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JPS61201612A - カルシウム−リン系アパタイトの製法 - Google Patents

カルシウム−リン系アパタイトの製法

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Publication number
JPS61201612A
JPS61201612A JP3865585A JP3865585A JPS61201612A JP S61201612 A JPS61201612 A JP S61201612A JP 3865585 A JP3865585 A JP 3865585A JP 3865585 A JP3865585 A JP 3865585A JP S61201612 A JPS61201612 A JP S61201612A
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JP
Japan
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water
apatite
solvent
calcium
phosphorus
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JP3865585A
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JPH0415166B2 (ja
Inventor
Senya Inoue
井上 千也
Akira Ono
晃 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanto Chemical Co Inc
Original Assignee
Kanto Chemical Co Inc
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Publication date
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Priority to JP3865585A priority Critical patent/JPS61201612A/ja
Priority to EP86900255A priority patent/EP0205622B1/en
Priority to US06/893,324 priority patent/US4711769A/en
Priority to PCT/JP1985/000693 priority patent/WO1986003733A1/ja
Priority to DE1986900255 priority patent/DE205622T1/de
Priority to DE86900255T priority patent/DE3587573T2/de
Publication of JPS61201612A publication Critical patent/JPS61201612A/ja
Priority to US07/095,222 priority patent/US4836994A/en
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カルシウム−リン系ア/♀タイトの新しい製
法に関するものである。
カルシウム−リン系ア、Qタイトは、生体高分子、ふっ
素イオン、重金属イオンなどの吸着剤として独特の性能
を有しており、近年、生体親和性を利用してタンノξり
質や酵素などの分離のだめのクロマトグラフィー用充填
剤としても有望視され、また、人工骨や人工歯などのバ
イオセラミックス材料としても注目されている物質であ
る。
従来、カルシウム−リン系アパタイトの製造方法に関し
ては、古くから数多くの方法が知られているが、それら
は、大別すれば、次の様な方法である。
(1)乾式合成法と称せられる固体拡散反応によってア
パタイトを合成する方法。
(2)水熱合成法と称せられる高圧下での反応によるア
パタイトの合成方法。これは、主に大きな結晶を得る目
的で行なわれる。
(3)湿式合成法と称せられる、水溶液イオンによって
直接的にアパタイトを沈殿させる方法。
しかしながら(1)の乾式合成法は、高温で長時間反応
させる必要があるために、多くのエネルギーを消費する
ことや固体一固体反応であるため組成の均一性の点に難
