JPS6128016Y2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6128016Y2 JPS6128016Y2 JP14584681U JP14584681U JPS6128016Y2 JP S6128016 Y2 JPS6128016 Y2 JP S6128016Y2 JP 14584681 U JP14584681 U JP 14584681U JP 14584681 U JP14584681 U JP 14584681U JP S6128016 Y2 JPS6128016 Y2 JP S6128016Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- oil
- porous body
- internal combustion
- combustion engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、オイルによる冷却効果を向上させた
内燃機関のピストン冷却装置に関するものであ
る。
内燃機関のピストン冷却装置に関するものであ
る。
内燃機関の燃費を改善するには、高圧縮比化が
効果的であることは一般によく知られている。し
かし、機関の高圧縮比化をはかつた場合、高負荷
領域、とくに低、中速域の高負荷領域でのノツキ
ングが激しくなり、ノツキングの発生の点から高
圧縮比化が制限されているのが現状である。
効果的であることは一般によく知られている。し
かし、機関の高圧縮比化をはかつた場合、高負荷
領域、とくに低、中速域の高負荷領域でのノツキ
ングが激しくなり、ノツキングの発生の点から高
圧縮比化が制限されているのが現状である。
一方、ノツキングの発生は、燃焼室内の点火プ
ラグから離れた位置にある高温部分の未燃ガス
が、その高温と、点火プラグまわりの急激な火炎
膨張による圧縮等により、火炎到着以前に自発火
してしまうことに起因することはよく知られてい
る。燃焼室は、ピストンの頂面、シリンダヘツド
下面、シリンダブロツクボア内周面によつて囲ま
れた空間として形成されるので、燃焼室壁の高温
部の温度を低下させてノツキングの発生を抑える
ために、ピストン、とくにピストン頂面の温度を
低く抑えることが望まれる。
ラグから離れた位置にある高温部分の未燃ガス
が、その高温と、点火プラグまわりの急激な火炎
膨張による圧縮等により、火炎到着以前に自発火
してしまうことに起因することはよく知られてい
る。燃焼室は、ピストンの頂面、シリンダヘツド
下面、シリンダブロツクボア内周面によつて囲ま
れた空間として形成されるので、燃焼室壁の高温
部の温度を低下させてノツキングの発生を抑える
ために、ピストン、とくにピストン頂面の温度を
低く抑えることが望まれる。
従来のピストン冷却は、ピストンをアルミ合金
で形成して、下方から、たとえばクランクシヤフ
ト、コンロツド部等にオイル孔を作つて該オイル
孔からピストンにオイルをふきかけることにより
行なわれている。しかし、このような従来のピス
トン冷却による場合、ピストン下面にふきかけら
れるオイルはピストン下面と十分接触しないうち
に自重で落下してしまうので、オイルがピストン
の熱を十分に奪うことができず、オイルによる冷
却効率は非常に悪いものとなつていた。また、オ
イルはピストン下面の一部分に局部的に通常ふき
かけられていたので、ピストン頂部温度が不均一
に低下させられることになり、高温部を効果的に
冷却できない場合が生じる他、ピストンに不均一
な熱歪を生じさせてピストンリング等の摩耗を早
めるという別の問題を発生させるおそれもあつ
た。
で形成して、下方から、たとえばクランクシヤフ
ト、コンロツド部等にオイル孔を作つて該オイル
孔からピストンにオイルをふきかけることにより
行なわれている。しかし、このような従来のピス
トン冷却による場合、ピストン下面にふきかけら
れるオイルはピストン下面と十分接触しないうち
に自重で落下してしまうので、オイルがピストン
の熱を十分に奪うことができず、オイルによる冷
却効率は非常に悪いものとなつていた。また、オ
イルはピストン下面の一部分に局部的に通常ふき
かけられていたので、ピストン頂部温度が不均一
に低下させられることになり、高温部を効果的に
冷却できない場合が生じる他、ピストンに不均一
な熱歪を生じさせてピストンリング等の摩耗を早
めるという別の問題を発生させるおそれもあつ
た。
本考案は、このような従来の問題を解消するた
めに、オイルのピストン下面との接触時間を長く
し、すなわち、ピストンによるオイルの保持時間
を長くし、かつ、ピストンの下面を均一に冷却す
るようにした内燃機関のピストン冷却装置を提供
することを目的とする。
めに、オイルのピストン下面との接触時間を長く
し、すなわち、ピストンによるオイルの保持時間
を長くし、かつ、ピストンの下面を均一に冷却す
るようにした内燃機関のピストン冷却装置を提供
することを目的とする。
この目的を達成するために、本考案の内燃機関
のピストン冷却装置にあつては、ピストンの頂面
の下面に、金属ウール、ポーラス合金等から成る
多孔質体が、鋳ぐるみ等により装着されており、
この多孔質体にオイルをふきかけることによりオ
イルの保持時間が長くされている。
のピストン冷却装置にあつては、ピストンの頂面
の下面に、金属ウール、ポーラス合金等から成る
多孔質体が、鋳ぐるみ等により装着されており、
この多孔質体にオイルをふきかけることによりオ
