JPS6124714A - フロ−ト堰 - Google Patents
フロ−ト堰Info
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- JPS6124714A JPS6124714A JP14582384A JP14582384A JPS6124714A JP S6124714 A JPS6124714 A JP S6124714A JP 14582384 A JP14582384 A JP 14582384A JP 14582384 A JP14582384 A JP 14582384A JP S6124714 A JPS6124714 A JP S6124714A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- door body
- float
- river
- sea
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- E—FIXED CONSTRUCTIONS
- E02—HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
- E02B—HYDRAULIC ENGINEERING
- E02B7/00—Barrages or weirs; Layout, construction, methods of, or devices for, making same
- E02B7/20—Movable barrages; Lock or dry-dock gates
- E02B7/205—Barrages controlled by the variations of the water level; automatically functioning barrages
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Civil Engineering (AREA)
- Barrages (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
イ.発明の目的
A 産業上の利用分野
この発明は河川,海岸,池堀等に設けられる治水用及び
利水用に供せられる可動堰に関するものである。
利水用に供せられる可動堰に関するものである。
B 従来の技術
例えば有明海のように潮位差の大きい海にそそぐ河川に
於ては,満ち潮に際しては,海の水位があがるにつれて
海水が河川に侵入し,河川水と海水とが混合して河川水
が塩化されるとともに。この塩化水が水位の高い海水に
追いたてられて上流に向つて逆流し,この塩化逆流水に
追いたてられて塩化していない河川水も淡水のまま上流
に向つて逆流する。一方引き潮に際しては,海の水位の
低下に伴い,河川本来の流れや満ち潮の際に逆流した淡
水や塩化水が,下流や海へ向つて流下する。
於ては,満ち潮に際しては,海の水位があがるにつれて
海水が河川に侵入し,河川水と海水とが混合して河川水
が塩化されるとともに。この塩化水が水位の高い海水に
追いたてられて上流に向つて逆流し,この塩化逆流水に
追いたてられて塩化していない河川水も淡水のまま上流
に向つて逆流する。一方引き潮に際しては,海の水位の
低下に伴い,河川本来の流れや満ち潮の際に逆流した淡
水や塩化水が,下流や海へ向つて流下する。
以上のような状況を呈しているので,逆流水の流れは,
大潮の際にはその勢がすざましく水量も莫大であるから
,豪雨と大潮時の満潮とが重なつたときには水害を生ず
ることが多い。
大潮の際にはその勢がすざましく水量も莫大であるから
,豪雨と大潮時の満潮とが重なつたときには水害を生ず
ることが多い。
この水害を防止するため防潮水門等が設けられているが
,この防潮水門の閉鎖開始時期は,上流より下流や海へ
向かう水の流れ(以下たんに順流と称する)と海や下流
より上流へ向かう水の流れ(以下たんに逆流と称する)
との二つの向きを異にする水の流れが衝突し双方の流れ
が均衡して河川の表面の流れが殆ど停止しようとすると
きであり。しかも河道の全断面を一気に閉鎖して二つの
流れの間にたちはたがつて双方の流れをとめるとか,一
定の水位以上に河川の水位があがれば,河床にヒンジさ
れた扉体が起立して順流と逆流との間にたちふさがり,
両者を振分けるに遇ぎず,何れの場合でも防潮水門を閉
鎖するまでの間に大量の海水が河川に侵入するとともに
,逆流により順流の流下が阻害されている。
,この防潮水門の閉鎖開始時期は,上流より下流や海へ
向かう水の流れ(以下たんに順流と称する)と海や下流
より上流へ向かう水の流れ(以下たんに逆流と称する)
との二つの向きを異にする水の流れが衝突し双方の流れ
が均衡して河川の表面の流れが殆ど停止しようとすると
きであり。しかも河道の全断面を一気に閉鎖して二つの
流れの間にたちはたがつて双方の流れをとめるとか,一
定の水位以上に河川の水位があがれば,河床にヒンジさ
れた扉体が起立して順流と逆流との間にたちふさがり,
両者を振分けるに遇ぎず,何れの場合でも防潮水門を閉
鎖するまでの間に大量の海水が河川に侵入するとともに
,逆流により順流の流下が阻害されている。
更に,利水を目的として設けられる可動堰にあつては,
塩化水の逆流が生じない河道に設けられているので,河
口より相当さかのぼつた地点に設けられている。従つて
堰より河口までの間は河川水と海水とが混合するにまか
せ,塩化水の発生を防ごうとする可動堰は全く設けられ
ていない。
塩化水の逆流が生じない河道に設けられているので,河
口より相当さかのぼつた地点に設けられている。従つて
堰より河口までの間は河川水と海水とが混合するにまか
せ,塩化水の発生を防ごうとする可動堰は全く設けられ
ていない。
C 発明が解決しようとする問題点
a.従来の技術のように中途半端に逆流を防止するとい
う考えをすて,これを徹頭徹尾如何なるときに於ても逆
流を発生させないという考えに切替えなければならない
。
う考えをすて,これを徹頭徹尾如何なるときに於ても逆
流を発生させないという考えに切替えなければならない
。
b.そのためには,河口に於て海水を堰止め,河道には
海水を一歩も侵入させないようにしなければならない。
海水を一歩も侵入させないようにしなければならない。
c 海水の侵入は拒否するが,河川水の流下はさまたげ
ないようにしなければならない。
ないようにしなければならない。
ロ.発明の構成
A 問題点を解決するための手段
a.河川水と海水との衝突を避けるようにしなければな
らない。
らない。
現在順流と逆流とは向きをことにす
るだけでなく。同じ高度の水同士が正
面衝突して殆んと運動エネルギーを双
方ともに消滅させる結果となつている
が,堰を設けて流れの方向を順流は高
く,逆流は低くして衝突をさけ,すれ
違うようにしなければならない。
b.逆流は絶対に堰を越えることのないようにしなけれ
ばならない。
ばならない。
c.順流は堰を通過したからには,再び堰を越えて逆流
することのないようにしなければならない。
することのないようにしなければならない。
d.a〜cの条件を充足するためには,堰は水面底より
海や下流側河川の水位と同じ高さのところまでの間を常
に全面遮断しておかねばならず,逆にそれよりも高い部
分は常に開放しておいて順流を越流させ。水の抵抗を受
けることなく,空気の抵抗を受けるだけで海や下流側水
面に落込むようにしなければならない。
海や下流側河川の水位と同じ高さのところまでの間を常
に全面遮断しておかねばならず,逆にそれよりも高い部
分は常に開放しておいて順流を越流させ。水の抵抗を受
けることなく,空気の抵抗を受けるだけで海や下流側水
面に落込むようにしなければならない。
e.以上のような考えに基き,私はまず次のような方法
の発明の特許願を出願した。
の発明の特許願を出願した。
1. 発明の名称 河川の調整方法
2. 出願日 昭和57年2月10日3. 出願番
号 昭57−0201004. 出願公開日 昭和5
8年8月17日5. 公開番号 昭58−13880
8f.ついで私は,eの方法の発明を実施するに必要な
物を発明し,次のような物の発明の特許願を出願した。
号 昭57−0201004. 出願公開日 昭和5
8年8月17日5. 公開番号 昭58−13880
8f.ついで私は,eの方法の発明を実施するに必要な
物を発明し,次のような物の発明の特許願を出願した。
1. 発明の名称 折畳式門扉を具備する可動堰
2. 出願日 昭和57年6月27日3. 出願番
号 昭57−1122994. 出願公開日 昭和5
9年1月5日5. 公開番号 昭59−410 g. fの発明に係る可動堰は扉体の開閉に常時人の手
を煩わす点が多いので,省力化を考えていくうちに,“
扉体に接する水面とは別個の水面に浮かべたフロートと
