JPS5852456B2 - 未脱酸鋼の連続鋳造方法 - Google Patents
未脱酸鋼の連続鋳造方法Info
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- JPS5852456B2 JPS5852456B2 JP53135776A JP13577678A JPS5852456B2 JP S5852456 B2 JPS5852456 B2 JP S5852456B2 JP 53135776 A JP53135776 A JP 53135776A JP 13577678 A JP13577678 A JP 13577678A JP S5852456 B2 JPS5852456 B2 JP S5852456B2
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- molten steel
- steel
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/10—Supplying or treating molten metal
- B22D11/11—Treating the molten metal
- B22D11/114—Treating the molten metal by using agitating or vibrating means
- B22D11/115—Treating the molten metal by using agitating or vibrating means by using magnetic fields
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D11/00—Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
- B22D11/10—Supplying or treating molten metal
- B22D11/11—Treating the molten metal
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
- Mixers With Rotating Receptacles And Mixers With Vibration Mechanisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はリムド鋼あるいはセミキルド鋼相当のいわゆる
未脱酸鋼の連続鋳造による製造方法に関するものである
。
未脱酸鋼の連続鋳造による製造方法に関するものである
。
リムド鋼、セミキルド鋼相当の鋼を連続鋳造で製造する
試みは古くから行なわれているが、操業性ならびに品質
、特に表面気泡欠陥の問題から未だ実用化に至っていな
い。
試みは古くから行なわれているが、操業性ならびに品質
、特に表面気泡欠陥の問題から未だ実用化に至っていな
い。
現在これらの鋼種に相当するものとしては、過剰のAA
、Siで脱酸したものを連続鋳造に供して鋳造するのが
一般的であるが、これら脱酸に要する合金の使用は連鋳
化の利点を低下させるものとなっている。
、Siで脱酸したものを連続鋳造に供して鋳造するのが
一般的であるが、これら脱酸に要する合金の使用は連鋳
化の利点を低下させるものとなっている。
その改善策として、A#、Si等の脱酸剤の使用量の低
下が試行されているが、脱酸剤の使用量の低下にともな
って溶鋼中の自由酸素濃度は増加し、ある一定レベルを
超えるとこの酸素は溶鋼中の炭素と反応し、COガスを
生じ、若干のH2t N2と共にスラブ表面にピンホー
ル欠陥を形成する。
下が試行されているが、脱酸剤の使用量の低下にともな
って溶鋼中の自由酸素濃度は増加し、ある一定レベルを
超えるとこの酸素は溶鋼中の炭素と反応し、COガスを
生じ、若干のH2t N2と共にスラブ表面にピンホー
ル欠陥を形成する。
一方高酸素溶鋼の連鋳化に電磁攪拌を利用し、凝固界面
に生皮する気泡を除去する内容の公知例は幾例かある。
に生皮する気泡を除去する内容の公知例は幾例かある。
これらの思想は強力な攪拌により凝固界面に発生した気
泡をできるだけ早くはく離、浮上させるとしたものであ
る。
泡をできるだけ早くはく離、浮上させるとしたものであ
る。
このような物理的気泡除去に要する溶鋼流速は約1.0
m/sec以上であり、この値は例えば特開昭51−
2621号公報で開示されている値とよく一致している
。
m/sec以上であり、この値は例えば特開昭51−
2621号公報で開示されている値とよく一致している
。
しかし、現在の連鋳操業を考慮してみると、鋳型内潤滑
および溶鋼の湯面温度低下防止、再酸化防止、溶鋼中の
介在物の吸着等の点から鋳型パウダーは必要不可欠であ
るが、鋳型内において1m/sec以上といった強烈な
攪拌溶鋼流が存在する場合、プラスの凝固時にこの鋳型
パウダーを巻き込んで品質欠陥となる危険性が極めて高
い。
および溶鋼の湯面温度低下防止、再酸化防止、溶鋼中の
介在物の吸着等の点から鋳型パウダーは必要不可欠であ
るが、鋳型内において1m/sec以上といった強烈な
攪拌溶鋼流が存在する場合、プラスの凝固時にこの鋳型
パウダーを巻き込んで品質欠陥となる危険性が極めて高
い。
また巻き込みまでに至らない場合でもパウダーの流れ込
みが不均一となってパウダ一本来の機能が発揮されない
こととなる。
みが不均一となってパウダ一本来の機能が発揮されない
こととなる。
電磁攪拌による溶鋼流速を低くした報告例としては、例
えば特開昭50−68915号公報があるが、これは鋳
型下方に鋳造方向に垂直に電磁攪拌装置を設置し溶鋼流