イルの保持時間が長くされている。
以下、本考案の望ましい実施例を図面を参照し
ながら説明する。第1図および第2図は、本実施
例装置の断面を示している。図中1はアルミ合金
からなるピストン本体であり、その頂面2の裏側
3には、ポーラスな多孔質体4が装着されてい
る。多孔質体4の下面はむき出しの状態とされて
おり、下側からオイルをふきかけられた場合オイ
ルは直接多孔質体4を濡らすそとになる。多孔質
体4は頂面2の裏側3の、スカート部5へとつな
がる外周壁部6を除いた全域に装着されている。
ながら説明する。第1図および第2図は、本実施
例装置の断面を示している。図中1はアルミ合金
からなるピストン本体であり、その頂面2の裏側
3には、ポーラスな多孔質体4が装着されてい
る。多孔質体4の下面はむき出しの状態とされて
おり、下側からオイルをふきかけられた場合オイ
ルは直接多孔質体4を濡らすそとになる。多孔質
体4は頂面2の裏側3の、スカート部5へとつな
がる外周壁部6を除いた全域に装着されている。
多孔質体4は、ポーラスなアルミ合金、アルミ
ウール、等のオイルを十分に保持できる耐熱性の
多孔質体から構成されている。多孔質体4のピス
トン1への装着は、ピストン1から脱落しないよ
うな装着方法であれば如何なる装着法によつても
よいが、たとえばリング7を用いて鋳ぐるみによ
つて取付けてもよい。
ウール、等のオイルを十分に保持できる耐熱性の
多孔質体から構成されている。多孔質体4のピス
トン1への装着は、ピストン1から脱落しないよ
うな装着方法であれば如何なる装着法によつても
よいが、たとえばリング7を用いて鋳ぐるみによ
つて取付けてもよい。
多孔質体4の下方には、多孔質体4へのオイル
のふきかけ手段が設けられている。図示例のオイ
ルのふきかけ手段8は、コネクテイングロツド9
のスモールエンド10に形成されたオイル噴出孔
から形成された場合が示されている。このオイル
噴出孔には、オイルパンからオイルポンプを経て
シリンダブロツクに導かれたオイルが、クランク
シヤフト、コネクテイングロツド9内に形成され
たオイル通路11を介して送られ、多孔質体4へ
向けて噴出されるようになつている。
のふきかけ手段が設けられている。図示例のオイ
ルのふきかけ手段8は、コネクテイングロツド9
のスモールエンド10に形成されたオイル噴出孔
から形成された場合が示されている。このオイル
噴出孔には、オイルパンからオイルポンプを経て
シリンダブロツクに導かれたオイルが、クランク
シヤフト、コネクテイングロツド9内に形成され
たオイル通路11を介して送られ、多孔質体4へ
向けて噴出されるようになつている。
多孔質体4へのオイルのふきかけ手段は、上記
の構成のものに限るものではなく、下方から多孔
質体4に向けてオイルをふきかけるものであれば
よく、たとえばクランクシヤフトにオイル噴出孔
を設けるようにしてもよい。
の構成のものに限るものではなく、下方から多孔
質体4に向けてオイルをふきかけるものであれば
よく、たとえばクランクシヤフトにオイル噴出孔
を設けるようにしてもよい。
上記のように構成されたピストン冷却装置にお
いて、オイル噴出孔8から多孔質体4にふきかけ
られたオイルは、多孔質体4に吸い込まれ、比較
的長い時間多孔質体4に保持されて下方へ落下す
る。したがつて、オイルはピストン1の頂面裏側
3に確実かつ十分な時間接触でき、ピストン頂面
裏側3を効率的に冷却する。また、多孔質体4は
ポーラス状のため接液面積が極めて大きく、冷却
面積の飛躍的向上により冷却作用も向上される。
これによつて、ピストン1の頂面2の温度も低下
される。
いて、オイル噴出孔8から多孔質体4にふきかけ
られたオイルは、多孔質体4に吸い込まれ、比較
的長い時間多孔質体4に保持されて下方へ落下す
る。したがつて、オイルはピストン1の頂面裏側
3に確実かつ十分な時間接触でき、ピストン頂面
裏側3を効率的に冷却する。また、多孔質体4は
ポーラス状のため接液面積が極めて大きく、冷却
面積の飛躍的向上により冷却作用も向上される。
これによつて、ピストン1の頂面2の温度も低下
される。
また、多孔質体4は、ピストン頂面裏側3の
ほゞ全域にわたつて設けられているので、ピスト
ン頂面裏側3は均一に冷却されることになる。こ
れらの冷却においては、オイルの液状のままの熱
の持ち去りばかりでなく、オイルの蒸発によつて
も冷却が行なわれる。
ほゞ全域にわたつて設けられているので、ピスト
ン頂面裏側3は均一に冷却されることになる。こ
れらの冷却においては、オイルの液状のままの熱
の持ち去りばかりでなく、オイルの蒸発によつて
も冷却が行なわれる。
本考案の内燃機関のオイル冷却装置はピストン
頂面裏側に多孔質体を設けるようにしてので、本
考案によるときは、多孔質体のオイル保持時間延
長作用および大表面積冷却作用により、ピストン
頂面温度を効率よくかつ均一に低下させることが
できるという効果が得られる。そして、内燃機関
の燃焼室壁温の低下により、ノツキングの発生を
抑えた状態で圧縮比を高くでき、高圧縮比化を通
じて機関の燃費の改善をはかることができる他、
点火進角を進めることにより、軸トルクの向上、
運転性の向上もはかれるという究極的な効果も達
成される。
頂面裏側に多孔質体を設けるようにしてので、本
考案によるときは、多孔質体のオイル保持時間延
長作用および大表面積冷却作用により、ピストン
頂面温度を効率よくかつ均一に低下させることが
できるという効果が得られる。そして、内燃機関
の燃焼室壁温の低下により、ノツキングの発生を
