5%以下が好
ましい。またこのほか、鋳塊結晶粒微細化のため、Ti
O,t5%以下6よび/またはB O,05%以下を含
有しても良い。
n、Mn、Cr、Zr、Feのうちの1種または2種以
上を含有しても良い。この場合Cuは1.5%以下、Z
nは2.5%以下、Orは0.3%以下、Mnは0.8
%以下、Zrは0.3%以下、Feは0.5%以下が好
ましい。またこのほか、鋳塊結晶粒微細化のため、Ti
O,t5%以下6よび/またはB O,05%以下を含
有しても良い。
次にこの発明の方法における各工程について説明する。
溶体化処理前までの圧延工程は、従来の一般的な方法そ
の他任意の方法を適用することができる。
の他任意の方法を適用することができる。
すなわち、半連続鋳造法(DC鋳造)によって鋳塊を製
造し、その鋳塊に対し必要に応じて均質化処理を施した
後熱間圧延し、得られた熱間圧延コイルに対し、必要に
応じて焼鈍を施してから冷間圧延し、所要の板厚の圧延
板を得る。もちろん冷間圧延中途で必要に応じて中間焼
鈍を施しても良い。また連続鋳造(直接鋳造圧延)によ
って薄板のコイル(連続鋳造コイル)を直接製造し、そ
の連続鋳造コイルを冷間圧延して所要の板厚の圧延板を
得ても良く、この場合も冷間圧延前あるいは冷間圧延中
途で必要に応じて焼鈍を施すことができる。
造し、その鋳塊に対し必要に応じて均質化処理を施した
後熱間圧延し、得られた熱間圧延コイルに対し、必要に
応じて焼鈍を施してから冷間圧延し、所要の板厚の圧延
板を得る。もちろん冷間圧延中途で必要に応じて中間焼
鈍を施しても良い。また連続鋳造(直接鋳造圧延)によ
って薄板のコイル(連続鋳造コイル)を直接製造し、そ
の連続鋳造コイルを冷間圧延して所要の板厚の圧延板を
得ても良く、この場合も冷間圧延前あるいは冷間圧延中
途で必要に応じて焼鈍を施すことができる。
このようにして得られた圧延板に対して溶体化処理を施
す。この溶体化処理の温度は合金組成によっても異なる
か、通常は450〜600℃範囲内とする。溶体化処理
が完了すれば、引続いて迅速に焼入れ処理を行なう。こ
の焼入れにあける必要冷却速度は、合金組成によっても
異なるが、通常は少なくとも5°C/ See以上が必
要である。これらの溶体化処理焼入れは切板で行なって
も、あるいはコイルを連続的に巻戻しつつ連続的に行な
っても良い。
す。この溶体化処理の温度は合金組成によっても異なる
か、通常は450〜600℃範囲内とする。溶体化処理
が完了すれば、引続いて迅速に焼入れ処理を行なう。こ
の焼入れにあける必要冷却速度は、合金組成によっても
異なるが、通常は少なくとも5°C/ See以上が必
要である。これらの溶体化処理焼入れは切板で行なって
も、あるいはコイルを連続的に巻戻しつつ連続的に行な
っても良い。
溶体化処理時の急速加熱および焼入れ時の急速冷却によ
って、圧延板に急激な熱膨張と収縮が生じ、これにより
圧延板が変形し、歪となる。そこでこの歪を除去するた
め、溶体化処理焼入れ後に歪矯正を1行なう。この歪矯
正は、レベリング、テンションレベリング、スキンバス
、あるいはストレッチ等のいずれでも良く、いずれの方
法でも若干の冷間加工を与えることによって歪の除去が
行なわれる。歪矯正工程での加工の程度は、溶体化処理
焼入れ後の歪の程度によっても異なるが、通常は歪矯正
工程を入れることにより、耐力は1Kg/ mn?以上
上昇し、成形性は、エリクセン値で0.2M以上低下す
る。
って、圧延板に急激な熱膨張と収縮が生じ、これにより
圧延板が変形し、歪となる。そこでこの歪を除去するた
め、溶体化処理焼入れ後に歪矯正を1行なう。この歪矯
正は、レベリング、テンションレベリング、スキンバス
、あるいはストレッチ等のいずれでも良く、いずれの方
法でも若干の冷間加工を与えることによって歪の除去が
行なわれる。歪矯正工程での加工の程度は、溶体化処理
焼入れ後の歪の程度によっても異なるが、通常は歪矯正
工程を入れることにより、耐力は1Kg/ mn?以上
上昇し、成形性は、エリクセン値で0.2M以上低下す
る。
このように歪矯正工程により成形性能の低下した圧延板
に対し、次いで60〜360℃の範囲内に加熱して保持
後もしくは直ちに冷却する最終熱処理を施す。この熱処
理は、加熱保持温度に対応して第1図の斜線領域すなわ
ち点A、B、C,D、Eを結ぶ直線もしくは曲線によっ
て囲まれる領域内の加熱速度で加熱昇温し、加熱保持温
度に対応して第2図の斜線領域すなわち点a、b、C,
dを結ぶ直線もしくは曲線によって囲まれる範囲内の時
間保持し、ざらにその加熱保持温度に対応して第1図の
斜線領域内の冷却速度で冷却する。ここで第1図中の各