速を0.2〜0.5m/sec以上としたものである。
えば特開昭50−68915号公報があるが、これは鋳
型下方に鋳造方向に垂直に電磁攪拌装置を設置し溶鋼流
速を0.2〜0.5m/sec以上としたものである。
しかしながらその下限値は上述の1.0m/SeCに比
べれば低いとはいうものの、その根底思想は成るべく高
い値を指向したものである。
べれば低いとはいうものの、その根底思想は成るべく高
い値を指向したものである。
しかも得ようとする溶鋼流は鋳型内湯面に対して垂直の
対流もしくは循環流であることにより、溶鋼流の下限値
を例えば0.5m/secに折角低下させたにもかかわ
らず、実作業上は未だメニスカス上のパウダーの不均一
分布、並びにパウダー流れ込みの不均一、更には巻き込
みといった懸念がある。
対流もしくは循環流であることにより、溶鋼流の下限値
を例えば0.5m/secに折角低下させたにもかかわ
らず、実作業上は未だメニスカス上のパウダーの不均一
分布、並びにパウダー流れ込みの不均一、更には巻き込
みといった懸念がある。
上記の欠点を解消するものとして本願出願人は特願昭5
3−99972号発明を提供した。
3−99972号発明を提供した。
これによると鋳型内湯面に、鋳型長辺方向の流れを与え
、後でガス気泡となる気泡様自身の生成を鋳造初期段階
で抑止するため0.1〜0.5m/secといった緩や
かな溶鋼流速にできる。
、後でガス気泡となる気泡様自身の生成を鋳造初期段階
で抑止するため0.1〜0.5m/secといった緩や
かな溶鋼流速にできる。
このように特願昭53−99972号発明により、気泡
の発生の防止並びに鋳造作業に支障のない最適な流速が
判明した。
の発生の防止並びに鋳造作業に支障のない最適な流速が
判明した。
しかしながらその後の本発明者らの実験、研究結果によ
ると、上記の流速以外に他の条件をも整えればより安定
的に未脱酸鋼の連鋳化が行なえることが判明した。
ると、上記の流速以外に他の条件をも整えればより安定
的に未脱酸鋼の連鋳化が行なえることが判明した。
すなわち、上記の流速の攪拌流を得る例として例えば鋳
型内溶鋼湯面に対して垂直の循環流パターンを採用した
場合に欠配する欠点が生じる。
型内溶鋼湯面に対して垂直の循環流パターンを採用した
場合に欠配する欠点が生じる。
第1図に上記の攪拌パターンの水モデル実験結果を模型
的に示すが、この実験結果に示すように、鋳型内溶鋼湯
面1に対して垂直の循環流であると、この溶鋼流2が湯
面に到達した場合、湯面1全体にわたって均一な所望流
速の溶鋼流を及ぼすことができない。
的に示すが、この実験結果に示すように、鋳型内溶鋼湯
面1に対して垂直の循環流であると、この溶鋼流2が湯
面に到達した場合、湯面1全体にわたって均一な所望流
速の溶鋼流を及ぼすことができない。
すなわち所望流速の溶鋼流を必ずしも鋳型短辺3部の湯
面にまでも与えることができず、第1図Aに示した部分
に流れの“よどみ部を生じる。
面にまでも与えることができず、第1図Aに示した部分
に流れの“よどみ部を生じる。
更に湯面に到達した溶鋼流は浸漬ノズル4に衝突し流速
が低下し反対側の鋳型短辺3部(第1図B部)でもまた
もや6よどみ”′部を生じる。
が低下し反対側の鋳型短辺3部(第1図B部)でもまた
もや6よどみ”′部を生じる。
溶鋼流が対流の場合にも同じく両鋳型短辺部ないしは中
央部でも6よどみ′部が生じる。
央部でも6よどみ′部が生じる。
この現象は上記の攪拌パターンを与えて鋳造した際に、
含有酸素量が多いもの程、両短辺部に表面気泡が出やす
いことから裏付けされる。
含有酸素量が多いもの程、両短辺部に表面気泡が出やす
いことから裏付けされる。
従って、上記第1図の攪拌パターンにより湯面1の鋳型
長辺方向中央部で0.1〜0.5m/secの溶鋼流動
が実現されている場合においても、鋳型の両短辺3部で
は0〜0.1 m/secの場合が存在し、このためこ
の部分では表面気泡が残存し易く、溶鋼中の酸素濃度に
よってはその程度が極めて悪化し、圧延後の成品に表面
疵等の欠陥を生せしめることになる。
長辺方向中央部で0.1〜0.5m/secの溶鋼流動
が実現されている場合においても、鋳型の両短辺3部で
は0〜0.1 m/secの場合が存在し、このためこ
の部分では表面気泡が残存し易く、溶鋼中の酸素濃度に
よってはその程度が極めて悪化し、圧延後の成品に表面
疵等の欠陥を生せしめることになる。
上記のよどみ部は溶鋼の流速を早めることにより最小限
に抑えることは可能であるが、この場合鋳型長辺方向湯
面中央部での溶鋼流速は可成りな値、例えば1m/Se
C以上にも達し、パウダー5の偏り部Cやパウダー5の
無い部分りができることによるパウダー5の不均一分布
、パウダー流れ込みの不均一、さらにはパウダーの巻き
込みという悪い現象を生ずることになる。
に抑えることは可能であるが、この場合鋳型長辺方向湯
面中央部での溶鋼流速は可成りな値、例えば1m/Se
C以上にも達し、パウダー5の偏り部Cやパウダー5の
無い部分りができることによるパウダー5の不均一分布
、パウダー流れ込みの不均一、さらにはパウダーの巻き
込みという悪い現象を生ずることになる。
以上のように先願発明においては、未脱酸鋼の連鋳化を
可能にする最適流速並びにそれを与える位置を安定化せ
しめたが、本発明はその流速を安定的に全体に対して与
える与え方について解明したものである。
可能にする最適流速並びにそれを与える位置を安定化せ
しめたが、本発明はその流速を安定的に全体に対して与
える与え方について解明したものである。
本発明は上記の先願発明の改良を行ったもので電磁攪拌
装置による未脱酸鋼の連続鋳造化を安定的に可能ならし