扉体とを連結一体化し,フロートを浮かべた水面の水位
の昇降に伴うフロートの昇降により扉体を昇降させるこ
とを特徴とする可動堰”を発明するに至つたので,次の
ような物の発明の特許願を出願した。
号 昭57−1122994. 出願公開日 昭和5
9年1月5日5. 公開番号 昭59−410 g. fの発明に係る可動堰は扉体の開閉に常時人の手
を煩わす点が多いので,省力化を考えていくうちに,“
扉体に接する水面とは別個の水面に浮かべたフロートと
扉体とを連結一体化し,フロートを浮かべた水面の水位
の昇降に伴うフロートの昇降により扉体を昇降させるこ
とを特徴とする可動堰”を発明するに至つたので,次の
ような物の発明の特許願を出願した。
1. 発明の名称 フロート堰
2. 出願日 昭和58年1月31日3. 出願番
号 昭58−0159374. 手続補正書 昭和5
9年4月16日付にて出状 h. gの発明“フロート堰”はこの種の堰としては全
く画期的なものであり,基本的,原理的な発明としては
完成したものであると確信しているが,その後実施例に
は例示していなかつた改良発明を次々と思いついたので
,次のように特許願を出願し,gに掲げた基本的発明の
特許願の周辺をかためてきた。
号 昭58−0159374. 手続補正書 昭和5
9年4月16日付にて出状 h. gの発明“フロート堰”はこの種の堰としては全
く画期的なものであり,基本的,原理的な発明としては
完成したものであると確信しているが,その後実施例に
は例示していなかつた改良発明を次々と思いついたので
,次のように特許願を出願し,gに掲げた基本的発明の
特許願の周辺をかためてきた。
1. 発明の名称 フロート堰
2. 出願日 昭和58年7月23日3. 出願番
号 昭58−1348931. 発明の名称 フロー
ト堰 2. 出願日 昭和58年12月19日3. 出願
番号 昭58−240552i しかしながら,フロ
ート堰の基本的発明に該当するgに掲げる発明の実施例
に於ても,又hに掲げる2改良発明に於ても,いずれも
扉体やフロートに設けられたローラーが,枠体内に上下
に直線状にうがたれた案内溝内を,直線状に昇降する方
式をとつているので,ローラーと回転支軸との間及びロ
ーラーの外周と案内溝との間の摩擦抵抗に打ち腸つて扉
体やフロートを昇降させるための動力に相当するところ
の,フロートの受ける浮力も大きくあらねばならず,従
つてフロートを大規模のものにしなければならぬという
欠点を有している。
号 昭58−1348931. 発明の名称 フロー
ト堰 2. 出願日 昭和58年12月19日3. 出願
番号 昭58−240552i しかしながら,フロ
ート堰の基本的発明に該当するgに掲げる発明の実施例
に於ても,又hに掲げる2改良発明に於ても,いずれも
扉体やフロートに設けられたローラーが,枠体内に上下
に直線状にうがたれた案内溝内を,直線状に昇降する方
式をとつているので,ローラーと回転支軸との間及びロ
ーラーの外周と案内溝との間の摩擦抵抗に打ち腸つて扉
体やフロートを昇降させるための動力に相当するところ
の,フロートの受ける浮力も大きくあらねばならず,従
つてフロートを大規模のものにしなければならぬという
欠点を有している。
この発明は,この欠点を除去するため
になされたものである。すなわち,扉体の底端部に具備
する水平回転支軸により扉体の底部を水面底に回転自在
に密着させるとともに,該水平回転支軸を別個の水面内
に延伸して,該水平回転支軸に固着させたアームとフロ
ートとを連結して,フロートの昇降に伴い扉体を起伏さ
せようとするものである。
する水平回転支軸により扉体の底部を水面底に回転自在
に密着させるとともに,該水平回転支軸を別個の水面内
に延伸して,該水平回転支軸に固着させたアームとフロ
ートとを連結して,フロートの昇降に伴い扉体を起伏さ
せようとするものである。
B 作用
アームは一端を扉体の底端部に具備する水平回転支軸に
固着させるとともに,他端に,フロートの浮心の鉛直線
上に,フロートに設けられた水平回転支軸に対する軸受
を設け,該水平回転支軸を回転自在に嵌挿している,従
つてアームも,扉体も,フロートも,ともに,扉体の底
端部に具備する水平回転支軸の軸心を中心とし,該軸心
よりフロートの水平回転支軸の軸心にいたる長さを半径
とする円運動を展開し,円弧状に起伏昇降する。
固着させるとともに,他端に,フロートの浮心の鉛直線
上に,フロートに設けられた水平回転支軸に対する軸受
を設け,該水平回転支軸を回転自在に嵌挿している,従
つてアームも,扉体も,フロートも,ともに,扉体の底
端部に具備する水平回転支軸の軸心を中心とし,該軸心
よりフロートの水平回転支軸の軸心にいたる長さを半径
とする円運動を展開し,円弧状に起伏昇降する。
この円運動の半径は,ローラーの回転により直線状に昇
降する場合のローラーの半径よりも,圧倒的に長いので
,フロートの浮力も圧倒的に小さくて済むことになる。
降する場合のローラーの半径よりも,圧倒的に長いので
,フロートの浮力も圧倒的に小さくて済むことになる。
従つてフロートも小規模のものでよい。
C.実施例
以下第1の実施例を図面について説明する。
1は扉体,2,2′は扉体1の両側に配置された,河川
3とは別個の水面4,4′を收容している枠体で,河川
3の流れと平行して設けられ,河川3に面した側面以外
は外周を地中に埋込まれて居り,その上流側下端より河
川3の上流側河床5に通ずる導水管6と,下流側下端よ
り海7の底に通ずる導水管8とを備えて居り,止水栓9
を閉鎖して止水栓10を開放しておけば別個の水面4,
4′の水位を導水管6の端末に於ける河川3の水位と同
じくし,止水栓10を閉鎖して止水栓9を開放しておけ
ば別個の水面4,4′の水位を海7の水位と同じくする
ことができる。更に止水栓9と止水栓10とを適宜に開
閉操作すれば,別個の水面4,4′の水位を導水管6の
端末に於ける河川3の水位と海7の水位との間の任意の
高さとなすことができ,又止水栓9と止水栓10とを共
に閉鎖して,枠体2,2′の中に別途注水し又は枠体2
,2′の外に排水すれば,別個の水面4,4′の水位を
枠体2,2′の頂部より底部までの間の任意の高さとす
ることができる。
3とは別個の水面4,4′を收容している枠体で,河川
3の流れと平行して設けられ,河川3に面した側面以外
は外周を地中に埋込まれて居り,その上流側下端より河
川3の上流側河床5に通ずる導水管6と,下流側下端よ
り海7の底に通ずる導水管8とを備えて居り,止水栓9
を閉鎖して止水栓10を開放しておけば別個の水面4,
4′の水位を導水管6の端末に於ける河川3の水位と同
じくし,止水栓10を閉鎖して止水栓9を開放しておけ
ば別個の水面4,4′の水位を海7の水位と同じくする
ことができる。更に止水栓9と止水栓10とを適宜に開
閉操作すれば,別個の水面4,4′の水位を導水管6の
端末に於ける河川3の水位と海7の水位との間の任意の
高さとなすことができ,又止水栓9と止水栓10とを共
に閉鎖して,枠体2,2′の中に別途注水し又は枠体2
,2′の外に排水すれば,別個の水面4,4′の水位を
枠体2,2′の頂部より底部までの間の任意の高さとす
ることができる。
扉体1は図示の如く中空矩形の平板で,両端は半円形と
なつている。最高に起立したときは第3図に実線で示す
ような姿勢となり,最低に倒伏したときは点線で示すよ
うな姿勢となる。
なつている。最高に起立したときは第3図に実線で示す
ような姿勢となり,最低に倒伏したときは点線で示すよ
うな姿勢となる。
扉体1は上端の半円形部分の外周に点線で示す部分に設
けられた任意の数の通水孔11及び下端の半円形部分の
外周に点線で示す部分に設けられた任意の数の通水孔1
1′より水が出入できる不完全浮室12と,各々が隔壁
により密閉されて各々浮室を形成するとともに全体とし
ても一つの浮室を形成する完全浮室13とに区分される
。便宜第3図に於て点をちりばめた部分が不完全浮室1
2をあらわし,これは水と空気とを入替できる部分であ
り,その下の方の短い線で縁取りした部分が完全浮室1
3をあらわすものとする。不完全浮室12の外周壁と完
全浮室13の不完全浮室12側側壁との間には,点線で
示すような支柱14が嵌めこめられていて,扉体1の強
度が十分に保たれるものとする。
けられた任意の数の通水孔11及び下端の半円形部分の
外周に点線で示す部分に設けられた任意の数の通水孔1
1′より水が出入できる不完全浮室12と,各々が隔壁
により密閉されて各々浮室を形成するとともに全体とし
ても一つの浮室を形成する完全浮室13とに区分される
。便宜第3図に於て点をちりばめた部分が不完全浮室1
2をあらわし,これは水と空気とを入替できる部分であ
り,その下の方の短い線で縁取りした部分が完全浮室1
3をあらわすものとする。不完全浮室12の外周壁と完
全浮室13の不完全浮室12側側壁との間には,点線で