点A−Eにおける温度および加熱・冷却速度は次の通り
である。
に対し、次いで60〜360℃の範囲内に加熱して保持
後もしくは直ちに冷却する最終熱処理を施す。この熱処
理は、加熱保持温度に対応して第1図の斜線領域すなわ
ち点A、B、C,D、Eを結ぶ直線もしくは曲線によっ
て囲まれる領域内の加熱速度で加熱昇温し、加熱保持温
度に対応して第2図の斜線領域すなわち点a、b、C,
dを結ぶ直線もしくは曲線によって囲まれる範囲内の時
間保持し、ざらにその加熱保持温度に対応して第1図の
斜線領域内の冷却速度で冷却する。ここで第1図中の各
点A−Eにおける温度および加熱・冷却速度は次の通り
である。
A:60°C,4X10−3℃/ 5eCB :
140℃,4X10−3℃/ 5ecC:360°C,
3X10℃/ SeC[):230℃、 4X103
℃/ 5ecE : 60℃,4X103°C/
secまた第2図中の各点a−dにおける温度、時間は
次の通りである。
140℃,4X10−3℃/ 5ecC:360°C,
3X10℃/ SeC[):230℃、 4X103
℃/ 5ecE : 60℃,4X103°C/
secまた第2図中の各点a−dにおける温度、時間は
次の通りである。
a:200°C,0sec
b:360℃、 05eC
c:130°C,1055eC
d:60°C,105Seに
のように歪矯正後の最終熱処理について加熱速度、保持
時間、冷却時間の範囲を定めた理由を説明する。
時間、冷却時間の範囲を定めた理由を説明する。
この発明で対象としているAikMg−3i系合金は熱
処理型の合金でおるため、加熱、保持、冷却中に加工歪
の除去のみならず、時効硬化が生じる可能性があり、そ
の場合強度が上昇して成形性が低下したり、過時効によ
り成形加工後の塗装焼付後強度もしくはTll後後強度
低下したりするおそれがある。そこでこれらの問題の発
生を招かないようにしながら、歪矯正工程でのhロエ歪
を除去する必要があり、その他平坦度を維持することや
経済性等をも考慮する必要があり、これらの観点から次
のように各範囲が定められた。
処理型の合金でおるため、加熱、保持、冷却中に加工歪
の除去のみならず、時効硬化が生じる可能性があり、そ
の場合強度が上昇して成形性が低下したり、過時効によ
り成形加工後の塗装焼付後強度もしくはTll後後強度
低下したりするおそれがある。そこでこれらの問題の発
生を招かないようにしながら、歪矯正工程でのhロエ歪
を除去する必要があり、その他平坦度を維持することや
経済性等をも考慮する必要があり、これらの観点から次
のように各範囲が定められた。
[加熱速度]
第1図の直線ABより下側の領域では、材料の性能とし
ては問題がないが、これ以上の徐加熱では昇温に著しい
長時間を要するため生産性が低下し、経済的ではなくな
る。したがって直線ABより上の加熱速度とした。
ては問題がないが、これ以上の徐加熱では昇温に著しい
長時間を要するため生産性が低下し、経済的ではなくな
る。したがって直線ABより上の加熱速度とした。
第1図の曲線BGより下側の加熱速度の遅い領域では、
加熱昇温中に時効硬化が生じて、強度は上昇する反面成
形性が低下する。そこで曲線BCより上側の領域とした
。
加熱昇温中に時効硬化が生じて、強度は上昇する反面成
形性が低下する。そこで曲線BCより上側の領域とした
。
次に直線DCより上側の領域においては、加熱が急速す
ぎて昇温中に歪が発生してしまい、歪矯正の効果が失わ
れてしまう。したがって直線DCより下側の領域とした
。
ぎて昇温中に歪が発生してしまい、歪矯正の効果が失わ
れてしまう。したがって直線DCより下側の領域とした
。
直線DEより上側の領域は、実質的にオイルバス投入に
よる加熱速度を越える加熱速度であり、これ以上の加熱
速度でも効果はあるが実用的ではなく、無意味であるか
ら、直線DEより下側の領域とした。
よる加熱速度を越える加熱速度であり、これ以上の加熱
速度でも効果はあるが実用的ではなく、無意味であるか
ら、直線DEより下側の領域とした。
直線EAの左側、すなわち加熱温度が60℃未満の低温
では、加熱速度の如何にかかわらず、歪矯正による加工
歪を除去し切れないから、直線EAの左側領域は除外し
た。
では、加熱速度の如何にかかわらず、歪矯正による加工
歪を除去し切れないから、直線EAの左側領域は除外し
た。
以上から、加熱速度の範囲は加熱保持温度によって異な
るが、第1図中の点A、B、C,D、Eで囲まれる斜線
領域内とすることが必要である。
るが、第1図中の点A、B、C,D、Eで囲まれる斜線
領域内とすることが必要である。
[保持温度・時間]