める攪拌流の与え方を開発したものである。
装置による未脱酸鋼の連続鋳造化を安定的に可能ならし
める攪拌流の与え方を開発したものである。
すなわち、鋳造作業に支障を来たさないように流速の溶
鋼流動を凝固開始点前後の溶鋼にスラブ鋳型横断面の隅
々にまで行きわたるように与えることにより、このよう
な極力緩やかな溶鋼流動でもって後述のガス気泡様の発
生を鋳型短辺部を含め全体にわたって防止し、もってパ
ウダーの巻き込みあるいは湯面におけるパウダーの不均
一分布、更にパウダー流れ込みの不均一を防止したもの
であり、これにより、未脱酸鋼の連鋳化を品質上、操業
上のトラブルを生せしめることなく可能ならしめたもの
である。
鋼流動を凝固開始点前後の溶鋼にスラブ鋳型横断面の隅
々にまで行きわたるように与えることにより、このよう
な極力緩やかな溶鋼流動でもって後述のガス気泡様の発
生を鋳型短辺部を含め全体にわたって防止し、もってパ
ウダーの巻き込みあるいは湯面におけるパウダーの不均
一分布、更にパウダー流れ込みの不均一を防止したもの
であり、これにより、未脱酸鋼の連鋳化を品質上、操業
上のトラブルを生せしめることなく可能ならしめたもの
である。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明者らは先ずリムド、セミキルド鋼の連鋳化の場合
のように、脱酸不足状態のときに生ずる(CO)ガスあ
るいは(CO+C02)ガスによるスラブ表面欠陥の生
成機構について調査を行なった。
のように、脱酸不足状態のときに生ずる(CO)ガスあ
るいは(CO+C02)ガスによるスラブ表面欠陥の生
成機構について調査を行なった。
すなわち、凝固界面に気泡が発生し、いわゆるピンホー
ルが形成される過程は、気泡の核発生とその成長に分け
て考えることができる。
ルが形成される過程は、気泡の核発生とその成長に分け
て考えることができる。
実験結果によると、一旦気泡が発生したならばこれが成
長するには気泡内のガス分圧Pco:1 (aim)で
十分であるが、凝固界面での核発生にはPco:2〜3
(atm)が必要であるというものであった。
長するには気泡内のガス分圧Pco:1 (aim)で
十分であるが、凝固界面での核発生にはPco:2〜3
(atm)が必要であるというものであった。
この事実は核発生自体はおこりにくいが、一旦核ができ
ると気泡は容易に成長することを意味する。
ると気泡は容易に成長することを意味する。
上記ピンホールを発生させる気泡様の生成については溶
鋼中の炭素、酸素の濃度が起因しており、第2図に示す
ように溶鋼中の成分元素が濃縮される凝固界面において
その可能性が高くなり、一定の濃度以上、すなわちCで
以上、例えば第2図のCxとなると気泡核が生成される
。
鋼中の炭素、酸素の濃度が起因しており、第2図に示す
ように溶鋼中の成分元素が濃縮される凝固界面において
その可能性が高くなり、一定の濃度以上、すなわちCで
以上、例えば第2図のCxとなると気泡核が生成される
。
このことは凝固開始点からすでに後で成長じてピンホー
ル欠陥を生じさせる気泡核が発生することを示す。
ル欠陥を生じさせる気泡核が発生することを示す。
従って凝固界面に一定値以上の流動を与えた場合、気泡
の生成に関与する元素の濃度分布は第2図1点* 鎖線のようになり、界面での値がCxを下まわる例えば
第2図のC/の場合、気泡の核生成を阻止することが可
能となる。
の生成に関与する元素の濃度分布は第2図1点* 鎖線のようになり、界面での値がCxを下まわる例えば
第2図のC/の場合、気泡の核生成を阻止することが可
能となる。
第2図において、Clは液相中の元素濃度、C5は固相
中の元素濃度を示す。
中の元素濃度を示す。
本発明は上記調査結果をもとにして得た1)気泡の核発
生はその成長に比べておこりに<<、所定値以上のC1
0濃度を必要とすること、2)表面気泡を発生させる気
泡核は凝固開始からすでに発生する事実、そして鋳型湯
面に対して垂直な溶鋼対流もしくは循環流では3)パウ
ダーの巻き込み、不均一分布が生じやすいこと、 更に
は4)鋳型両短辺部で溶鋼流のよどみ部が生じ、ピンホ
ールが発生しやすいことに着目し、スラブ鋳型内溶鋼の
特に湯面自身にその全体に対して(湯面の隅々にまで)
均一なそして気泡核の生成を阻止する速度を持つ鋳型横
断面水平面の溶鋼流動を与えるようにしたものである。
生はその成長に比べておこりに<<、所定値以上のC1
0濃度を必要とすること、2)表面気泡を発生させる気
泡核は凝固開始からすでに発生する事実、そして鋳型湯
面に対して垂直な溶鋼対流もしくは循環流では3)パウ
ダーの巻き込み、不均一分布が生じやすいこと、 更に
は4)鋳型両短辺部で溶鋼流のよどみ部が生じ、ピンホ
ールが発生しやすいことに着目し、スラブ鋳型内溶鋼の
特に湯面自身にその全体に対して(湯面の隅々にまで)
均一なそして気泡核の生成を阻止する速度を持つ鋳型横
断面水平面の溶鋼流動を与えるようにしたものである。
このような溶鋼流を鋳型内湯面に与えることにより、パ
ウダーの巻き込み、平均−分布更には鋳片両短辺部にピ
ンホールを生じさせることな〈従来に比し極力緩やかな
溶鋼流でもって、効果的に未脱酸鋼の連鋳を可能ならし
めたものである。
ウダーの巻き込み、平均−分布更には鋳片両短辺部にピ
ンホールを生じさせることな〈従来に比し極力緩やかな
溶鋼流でもって、効果的に未脱酸鋼の連鋳を可能ならし
めたものである。
すなわち、前出の従来例特開昭51−2621号公報に
おいては気泡核が生成された後に生成される気泡それ自
体を物理的に浮上させようという思想であるところから
鋳型内部の溶鋼流速を1〜3m/sec以上といった強
烈な攪拌が必要となり、また、前出の特開昭50−68
