JPS6148409B2 - - Google Patents
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- JPS6148409B2 JPS6148409B2 JP55093901A JP9390180A JPS6148409B2 JP S6148409 B2 JPS6148409 B2 JP S6148409B2 JP 55093901 A JP55093901 A JP 55093901A JP 9390180 A JP9390180 A JP 9390180A JP S6148409 B2 JPS6148409 B2 JP S6148409B2
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- Japan
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- foam
- polyester
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- aromatic polyester
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C44/00—Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
- B29C44/34—Auxiliary operations
- B29C44/36—Feeding the material to be shaped
- B29C44/46—Feeding the material to be shaped into an open space or onto moving surfaces, i.e. to make articles of indefinite length
- B29C44/50—Feeding the material to be shaped into an open space or onto moving surfaces, i.e. to make articles of indefinite length using pressure difference, e.g. by extrusion or by spraying
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/92—Measuring, controlling or regulating
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Molding Of Porous Articles (AREA)
Description
本発明はポリエステル押出発泡体の製造法に関
し、その目的はポリエステルを均一微細に発泡せ
しめることができ、高い発泡倍率の押出発泡体を
安定して製造できる方法を提供しようとするもの
である。 従来、芳香族ポリエステル特にポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等に
機械的特性、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性等が
優れているために、射出成形品、繊維、フイルム
等に用いられている。しかし、芳香族ポリエステ
ルは溶融粘度が低く押出発泡成法により発泡成形
品を製造しようとすると気泡の大きさや分布が均
一になり難く、時にはガスが溶融樹脂から分離し
脱けてしまい、良好な気泡成形品を得ることが困
難であつた。 このような欠点を改善するために、ポリエステ
ルの固相重合、或いは重合促進剤の添加等により
高重合度ポリエステルを製造したり、分岐剤を共
重合したポリエステルを製造することにより溶融
粘度の増加したポリエステルを原料にすることが
提案されているが、均一微細な気泡を有する発泡
品を得るに充分な溶融粘度にまで高めることは困
難であり、しかも他の用途にも用いられるポリマ
ーとは全く異なる溶融粘度を有するものを特別に
製造しなければならず工程が煩雑でコスト高にな
るという欠点がある。 この欠点を改善するために、押出発泡成形時ジ
エポキシ化合物と周期律表第a族、第a族の
金属若しくはこれらの化合物から選ばれた1種以
上の物質とを混合し、ポリエステルの溶融粘度を
増加せしめる方法(特開昭53−24364号)、ジエポ
キシ化合物とモンタンワツクス塩及び/又はモン
タンワツクスエステル塩とを混合し、ポリエステ
ルの溶融粘度を増加せしめる方法(特開昭54−
50568号)等が提案されている。 しかし、これらの方法は、ジエポキシ化合物の
反応促進作用を奏する周期律表第a,a族の
金属或いはこれらの化合物を用いることを必須と
して、該金属或いはこれらの化合物の使用により
ジエポキシ化合物の増粘反応は著しく促進され、
発泡押出機内で溶融粘度が所望の効果を発揮し得
るまで増加されるという好ましい効果を奏する
が、一方ではこの粘度増加が急速しすぎ、かつ粘
度の安定性が十分でなく、急速に最大の粘度に達
したのちに急速に低下するので最適操作域が狭い
という欠点を有する。 本発明者は、このような欠点のないポリエステ
ル押出し発泡体の製造法について鋭意研究の結
果、芳香族ポリエステルの押出発泡成形の際に、