点があり、また(2)の水熱合成法は高圧での反応を行
なわせるために装置が高価であり、操作も複雑であるな
どの難点があり、さらに、(3)の湿式合成法は、反応
により生成したアパタイトの沈殿物のr別、洗浄及び乾
燥などに多くの工程が必要であり取扱いや操作が煩雑で
あるなど、いずれも欠点を有するものである。
現在までアパタイトに関する数多くの湿式合成法が提案
されているが、それらの従来技術の湿式合成法に共通す
る考え方は、例えば、カルシウム塩水溶液とリン水溶液
とを90〜100℃で、田を8付近に保持しながら、脱
炭酸雰囲気中で混合し、沈殿を生成させる方法の例にも
見られるように、アパタイトを沈殿物として直接的に生
成せしめ、水溶液からr過などの操作によって分離回収
するという考え方に基づくものである。
しかしながら、この方法によると、カルシウム塩の水溶
液とリン水溶液を混合し、イオンの直接的反応によって
沈殿を生成させ、アパタイトへ結晶化させる過程は原料
塩の種類や濃度、原料の混合手順と混合速度、…調節な
ど非常に多くの因子によって影響されるので、配合比通
りの組成の沈殿を得ることが難かしく、カルシウムとリ
ンのモル比ca/pや生成粉体の物理化学的特性を再現
性よくコントロールすることは極めて困難であった。ま
た、沈殿物のr過洗浄、乾燥、粉砕と多工程並びに多く
の装置を必要とし、その操作も熟練を必要とするなどの
難点があった。
本発明者らは、上述の如き従来技術における欠点を解消
し、しかも工程数が少なく、簡便な方法によってカルシ
ウム−リン系アパタイトを製造する方法について、種々
研究を重ねた結果、本発明を完成するに至ったものであ
る。
本発明方法の技術的特徴の−について言えば、まず、従
来技術の湿式合成法における沈殿生成と結晶化過程にお
ける難点を解決するために、水または水と相溶性の有機
溶媒を、それぞれ、単独で溶媒として用い、または、水
と相溶性の有機溶媒と水との混合溶媒を溶媒として用い
、その溶媒に対し可溶性のカルシウムの無機化合物及び
リンの無機化合物と、更に必要に応じて酸とを加えて混
合し、溶解して沈殿が生じない酸性溶液を調製し、これ
を原料溶液とすることである。これは、従来の湿式合成
法が、溶液中から、イオンの直接的反応によってア・Q
タイトの沈殿を生ぜしめるために溶液をアルカリ性に−
コントロールするのに対し、本発明方法においては、こ
れとは逆に、溶液を酸性に保ち、成分間の反応による沈
殿の生成を防ぎ、均一な組成の溶液状態を保つというも
のであシ、また、そのために、必要に応じて、硝酸、塩
酸などの酸が加えられる。
次いで、上述の原料溶液を噴霧熱分解反応に付するが、
この噴霧熱分解反応の際、反応時の成分の偏析が極めて
小さく、溶液の時の組成の均一性を生成物にまで持ちき
たすことができる。
また、この反応に要する時間は、数秒以下である。この
ように本発明の方法は、従来技術の乾式合成法における
高温での長時間の反応時間を要するという難点をも解消
するものである。
アノ9タイトの合成に、従来技術が長時間を費やし、数
多くの工程が必要とするものであるのに対し、本発明の
方法は、僅かに数秒以下の極めて短かい時間で合成反応
を行なわせることができ、しかも、濾過、洗浄、乾燥な
どの煩雑な工程を全く必要とせず直接アパタイト粉体を
得ることができるという優れた利点を有する。
また、本発明の方法は、塩素や臭素などのノーロゲンを
含んだアパタイトの合成も容易に行なうことができると
いう利点を有する。例えば従来塩素アノ9タイトは、高
温固相反応か加圧水熱反応でのみ合成されており、常圧
湿式法では合成されていなかったが、本発明の方法にお
いては、Ca C12・2H20の如き塩素を含むカル
シウム化合物を原料として用いることによって、容易に
塩素アノでタイトや、塩素アノ9タイトと水酸アパタイ
トの固溶アノ9タイトを合成することができる。臭素ア
パタイトや臭素固溶アパタイトについてもcaBr2・
2H20fなどの如きカルシウム化合物を用いて行うこ
とができる。
原料溶液中のアノ9タイト成分を沈殿させることなく、
そのまま噴霧熱分解するという本発明の方法の一特徴に
より、原料溶液中のカルシウムとリンの配合比通りの配
合比を有する生成物アノ9タイトを容易に製造すること
ができるから、湿式法においては実現困難な理論組成の
ア・Qタイト〔Ca/P=513〕をも容易に得ること
ができるのはもちろん、目的・用途に応じて意図的にカ
ルシウムとリンのモル比を理論組成比からずらした組成
のア・Qタイトを製造することも容易に行ない得るなど