915号公報に示されるような鋳型内湯面に対して垂直
な対流もしくは循環流を与える溶鋼流動パターンにおい
ては、鋳型内面短辺部においてよどみ部が生じ、気泡核
の発生を阻止するに必要な流速を全体的に得られないこ
とから、鋳型内溶鋼流速が不均一となり、鋳型短辺部の
凝固界面でのC,Oの濃度が核生成に必要な値Cxを超
え、その結果鋳片の短辺部に表面気泡が残存してしまう
。
おいては気泡核が生成された後に生成される気泡それ自
体を物理的に浮上させようという思想であるところから
鋳型内部の溶鋼流速を1〜3m/sec以上といった強
烈な攪拌が必要となり、また、前出の特開昭50−68
915号公報に示されるような鋳型内湯面に対して垂直
な対流もしくは循環流を与える溶鋼流動パターンにおい
ては、鋳型内面短辺部においてよどみ部が生じ、気泡核
の発生を阻止するに必要な流速を全体的に得られないこ
とから、鋳型内溶鋼流速が不均一となり、鋳型短辺部の
凝固界面でのC,Oの濃度が核生成に必要な値Cxを超
え、その結果鋳片の短辺部に表面気泡が残存してしまう
。
また、パウダーの巻き込み、不均一分布といった問題点
も同時にかかえているのである。
も同時にかかえているのである。
また、先願においても流速自体は極めて低く効果的では
あったが、溶鋼流動の与え方が明確でないため、均一な
溶鋼流速が得られず、鋳型短辺部によどみ部が生じ安定
的に気泡発生を抑止できなかったものである。
あったが、溶鋼流動の与え方が明確でないため、均一な
溶鋼流速が得られず、鋳型短辺部によどみ部が生じ安定
的に気泡発生を抑止できなかったものである。
これらの例に対し、本発明は第3図に示すように鋳型6
内湯面1自身にその横断面に対して水平で、気泡核の発
生を防止するだけの流速の溶鋼回転流7を与え、溶鋼流
動を鋳型6内の隅々にまで行きわたるようにする思想な
ので、湯面1における溶鋼の流れによどみ部はなく全体
的に均一な溶鋼流れγが得られる。
内湯面1自身にその横断面に対して水平で、気泡核の発
生を防止するだけの流速の溶鋼回転流7を与え、溶鋼流
動を鋳型6内の隅々にまで行きわたるようにする思想な
ので、湯面1における溶鋼の流れによどみ部はなく全体
的に均一な溶鋼流れγが得られる。
これにより従来のような強烈な溶鋼流を不要とし、気泡
核の発生防止に最低限必要な溶鋼流だけで表面気泡の発
生を完全に防止でき、このように溶鋼流が緩やかなこと
とその溶鋼流のパターンが鋳型横断面に対して水平の回
転流γであることとが相まって鋳型パウダーの巻き込み
、流れ込みの不均一、更には不均一分布の問題点をも同
時に解消できるものである。
核の発生防止に最低限必要な溶鋼流だけで表面気泡の発
生を完全に防止でき、このように溶鋼流が緩やかなこと
とその溶鋼流のパターンが鋳型横断面に対して水平の回
転流γであることとが相まって鋳型パウダーの巻き込み
、流れ込みの不均一、更には不均一分布の問題点をも同
時に解消できるものである。
かくして本発明により、リムド、セミキルド鋼相当の未
脱酸鋼の工業的実施が実現できるものである。
脱酸鋼の工業的実施が実現できるものである。
上記本発明に基づき、鋳型内湯面にその横断面に対して
水平方向に与える回転流の流速については以下の通りで
ある。
水平方向に与える回転流の流速については以下の通りで
ある。
先ず本発明の対象の未脱酸鋼はインゴット法でいうリム
ド、セミキルド鋼とほぼ同じものを示し、リムド鋼は、
C<0.10%、 S i<0.10%。
ド、セミキルド鋼とほぼ同じものを示し、リムド鋼は、
C<0.10%、 S i<0.10%。
Mn<0.30%、 P<0.025%、 S<0.0
25饅の溶鋼にO〜2.0KGI/l−5tee1の脱
酸剤を添加して溶鋼中自由酸素を50〜400 ppm
としたものを、またセミキルド鋼はC=0.10〜0.
30% 、 S i=0.02〜0.20%、Mn=0
.20〜1600%、 P<0.025%、S<0.0
25%。
25饅の溶鋼にO〜2.0KGI/l−5tee1の脱
酸剤を添加して溶鋼中自由酸素を50〜400 ppm
としたものを、またセミキルド鋼はC=0.10〜0.
30% 、 S i=0.02〜0.20%、Mn=0
.20〜1600%、 P<0.025%、S<0.0
25%。
5olAl=tr s自由酸素を50〜1100ppと
したものである。
したものである。
なお、リムド鋼においては、ボイリング現象が生じ鋳造
作業そのものを困難とするので、上限は低い方が好まし
い。
作業そのものを困難とするので、上限は低い方が好まし
い。
上記の未脱酸鋼を連続鋳造する際の最適な湯面回転流の
流速は実験により定量化した。
流速は実験により定量化した。
すなわち、鋳型内湯面の溶鋼流速を全体的に0.1m/
sec以上とすれば安定的に鋳片短辺部においても表面
気泡が発生しないという所望効果が得られた。
sec以上とすれば安定的に鋳片短辺部においても表面
気泡が発生しないという所望効果が得られた。
上限については、操業性の確保の面から規制される。
先願発明では一方向のみの流れを湯面に与えることから
、鋳型内厚さ方向の中央部での流速が最も早くなり、注
入ノズル位置において湯面に乱れが生じたり、パウダー
の偏りが生じるので上限値を0.5 m/secと比較
的低く抑える必要があった。
、鋳型内厚さ方向の中央部での流速が最も早くなり、注
入ノズル位置において湯面に乱れが生じたり、パウダー
の偏りが生じるので上限値を0.5 m/secと比較
的低く抑える必要があった。
これに対し本発明での水平方向の回転流であると鋳型周
辺部(鋳型内凝固界面)で所望の流速が得られるのみで
、中央部では流動は殆んど生じず、湯面そのものが安定