示すような支柱14が嵌めこめられていて,扉体1の強
度が十分に保たれるものとする。
而して扉体1を水中に沈めた場合,通水孔11,11′
より水がはいり,水と空気とが完全に入替つた状態のと
きに,扉体1の全体の水中に於ける重量が±0になるよ
うに,製作されるものとする。
より水がはいり,水と空気とが完全に入替つた状態のと
きに,扉体1の全体の水中に於ける重量が±0になるよ
うに,製作されるものとする。
枠体2,2′の河川3側に面した側壁底部に軸受15,
15′が設けられ,この軸受15,15′に,扉体1の
下端の半円形部分の曲率中心を軸心として扉体1に固着
された水平回転支軸16,16′を嵌挿し,扉体1の上
端の半円形部分を海側に向けるものとする。扉体1が最
低に■伏したときは,扉体1の表面が河床5と傾斜を同
じくして同一平面上にあるようになり,裏面が切下げら
れた河川底に設けられた下部扉体ストツパー17に接触
する。18,18′は枠体2,2′の河川側側壁に設け
られた上部扉体ストツパーで,扉体1が海7の水位の最
高計画高を越えて起立することのないように設けられる
ものである。
15′が設けられ,この軸受15,15′に,扉体1の
下端の半円形部分の曲率中心を軸心として扉体1に固着
された水平回転支軸16,16′を嵌挿し,扉体1の上
端の半円形部分を海側に向けるものとする。扉体1が最
低に■伏したときは,扉体1の表面が河床5と傾斜を同
じくして同一平面上にあるようになり,裏面が切下げら
れた河川底に設けられた下部扉体ストツパー17に接触
する。18,18′は枠体2,2′の河川側側壁に設け
られた上部扉体ストツパーで,扉体1が海7の水位の最
高計画高を越えて起立することのないように設けられる
ものである。
フロート19,19′は別個の水面4,4′に浮かべた
中空固体板張り,縦,横,奥行が各短形の平面で構成さ
れた6面箱型の浮体であり,内部も固体で適宜に仕切ら
れ密閉せる浮室に区分されており,仮に1室に漏水が生
じても他に波及する恐れがないように堅固につくられて
おり,固体と空間(空気)とつ比率が全体的にも,部分
的にもなるべく一定になるようにして浮体の安定が保た
れるように製作されるものとする。
中空固体板張り,縦,横,奥行が各短形の平面で構成さ
れた6面箱型の浮体であり,内部も固体で適宜に仕切ら
れ密閉せる浮室に区分されており,仮に1室に漏水が生
じても他に波及する恐れがないように堅固につくられて
おり,固体と空間(空気)とつ比率が全体的にも,部分
的にもなるべく一定になるようにして浮体の安定が保た
れるように製作されるものとする。
而してフロート19,19′が安定状態にあるとき,そ
の浮心と重心とを結ぶ鉛直線上にありて,吃水線から,
扉体1の上端の半円形部分の半径に等しい長さだけ下の
点を軸心とする水平回転支軸20,20′か扉体1の水
平回転支軸16,16′と平行して設けられている。
の浮心と重心とを結ぶ鉛直線上にありて,吃水線から,
扉体1の上端の半円形部分の半径に等しい長さだけ下の
点を軸心とする水平回転支軸20,20′か扉体1の水
平回転支軸16,16′と平行して設けられている。
更に,扉体1の水平回軸支軸16,16′は枠体2,2
′の方へ延伸されており,枠体2,2′の別個の水面4
,4′側の側壁底部に設けられた軸受21,22,21
′,22′に嵌挿され,結局水平回軸支軸16,16′
は軸受22−21−15−15′−21′−22′に至
る一連の軸受に嵌挿されてその軸心が水平一直線の回軸
支軸を構成する。この水平回転支軸16,16′に,別
個の水面4,4′内で軸受21,22,21′,22′
に近接した個所に,アーム23,24,23′,24′
が固着している。
′の方へ延伸されており,枠体2,2′の別個の水面4
,4′側の側壁底部に設けられた軸受21,22,21
′,22′に嵌挿され,結局水平回軸支軸16,16′
は軸受22−21−15−15′−21′−22′に至
る一連の軸受に嵌挿されてその軸心が水平一直線の回軸
支軸を構成する。この水平回転支軸16,16′に,別
個の水面4,4′内で軸受21,22,21′,22′
に近接した個所に,アーム23,24,23′,24′
が固着している。
この4本のアームは中空で水中にある場合は重さがOに
近く,その先端附近には軸受25,26,25′,26
′が設けられていて,これらの軸受に,フロート19,
19′に設けられている水平回転支軸20,20′が回
転自在に嵌挿されている。尚水平回転支軸16,16′
の軸心より水平回軸支軸20,20′の軸心に至る距離
は,水平回転支軸16,16′の軸心より扉体1の上端
の半円形部分の曲率中心点に至る距離と同じく,アーム
の傾斜と扉体の傾斜も同じに製作され,従つてフロート
の吃水線と扉体の頂部とが同じ高さになるものとする。
近く,その先端附近には軸受25,26,25′,26
′が設けられていて,これらの軸受に,フロート19,
19′に設けられている水平回転支軸20,20′が回
転自在に嵌挿されている。尚水平回転支軸16,16′
の軸心より水平回軸支軸20,20′の軸心に至る距離
は,水平回転支軸16,16′の軸心より扉体1の上端
の半円形部分の曲率中心点に至る距離と同じく,アーム
の傾斜と扉体の傾斜も同じに製作され,従つてフロート
の吃水線と扉体の頂部とが同じ高さになるものとする。
実施例は以上のように構成したが,これが作用及び効果
について説明する。
について説明する。
まず常に河川水が水量豊かに流下している河川の河口に
設けた場合の操作方法,作用及び効果について説明する
。満ち潮に際し, 止水栓10を閉鎖し,止水栓9を開放すれば別個の水面
4,4′の水位が海7の水位と同じになる。
設けた場合の操作方法,作用及び効果について説明する
。満ち潮に際し, 止水栓10を閉鎖し,止水栓9を開放すれば別個の水面
4,4′の水位が海7の水位と同じになる。
フロート19,19′が上昇してその吃水線が海7の水
位と同じ高さになるとともに,アーム23,24,23
′,24′も起立し,之(アーム)に固着している水平
回転支軸16,16′に固着している扉体1も起立し,
扉体の頂部がフロート19,19′の吃水線ひいては海
の水位と同じになる。従つて海水は同じ高さの扉体1に
はばきれて河川へは全く侵入できず,一方河川水は流量
が多いので,扉体1を越流して海に流出する。この場合
河川水も扉体の頂部よりも低い部分は堰止められて動か
ない。高い部分は越流するが,堰を通過する瞬間に水位
が海7の水位まで一気に下る訳ではなく,ゆつくりと海
へ散り拡がるので,堰を通過するまでの間には水位の低
下はごく僅小である。従つてこのごく僅かな水位の低下
と水の粘性とを無視した場合,扉体1にかかる水圧の合
力は殆んど±0であり,扉体を昇降させるに際しての抵
抗は水平回転支軸16,16′と軸受22,21,15
,15′,21′,22′との間の軸摩擦のみとなるか
ら,その摩擦抵抗が僅小であるだけでなく,フロート1
9,19′の水平回転支軸20,20′が扉体1の水平
回転支軸16,16′から遠く離れていて,その距離は
私先願に係るフロート堰に於けるローラーの半径よりも
圧倒的に長いので,フロート19,19′も圧倒的に小
さいものでずむという効果がある。以上は満ち潮の場合
について述べたものであるが,引き潮の場合も,満ち潮
の場合と全く逆に同じ作用をする。すなわち海7の水位
がさがれば。
位と同じ高さになるとともに,アーム23,24,23
′,24′も起立し,之(アーム)に固着している水平
回転支軸16,16′に固着している扉体1も起立し,
扉体の頂部がフロート19,19′の吃水線ひいては海
の水位と同じになる。従つて海水は同じ高さの扉体1に
はばきれて河川へは全く侵入できず,一方河川水は流量
が多いので,扉体1を越流して海に流出する。この場合
河川水も扉体の頂部よりも低い部分は堰止められて動か
ない。高い部分は越流するが,堰を通過する瞬間に水位
が海7の水位まで一気に下る訳ではなく,ゆつくりと海
へ散り拡がるので,堰を通過するまでの間には水位の低
下はごく僅小である。従つてこのごく僅かな水位の低下
と水の粘性とを無視した場合,扉体1にかかる水圧の合
力は殆んど±0であり,扉体を昇降させるに際しての抵
抗は水平回転支軸16,16′と軸受22,21,15
,15′,21′,22′との間の軸摩擦のみとなるか
ら,その摩擦抵抗が僅小であるだけでなく,フロート1
9,19′の水平回転支軸20,20′が扉体1の水平
回転支軸16,16′から遠く離れていて,その距離は
私先願に係るフロート堰に於けるローラーの半径よりも
圧倒的に長いので,フロート19,19′も圧倒的に小
さいものでずむという効果がある。以上は満ち潮の場合
について述べたものであるが,引き潮の場合も,満ち潮
の場合と全く逆に同じ作用をする。すなわち海7の水位