第2図中における直線abに関して、保持温度200〜
360°Cでは、その温度域に到達して直ちに冷却を開
始しても、すなわち保持時間を0秒としても加工歪を除
去できる。したがって保持温度200〜360 °Cの
温度域では保持時間の下限を0秒、すなわち直線abと
した。
360°Cでは、その温度域に到達して直ちに冷却を開
始しても、すなわち保持時間を0秒としても加工歪を除
去できる。したがって保持温度200〜360 °Cの
温度域では保持時間の下限を0秒、すなわち直線abと
した。
また曲1bcより右上の領域では、加工歪は除去できる
が、高温時効硬化により強度が上昇し、成形性が低下し
てしまう。また特に高温領域では過時効となり、成形性
が低下するとともに、成形後の焼付塗装もしくはT6処
理により所定の強度が得られなくなる。したがって曲線
bcの左下の領域とする必要がある。
が、高温時効硬化により強度が上昇し、成形性が低下し
てしまう。また特に高温領域では過時効となり、成形性
が低下するとともに、成形後の焼付塗装もしくはT6処
理により所定の強度が得られなくなる。したがって曲線
bcの左下の領域とする必要がある。
直線cdより上側では、加工歪を除去できて成形性の回
復が可能であるが、保持時間が24時間を越え、経済的
に無意味であり、したがって直線cdより下側とした。
復が可能であるが、保持時間が24時間を越え、経済的
に無意味であり、したがって直線cdより下側とした。
曲線daより左下の領域では、加工歪を除去するに必要
な熱が与えられず、成形性の回復が認められない。した
がって曲線daの右上の領域とする必要がある。
な熱が与えられず、成形性の回復が認められない。した
がって曲線daの右上の領域とする必要がある。
以上から、加熱保持時間は、加熱保持温度によって異な
るが、結局第2図中の点abcdで囲まれる斜線領域内
とする必要がある。
るが、結局第2図中の点abcdで囲まれる斜線領域内
とする必要がある。
[冷却速度]
冷却速度は、加熱速度と同様に第1図中のABCDEで
囲まれる斜線領域内とする必要がある。
囲まれる斜線領域内とする必要がある。
直線A8より下側の@域では、材料の性能としては問題
がないが、これ以上の徐速冷却では冷却に著しい長時間
を要するため経済的でない。したがって直線ABより上
側の領域とした。
がないが、これ以上の徐速冷却では冷却に著しい長時間
を要するため経済的でない。したがって直線ABより上
側の領域とした。
曲線BCより下側の冷却速度の遅い領域では、冷却中に
時効析出が生じ、成形性が低下するとともに、過時効に
よって成形後の焼付塗装もしくはT6処理で所定の強度
を得ることができなくなる。
時効析出が生じ、成形性が低下するとともに、過時効に
よって成形後の焼付塗装もしくはT6処理で所定の強度
を得ることができなくなる。
したがって曲線BCより上側の領域とした。
直線DCより上側の冷却速度では、冷却速度が大き過ぎ
て材料に歪変形が生じてしまい、最終熱処理前の歪矯正
の効果が失われてしまう。したがって直線DCより下側
の領域とした。
て材料に歪変形が生じてしまい、最終熱処理前の歪矯正
の効果が失われてしまう。したがって直線DCより下側
の領域とした。
直線DEより上側の領域では、実質的に水冷を越える冷
却速度となり、実用上無意味であるから、直線DEより
下側の冷却速度とした。
却速度となり、実用上無意味であるから、直線DEより
下側の冷却速度とした。
直線EAより左側では、冷却速度の如何にかがわらず、
加工歪を除去できない。したがって直線EAより右側の
領域とした。
加工歪を除去できない。したがって直線EAより右側の
領域とした。
したがって冷却速度も、加熱速度と同様に、加熱保持温
度によって異なるが、第1図中のABCDEによって囲
まれる斜線領域とした。
度によって異なるが、第1図中のABCDEによって囲
まれる斜線領域とした。
以上のような条件での最終熱処理を歪矯正加工後に施せ
ば、歪矯正工程で導入された加工歪が除去されて、その
歪矯正により低下した成形性、特に張出し性が回復され
、溶体化処理焼入れにより得られていたT4テンパー状
態での良好な成形性、特に張出し性を有する状態に戻す
ことができるのでおる。またこの最終熱処理においては
、時効硬化や過時効が生じないような適切な条件に定め
ているため、それらによる成形性の低下を招くことがな
く、また成形後の焼付塗装やT6ffi理によって所要
の強度を得ることができる。ざらに最終熱処理の条件は
、急熱急冷による新たな歪の発生を招かないように定め
ているから、その前の歪矯正工程による平坦度改善の効