していることから、上限値を先願の0.5m/SeCよ
りも引き上げることができたものである。
辺部(鋳型内凝固界面)で所望の流速が得られるのみで
、中央部では流動は殆んど生じず、湯面そのものが安定
していることから、上限値を先願の0.5m/SeCよ
りも引き上げることができたものである。
但し、この回転流の流速が速すぎる場合には、パウダー
による鋳型面と鋳片表面との潤滑作用が得られなくなり
、パウダーの本来機能の一つが発揮されなくなる。
による鋳型面と鋳片表面との潤滑作用が得られなくなり
、パウダーの本来機能の一つが発揮されなくなる。
この潤滑作用に不均衡が生じ始める限界点は1.0 m
/secの流速であり、これは実験により定量化した。
/secの流速であり、これは実験により定量化した。
上記パウダーの潤滑作用に不均衡が生じると凝固厚さに
も不均衡が生じ、応力差によるたて割れ表面欠陥が発生
したり、最悪の場合はブレークアウトにもつながる。
も不均衡が生じ、応力差によるたて割れ表面欠陥が発生
したり、最悪の場合はブレークアウトにもつながる。
このように本発明に基づき鋳型内溶鋼に与える回転流の
最適流速範囲は0.1〜1.0m/secである。
最適流速範囲は0.1〜1.0m/secである。
安定性を考慮しより好ましい範囲は0.1〜0.5 m
/secである。
/secである。
第8図は溶鋼の回転流速(m/5ec)とピンホール判
定及びパウダ巻込み発生率との関係を示したものである
。
定及びパウダ巻込み発生率との関係を示したものである
。
第8図においてピンホールの判定A、Bは合格、C,D
は降格、Eはスクラップである。
は降格、Eはスクラップである。
この図から、本発明に従って溶鋼の回転流速を0.1〜
1.0m/secに限定にすることによって、パウダー
を巻込むことなくピンホールのない健全なスラブを得る
ことができることが判る。
1.0m/secに限定にすることによって、パウダー
を巻込むことなくピンホールのない健全なスラブを得る
ことができることが判る。
次に本発明に従い鋳型内凝固界面の溶鋼へ溶鋼回転流を
与える具体的手段としては、経済性、安定性を考慮し電
磁攪拌装置が最適である。
与える具体的手段としては、経済性、安定性を考慮し電
磁攪拌装置が最適である。
回転流速のコントロールは電磁攪拌装置、例えば電磁攪
拌コイル(リニアーモーター)に通電する電流を変更し
ておこなう。
拌コイル(リニアーモーター)に通電する電流を変更し
ておこなう。
もちろん鋳型の銅板厚み、銅板の電気伝導度などにより
、通電する電流は異なるが、銅板の電気伝導度4.2
X 10” U/cm、銅板厚み10mmのときに電流
40〜400Aで回転流速0.1〜1.0 m/ se
cに相当する。
、通電する電流は異なるが、銅板の電気伝導度4.2
X 10” U/cm、銅板厚み10mmのときに電流
40〜400Aで回転流速0.1〜1.0 m/ se
cに相当する。
なお電流と回転流速は一次関数の関係を有する。
かくして鋳型内湯面に回転流を与えるには鋳型自体に電
磁攪拌装置を設ける必要がある。
磁攪拌装置を設ける必要がある。
この場合鋼鋳造用の鋳型は通常銅鋳型を使用しており、
電源としては低周波電源を使用することが好ましい。
電源としては低周波電源を使用することが好ましい。
但し、第4図に示すようにスラブ鋳型6の長辺8の一辺
だけに電磁攪拌装置9を設けた場合では、鋳造厚みにも
よるが、装置9を設けた側にしか所望流速の溶鋼流動は
生ぜず回転流が得られない。
だけに電磁攪拌装置9を設けた場合では、鋳造厚みにも
よるが、装置9を設けた側にしか所望流速の溶鋼流動は
生ぜず回転流が得られない。
出力を上昇させれば、対面側にもその影響が与えられ回
転流そのものは得られるが、この回転流では設置側が強
力、対面側が弱いというように凝固界面全体にかつ均一
に本発明でいう0.1〜1.0m/secを満足させる
ことができず所期の目的が遠戚できない。
転流そのものは得られるが、この回転流では設置側が強
力、対面側が弱いというように凝固界面全体にかつ均一
に本発明でいう0.1〜1.0m/secを満足させる
ことができず所期の目的が遠戚できない。
更に出力を上昇させること自体、電磁攪拌装置9を鋳型
6に設置することを考慮して、装置の大型化にて設備的
な不利を強いられる。
6に設置することを考慮して、装置の大型化にて設備的
な不利を強いられる。
しかして本発明は第5図に示すように鋳型6の長月側8
に夫々電磁攪拌装置9を設け、それぞれに反対方向の推
力10,10’を与えるようにして装置9の出力を大き
くすることなく、例えば湯面全体に0.1〜1.0m/
secといった気泡核の除去に有効な回転流7を均一に
与えるものであり、これにより本発明所期の目的を遠戚
するものである。
に夫々電磁攪拌装置9を設け、それぞれに反対方向の推
力10,10’を与えるようにして装置9の出力を大き
くすることなく、例えば湯面全体に0.1〜1.0m/
secといった気泡核の除去に有効な回転流7を均一に
与えるものであり、これにより本発明所期の目的を遠戚
するものである。
上記の配置で鋳型内湯面に回転流動を与えるに際し湯面
だけに0.1〜1.0m/secの流速の回転流動を与
えることだけでは不充分である。
だけに0.1〜1.0m/secの流速の回転流動を与
えることだけでは不充分である。
すなわち、現実の工程では鋳造鋳片の再加熱−圧延時に
おいて可成りのスケールオフが考えられることから、発
生気泡をこの量に相当する分より内側に位置させる必要
がある。
おいて可成りのスケールオフが考えられることから、発
生気泡をこの量に相当する分より内側に位置させる必要
がある。
従って、本発明の実施に当っては、湯面に0.1〜1.
