JPS6057176B2 - 陰極線管の製造方法 - Google Patents
陰極線管の製造方法Info
- Publication number
- JPS6057176B2 JPS6057176B2 JP7993476A JP7993476A JPS6057176B2 JP S6057176 B2 JPS6057176 B2 JP S6057176B2 JP 7993476 A JP7993476 A JP 7993476A JP 7993476 A JP7993476 A JP 7993476A JP S6057176 B2 JPS6057176 B2 JP S6057176B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- panel
- funnel
- envelope
- ray tube
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
- Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はカラー受像管の製造方法、特に加熱処理工程に
関するものである。
関するものである。
一般に、カラー受像管はパネル部、フアンネル部、ネッ
ク部よりなるガラス製の外囲器により構成され、その内
部は高真空に排気されている。
ク部よりなるガラス製の外囲器により構成され、その内
部は高真空に排気されている。
パネル部のフエースプレート内面には規則正しく配列し
た2色以上に発光するけい光体が塗布されており、この
けい光体より所定距離離間した位置には多数の孔を有す
る色選別電極が配置されている。またネック部には複数
本の電子ビームを発射する電子銃が収納されている。通
常、このような構成のカラー受像管はつぎに示す種々の
理由によりその製造工程中において数回の加熱処理に供
される。(1)けい光体を塗布する際およびメタルバッ
クの下地として種々の有機材料(例えばPVA,アクリ
ル溶液)を使用しているので、これらを加熱分解し、除
去する必要があること。
た2色以上に発光するけい光体が塗布されており、この
けい光体より所定距離離間した位置には多数の孔を有す
る色選別電極が配置されている。またネック部には複数
本の電子ビームを発射する電子銃が収納されている。通
常、このような構成のカラー受像管はつぎに示す種々の
理由によりその製造工程中において数回の加熱処理に供
される。(1)けい光体を塗布する際およびメタルバッ
クの下地として種々の有機材料(例えばPVA,アクリ
ル溶液)を使用しているので、これらを加熱分解し、除
去する必要があること。
(2)カラー受像管はその製造方法が複雑であるために
、パネル部、フアンネル部を別々に加工した後に、加熱
により両者をハンダガラス(フリットガラスともいうが
、以下低融点ガラスという)で接合する必要があること
。
、パネル部、フアンネル部を別々に加工した後に、加熱
により両者をハンダガラス(フリットガラスともいうが
、以下低融点ガラスという)で接合する必要があること
。
(3)ネック部に電子銃を封止する際、ネック部の一部
を溶かして溶着する必要があること。
を溶かして溶着する必要があること。
(4)外囲器としてのガラスの内壁に吸着されたガス及
びその他の部品例えばシヤドウマスク等が吸着している
ガス放出するために、外囲器内部を高真空にまで排気す
る際に加熱しながら排気.する必要があること。
びその他の部品例えばシヤドウマスク等が吸着している
ガス放出するために、外囲器内部を高真空にまで排気す
る際に加熱しながら排気.する必要があること。
これらの複数の加熱処理工程において、加熱冷却をあま
り急激に行なうと、ガラス内に局部的な歪が生じ、内部
の応力によりガラスが破損してしまう欠点がある。
り急激に行なうと、ガラス内に局部的な歪が生じ、内部
の応力によりガラスが破損してしまう欠点がある。
一方、カラー受像管の外囲器を!構成するガラスは厚く
、しかも重量が5〜20k9と重いために、熱容量も大
きい。したがつて、ガラスを破損しない程度にガラス内
の歪を押えながら加熱処理を行なうためには昇温、降温
の速度を極めて遅く行なう必要がある。このために、上
爬・種々の加熱処理工程のうち長いものでは、4〜5時
間もの長時間を必要とするものがある。また、種々の加
熱工程の最高温度は電子銃の封止工程を除いては400
0C前後であり、そして、このような高温にまで加熱し
得る炉が消費するエネルギー(ガス・電力)、水道水な
どのコスI・は非常に高いものであり、製造コスト引き
下げに対する大きな障害となつている。さらに、上述し
たように昇温、降温の速度が遅いために、製造ラインの
インデックスが遅く、量産時には炉を何基も増設する必
要があり、これらの設備投資額が製造コストを引上げる
原因となり、同時にエネルギー、水道水の使用量も増加
するために、コストがさらに高くjなるという欠点が生
ずる。第1図は従来のカラー受像管の製造方法を示す工
程図であり、同図から明らかなようにカラー受像管を製
造する場合、工程1でパネル部のフエースプレート内面
にけい光膜を形成後にメタルバックし、つぎに工程2で
パネルベーキング、工程3でフリットベーキング、工程
4で電子銃の封止、工程5で排気、工程6でエージング
、工程7でリムバンド、テンションバンド等による補強
を行なう。
、しかも重量が5〜20k9と重いために、熱容量も大
きい。したがつて、ガラスを破損しない程度にガラス内
の歪を押えながら加熱処理を行なうためには昇温、降温
の速度を極めて遅く行なう必要がある。このために、上
爬・種々の加熱処理工程のうち長いものでは、4〜5時
間もの長時間を必要とするものがある。また、種々の加
熱工程の最高温度は電子銃の封止工程を除いては400
0C前後であり、そして、このような高温にまで加熱し
得る炉が消費するエネルギー(ガス・電力)、水道水な
どのコスI・は非常に高いものであり、製造コスト引き
下げに対する大きな障害となつている。さらに、上述し
たように昇温、降温の速度が遅いために、製造ラインの
インデックスが遅く、量産時には炉を何基も増設する必
要があり、これらの設備投資額が製造コストを引上げる
原因となり、同時にエネルギー、水道水の使用量も増加
するために、コストがさらに高くjなるという欠点が生
ずる。第1図は従来のカラー受像管の製造方法を示す工
程図であり、同図から明らかなようにカラー受像管を製
造する場合、工程1でパネル部のフエースプレート内面
にけい光膜を形成後にメタルバックし、つぎに工程2で
パネルベーキング、工程3でフリットベーキング、工程
4で電子銃の封止、工程5で排気、工程6でエージング
、工程7でリムバンド、テンションバンド等による補強
を行なう。
これらの工程1〜7のうち、工程2〜5は全て熱処理工
程である。特に、工程2,3,5はほぼ外囲器全体を均
一に加熱する必要があるので、長時間を要する。工程4
における封止は、電子銃をネック部のみ加熱するだけで
よいので比較的短時間でよい。第2図A,bは工程2〜
5における時間を外囲器の温度との関係を示すもので、
同図aは工程2,3,5、同図bは工程4に相当する。
程である。特に、工程2,3,5はほぼ外囲器全体を均
一に加熱する必要があるので、長時間を要する。工程4
における封止は、電子銃をネック部のみ加熱するだけで
よいので比較的短時間でよい。第2図A,bは工程2〜
5における時間を外囲器の温度との関係を示すもので、
同図aは工程2,3,5、同図bは工程4に相当する。
同図aから明らかなように工程2,3,5における温度
変化は昇温部U、定常温度部V1降温部Wからなり、具
体的にはつぎのとおりである。したがつて、工程2のパ
ネルベーキングは約3時間、工程3のフリットベーキン
グは約4時間、工程5の排気は2時間炉中に存在するこ
とになる。しかも、出炉直後は外囲器の温度は70〜8
0℃であるために、放置して室温に戻してから若干の検
査、加工をし、次工程に投入するのが一般的である。し
かも、工程4の封止にしても一旦室温に戻つた外囲器の
うちのネック部を再度加熱するために比較的短時間であ
つても加熱時間の長さから電子銃の材料が酸化されたり
する等の弊害がある。さらに、従来のカラー受像管の製
造方法はつぎの決定的欠陥を有する。
変化は昇温部U、定常温度部V1降温部Wからなり、具
体的にはつぎのとおりである。したがつて、工程2のパ
ネルベーキングは約3時間、工程3のフリットベーキン
グは約4時間、工程5の排気は2時間炉中に存在するこ
とになる。しかも、出炉直後は外囲器の温度は70〜8
0℃であるために、放置して室温に戻してから若干の検
査、加工をし、次工程に投入するのが一般的である。し
かも、工程4の封止にしても一旦室温に戻つた外囲器の
うちのネック部を再度加熱するために比較的短時間であ
つても加熱時間の長さから電子銃の材料が酸化されたり
する等の弊害がある。さらに、従来のカラー受像管の製
造方法はつぎの決定的欠陥を有する。
すなわち、工程2のパネルベーキング、工程3のフリッ
トベーキング、工程4の封止の各工程の終了後に外囲器
は必ずほぼ室温まで戻される。しかしこの事は、つぎの
問題を含んでいる。まず、パネルベーキングの終了後再
びパネル部を室温に戻すと、ベーキング時において放出
されたガラス表面に吸着されていたガスが再び吸着され
てしまう。このためにカラー受像管の寿命特性を著しく
低下させる。また、ベーキング後のけい光体は吸湿性に
富むが、ここで吸着した水分が後の排気工程で十分排気
されないで残り、寿命特性を低下させる。さらに、周知
のようにベーキング後の放置期間でメタルバック層に水
分が吸着し、メタルバック層はこの水分で侵されて不良
品となつてしまう。また、フリットベーキング後、外囲
器が室温に戻される事もカラー受像−管の特性上不都合
となる。パネル部に関しては、上記パネルベーキング終
了時と同様な問題があり、しかもフアンネル部の内面に
塗布してある黒鉛膜により吸着されるガスの問題がある
。すなわち、黒鉛膜が室温で空気中から吸着したガスは
後の排気時のベーキングにより十分排気されないで残留
し、著しく寿命特性を劣化させる。さらに、外囲器全体
の温度が低下するにつれて、外囲器内部における空気の
体積が減り、ネック部の開口端より外の空気を吸収する
ことになり、空気とともに空気中に浮遊する塵埃を吸収
するために、受像管動作時にストレーあるいはスパーク
発生の原因となる恐れがある。また、封止工程が終了し
た後、外囲器が室温に戻されることもカラー受像管の特
性上不都合である。すなわち、封止工程はネック管の一
部を約800〜900℃程度の高温に加熱するのである
が、その他の外囲器の部分も相当高温となり、また外囲
器内部の空気も高温となる。このために、外囲器の温度
が低下するにつれてネック部の開口端より延在する排気
管の口より外の空気を吸収してしまい、ストレー、スパ
ークを引き起してしまう。この点は、フリットベーキン
グ終了時に生ずる問題と同様である。さらに、排気管の
口より外の空気を吸収する際にカソードに水分が吸着し
てしまい、カソード特性が劣化してしまう。したがつて
、本発明の目的は各加熱工程を短縮し、その消費するエ
ネルギーを節減できるようにしてコストを低くするとと
もに、諸特性の優れたカラー受像管を製造できるように
するものであり、以下実施例を用いて詳細に説明する。
トベーキング、工程4の封止の各工程の終了後に外囲器
は必ずほぼ室温まで戻される。しかしこの事は、つぎの
問題を含んでいる。まず、パネルベーキングの終了後再
びパネル部を室温に戻すと、ベーキング時において放出
されたガラス表面に吸着されていたガスが再び吸着され
てしまう。このためにカラー受像管の寿命特性を著しく
低下させる。また、ベーキング後のけい光体は吸湿性に
富むが、ここで吸着した水分が後の排気工程で十分排気
されないで残り、寿命特性を低下させる。さらに、周知
のようにベーキング後の放置期間でメタルバック層に水
分が吸着し、メタルバック層はこの水分で侵されて不良
品となつてしまう。また、フリットベーキング後、外囲
器が室温に戻される事もカラー受像−管の特性上不都合
となる。パネル部に関しては、上記パネルベーキング終
了時と同様な問題があり、しかもフアンネル部の内面に
塗布してある黒鉛膜により吸着されるガスの問題がある
。すなわち、黒鉛膜が室温で空気中から吸着したガスは
後の排気時のベーキングにより十分排気されないで残留
し、著しく寿命特性を劣化させる。さらに、外囲器全体
の温度が低下するにつれて、外囲器内部における空気の
体積が減り、ネック部の開口端より外の空気を吸収する
ことになり、空気とともに空気中に浮遊する塵埃を吸収
するために、受像管動作時にストレーあるいはスパーク
発生の原因となる恐れがある。また、封止工程が終了し
た後、外囲器が室温に戻されることもカラー受像管の特
性上不都合である。すなわち、封止工程はネック管の一
部を約800〜900℃程度の高温に加熱するのである
が、その他の外囲器の部分も相当高温となり、また外囲
器内部の空気も高温となる。このために、外囲器の温度
が低下するにつれてネック部の開口端より延在する排気
管の口より外の空気を吸収してしまい、ストレー、スパ
ークを引き起してしまう。この点は、フリットベーキン
グ終了時に生ずる問題と同様である。さらに、排気管の
口より外の空気を吸収する際にカソードに水分が吸着し
てしまい、カソード特性が劣化してしまう。したがつて
、本発明の目的は各加熱工程を短縮し、その消費するエ
ネルギーを節減できるようにしてコストを低くするとと
もに、諸特性の優れたカラー受像管を製造できるように
するものであり、以下実施例を用いて詳細に説明する。
第3図は本発明によるカラー受像管の製造方法を示す製
造工程の概略図であり、第4図は工程2の熱処理工程中
における加熱時間と外囲器の温度との関係を示す図であ
る。
造工程の概略図であり、第4図は工程2の熱処理工程中
における加熱時間と外囲器の温度との関係を示す図であ
る。
本発明は、第3図から明らかなように第1図で説明した
従来の工程において工程2から工程5までの一連の熱処
理工程を一貫連続して行なうものであり、このことを以
下詳細に説明する。第3図において、工程1でフエース
プレート内面にけい光膜が形成され、かつメタルバック
が施されたパネル部ならびにフアンネル部は炉の中に投
入されて工程2の熱処理工程に供される。
従来の工程において工程2から工程5までの一連の熱処
理工程を一貫連続して行なうものであり、このことを以
下詳細に説明する。第3図において、工程1でフエース
プレート内面にけい光膜が形成され、かつメタルバック
が施されたパネル部ならびにフアンネル部は炉の中に投
入されて工程2の熱処理工程に供される。
この場合のパネル部11とフアンネル部12とは第5図
に示すような状態で接合される,すなわち、フアンネル
部12はその内壁に導電性被膜13を有し、その開口端
に低融点ガラスI4ならびにこの低融点ガラス14から
突出する固形の低融点ガラス1$が被着配置される。そ
して、パネル部11はこの低融点ガラス15の上に配置
されるもので、低融点ガラス15とパネル部11との間
には低融点ガラス15の肉厚分に相当するだけの通気性
ギャップが形成される。なお、16はフアンネ・ル部1
2の小開口端より突出するネック部である。このような
状態に組立てられたフアンネル部とネック部とは、炉中
で第4図の昇温部Uで示すスケジュールに従つて昇温率
は9〜10℃/分程度が望ましい。つぎに、パネル部1
1とフアンネル・部12とを定常温度部■1で示すスケ
ジュールに供する。この定常温度部■1は一例として4
00℃で3紛である。このスケジュールはパネルベーキ
ング工程に相当するものであり、このV1の工程を経る
間にパネル部11のフエースプレート内面の)けい光膜
中の有機材料が熱分解して除去される。そして、この場
合の熱分解は前述の通気性ギャップを介して良好に行な
われ、パネル部11とフアンネル部12とが接合されて
いることにもとづく熱分解不良は全く生じない。このた
めに、けい光膜中の有機材料は確実に除去される。なお
、このV1のスケジュールで大切なことは低融点ガラス
14が結晶化しない温度に設定しなければならない事で
ある。定常温度部V1のスケジュールに引き続きパネル
部11とフアンネル部12とを定常温度部V2に供する
。定常温度部V2は一例として430℃で6紛である。
この工程はフリットベーキング工程に相当するもので、
この工程において低融点ガラスよりなるスペーサ15は
軟化し、低融点ガラス14と一体となり、結晶化して両
者を気密に固着する。定常温度部V2に引き続き、ネッ
ク部16の一部のみV3で示すスケジュールに供する。
V3のスケジュールの一例としては昇温部V″311.
5℃/秒,降温部■″″35.8部C/秒である。この
スケジュールは封止工程に相当する。したがつて、定常
温度部V2を終了した外囲器のネック部16の所定の位
置に電子銃が収納される。この際電子銃はあらかじめ外
囲器、特にネック部16とほぼ同じ温度に設定するのが
望ましい。また、温度が上昇した電子銃はゲツターある
いはその他の電子銃部品の酸化を防止するために、電子
銃の周囲を酸化性でない雰囲気にするのが望ましい。一
例として窒素雰囲気にすることが挙げられる。V3のス
ケジュールによる封止の方法としては、従来から知られ
ているようにガスバーナーで封止すべきネック部の部分
を加熱しても良く、あるいは電熱により加熱してもよい
。このスケジュールの間、ネック部16の一部を除く他
の部分は定常温度部V2からV4に滑らかに移行するの
がよい。封止が終了した外囲器は引き続いて定常温度部
V4のスケジュールに供されるとともに、排気がなされ
る。定常温度部V4のスケジュールの一例としては、4
00℃で1紛である。外囲器は排気されながら、引き続
き降温部Wのスケジュールに従う。この降温部Wは一例
として3〜5℃/分であ,る。降温部Wのスケジュール
に従つて降温された外囲器は、大体10(代)以下とな
れば室温に取出しても爆縮しないので、例えば80℃に
なつたところで排気に使用していた電子銃のガラス管を
気密的に溶着した後に切断し、工程3のエージングに供
一する。ここで、第4図で説明したようなスケジュール
を得るには、受像管を大量に製造する場合は、適当な温
度分布を有する炉中を移動するコンベアに外囲器を乗せ
るようにすればよい。
に示すような状態で接合される,すなわち、フアンネル
部12はその内壁に導電性被膜13を有し、その開口端
に低融点ガラスI4ならびにこの低融点ガラス14から
突出する固形の低融点ガラス1$が被着配置される。そ
して、パネル部11はこの低融点ガラス15の上に配置
されるもので、低融点ガラス15とパネル部11との間
には低融点ガラス15の肉厚分に相当するだけの通気性
ギャップが形成される。なお、16はフアンネ・ル部1
2の小開口端より突出するネック部である。このような
状態に組立てられたフアンネル部とネック部とは、炉中
で第4図の昇温部Uで示すスケジュールに従つて昇温率
は9〜10℃/分程度が望ましい。つぎに、パネル部1
1とフアンネル・部12とを定常温度部■1で示すスケ
ジュールに供する。この定常温度部■1は一例として4
00℃で3紛である。このスケジュールはパネルベーキ
ング工程に相当するものであり、このV1の工程を経る
間にパネル部11のフエースプレート内面の)けい光膜
中の有機材料が熱分解して除去される。そして、この場
合の熱分解は前述の通気性ギャップを介して良好に行な
われ、パネル部11とフアンネル部12とが接合されて
いることにもとづく熱分解不良は全く生じない。このた
めに、けい光膜中の有機材料は確実に除去される。なお
、このV1のスケジュールで大切なことは低融点ガラス
14が結晶化しない温度に設定しなければならない事で
ある。定常温度部V1のスケジュールに引き続きパネル
部11とフアンネル部12とを定常温度部V2に供する
。定常温度部V2は一例として430℃で6紛である。
この工程はフリットベーキング工程に相当するもので、
この工程において低融点ガラスよりなるスペーサ15は
軟化し、低融点ガラス14と一体となり、結晶化して両
者を気密に固着する。定常温度部V2に引き続き、ネッ
ク部16の一部のみV3で示すスケジュールに供する。
V3のスケジュールの一例としては昇温部V″311.
5℃/秒,降温部■″″35.8部C/秒である。この
スケジュールは封止工程に相当する。したがつて、定常
温度部V2を終了した外囲器のネック部16の所定の位
置に電子銃が収納される。この際電子銃はあらかじめ外
囲器、特にネック部16とほぼ同じ温度に設定するのが
望ましい。また、温度が上昇した電子銃はゲツターある
いはその他の電子銃部品の酸化を防止するために、電子
銃の周囲を酸化性でない雰囲気にするのが望ましい。一
例として窒素雰囲気にすることが挙げられる。V3のス
ケジュールによる封止の方法としては、従来から知られ
ているようにガスバーナーで封止すべきネック部の部分
を加熱しても良く、あるいは電熱により加熱してもよい
。このスケジュールの間、ネック部16の一部を除く他
の部分は定常温度部V2からV4に滑らかに移行するの
がよい。封止が終了した外囲器は引き続いて定常温度部
V4のスケジュールに供されるとともに、排気がなされ
る。定常温度部V4のスケジュールの一例としては、4
00℃で1紛である。外囲器は排気されながら、引き続
き降温部Wのスケジュールに従う。この降温部Wは一例
として3〜5℃/分であ,る。降温部Wのスケジュール
に従つて降温された外囲器は、大体10(代)以下とな
れば室温に取出しても爆縮しないので、例えば80℃に
なつたところで排気に使用していた電子銃のガラス管を
気密的に溶着した後に切断し、工程3のエージングに供
一する。ここで、第4図で説明したようなスケジュール
を得るには、受像管を大量に製造する場合は、適当な温
度分布を有する炉中を移動するコンベアに外囲器を乗せ
るようにすればよい。
また、パネル部とフアンネル部を熱処理工程に供する際
、第5図に示すようにスペーサを介して配置することに
限定されず、同一の炉の中を並行して置いてもよい。
、第5図に示すようにスペーサを介して配置することに
限定されず、同一の炉の中を並行して置いてもよい。
すなわち、炉中を移動するコンベアによりパネル部とフ
アンネル部は第4図に示すような温度スケジュールに従
い、定常温度部V1で示すスケジュールが終了した時点
で遠隔操作によりあるいは自動的に炉中においてパネル
部・を低融点ガラス4のみを有するフアンネル部の上に
載せて、その後は既に述べた方法に従うようにすればよ
い。また、本発明においてはV3のスケジュールを省略
してもよい。
アンネル部は第4図に示すような温度スケジュールに従
い、定常温度部V1で示すスケジュールが終了した時点
で遠隔操作によりあるいは自動的に炉中においてパネル
部・を低融点ガラス4のみを有するフアンネル部の上に
載せて、その後は既に述べた方法に従うようにすればよ
い。また、本発明においてはV3のスケジュールを省略
してもよい。
すなわち、V3のスケジュールは封止工程に相当するも
のであるが、ネック部を溶かすことにより電子銃を封着
する従来の方法でなくネック部と電子銃とを低融点ガラ
ス等により溶着しても良い。この場合は熱処理工程に供
する際、最初からパネル部とフアンネル部および電子銃
を組立て、ネック部の所定の位置に低融点ガラスを介し
て電子銃を配置しておく。この際、低融点ガラスの溶着
により封止が行なわれるためにパネル部とフアンネル部
の溶着、すなわちフリットベーキングの工程とほぼ同時
に封止を行なうことができる。したがつて、温度スケジ
ュールV3は不要となる。なお、この工程においてもゲ
ツターを構成する金属バリウムが酸化バリウムにならな
いように、ゲツターの周辺を酸化性でない雰囲気、たと
えば窒素雰囲気にすることが望ましい。また、本発明に
おいては封止工程において、外囲器のネック部16のみ
を室温に戻すことが考えられる。フリットベーキングと
ほぼ同じ温度をしたネック部16に電子銃を供給するこ
とは電子銃を予熱する必要があること、酸化防止のため
の雰囲気をコントロールする必要があること等の種々の
問題がある。これを回避するためには炉17の構造を第
6図に示すように開口部を設けて封止工程の適当な時期
にネック部16のみを開口部より炉外に出すことが考え
られる。炉17の外に出されてほぼ室温となつたネック
部16に電子銃が供給されて封止される。ネック部16
の熱容量は比較的少ない為に、炉外に出してほぼ室温と
なつたネック部16に電子銃が供給されて封止される。
ネック管の熱容量は比較的少ないために、炉外に出して
2紛程度で封止は可能である。さらに早く冷却させるた
めに、冷えた空気を吹き付けてもよい。このようにして
ほぼ室温となつたネック部に電子銃を従来と同様な方法
で封止すればよい。また、本発明による陰極線管の製造
方法は一般的なりラー受像管用の外囲器の形状に限定さ
れるものではなく、近時米国ゼニス社より発表されてい
るスカートのないパネル部を用いた外囲器についても適
用できることはもちろんである。本発明による陰極線管
の製造方法はつぎの効果を奏する。
のであるが、ネック部を溶かすことにより電子銃を封着
する従来の方法でなくネック部と電子銃とを低融点ガラ
ス等により溶着しても良い。この場合は熱処理工程に供
する際、最初からパネル部とフアンネル部および電子銃
を組立て、ネック部の所定の位置に低融点ガラスを介し
て電子銃を配置しておく。この際、低融点ガラスの溶着
により封止が行なわれるためにパネル部とフアンネル部
の溶着、すなわちフリットベーキングの工程とほぼ同時
に封止を行なうことができる。したがつて、温度スケジ
ュールV3は不要となる。なお、この工程においてもゲ
ツターを構成する金属バリウムが酸化バリウムにならな
いように、ゲツターの周辺を酸化性でない雰囲気、たと
えば窒素雰囲気にすることが望ましい。また、本発明に
おいては封止工程において、外囲器のネック部16のみ
を室温に戻すことが考えられる。フリットベーキングと
ほぼ同じ温度をしたネック部16に電子銃を供給するこ
とは電子銃を予熱する必要があること、酸化防止のため
の雰囲気をコントロールする必要があること等の種々の
問題がある。これを回避するためには炉17の構造を第
6図に示すように開口部を設けて封止工程の適当な時期
にネック部16のみを開口部より炉外に出すことが考え
られる。炉17の外に出されてほぼ室温となつたネック
部16に電子銃が供給されて封止される。ネック部16
の熱容量は比較的少ない為に、炉外に出してほぼ室温と
なつたネック部16に電子銃が供給されて封止される。
ネック管の熱容量は比較的少ないために、炉外に出して
2紛程度で封止は可能である。さらに早く冷却させるた
めに、冷えた空気を吹き付けてもよい。このようにして
ほぼ室温となつたネック部に電子銃を従来と同様な方法
で封止すればよい。また、本発明による陰極線管の製造
方法は一般的なりラー受像管用の外囲器の形状に限定さ
れるものではなく、近時米国ゼニス社より発表されてい
るスカートのないパネル部を用いた外囲器についても適
用できることはもちろんである。本発明による陰極線管
の製造方法はつぎの効果を奏する。
まず、第1に、カラー受像管1本を製造するに要するエ
ネィレギー(ガス,電力)ならびに水道水のコストを大
幅に削減できる。すなわち、従来パネルベーキング、フ
リットベーキング、排気は各々専用の炉を使用していた
のであるが、本発明によれば炉は全て共通のものでよく
、このためにエネルギー、水道水のコストも少なくて済
み、カラー受像管一本当りに換算すれば従来の製造方法
の約30%でよいことになる。第2に、カラー受像管1
本を製造するのに要する時間が短かくなる。従来の製造
方法における降温部及び次工程へ投入した時の降温部の
繰り返しが、無くなることにより従来熱処理工程に9時
間以上要していたのが本発明によれば約4時間で済む。
第3に、不良率が大幅に低下する。ガラス製の外囲器は
降温時、降温時にクラックが生じ易いが、従来の製造方
法では数回の昇温、降温工程があるために製造工程中に
おいて外囲器がある確率でクラックしてしまうことは回
避できないが、本発明によると昇温、降温がそれぞれ一
回づつであり、クラックに至る確率を大幅に軽減できる
効果を奏する。
ネィレギー(ガス,電力)ならびに水道水のコストを大
幅に削減できる。すなわち、従来パネルベーキング、フ
リットベーキング、排気は各々専用の炉を使用していた
のであるが、本発明によれば炉は全て共通のものでよく
、このためにエネルギー、水道水のコストも少なくて済
み、カラー受像管一本当りに換算すれば従来の製造方法
の約30%でよいことになる。第2に、カラー受像管1
本を製造するのに要する時間が短かくなる。従来の製造
方法における降温部及び次工程へ投入した時の降温部の
繰り返しが、無くなることにより従来熱処理工程に9時
間以上要していたのが本発明によれば約4時間で済む。
第3に、不良率が大幅に低下する。ガラス製の外囲器は
降温時、降温時にクラックが生じ易いが、従来の製造方
法では数回の昇温、降温工程があるために製造工程中に
おいて外囲器がある確率でクラックしてしまうことは回
避できないが、本発明によると昇温、降温がそれぞれ一
回づつであり、クラックに至る確率を大幅に軽減できる
効果を奏する。
第1図は従来の陰極線管の製造方法を説明するための工
程図、第2図A,bは従来の陰極線管の製造方法におけ
る温度スケジュールを示す図、第3図は本発明による陰
極線管の製造方法を説明するための工程図、第4図は本
発明による陰極線管の製造方法における温度スケジュー
ルを示す図、第5図,第6図は本発明による陰極線管の
製造方法の一部の工程を示す図である。 11・・・・・・パネル部、12・・・・・・フアンネ
ル部、13・・・・・・導電性被膜、14,15・・・
・・・低融点ガラス、16・・・・・・ネック部、17
・・・・・・炉。
程図、第2図A,bは従来の陰極線管の製造方法におけ
る温度スケジュールを示す図、第3図は本発明による陰
極線管の製造方法を説明するための工程図、第4図は本
発明による陰極線管の製造方法における温度スケジュー
ルを示す図、第5図,第6図は本発明による陰極線管の
製造方法の一部の工程を示す図である。 11・・・・・・パネル部、12・・・・・・フアンネ
ル部、13・・・・・・導電性被膜、14,15・・・
・・・低融点ガラス、16・・・・・・ネック部、17
・・・・・・炉。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 少なくとも電子銃が収納されるネック部と、ほぼ漏
斗状のフアンネル部と、フェースプレート内面に有機材
料を含むけい光膜を有するパネル部とにより形成される
外囲器を具備する陰極線管の製造方法において、パネル
部、フアンネル部を昇温しパネル部のフェースプレート
内面の有機材料を加熱分解して除去するパネルベーキン
グ工程に引き続き、パネル部とフアンネル部の温度を下
げることなくハンダガラスを溶融して両者を接合するフ
リットベーキング工程を実施し、つぎにこのフリットベ
ーキング工程から外囲器全体の温度を排気工程の温度に
移行して外囲器内部を真空にする排気工程を実施するよ
うにした陰極線管の製造方法。 2 少なくとも電子銃が収納されるネック部と、ほぼ漏
斗状のフアンネル部と、フェースプレート内面に有機材
料を含むけい光膜を有するパネル部とにより形成される
外囲器を具備する陰極線管の製造方法において、パネル
部、フアンネル部を昇温しパネル部のフェースプレート
内面の有機材料を加熱分解して除去するパネルベーキン
グ工程に引き続き、パネル部とフアンネル部の温度を下
げることなくハンダガラスを溶融して両者を接合するフ
リットベーキング工程を実施し、つぎにネック部の一部
を加熱して電子銃を封止する封止工程を実施し、その間
フリットベーキング工程から外囲器全体の温度を排気工
程の温度に移行して外囲器内部を真空にする排気工程を
実施するようにした陰極線管の製造方法。 3 電子銃をネック部に封止する前に電子銃を予めフリ
ットベーキング工程の温度に保持するようにした特許請
求の範囲第2項記載の陰極線管の製造方法。 4 ネック部を炉外に出し、このネック部のみ室温にし
た後、電子銃を収納して封止工程を実施するようにした
特許請求の範囲第2項記載の陰極線管の製造方法。 5 少なくとも電子銃が収納されるネック部と、ほぼ漏
斗状のフアンネル部と、フェースプレート内面に有機材
料を含むけい光膜を有するパネル部とにより形成される
外囲器を具備する陰極線管の製造方法において、パネル
部、フアンネル部を昇温しパネル部のフェースプレート
内面の有機材料を加熱分解して除去するパネルベーキン
グ工程に引き続き、パネル部とフアンネル部の温度を下
げることなくハンダガラスを溶融して両者を接合するフ
リットベーキング工程を実施するとともに、このフリッ
トベーキング工程における温度でハンダガラスを溶融し
てネック部に電子銃を封止する封止工程を実施し、つぎ
にフリットベーキング工程から外囲器全体の温度を排気
工程の温度に移行して外囲器内部を真空にする排気工程
を実施するようにした陰極線管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7993476A JPS6057176B2 (ja) | 1976-07-07 | 1976-07-07 | 陰極線管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7993476A JPS6057176B2 (ja) | 1976-07-07 | 1976-07-07 | 陰極線管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS535960A JPS535960A (en) | 1978-01-19 |
JPS6057176B2 true JPS6057176B2 (ja) | 1985-12-13 |
Family
ID=13704136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7993476A Expired JPS6057176B2 (ja) | 1976-07-07 | 1976-07-07 | 陰極線管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6057176B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50151299U (ja) * | 1974-05-30 | 1975-12-16 | ||
JPS5717538A (en) * | 1980-07-04 | 1982-01-29 | Toshiba Corp | Manufacture of electron tube |
JPH0618105B2 (ja) * | 1984-10-16 | 1994-03-09 | ソニー株式会社 | 陰極線管の製造装置 |
-
1976
- 1976-07-07 JP JP7993476A patent/JPS6057176B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS535960A (en) | 1978-01-19 |
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