がさがれば。
同時に別個の水面4,4′の水位換言すればフロート1
9,19′の吃水線も同じように低下する。フロート1
9,19′の浮力は扉体1の底部の回転支軸16,16
′の軸摩擦よりも大きしつくられているので,フロート
19,19′にある回転支軸20,20′の軸心より吃
水線までの高さには異同を生じない。従つて扉体1の頂
部は海の水位と常に同じ高さを保ちながら,■伏し続け
ることとなる。
9,19′の吃水線も同じように低下する。フロート1
9,19′の浮力は扉体1の底部の回転支軸16,16
′の軸摩擦よりも大きしつくられているので,フロート
19,19′にある回転支軸20,20′の軸心より吃
水線までの高さには異同を生じない。従つて扉体1の頂
部は海の水位と常に同じ高さを保ちながら,■伏し続け
ることとなる。
この堰は,河川水が常に水量豊かに流下している河川の
河口に設ける場合が最も効果的であり,保守点検を急ら
ず故障さえなければ,人工衛星のように一度動さはじめ
たら,なんら人手を必要とすることなく,なん十年,な
ん百年の間動き続けることができるものであり,きわめ
て効果的であり,省力的である。
河口に設ける場合が最も効果的であり,保守点検を急ら
ず故障さえなければ,人工衛星のように一度動さはじめ
たら,なんら人手を必要とすることなく,なん十年,な
ん百年の間動き続けることができるものであり,きわめ
て効果的であり,省力的である。
このような場所に設けられる場合は,堰の構造も簡略化
できる。すなわち扉体1も不完全浮室12と完全浮室1
3とに区分する必要はなく,全部を完全浮室13として
差支なく,又導水管も海7の底に通ずる導水管8のみで
すますことができる。
できる。すなわち扉体1も不完全浮室12と完全浮室1
3とに区分する必要はなく,全部を完全浮室13として
差支なく,又導水管も海7の底に通ずる導水管8のみで
すますことができる。
次に潮位差の大きい海7にそそぐ河川3では,流量の少
いときは,扉体1の頂部の高さを海7の水位と同じにす
れば,海7の水位が河川3の水位よりも,満潮時には高
くなるが,干潮時には低くなる。扉体1の頂部の高さを
河川3の水位と同じにすれば,河川3の水位が干潮時に
は海の水位よりも高くなるが,満潮時には低くなる。こ
のように,流量が常に豊かとは限らない小さな河川3の
場合には,扉体1にかかる力にも複雑な変化が生じて,
扉体1の頂部の高さとフロート19,19′の吃水線と
を同じ高さに保つことが容易でない。従つて堰の操作や
作用も河川3や海7の態様の遠いによつていろいろと変
つてくるので,第5図によりその原理について説明する
。
いときは,扉体1の頂部の高さを海7の水位と同じにす
れば,海7の水位が河川3の水位よりも,満潮時には高
くなるが,干潮時には低くなる。扉体1の頂部の高さを
河川3の水位と同じにすれば,河川3の水位が干潮時に
は海の水位よりも高くなるが,満潮時には低くなる。こ
のように,流量が常に豊かとは限らない小さな河川3の
場合には,扉体1にかかる力にも複雑な変化が生じて,
扉体1の頂部の高さとフロート19,19′の吃水線と
を同じ高さに保つことが容易でない。従つて堰の操作や
作用も河川3や海7の態様の遠いによつていろいろと変
つてくるので,第5図によりその原理について説明する
。
第5図は原理を説明するための略図的側面図である。第
1図〜第4図に於て記載した番号はそのまま第5図に於
ても使用するので説明をはぶき。
1図〜第4図に於て記載した番号はそのまま第5図に於
ても使用するので説明をはぶき。
まず新たな記号について説明する。
aは扉体1の水平回転支軸16の軸心。bは扉体1の上
端の半円形部分の曲率中心点とする。扉体1の頂部をc
とし,cより右方に水平にひいた実線の端末をc′,左
方に水平にひいた2点鎖線の端末をc2とし,cより下
方にひいた点線の鉛直線が不完全浮室12の外周の固体
をはなれる点をc3,不完全浮室12と完全浮室13と
の境界線と交わる点をc4とする。上流側の河川水が扉
体1に接する最上点をdとし,dより左方に水平にひい
た実線の端末をd′とし,右方にひいた2点鎖線の水平
線が不完全浮室12の外周の固体を離れる点をd2,不
完全浮室12と完全浮室13との境界線と交わる点をd
3,完全浮室13の外周の固体を離れる点をd4,端末
をd5とする。上流側河床5の扉体1に近い方の端末を
eとし,反対側の端末をe′,eより鉛直に削られた側
壁がaより左にひいた点線の水平線と交わる点をe2,
側壁の底をe3とする。e3より右方へ水平にひいた実
線の端末をe4,eより上方にひいた点線の鉛直線が,
d′とdとを結ぶ実線の水平線と交わる点をe5,cと
c2とを結ぶ2点鎖線の水平線と交わる点をe6とする
。dより上方にひいた点線の鉛直線がcとc2とを結ぶ
2点鎖線の水平線と交わる点をd6とする。e4とd5
とc′とを結ぶ点線は鉛直線である,e′とd′とc2
とを結ぶ線も鉛直線である。不完全浮室12と完全浮室
13との底部側境界点をb,頂部側境界点をgとし,b
よりa方向にひいた実線が外周の固体をはなれ,次の円
周の固体と交わる点をb′,gよりb方向にひいた実線
が外周の固体をはなれ,次の円周の固体と交わる点をg
′とする。hとh′とを結ぶ水平線はフロート19の吃
水線,iはフロート19の水平回転支軸20の軸心,i
より上方にひいた点線の鉛直線がhとh′とを結ぶ水平
線の点線の部分と交わる点をi′とし,bとc4とc3
とcとiとi′とを結ぶ点線は鉛直線である。上流側水
位がdとd′とを結ぶ実線の水平線にあるときの水圧の
作用点をj,上流側水位がcとc2とを結ぶ2点鎖線の
水平線にあるときの水圧の作用点をkとする。
端の半円形部分の曲率中心点とする。扉体1の頂部をc
とし,cより右方に水平にひいた実線の端末をc′,左
方に水平にひいた2点鎖線の端末をc2とし,cより下
方にひいた点線の鉛直線が不完全浮室12の外周の固体
をはなれる点をc3,不完全浮室12と完全浮室13と
の境界線と交わる点をc4とする。上流側の河川水が扉
体1に接する最上点をdとし,dより左方に水平にひい
た実線の端末をd′とし,右方にひいた2点鎖線の水平
線が不完全浮室12の外周の固体を離れる点をd2,不
完全浮室12と完全浮室13との境界線と交わる点をd
3,完全浮室13の外周の固体を離れる点をd4,端末
をd5とする。上流側河床5の扉体1に近い方の端末を
eとし,反対側の端末をe′,eより鉛直に削られた側
壁がaより左にひいた点線の水平線と交わる点をe2,
側壁の底をe3とする。e3より右方へ水平にひいた実
線の端末をe4,eより上方にひいた点線の鉛直線が,
d′とdとを結ぶ実線の水平線と交わる点をe5,cと
c2とを結ぶ2点鎖線の水平線と交わる点をe6とする
。dより上方にひいた点線の鉛直線がcとc2とを結ぶ
2点鎖線の水平線と交わる点をd6とする。e4とd5
とc′とを結ぶ点線は鉛直線である,e′とd′とc2
とを結ぶ線も鉛直線である。不完全浮室12と完全浮室
13との底部側境界点をb,頂部側境界点をgとし,b
よりa方向にひいた実線が外周の固体をはなれ,次の円
周の固体と交わる点をb′,gよりb方向にひいた実線
が外周の固体をはなれ,次の円周の固体と交わる点をg
′とする。hとh′とを結ぶ水平線はフロート19の吃
水線,iはフロート19の水平回転支軸20の軸心,i
より上方にひいた点線の鉛直線がhとh′とを結ぶ水平
線の点線の部分と交わる点をi′とし,bとc4とc3
とcとiとi′とを結ぶ点線は鉛直線である。上流側水
位がdとd′とを結ぶ実線の水平線にあるときの水圧の
作用点をj,上流側水位がcとc2とを結ぶ2点鎖線の
水平線にあるときの水圧の作用点をkとする。
尚説明の便宜上フロート19に関する図面は,cとi′
とを結ぶ線の長さだけ高い位置にあるように画き,前面
にあるのに同じ面にあるように画いている。更にアーム
関係については図示を省略したが,力の釣合だけを考え
る場合には,アームの浮力は小さいので無視して,立体
的にも,平面的にも,i点がb点にあるものと考えて差
支ないものと解する。以上で記号に関する説明を終り,
作用について説明する。
とを結ぶ線の長さだけ高い位置にあるように画き,前面
にあるのに同じ面にあるように画いている。更にアーム
関係については図示を省略したが,力の釣合だけを考え
る場合には,アームの浮力は小さいので無視して,立体
的にも,平面的にも,i点がb点にあるものと考えて差
支ないものと解する。以上で記号に関する説明を終り,
作用について説明する。
いま上流側水位(dとd′とを実線で結ぶ水平線)が,
海の水位(cとc′とを実線で結ぶ水平線)より低い場
合には,上流側水位がcとc2とを2点鎖線で結ぶ水平
線にあつて海の水位と同じで,扉体1にかかる力の合力
がb点に於て殆んど±0に近い場合と比較して,いかな
る変化を生ずるかということを検討してみることとする