ジグリシジルエステル化合物を用いるならば、前
記提案のような金属化合物を併用しなくても均一
微細な気泡を有する発泡体を成形し得ること、ま
たジグリシジルエステル化合物も金属化合物と併
用すると上述の欠点が認められること、更にジグ
リシジルエステル化合物はポリエステルの粘度を
押出発泡に最適な粘度まで極めて迅速に上昇せし
めしかもこの粘度が長い時間にわたつて保持され
ることから安定操作範囲が広くとれること等の利
点が得られ、他のジエポキシ化合物とは著しく異
なる作用を奏することを知見し、本発明に到達し
たものである。 すなわち、本発明は常圧での沸点が200℃以下
の発泡剤を含有せしめた芳香族ポリエステルを溶
融押出し、発泡せしめて発泡体を製造するに際
し、溶融押出し前の段階で芳香族ポリエステルを
基準として0.1〜3重量%のジグリシジルエステ
ル化合物を混入せしめることを特徴とするポリエ
ステル押出発泡体の製造法である。 本発明で用いられる芳香族ポリエステルは、芳
香族ジカルボン酸を主たる(全ジカルボン酸の85
モル%以上を占める)ジカルボン酸成分とする線
状のポリエステルである。該芳香族ジカルボン酸
の代表的なものとして、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフエニルジカ
ルボン酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸、ジ
フエニルスルホンジカルボン酸、ジフエノキシエ
タンジカルボン酸等が例示される。また前記ポリ
エステルの好ましく用いられるジオール成分とし
ては、エチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、ネオペンチレ
ングリコール、ヘキサメチレングリコール、シク
ロヘキサンジメチロール、トリシクロデカンジメ
チロール、2,2―ビス(4―β―ヒドロキシエ
トキシフエニル)プロパン、4,4′―ビス(β―
ヒドロキシエトキシ)ジフエニルスルホン、ジエ
チレングリコール等が例示される。 前記ポリエステルには、P―オキシ安息香酸の
如きオキシ酸(ジカルボン酸成分に対し15モル%
以下)、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸等の
如き脂肪族ジカルボン酸等を少割合(ジカルボン
酸成分の15モル%以下)で共重合させてもよく、
また僅少割合で、ペンタエリスリトール、トリメ
チロールプロパン、トリメリツト酸、ピロメリツ
ト酸等の如き多官能性化合物や安息香酸の如き単
官能性化合物を共重合させてもよい。 本発明で用いられる芳香族ポリエステルの極限
粘度は特に高くする必要はないが、好ましい極限
粘度(O―クロロフエノールを溶媒として35℃で
測定した値)は0.4以上、特に好ましい値は0.5以
上である。一方、溶融成形の容易さという点で極
限粘度を1以下とするのが好ましい。 本発明で特に好ましく用いられる芳香族ポリエ
ステルとして、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン
―2,6―ナフタレンジカルボキシレート、或い
は繰返し単位の数の50%よりも多くがエチレンテ
レフタレート、テトラメチレンテレフタレート、
或いはエチレン―2,6―ナフタレンジカルボキ
シレートより残りが他の成分であるような変性ポ
リエチレンテレフタレート、変性ポリテトラメチ
レンテレフタレート、変性ポリエチレン―2,6
―ナフタレンジカルボキシレート等があげられ
る。これらの変性ポリエステルは第三成分が繰返
し単位の数の30%以下であるものがより好ましく
用いられる。 本発明で芳香族ポリエステルの発泡剤として用
いられる物質は、常圧での沸点が200℃以下の物
質である。この物質は芳香族ポリエステルの押出
発泡成形中に、該ポリエステルの品質が変化する
ような悪影響を与えないもの(即ち、芳香族ポリ
エステルに対し不活性なもの)の中から選ぶべき
であることは言うまでもない。発泡剤は常圧での
沸点が150℃以下のものがより好ましい。好まし
く用いられる発泡剤としては、炭酸ガス、窒素、
ヘリウム、キセノン、ネオン等の不活性ガス、常
圧における沸点が200℃以下の次のような有機化
合物、即ち飽和脂肪族炭化水素、飽和脂環族
炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化
水素、エーテル、ケトン等が挙げられる。特
に好ましく用いられる有機化合物としては、炭素
数8以下の炭化水素(例えばメタン、エタン、ブ
タン、ヘキサン等の如き飽和脂肪族炭化水素、シ
クロヘキサン、エチルシクロペンタン等の如き飽
和脂環族炭化水素、ベンゼン、キシレン等の如き
芳香族炭化水素)、炭素数2以下の塩素化飽和炭
化水素(例えば塩化メチル、塩化メチレン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、塩化エチル、ジクロルエ
タン、ジクロルエチレン等)、炭素数2以下の弗
素化飽和炭化水素、(例えば四塩化炭素、弗化エ
チル、四弗化エタン等)、炭素数2以下の塩素化
飽和炭化水素(例えばクロルジフルオルメタン、
ジクロルフルオルメタン、クロルトリフルオルメ
タン、ジクロルジフルオルメタン、トリクロルフ
ルオルメタン、ジクロルテトラフルオルエタン、
トリクロルトリフルオルエタン、テトラクロルジ