果が保たれる。
ば、歪矯正工程で導入された加工歪が除去されて、その
歪矯正により低下した成形性、特に張出し性が回復され
、溶体化処理焼入れにより得られていたT4テンパー状
態での良好な成形性、特に張出し性を有する状態に戻す
ことができるのでおる。またこの最終熱処理においては
、時効硬化や過時効が生じないような適切な条件に定め
ているため、それらによる成形性の低下を招くことがな
く、また成形後の焼付塗装やT6ffi理によって所要
の強度を得ることができる。ざらに最終熱処理の条件は
、急熱急冷による新たな歪の発生を招かないように定め
ているから、その前の歪矯正工程による平坦度改善の効
果が保たれる。
このようにして最終熱処理を施して得られたアルミニウ
ム合金圧延板を実際に自動車車体等に使用するためには
プレス加工等の成形加工を施すのが一般的であるが、既
に述べたところから明らかなように、この発明の方法で
得られた圧延板は、変形の少ない平坦度の良好な板でし
かも成形加工性が良好であるため、成形加工時に不良品
が発生するおそれが極めて少なく、したがって歩留りが
向上するとともに生産性も良好となる。また成形加工後
に焼付塗装を行なったり、いわゆるT6処理によってよ
り高強度化を図るべく加熱処理を施す場合でも、歪矯正
を行なわなかったT6!2!!理材について成形後これ
らの処理を行なった場合と同程度の強度を1qることが
できるのである。
ム合金圧延板を実際に自動車車体等に使用するためには
プレス加工等の成形加工を施すのが一般的であるが、既
に述べたところから明らかなように、この発明の方法で
得られた圧延板は、変形の少ない平坦度の良好な板でし
かも成形加工性が良好であるため、成形加工時に不良品
が発生するおそれが極めて少なく、したがって歩留りが
向上するとともに生産性も良好となる。また成形加工後
に焼付塗装を行なったり、いわゆるT6処理によってよ
り高強度化を図るべく加熱処理を施す場合でも、歪矯正
を行なわなかったT6!2!!理材について成形後これ
らの処理を行なった場合と同程度の強度を1qることが
できるのである。
実施例
第1表の合金番号1〜4に示すAl−MQ−81系アル
ミニウム合金を常法にしたがって溶製し、DC鋳造によ
り400g++ X 1000s X 3000mの鋳
塊を得、これらに対し530℃X 10時間の均質化処
理を施した後、4m厚まで熱間圧延し、ざらに冷間圧延
を施して厚さ1mの圧延板とした。その圧延板を100
0# X 2000#の切板とし、空気炉中で500℃
で20分間保持する溶体化処理を行ない、水冷によって
焼入れだ。この後、ストレッチや−により015%スト
レッチすることにより、溶体化処理焼入れで発生した変
形歪を矯正した。ざらに矯正後の各圧延板について、第
2表に示す条件A〜Jで最終熱処理を施した。
ミニウム合金を常法にしたがって溶製し、DC鋳造によ
り400g++ X 1000s X 3000mの鋳
塊を得、これらに対し530℃X 10時間の均質化処
理を施した後、4m厚まで熱間圧延し、ざらに冷間圧延
を施して厚さ1mの圧延板とした。その圧延板を100
0# X 2000#の切板とし、空気炉中で500℃
で20分間保持する溶体化処理を行ない、水冷によって
焼入れだ。この後、ストレッチや−により015%スト
レッチすることにより、溶体化処理焼入れで発生した変
形歪を矯正した。ざらに矯正後の各圧延板について、第
2表に示す条件A〜Jで最終熱処理を施した。
以上の方法における各段階での引張強さσB、0.2%
耐力σo2、伸びδおよびエリクセン値Erを調べた結
果と、最終板について変形の有無を調べた結果を第3表
に示す。また溶体化処理焼入後、160°C×18時間
加熱によってTl理材とした圧延板、および最終熱処理
後、同様な加熱によってT6処理材とした圧延板につい
ても引張強さσB、0.2%耐力σo2を調べたので、
その結果も第3表中に示す。
耐力σo2、伸びδおよびエリクセン値Erを調べた結
果と、最終板について変形の有無を調べた結果を第3表
に示す。また溶体化処理焼入後、160°C×18時間
加熱によってTl理材とした圧延板、および最終熱処理
後、同様な加熱によってT6処理材とした圧延板につい
ても引張強さσB、0.2%耐力σo2を調べたので、
その結果も第3表中に示す。
但し第3表において、[ストレッチ前(T4テンパー状
態)」は、溶体化処理焼入れ後、ストレッチを行なわず
に2週間経過したT4テンパー状態のものを示し、[ス
トレッチ前T6処理」は、溶体化処理焼入れ後、ストレ
ッチを行なわずに前記のT6処理を行なったものを示し