。
海の水位(cとc′とを実線で結ぶ水平線)より低い場
合には,上流側水位がcとc2とを2点鎖線で結ぶ水平
線にあつて海の水位と同じで,扉体1にかかる力の合力
がb点に於て殆んど±0に近い場合と比較して,いかな
る変化を生ずるかということを検討してみることとする
。
海側水面(c′とcとgとc3とd2とfとe2とe3
とe4とd5とc′とを結ぶ断面)と上流側水面(d′
とdとe2とeとe′とd′とを結ぶ断面)とは極微点
e2を境として対岐し,各独立の別別の水面を構成して
いる。海側水面に於ては,上流側水位が低くなつても,
依然として完全浮室13は全部水中に沈んであり,不完
全浮室12の外周を構成している固体に対する水面の接
し方にも変化は生じていないので,扉体1と海側水面と
の関係に於ては何等変化は生じていないとみることがで
きる。従つて上流側水面と扉体1との関係にいかなる変
化を生じ,それがb点に於ける上下左右の力の合力にい
かなる変化を生じているかということだけを考えればよ
い。
とe4とd5とc′とを結ぶ断面)と上流側水面(d′
とdとe2とeとe′とd′とを結ぶ断面)とは極微点
e2を境として対岐し,各独立の別別の水面を構成して
いる。海側水面に於ては,上流側水位が低くなつても,
依然として完全浮室13は全部水中に沈んであり,不完
全浮室12の外周を構成している固体に対する水面の接
し方にも変化は生じていないので,扉体1と海側水面と
の関係に於ては何等変化は生じていないとみることがで
きる。従つて上流側水面と扉体1との関係にいかなる変
化を生じ,それがb点に於ける上下左右の力の合力にい
かなる変化を生じているかということだけを考えればよ
い。
上流側水位がc2の位置からd′の位置まで下つてきて
いるので,この下つていることが,aを中心としてaと
bとを結ぶ点線の直線を半径とする円運動に於て,b点
にかかる力に変化を生ぜしめる要因として考えられるも
のは,次の通りである。
いるので,この下つていることが,aを中心としてaと
bとを結ぶ点線の直線を半径とする円運動に於て,b点
にかかる力に変化を生ぜしめる要因として考えられるも
のは,次の通りである。
1.下方に働く全水圧は,e5とdとkとcとd6とe
6とe5とを結ぶ断面の水の重量に相当する分だけ減つ
ているので,それだけ扉体1にかかる上向きの力を生ず
る。従つてb点にも上向きの力がかかる。
6とe5とを結ぶ断面の水の重量に相当する分だけ減つ
ているので,それだけ扉体1にかかる上向きの力を生ず
る。従つてb点にも上向きの力がかかる。
2.下方に働く水圧の中心が,kよりjに移るというよ
うにa点近くなるほど,又扉体1の傾斜が急であるほど
,1で送べたb点にかかる上向きの力は弱くなる。
うにa点近くなるほど,又扉体1の傾斜が急であるほど
,1で送べたb点にかかる上向きの力は弱くなる。
3.左右の面に働く水圧は,dよりcに至るまでの水圧
が空気圧に変り,dよりe2に至るまでの水圧が水深の
浅い水圧に変つているので,b点にかかる上向きの力を
生ずる。しかもその水圧の小さくなつた部分がa点より
離れれば離れるほど,扉体1の傾斜か急であればあるほ
ど,b点にかかる上向きの力は強くなる。
が空気圧に変り,dよりe2に至るまでの水圧が水深の
浅い水圧に変つているので,b点にかかる上向きの力を
生ずる。しかもその水圧の小さくなつた部分がa点より
離れれば離れるほど,扉体1の傾斜か急であればあるほ
ど,b点にかかる上向きの力は強くなる。
4.dとd2とc3とcとkとdとを結ぶ断面の固体が
水をおしのけなくなり,浮力を受けないために重量が重
たくなるので,b点にかかる下向きの力を生ずる。しか
も重量が重たくなつた部分がA点より離れれば離れるほ
ど,又扉体1の傾斜が緩やかであるほどb点にかかる下
向きの力は強くなる。
水をおしのけなくなり,浮力を受けないために重量が重
たくなるので,b点にかかる下向きの力を生ずる。しか
も重量が重たくなつた部分がA点より離れれば離れるほ
ど,又扉体1の傾斜が緩やかであるほどb点にかかる下
向きの力は強くなる。
静水圧だけを考えた場合でも,以上のように種々複雑な
要因がからみあうので,河川水位や流量や流勢の変化,
海の潮の干満等の状况をよく調査観測し,その状况に最
も適合するように,扉体1の起伏する再度の範囲や傾斜
の度合,固体と空間との比率,固体の比重,不完全浮室
12と完全浮室13との体積の比率や入り組みの具合等
を勘案し,b点にかかる上向きや下向きの力の合力を小
さくすることにつとめ,工夫を重ねれば,私出願に係る
どのフロート堰よりも,フロートを著しく小さくするこ
とができる 次に,上流側水位がcとc2とを結ぶ2点鎖線の水平線
にあつて,海側の水位がcとc′とを結ぶ実線の水平線
から,d4とd5とを結ぶ2点鎖線の水平線にまで,下
つて来た場合に,海側水面と扉体1との関係に於て,い
かなる変化を生じ,それかb点にかかる力にどのような
変化を生じるかということについて考えてみることにす
る。
要因がからみあうので,河川水位や流量や流勢の変化,
海の潮の干満等の状况をよく調査観測し,その状况に最
も適合するように,扉体1の起伏する再度の範囲や傾斜
の度合,固体と空間との比率,固体の比重,不完全浮室
12と完全浮室13との体積の比率や入り組みの具合等
を勘案し,b点にかかる上向きや下向きの力の合力を小
さくすることにつとめ,工夫を重ねれば,私出願に係る
どのフロート堰よりも,フロートを著しく小さくするこ
とができる 次に,上流側水位がcとc2とを結ぶ2点鎖線の水平線
にあつて,海側の水位がcとc′とを結ぶ実線の水平線
から,d4とd5とを結ぶ2点鎖線の水平線にまで,下
つて来た場合に,海側水面と扉体1との関係に於て,い
かなる変化を生じ,それかb点にかかる力にどのような
変化を生じるかということについて考えてみることにす
る。
1.不完全浮室12に充満していた水のうち,d2とd
3とc4とg′とc3とd2とを実線で結ぶ断面と扉体
1の上端の通水孔11とにあつた水が空気と入れ替つて
いるので,完全浮室13のうち,d3とd4とgとg′
とc4とd3とを結ぶ断面と不完全浮室12のうちdと
d2とc3とgとcとkとdとを結ぶ断面とが水をおし
のけない状態となり,浮力を受けないようになるので,
扉体1が重くなり,b点にかかる下向きの力を生ずる。
3とc4とg′とc3とd2とを実線で結ぶ断面と扉体
1の上端の通水孔11とにあつた水が空気と入れ替つて
いるので,完全浮室13のうち,d3とd4とgとg′
とc4とd3とを結ぶ断面と不完全浮室12のうちdと
d2とc3とgとcとkとdとを結ぶ断面とが水をおし
のけない状態となり,浮力を受けないようになるので,
扉体1が重くなり,b点にかかる下向きの力を生ずる。
しかも重くなつた部分がa点より離れていればいるほど
,又扉体1の傾斜が緩やかであればあるほど,b点にか
かる下向きの力は強くなる。
,又扉体1の傾斜が緩やかであればあるほど,b点にか
かる下向きの力は強くなる。
2.左右の面に働く水圧は,cよりgをへてd4に至る
面に接していた水が空気と入れ替るので,b点にかかる
下向きの力を生ずる。この下向きの力も空気と入れ替つ
た面がa点より離れていればいるほど,又扉体1の傾斜
が急であればあるほど,強くなる。
面に接していた水が空気と入れ替るので,b点にかかる
下向きの力を生ずる。この下向きの力も空気と入れ替つ
た面がa点より離れていればいるほど,又扉体1の傾斜
が急であればあるほど,強くなる。
以上のような各種の要因が絡みあうものと思う。
しかしながら,海の水位よりも上流側の水位が低い場合
に,別個の水面4,4′の水位を海の水位にあわせれば
,概ねフロート19,19′が扉体1の頂部の上昇をお
さえる重りの役を果し,逆に上流側の水位が海の水位よ
り高い場合に別個の水面4,4′の水位を上流側の水位
にあわせれば,概ねフロート19,19′が扉体1の頂
部が沈もうとするのを助ける浮き袋の役を果すというこ
とができる。
に,別個の水面4,4′の水位を海の水位にあわせれば
,概ねフロート19,19′が扉体1の頂部の上昇をお
さえる重りの役を果し,逆に上流側の水位が海の水位よ
り高い場合に別個の水面4,4′の水位を上流側の水位
にあわせれば,概ねフロート19,19′が扉体1の頂
部が沈もうとするのを助ける浮き袋の役を果すというこ
とができる。
そこで理想論としては如何なる場合でも,吃水線が微動
もしないような大きなフロート19,19′を設け,扉
体1の頂部とフロートの吃水線を常に同じにしておきた
い訳であるが,現実には目的に適つてさえいれば小さい
フロートですまし,合理化をはがることが肝要ではない
かと思う。従つて,この堰は,実際問題としては治水と
利水との調整如何により堰の構造,操作方法及び作用も
変つてくるので,その態様を具体的に次に列記する。
