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JPS6116395B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6116395B2
JPS6116395B2 JP58111077A JP11107783A JPS6116395B2 JP S6116395 B2 JPS6116395 B2 JP S6116395B2 JP 58111077 A JP58111077 A JP 58111077A JP 11107783 A JP11107783 A JP 11107783A JP S6116395 B2 JPS6116395 B2 JP S6116395B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituted
general formula
aliphatic hydrocarbon
hydrogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP58111077A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS604181A (ja
Inventor
Tetsuo Takematsu
Shozo Kato
Masahiko Ishizaki
Toshihisa Suyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP58111077A priority Critical patent/JPS604181A/ja
Priority to PH30860A priority patent/PH20107A/en
Publication of JPS604181A publication Critical patent/JPS604181A/ja
Publication of JPS6116395B2 publication Critical patent/JPS6116395B2/ja
Priority to US07/094,092 priority patent/US4802907A/en
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D333/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom
    • C07D333/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
    • C07D333/04Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings not substituted on the ring sulphur atom
    • C07D333/26Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings not substituted on the ring sulphur atom with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
    • A01N43/02Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one or more oxygen or sulfur atoms as the only ring hetero atoms
    • A01N43/04Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one or more oxygen or sulfur atoms as the only ring hetero atoms with one hetero atom
    • A01N43/06Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one or more oxygen or sulfur atoms as the only ring hetero atoms with one hetero atom five-membered rings
    • A01N43/10Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one or more oxygen or sulfur atoms as the only ring hetero atoms with one hetero atom five-membered rings with sulfur as the ring hetero atom
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D333/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom
    • C07D333/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
    • C07D333/04Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings not substituted on the ring sulphur atom
