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JPS5916038B2 - 増強された湿圧縮強度を有する加工紙の製造方法 - Google Patents

増強された湿圧縮強度を有する加工紙の製造方法

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Publication number
JPS5916038B2
JPS5916038B2 JP48105880A JP10588073A JPS5916038B2 JP S5916038 B2 JPS5916038 B2 JP S5916038B2 JP 48105880 A JP48105880 A JP 48105880A JP 10588073 A JP10588073 A JP 10588073A JP S5916038 B2 JPS5916038 B2 JP S5916038B2
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JP
Japan
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paperboard
prepolymer
wet
strength
compressive strength
Prior art date
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Expired
Application number
JP48105880A
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English (en)
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JPS5058310A (ja
Inventor
紀夫 岡田
秀治 大槻
寛 稲垣
利明 羽入田
正照 得能
清一 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Showa Highpolymer Co Ltd filed Critical Showa Highpolymer Co Ltd
Priority to JP48105880A priority Critical patent/JPS5916038B2/ja
Publication of JPS5058310A publication Critical patent/JPS5058310A/ja
Priority to US05/686,217 priority patent/US4091167A/en
Publication of JPS5916038B2 publication Critical patent/JPS5916038B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は包装用のすぐれた乾湿抗張強度、乾湿圧縮強度
を有する板紙類を製造する方法に関する。
5 より詳細には本発明は、不飽和塩基酸とビスフェノ
ールAタイプジグリシジルエーテル又はエポキシ化合物
の反応生成物にして同一分子中に、エステル結合を直接
介して分子末端に少くとも1個のα、β一エチレン性不
飽和2重結合を有しかつ該0 エステル結合に対してβ
位置に少くとも1個の水酸基を有し分子量が300〜3
、000好ましくは500〜2、000の範囲の不飽和
のビニルエステルプレポリマー(以下””プレポリマー
”’と略記する重合がある)とメチルアクリレート、エ
チルア5 クリレートおよびブチルアクリレートから成
る群より選ばれた少くとも1種のモノマーを重量比10
二90〜40:60の割合で混合した混合物を板紙類に
含浸およびまたは塗布して高エネルギー電子線を照射し
重合させることを特徴とする増’o 強された湿圧縮強
度をもつ加工板紙類の製造方法に関する。
板紙は包装用素材として有用であるが、耐水性に乏しい
ためその使用範囲が制限されている。
コールドチェーンの発展、流通過程の改善に伴い、i5
薩菜、果物、冷凍魚、鮮魚などの包装材料は耐水性がま
すます要求され、とくに輸送中の荷くずれ、積み上げ時
の圧縮破壊等がおこらないようにするために、その剛性
、圧縮強度とくに水に濡れた場合の剛性、圧縮強度の向
上が強く望まれている。従来、板紙類に耐水性を賦与す
る技術としては、溶融パラフイン、ビニルポリマー等合
成樹脂溶液の含浸あるいは塗布あるいは不飽和化合物を
含浸させ紙内で重合させる方法等がある。しかし溶融パ
ラフインの含浸は紙面を著しく変色させ、外観を損じる
ばかりでなく、滑り易い欠点がある。また充分な湿圧縮
強度を得るにはかなり大量のワツクスを附着させる必要
があり、附着量をコントロールすることも困難である。
ビニルポリマー等合成樹脂溶液の含浸、塗布によつて所
望の強度を得るにはかなりの量のポリマーを附着させる
必要があり、そのため溶液粘度、溶剤などの選択に問題
がある。
さらに、メタクリル酸メチル、スチレン、アクリロニト