もしないような大きなフロート19,19′を設け,扉
体1の頂部とフロートの吃水線を常に同じにしておきた
い訳であるが,現実には目的に適つてさえいれば小さい
フロートですまし,合理化をはがることが肝要ではない
かと思う。従つて,この堰は,実際問題としては治水と
利水との調整如何により堰の構造,操作方法及び作用も
変つてくるので,その態様を具体的に次に列記する。
1.河口に設ける堰にあつては堰の高さを常に海の高さ
と同じにして,海水を一歩も河川に侵入させぬことによ
り河川水の塩化を防ぐとともに,河川水の流量が多い場
合は越流するがままにまかせることにより河川水の海へ
の流出を促進する。この操作方法は治水一辺■の方法で
あるが,それでも反射的利益として利水面では河川水の
塩化を防ぐという利水目的を達成することができる。尚
この方法は一度堰が動きはじめたら以後は何等人による
操作を必要とせず動きを継続し,きわめて省力的である
。
と同じにして,海水を一歩も河川に侵入させぬことによ
り河川水の塩化を防ぐとともに,河川水の流量が多い場
合は越流するがままにまかせることにより河川水の海へ
の流出を促進する。この操作方法は治水一辺■の方法で
あるが,それでも反射的利益として利水面では河川水の
塩化を防ぐという利水目的を達成することができる。尚
この方法は一度堰が動きはじめたら以後は何等人による
操作を必要とせず動きを継続し,きわめて省力的である
。
2.河口より少し上流にのぼつたところに設ける堰にあ
つては,扉体の高さを海の高さより高くし,高くなつた
部分だけ1,の場合より河道に貯める淡水の水量を増加
させるが,それを越える分は越流させる。この方法は少
しばかり利水目的を加味された方法であり,この場合も
,人による操作は必要としない。
つては,扉体の高さを海の高さより高くし,高くなつた
部分だけ1,の場合より河道に貯める淡水の水量を増加
させるが,それを越える分は越流させる。この方法は少
しばかり利水目的を加味された方法であり,この場合も
,人による操作は必要としない。
扉体の頂部を海の水位より高くする具体的な方法として
考えられるものは a.製作段階に於て扉体の頂部の半円形部分を長くのば
しておく b.アームの傾斜を扉体の傾斜よりゆるやかにすること
によりフロートの吃水線ひいては海の水位より扉体の頂
部を高くする という方法があり,いずれも公知の技術により容易に解
決できる問題である。
考えられるものは a.製作段階に於て扉体の頂部の半円形部分を長くのば
しておく b.アームの傾斜を扉体の傾斜よりゆるやかにすること
によりフロートの吃水線ひいては海の水位より扉体の頂
部を高くする という方法があり,いずれも公知の技術により容易に解
決できる問題である。
3.2より更に上流に設ける堰にあつては,a.導水管
8を下流に設けられている2に掲げる堰の下流側にまで
延伸し,その端末にに於ける河川の水位に別個の水面4
,4′の水位を常にあわせる b.下部扉体ストツパー17を,扉体1の頂部が2に掲
げる堰の下流側に於ける予想される最低水位と同じにな
る位置に設ける。
8を下流に設けられている2に掲げる堰の下流側にまで
延伸し,その端末にに於ける河川の水位に別個の水面4
,4′の水位を常にあわせる b.下部扉体ストツパー17を,扉体1の頂部が2に掲
げる堰の下流側に於ける予想される最低水位と同じにな
る位置に設ける。
c.上部扉体ストツパー18,18′を,扉体1の頂部
が上流側河道の貯留制限水位と同じになる位置に設ける
。
が上流側河道の貯留制限水位と同じになる位置に設ける
。
d.a〜cにより,小型のフロート19,19′であつ
ても,人の操作を必要とせず,治水利水両全の堰を提供
できる。
ても,人の操作を必要とせず,治水利水両全の堰を提供
できる。
4.池堀と河川との境界に設ける場合は,a.扉体の底
部を河川に近い池堀底に位置させるとともに,頂部を池
堀側に向ける。
部を河川に近い池堀底に位置させるとともに,頂部を池
堀側に向ける。
b.上部扉体ストツパー18,18′を,扉体の頂部が
堀の適正水位と同じになる位置に設ける。
堀の適正水位と同じになる位置に設ける。
c.止水栓10をしめ,止水栓9を開いて別個の水面4
,4′の水位を池堀の水位と同じにしておいた場合,別
個の水面の水位があがつても,扉体は上部扉体ストツパ
ー18,18′にとめられて,扉体の頂部は池堀の適正
水位より上にはあがらない。洪水等により河川の水位が
池堀の水位よりも高くなつた場合は,河川水が池堀に流
入して池堀が洪水の遊水池の役を果し,やがて河川の水
位が池堀の水位より低くなつてくれば,池堀の水が河川
に流出し,さきに池堀に遊水された洪水を河川に排水す
ることになる。池堀の水位よりも河川の水位が低くなつ
ても,別個の水面4,4′の水位は池堀の水位より低く
はならないので,池堀の水位は適正水位を維持すること
ができる。
,4′の水位を池堀の水位と同じにしておいた場合,別
個の水面の水位があがつても,扉体は上部扉体ストツパ
ー18,18′にとめられて,扉体の頂部は池堀の適正
水位より上にはあがらない。洪水等により河川の水位が
池堀の水位よりも高くなつた場合は,河川水が池堀に流
入して池堀が洪水の遊水池の役を果し,やがて河川の水
位が池堀の水位より低くなつてくれば,池堀の水が河川
に流出し,さきに池堀に遊水された洪水を河川に排水す
ることになる。池堀の水位よりも河川の水位が低くなつ
ても,別個の水面4,4′の水位は池堀の水位より低く
はならないので,池堀の水位は適正水位を維持すること
ができる。
この堰は,治水と利水とが,互角に目的を果すことがで
きる例であり,しかも人による操作を必要としない。
きる例であり,しかも人による操作を必要としない。
5.堰の管理人を置いて,人により堰を操作するのもや
むを得ないという考えにたつだ場合には,治水面でも,
利水面でも最良の成果をあげることができる。
むを得ないという考えにたつだ場合には,治水面でも,
利水面でも最良の成果をあげることができる。
即ち,洪水の恐れがない場合には,河川側,下流側又は
海の水位が,池堀,上流側又は下流側の水位より高けれ
ば,別個の水面4,4′の水位を河川側,下流側又は海
の水位と同じか又はこれよりも高くして,池堀や河川の
水位が適正水位に達するまで,池堀や河川に淡水を貯留
することにつとめる。洪水の恐れが生じた場合には,別
個の水面4,4′の水位を,海,下流側又は河川側の水
位にあわせ,河川や池堀の水を治水面上適正な水位に低
下するまで排水につとめるならば,潮位差の大きい海に
そそぐ河川の流域から,水害と水不足とを解消すること
ができる。
海の水位が,池堀,上流側又は下流側の水位より高けれ
ば,別個の水面4,4′の水位を河川側,下流側又は海
の水位と同じか又はこれよりも高くして,池堀や河川の
水位が適正水位に達するまで,池堀や河川に淡水を貯留
することにつとめる。洪水の恐れが生じた場合には,別
個の水面4,4′の水位を,海,下流側又は河川側の水
位にあわせ,河川や池堀の水を治水面上適正な水位に低
下するまで排水につとめるならば,潮位差の大きい海に
そそぐ河川の流域から,水害と水不足とを解消すること
ができる。
6.海岸に設ける堰にあつては,河口に設ける堰と同じ
ように,陸地の方に扉体の底部を位置させ,扉体の頂部
を海側に向けるものとする。
ように,陸地の方に扉体の底部を位置させ,扉体の頂部
を海側に向けるものとする。
従来の技術では,海岸堤防は海水の河川への侵入を阻止
することを主たる目的として設けられているようであり
,2を陸地にたまつた水を排水する施設として本格的に
活用しようとする思想はきわめて稀薄のようである。
することを主たる目的として設けられているようであり
,2を陸地にたまつた水を排水する施設として本格的に
活用しようとする思想はきわめて稀薄のようである。
従つて佐賀平野のように干満の差の大きい有明海に面し
,低平地の多い地方に於ては,ちよつと豪雨が続けば,
河川の水位が海岸近くの陸地にたまつた水の水位よりも
すぐに高くなり,干潮で海の水位が下つた後までも続く
ので,陸地の水は河川の水位が高い間は全く排水できず
,年中行事のように水害を生じている。有明海の水位は
如何に豪雨が続こうともあがらないと解して差支ないと
思うので,私は,干潮で海の水位が陸地の水の水位より
低くなつたときに,河川を経由せず,直接海へ排水する
ことにすれば,次の潮で海の水位が陸地の水の水位と同
じ高さにあがつてくるまでの間に莫大な量の水を排水で
きるので,水害をなくすことができると思う。又陸地の
水の排水能力が激増すれば,陸地に貯める水も大きくす
ることができる筋合となり,治水利水両全の策であり,
しかも人による操作を必要としない。
,低平地の多い地方に於ては,ちよつと豪雨が続けば,
河川の水位が海岸近くの陸地にたまつた水の水位よりも
すぐに高くなり,干潮で海の水位が下つた後までも続く