0m/secの回転流を与えるのみならず、そこから上
記のスケールオフ量に相当以上の厚みの凝固厚が得られ
るまでの凝固界面にも溶鋼流動を与える必要がある。
0m/secの回転流を与えるのみならず、そこから上
記のスケールオフ量に相当以上の厚みの凝固厚が得られ
るまでの凝固界面にも溶鋼流動を与える必要がある。
しかし現実にはこのスケールオフ量は1〜2m/m程度
であり、それに相当する凝固厚さ位置は湯面下20m/
m程度であるから、電磁攪拌装置の設置位置を工夫して
この湯面下20m/mの位置にも0.1m/sec以上
の流速が与えられるように注意する。
であり、それに相当する凝固厚さ位置は湯面下20m/
m程度であるから、電磁攪拌装置の設置位置を工夫して
この湯面下20m/mの位置にも0.1m/sec以上
の流速が与えられるように注意する。
第6図に高さ方向での電磁攪拌装置9の配置を示す。
この場合当然、湯面の流速が0.1〜1.0m/sec
となるように電磁攪拌装置の出力を調節する。
となるように電磁攪拌装置の出力を調節する。
(流速のピークは設置点となる。)本発明は以上のよう
にして未脱酸鋼の連続鋳造を行なうものである。
にして未脱酸鋼の連続鋳造を行なうものである。
本発明の実施において、鋳片内部で気泡の発生はあるが
、これは本発明の実施により健全な表面層がスケールオ
フ量以上に形成されることから、酸化がなく以後の工程
で圧着されてしまって欠陥とはならず実用上何ら支障は
ない。
、これは本発明の実施により健全な表面層がスケールオ
フ量以上に形成されることから、酸化がなく以後の工程
で圧着されてしまって欠陥とはならず実用上何ら支障は
ない。
鋳型に電磁攪拌装置を設置すること自体は公知であるが
、それらには何れも、リムド、セミキルド鋼等の未脱酸
鋼を鋳造する目的でスラブ用鋳型内にパウダーの巻き込
み、不均一分布のない極力緩やかな回転流を湯面から、
所望厚さが形成されるまでの範囲に与えるという本発明
思想を示唆するものではない。
、それらには何れも、リムド、セミキルド鋼等の未脱酸
鋼を鋳造する目的でスラブ用鋳型内にパウダーの巻き込
み、不均一分布のない極力緩やかな回転流を湯面から、
所望厚さが形成されるまでの範囲に与えるという本発明
思想を示唆するものではない。
なお、上記電磁攪拌装置の設置に当っては攪拌**流が
注入7′ズル噴流を妨げると湯面回転流に乱れが生じパ
ウダーの巻き込み、不均一分布、さらにはよどみ部が生
じる可能性があるので、第6図のように注入ノズル4の
噴出孔11位置よりも上方に設置するのが好ましい。
注入7′ズル噴流を妨げると湯面回転流に乱れが生じパ
ウダーの巻き込み、不均一分布、さらにはよどみ部が生
じる可能性があるので、第6図のように注入ノズル4の
噴出孔11位置よりも上方に設置するのが好ましい。
また、本発明の実施に際しては、溶鋼注入ノズル4と鋳
型長辺8との間隙は片側は約20m/m以上とするのが
溶鋼流動のさまたげにならないことから好ましい。
型長辺8との間隙は片側は約20m/m以上とするのが
溶鋼流動のさまたげにならないことから好ましい。
更には所望流速の溶鋼の回転流を極力小さい出力で得る
ように鋳型自身を第7図a、bのように改良してもよい
。
ように鋳型自身を第7図a、bのように改良してもよい
。
この鋳型で得たスラブの断面形状は特殊ではあるが圧延
上何ら支障はなく、従来通りの工程で最終成品にするこ
とができる。
上何ら支障はなく、従来通りの工程で最終成品にするこ
とができる。
次に本発明の実施例並びに比較例を示す。
下記表に示すリムド鋼(A1,2)、セミキルド鋼(嵐
3t4)を対象に本発明を実施した。
3t4)を対象に本発明を実施した。
鋳造条件は以下の通りである。
処理量は何れも100Tである。
鋳造寸法・・・・・・250%(厚)X2100%(巾
)鋳造速度・・・・・・0.7m/min 電磁攪拌装置設置位置並びに推力方向・・・・・・鋳型
内湯面下20(mで各長辺に1ケ、それぞれの推力方向
が反対となるよう設置 電磁攪拌装置設置位置の鋳片凝固厚さ・・・・・・3駕
電磁攪拌装置の出力・・・・・・鋳型内湯面の水平回転
流の流速が0.1〜0.5rn/SeCの範囲内になる
様調整注入ノズル・・・・・・外径100%ものを鋳型
中央で使用 以上の結果実施例1〜4何れの場合も鋳型内で水平回転
流が得られ湯面のパウダーを巻き込むことなく表面欠陥
(ピンホール)のない健全なスラブを得ることができた
。
)鋳造速度・・・・・・0.7m/min 電磁攪拌装置設置位置並びに推力方向・・・・・・鋳型
内湯面下20(mで各長辺に1ケ、それぞれの推力方向
が反対となるよう設置 電磁攪拌装置設置位置の鋳片凝固厚さ・・・・・・3駕
電磁攪拌装置の出力・・・・・・鋳型内湯面の水平回転
流の流速が0.1〜0.5rn/SeCの範囲内になる
様調整注入ノズル・・・・・・外径100%ものを鋳型
中央で使用 以上の結果実施例1〜4何れの場合も鋳型内で水平回転
流が得られ湯面のパウダーを巻き込むことなく表面欠陥
(ピンホール)のない健全なスラブを得ることができた
。
上記実施例にて得られたスラブの横断面状況を調査した
ところ1および2で示したリムド鋼スラブでは気泡は表
面から23%内に位置しており、3および4で示したセ
ミキルド鋼スラブでは気泡の発生は皆無であった。
ところ1および2で示したリムド鋼スラブでは気泡は表
面から23%内に位置しており、3および4で示したセ
ミキルド鋼スラブでは気泡の発生は皆無であった。
そして上記実施例1〜4で得たスラブを常法に従い、再
加熱−熱間圧延−冷間圧延により最終成品としたが何れ
の場合も最終成品に表面欠陥は見られなかった。
加熱−熱間圧延−冷間圧延により最終成品としたが何れ
の場合も最終成品に表面欠陥は見られなかった。
比較例 1
実施例1〜4と同−組成の溶鋼を、鋳型内湯面の水平回
転流が0.1m/SeC以下となるようにして鋳造した
。
転流が0.1m/SeC以下となるようにして鋳造した
。
この結果1および2の組成の溶鋼から得たスラブは表面
層からすでに大きな気泡が発生し、以後の工程に流すこ
とはできなかった。
層からすでに大きな気泡が発生し、以後の工程に流すこ
とはできなかった。
また3および4の組成の溶鋼から得たスラブは表面にピ
ンホールがすい所に見られこれを最終成品にしたところ
最終成品に表面疵が多発し、著しい歩留低下をきたした
。
ンホールがすい所に見られこれを最終成品にしたところ