、本発明の方法は、アパタイトの組成においてカルシウ
ムとリンのモル比のコントロールを行うことが容易にな
し得、再現性に優れた方法であると言える。
更に本発明の製造方法は、上述の如く、従来技術の難点
を解消するアパタイトの新規な製造方法であるのみなら
ず、生成するアパタイトの性状そのものも従来技術によ
るアパタイトとは異なるという多くの特徴を有する。即
ち、従来技術により得られるアノ9タイトは湿式合成法
による場合は、通常、沈殿物を乾燥した塊状物として得
られるものであシ、また、乾式合成法による場合は、生
成物は、塊状の焼結体として得られるものであるから、
各種の用途に用いるための原料粉体とするためには、そ
れらの塊状物を粉砕しなければならない。しかも粉砕さ
れた粉体の形状は不定形で粒度分布の幅も広いものとな
るために目的に合った粒径や粒度分布を有する粉体を得
るためには、更に分級操作などの工程を必要とすること
が多い。これに対して、本発明の方法によれば、生成す
るアパタイトは、初めから微細な粉体として得られ、通
常サブミクロン−数10ミクロンの球状の粉体である。
そしてその粒径は、原料溶液の調製に用いる原料の種類
や溶液の濃度、噴霧熱分解条件などを選択することによ
り変えることができる。従って、粉砕工程による時間の
消費とそれに伴う不純物の混入などの恐れが無いばかシ
でなく、球状粉体であるための優れた充填性と、更には
カルシウムとリンのモル比のコントロールの容易さを生
かして、モル比が理論組成比からはずれたアパタイトを
生成させることができ、したがって、表面活性の高い吸
着剤や触媒あるいはクロマトグラフィー用充填剤として
用いるのに好適なアパタイトが得られる。まだ、セラミ
ックス用原料として用いる場合には、アパタイトの成型
体を高温で焼結するので、これに用いるアパタイト原料
粉体は、熱安定性に優れていなければならず、そのため
には、カルシウムとリンのモル比が理論組成比であるア
パタイトが望ましい。
この点から云えば、理論組成のアパタイトを合成し易い
乾式合成法によるアパタイトも、セラミックス用原料と
して適しているということはできるが、しかし、乾式合
成法によるものは、アパタイトの合成時において、既に
高温で反応を行なっているので、その熱履歴のために、
それを粉砕してセラミックス用原料として用いるときの
粉体の焼結に対する活性は小さなものとなってしまう。
そのため、緻密な焼結体を得るだめには、より高い温度
での焼結を必要とし、一方、高温になるほど、アパタイ
トが分解する割合が増大するという不利点を伴う。これ
に対して、本発明の方法によるア/(’タイト粉体は、
乾式合成法によるような高温下での長時間の熱履歴を受
けていないだめに反応活性が高く、また理論組成のアパ
タイトの合成が容易であるから、焼結性に優れ、熱安定
性の高いセラミックス用原料粉体を提供することができ
る。このため、本発明方法によるものは、人工骨などの
・之イオセラミックス用原料として使用するのに好適で
ある。
更に、このような特徴を有するアノξタイトを製造する
だめの原料について言えば、本発明の方法において使用
するカルシウム化合物及びリン化合物は、いずれも市販
の安価な無機化合物であり、そのような原料を用いて上
述の如く、極めて短かい時間で簡便な方法によって、高
品位のアパタイトを安定して製造し得ることは、工業的
に大きな意義がある。
次に本発明の方法につき具体的に説明する。
まず、出発原料として、水または水と相溶性の有機溶媒
を各々単独で溶媒として用い、あるいはまた、水と相溶
性の有機溶媒と水との混合溶媒を溶媒として用い、それ
らの各溶媒に対し、可溶性のカルシウムの無機化合物及
びリンの無機化合物と、更に必要に応じて酸とを加えて
混合し、全体を溶解して酸性の原料溶液を調製する。こ
の際の溶液調製のだめの原料の混合の順序は、必ずしも
上述の順序に特定されるものではなく、沈殿を生じない
ような順序で相互に混合しさえすればよい。混合のため
の時間は、選択した原料によって異なるが、全原料が溶
解し、゛均一な組成の溶液になるまで充分に攪拌を行な
う。次いで、このようにして調製して得られた溶液を、
加圧ノズルや回転円板などによる公知の噴霧方法により
ガスバーナーなどの火炎中に噴霧し、あるいはガス炉、
電気炉、高温のガスなどにより原料溶液が熱分解を起こ
す温度域の所望の温度に予め加熱された加熱帯域中に噴
霧する。かくして、数秒以下の極めて短い時間の間に、
通常数10ミクロン以下の微細な液滴となった溶液中の
溶媒の蒸発や燃焼と、溶質の固化・熱分解反応を生せし
める。溶媒として、水に対して相溶性である可燃性有機
