JPH1192413A - 2置換−1,3−インダンジオン誘導体の製造法 - Google Patents
2置換−1,3−インダンジオン誘導体の製造法Info
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- JPH1192413A JPH1192413A JP9259511A JP25951197A JPH1192413A JP H1192413 A JPH1192413 A JP H1192413A JP 9259511 A JP9259511 A JP 9259511A JP 25951197 A JP25951197 A JP 25951197A JP H1192413 A JPH1192413 A JP H1192413A
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- reaction
- group
- carbon atoms
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- formula
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 副反応を減らし、2置換−1,3−インダン
ジオン誘導体を高収率で得る。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 R1CH2 COOR2 (1) で表されるエステル類と、下記一般式(2) 【化2】 で表されるフタル酸エステル誘導体とを塩基の存在下、
反応させて、下記一般式(3) 【化3】 で表される2置換−1,3−インダンジオン誘導体を製
造する方法において、一般式(1)で表されるエステル
類を分割して添加して、反応を行うことを特徴とする2
置換−1,3−インダンジオン誘導体の製造法。
ジオン誘導体を高収率で得る。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 R1CH2 COOR2 (1) で表されるエステル類と、下記一般式(2) 【化2】 で表されるフタル酸エステル誘導体とを塩基の存在下、
反応させて、下記一般式(3) 【化3】 で表される2置換−1,3−インダンジオン誘導体を製
造する方法において、一般式(1)で表されるエステル
類を分割して添加して、反応を行うことを特徴とする2
置換−1,3−インダンジオン誘導体の製造法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬および農薬の
中間体として有用な2置換−1,3−インダンジオン誘
導体の製造法に関する。
中間体として有用な2置換−1,3−インダンジオン誘
導体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】医薬
および農薬の中間体として有用な2置換−1,3−イン
ダンジオン誘導体の製造法としては、一般式(1)で表
されるエステル類と、一般式(2)で表されるフタル酸
エステル誘導体とを塩基の存在下反応させる製造法(特
願平9−20715)が有用である。しかしながら、上
記製造法について、本発明者らが検討を行ったところ、
反応収率がフタル酸エステル誘導体に対し通常60〜7
5%と低く、一般式(1)で表されるエステル類2分子
と一般式(2)で表されるフタル酸エステル誘導体1分
子による副反応、および一般式(1)同士による副反応
等が問題であった。
および農薬の中間体として有用な2置換−1,3−イン
ダンジオン誘導体の製造法としては、一般式(1)で表
されるエステル類と、一般式(2)で表されるフタル酸
エステル誘導体とを塩基の存在下反応させる製造法(特
願平9−20715)が有用である。しかしながら、上
記製造法について、本発明者らが検討を行ったところ、
反応収率がフタル酸エステル誘導体に対し通常60〜7
5%と低く、一般式(1)で表されるエステル類2分子
と一般式(2)で表されるフタル酸エステル誘導体1分
子による副反応、および一般式(1)同士による副反応
等が問題であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、一般式(1)で表
されるエステル類を特定の供給法で添加することによっ
て、2置換−1,3−インダンジオン誘導体が高収率で
得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、下記一般式(1)
を解決するために鋭意検討した結果、一般式(1)で表
されるエステル類を特定の供給法で添加することによっ
て、2置換−1,3−インダンジオン誘導体が高収率で
得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、下記一般式(1)
【0004】
【化4】 R1CH2 COOR2 (1)
【0005】(上記式中、R1は炭素数1〜10のアル
キル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数2
〜10のアルキニル基を表し、R2は炭素数1〜4のア