最終成品に表面疵が多発し、著しい歩留低下をきたした
。
比較例 2
実施例1〜4と同−組成の溶鋼を、鋳型内湯面の水平回
転流が1.0m/sec以上となるようにして鋳造した
。
転流が1.0m/sec以上となるようにして鋳造した
。
この結果1および2の組成の溶鋼から得たスラブ並びに
3および4の組成の溶鋼から得たスラブともに表面に断
片的にたて割れが発生し、これらの大小にかかわらずス
カーフィングして以後の常法工程に流したが、最終成品
の表面に表面疵が断片的に発生し歩留が低下した。
3および4の組成の溶鋼から得たスラブともに表面に断
片的にたて割れが発生し、これらの大小にかかわらずス
カーフィングして以後の常法工程に流したが、最終成品
の表面に表面疵が断片的に発生し歩留が低下した。
これは、スラブ段階でのたて割れの大きいものをスカー
フィングしたことによる疵が二次キズの原因となったも
のと思われる。
フィングしたことによる疵が二次キズの原因となったも
のと思われる。
上記のたて割れは、この例の実施にて回転流が強くパウ
ダーが中央に集まる傾向が見られたが、これにより鋳片
と鋳型との潤滑作用が円滑に行なわれなかったためと思
われる。
ダーが中央に集まる傾向が見られたが、これにより鋳片
と鋳型との潤滑作用が円滑に行なわれなかったためと思
われる。
比較例3(先願例)
実施例1〜4と同一組成の溶鋼を第1図に示す様な攪拌
パターンで鋳型内溶鋼平均流速が0.5m/secとな
るように電磁攪拌装置(鋳型下方の案内ロールゾーンに
設置し、鋳造方向に対して垂直な推力を有するもの)の
出力を調整し鋳造した。
パターンで鋳型内溶鋼平均流速が0.5m/secとな
るように電磁攪拌装置(鋳型下方の案内ロールゾーンに
設置し、鋳造方向に対して垂直な推力を有するもの)の
出力を調整し鋳造した。
この結果3および4ではピンホールは見られなかったが
1および2の組成の溶鋼から得たスラブでは、スラブの
両短辺側においてピンホールが可成り見られ、これを最
終成品にしたところ最終成品の両端に表面疵が発生し、
歩留が低下した。
1および2の組成の溶鋼から得たスラブでは、スラブの
両短辺側においてピンホールが可成り見られ、これを最
終成品にしたところ最終成品の両端に表面疵が発生し、
歩留が低下した。
そこで流速を1.0 m/secに上昇させたところ1
〜4伺れもピンホールこそ発生しなかったが、パウダー
の巻き込みにより欠陥が断片的に発生した。
〜4伺れもピンホールこそ発生しなかったが、パウダー
の巻き込みにより欠陥が断片的に発生した。
これはスカーフィングにより除去したが、最終成品にま
で影響を与えるものが若干発生し歩留低下となった。
で影響を与えるものが若干発生し歩留低下となった。
なお、上記実施例並びに比較例で用いたパウダーは何れ
も以下のものを使用した。
も以下のものを使用した。
CaO/5i02=1.0
A1203 =10%
Na+=3.5%
に+ =2.5%
F−=4%
C=4.5%
粘性 at 1511℃、 2.3 poise融点
11500C なお比較例1では鋳型内水半回転流の流速不足にてガス
気泡核の発生を防止できなかったため表面気泡が発生し
たものである。
11500C なお比較例1では鋳型内水半回転流の流速不足にてガス
気泡核の発生を防止できなかったため表面気泡が発生し
たものである。
比較例2では流速が早すぎたためパウダーの潤滑作用が
得られず、たて割れが発生したものである。
得られず、たて割れが発生したものである。
比較例3では攪拌パターンが鋳型内湯面に対して垂直の
循環流であるため酸素レベルの高いものではよどみ部と
なるスラブ両端部でピンホールが発生したものであり、
また流速を上昇させたからパウダーを巻き込んだもので
ある。
循環流であるため酸素レベルの高いものではよどみ部と
なるスラブ両端部でピンホールが発生したものであり、
また流速を上昇させたからパウダーを巻き込んだもので
ある。
以上の様に本発明は未脱酸鋼鋳造時のガス気泡の発生機
構の解析をもとに、スラブ連続鋳造鋳型の両長辺に設置
し、しかもその推力方向が互いに対向するようにした電
磁攪拌装置により鋳型内情鋼に水平回転流を与えて鋳型
内の隅々にまでその影響が及ぶようにして凝固界面全体
のガス気泡核の発生を防止するようにしたので、パウダ
ーの潤滑作用に影響を与えることなく、シかも従来のよ
うな攪拌パターンのようにパウダーの巻き込みのけ念な
く、スラブ全面にわたってガス気泡の発生が防止できる
もので、これにより工業的にリムド、セミキルド鋼相当
の未脱酸鋼の連続鋳造を可能ならしめたものである。
構の解析をもとに、スラブ連続鋳造鋳型の両長辺に設置
し、しかもその推力方向が互いに対向するようにした電
磁攪拌装置により鋳型内情鋼に水平回転流を与えて鋳型
内の隅々にまでその影響が及ぶようにして凝固界面全体
のガス気泡核の発生を防止するようにしたので、パウダ
ーの潤滑作用に影響を与えることなく、シかも従来のよ
うな攪拌パターンのようにパウダーの巻き込みのけ念な
く、スラブ全面にわたってガス気泡の発生が防止できる
もので、これにより工業的にリムド、セミキルド鋼相当
の未脱酸鋼の連続鋳造を可能ならしめたものである。
以上実施例、比較例から明らかなように本発明はリムド
、セミキルド鋼相当の未脱酸鋼の工業的実施に寄与する
こと犬である。
、セミキルド鋼相当の未脱酸鋼の工業的実施に寄与する
こと犬である。
第1図は従来の攪拌パターンを示すモデル図、第2図は
成分元素の濃化状況を示す図、第3図は本発明に従い鋳
型内湯面に与える水平回転流の模型図、第4図はスラブ
鋳型の長辺の一辺のみに電磁攪拌装置を設置した場合に
得られる流動パターンを示す図、第5図はスラブ鋳型の
両長辺にそれぞれ電磁攪拌装置を設置し、本発明に従う
流動パターンを得るための推力方向を示す図、第6図は
電磁攪拌装置の鋳型高さ方向での設置位置を示し、第5
図のI−I断面図を示す図、第7図a、bは本発明の実
施に好適な鋳型断面例を示す図、第8図は溶鋼の回転流
速(m/5ec)とピンホール判定及びパウダ巻込み発
生率との関係を示す図である。 1:湯面、2:溶鋼流、3:鋳型短辺、4:注入ノズル
、5:パウダー、6:鋳型、7:水平回転流、8.:鋳
型長辺、9:電磁攪拌装置、10゜10′・・・・・・
推力方向、11:噴出孔。
成分元素の濃化状況を示す図、第3図は本発明に従い鋳