ので,陸地の水は河川の水位が高い間は全く排水できず
,年中行事のように水害を生じている。有明海の水位は
如何に豪雨が続こうともあがらないと解して差支ないと
思うので,私は,干潮で海の水位が陸地の水の水位より
低くなつたときに,河川を経由せず,直接海へ排水する
ことにすれば,次の潮で海の水位が陸地の水の水位と同
じ高さにあがつてくるまでの間に莫大な量の水を排水で
きるので,水害をなくすことができると思う。又陸地の
水の排水能力が激増すれば,陸地に貯める水も大きくす
ることができる筋合となり,治水利水両全の策であり,
しかも人による操作を必要としない。
尚この実施例では別個の水面4,4′を河川3の両側に
配置したが,都合によつては,別個の水面の両側又は片
側に,河川や池堀等を配置してもよい。又大きな河川で
堰柱を設けるものにあつては,堰柱の上流側か下流側に
,堰柱にくつつけて,堰柱の幅をこえない範囲内の幅で
細長い枠体やフロートを設けてもよい。
配置したが,都合によつては,別個の水面の両側又は片
側に,河川や池堀等を配置してもよい。又大きな河川で
堰柱を設けるものにあつては,堰柱の上流側か下流側に
,堰柱にくつつけて,堰柱の幅をこえない範囲内の幅で
細長い枠体やフロートを設けてもよい。
更に,扉体やフロートやアーム等に於ける完全浮室の製
作技法としては,中空6面方形で見かけの比重が水と同
じ箱を積重ぬ■に綴り合わせるとか,不完全浮室の部分
についても,完全浮室に於けるものと同じものに隣接す
る箱と通じ合う穴をあけたものを積重ぬ綴り合わせる等
の侵法が考えられる。又導水管6,8はその端末が別個
の水面4,4′の近くにある場合は開水路に置かえても
よい。ただしこの場合導入水路は2個ではなく4個とな
り,止水栓2個が4樋門となる。
作技法としては,中空6面方形で見かけの比重が水と同
じ箱を積重ぬ■に綴り合わせるとか,不完全浮室の部分
についても,完全浮室に於けるものと同じものに隣接す
る箱と通じ合う穴をあけたものを積重ぬ綴り合わせる等
の侵法が考えられる。又導水管6,8はその端末が別個
の水面4,4′の近くにある場合は開水路に置かえても
よい。ただしこの場合導入水路は2個ではなく4個とな
り,止水栓2個が4樋門となる。
次に第2の実施例につてい説明する。
従来起伏堰とか転倒堰と称せられる堰やテンターゲイト
等に於ては,流量制御力にすぐれ経済的に有利とされて
いるが,土砂の多い河川では土砂に埋もれ,起伏不能と
なり,洪水時に河川堤防の溢流を招き。甚大な災害をも
たらすことになるという短所がある。この実施例はこの
短所を改善せんとするものである。以下図面について説
明する。
等に於ては,流量制御力にすぐれ経済的に有利とされて
いるが,土砂の多い河川では土砂に埋もれ,起伏不能と
なり,洪水時に河川堤防の溢流を招き。甚大な災害をも
たらすことになるという短所がある。この実施例はこの
短所を改善せんとするものである。以下図面について説
明する。
第6図は第1図に於ける水平回転支軸16,16′を中
心としてその前後の部分の一部省略局部拡大平面図であ
り,第7図は第6図平面図に於ける下流側枠体2,2′
を水平回転支軸16,16′の軸心より上の部分を取除
いたと仮定した場合の,下流側から見た正面図である。
心としてその前後の部分の一部省略局部拡大平面図であ
り,第7図は第6図平面図に於ける下流側枠体2,2′
を水平回転支軸16,16′の軸心より上の部分を取除
いたと仮定した場合の,下流側から見た正面図である。
第6図及び第7図に図示するもの以外はすべて第1の実
施例と同じものとする27,27′は昇降箱で,図示の
如く外観は四角の長棒であるが,中空であり,フロート
19,19′と同じように内部が固体で仕切られ,密閉
せる浮室に区分されている。而して昇降箱27,27′
を水中に沈めた場合,その重さが±0か又は少し浮くよ
うに製作されるものとする。昇降箱27,27′の下端
近くには,図示してはいないが,水平回転支軸16,1
6′の直径よりも僅かに大きい丸穴がうがたれていて水
平回転支軸16,16′を回転自在に嵌挿している。水
平回転支軸16,16′を上昇可能にするために,軸受
22,21,15,15′,21′,22′の中心を通
る水平線より上の部分の枠体2,2′を,水平回転支軸
16,16′の直径よりも僅かに広く鉛直方向に切開き
,そこに壁面を形成する。28,28′はメインローラ
ー,29,29′はサイドローラーで,ともに昇降箱2
7,27′が枠体2,2′内を昇降するに際しての摩擦
抵抗を少くするとともに,鉛直方向に確実に昇降させる
ために設けられるものである。30は水密ゴムで,前記
枠体2,2′の切開き部分に形成された壁面に貼りつけ
られ,昇降箱27,27′の壁面に密着し,河川3と別
個の水4,4′との間の水の移動を峻拒しようとするも
のである。31,31′(図示省略)は昇降杆,32,
32′(図示省略)は昇降装置で,昇降杆31,31′
の下端に連結されている昇降箱27,27′を昇降させ
るために設けられる。
施例と同じものとする27,27′は昇降箱で,図示の
如く外観は四角の長棒であるが,中空であり,フロート
19,19′と同じように内部が固体で仕切られ,密閉
せる浮室に区分されている。而して昇降箱27,27′
を水中に沈めた場合,その重さが±0か又は少し浮くよ
うに製作されるものとする。昇降箱27,27′の下端
近くには,図示してはいないが,水平回転支軸16,1
6′の直径よりも僅かに大きい丸穴がうがたれていて水
平回転支軸16,16′を回転自在に嵌挿している。水
平回転支軸16,16′を上昇可能にするために,軸受
22,21,15,15′,21′,22′の中心を通
る水平線より上の部分の枠体2,2′を,水平回転支軸
16,16′の直径よりも僅かに広く鉛直方向に切開き
,そこに壁面を形成する。28,28′はメインローラ
ー,29,29′はサイドローラーで,ともに昇降箱2
7,27′が枠体2,2′内を昇降するに際しての摩擦
抵抗を少くするとともに,鉛直方向に確実に昇降させる
ために設けられるものである。30は水密ゴムで,前記
枠体2,2′の切開き部分に形成された壁面に貼りつけ
られ,昇降箱27,27′の壁面に密着し,河川3と別
個の水4,4′との間の水の移動を峻拒しようとするも
のである。31,31′(図示省略)は昇降杆,32,
32′(図示省略)は昇降装置で,昇降杆31,31′
の下端に連結されている昇降箱27,27′を昇降させ
るために設けられる。
第2の実施例は以上のように構成したので,いま昇降装
置32,32′を作動させて昇降箱27,27′を最下
位置に下降させれば,水平回転支軸16,16′は固体
と全く接触することなくして第1の実施例の位置まで下
降するとともに,昇降箱27,27′の丸穴により回転
自在に固着させられる。水密ブム30,30′により河
川3と別個の水面4,4′とは峻別されているので,扉
体1は第1の実施例と全く同じに機能できる。扉体1の
底部附近に土砂や塵芥等が堆積した場合には,満ち潮よ
り引き潮に移る頃に止水栓9を閉鎖し,止水栓10を開
放して上流側の河川の水位を低下させないでおいて,水
位差がついた後に昇降箱27,27′を若干上昇させ,
扉体1の下の隙間より潜流により土砂塵芥を洗い流すこ
とができる。従つてこの種堰の短所を除去することがで
きるとともに,昇降箱27,27′の浮力を利用すれば
,昇降装置の能力を小さなそので済ますことができると
いう効果も生ずる。更に扉体1を修理する必要を生じた
場合等には別個の水面4,4′の水位を高くして扉体1
の頂部を高くすると共に昇降箱27,27′を上昇させ
て扉体1の底部も高くして,扉体1全体を空中に位置さ
せることもできる。
置32,32′を作動させて昇降箱27,27′を最下
位置に下降させれば,水平回転支軸16,16′は固体
と全く接触することなくして第1の実施例の位置まで下
降するとともに,昇降箱27,27′の丸穴により回転
自在に固着させられる。水密ブム30,30′により河
川3と別個の水面4,4′とは峻別されているので,扉
体1は第1の実施例と全く同じに機能できる。扉体1の
底部附近に土砂や塵芥等が堆積した場合には,満ち潮よ
り引き潮に移る頃に止水栓9を閉鎖し,止水栓10を開
放して上流側の河川の水位を低下させないでおいて,水
位差がついた後に昇降箱27,27′を若干上昇させ,
扉体1の下の隙間より潜流により土砂塵芥を洗い流すこ
とができる。従つてこの種堰の短所を除去することがで
きるとともに,昇降箱27,27′の浮力を利用すれば
,昇降装置の能力を小さなそので済ますことができると
いう効果も生ずる。更に扉体1を修理する必要を生じた
場合等には別個の水面4,4′の水位を高くして扉体1
の頂部を高くすると共に昇降箱27,27′を上昇させ
て扉体1の底部も高くして,扉体1全体を空中に位置さ