、「ストレッチ後」はストレッチ後の2週間経過時のT
4テンパー状態のものを示し、さらに「最終熱処理板T
6処理」は、最終熱処理後、前記のT6処理を行なった
ものを示す。
態)」は、溶体化処理焼入れ後、ストレッチを行なわず
に2週間経過したT4テンパー状態のものを示し、[ス
トレッチ前T6処理」は、溶体化処理焼入れ後、ストレ
ッチを行なわずに前記のT6処理を行なったものを示し
、「ストレッチ後」はストレッチ後の2週間経過時のT
4テンパー状態のものを示し、さらに「最終熱処理板T
6処理」は、最終熱処理後、前記のT6処理を行なった
ものを示す。
第1表:供試材の成分組成(wt%)
第2表:最終熱処理条件
第3表から明らかなように、いずれの場合もストレッチ
後にはストレッチ前T4テンパー状態と比較して伸びδ
、エリクセン値Erが低下し、成形性が劣化しているが
、最終熱処理を本発明条件範囲内で行なった条件符号A
−Eの場合は、最終熱処理後の状態で伸び、エリクセン
値がストレッチ前T4テンパー状態とほぼ等しくなって
おり、最終熱処理で充分に成形性が回復されたことが判
る。また本発明範囲内の条件A−Eでは、最終熱処理後
にT6処理を施した場合に、溶体化処理焼入後のストレ
ッチ前にT6処理を施した場合とほぼ同等の強度向上が
達成されていることが判る。
後にはストレッチ前T4テンパー状態と比較して伸びδ
、エリクセン値Erが低下し、成形性が劣化しているが
、最終熱処理を本発明条件範囲内で行なった条件符号A
−Eの場合は、最終熱処理後の状態で伸び、エリクセン
値がストレッチ前T4テンパー状態とほぼ等しくなって
おり、最終熱処理で充分に成形性が回復されたことが判
る。また本発明範囲内の条件A−Eでは、最終熱処理後
にT6処理を施した場合に、溶体化処理焼入後のストレ
ッチ前にT6処理を施した場合とほぼ同等の強度向上が
達成されていることが判る。
なお本発明の条件A〜Eではいずれも最終板にその平坦
度を損なうような変形は生じていなかった。
度を損なうような変形は生じていなかった。
一方条件Fは最終熱処理の加熱速度が遅過ぎた例である
が、この場合は最終熱処理によってストレッチ後よりも
成形性が低下してしまった。また条件Gは、最終熱処理
の保持時間がその保持温度に対し短かすぎた例であるが
、この場合若干は成形性が回復したが、ストレッチ前T
4テンパー状態の成形性までは至らなかった。ざらに条
件Hは最終熱処理の保持時間が長すぎた例であるが、こ
の場合は最終熱処理によって成形性が著しく低下してし
まった。ざらに条件Iは最終熱処理の冷却速度が遅過ぎ
た例であるが、この場合も最終熱処理によって成形性が
低下してしまった。そして条件Jは最終熱処理の冷却速
度が速すぎた例であるが、この場合は成形性は回復した
ものの、圧延板に変形が生じて平坦度が低下してしまっ
た。したかつてストレッチ前のT4テンパー状態まで成
形性を回復しかつストレッチによる平坦度向上効果を維
持するためには、最終熱処理の条件を本発明範囲内とす
る必要がある。
が、この場合は最終熱処理によってストレッチ後よりも
成形性が低下してしまった。また条件Gは、最終熱処理
の保持時間がその保持温度に対し短かすぎた例であるが
、この場合若干は成形性が回復したが、ストレッチ前T
4テンパー状態の成形性までは至らなかった。ざらに条
件Hは最終熱処理の保持時間が長すぎた例であるが、こ
の場合は最終熱処理によって成形性が著しく低下してし
まった。ざらに条件Iは最終熱処理の冷却速度が遅過ぎ
た例であるが、この場合も最終熱処理によって成形性が
低下してしまった。そして条件Jは最終熱処理の冷却速
度が速すぎた例であるが、この場合は成形性は回復した
ものの、圧延板に変形が生じて平坦度が低下してしまっ
た。したかつてストレッチ前のT4テンパー状態まで成
形性を回復しかつストレッチによる平坦度向上効果を維
持するためには、最終熱処理の条件を本発明範囲内とす
る必要がある。
発明の効果
前述の実施例からも明らかなように、この発明の方法に
よれば、6000系のAl−Mc+−3i系アルミニウ
ム合金圧延板として、平坦度が良好でなおかつ成形加工
性、特に張出し性が優れた圧延板を得ることができる。
よれば、6000系のAl−Mc+−3i系アルミニウ
ム合金圧延板として、平坦度が良好でなおかつ成形加工
性、特に張出し性が優れた圧延板を得ることができる。
すなわち、溶体化処理焼入れによって生じた板の変形を
矯正するために溶体化処理焼入れ後にストレッチ等の矯
正工程を適用することによって、折角溶体化処理焼入れ
により得られた良好な成形性がその歪矯正で低下し、従