溶媒または、水に対して相溶性の可燃性有機溶媒と水と
の混合溶媒を溶媒として用いる場合には、可燃性有機溶
媒自体の燃焼による燃焼熱も熱分解反応に必要な熱源と
して利用することができる。まだ、水に対して相溶性の
有機溶媒と水との混合溶媒中の有機溶媒を燃焼させずに
混合溶媒の蒸発を促進させるだめに用いる場合や、水を
単独で溶媒として用いる場合には、上述の如きガス炉な
どの熱の供給源を必要とする。あるいは、有機溶媒の燃
焼熱と、ガス炉などによる加熱源の両方を併用すること
もできる。熱分解反応により生成した粉体は、サイクロ
ン方式などにより捕集する。
噴霧熱分解反応により生成する粉体は、原料化合物の種
類や組合せ、噴霧熱分解条件によっては、非晶質相であ
ったり、ア/々タイト結晶質相と非晶質相の両相を含ん
でいたり、ア/々タイトの他に未反応成分や副生成物が
混在したりする穐々の場合があるが、いずれも、反応活
性に富む粉体であり、用途・目的によっては、こうした
反応活性に富んだ粉体を使用するほうが望ましい場合も
ある。また、別の用途・目的によっては、反応活性を小
さくしたり、結晶化度を高めたり、未反応成分や副生成
物を減少または無くしたりするほうが望ましい場合もあ
り、その場合には、噴霧熱分解反応によって生成した粉
体を更に空気、水蒸気を加えた空気、不活性雰囲気など
の種々の雰囲気中で、アパタイトが分解せずに安定に存
在し得る温度範囲の所望の温度で加熱処理することによ
り、結晶化度などの種々な粉体特性をコントロールした
アパタイトを得ることができる。
例をあげて言えば、水酸ア、Qタイトについては、空気
雰囲気中1400°C以下の所望の温度で加熱処理を行
なうことによって、上述の目的を達することができる。
また、塩素アノぐタイトに関しては、原料溶液の調製条
件や噴霧熱分解条件を適宜選ぶことにより、得られる噴
霧熱分解生成物を加熱した場合に、およそ500〜10
00°Cの温度範囲で塩化すン酸カルシウム(Ca2P
04C2)に変化し、1000°C以上の高温で再び塩
素アパタイトに変化するような生成物を得ることもでき
る。従って、この場合にも適切な加熱処理によって、塩
素アパタイトを得ることができる。
本発明方法において使用されるカルシウムの無機化合物
及びリンの無機化合物としては、Ca(NO3)2 ・
4 H2O、Ca(CH3COO)2− H2O、Ca
C22−2H20゜C:aBr2−2H20、CaHP
O4−2H20、NH,H2PO,、NH4H2PO3
NH,H2PO□、 H3P0. 、 H3PO3,H
3P0□などが挙げられ、また、有機溶媒としては、メ
タノール、エタノール、イソプロパツールなどのアルコ
ール類やアセトンを使用するのが好適であるが、これら
に特に限定されるものではなく、混合によって、沈殿を
生じない均一な溶液を調製し得る原料の組合せであれば
いずれでもよい。まだ、そのために、必要に応じて加え
る酸としては、硝酸や塩酸は好適なものである。例えば
、水酸アパタイトを合成する場合に、使用する酸として
は、硝酸が好適であり、塩素を含んだアパタイトを合成
する場合には、硝酸の他に、塩酸を使用することもでき
る。更に、本発明方法において使用される溶媒としては
熱分解の方法や原料の組合せ、目的とするアノ々タイト
の粉体特性などに応じて、水を単独で溶媒として用い、
あるいは上述の如き水に対して相溶性の有機溶媒を単独
で溶媒として用い、あるいは水に対して相溶性の有機溶
媒と水との混合溶媒を溶媒として用いることができる。
なお、水に対して相溶性の有機溶媒を単独で溶媒として
用いる場合でも、原料化合物の組合せによっては、原料
化合物中の残留水分や結晶水などのために、結果として
反応系が水と有機溶媒との混合溶媒を用いた系になるこ
ともあるが、これらのいずれの場合であっても、沈殿を
生じないで原料溶液が調製できるものであれば、本発明
の方法における溶媒として使用することができる。
本発明方法におけるアパタイトについて説明すると、通
常、化学量論組成のカルシウム−リン糸アノqタイトの
カルシウムとリンのモル比Ca/Pは5/3であるが、
本発明方法における実際の反応に際しては、原料溶液の
カルシウムとリンのモル比Ca/Pが1.60〜1.8
5の範囲の組成の溶液を用いると、いずれの場合も主成
分がア/々タイトの生成物が得られる。またCa/Pが
1.60以下あるいは1.85以上の場合であっても、
原料の組合せによっては、主成分がアパタイトである生
成物が得られることが実験的に確かめられている。この
ように、Ca/P比が5/3からはずれると条件によっ