    • C07D333/26Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings not substituted on the ring sulphur atom with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D333/30Hetero atoms other than halogen
    • C07D333/32Oxygen atoms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な特定の一般式で示されるN−置
換−クロロアセトアニリド及びその製法に関す
る。また本発明は上記化合物を有効成分とする除
草剤をも提供する。 従来、N−置換−クロロアセトアニリドに類す
る化合物として数多くのものが合成されており、
ある種のものについては除草剤として有用である
ことが既に知られている。例えば米国特許第
3901917号には、一般式 (ただし、R6及びR7はそれぞれ水素原子また
はアルキル基、R4はアルキル基、R5は水素原
子、アルキル基、またはアルコキシ基、Xはハロ
ゲン原子、Yは水素原子、アルキル基またはハロ
ゲン原子を示す。)で示されるN−(2−チエニル
メチル)−置換−ハロアセトアニリドが除草剤、
特に畑作用除草剤として有用であることが記述さ
れている。しかしながら、該米国特許に記載され
ている上記一般式で示される化合物の除草剤とし
ての有効濃度は雑草の種類によつて若干の差はあ
るものの、いずれの場合にも8ポンド/エーカー
すなわち、約900g/10aとなつており、上記化合
物を極めて大量に投与しなければ除草剤として有
効とならないことが明らかである。一方、従来市
販されているN−置換−クロロアセトアニリド系
除草剤(例えば、ブタクロール及びアラクロール
など)は、後述する実施例中に記載した比較例か
らも明らかなように、水田用雑草に対して125
g/10aなどの比較的低濃度で除草活性を有して
いるが、該比較例からも明らかなように、除草活
性を有する濃度においては水稲に対して望ましく
ない薬害を及ぼすと言う大きな欠点を有してい
る。 除草剤を高濃度で使用する場合には、除草活性
物質等が河川に流出することによつて種々の水生
動物に対して好ましくない薬害を引き起こし、さ
らに進んで人畜にも悪影響を及ぼすことになる。
また、比較的低濃度で強い除草活性を示すものの
水稲にも薬害を与えるような除草剤は、本来の目
的である米の反当り収量を増す上で大きな弊害と
なることは明らかである。このような観点から、
低濃度で使用しても除草効果を有し、しかも雑草
のみを枯死させる、いわゆる選択除草活性を有す
る新規な除草剤の開発が強く望まれて来た。 本発明者らは、上述の要求を満たし、除草剤と
して優れた性質を有する化合物を見い出すべく、
鋭意研究を重ねてきた。その結果、上記の種々の
欠点を補う下記一般式(1)で表わされる優れた化合
物を独自に見い出し、本発明を完成するに至つ
た。 すなわち、本発明は、一般式 (ただし、式中Aは、ハロゲン原子、水素が脂
肪族炭化水素基で置換された水酸基、またはアル
キルチオ基を示し、R1,R2及びR3はそれぞれ同
種または異種の水素原子、ハロゲン原子、脂肪族
炭化水素基、アルコキシ基、を示す。)で表わさ
れるN−置換−クロロアセトアニリド、該化合物
の製法及び該化合物を有効成分とする除草剤を提
供するものである。 驚くべきことに、本発明化合物群のみが、他の
化合物と比べて、15g/10aあるいはそれ以下の
低濃度で使用しても、ノエビなどの一年生雑草及
びミズガヤツリなどの多年生雑草をも完全に枯死
させる程の極めて強い殺草活性ばかりでなく、
500g/10aという高濃度で使用しても稲に対して
全く無害でかつ安全であることを見い出し、本発
明を完成した。 上述の本発明の一般式(1)で表わされる化合物の
除草活性は、後述する比較例からも明らかなよう
に、既に知られている米国特許第3901917号に記
載されている下記一般式(2)で示されるチオフエン
系誘導体、さらには市販されているブタクロー
ル、アラクロール等の除草活性と対比しても著し
く異なつており、その優位性は極めて明らかであ
る。 (ただし、R6及びR7はそれぞれ水素原子、ま
たはアルキル基、R4はアルキル基、R5は水素原
子、アルキル基、またはアルコキシ基、Xはハロ
ゲン原子、Yは水素原子、アルキル基またはハロ
ゲン原子を示す。) 本発明の前記一般式(1)中、A,R1,R2及びR3
で示されるハロゲン原子の具体例としては、塩
素、臭素、フツ素、ヨウ素の各原子が挙げられ
る。前記一般式(1)中、R1,R2及びR3で示される
アルコキシ基は特に限定されないが、一般には炭
素原子数1〜6個の直鎖状または分枝状の飽和炭
化水素基で水素が置換された水酸基で好適であ
る。また前記一般式中、Aで示される水素が脂肪
族炭化水素基で置換された水酸基は上記の水素が
飽和脂肪族炭化水素基で置換された水素基の他
に、炭素原子数6個以下の直鎖状または分枝状の
不飽和炭化水素基で水素が置換された水酸基が好
適に使用される。一般に好適に使用されるれらの
水酸基を具体的に例示すると、メトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n
−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、アリルオキ
シ基等があげられる。本発明の前記一般式(1)中、