来はこのように歪矯正で成形性が低下した圧延板をその
まま成形加工等に供していたが、この発明の方法では歪
矯正後に適切な条件範囲内での最終熱処理を施すことに
よって、平坦度が優れたままで良好な成形性を得ること
が可能となったのである。
矯正するために溶体化処理焼入れ後にストレッチ等の矯
正工程を適用することによって、折角溶体化処理焼入れ
により得られた良好な成形性がその歪矯正で低下し、従
来はこのように歪矯正で成形性が低下した圧延板をその
まま成形加工等に供していたが、この発明の方法では歪
矯正後に適切な条件範囲内での最終熱処理を施すことに
よって、平坦度が優れたままで良好な成形性を得ること
が可能となったのである。
もちろんこの発明で対象としているAi’−Mg−3i
系合金は、強度、耐食性にも優れており、したがってこ
の発明の方法によれば、強度、成形性がともに優れ、か
つ平坦性が良好で耐食性も優れたアルミニウム合金圧延
板を得ることができ、したがってこの発明の方法は、自
動車ボディシート、ホイール、電気機器のシャーシ、計
器カバー、その他家庭用器物などに使用される圧延板の
製造に最適である。
系合金は、強度、耐食性にも優れており、したがってこ
の発明の方法によれば、強度、成形性がともに優れ、か
つ平坦性が良好で耐食性も優れたアルミニウム合金圧延
板を得ることができ、したがってこの発明の方法は、自
動車ボディシート、ホイール、電気機器のシャーシ、計
器カバー、その他家庭用器物などに使用される圧延板の
製造に最適である。
なお以上では触れなかったが、この発明の方法で適用し
ているような歪矯正後の最終熱処理は、Al−MCl−
3i系合金と同様の時効析出挙動を有するAl−Cu系
、Af−Cu−Mc+系、A1−Zn−Mq系、Al−
Zn−MCl−Cu系等のいわゆる熱処理合金圧延板全
般に適用できる。
ているような歪矯正後の最終熱処理は、Al−MCl−
3i系合金と同様の時効析出挙動を有するAl−Cu系
、Af−Cu−Mc+系、A1−Zn−Mq系、Al−
Zn−MCl−Cu系等のいわゆる熱処理合金圧延板全
般に適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法における最終熱処理の加熱速度
・冷却速度の適正範囲を、加熱保持温度に対応して示す
線図、第2図はこの発明の方法における最終熱処理の加
熱保持時間、温度の適正範囲を示す線図である。
・冷却速度の適正範囲を、加熱保持温度に対応して示す
線図、第2図はこの発明の方法における最終熱処理の加
熱保持時間、温度の適正範囲を示す線図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 必須合金成分としてMg0.1〜1.2wt%およびS
i0.4〜2.5wt%を含有するAl―Mg―Si系
アルミニウム合金の熱間圧延板もしくは連続鋳造板を冷
間圧延した後、溶体化処理・焼入れを施し、その後歪矯
正を施すアルミニウム合金圧延板の製造方法において、 前記歪矯正の後、60〜360℃の範囲内の温度まで第
1図に示される斜線領域内の加熱速度で加熱して、その
温度で第2図に示される斜線領域内の時間保持し、しか
る後第1図に示される斜線領域内の冷却速度で冷却する
ことを特徴とするアルミニウム合金圧延板の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61120573A JPH0665739B2 (ja) | 1986-05-26 | 1986-05-26 | アルミニウム合金圧延板の製造方法 |
US07/016,821 US4808247A (en) | 1986-02-21 | 1987-02-20 | Production process for aluminum-alloy rolled sheet |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61120573A JPH0665739B2 (ja) | 1986-05-26 | 1986-05-26 | アルミニウム合金圧延板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62278256A true JPS62278256A (ja) | 1987-12-03 |
JPH0665739B2 JPH0665739B2 (ja) | 1994-08-24 |
Family