リルなどの重合性不飽和化合物あるいはこれらの重合件
不飽和化合物とその重合物を混合して含浸および、また
は塗布し、適当な開始手段例えば第1鉄塩一過酸化水素
を用いるレドツクス系、紫外線照射、高エネルギー電離
件放射線の照射などの手段によつて該不飽和化合物を紙
内部で重合させる方法が知られている。
しカルながらこの方法で加工板紙を製造する場合、加工
板紙の、湿抗張強度、湿圧縮強度を充分改善するのに必
要な量の樹脂附着させると並に加工板紙の乾折曲強度が
低下し、さらに製函加ニコルゲート加工のさいに破損を
招き易いという二律背反があつた。本発明者らは上記ビ
ニルモノマーあるいはビニルモノマーとポリマー混合物
を用い、加速器よりの電子線の照射による重合処理法に
よる板紙の耐水加工法について研究を重ねた結果、或る
一定の分子量範囲のプレポリマ一とメチルアタリレート
、エチルアクリレート、ブチルアクリレートから選ばれ
た少くとも1種のモノマーとの混合物を用いることによ
り、従来法の欠点を克服し、充分な乾折曲強度を保ちな
がら、しかもすぐれた湿抗張強度、湿圧縮強度を有する
板紙を得ることができることを見出し、本発明に到達し
た。本発明方法は加速器からの電子線を用いるので、室
温において高速度で板紙の加工処理が可能であるのみな
らず、本発明方法で得られた加工板紙類は従来法のメタ
クリル酸メチル、スチレン、アクリロニトリルなどの重
合性不飽和化合物の重合処理により得られた加工板紙に
比べてかなりの吸湿性、乾折曲強度を保有しながらしか
もすぐれた湿抗張強度、湿圧縮強度を有するものである
従来法のメタクリル酸メチル、スチレン、アクリロニト
リル等の重合性不飽和化合物を板紙に含浸、塗布し、重
合を行う方法の場合、これらのモノマーから生成するポ
リマーのガラス転移温度は室温より高く、しかもこれら
ポリマーは疎水性であるため加工板紙類の湿潤時におけ
る抗張強度、圧縮強度は通常これらのポリマーに起因す
る。とくに圧縮強度に関してはポリマーの室温における
剛硬性が高ければ高い程少ない附着量で所定の湿圧縮強
度が得られる。しかしながらこれらポリマーは一般に脆
く、したがつてこれらポリマーを附着させた板紙類の折
曲強度が低下するのである。折曲強度を充分な値に保つ
ためにはそのポリマーのガラス転移温度が室温より低い
酢酸ビニル、メチルアクリレート、エチルアクリレート
などのモノマーを共重合させるとか、これらのポリマー
あるいはポリブタジエンなどのポリマーを混合して重合
処理することが考えられる。しかしながらこれらの手段
によつて折曲強度の要求が満足されると湿抗張強度、湿
圧縮強度は不充分となるという二律を反におちいり、従
来技術では折曲強度と湿抗強度の両方の要求を満足させ
ることは著しく困難であつた。本発明者らは電子線照射
により迅速に重合硬化し、かつ板紙類に対し折曲強度を
損うことなく、湿抗張強度、湿圧縮強度を増強できるポ
リマー配合物について種々研究検討を重ねたところ、不
飽和塩基酸とビスフエノールAタイプジグリシジルエー
テル又はエポキシ化合物の反応生成物にして同一分子中
に、エステル結合を直接介して分子末端に少くとも1個
のα,β一エチレン性不飽和2重結合を有しかつ該エス
テル結合に対してβ位置に少くとも1個の水酸基を有し
分子量が300〜3,000の範囲の不飽和のビニルエ
ステルプレポリマ一とメチルアクリレート、エチルアク
リレートおよびブチルアクリレートから成る群より選ば
れた少くとも1種のモノマーを重量比10:90〜40
:60の割合で混合した混合物を板紙類に含浸およびま
たは塗布して電子線を照射し重合させることによつて所
期の目的を達することを見出し、本発明に到達したので
ある。
従来法において例えばメタクリル酸メチルのメタノール
溶液を板紙試料に含浸させ、バンデグラーフ静電加速器
を使用して1.5MeV1501tAで線量率0.25
Mrad/Secの電子線を5Mrad照射してメタク
リル酸メチルを紙中で重合させた場合、満足すべき湿潤
時のリングラツシユ強度(152.4m7!L×12.
7mmのリング状の紙片についての測定、湿潤時とは2
0℃の水中に1時間浸漬後の試験結果)10kgに達す
るに要するポリマー附着量は339/TIである。
(未処理紙の湿潤時のリングクラツシユ強度は2kgに
すぎない。)乾燥時に切断がおこるのに要する折曲回数
(以下゜5乾折曲強度1fと略記する場合がある。)は
未処理紙の850回に対し上記ポリマー附着量の処理紙
のそれは30回にすぎない。メタクリル酸メチルの代り
にスチレンを用いると湿潤時のリングクラツシユ強度1
0kgに達するに要するポリスチレン附着量は189/
イであり、このようなポリマー附着量での乾折曲強度は
100回であつた。アクリロニトリルもスチレンとほマ
同様な結果を得ている。このような加工によつて要求さ
れる板紙の性能は実用的には湿潤時におけるリングクラ
ツシユ強度10kg、乾折曲強度200回以上である。
従来法においてはこのような要求を満足させることは困
難であつた。ポリスチレンは湿潤時の圧縮強度を向上す
るためのポリマーとしてはかなり有効であるが、スチレ
ンは放射線重合速度が非常におそく、上記線量率(0.
25Mrad/Sec)の電子線を10Mrad照射し
た後においても重合率は65%にすぎず、スチレンを完
全に重合させることは困難であつた。すなわちスチレン
は電子線で重合するモノマーとしては好適ではない。ア
クリロニトリルは電子線による重合速度はかなり大きく
5Mradの照射で重合率90%以上に達するが、アク
リロニトリルポリマーを附着した紙の表面は凹凸が生じ
、均一かつ滑らかな表面を得るには不都合であつた。こ
れに対し本発明方法において用いられるプレポリマ一、
例えば、ビスフエノールAタイプジグリシジルエーテル
(シエル社、エピコート1004)とアクリル酸を反応
させて得られる分子量、2000のプレポリマ一とエチ
ルアクリレートの混合比25:75(重量比)の混合液
を板紙に含浸させ、電子線を5Mrad照射して重合硬
化させると湿潤ノ時のリングクラツシユ強度10k9に
達するに要するポリマー附着量は99/イであり、また
乾折曲強度は360回であつた。
また上記プレポリマーーエチルアクリレート系混合物は
3Mradにより90%以上の重合率に達し、電子線照
射によつて重合処理するのに好都合である。これは本発
明方法の大きな利点の1つである。さらにプレポリマー
ーエチルアタリレート系混合物を用いるポリマー処理で
得られた板紙は従来法によるメタクリル酸メチル、スチ
レン、アクリロニトリルなどのモノマーの重合処理によ
つて得られる加工紙に比べ大きい吸水性をもつていると
いう特徴がある。
未処理板紙試料を20℃の水中に10分間浸漬し、これ
をひきあげて重量増加を測定して得られた吸水率は64
%であつた。スチレンあるいはメタクリル酸メチルのポ
リマーをそれぞれ109/イ附着した板紙の吸水量は3
0%、32%であつた。これに対し上記プレポリマーエ
チルアクリレート(25:75)の混合物を重合附着さ
せた板紙の吸水量は46%であり、吸水性がかなりある
のにもかかわらずすぐれた湿潤時におけるリングクラツ
シユ強度を示すことは明らかである。スチレンポリマー
の場合リングクラツシユ強度10k9を得るに要する附
着量は199/イであるからこのさいの吸水性は11%
にすぎない。すなわち満足すべき湿潤時の圧縮強度を得
るのに必要なポリマー附着量で比較すると、本発明方法
で得られた板紙はかなり大きい吸水性をもつているとい
う特徴を示す。従来の方法では湿潤時における圧縮強度
を増大するには吸水性を少なくすることが必要であると
の考え方が基本となつていたが、本発明方法では従来の
概念とは全く異なり、かなり吸水性を保有しながらかつ
すぐれた湿潤抗張強度、湿潤圧縮強度をもつた加工板紙
が製造できるのである。本発明方法において満足すべき
湿潤圧縮強度を得るに要するポリマー附着量はかなり小
さい。ポリマー附着量を調節するためにはアセトン、メ
タノールあるいはその他の有機溶剤などで適当濃度に稀
釈すればよい。プレポリマーーエチルアクリレートの混
合物のみではかなり粘性が大きいので上記溶剤を用いて
稀釈するのは板紙に均一に含浸、塗布するためにも有効
な手段である。
本発明方法においてプレポリマ一あるいはメチルアクリ
レート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートそれ
ぞれ単独に用いたのでは加工板紙に満足すべき性能は期
待できない。
プレポリマ一とメチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレートの群から選ばれた少なくとも1
種のモノマーの混合比は重量比で10:90〜40:6
0であり、好ましくは20:80〜30:70である。
この組成比によりプレポリマ一成分が多くなると満足す
べき湿潤圧縮強度を得るために要するポリマー附着量に
おいて加工板紙の乾折曲強度が充分でなく、またアクリ
レートモノマー成分が多くなると満足すべき湿潤圧縮強
度をもつた加工板紙を得ることが困難となる。本発明方
法に用いられるプレポリマ一としてはその分子量が30
0〜3,000好ましくは500〜2,000の範囲の
ものが適当である。
分子量が300より低いものは満足すべき湿潤圧縮強度
を得るのに要するポリマー附着量が増大しまた電子線照
射による重合速度が低下する。また分子量が高すぎると
含浸塗布のさいに粘度が高くて取扱い難いのみならず、
満足すべき湿潤圧縮強度を得るのに要するポリマー附着
量が増大する。本発明で用いるプレポリマ一は不飽和塩
基酸とビスフエノールAタイプジグリシジルエーテル又
はエポキシ化合物の反応生成物にして同一分子中に、エ
ステル結合を直接介して分子末端に少くとも1個のα,
β一エチレン性不飽和2重結合を有しかつ該エステル結
合に対してβ位置に少くとも1個の水酸基を有し分子量
が300〜3,000の範囲の不飽和のビニルエステル
プレポリマ一であり、一般には、CH2=CH−0CC
H2CHsM成る構造を少くとも1個有する化合物であ
つて例えば下記に示すような構造式の化合物である。
(n=0,1,2,−ー一) これらプレポリマ一は1個以上のエポキシ基を1分子中
に有する化合物であつて、例えばエピハロヒドリンとポ
リヒドロキシフエノール又はポリオールの反応により合
成されるグリシジルエーテルまたはグリシジルエステル
、または、分子中に2重結合を有しその酸化によつて得
られるエポキシ化合物などから選ばれた少くとも1種の
エポキシ化合物とアクリル酸、メタクリル酸で代表され
る不飽和一塩基酸の反応によつて得られ、または本発明
のプレポリマ一はポリヒドロキシフエノールかまたはポ
リカルボン酸とグリシジルアクリレートかグリシジルメ
タクリレートとの反応によつて得られる。
さらに本発明に用いられるプレポリマ一としては特公昭
45−1465に開示された変性エポキシアクリレート
も含む。本発明方法において使用しうる電子線はバンデ
グラーフ静電加速器、絶縁芯型変圧器型加速器などの加
速器よりの100KeV〜5KeV好ましくは500K
eV〜3KeVの電子線が用いられる。
照射量はとくに制限はないが、0.3〜10Mradが
最も普通に用いられる。電子線を用いる重合処理は周知
のごとく短時間・照射で反応を行うことができることで
あり、本発明方法においても乾湿圧縮強度のすぐれた板
紙類を高速度でしかも生産性よく製造できる。以下実施
例を挙げて本発明方法を詳細に説明する。実施例 1 段ボール紙(2209/M2、厚さ0.30m0(以下
5?板紙試料1゜と略記する)を長さ120m7!L幅
70mmのたんざく状に切断し、20℃65%相対湿度
(RH)の空気中で一定重量に達するまで調整しておく
重量は1.8439であつた。ビスフエノールAタイプ
ジグリシジルエーテル(シエル社商品名エピコート10
01)とアクリル酸を重合禁止剤、エステル化触媒の存
在下で反応させ、反応率95%のプレポリマ一(1)(
平均分子量1100)を得た。このプレポリマ一(1)
とエチルアクリートおよびアセトンを混合し、重量比5
:15:80の混合液を調製した。板紙試料を上記混合
液に約10秒間浸漬させ、あらかじめ重量を測定してお
いたポリエチレンで裏ばりしたアルミニウム袋に入れた
。この袋に窒素ガスを約20秒間吹き込み、空気を追出
してから袋を溶封した。袋ごと重量を測定し、アルミニ
ウム袋の重量を差し引いて求めた板紙に含浸された混合
液の重量は0.3279であつた。このようにして調製
されたアルミニウム袋に入れられた板紙試料を0.72
ル蝕の速度で移動するベルトコンベア一の上にのせて、
バンデグラーフ静電加速器(1.5MeV150μAl
2線量率0.25Mrad/Sec)よりの電子線で照
射し、5Mradの照射量を与えた。照射終了試料をア
ルミニウム袋より取り出し、70℃の真空乾燥器に日2
4時間入れ、未反応のモノマー及び溶剤を除去した。つ
いで20℃、65%RHの空気中で調整し、重量を測定
したところ、1.9079であつた。含浸されたエチル
アクリレートの重合率は99%であり、板紙にポリマー
が7.29/イ附着していることがわかつた。このよう
な処理後の板紙の表面は滑らかであった。このようにし
て処理した板紙試料の乾燥引張強さ(注1)、乾燥リン
グクラツシユ(注2)を測定したところそれぞれ34.
7kg、35.0k9であり、原板紙のそれぞれ31.
81<9、32,1k9に比べて幾分増大していた。次
に処理板紙の湿潤引張強さ(注3)、湿潤リングクラツ
シユ(注4)を測定したところそれぞれ10.3k9、
8.0k9であり、原板紙の3.2k9、2.5k9に
比べて著しく改善されていることがわかつた。処理板紙
の乾燥時の折曲強度(注5)は400回であり、これは
原板紙の850回にくらべて減少しているが、実用上差
支えなかつた。全く同様な操作で混合液の含浸量ならび
に照射量を変え種々のポリマー附着量の処理板紙を作成
し、湿潤引張強度、湿潤リングクラツシユ、乾折曲強度
および吸水性(注6)を試験した。試験の結果は表−1
の如くである。比較のためエチルアクリレートを含まな
いプレポリマ一(1)とアセトンの比が10:90(重
量比)の混合液およびプレポリマ一(1)を含まないエ
チルアクリレートとメタノールの比が60:40(重量
比)の混合液を用いて全く同様の操作で板紙を処理し、
その性能を試験した結果を参考として表−2に掲げる。
これらの結果をみるとプレポリマ一・(1)(平均分子
量1100)とエチルアクリレートの混合液を板紙に加
工したものは必要ポリマー量および乾折曲強度の点にお
いてそれぞれ単独に用いたものよりも明らかに改良され
ていることがわかる。
注1 乾引張強度インストロン TM−M型を用い、次
の条件で測定した。
試料は20℃、65%RHの大気中にて調整したもの。
注2乾リングクラツシユ インストロン TM−M型を用い、次の条件で測定した
試料は20℃、65%RHの大気中にて調整したもの。
注3湿潤引張強度 インストロン TM−M型を用いた。
20℃の水中に試料を10分間浸漬して後直ちに測定し
た。
その他の条件は乾引張強度のそれと荷重1k920℃、
65%RHの大気中にて調製したもの。注6吸水性 試料を20℃の水中に10分間浸漬してからフイルター
ペーパ一で過剰の水を除き、水中浸漬前後の重量差より
吸水性をみる。
実施例 2 プレポリマ一(1)(平均分子量1,100)、エチル
アクリレートおよびアセトンの重量比8:12:80の
混合液を調製した。
板紙の処理方法および板紙の試験方法は実施例1と同様
に行なつた。処理板紙の試験の結果は表−3の如くであ
る。この結果よりプレポリマ一が多くなり、エチルアク
リレートの量が少なくなつた場合には実施例1の結果よ
りも湿潤時の必要ポリマー量が多くなり、乾折曲強度も
低下することがわかる。実施例 3 プレポリマ一(1)(平均分子量1100)、エチルア
クリレートおよびアセトンを混合し、5:35:60(
重量比)の混合液を調製した。
板紙の処理方法および板紙の試験方法は実施例1と同様
に行つた。処理板紙の試験の結果は表−4の如くである
。この結果よりエチルアクリレートの量が多くなつた場
合には実施例1よりも必要ポリマー量が多くなり、また
実施例2の乾折曲強度よりもや\改善されていることが
わかる。
実施例 4 実施例1,2,3ではモノマーとしてエチルアクリレー
トを使用したが、実施例4ではモノマーメチルアタリレ
ート単独では湿潤引張強度、乾折曲強度は極度に低いこ
とがわかる。
実施例 5 プレポリマ一(1)(平均分子量1,100)、ブチと
してメチルアクリレートを用いた。
プレポリマー(1)(平均分子量1,100)、メチル
アクリレートおよびアセトンを混合して重量比5:15
:80の混合液を調製した。板紙の処理方法および板紙
の試験方法は実施例1と同様に行つた。結果は表−5の
如くである。比較のためプレポリマ一(1)を含まない
メチルアクリレートとメタノールの比が40:60(重
量比の混合液を調製し、実施例1と全く同様の操作で板
紙を処理した結果を参考として表−6に示す。
上記混合液の結果は実施例1とほゞ同程度の値を示して
いるが、乾折曲強度が低下している。比較のためプレポ
リマ一を含まないブチルアクリレトートとメタノールの
比が40:60(重量比)の混合液を調製し、実施例1
と同様の操作で板紙を処理した結果を表−8に示す。ブ
チルアクリレート単独ではメチルアクリレートと同様、
湿潤引張強度、乾折曲強度は極度に低いことがわかる。
実施例 6 実施例1〜5に用いたプレポリマ一(1)は分子量が1
,100であつたが、実施例6ではビスフエノールAタ
イプジグリシジル−エーテル(チバガイギー社アラルダ
イト GY−250)とアクリル酸を重合禁止剤、エス
テル化触媒の存在下で反応させ反応率96%のプレポリ
マ一()(平均分子量530)を得た。
このプレポリマ一(H)とエテルアクリレートおよびア
セトンを用いた重量比5:15:80の混合液を調製し
た。板紙の処理方法および試験方法は実施例1と同様に
行つた。結果を表−9に示す。この結果より10k9と
なる湿潤引張強度でのポリマー附着量が湿潤リングクラ
ツシユのそれよりもポリマーが多く必要とする点が実施
例1〜5とは異っている。実施例 7 ビスフエノールAタイプジグリシジルエーテル(シエル
社エピコート1004)とアクリル酸を:重合禁止剤、
エステル化触媒の存在下で反応し、反応率93%のプレ
ポリマー旧(平均分子量2,100)を得た。
プレポリマ一(mとエチルアクリレート、アセトンの混
合割合を5:15:80(重量比)とした混合液を調製
した。板紙の処理方法および試験方法は実施例1と同様
に行つた。結果は表10の如くである。実施例 8 脂肪族ジカルボン酸タイプジグリシジルエステル(昭和
電工(株)シヨウダイン550)とアクリル酸を重合禁
止剤、エステル化触媒の存在下で反応させ、反応率95
%のプレポリマ一(M(平均分子量475)を得た。
プレポリマ一(資)、エチルアクリレートおよびメタノ
ールの混合割合が重量比5:15:80の混合液を調製
した。板紙の処理方法および試験方法は実施例1と同様
に行つた。結果は表−11の如くである。比較のためエ
チルアクリレートを用いずプレポリマ一(Mとメタノー
ルの混合比が10:90(重量比)となる混合液を調製
し、板紙を実施例1と同様に処理して試験を行つた。
表−12がその結果である。実施例 9 ポリエピクロロヒドリンジグリシジルエーテル(日東化
成エポニツト012)とアクリル酸を重合禁止剤、エス
テル化触媒の存在下で反応し、反応率95%のプレポリ
マ一(V(平均分子量400)を得た。
プレポリマ一(、エチルアクリレートおよびメタノール
が7:21:72(重量比)の混合液を調製した。板紙
の処理方法および試験方法は実施例1と同様に行つた。
結果は表−13の如くである。実施例 10 一般式 で表されるダイマー酸変性ビスフエノールAジグリシジ
ルエーテル(シエル社、エピコート872)とアクリル
酸を重合禁止剤、エステル化触媒の存在下で反応し、反
応率95%のプレポリマ一(W)(平均分子量990)
を得た。
プレポリマ一(、工チルアクリレートおよびメタノール
が7:21:72(重量比)の混合液を調製した。板紙
の処理方法および試験方法は実施例1と同様に行った。
結果は表−14の如くである。実施例 11 下表に示す様にプレポリマ一(1)とエチルアクリレー
トの混合比率を変化させたことを除いては実施例1と同
じ方法を繰り返して製造された板紙類1の物性の変化を
見た。
以上の如くプレポリマ一とモノマーを10:90〜40
:60の範囲で混合した系の場合、板紙を段ボール箱に
した際に要求される耐折強度として200回以上得られ
、しかもプレポリマ一10%以上で吸水性が約40%以
上あり、段ボールとしての貼合適性及び包装内容物の保
全に効を奏することがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 板紙類にポリマー等を含浸させ板紙内部で重合させ
    て湿圧強度のすぐれた加工板紙類を製造する方法におい
    て;不飽和塩基酸とビスフェノールAタイプグリシジル
    エーテル又はエポキシ化合物の反応生成物にしてエステ
    ル結合を直接介して分子末端に少くとも1個のα,β−
    エチレン性不飽和2重結合を有しかつ該エステル結合に
    対してβ位置に少くとも1個の水酸基を有し分子量が3
    00〜3,000の範囲の不飽和のビニルエステルプレ
    ポリマーとメチルアクリレート、エチルアクリレートお
    よびブチルアクリレートから成る群より選ばれた少くと
    も1種のモノマーを重量比10:90〜10:60の割
    合で混合した混合物を板紙類に含浸およびまたは塗布し
    て電子線を照射し重合させることを特徴とする増強され
    た湿圧縮強度をもつ加工板紙類の製造方法。
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