Aで示されるアルキルチオ基は、特に限定さず公
知のものが使用出来るが、一般には炭素原子数1
〜6個の直鎖状または分枝状の飽和あるいは不飽
和基が好適である。好適に使用される該アルキル
チオ基の具体例を提示すると、メチルチオ基、エ
チルチオ基、n−プロピルチオ基、t−ブチルチ
オ基、n−ベンチルチオ基、n−ヘキシルチオ
基、アリルチオ基等が挙げられる。更にまたは前
記一般式(1)中R1,R2及びR8で示される脂肪族炭
化水素基は、特に限定されず公知のものが使用出
来るが、一般には炭素原子数1〜6個の直鎖状ま
たは分枝状の飽和基あるいは不飽和基が好適であ
る。一般に好適に使用される該アルキル基の具体
例を提示すると、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−
ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−
ヘキシル基、アリル基、エチニル基等が挙げられ
る。 既に述べたように、本発明の前記一般式(1)で表
わされる化合物は、後述する実施例からも明らか
なように、高濃度例えば500g/10aで使用した場
合においても稲に対しては全く無害で安全である
ばかりでなく、15g/10aあるいはそれ以下の低
濃度で使用しても、ノビエ、タマガヤツリ、ホタ
ルイ、コナギなどの一年雑草及びミズガヤツリ、
コウキヤガラ、クログワイなどのカヤツリグサ科
の多年草雑草を完全に枯死させる程の極めて強い
殺草活性を有している。 例えば、後述する実施例からも明らかなよう
に、15葉期までにも成長したノビエに対し、30
g/10aの低濃度で完全な選択除草活性を発現す
る。さらに、ミズガヤツリにおいては発芽時のみ
ならず生育期(草丈5〜8cm)でも30g/10a以
下の濃度で完全枯死する程の除草活性を発現す
る。 このような著しい選択除草活性は、後述する比
較例との対比によつて明らかな如く、ベンゼン環
に導入された置換基の種類によつてはほとんど影
響を受けておらず、チオフエン環の3位、4位、
または5位に導入されたハロゲン原子、水素が脂
肪族炭化水素基で置換された水酸基、またはアル
キルチオ基によつてもたらされる特異的な効果で
ある。 特に、本発明の前記一般式(1)で表わされる化合
物のうち、チオフエン環の3位に水素が脂肪族炭
化水素基で置換された水酸基が置換した化合物
は、1.5g/10aあるいはそれ以下の低濃度でも、
上記の水田雑草を完全に枯死させる程の極めて強
い殺草活性を有している。この殺草効果は、従来
市販されているN−置換−クロロアセトアニリド
系除草剤(例えばブタクロール及びアラクロール
など)の数倍に相当する。 さらに、本発明の前記一般式(1)で表わされる化
合物のうち、チオフエン環の4位または5位にハ
ロゲン原子、水素が脂肪族炭化水素基で置換され
た水酸基、アルキルチオ基が置換した化合物は、
特に移植稲に安全であり、1000g/10aでも薬害
を示さず、しかも高い除草活性を有している。 本発明の前記一般式(1)で示される化合物の構造
は、次の手段によつて確認することができる。 (イ) 赤外吸収スペクトル(ir)を測定することに
より、3150〜2800cm-1付近にCH結合に基づく
吸収、1680〜1670cm-1付近にアミド基のカルボ
ニル結合に基づく特性吸収を観察することが出
来る。 (ロ) 質量スペクトル(ms)を測定し、観察され
る各ピーク(一般にはイオン質量mをイオンの
荷電数eで除したm/eで表わされる値)に相
当する組成式を算出することにより、測定に供
した化合物の分子量ならびに該分子内における
各原子団の結合様式を知ることが出来る。すな
わち、測定に供した試料を一般式 で表わした場合、一般に分子イオンピーク(以
下Mと略記する)が分子中に含有されるハロ
ゲン原子の個数に応じて同位体存在比に従つた
強度比で観察されるため、測定に供した化合物
の分子量を決定することが出来る。さらに前記
一般式で示される本発明の化合物については、
M−Cl,M−COCH2Cl及び
【式】に相当する特徴的な強 いピークが観察され、該分子の結合様式を知るこ
とが出来る。 (ハ) ′H−核磁気共鳴スペクトル(′H−nmr)を
測定することにより、前記一般式で表わされる
本発明の化合物中に存在する水素原子の結合様
式を知ることが出来る。前記一般式(1)で示され
る化合物の′H−nmr(δ,ppm:テトラメチ
ルシラン基準、重クロロロホルム溶媒中)の代
表例として、N−〔2′(5′−ブロム)−チエニル
メチル〕−N−クロロアセトー2,6−ジメチ
ルアニリドについて′H−nmr図を第1図に示
す。その解析結果を示すと次のとおりである。 すなわち、2.0ppmにプロトン6個分に相当
する一重線が認められ、フエニル基の2及び6
位に置換したメチル基(d)によるものと帰属でき
る。3.66ppmにプロトン2個分に相当する一重
線が認められ、クロルアセチル基中のメチレン
基(h)によるものと帰属できる。4.75ppmにプロ
トン2個分に相当する一重線が認められ、メチ
レン基(c)によるものと帰属できる。6.67ppmに
プロトン2個分に相当する四重線が認められ、
チオフエン環に置換したプロトン(a),(b)による
ものと帰属できる。6.95〜7.30ppmにプロトン
3個分に相当する多重線が認められ、フエニル
基に置換したプロトン(e),(f),(g)によるものと
帰属できる。 前述の一般式(1)で示される化合物の′H−
nmrの特徴を総括すると、クロロアセチル基の
メチレンプロトンは、通常3.6〜3.8ppm付近に
一重線で、アミノメチレン基のメチレンプロト
ンは4.8ppm付近に一重線で(ただし、アニリ
ン側の2,6位が非対称的に置換基が存在する
場合には二重線となつて現われる場合があ
る)、チオフエン環側のプロトンは5.8〜
7.4ppm(ただし、チオフエン環の5位に)
に、ベンゼン側のプロトンは6.0〜7.7ppmに特
徴的なピークを示す傾向がある。 (ニ) 元素分析によつて炭素、水素、窒素、及びハ
ロゲンの各重量%を求め、さらに認知された各
元素の重量%の和を100から減じることによ
り、酸素の重量%を算出することが出来、従つ
て、該化合物の組成式を決定することが出来
る。 本発明のN−置換−(2−チエニルメチル)−N
−クロロアセトアニリドは、前記一般式中のA,
R1,R2及びR3の種類によつてその性状が多少異
なるが、一般に常温常圧においては淡黄色または
黄色の粘稠液体または固体であり、極めて高沸点
を有するものが多い。具体的には後述する実施例
に示すが、上記化合物は一般の有機化合物と同じ
ように分子量が大きくなる程沸点が高くなる傾向
がある。本発明の化合物は、ベンゼン、エーテ
ル、アルコール、クロロホルム、四塩化炭素、ア
セトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシドなどの一般有機溶媒に可溶
であるが、水にはほとんど溶けない。 本発明の前記一般式(1)で示される化合物の製造
方法は特に限定されるものではない。具体例は後
述する実施例に詳述するが、代表的な製造方法を
記述すれば以下のようになる。 一般式 (ただし、Aはハロゲン原子、水素が脂肪族炭
化水素基で置換された水酸基、またはアルキルチ
オ基を示し、R1,R2及びR3はそれぞれ同種また
は異種の水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水
素基、アルコキシ基、を示す。)で表わされる化
合物と、一般式ClCH2COX(ただし、Xはハロ
ゲン原子を示す。)で表わされるクロロアセチル
ハロゲニドとを反応させることによつて、前記一
般式(1)で表わされる化合物を得ることが出来る。 原料となる前記一般式(3)で表わされるアニリン
誘導体は如何なる方法で得られたものでも使用出
来る。 前記一般式(3)で表わされる化合物をクロロアセ
チルハロゲニドとの反応において、両化合物の仕
込みモル比は必要に応じて適宜決定すればよい
が、通常等モルもしくはクロロアセチルハロゲニ
ドをやや過剰モルを使用するのが一般的である。 また前記反応においてはハロゲン化水素が副生
する。このハロゲン化水素は反応系内で一般式(3)
で表わされる化合物と反応し、生成物の収率を低
下させる原因になるので、通常は反応系内にハロ
ゲン化水素捕捉剤を共存させることが好ましい。
該ハロゲン化水素の捕捉剤は特に限定されず公知
のものを使用することが出来る。一般に好適に使
用される該捕捉剤としてトリメチルアミン、トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン等のトリアル
キルアミン;ピリジン;ナトリウムアルコラー
ト;炭酸ナトリウム等が挙げられる。 本発明における前記反応に際しては一般に有機
溶媒を用いるのが好ましい。該溶媒として好適に
使用されるものを例示すれば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテ
ル、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン
等の脂肪族または芳香族の炭化水素類あるいはハ
ロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセ
トン、メチルエチルケトン等のケトン類;アセト
ニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等の
N,N−ジアルキルアミド類;ジメチルスルホキ
シド等が挙げられる。 前記反応における原料の添加順序は特に限定さ
れないが、一般には溶媒に前記一般式(2)で示され
る化合物を溶解して反応器に仕込み溶媒に溶解し
たクロロアセチルハロゲニドを撹拌下に添加する
のがよい。勿論連続的に反応系に原料を添加し生
成した反応物を連続的に該反応系から取出すこと
も出来る。 前記反応における温度は広い範囲から選択出
来、一般には−20℃〜150℃好ましくは0℃〜120
℃の範囲から選べば十分である。反応時間は原料
の種類によつてもちがうが、通常5分〜10日間、
好ましくは1〜40時間の範囲から選べば十分であ
る。また反応中においては、撹拌を行うのが好ま
しい。 反応系から目的生成物すなわち前記一般式(1)で
示される化合物を単離精製する方法は特に限定さ
れず公知の方法を採用出来る。例えば反応液を冷
却または自然放冷で、室温またはその近くにもど
し、反応溶媒、残存するハロゲン化水素捕捉剤を
留去した後、残渣をベンゼン抽出する。上記操作
で、副生するハロゲン化水素とハロゲン化水素捕
捉剤とから生成する塩及び高分子量化合物を分離
する。該ベンゼン層については、芒硝、塩化カル
シウム等の乾燥剤で乾燥した後、ベンゼンを留去
し、残渣を真空蒸留することによつて目的物を取
得する。真空蒸留により単離精製する他クロマト
グラフイーによる精製、あるいは生成物が固体で
ある場合にはヘキサン等の溶媒から再結晶するこ
とにより精製することも出来る。 さらにまた、一般式 (ただし、Aはハロゲン原子、水素が脂肪族炭
化水素基で置換された水酸基、またはアルキルチ
オ基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)で表わ
される化合物と、一般式 (ただし、R1,R2及びR3は同種または異種の
水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、ア
ルコキシ基、を示す。)で表わされるクロロアセ
トアニリドとを反応させることによつても前記一
般式(1)で表わされる化合物を得ることが出来る。 原料となる該2−置換チオフエンならびに該ク
ロロアセトアニリドは如何なる方法で得られたも
のでも使用出来る。また、該反応を実施する際の
諸条件ならびに単離精製方法は既に述べた一般式
(3)で示される化合物とクロロアセチルハロゲニド
との反応において用いた諸条件ならびに単離精製
方法とほぼ同様な条件が採用出来る。 本発明の前記一般式(1)で示される化合物は除草
剤として著しくすぐれた効果を発揮する。例えば
イネ科雑草、広葉雑草、多年生雑草の発芽前及び
発芽後の土壌処理にすぐれた除草効果を発揮す
る。特に、イネ科雑草については著しい除草効果
を示し、例えば強害雑草であるノビエに対してそ
の発芽時だけでなく、1.5葉期に生育したものに
もすぐれた除草効果を示す。しかも水稲に対して
は1.5葉期の種苗だけでなく発芽時においても高
い安全性を有する。このように除草効果に高度の
選択性を有しているため、処理適期幅が従来の除
草剤に比べると著しく広くすぐれた利点となる。 また畑地の除草剤とするときも選択的除草効果
を発揮するので、大豆、ワタ、コウリヤン等の広
葉作物だけでなく、小麦、大麦、とうもろこし、
陸稲等のイネ科作物にも損害なしに適用すること
が出来る。 前記一般式(1)で示される化合物を除草剤として
用いる場合の具体的態様の代表的なものについて
以下説明する。 前記一般式(1)で示される化合物を、水田土壌に
同時に播種されたノビエと水稲に対して使用する
とき、10アール当り1.5gの濃度で処理するとノ
ビエの発芽は完全に阻止されるが、水稲は1000g
処理した場合でも全く影響がない。従つて、一般
に10アール当り1.5g〜2000g好ましくは15g〜
500gの有効成分量として水田に使用すればよ
い。 上記したようにノビエと水稲との間に選択的除
草活性を有するので、水稲の発芽期から生育期の
長期間の生育段階で適用出来、特に湛水直播水稲
に対してきわめて安全に適用出来る利点は、本発
明の大きな特徴である。 本発明の前記一般式(1)で示される化合物はその
官能基の差異によつて除草効果に若干の違いがあ
るが、イネ科作物に対して薬害が少なく、特に水
稲に対して極めて薬害の少ない点は共通した特性
である。本発明の化合物が除草効果を発揮する雑
草を例示すると次のとおりである。 前記したようにイネ科雑草特にノビエに対して
の除草効果が高く、カヤツリグサ科特にタマガヤ
ツリ、ミズガヤツリ、ホタルイ等にも除草効果が
著しい。これらに次いで広葉雑草に対して除草効
果を有するが、有効成分の使用量を増加するとか
公知の除草剤例えばフエノキシ系化合物、アミド
系化合物等を混合して使用すると、さらによい結
果が得られる場合がある。特に効果的に除草出来
る雑草は例えば、イヌビエ、タイヌビエ、ケイヌ
ビエ、カズノコグサ、タマガヤツリ、ミズハナ
ビ、ヒナガヤツリ、カワラスガナ、ホタルイ、ハ
リイ、テンツキ、ヒメテンツキ、ヒデリコ、ミズ
ガヤツリ、ヒメクグ、クログワイ、マツバイ、コ
ウキヤガラ、オモダカ、アギナシ、ヘラオモダ
カ、ウリカワ、ヒルムシロ、デンジソウ、セリ、
ヤナギタデ、コナギ、イボクサ、ホシクサ、ミゾ
ハコベ、ヒメミソハギ、キカシグサ、ミズマツ
バ、ヒメジソ、チヨウジタデ、アゼムシロ、タカ
サブロウ、タウコギ、アメリカセンダングサ、ア
カヌマソウ、サワトウガラシ、アブノメ、アゼ
ナ、アゼトウガラシ等の水田雑草である。また畑
地雑草は例えば、メヒシバ、エノコログサ、アカ
ザ、イヌタデ、カヤツリグサ、コゴメガヤツリ、
イヌビユ、スベリヒユ、アカツメクサ、カタバ
ミ、スズメノテツポウ、スズメノカタビラ、ヤエ
ムグラ、ノアサガオ、カワラケツメイ、カラスノ
エンドウ、ナズナ等に適用出来る。 また本発明の前記一般式(1)で示される化合物は
植物の生育に影響を及ぼすので、落葉剤、発芽抑
制剤、生育調節剤としても使用することが出来
る。 本発明の前記一般式(1)の使用態様は特に限定さ
れず公知の除草剤の使用態様をそのまま利用出来
る。例えば、不活性固体担体、液体担体、乳化分
散剤等を用いて粒剤、粉剤、乳剤、水和剤、錠
剤、油剤、エアゾール、くん煙剤等任意の剤形に
して使用することが出来る。勿論、製剤上の補助
剤例えば、展着剤、希釈剤、界面活性剤、溶剤な
どを適宜配合することも出来る。 本発明の前記一般式(1)で示される化合物はまた
殺虫剤、殺菌剤、他の農薬、肥料物質、土壌改良
剤等と混合して用いることが出来る。 本発明を更に具体的に説明するため以下実施例
及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。 実施例 1 N−〔2′−(3′−メトキシ)−チエニルメチル〕−
2,6−ジメチルアニリン5.81g(0.024mole)
をベンゼン40mlに溶解しトリエチルアミン3.10g
(0.031mole)を加え、氷水中に設置した。次いで
クロルアセチルクロリド3.19g(0.028mole)の
ベンゼン溶液(15ml)を徐々に添加した。3時間
撹拌した後、50℃で3時間加熱した。該反応混合
物を室温に冷却した後、水50ml、2N−塩酸50
ml、続いて水50mlによつて順次洗浄し、ベンゼン
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ベンゼンを
減圧下で留去した後、残渣を真空蒸留し、沸点
172℃/0.15mmHgの淡黄色固体5.03gを得た。こ
のものの赤外スペクトルを測定した結果は第2図
に示すとおりであり、3100〜2800cm-1にC−H結
合に基づく吸収、1670cm-1にアミド基のカルボニ
ル結合に基づく強い吸収を示した。 その元素分析値は、C59.20%,H5.64%,
N4.37%であつて、組成式C16H18NSO2Cl
(323.84)に対する計算値であるC59.33%,H5.61
%,N4.33%に良く一致した。 また、質量スペクトルを測定したところ、m/
e323に分子量に対応する分子イオンピーク、M
、m/e288にM−Clに対応するピーク、
m/e246にM−COCH2Clに対応するピーク、
m/e127(100%)に
【式】に対応する各ピークを示し た。 さらに、′H−核磁気共鳴スペクトル(δ;
ppm:テトラメチルシラン基準、重クロロホル
ム溶媒)を測定した結果を第3図に示した。その
解析結果は次のとおりである。 1.95ppmにプロトン6個分の単一線を示し、フ
エニル基の2及び6位に置換した(f)のメチルプロ
トンに相当する。3.50ppmにプロトン3個分の単
一線を示し、(a)のメチルプロトンに相当する。
3.72ppmにプロトン2個分の単一線を示し、(e)の
メチレンプロトンに相当する。4.75ppmにプロト
ン2個分の単一線を示し、(d)のメチレンプロトン
に相当する。6.55ppmにプロトン2個分の四重線
を示し、(b)及び(c)のチオフエン環のプロトンに相
当する。7.00〜7.45ppmにプロトン3個分の多重
線を示し、(g),(h),及び(i)のベンゼン環のプロト
ンに相当する。 上記の結果から、単離生成物がN−〔2′−(3′−
メトキシ)−チエニルメチル〕−N−クロロアセト
−2,6−ジメチルアニリドであることが明らか
となつた。収率はN−〔2′−(3′−メトキシ)−チ
エニルメチル〕−2,6−ジメチルアニリンに対
し、66.2%(0.016mole)であつた。 実施例 2 2,6−ジエチル−N−クロロアセトアニリド
2.71g(0.012mole),2−クロロメチル−5−エ
トキシチオフエン2.12g(0.012mole)と炭酸カ
リウム0.83g(6.0×10-3mole)をN,N−ジメ
チルホルムアミド(以下、DMFと略す。)50ml中
に加え、撹拌した。該反応混合物を100℃で3時
間加熱した後、室温で1時間撹拌した。沈澱した
塩化カリウムを濾別した後、濾液中のDMFを減
圧下で留去し、残渣に水100mlを加え、エーテル
抽出した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧下でエーテルを留去した。残渣を真空
蒸留することにより、沸点182℃/0.30mmHgの黄
色粘稠液体3.50gを得た。このものの赤外スペク
トルを測定したところ、3100〜2800cm-1にC−H
結合に基づく吸収、1670cm-1にアミド基のカルボ
ニル結合に基づく強い吸収を示した。その元素分
析値はC62.21%,H6.61%,N3.90%であつて、
組成式C19H24NSO2Cl(365.92)に対する計算値
であるC62.36%,H6.62%,N3.84%に良く一致
した。 また、質量スペクトルを測定したところ、m/
e365に分子量に対応する分子イオンピーク、M
,m/e330にM−Clに対応するピーク、
m/e288にM−COCH2Clに対応するピーク、
m/e141(100%)に
【式】に対応する各ピークを示 した。 さらに、′H−核磁気共鳴スペクトル(δ;
ppm:テトラメチルシラン基準、重クロロホル
ム溶媒)を測定した結果を第4図に示した。その
解析結果は次のとおりである。 1.15ppmにプロトン6個分の三重線を示し、フ
エニル基の2,6位に置換したエチル基の(h)のメ
チルプロトンに相当する。1.40ppmにプロトン3
個分の三重線を示し、チオフエン環に置換したエ
トキシ基の(a)のメチルプロトンに相当する。
2.39ppmにプロトン4個分の四重線を示し、フエ
ニル基の2,6位に置換したエチル基の(g)のメチ
レンプロトンに相当する。3.66ppmにプロトン2
個分の単一線を示し、(f)のメチレンプロトンに相
当する。4.04ppmにプロトン2個分の四重線を示
し、チオフエン環に置換したニトキシ基の(b)のメ
チレンプロトンに相当する。4.75ppmにプロトン
2個分の単一線を示し、チオフエン環に隣接した
(e)のメチレンプロトンに相当する。5.95ppmにプ
ロトン1個分の二重線を示し、チオフエン環上の
(c)のプロトンに相当する。6.39ppmにプロトン1
個分の二重線を示し、チオフエン環上の(d)のプロ
トンに相当する。7.10〜7.40ppmに多重線を示
し、(i),(j)、及び(h)のベンゼン環のプロトンに相
当する。 上記の結果から、単離生成物がN−〔2′−(5′−
エトキシ)−チエニルメチル〕−N−クロロアセト
−2,6−ジエチルアニリドであることが明らか
となつた。収率は2,6−ジエチル−N−クロロ
アセトアニリドに対し79.7%(9.57×10-3mole)
であつた。 実施例 3 実施例1におけるN−〔2′−(3′−メトキシ)−
チエニルメチル〕−2,6−ジメチルアニリンの
