JPS59204696A - 酸化防止剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は油脂、脂肪酸又はこれらを含有する製品に対し
て実用上極めて有効かつ安全な酸化防止剤に関する。

油脂及び脂肪酸と食品中に含まれる油脂及び脂肪酸は空
気と接触して自動酸化が起り製品の品質低下を生じる。

この自動酸化を防止するには酸化防止剤の機能として過
酸化物を分解すると同時にその発生原因となる銅、鉄等
の油脂類に含まれる金属イオンを不活化する機會旨が必
要である。従来の酸化防止剤は一つの機能だけを有する
物が大部分であるが、今回両方の機能を有する酸化防止
剤の開発に成功し本発明を完成するに至った。

従来の酸化防止剤としてはＢＨＡ（ブチルヒドロキシア
ニソール）、ＢＨＴ（ブチルヒドロキシトルエン）など
の合成酸化防止剤やトコフェロールなどの天然物系酸化
防止剤がある。これらはいずれも油脂類中に含有する金
属イオンを封殺する機能を有していない。さらに合成酸
化防止剤（ＢＨＡ、ＢＨＴ）は近年に至りその安全性が
問題となってきている。一方トコフエロールは抗酸化力
の点で不足しており又高価であり安全性が高く安価で効
果の高い酸化防止剤の登場が望まれている。

本発明の酸化防止剤は強い金属キレート化作用をもつ水
溶性のフィチン酸に乳化剤を加え、さらに油脂類を混合
し乳化せしめることにより調製する安定な油溶性乳化エ
マルジョンに関する。

この製品自体に強い酸化防止力が有るが、さらに油溶性
のｄｔ−α−トコフェロール又は天然ビタミンＥ類を添
加しても良く又さらにビタミンＣを添加しても良好な酸
化防止効果を示し又容　゛易に油溶化する事ができた。

又これにアミノ酸例えばトリプトファン、チロシン、リ
ジン、グリシン、セリン等を加えても良い。本酸化防止
剤は水に対しても分散性は良好であり一般食品中の油脂
及び脂肪酸の酸化防止効果も有すると考えられる。

フィチン酸油溶化の先行技術としては、フィチン酸又は
その塩類とレシチンを混合する方法（％公昭４７−４５
４０１）があるかこの混合物は十分に油脂類に溶解し得
ない。又フィチン酸とソルビタン系脂肪酸エステル又は
グリセリン系脂肪酸エステルとを混合する方法（特公昭
５６−１５８３９）があるがこの混合物は調製後数日で
分離現象を生じ実用に適さない。すなわち表１に示した
ように調製後１日ないし４日で不可逆的に分離してしま
う。

表１　フィチン酸と各種乳化剤混合物 の安定性。

後述のごとく、本発明者らは上記のよう々欠点を克服−
１すべく鋭意研究の結果フィチン酸と併用する乳化剤（
界面活性剤）を厳選しさらに油脂類を前もって混合乳化
せしめる事により極めめて安定で効果の強い酸化防止剤
の開発に成功した。

フィチン酸を用いた場合フィチン酸自体が油に溶解しな
いため、いかに均一に速くフィチン酸を油中に分酸溶解
せしめるかが酸化防止効力発現のだめのかなめである。

本発明のフィチン酸をあらかじめ油脂類と混合乳化せし
めた酸化防止剤は極めて安定かつ良好な状態で使用時に
分散乳化し長期にわたり分離を生じない。又本混合物に
ビタミンＥ、ビタミンＣ、アミノ酸等を加えても容易に
安定かつノ句−な乳化混合物を得る事が出来る。

本発明においてフィチン酸とはフィチン酸自体及びその
金属塩類をいう。フィチン酸は自然界特に植物中に広く
存在する天然物でミオイノシトールへキザリン酸エステ
ルとなっている。

本発明において油脂とはオレイン酸、リノール酸、リノ
ンイン酸等の不飽和脂肪酸類と綿実油、紅花油、ココナ
ツツ油、コーン油、大豆油。

ゴマ油、オリーブ油、落花生油、パーム油、牛脂、豚脂
、魚油、鯨油等の天然油脂を言う。

本発明において界面活性剤とはショ糖脂肪酸エステル、
フロピレンゲリコール、フロピレンゲリコールモノステ
アレート、レシチン、ソルビタントリオレエート、ソル
ビタンモノオレエート、グリセリンモノオレエート、ポ
リグリセリン縮合リシルイン酸エステル等を言う。

以下実施例により説明する。

実施例１　酸化防止剤の乳化安定性 表２に示す種々の配合率に従い５０％フィチン酸水溶液
に乳化剤としてポリグリセリン酸縮合リシルイン酸エス
テルを加え混合しさらに市販のザラダ油を加えて乳化せ
しめて酸化防止剤を調製しこれを常温にて３０日間放置
しその安定性をみた。

表２　酸化防止剤配合率と乳化安定性 表２に示し７たととく本酸化防止剤の乳化安定性は極め
て良好であった。

実施例２　酸化防止剤の酸化防止効果 実施例１に示した安定なフィチン酸乳化物の酸化防止効
果を調べた。

５０％フィチン酸水溶液にポリグリセリン酸縮合すンル
イン酸エステルと市販のサラダ油を２：１：２の割合で
混合乳化せしめ酸化防止剤を調製した。

この酸化防止剤を精製ラード油に対しフィチン酸純品換
算として各０．０１．０．０２．０．０５．０．１０の
各重量係になるように均一に溶解しＡＯＭ法（Ａｃｔｉ
ｖｅ　Ｏｘｙｇｅｎ　Ｍｅｔｈｏｄ法）に準じて酸化防
止効果を調らべだ。

２．３３ｍｊ！／分の割合で乾燥空気を通気しながら９
７．８℃に加熱し酸化安定性試験を行いｐｏｖが１００
に達するまでの時間を測定した。比較のため抗酸化剤で
あるｄｔ−α−トコフエロールヲ精製ラうド油に対し単
独で０．０５重重量部加した場合についても同様に試験
をした。

その結果を表３に示す。

表３　酸化防止効果 ０、１　　　　　　　　　　　２４ 無添加　　　　　　８ ｄｔ−α−トコフェロール　　　　　ｏ、ｏ　　５　　
　　　　　　　　２０以上表３の結果よシ、フィチン酸
配合の本酸化防止剤はｄｔ−α−トコフェロールと同等
又はそれ以上の酸化防止効果が認められた。

実施例３　天然物系抗酸化剤との併用 ５０チフイテン酸水溶液にポリグリセリン酸縮合リシル
イン酸エステルと市販のサラダオイルとｄｔ−α−トコ
フェロールとアスコルビン酸ヲそれぞれ＝＝≠、３０チ
、１０係、＃Ｉ、１５％、１０係の割合で混合し酸化防
止剤を調製した。この酸化防止剤を精製ラード油に重量
比でそれぞれ０．０２５．０．０５係、０．１チ、０．
２５％、添加し均一に溶解せしめＡＯＭ法にてＰＯＶが
１００に達する壕での時間を測定した。

比較のためｄｔ−α−トコフェロールを０．０５％添加
した場合も試験をした。

表４　酸化防止効果 ０．０２５　　　　　　　　　　　　２４本発明の　　
０．０５　　　　２４ 酸化防止剤　　　０．１　　　　　　　３４０．２５　
　　　　　　　　　　　　３６無添加　　　　　　８ ｄＡ−α−トコフェロール　　　　　０．０５　　　　
　　　　　　　２０表４の結果より、本酸化防止剤の酸
化防止力はｄ／Ｌ−α−トコフェロール単独の場合やフ
ィチン酸単独よりさらに強い酸化防止効果が認められた
。

特許出願人　　三井製薬工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. フィチン酸及び／又はその塩を油脂中に乳化せしめた事
   を特徴とする油脂類酸化防止剤。