せることもできる。
尚第1の実施例及び第2の実施例に於て,ともに水平回
転支軸16,16′は同じ直径の丸棒を水平に1本通し
た形にしているが,これは軸心が水平1直線で,軸と軸
受との隙間が同じでさえあれば,個所によつては直径が
違つても差支なく,又1本が一体となつて固着して分離
不能にしておかねばならぬ訳でもなく,例えば河川3と
別個の水面4,4′との境日に軸接手を設け,アームや
扉体の傾斜角度を状况に応じて違つたものにするとか,
扉体の底部のみを昇降させ,別個の水面4,4′に係る
水平回転支軸16,16′は切離して上昇させないよう
にすることがでさる。
転支軸16,16′は同じ直径の丸棒を水平に1本通し
た形にしているが,これは軸心が水平1直線で,軸と軸
受との隙間が同じでさえあれば,個所によつては直径が
違つても差支なく,又1本が一体となつて固着して分離
不能にしておかねばならぬ訳でもなく,例えば河川3と
別個の水面4,4′との境日に軸接手を設け,アームや
扉体の傾斜角度を状况に応じて違つたものにするとか,
扉体の底部のみを昇降させ,別個の水面4,4′に係る
水平回転支軸16,16′は切離して上昇させないよう
にすることがでさる。
ハ 発明の効果
作用のところで述べたように,私出願に係るどのフロー
ト堰よりも圧倒的にフロートが小さくて済むということ
が,この発明の最大の効果である。
ト堰よりも圧倒的にフロートが小さくて済むということ
が,この発明の最大の効果である。
次にこの堰は1個所に設けるだけでもそれなりの効果が
あるが,更に多数の個所に設け,海と河川と池堀とを総
合した三味一体の水の調整につとめるならば,治水面に
於ても,利水面に於ても更に相乗的な効果があらわれる
。
あるが,更に多数の個所に設け,海と河川と池堀とを総
合した三味一体の水の調整につとめるならば,治水面に
於ても,利水面に於ても更に相乗的な効果があらわれる
。
例えば,この堰を現実の行政に活用すればa.佐賀県内
にある佐賀平野や白石平野から水害と水不足とを解消す
ることができるとともに,嘉瀬川ダム次城原川ダム等の
計画ダムを不要とし,かわりに池堀等を平地ダムとして
機能させることができる。
にある佐賀平野や白石平野から水害と水不足とを解消す
ることができるとともに,嘉瀬川ダム次城原川ダム等の
計画ダムを不要とし,かわりに池堀等を平地ダムとして
機能させることができる。
b.長崎県諌早湾に於ける諌早湾防災総合干拓事業計画
に於ける洪水調整池や潮受提防を不要とし,内部堤防の
みで済ますことができるものと思惟する。
に於ける洪水調整池や潮受提防を不要とし,内部堤防の
みで済ますことができるものと思惟する。
そのほか,この発明に係る堰は多目的に利用できるとい
う点でも効果が大きい。例えばa.堰の上流側に沈澱池
を設け,堤防に■まれた干潟や低平地に,土砂混合水を
ポンプ排水して干拓するとか,沈澱した土砂麈芥等を取
り除いて河川や海の環境をよくする。
う点でも効果が大きい。例えばa.堰の上流側に沈澱池
を設け,堤防に■まれた干潟や低平地に,土砂混合水を
ポンプ排水して干拓するとか,沈澱した土砂麈芥等を取
り除いて河川や海の環境をよくする。
b.河川の現状は順流と逆流との衝突をさける手段を講
じられていないので,河口附近は自然の作用により河川
の幅が広くなつているが,都会地を流れる河川の河口附
近にこの堰を設ければ,河川の幅をせまくし,堤防を高
く堅固にすることにより,河川の流下能力をたかめるこ
とができるので,河川幅を狭くした分だけ広大な陸地を
造成することができる。
じられていないので,河口附近は自然の作用により河川
の幅が広くなつているが,都会地を流れる河川の河口附
近にこの堰を設ければ,河川の幅をせまくし,堤防を高
く堅固にすることにより,河川の流下能力をたかめるこ
とができるので,河川幅を狭くした分だけ広大な陸地を
造成することができる。
土地の価格が高いので,堰や堤防に金をかけても,経済
的に十分採算があうものと思われる。
的に十分採算があうものと思われる。
c.海岸に規則的にこの堰を配置すれば,常に海岸より
干潟に,干潟より海岸に向け,水が往復するので,規則
的,計画的に澪を形成できる。
干潟に,干潟より海岸に向け,水が往復するので,規則
的,計画的に澪を形成できる。
第1図〜第5図は第1の実施例に関するもので,第1図
はこの発明の全容を示す平面図,第2図は第1図A−A
線より切断した場合の上流側よりみた正面図,第3図は
第1図B−B線より切断した場合の略図的矢視図,第4
図は第1図C−C線より切断した場合の矢視図,第5図
は原理説明のための略図的側面図である。第6図は第2
の実施例の一部省略局部拡大平面図,第7図は第6図の
正面図である。
はこの発明の全容を示す平面図,第2図は第1図A−A
線より切断した場合の上流側よりみた正面図,第3図は
第1図B−B線より切断した場合の略図的矢視図,第4
図は第1図C−C線より切断した場合の矢視図,第5図
は原理説明のための略図的側面図である。第6図は第2
の実施例の一部省略局部拡大平面図,第7図は第6図の
正面図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、扉体に接する水面とは別個の水面に浮かべたフロー
トと扉体とを連結一体化し、フロートを浮かべた水面の
水位の昇降に伴うフロートの昇降により扉体を昇降させ
る方式の可動堰に於て、扉体の底端部に具備する水平回
転支軸により扉体の底部を水面底に回転自在に密着させ
るとともに、該回転支軸を別個の水面内に延伸して、該
延伸回転支軸に固着させたアームとフロートとを連結し
てフロートの昇降に伴い扉体を起伏させることを特徴と
する可動堰 2、扉体を中空とし、下層部分は完全浮室とするが、上
層部分の頂部と底部とに通水孔を設け、上層部分に水が
出入できるようにしたことを特徴とする特許請求の範囲
第1項記載の可動堰 3、扉体の底端部や別個の水面の底部に設けられた一連
の水平回転支軸を上昇可能にするために、該水平回転支
軸の軸受のすべてをその中心より上方を鉛直方向に切開
き、扉体に接する水面と別個の水面との間の水の移動を
峻拒しながら、軸受の位置を最下位とし、該水平回転支
軸を鉛直方向に昇降させることを特徴とする特許請求の
範囲第1項又は第2項記載の可動堰
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14582384A JPS6124714A (ja) | 1984-07-12 | 1984-07-12 | フロ−ト堰 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14582384A JPS6124714A (ja) | 1984-07-12 | 1984-07-12 | フロ−ト堰 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6124714A true JPS6124714A (ja) | 1986-02-03 |
Family
ID=15393950
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14582384A Pending JPS6124714A (ja) | 1984-07-12 | 1984-07-12 | フロ−ト堰 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6124714A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10228570B2 (en) | 2014-12-31 | 2019-03-12 | Pure Depth Limited | Focal attentional region displaying a virtualized three dimensional object projected by a multiple layered display system |
-
1984
- 1984-07-12 JP JP14582384A patent/JPS6124714A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10228570B2 (en) | 2014-12-31 | 2019-03-12 | Pure Depth Limited | Focal attentional region displaying a virtualized three dimensional object projected by a multiple layered display system |
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