フルオルエタン等)、フルオルベンゼン、クロル
ベンゼン、炭素数6以下のエーテル(好ましくは
ジエーテル、例えばメチラール、アセタール、
1,4―ジオキサン等)、炭素数4以下のケトン
(例えばアセトン、エチルメチルケトン、アセチ
ルアセトン等)等が例示される。かかる発泡剤は
1種のみを用いてもまた2種以上を併用してもよ
い。 発泡剤の添加割合は、前記芳香族ポリエステル
に発泡性付与する量であり、通常芳香族ポリエス
テルを基準として1〜50重量%である。発泡剤の
量が1重量%より少ないと、殆んど発泡しないの
で実用性のある発泡成形体が得られないし、また
50重量%よりも多いと溶融樹脂中に発泡剤が均一
かつ十分入りきらず、ガスが吹き出てしまつて所
定の形状の発泡体を得難くなるので好ましくな
い。発泡剤のより好ましい添加割合は2〜40重量
%である。 更に本発明で用いられるエポキシ化合物はジグ
リシジルエステル化合物であり、この化合物は二
官能性カルボキシ酸のジグリシジルエステルであ
る。この二官能性カルボン酸としては芳香族ジカ
ルボン酸、脂環族ジカルボン酸が好ましく、例え
ばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ヘキ
サヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル
酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロテレフ
タル酸、テトラヒドロイソフタル酸、テトラヒド
ロフタル酸等が挙げられる。ジグリシジルエステ
ル化合物の代表的な具体例としては、ジグリシジ
ルフタレート、ジグリシジルテレフタレート、ジ
グリシジルヘキサヒドロフタレート、ジクリシジ
ルテトラヒドロフタレート等が挙げられる。これ
らは一種のみを用いてもよく、また二種以上のみ
を用いてもよい。 かかるジクリシジルエステル化合物は、ジエポ
キシ化合物の代表的なものであるビスフエノール
Aのジグリシジルエーテルに比して特異な特性を
示す。例えば第1図にはジエポキシ化合物の種類
による芳香族ポリエステルの増粘効果を、ブラベ
ンダー式プラストグラフによるトルク(粘度)変
化挙動で示されている。第1図において、はビ
スフエノールAのジグリシジルエーテルと反応触
媒としてのモンタン酸ナトリウムとを併用した場
合のトルク(粘度)変化曲線であり、は1,2
―ジグリシジルヘキサヒドロフタレートを単独使
用した場合のトルク(粘度)変化曲線であるが、
両者からの曲線が、の曲線に比して、早い時
間でトルク(粘度)上昇傾向を示しかつ安定な吐
出状態が得られるトルク1100〜1200Kg・cmの時間
が長い利点を有していることがわかる。また第1
図には1,2―ジグリシジルヘキサヒドロフタレ
ートをモンタン酸ナトリウムと併用した場合につ
いて,曲線として示されているが、これらか
らトルク(粘度)変化が大巾となりかつトルクが
1100〜1200Kg・cmにある時間が短くなり、安定操
作幅が狭くなり、好ましくないことがわかる。 ジグリシジルエステル化合物の使用量はポリエ
ステルを基準として0.1〜3重量%である。ジグ
リシジルエステル化合物が0.1重量%よりも少な
いと混合物の溶融粘度が十分に上昇せず、成形品
に均一微細な発泡を形成させるのが困難となるの
で好ましくない。また3重量%よりも多いとゲル
化が激しく起り、発泡圧を押えて発泡体を得るの
が難しくなつたり、発泡成形品が得られた場合も
機械的強度が低下したり、着色が著しくなつたり
するので好ましくない。より好ましい使用量は、
ポリエステルを基準として0.3〜2重量%であ
る。ジグリシジルエステル化合物の添加量は芳香
族ポリエステルの分子量に応じて最適添加量を実
験的に定めることが好ましい。 ジグリシジルエステル化合物の添加に当つて
は、 1 芳香族ポリエステルとジグリシジルエステル
化合物を低温(例えば150℃以下)で混合(例
えば両成分をポリマー・ペレツト表面にまぶす
等)したのち、押出機のホツパーに投入し、溶
融する。 2 ジグリシジルエステル化合物を溶融ポリマー
に混合して得たポリマー・ペレツトを押出機の
ホツパーに投入し、溶融する。 3 押出機中で予め溶融したポリエステルに、該
押出機のシリンダーに予め設けられた供給口よ
りジグリシジルエステル化合物を送給する。 等の方法を用いることができる。芳香族ポリエス
テルを押出機中で溶融する温度は、芳香族ポリエ
ステルの融点よりも高いが330℃以下に保つのが
よく、該ポリエステルの融点が200℃未満の場合
は、200℃以上330℃以下に保つのが好ましい。 また、発泡剤の添加は、圧入方法によつて行な
うのが好ましい。この圧入方法としては、 a 押出機のシリンダー中部に設けられたベント
部から圧入する b ベント部とダイス部の計2ケ所で圧入する c ダイス部で2ケ所に分けて圧入する d ベント部と、ダイス部の2ケ所との計3ケ所
で圧入する 等を挙げることができる。 ジグリシジルエステル化合物と発泡剤の添加に
おいて、芳香族ポリエステルがダイス出口を出る
までに発泡に十分な増粘が進行するに足る滞留時
間が保たれる部位でエポキシ化合物を添加するこ
と、およびポリエステルが溶融しかつホツパー側
へ発泡剤が逃げない部位からダイス出口までに十
分溶融ポリマーと混合できる部位までの位置で発
泡剤を添加することが好ましい。 本発明によれば、溶融粘度が低くて従来押出発