ては、未反応成分や副生成物が混在することがあるが用
途・目的によっては充分に使用し得る性能のものであり
、そのような生成物も本発明方法におけるカルシウム−
リン系アパタイトの範囲に当然含まれるものである。
以下、実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが本
発明は、これに限定されるものではない。
実施例 I Ca(No3)g H4H2O14,76S’を水50
 tttlに溶解した溶液に、NHa H2PO23、
11?を水35肩jに溶解した溶液を加えて混合し、更
にエタノール100IIElを加えて攪拌混合し、原料
溶液を調製した。次いで、この原料溶液を毎分20罰の
割合並びに圧縮空気を毎分10 Lの割合で二流体噴霧
ノズルに供給して、ガスバーナーの火炎中に噴霧した。
微細な液滴となった原料溶液は、火炎中で溶媒の蒸発・
燃焼によって瞬間的に加熱され熱分解反応が起った。生
成した粉体は、サイクロン方式によって捕集した。この
生成粉体のX線回折の測定結果を第1図に示した。第1
図から明らかなように、本方法による生成粉体は、結晶
の良く成長した水酸アパタイトであった。3本の主ピー
クは、(211)の回折ピークが回折角度2θ=31.
7’に、また(112)の回折ピークが20=32.2
”に、そして(300)の回折ピークが20=32.9
°にそれぞれ測定された。
実施例 2 Ca(”03)z・4Hao 29.52 S’を水4
0 atに溶解し、更に硝酸5罰を加えて調製した溶液
に、リン酸(H3P0.含量85.6係) 8.599
を水20だIK溶解した溶液を加えて混合し、更にそれ
にエタノール120m/を加えて攪拌混合し、原料溶液
を調製した。次いで、この原料溶液を実施例1と同様の
方法により、火炎中に噴霧して熱分解を行った。
この方法により得られた粉体は、X線回折の測定の結果
、水酸ア/qタイトの結晶質相と、僅かな非晶質相とを
含んだ粉体であった。
実施例 3 実施例2の方法により得られた粉体を、空気雰囲気中で
5°C/minの割合で昇温し、1300’Cで1時間
加熱処理を行い、5°(: / minの割合で冷却し
た。この加熱処理によって得られた生成物のX線回折測
定を行った結果、実施例2で得られだ水酸アパタイトよ
り更に結晶の成長した水酸アパタイトであり、高温での
分解は認められなかった。従って、加熱処理によって、
熱安定性の高い、結晶の良く成長した水酸アパタイトが
得られることが確認された。
実施例 4 CaC14・2 H2018、38?を水35 ttt
lに溶解し、更に塩酸5 mlを加えて調製した溶液に
、NH,H2P0゜8.63 rを水20 ml!に溶
解し更に塩酸5 tttlを加えて調製した溶液を加え
て混合し、それに更にエタノール120−を加えて攪拌
混合し、原料溶液を調製した。次いで、この原料溶液を
実施例1と同様の方法により、火炎中に噴霧して熱分解
を行った。この方法により得られた粉体のX!回折の測
定結果を第2図に示した。第2図から明らかなように、
この粉体は、塩素アパタイトによる回折、eターンを示
し、主ピークは、回折角度2θ= 31.4°に(21
1)の回折ピークと、2θ=32.2゜に(112)と
(300)の重複した回折ピークが測定された。
実施例 5 Ca(’03)+! ・4 H2O14,76tを水5
0 weに溶解し、更に硝酸5dを加えた溶液に、NH
aHgPOa 4.319を水3511Ll!に溶解し
た溶液を加えて混合し、原料溶液を調製した。次いで、
予め1200’Cに加熱された電気炉の反応管(30φ
X 1000 mm )の一端から、上記原料溶液を2
 me / minの割合で反応管内に噴霧した。微細
な液滴となった原料溶液は、反応管を通過する間に加熱
され熱分解反応が起った。生成物は反応管の他の端に接
続した受器に捕集し、熱分解によって生じたガスや水蒸
気はアスピレータで吸引し、系外に排気した。この方法
により得られた粉体は、X線回折測定の ゛結果、水酸
アパタイトの結晶質相と非晶質相が混在し、その他に僅
かに炭酸カルシウムのピークが認められた。
実施例 6 メタノール190txtに亜リン酸3.OJlを溶解し
、更にこの溶液にCaCta 6.94 S’を溶解し
て原料溶液を調製した。次いで、この原料溶液を実施例
1と同様の方法により、火炎中に噴霧し、熱分解反応を
行った。生成した粉体を空気雰囲気中で5°(:’/m
inの割合で昇温し、1300°Cで1時間加熱処理を
行い、5°C/minの割合で冷却した。