ルキル基を表す。)で表されるエステル類と、下記一般
式(2)
キル基、炭素数2〜10のアルケニル基または炭素数2
〜10のアルキニル基を表し、R2は炭素数1〜4のア
ルキル基を表す。)で表されるエステル類と、下記一般
式(2)
【0006】
【化5】
【0007】(上記式中、R3は炭素数1〜4のアルキ
ル基を表し、R4、R5、R6およびR7はそれぞれ独
立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニ
ル基、炭素数1〜10のアルコキシル基またはハロゲン
原子を表す。)で表されるフタル酸エステル誘導体とを
塩基の存在下、反応させて、下記一般式(3)
ル基を表し、R4、R5、R6およびR7はそれぞれ独
立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニ
ル基、炭素数1〜10のアルコキシル基またはハロゲン
原子を表す。)で表されるフタル酸エステル誘導体とを
塩基の存在下、反応させて、下記一般式(3)
【0008】
【化6】
【0009】(上記式中、R1、R4、R5、R6およ
びR7は一般式(1)および(2)で定義した通り。)
で表される2置換−1,3−インダンジオン誘導体を製
造する方法において、一般式(1)で表されるエステル
類を分割して添加して、反応を行うことを特徴とする2
置換−1,3−インダンジオン誘導体の製造法に存す
る。
びR7は一般式(1)および(2)で定義した通り。)
で表される2置換−1,3−インダンジオン誘導体を製
造する方法において、一般式(1)で表されるエステル
類を分割して添加して、反応を行うことを特徴とする2
置換−1,3−インダンジオン誘導体の製造法に存す
る。
【0010】
【発明の実施形態】以下、本発明の好ましい具体的実施
態様について説明する。上記一般式において、炭素数1
〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ペンチル基、ネオペンチル
基、ヘキシル基、2−メチル−ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。炭素数2〜
10のアルケニル基としては、エテニル基、1−プロペ
ニル基、1−ヘキセニル基、2−エチル−2−ブテニル
基、2−オクテニル基、(4−エテニル)−5−ヘキセ
ニル基、2−デセニル基、炭素数2〜10のアルキニル
基としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチ
ニル基、1−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、2−エ
チル−2−ブチニル基、2−オクチニル基、(4−エチ
ニル)−5−ヘキシニル基、2−デシニル基等が挙げら
れる。炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イ
ソブチル基、sec−ブチル基等が挙げられる。炭素数
1〜10のアルコキシル基としては、メトキシ基、エト
キシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ
る。
態様について説明する。上記一般式において、炭素数1
〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ペンチル基、ネオペンチル
基、ヘキシル基、2−メチル−ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。炭素数2〜
10のアルケニル基としては、エテニル基、1−プロペ
ニル基、1−ヘキセニル基、2−エチル−2−ブテニル
基、2−オクテニル基、(4−エテニル)−5−ヘキセ
ニル基、2−デセニル基、炭素数2〜10のアルキニル
基としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチ
ニル基、1−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、2−エ
チル−2−ブチニル基、2−オクチニル基、(4−エチ
ニル)−5−ヘキシニル基、2−デシニル基等が挙げら
れる。炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イ
ソブチル基、sec−ブチル基等が挙げられる。炭素数
1〜10のアルコキシル基としては、メトキシ基、エト
キシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ
る。
【0011】本発明において、R1としては、炭素数1
〜10のアルキル基が好ましく、さらに好ましくは炭素
数1〜4のアルキル基である。R2としては、炭素数1
〜4のアルキル基、さらに好ましくは炭素数1〜2のア
ルキル基である。R4〜R7としては、水素原子、炭素
数1〜10のアルキル基およびハロゲン原子が好まし
く、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜4のアルキ