泡成形に適さなかつた芳香族ポリエステルを用い
ても、容易に押出発泡成形することができ、発泡
率20〜30倍とう高倍率の発泡品を製造することが
できる。しかも得られた発泡成形品は微細な気泡
が均一に分布しており、外観も美しく、他の汎用
樹脂発泡体とくらべ機械的強度、耐熱性、耐薬品
性に秀れており、特にポリエチレンテレフタレー
トの場合には耐熱性に関しては150℃の雰囲気下
に充分耐え得る程の性能を有する。 本発明の方法により得られた発泡成形品には、
安定剤、発泡核剤(例えばタルク)、顔料、難燃
剤、帯電防止剤、充填剤その他の添加剤を含有せ
しめることができる。 以下実施例によりさらに具体的に本発明を説明
する。なお、実施例中の部は重量部を表わす。 実施例 1 極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートの
ペレツト100部を130℃で8時間熱風乾燥したのち
1,2―ジグリシジルヘキサヒドロフタレート
0.6部及び発泡核剤としてのタルク0.5部とV型ブ
レンダーを用いて混合し、該ペレツトに1,2―
ジグリシジルヘキサヒドロフタレートと結晶核剤
としてのタルクとを均一に付着させた。 上記で得られたペレツトを、シリンダー直径40
mm、L/D32の、かつ孔径5mmのノズルを有する
ダイを備えた押出発泡成形機を用いて押出し発泡
成形し、発泡体を得た。 押出発泡成形において、成形機シリンダー中央
部よりジクロルジフルオルメタン15部(ポリマー
100部当り)の割合でプランジヤーポンプを用い
て圧入し、またシリンター温度を供給ゾーン280
℃、可塑化ゾーン280℃、メタリングゾーン270
℃、ダイ部270℃に設定し、かつスクリユ回転数
30rpm、吐出圧力120Kg/cm2とした。押出発泡成
形の間吐出圧力は安定に推移した。 得られた押出発泡体は発泡倍率15倍の、気泡の
均一に分散したものであり、外観の良好なもので
あつた。 実施例 2〜4 1,2―ジグリシジルヘキサヒドロフタレート
の代りに表1に示すエポキシ化合物を用いる以外
は、実施例1と同様にして押出発泡成形を実施し
た。 その結果を表1に示す。
し、その目的はポリエステルを均一微細に発泡せ
しめることができ、高い発泡倍率の押出発泡体を
安定して製造できる方法を提供しようとするもの
である。 従来、芳香族ポリエステル特にポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等に
機械的特性、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性等が
優れているために、射出成形品、繊維、フイルム
等に用いられている。しかし、芳香族ポリエステ
ルは溶融粘度が低く押出発泡成法により発泡成形
品を製造しようとすると気泡の大きさや分布が均
一になり難く、時にはガスが溶融樹脂から分離し
脱けてしまい、良好な気泡成形品を得ることが困
難であつた。 このような欠点を改善するために、ポリエステ
ルの固相重合、或いは重合促進剤の添加等により
高重合度ポリエステルを製造したり、分岐剤を共
重合したポリエステルを製造することにより溶融
粘度の増加したポリエステルを原料にすることが
提案されているが、均一微細な気泡を有する発泡
品を得るに充分な溶融粘度にまで高めることは困
難であり、しかも他の用途にも用いられるポリマ
ーとは全く異なる溶融粘度を有するものを特別に
製造しなければならず工程が煩雑でコスト高にな
るという欠点がある。 この欠点を改善するために、押出発泡成形時ジ
エポキシ化合物と周期律表第a族、第a族の
金属若しくはこれらの化合物から選ばれた1種以
上の物質とを混合し、ポリエステルの溶融粘度を
増加せしめる方法(特開昭53−24364号)、ジエポ
キシ化合物とモンタンワツクス塩及び/又はモン
タンワツクスエステル塩とを混合し、ポリエステ
ルの溶融粘度を増加せしめる方法(特開昭54−
50568号)等が提案されている。 しかし、これらの方法は、ジエポキシ化合物の
反応促進作用を奏する周期律表第a,a族の
金属或いはこれらの化合物を用いることを必須と
して、該金属或いはこれらの化合物の使用により
ジエポキシ化合物の増粘反応は著しく促進され、
発泡押出機内で溶融粘度が所望の効果を発揮し得
るまで増加されるという好ましい効果を奏する
が、一方ではこの粘度増加が急速しすぎ、かつ粘
度の安定性が十分でなく、急速に最大の粘度に達
したのちに急速に低下するので最適操作域が狭い
という欠点を有する。 本発明者は、このような欠点のないポリエステ
ル押出し発泡体の製造法について鋭意研究の結
果、芳香族ポリエステルの押出発泡成形の際に、
ジグリシジルエステル化合物を用いるならば、前
記提案のような金属化合物を併用しなくても均一
微細な気泡を有する発泡体を成形し得ること、ま
たジグリシジルエステル化合物も金属化合物と併
用すると上述の欠点が認められること、更にジグ
リシジルエステル化合物はポリエステルの粘度を
押出発泡に最適な粘度まで極めて迅速に上昇せし
めしかもこの粘度が長い時間にわたつて保持され
ることから安定操作範囲が広くとれること等の利
点が得られ、他のジエポキシ化合物とは著しく異
なる作用を奏することを知見し、本発明に到達し
たものである。 すなわち、本発明は常圧での沸点が200℃以下
の発泡剤を含有せしめた芳香族ポリエステルを溶