ID=14789637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61120573A Expired - Lifetime JPH0665739B2 (ja) | 1986-02-21 | 1986-05-26 | アルミニウム合金圧延板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0665739B2 (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2003129201A (ja) * | 2001-10-18 | 2003-05-08 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 曲げ加工性に優れるアルミニウム合金板の製造方法および前記製造方法により製造された曲げ加工性に優れるアルミニウム合金板 |
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JP2009024188A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-05 | Mazda Motor Corp | 塑性加工部材の製造方法 |
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JPS6289852A (ja) * | 1985-09-24 | 1987-04-24 | Kobe Steel Ltd | 焼付硬化性に優れたアルミニウム合金板の製造法 |
-
1986
- 1986-05-26 JP JP61120573A patent/JPH0665739B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
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Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0480109B2 (ja) * | 1987-07-02 | 1992-12-17 | Sky Aluminium | |
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JP2006105176A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-20 | Nhk Spring Co Ltd | 無端式ブーツ固定バンド及びその製造方法 |
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US7657975B2 (en) | 2004-09-30 | 2010-02-09 | Nhk Spring Co., Ltd. | Endless boot fixing band and manufacturing method thereof |
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JP2009024188A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-05 | Mazda Motor Corp | 塑性加工部材の製造方法 |
WO2010029955A1 (ja) * | 2008-09-09 | 2010-03-18 | 株式会社神戸製鋼所 | 積層板および複合成形体 |
JP2010064307A (ja) * | 2008-09-09 | 2010-03-25 | Kobe Steel Ltd | 積層板および複合成形体 |
JP4559513B2 (ja) * | 2008-09-09 | 2010-10-06 | 株式会社神戸製鋼所 | 積層板および複合成形体 |
US8722200B2 (en) | 2008-09-09 | 2014-05-13 | Kobe Steel, Ltd. | Laminated plate and composite formed article |
JP2020519772A (ja) * | 2017-05-26 | 2020-07-02 | ノベリス・インコーポレイテッドNovelis Inc. | 高強度耐食性6xxxシリーズアルミニウム合金およびその作製方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0665739B2 (ja) | 1994-08-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |