JPS6031805B2 - ペ−スト状の乳化パック化粧料 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は良好特異なチクソトロピックな物性を有し、使
用時の伸展性やスリ伸し性（伸び）、平滑性（滑らかさ
）に優れ、フィーリングの良い感触（さっぱり感があり
、べとつきが無い）を与え、保存安定性の良い、洗い流
し型及び拭き取り型のペースト状乳化パック化粧料に関
する。

来、ペントナィトを配合したパック化粧料としては、水
顔性ポリマ−からなる皮膜剤と油性物質、乳化剤、アル
コール、水及びペントナィトを主成分とする皮膜型のパ
ックや、これらの成分の中で皮膜剤や油性物質を除いた
洗い流し型パックや、更に多量のカオリンやビーガムを
配合した洗い流し型パック等が知られている。しかしな
がら、従来のペントナィトやカオリンでは良好なチクソ
トロピーを付与することができず、これらを含有する前
記のパック剤は使用時の伸展性、スリ伸し性、平糟性に
劣り、ベトつき感を有し、フィーリングの良い感触に乏
しい他、保存時にその粘度、硬度が著しく上昇して、品
質が低下変動しやすい欠点がある。本発明者等は従来技
術の欠点を改良せんとして鋭意研究した結果、ベントナ
ィトとして新規特定なカチオン交換性のナトリウムイオ
ンを１００雌当量／１００の９〜１６０の９当量／１０
０タ含有するペントナィトを使用する場合は高度の水和
力により特定成分のペースト状パックの水系ェマルジョ
ンの中でも著し〈膨潤分散して安定な含油水系コロイド
を形成し、洗い流し型パック等に対するレオジロカル性
質を調整改善し、第１図に示すせん断速度一応力曲線（
Ｓ−Ｓ曲線）の如くユニークにしてかつ好ましいチクソ
トロピーを付与し、特定成分の相乗的作用と相換って使
用時の伸展性、スリ伸し性、平滑性を著しく向上し、好
ましいチクソトロピックな感触、ベトつき感のないさっ
ぱりした良好な感触を与え、しかも保存時に生起しやす
い硬度、粘度の異状上昇及び品質低下を未然に防止し得
ることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、カチオン交換性のナトリウムイオンを１００の９当
量／１００夕〜１６０の９当量／１００タ含有するペン
トナィトを２〜２の重量％と、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノステアレート、ラウリル硫酸ェステルソーダ
、セチル硫酸ェステルソーダからなる群より選択された
化合物（以下、便宜上、乳化剤という）の少なくとも一
つを０．０５〜１の重量％と、油性物質を２〜２５重量
％と、水を３０〜９５重量％とを配合してなるペースト
状の乳化パック化粧料である。以下本発明の実施の態様
を詳述する。

本発明に使用するカチオン交換性のナトリウムイオンを
少なくとも１００の９当量／１００の９〜１６０の９／
１００９含有するペントナィトは、天然のコロイド性含
水けし、酸アルミニウムの一種であるモンモリロナィト
を特殊な物理的化学的処理を行うとによって極めて高度
のカチオン交換能、水和性、膨潤性を付与せしめた高純
度ソジウムモンモリオナィトである。

乳白色の微粉末状の完全な無機コロイド粒子からなり、
極めて大きな内部表面積、高いカチオン交換能、高度の
水和力を有し水中で箸しく膨欄分散して安定な水系コロ
イドを形成する。粘度としては、その４％水分散液の粘
度が通常１５０〜８０比ｐＳのものが多く、かつ好まし
い。本発明に使用する前記ペントナィトのイオン交換性
のナトリウムイオン含有量は、通常１００の９当量／１
００タ以上、１６０の９当量／１００タ以下が通し、好
ましくは１１０〜１４０の９当量／１００夕のものであ
る。１００の９当量／１００夕よりも少ないと、パック
使用時のチクソトロピックな感触が無くなり、欧かくな
ってゑり様のクリーム様の好ましくない感触、ベトつき
（粘着）感を与え、使用時の伸展性、すり伸し性（のび
）が低下するので好ましくない。

１６０の９当量／１００夕よりも多くなると、硬くなっ
て伸展性、すり伸し性が著しく低下し、さっぱりした良
好な感触を与えることができず、また保存安定性が低下
して、３カ月程度の比較的短期間でも、著しく硬度粘度
が上昇し品質が低下、変動しやすい。

本発明の前記ペントナィトの使用量は、処方成分の全量
に対して２〜２の重量％、好ましくは４〜１の重量％で
ある。

２重量％よりも少ないとチクソトロピックな感触が無く
なり、欧くクリーム様の感触となって、使用時の伸展性
、すり伸し性、平滑性がわろくなり、ベトつき感を与え
るので好ましくない。

２堰重量％よりも多くなると、硬すぎて使用時の伸展性
、すり伸し性がわろくなり、さっぱり感も無くなり、保
存時の硬度、粘度が著しく上昇して品質が低下、変動す
るので好ましくない。

本発明に使用する油性物質とは、化粧料用の油性物質で
あって、例えば油脂、ワックス類、液状炭化水素、ェス
テル油、高級アルコール、高級脂肪酸が挙げられる。

油脂としては、例えば、ヒマシ油、オリーフ油、アボガ
ド油、バーム油、カカオ油等、ワックスとしては、例え
ば、鯨ロウ、木ロウ、ラノリン、ミツロウ、／ャラフイ
ンワツクス、力ルナウ／ゞロウ、キャンデリラロウ等、
ペースト状、固体状又は液状炭化水素としては、例えば
、ベトロラタム、流動パラフィン、セレシン、マイクロ
クリスタリンワックス、スクワラン等、高級アルコール
としては、例えばミリスチルアルコール、セチルアルコ
ール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラ
ノリンアルコール等、ェステル油としては、例えば、ス
テアリン酸ブチルェステル、ミリスチン酸オクチルドデ
シルェステル、ミリスチン酸ィソブロピルヱステル、ラ
ノリン脂肪酸イソプロピルェステル、ステアリン酸ブチ
ルェステル、ラノリン酸へキシルェステル、オレフィン
酸オレィルェステル、アジピン酸ジィソプロピルェステ
ル、セパチン酸ジィソプ。

ピルェステル等、高級脂肪酸としては、例えば、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアリン酸、オ
レィン酸、べへニン酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる
が、これらに限られるものではない。油性物質は一種又
は二種以上組合せて使用され、その使用量は処方成分の
全量に対して２〜２５重量％、好ましくは４〜１の重量
％である。水っぽい感触やべ卜つき感を与え、使用時の
伸展性、すり伸し性（のび）や平滑性がわろくなり、保
存時に硬度、粘度が変化しやすい。２５重量％よりも多
くなると、チクソトロピックな感触がなくなり、クリー
ム様の感触となり、またさっぱり感が無くなり油っぽい
感触を与え、使用時の伸びや滑めらかさが少なくなりや
すい。

本発明に使用する乳化剤（前記の化合物）は前記の如く
、ポリオキシェチレンソルビタンモノステアレート、ラ
ウリル硫酸ヱステルソーダ、セチル硫酸ェステルソーダ
である。

乳化剤は一種又は二種以上組合せて使用され、その量は
処方成分の全量に対して、通常０．０５〜１の重量％、
好ましくは０．１〜５重量％である。水の使用量は、通
常３０〜９５重量％、好ましくは５０〜９の雲量％であ
る。

更に、所望に応じて少量の美容薬効成分、防腐剤、着色
剤等を添加することもできる。本発明のペースト状の乳
化パック化粧料の製造は、常法により油性物質と乳化剤
と水で乳化物を調製し、この乳化物の中に前記ペントナ
ィトを添加して泥練するか、又は水の一部で予じめペン
トナィトの水分散液を調製しておき、乳化物と混練する
こと等によって行なわれる。

本発明のパック化粧料は、第１図のＳ−Ｓ曲線の如く、
弱い力に対して応力が大きく、ある程度の強い力を与え
ると応力が小さくなって、よく変形し、しかもその付加
的構造のピーク（突出部）が大きい（実施例でも日，〜
日２／日，の値が０．１３〜０．２７で大きい）と言う
特異良好なチクソトロピツクな物性を有しているので、
使用時に優れた伸展性、すり伸し性（伸び）、平滑性（
滑らかさ）チクソトロピックな感触、ベトつき（粘着性
）のない、さっぱりとした感触を与えることができる。

かかる特異良好なチクソトロピックな物性及びその作用
効果は、前記特定のペントナィトに困るものであって、
イオン交換性ナトリウムイオン含有量の少し、従来のペ
ントナィトに見ることができない。その事実は第１図乃
至第３図及び実施例１の比較結果から極めて明白である
。また、本発明に使用する前記特定のペントナイトは、
極めて大きい内部表面積と、含有している多量のイオン
交換性ナトリウムイオンによって、ｏ／ｗ型ェマルジョ
ンの中でも高度の水和力を発現して、著し〈膨潤し、適
量の油分と共に均一分散して、安定な油舎水系コロイド
を形成するので、ベントナィト含有パック剤の保存性に
起りやすい二次粒子化、硬度、粘度の異状上昇及び品質
低下（伸展性、すり伸し性、平滑性、感触の低下）を未
然に防止し得るのも、本発明の一つの特長である。

実施例に示した％とは重量％、部とは重量部を意味する
。

実施例に示したチクソトロピックな感触、使用時の伸び
（伸展性及び、すり伸し性）、さっぱり感、ベトつき感
、硬さの程度（手触）等は尊門検査員（女子）３人によ
る官能テストの結果である。

硬度は、一１ぴ○及び４５℃の間を逐次往復変化する伍
温器中に所要時間保存した後、カードテンションメータ
ーにより測定した硬度である。

ペントナィトの４％の水分散液の粘度は、ベントナイト
の均一な４％水分散液２００の【を常法で調製し、２４
時間、２０ｑｏで放置後、回転プロペラ直径２仇クリア
ランス０．反永のホモミキサー（特殊機化工業ＫＫ製の
ＴＫ．ＨＯＭＯ−ＭＩＸＥＲタイプＭ）で１００仇．ｐ
．ｍ粉ご間燈拝し、直ちに８型回転粘度計（東芝システ
ムＫＫ製、ビストロンＶＳ−ＡＩ型）でローターＮｏ．
３、回転数６仇．ｐ．ｍの条件で測定した。図面第１図
，第２図及び第３図に示したバック剤のせん断速度一応
力曲線、実施例に示した日，−Ｑ／日，値は次の如く測
定した。せん断速度一応力曲線は、調製したパック試料
を２０００下で１週間放置後、適量サンプリングして円
すし、平板型回転粘度幾を用いて、コーン直径５８側、
せん断速度最大５００〔１／ｓｅｃ〕、温度２５００に
て測定したせん断速度一応力曲線である。

ピークの大きさを示す日，一日２／日，値は、例えば第
１図又は第２図に示すような日２（ピークＰにおける応
用の値）、及び日２（ＢＶの外挿線のせん断速度：Ｐ‘
こおけるせん断速度における応力の値）から次式によっ
て求めた。

ピ−クの大きさ＝三弓生 以下実施例について説明する。

実施例 １ バルミチン酸１碇部、モノオレィン酸ソルビット２．５
部、バルミチン酸ィソブロピル２部、流動パラフィン１
２部、モノステアリン酸ポリオキシェチレン（２０モル
）ソルビタン（別名：ポリオキシェチレンソルビタンモ
ノステアレート１．５部を混合溶融した後、これにグリ
セリン８部、ジィソプ。

パノールアミン２部、水６２部からなる水溶液を添加し
て乳化物を得た。この乳化物に、下記ペントナィト、カ
オリン又はビーガムを１５部を混合渡洋して各パック化
粧料の特性を第１表に示した。本発明 １：ペントナィ
トＡ（Ｎａィオン含有量 粘 度２：
Ｂ（ＩＵＯのタ当金言／１００夕、 １
５ｏ ｃｐａ）１１５ ３ＵＯ ″
比較１：″ 。

（７０″ を。〃）〃 ２： ″ Ｄ（ ９０
″ １も。〃）〃 ３：力オリン （．Ｕ〃
了。〃）〃 ４：ビーガム
）〃 ４：ビーガム
）（注）Ｎａイオ倉樋地
力材炎姿農繁り材子樹鼠｝棚 は４努船燭の棚触る。第
１ 表本発明 本発明 比 較 比
較 比 較 比 較１ ２ １ ２ ３
４チクソトロピックを感窮虫 有（良好） 左
同 無〔のり状） 左 同 左 同 左 同使
用時の伸び 良 好 良 好 不 良
不 良 不 良 不 良滑らかさ
有 有 無 無 無 無良
好をさっぱり感 有 有 無
鷲 無 無べトつき感 無
無 有 有 有 有日 一日 ／
Ｈ 値 ０．１５ ０．２１ ０
０．０５ ０ ０．０５５日
後の硬度（３びＣ） ３５ ４４
２１ ２０ ８ １８３ヵ月
後の 〃 ３７ ４９ ３０ ３
７ １８ ２７実施例 ２カチオン交換性の
ナトリウムイオンを１１５の９／当量含有し、かつ４％
水分散液の粘度が３５比ｐｓのペントナィトの量を第２
表の如く変化して、第２表に示す処方の各洗い流しパッ
クを調製した。

それらの特性を第２表に示した。第 ２ 表 比較５ 本妻望現３ 本発明４ 本発明５ 本発
明６ 比較６ペントナィト １部
２ 部 ４ 部 １０部 ２０部 ３０部ラウリノ
硫酸ェステルソーダ ｏ．５ 左同
左 同 左同 左同 左同グリセリン
５ 左同 左同 左同 左同 左
同流勤′〈ラフィン １０
左同 左 同 左同 左同 左同水
８３．５ ８２．５ ８０．５
７３．５ ６４．５ ５４．５テク小ピックを
轍 が‐ム的）（鞄徹る鮒）左同 有 有（良好）使
用時の伸び 不 良 有 好
極めて良好 左同 良 好不良滑めらかさ
無 同上 同上 同上 同良同
上さっぱり感 無 同上 同
上 同上 同上同上べ卜つき感 有
無 無 無 無 無硬さの程度（触 手）
軟 い やや軟い 適 度 適
度 やや硬い頭すぎる５日後の硬度（３０℃）
１ ５ ２１ ５２ ９０
９５３ヵ月後の硬度（３０℃） ２
６ ２３ ５６ ９８ １３６日，
一日２／日，値 ０ ０．１
３ ０．２２ ０．２５ ０．２０ ０．１
２この結果からも明らかなように、本発明の特定ペント
ナイトの使用量は２〜２の重量％、好ましくは４〜１の
重量％である。

実施例 ３ カチオン交換性のナトリウムイオンを１２３の９／当量
含有し、かつ４％水分散液の粘度が４０比ｐｓのペント
ナイトを使用し、かつイソプロピルステァレートの量を
第３表の如く変化して、第３表に示す処方の各洗い流し
パックを調製した。

それらの特性を第３表に示した。第 ３ 表 比較 ７ 凝麓男７ 本発明８ 本妻男現９ 比
較８ 比較９ィソブロピルステアレート １
部 ２部 １０部 ２５部 ３０部 ０部
ペントナィト ＩＵ 左同 左同
左同 左同 左同セチル硫酸ェステルソーグ
０．５ 左同 左同 左同 左同
左同ブロピレングリコール ′ ４
左同 左同 左同 左同
左同水 ８４．５ ８３
．５ ７５．５ ６６．５ ５５．５ ８５．
５チクソトロピックを感触 有 有
（良好）左同 左同 少をい 有（但し
水かまい） （クリーム的）
（水功購い）使用時の伸び 不
良 極めて良好 左同 左同 左同
不良滑めらかき 不良
同上 同上 同上 やや不良 不良さっぱり感
良好 同上 同上 良好
不良 良好べ卜つき感 有
無 無 無 無 有日，一日２／日．
値 ０．２６ ０．２７ ０．２
４ ０．２０ ０．１１ ０．２５５日後の硬度
２５ ３５ ４
４ ５１ ６２ １５３ヵ月後の硬度
３０ ３９ ４８
５６ ７２ ２７比較例 １カオリン３
５部、ベントナィト（カチオン交換性のナトリウムイオ
ン含有量９０の９当量／１００夕、４％水分教液の粘度
が１０比ｐｓ）、ラウリル硫酸ナトリウム０．１部、セ
タノール２．の部、グリセリン１０．０部、水４７．＄
部からなる組成の洗い流しパックを常法により調製した
。

次にこのパックの性能を前記実施例１と同様にしてしら
べた。その結果チクソトロピックな感触はなくわろく、
使用時の伸び、滑らかさ及びさっぱり感も無く、何れも
不良であった。また塗布時にべ卜つき感を乾燥時に粉っ
ぽい感触を与えた。更に保存時の安定性はわろく、５日
後の硬度は６１、３カ月後の硬度は１３２で、著しく増
大し、また可成り離水していた。比較例 ２ ペントナィト（ナトリウムイオン含有量１００雌当量／
１００夕）の代りに、ナトリウムイオン含有量が１７０
の９当量／１００夕のペントナィトを使用する他は、実
施例１の本発明１と同様に行なった。

得られた比較のパック化粧料は、５日後の硬度（３０℃
）が７１で硬く、３カ月後の硬度（３０ｑｏ）も９５で
非常に硬く、伸展性が著しく低下して使用時の伸びが不
良で、ベトつき感を有していて、さっぱりした良好な感
触を与えることができず、また保存安定性が低下して、
３カ月間の短期間に硬度が上記の如く著しく上昇し、品
質が低下した。実施例 ４ ペントナィトＡ（ナトリウムイオン含有量１００の９当
量／１００夕）の代りに、ナトリウムイオン含有量が１
６０雌当量／１００夕のペントナイトを使用する他は、
実施例１の本発明１と同様に行なった。

得られた本発明のパック化粧料は、チクソトロピックな
感触を有しており良好、使用時の伸びも良好、滑らかさ
が有り、良好なさっぱり感を有し、べ卜つき感が無く、
日，一日２／日，値は０．３２、５日後の硬度（３０ｏ
ｏ）は５１で、３カ月後の硬度は５６で、硬度は殆んど
上昇しなかった。

【図面の簡単な説明】

第１図，第２図および第３図は実施例１におけるパック
イｑ舷料のせん断速度一応力曲線図で第１図は本発明２
の、第２図は比較例２の、第３図は比較例１のパック化
粧料のせん断速度一応力曲線図である。 図面に記載の符号は下記の通りである。 Ｐ・・・ピーク（突出部・スパーポィント）、Ｖ…付加
的構造のくずれ終点、Ｂ・・・最大せん断速度における
応力、Ｌ…ピークＰにおけるせん断速度、日，…ピーク
Ｐにおける応力、日２…Ｂ‐Ｖの格挿線のせん断速度Ｌ
における応力、Ｃ・・・終点、Ａ・・・始点。第１図第
２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ カチオン交換性のナトリウムイオンを１００ｍｇ当
   量／１００ｇ〜１６０ｍｇ当量／１００ｇ含有するベン
   トナイトを２〜２０重量％と、ポリオキシエチレンソル
   ビタンモノステアレート、ラウリル硫酸エステルソーダ
   、セチル硫酸エステルソーダからなる群より選択された
   化合物の少なくとも一つを０．０５〜１０重量％と、油
   性物質を２〜２５重量％と、水を３０〜９５重量％とを
   配合してなるペースト状の乳化パツク化粧料。