融押出し、発泡せしめて発泡体を製造するに際
し、溶融押出し前の段階で芳香族ポリエステルを
基準として0.1〜3重量%のジグリシジルエステ
ル化合物を混入せしめることを特徴とするポリエ
ステル押出発泡体の製造法である。 本発明で用いられる芳香族ポリエステルは、芳
香族ジカルボン酸を主たる(全ジカルボン酸の85
モル%以上を占める)ジカルボン酸成分とする線
状のポリエステルである。該芳香族ジカルボン酸
の代表的なものとして、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフエニルジカ
ルボン酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸、ジ
フエニルスルホンジカルボン酸、ジフエノキシエ
タンジカルボン酸等が例示される。また前記ポリ
エステルの好ましく用いられるジオール成分とし
ては、エチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、ネオペンチレ
ングリコール、ヘキサメチレングリコール、シク
ロヘキサンジメチロール、トリシクロデカンジメ
チロール、2,2―ビス(4―β―ヒドロキシエ
トキシフエニル)プロパン、4,4′―ビス(β―
ヒドロキシエトキシ)ジフエニルスルホン、ジエ
チレングリコール等が例示される。 前記ポリエステルには、P―オキシ安息香酸の
如きオキシ酸(ジカルボン酸成分に対し15モル%
以下)、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸等の
如き脂肪族ジカルボン酸等を少割合(ジカルボン
酸成分の15モル%以下)で共重合させてもよく、
また僅少割合で、ペンタエリスリトール、トリメ
チロールプロパン、トリメリツト酸、ピロメリツ
ト酸等の如き多官能性化合物や安息香酸の如き単
官能性化合物を共重合させてもよい。 本発明で用いられる芳香族ポリエステルの極限
粘度は特に高くする必要はないが、好ましい極限
粘度(O―クロロフエノールを溶媒として35℃で
測定した値)は0.4以上、特に好ましい値は0.5以
上である。一方、溶融成形の容易さという点で極
限粘度を1以下とするのが好ましい。 本発明で特に好ましく用いられる芳香族ポリエ
ステルとして、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン
―2,6―ナフタレンジカルボキシレート、或い
は繰返し単位の数の50%よりも多くがエチレンテ
レフタレート、テトラメチレンテレフタレート、
或いはエチレン―2,6―ナフタレンジカルボキ
シレートより残りが他の成分であるような変性ポ
リエチレンテレフタレート、変性ポリテトラメチ
レンテレフタレート、変性ポリエチレン―2,6
―ナフタレンジカルボキシレート等があげられ
る。これらの変性ポリエステルは第三成分が繰返
し単位の数の30%以下であるものがより好ましく
用いられる。 本発明で芳香族ポリエステルの発泡剤として用
いられる物質は、常圧での沸点が200℃以下の物
質である。この物質は芳香族ポリエステルの押出
発泡成形中に、該ポリエステルの品質が変化する
ような悪影響を与えないもの(即ち、芳香族ポリ
エステルに対し不活性なもの)の中から選ぶべき
であることは言うまでもない。発泡剤は常圧での
沸点が150℃以下のものがより好ましい。好まし
く用いられる発泡剤としては、炭酸ガス、窒素、
ヘリウム、キセノン、ネオン等の不活性ガス、常
圧における沸点が200℃以下の次のような有機化
合物、即ち飽和脂肪族炭化水素、飽和脂環族
炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化
水素、エーテル、ケトン等が挙げられる。特
に好ましく用いられる有機化合物としては、炭素
数8以下の炭化水素(例えばメタン、エタン、ブ
タン、ヘキサン等の如き飽和脂肪族炭化水素、シ
クロヘキサン、エチルシクロペンタン等の如き飽
和脂環族炭化水素、ベンゼン、キシレン等の如き
芳香族炭化水素)、炭素数2以下の塩素化飽和炭
化水素(例えば塩化メチル、塩化メチレン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、塩化エチル、ジクロルエ
タン、ジクロルエチレン等)、炭素数2以下の弗
素化飽和炭化水素、(例えば四塩化炭素、弗化エ
チル、四弗化エタン等)、炭素数2以下の塩素化
飽和炭化水素(例えばクロルジフルオルメタン、
ジクロルフルオルメタン、クロルトリフルオルメ
タン、ジクロルジフルオルメタン、トリクロルフ
ルオルメタン、ジクロルテトラフルオルエタン、
トリクロルトリフルオルエタン、テトラクロルジ
フルオルエタン等)、フルオルベンゼン、クロル
ベンゼン、炭素数6以下のエーテル(好ましくは
ジエーテル、例えばメチラール、アセタール、
1,4―ジオキサン等)、炭素数4以下のケトン
(例えばアセトン、エチルメチルケトン、アセチ
ルアセトン等)等が例示される。かかる発泡剤は
1種のみを用いてもまた2種以上を併用してもよ
い。 発泡剤の添加割合は、前記芳香族ポリエステル
に発泡性付与する量であり、通常芳香族ポリエス
テルを基準として1〜50重量%である。発泡剤の
量が1重量%より少ないと、殆んど発泡しないの
で実用性のある発泡成形体が得られないし、また
50重量%よりも多いと溶融樹脂中に発泡剤が均一
かつ十分入りきらず、ガスが吹き出てしまつて所
定の形状の発泡体を得難くなるので好ましくな
い。発泡剤のより好ましい添加割合は2〜40重量
%である。 更に本発明で用いられるエポキシ化合物はジグ
リシジルエステル化合物であり、この化合物は二
官能性カルボキシ酸のジグリシジルエステルであ
る。この二官能性カルボン酸としては芳香族ジカ
ルボン酸、脂環族ジカルボン酸が好ましく、例え
ばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ヘキ
サヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル
酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロテレフ
タル酸、テトラヒドロイソフタル酸、テトラヒド
ロフタル酸等が挙げられる。ジグリシジルエステ
ル化合物の代表的な具体例としては、ジグリシジ
ルフタレート、ジグリシジルテレフタレート、ジ
グリシジルヘキサヒドロフタレート、ジクリシジ
ルテトラヒドロフタレート等が挙げられる。これ
らは一種のみを用いてもよく、また二種以上のみ
を用いてもよい。 かかるジクリシジルエステル化合物は、ジエポ
キシ化合物の代表的なものであるビスフエノール
Aのジグリシジルエーテルに比して特異な特性を
示す。例えば第1図にはジエポキシ化合物の種類
による芳香族ポリエステルの増粘効果を、ブラベ
ンダー式プラストグラフによるトルク(粘度)変
化挙動で示されている。第1図において、はビ
スフエノールAのジグリシジルエーテルと反応触
媒としてのモンタン酸ナトリウムとを併用した場
合のトルク(粘度)変化曲線であり、は1,2
―ジグリシジルヘキサヒドロフタレートを単独使
用した場合のトルク(粘度)変化曲線であるが、
両者からの曲線が、の曲線に比して、早い時
間でトルク(粘度)上昇傾向を示しかつ安定な吐
出状態が得られるトルク1100〜1200Kg・cmの時間
が長い利点を有していることがわかる。また第1
図には1,2―ジグリシジルヘキサヒドロフタレ
ートをモンタン酸ナトリウムと併用した場合につ
いて,曲線として示されているが、これらか
らトルク(粘度)変化が大巾となりかつトルクが
1100〜1200Kg・cmにある時間が短くなり、安定操
作幅が狭くなり、好ましくないことがわかる。 ジグリシジルエステル化合物の使用量はポリエ
ステルを基準として0.1〜3重量%である。ジグ
リシジルエステル化合物が0.1重量%よりも少な
いと混合物の溶融粘度が十分に上昇せず、成形品
に均一微細な発泡を形成させるのが困難となるの
で好ましくない。また3重量%よりも多いとゲル
化が激しく起り、発泡圧を押えて発泡体を得るの
が難しくなつたり、発泡成形品が得られた場合も
機械的強度が低下したり、着色が著しくなつたり
するので好ましくない。より好ましい使用量は、
ポリエステルを基準として0.3〜2重量%であ
る。ジグリシジルエステル化合物の添加量は芳香
族ポリエステルの分子量に応じて最適添加量を実
験的に定めることが好ましい。 ジグリシジルエステル化合物の添加に当つて
は、 1 芳香族ポリエステルとジグリシジルエステル
化合物を低温(例えば150℃以下)で混合(例
えば両成分をポリマー・ペレツト表面にまぶす
等)したのち、押出機のホツパーに投入し、溶
融する。 2 ジグリシジルエステル化合物を溶融ポリマー
に混合して得たポリマー・ペレツトを押出機の
ホツパーに投入し、溶融する。 3 押出機中で予め溶融したポリエステルに、該
押出機のシリンダーに予め設けられた供給口よ
りジグリシジルエステル化合物を送給する。 等の方法を用いることができる。芳香族ポリエス
テルを押出機中で溶融する温度は、芳香族ポリエ
ステルの融点よりも高いが330℃以下に保つのが
よく、該ポリエステルの融点が200℃未満の場合
は、200℃以上330℃以下に保つのが好ましい。 また、発泡剤の添加は、圧入方法によつて行な
うのが好ましい。この圧入方法としては、 a 押出機のシリンダー中部に設けられたベント
部から圧入する b ベント部とダイス部の計2ケ所で圧入する c ダイス部で2ケ所に分けて圧入する d ベント部と、ダイス部の2ケ所との計3ケ所
で圧入する 等を挙げることができる。 ジグリシジルエステル化合物と発泡剤の添加に
おいて、芳香族ポリエステルがダイス出口を出る
までに発泡に十分な増粘が進行するに足る滞留時
間が保たれる部位でエポキシ化合物を添加するこ
と、およびポリエステルが溶融しかつホツパー側
へ発泡剤が逃げない部位からダイス出口までに十
分溶融ポリマーと混合できる部位までの位置で発
泡剤を添加することが好ましい。 本発明によれば、溶融粘度が低くて従来押出発
泡成形に適さなかつた芳香族ポリエステルを用い
ても、容易に押出発泡成形することができ、発泡
率20〜30倍とう高倍率の発泡品を製造することが
できる。しかも得られた発泡成形品は微細な気泡
が均一に分布しており、外観も美しく、他の汎用
樹脂発泡体とくらべ機械的強度、耐熱性、耐薬品
性に秀れており、特にポリエチレンテレフタレー
トの場合には耐熱性に関しては150℃の雰囲気下
に充分耐え得る程の性能を有する。 本発明の方法により得られた発泡成形品には、
安定剤、発泡核剤(例えばタルク)、顔料、難燃
剤、帯電防止剤、充填剤その他の添加剤を含有せ
しめることができる。 以下実施例によりさらに具体的に本発明を説明
する。なお、実施例中の部は重量部を表わす。 実施例 1 極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートの
ペレツト100部を130℃で8時間熱風乾燥したのち
1,2―ジグリシジルヘキサヒドロフタレート
0.6部及び発泡核剤としてのタルク0.5部とV型ブ
レンダーを用いて混合し、該ペレツトに1,2―
ジグリシジルヘキサヒドロフタレートと結晶核剤
としてのタルクとを均一に付着させた。 上記で得られたペレツトを、シリンダー直径40
mm、L/D32の、かつ孔径5mmのノズルを有する
ダイを備えた押出発泡成形機を用いて押出し発泡
成形し、発泡体を得た。 押出発泡成形において、成形機シリンダー中央
部よりジクロルジフルオルメタン15部(ポリマー
100部当り)の割合でプランジヤーポンプを用い
て圧入し、またシリンター温度を供給ゾーン280
℃、可塑化ゾーン280℃、メタリングゾーン270
℃、ダイ部270℃に設定し、かつスクリユ回転数
30rpm、吐出圧力120Kg/cm2とした。押出発泡成
形の間吐出圧力は安定に推移した。 得られた押出発泡体は発泡倍率15倍の、気泡の
均一に分散したものであり、外観の良好なもので
あつた。 実施例 2〜4 1,2―ジグリシジルヘキサヒドロフタレート
の代りに表1に示すエポキシ化合物を用いる以外
は、実施例1と同様にして押出発泡成形を実施し
た。 その結果を表1に示す。
【表】
【表】
比較例 1〜4
極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートの
ペレツト100部を、130℃で8時間熱風乾燥したの
ち、下記表2に示す量の1,2―ジグリシジルヘ
キサヒドロフタレート及び下記表2に示す量のモ
ンタン酸ナトリウム塩(融点180℃;モンタン酸
は高級脂肪酸の混合酸である)と混合し、該ペレ
ツトにエポキシ化合物とモンタン酸ナトリウム塩
とを均一に付着させた。 得られたペレツトを用いて、実施例1と同様の
操作を行つて押出発泡成形を実施し、押出発泡成
形の安定性を観察した。その結果を表2に示す。
ペレツト100部を、130℃で8時間熱風乾燥したの
ち、下記表2に示す量の1,2―ジグリシジルヘ
キサヒドロフタレート及び下記表2に示す量のモ
ンタン酸ナトリウム塩(融点180℃;モンタン酸
は高級脂肪酸の混合酸である)と混合し、該ペレ
ツトにエポキシ化合物とモンタン酸ナトリウム塩
とを均一に付着させた。 得られたペレツトを用いて、実施例1と同様の
操作を行つて押出発泡成形を実施し、押出発泡成
形の安定性を観察した。その結果を表2に示す。
【表】
参考例
熱風乾燥機で130℃、8時間乾燥した極限粘度
0.65のポリエチレンテレフタレートペレツトと表
3に示すジエポキシ化合物、モンタン酸ナトリウ
ム及びタルクとを、2本のローターを内蔵する小
型ニーダに入れ溶融混練りを行ない、この混練り
に必要な仕事量を混和形コンシフトメーター(ブ
ラベンダープラストグラフ)を用いて設定温度
270℃で求めた。その結果を、混合時間(分)と
トルク(Kg・cm)の関係として第1図に示す。
0.65のポリエチレンテレフタレートペレツトと表
3に示すジエポキシ化合物、モンタン酸ナトリウ
ム及びタルクとを、2本のローターを内蔵する小
型ニーダに入れ溶融混練りを行ない、この混練り
に必要な仕事量を混和形コンシフトメーター(ブ
ラベンダープラストグラフ)を用いて設定温度
270℃で求めた。その結果を、混合時間(分)と
トルク(Kg・cm)の関係として第1図に示す。
【表】
註 表中の数値は、ポリエチレンテレフ
タレート100重量部に対する重量部で
ある。
第1図において、,,,,及びは
夫々第3表中の実験番号,,,,及び
の結果を示す曲線である。 第1図において、曲線と曲線から、従来か
らの代表的な配合剤であるビスフエノールAのジ
グリシジルエーテルに比べ、本発明の1,2ジグ
リシジルヘキサヒドロフタレートの方が増粘効果
の早く、両者の反応の速いことが分る。また、
曲線と曲線の比較により、タルクは発泡刻剤と
して働きジエポキシ化合物の反応促進には何ら寄
与していないことが分る。曲線と,曲線の
比較から、モンタン酸ナトリウムの添加によりト
ルクは急激に増大するが、トルクの制御性は大巾
に低下していることがわかる。混和型コンシスト
メーターと押出機で得られたデータのつき合せよ
りトルクにして1100〜1200Kg・cmが押出発泡に適
当な操作域であることが分つているので、実験番
号(実施例1に相当)が広い操作域を有するこ
とが分る。更にまた曲線から、1,2ジグリシ
ジルヘキサヒドロフタレートを減らし、一方モン
タン酸ナトリウムを増しても、トルクはピーク到
達時間が遅く、しかもその値も小さいことがわか
る。これらのことからモンタン酸ナトリウムの如
き触媒作用を奏するアルカリ(土類)金属化合物
を併用せず、本発明のエポキシ化合物の量のみで
適当な操作域に至らしめる方がより好ましいこと
が明らかである。
タレート100重量部に対する重量部で
ある。
第1図において、,,,,及びは
夫々第3表中の実験番号,,,,及び
の結果を示す曲線である。 第1図において、曲線と曲線から、従来か
らの代表的な配合剤であるビスフエノールAのジ
グリシジルエーテルに比べ、本発明の1,2ジグ
リシジルヘキサヒドロフタレートの方が増粘効果
の早く、両者の反応の速いことが分る。また、
曲線と曲線の比較により、タルクは発泡刻剤と
して働きジエポキシ化合物の反応促進には何ら寄
与していないことが分る。曲線と,曲線の
比較から、モンタン酸ナトリウムの添加によりト
ルクは急激に増大するが、トルクの制御性は大巾
に低下していることがわかる。混和型コンシスト
メーターと押出機で得られたデータのつき合せよ
りトルクにして1100〜1200Kg・cmが押出発泡に適
当な操作域であることが分つているので、実験番
号(実施例1に相当)が広い操作域を有するこ
とが分る。更にまた曲線から、1,2ジグリシ
ジルヘキサヒドロフタレートを減らし、一方モン
タン酸ナトリウムを増しても、トルクはピーク到
達時間が遅く、しかもその値も小さいことがわか
る。これらのことからモンタン酸ナトリウムの如
き触媒作用を奏するアルカリ(土類)金属化合物
を併用せず、本発明のエポキシ化合物の量のみで
適当な操作域に至らしめる方がより好ましいこと
が明らかである。
第1図はブラベンダープラストグラフによる混
練時間とトルクの関係を示す図である。
練時間とトルクの関係を示す図である。
Claims (1)
- 1 常圧での沸点が200℃以下の発泡剤を含有せ
しめた芳香族ポリエステルを溶融押出し、発泡せ
しめて発泡体を製造するに際し、溶融押出し前の
段階で芳香族ポリエステルを基準として0.1〜3
重量%のジグリシジルエステル化合物を混入せし
めることを特徴とするポリエステル押出発泡体の
製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9390180A JPS5720333A (en) | 1980-07-11 | 1980-07-11 | Production of extruded and expanded body of polyester |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9390180A JPS5720333A (en) | 1980-07-11 | 1980-07-11 | Production of extruded and expanded body of polyester |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5720333A JPS5720333A (en) | 1982-02-02 |
JPS6148409B2 true JPS6148409B2 (ja) | 1986-10-24 |
Family
ID=14095378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9390180A Granted JPS5720333A (en) | 1980-07-11 | 1980-07-11 | Production of extruded and expanded body of polyester |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5720333A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE121986T1 (de) * | 1989-12-27 | 1995-05-15 | Sekisui Plastics | Thermoplastischer polyesterharzschaumstoff und herstellungsverfahren. |
US5126067A (en) * | 1990-06-05 | 1992-06-30 | Allied-Signal Inc. | Azeotrope-like compositions of 1,1-dichloro-1-fluoroethane, 1,2-dichloroethylene and optionally an alkanol |
US5039442A (en) * | 1990-06-05 | 1991-08-13 | Allied-Signal Inc. | Azeotrope-like compositions of 1,1-dichloro-1-fluoroethane, dichloromethane and optionally alkanol |
BE1005222A3 (fr) * | 1991-01-18 | 1993-06-01 | Solvay | Compositions comprenant du 1,1,1,2-tetrafluoroethane et utilisations de ces compositions. |
US5399595A (en) * | 1994-08-22 | 1995-03-21 | Eastman Chemical Company | Foamable copolyesters |
-
1980
- 1980-07-11 JP JP9390180A patent/JPS5720333A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5720333A (en) | 1982-02-02 |
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