代わりにN−〔2′−(3′−クロロ)−チエニルメチ
ル〕−2−メチル−6−イソプロピルアニリン
2.14g(7.66×10-3mole)を用いた以外は、実施
例1と同様に反応させ後処理を行い、沸点167
℃/0.15mmHgの淡黄色固体1.08gを得た。このも
のの赤外スペクトルを測定した結果、3120〜2900
cm-1にC−H結合に基づく吸収、1675cm-1にアミ
ド基のカルボニル結合に基づく強い吸収を示し
た。その元素分析値はC57.47%,H5.47%,
N4.03%であつて、組成式C17GH19NSOCl2
(356.31)に対する計算値であるC57.30%,H5.39
%,N3.93%に良く一致した。 また質量スペクトルを測定したところ、m/
e355に分子量に対応する分子イオンピーク、M
,m/e320にM−Clに対応するピーク、
m/e277にM−COCH2Clに対応するピーク、
m/e131(100%)に
【式】に対 応する各ピークを示した。 さらに、′H−核磁気共鳴スペクトル(δ;
ppm:テトラメチルシラン基準、重クロロホル
ム溶媒)を測定した結果を第5図に示した。その
解析結果は次のとおりである。 1.13ppmにプロトン6個分の四重線を示し、フ
エニル基の2位に置換したイソプロピル基の2個
の(f)のメチルプロトンに相当する。1.92ppmにプ
ロトン3個分の単一線を示し、フエニル基の6位
に置換した(e)のメチルプロトンに相当する。
2.80ppmにプロトン1個分の多重線を示し、イソ
プロピル基の(i)のメチンプロトンに相当する。
3.74ppmにプロトン2個分の単一線を示し、(d)の
メチレンプロトンに相当する。4.93ppmにプロト
ン2個分の四重線(ジエミナル・コンスタント=
16Hz)を示し、チオフエン環に隣接した(c)のメチ
レンプロトンに相当する。6.66〜7.10ppmあたり
にプロトン2個分の多重線を示し、チオフエン環
の(a)及び(b)の2個のプロトンに相当する。7.10〜
7.35ppmにプロトン3個分の多重線を示し、フエ
ニル基の(f),(g),(h)の3個のプロトンに相当す
る。 上記の結果から、単離生成物がN−〔2′−(3′−
クロロ)−チエニルメチル〕−N−クロロアセト−
2−メチル−6−イソプロピルアニリドであるこ
とが明らかとなつた。収率はN−〔2′−(3び−ク
ロロ)−チエニルメチル〕−2−メチル−6−イソ
プロピルアニリンに対し、39.6%(3.03×
10-3mole)であつた。 実施例 4 実施例1におけるN−〔2′−(3′−メトキシ)−
チエニルメチル〕−2,6−ジメチルアニリンの
代わりにN−〔2′−(5′−ブロム)−チエニルメチ
ル−2,6−ジメチルアニリン1.81g(6.14×
10-3mole)を用いた以外は、実施例1と同様に
反応させ後処理を行い、カラムクロマトにて精製
し、黄色固体1.13gを得た。このものの赤外スペ
クトルを測定した結果、3110〜2900cm-1にC−H
結合に基づく吸収、1670cm-1にアミド基のカルボ
ニル結合に基づく強い吸収を示した。その元素分
析値はC48.43%,H4.05%,N3.99%であつて、
C15H15NSOBrCl(372.71)に対する計算値であ
るC48.20%,H4.32%,N3.75%に良く一致し
た。 また、質量スペクトルを測定したところ、m/
e371に分子量に対応する分子イオンピーク、M
,m/e336にM−Clに対応するピーク、
m/e293にM−COCH2Clに対応するピーク、
m/e143(100%)に
【式】に対 応する各ピークを示した。 さらに、′H−核磁気共鳴スペクトルについて
は、明細書中に具体例として示したとおりであ
る。 上記の結果から、単離生成物がN−〔2′−(5′−
ブロム)−チエニルメチル〕−N−クロロアセト−
2,6−ジメチルアニリドであることが明らかと
なつた。収率はN−〔2′−(5′−ブロム)−チエニ
ルメチル〕−2,6−ジメチルアニリンに対し、
49.5%(3.04×10-3mole)であつた。 実施例 5 実施例1〜4において詳細に記述したのと同様
な方法により、第1表に記載したN−置換−クロ
ロアセトアニリドを合成した。なお第1表には合
成したN−置換−クロロアセトアニリド化合物の
態様、物性(沸点)、赤外吸収スペクトルにおけ
る特性吸収値、及び元素分析結果をも併せて略記
した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 製剤例 1(水和剤) 実施例で得られたN−〔2′−(3′−メトキシ)−
チエニルメチル〕−N−クロロアセト−2,6−
ジメチルアニリド10部、ジークライトとクニライ
ト(商品名:国峰社製、ともに粘度鉱物)の2:
1混合物85部、界面活性剤としててソルボール
800A(商品名:東邦化学工業製)5部を均一に
混合粉砕して10%水和剤を得た。 製剤例 2(乳剤) 実施例2で得られたN−〔2′−(5′−エトキシ)
−チエニルメチル〕−N−クロロアセト−2,6
−ジエチルアニリド20部、キシレン70部、界面活
性剤としてソルボール800A10部を混合溶解し、
20%乳剤を得た。 製剤例 3(粒剤) 実施例3で得られたN−〔2′−(3′−クロロ)−
チエニルメチル〕−N−クロロアセト−2−メチ
ル−6−イソプロピルアニリド5部、ベントナイ
ト50部、クニライト40部、界面活性剤としてソル
ボール800A5部を均一に混合粉砕した後水を加え
て均一に撹拌しペースト状とした後、直径0.7mm
の節穴から押し出乾燥後1〜2mmの長さに切断し
て5%粒剤を得た。 実施例 6 1/8850アールの磁製ポツトに水を加えて撹拌し
た水田土壌(沖積壌土)を充填し、水田雑草を播
種した後3葉期のイネ苗(品種:アキニシキ)を
深さ2cmに移植し、水を加えて3cmの湛水状態に
した。次いで製剤例1に準じて調整した各化合物
の水和剤の水希釈液を雑草発芽時に所定量滴下処
理した。処理後平均気温25℃の温室内で生育さ
せ、3週間後に各供試化合物の除草効果を調査し
た結果を第2表に示した。ただし、表中に示した
広葉とはアゼナ、キカシグサ、アゼトウガラシな
どを言う。評価は6段階とし、表中の数字におい
て0は正常、1〜4は正常と完全枯死の中間段
階、5は完全枯死を表示するものである。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 比較例 1 実施例6と同様にして対照化合物について除草
効果を調査した。結果を第3表に示す。
【表】
【表】 実施例 7 1/8850アールの磁製ポツトに水を加えて撹拌し
た水田土壌(沖積壌土)を充填し、ノビエの種子
を播いた後1.5葉期のイネ苗(品種:アキニシ
キ)を深さ2cmに移植しさらにミズガヤツリの塊
茎(頂芽部)を土壌表層に埋め込み、水を加えて
3cmの湛水状態にした。ノビエが0葉期(発芽
時)、1.5葉期、2.5葉期に生長した後製剤例1に
準じて製造した各化合物の水和剤の水溶液を所定
量処理した。処理後平均気温25℃の温室内で生育
させ3週間後に各供試化合物の除草効果を調査し
た。調査結果は対照化合物の比較例と共に第4表
に示した。但し、表中のミズガヤツリの生育度に
関しては草丈(cm)で示した。なお表中の除草効
果の基準は実施例6と同一である。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 8 1/8850アールの磁製ポツトに畑土壌(植壌土)
を充填し、各種植物種子を0.5〜1cmの深さに播
き、次いで製剤例1に準じて製造した各化合物の
水和剤の水希釈液を所定量土壌表面に噴霧処理し
た。処理後平均気温25℃の温室内で生育させ2週
間後に各供試化合物の除草効果を調査した。調査
結果は対照化合物の比較例と共に第5表に示し
た。なお第5表中の除草効果の基準は実施例6と
同一である。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 9 1/8850アールの磁製ポツトに畑土壌(植壌土)
を充填し、各種植物種子を0.5〜1cmの深さに播
き平均気温25℃の温室内で生育させた。2週間後
製剤例1に準じて製造した各化合物の水和剤の水
希釈液を所定量各種植物の茎葉に噴霧処理した。
処理後温室内で生育させ、2週間後に各供試化合
物の除草効果を調査した。調査結果は対照化合物
の比較例と共に第6表に示した。なお第6表中の
除草効果の基準は実施例6と同一である。
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は明細書中の説明及び実施例4で得られ
た化合物の1H−nmrのチヤートを、第2図は実施
例1で得られた化合物のirチヤートを、第3図、
第4図及び第5図はそれぞれ実施例1〜3で得ら
れた化合物の1H−nmrのチヤートを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 で示されるN−置換−クロロアセトアニリド。
    (ただし、式中Aは、ハロゲン原子、水素が脂肪
    族炭化水素基で置換された水酸基、アルキルチオ
    基を示し、R1,R2及びR3はそれぞれ同種または
    異種の水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素
    基、アルコキシ基を示す。) 2 一般式 で示されるN−置換アニリンと、一般式、
    ClCH2COXで示されるクロロアセチルハロゲニ
    ドとを反応させることを特徴とする一般式 で示されるN−置換−クロロアセトアニリドの製
    法。(ただし、式中Aは、ハロゲン原子、水素が
    脂肪族炭化水素基で置換された水酸基、またはア
    ルキルチオ基を示し、R1,R2及びR3はそれぞれ
    同種または異種の水素原子、ハロゲン原子、脂肪
    族炭化水素基、アルコキシ基を示し、Xはハロゲ
    ン原子を示す。) 3 一般式 で示される2−置換チオフエンと、一般式 で示されるクロロアセトアニリドとを反応させる
    ことを特徴とする一般式、 で示されるN−置換−クロロアセトアニリドの製
    法。(ただし、式中Aは、ハロゲン原子、水素が
    脂肪族炭化水素基で置換された水酸基、またはア
    ルキルチオ基を示し、R1,R2及びR3はそれぞれ
    同種または異種の水素原子、ハロゲン原子、脂肪
    族炭化水素基、アルコキシ基を示し、Xはハロゲ
    ン原子を示す。) 4 一般式 で示されるN−置換−クロロアセトアニリドを有
    効成分とする除草剤。(ただし、式中Aは、ハロ
    ゲン原子、水素が脂肪族炭化水素基で置換された
    水酸基、またはアルキルチオ基を示し、R1,R2
    及びR3はそれぞれ同種または異種の水素原子、
    ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、アルコキシ基
    を示す。)
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