抑えた状態で圧縮比を高くでき、高圧縮比化を通
じて機関の燃費の改善をはかることができる他、
点火進角を進めることにより、軸トルクの向上、
運転性の向上もはかれるという究極的な効果も達
成される。
第1図は、本考案の内燃機関のピストン冷却装
置の一実施例に係る断面図、第2図は、第1図と
直角方向の面に沿う断面図、である。 1……ピストン、2……ピストン頂面、3……
ピストン頂面裏側、4……多孔質体、8……オイ
ルのふきかけ手段、9……コネクテイングロツ
ド。
置の一実施例に係る断面図、第2図は、第1図と
直角方向の面に沿う断面図、である。 1……ピストン、2……ピストン頂面、3……
ピストン頂面裏側、4……多孔質体、8……オイ
ルのふきかけ手段、9……コネクテイングロツ
ド。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 内燃機関のピストン頂面の裏側に多孔質体を
装着し、該多孔質体の下方に該多孔質体へのオ
イルのふきかけ手段を設けたことを特徴とする
内燃機関のピストン冷却装置。 (2) 実用新案登録請求の範囲第1項に記載の内燃
機関のピストン冷却装置において、前記多孔質
体が金属ウールまたはポーラス合金の何れかか
らなるもの。 (3) 実用新案登録請求の範囲第1項に記載の内燃
機関のピストン冷却装置において、前記オイル
のふきかけ手段がコンロツドに設けられた上方
に向つて開口するオイル孔からなるもの。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14584681U JPS5848923U (ja) | 1981-09-30 | 1981-09-30 | 内燃機関のピストン冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14584681U JPS5848923U (ja) | 1981-09-30 | 1981-09-30 | 内燃機関のピストン冷却装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5848923U JPS5848923U (ja) | 1983-04-02 |
JPS6128016Y2 true JPS6128016Y2 (ja) | 1986-08-20 |
Family
ID=29938764
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14584681U Granted JPS5848923U (ja) | 1981-09-30 | 1981-09-30 | 内燃機関のピストン冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5848923U (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6056788B2 (ja) * | 2013-10-22 | 2017-01-11 | アイシン精機株式会社 | ブローバイガス還流装置 |
JP2020043638A (ja) * | 2018-09-06 | 2020-03-19 | 株式会社Soken | 車両用回転電機 |
-
1981
- 1981-09-30 JP JP14584681U patent/JPS5848923U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5848923U (ja) | 1983-04-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6854439B2 (en) | Prechamber combustion system | |
JP2885133B2 (ja) | 内燃機関のピストン | |
US5839352A (en) | Articulated piston | |
JPS6128016Y2 (ja) | ||
JPS5993920A (ja) | 2サイクルエンジン | |
CA1277557C (en) | Engine head cooling system | |
KR20090126699A (ko) | 엔진의 피스톤 | |
JPS6027820B2 (ja) | 内燃機関の燃焼室構成部材の製造方法 | |
JPS59170446A (ja) | 内燃機関のピストン | |
JPS6232349B2 (ja) | ||
JPS61190153A (ja) | 内燃機関のピストン | |
JPS5870039A (ja) | 内燃機関のピストン | |
JP2850626B2 (ja) | 内燃機関 | |
JPS5939158Y2 (ja) | 2サイクルエンジンの燃焼室 | |
JP3170007B2 (ja) | 火花点火式エンジンのスキッシュ構造 | |
JPS6128014Y2 (ja) | ||
JPS6347630Y2 (ja) | ||
JPS5825513A (ja) | 内燃機関 | |
JPS6115233Y2 (ja) | ||
JPS5870038A (ja) | 内燃機関のピストン | |
JPH0346204Y2 (ja) | ||
JPS6220686Y2 (ja) | ||
JPS6224744Y2 (ja) | ||
JPS6233064Y2 (ja) | ||
JPS608115Y2 (ja) | 内燃機関のピストン冷却装置 |