型内湯面に与える水平回転流の模型図、第4図はスラブ
鋳型の長辺の一辺のみに電磁攪拌装置を設置した場合に
得られる流動パターンを示す図、第5図はスラブ鋳型の
両長辺にそれぞれ電磁攪拌装置を設置し、本発明に従う
流動パターンを得るための推力方向を示す図、第6図は
電磁攪拌装置の鋳型高さ方向での設置位置を示し、第5
図のI−I断面図を示す図、第7図a、bは本発明の実
施に好適な鋳型断面例を示す図、第8図は溶鋼の回転流
速(m/5ec)とピンホール判定及びパウダ巻込み発
生率との関係を示す図である。 1:湯面、2:溶鋼流、3:鋳型短辺、4:注入ノズル
、5:パウダー、6:鋳型、7:水平回転流、8.:鋳
型長辺、9:電磁攪拌装置、10゜10′・・・・・・
推力方向、11:噴出孔。
Claims (1)
- 1 スラブ鋳型の両長辺に設けた電磁攪拌装置にて両長
辺と接する鋳型内溶鋼に長辺長さ方向で互いに異なる方
向に推力を与えて0.1〜1.0m/secの流速の水
平方向の溶鋼回転流を鋳型向凝固界面全体にわたり形成
することを特徴とする未脱酸鋼の連続鋳造方法。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53135776A JPS5852456B2 (ja) | 1978-11-06 | 1978-11-06 | 未脱酸鋼の連続鋳造方法 |
AU51997/79A AU516491B2 (en) | 1978-11-06 | 1979-10-22 | Continuous casting |
CA000338725A CA1152723A (en) | 1978-11-06 | 1979-10-30 | Process for continuous casting of a slightly deoxidized steel slab |
DE2944159A DE2944159C2 (de) | 1978-11-06 | 1979-11-02 | Verfahren und Vorrichtung zum Brammen-Stranggießen mit elektromagnetischer Rührung |
BR7907167A BR7907167A (pt) | 1978-11-06 | 1979-11-05 | Processo para a fundicao continua de um eslabe de aco ligeiramente desoxidado |
GB7938163A GB2034219B (en) | 1978-11-06 | 1979-11-05 | Process for continuous casting of a slightly deoxidized steel slab |
IT69160/79A IT1119408B (it) | 1978-11-06 | 1979-11-06 | Procedimento per la colata continua di acciai leggermente deossidati |
US06/091,813 US4298050A (en) | 1978-11-06 | 1979-11-06 | Process for continuous casting of a slightly deoxidized steel slab |
FR7927762A FR2440794A1 (fr) | 1978-11-06 | 1979-11-06 | Procede de coulee continue d'une plaque d'acier faiblement desoxydee |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP53135776A JPS5852456B2 (ja) | 1978-11-06 | 1978-11-06 | 未脱酸鋼の連続鋳造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5564953A JPS5564953A (en) | 1980-05-16 |
JPS5852456B2 true JPS5852456B2 (ja) | 1983-11-22 |
Family
ID=15159580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP53135776A Expired JPS5852456B2 (ja) | 1978-11-06 | 1978-11-06 | 未脱酸鋼の連続鋳造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5852456B2 (ja) |
CA (1) | CA1152723A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57142751A (en) * | 1981-02-27 | 1982-09-03 | Nippon Steel Corp | Production of bloom and billet of weak disoxidized steel having sound surface layer part by continuous casting machine |
JPS5884648A (ja) * | 1981-11-16 | 1983-05-20 | Nippon Steel Corp | 連続鋳造におけるモ−ルド内電磁撹拌方法 |
JPS59101263A (ja) * | 1982-12-02 | 1984-06-11 | Kobe Steel Ltd | 連続鋳造における溶鋼の電磁撹拌方法 |
-
1978
- 1978-11-06 JP JP53135776A patent/JPS5852456B2/ja not_active Expired
-
1979
- 1979-10-30 CA CA000338725A patent/CA1152723A/en not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5564953A (en) | 1980-05-16 |
CA1152723A (en) | 1983-08-30 |
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