得られた生成物は、硝酸銀溶液による塩素の検出とX線
回折測定結果とにより、水酸アパタイトと塩素ア/Rタ
イトの固溶アパタイトであることが確認された。
実施例 7〜17 実施例1および実施例5の操作に準拠して、第1表に示
した原料およびその配合割合を用いて実施例7〜17を
行い、各種のカルシウム−リン系アパタイトを得た。熱
分解温度、加熱処理条件および生成物の主成分は、第1
表に示すとおりである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法の実施例1の方法により得られた
水酸ア/eタイトのX線回折図を示す図であシ、第2図
は、本発吸方法の実施例4の方法により得られた塩素ア
パタイトのX線回折図を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、水または水と相溶性の有機溶媒を、それぞれ、単独
    で溶媒として用い、または水に対して相溶性の有機溶媒
    と水との混合溶媒を溶媒として用い、その溶媒に対し可
    溶性のカルシウムの無機化合物及びリンの無機化合物と
    、更に必要に応じて酸とを加えて混合し、溶解して酸性
    の原料溶液を調製し、その原料溶液を火炎中または加熱
    帯域中に噴霧して、熱分解反応によりカルシウム−リン
    系アパタイトを生成せしめることを特徴とするカルシウ
    ム−リン系アパタイトの製法。 2、水または水と相溶性の有機溶媒を、それぞれ、単独
    で溶媒として用い、または水と相溶性の有機溶媒と水と
    の混合溶媒を溶媒として用い、その溶媒に対し可溶性の
    カルシウムの無機化合物及びリンの無機化合物と、更に
    必要に応じて酸とを加えて混合し、溶解して酸性の原料
    溶液を調製し、その原料溶液を火炎中または加熱帯域中
    に噴霧して熱分解反応によりカルシウム−リン系アパタ
    イトを生成せしめ、そのカルシウム−リン系アパタイト
    の粉体を更に加熱処理することを特徴とするカルシウム
    −リン系アパタイトの製法。
JP3865585A 1984-12-18 1985-03-01 カルシウム−リン系アパタイトの製法 Granted JPS61201612A (ja)

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JP3865585A JPS61201612A (ja) 1985-03-01 1985-03-01 カルシウム−リン系アパタイトの製法
EP86900255A EP0205622B1 (en) 1984-12-18 1985-12-18 Calcium-phosphorus type apatite having novel properties and process for its production
US06/893,324 US4711769A (en) 1984-12-18 1985-12-18 Calcium-phosphorus-apatite having novel properties and process for preparing the same
PCT/JP1985/000693 WO1986003733A1 (en) 1984-12-18 1985-12-18 Calcium-phosphorus type apatite having novel properties and process for its production
DE1986900255 DE205622T1 (de) 1984-12-18 1985-12-18 Apatit von kalzium-phosphor-typ mit neuen eigenschaften und herstellungsverfahren.
DE86900255T DE3587573T2 (de) 1984-12-18 1985-12-18 Apatit vom kalzium-phosphor-typ mit neuen eigenschaften und herstellungsverfahren.
US07/095,222 US4836994A (en) 1984-12-18 1987-09-11 Calcium-phosphorus-apatite having novel properties and process for preparing the same

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