ル基およびハロゲン原子であり、特に好ましくは水素原
子である。通常、本発明では、下記一般式(1)
〜10のアルキル基が好ましく、さらに好ましくは炭素
数1〜4のアルキル基である。R2としては、炭素数1
〜4のアルキル基、さらに好ましくは炭素数1〜2のア
ルキル基である。R4〜R7としては、水素原子、炭素
数1〜10のアルキル基およびハロゲン原子が好まし
く、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜4のアルキ
ル基およびハロゲン原子であり、特に好ましくは水素原
子である。通常、本発明では、下記一般式(1)
【0012】
【化7】 R1CH2 COOR2 (1)
【0013】(上記式中、R1およびR2は前記の定義
と同一の定義を有す。)で表されるエステル類と下記一
般式(2)
と同一の定義を有す。)で表されるエステル類と下記一
般式(2)
【0014】
【化8】
【0015】(上記式中、R3、R4、R5、R6およ
びR7は前記の定義と同一の定義を有する。)で表され
るフタル酸エステル誘導体とを、無溶媒あるいは溶媒に
懸濁、溶解した塩基中に加熱下で反応させ、反応終了
後、水を加えて反応を停止し、有機溶媒で洗浄後、水相
を酸性として有機溶媒と接触させ、有機溶媒を分離、濃
縮することにより、下記一般式(3)
びR7は前記の定義と同一の定義を有する。)で表され
るフタル酸エステル誘導体とを、無溶媒あるいは溶媒に
懸濁、溶解した塩基中に加熱下で反応させ、反応終了
後、水を加えて反応を停止し、有機溶媒で洗浄後、水相
を酸性として有機溶媒と接触させ、有機溶媒を分離、濃
縮することにより、下記一般式(3)
【0016】
【化9】
【0017】(上記式中、R1、R4、R5、R6およ
びR7は前記の定義と同一の定義を有する。)で表され
る2置換−1,3−インダンジオン誘導体を製造する。
本発明で使用される塩基としては、例えば、周期律表I
もしくはII族金属の水素化物または周期律表Iもしくは
II族金属のアルコキシドが挙げられる。周期律表Iもし
くはII族金属の水素化物としては、水素化ナトリウム、
水素化カリウム、水素化カルシウム等が挙げられ、周期
律表IもしくはII族金属のアルコキシドとしては、ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム
tert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシ
ド、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド
等が挙げられる。これらの中でも、特にナトリウムおよ
びカリウムの水素化物並びにアルコキシドが好ましい。
びR7は前記の定義と同一の定義を有する。)で表され
る2置換−1,3−インダンジオン誘導体を製造する。
本発明で使用される塩基としては、例えば、周期律表I
もしくはII族金属の水素化物または周期律表Iもしくは
II族金属のアルコキシドが挙げられる。周期律表Iもし
くはII族金属の水素化物としては、水素化ナトリウム、
水素化カリウム、水素化カルシウム等が挙げられ、周期
律表IもしくはII族金属のアルコキシドとしては、ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム
tert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシ
ド、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド
等が挙げられる。これらの中でも、特にナトリウムおよ
びカリウムの水素化物並びにアルコキシドが好ましい。
【0018】塩基として周期律表IもしくはII族金属の
アルコキシドを用いた場合には、反応速度および反応収
率の点からアルコールを反応系外へ除去する操作を行う
ことが好ましい。本発明において、上記式(1)で表さ
れるエステル類の全使用量は、反応収率の点から上記式
(2)で表されるフタル酸エステル誘導体に対して10
0モル%以上用いられる。尚、溶媒やその他の反応条件
の組みあわせによって変わるが、通常、100〜300
モル%用いることが好ましい。また、本発明で使用され
る塩基の使用量は上記式(1)で表されるエステル類に
対して50〜500モル%、好ましくは80〜300モ
ル%の範囲とするのが良い。
アルコキシドを用いた場合には、反応速度および反応収
率の点からアルコールを反応系外へ除去する操作を行う
ことが好ましい。本発明において、上記式(1)で表さ
れるエステル類の全使用量は、反応収率の点から上記式
(2)で表されるフタル酸エステル誘導体に対して10
0モル%以上用いられる。尚、溶媒やその他の反応条件
の組みあわせによって変わるが、通常、100〜300
モル%用いることが好ましい。また、本発明で使用され
る塩基の使用量は上記式(1)で表されるエステル類に
対して50〜500モル%、好ましくは80〜300モ
ル%の範囲とするのが良い。
【0019】本発明の反応は、反応収率の観点から、上
記式(1)で表されるエステル類を一括で反応系に添加
しないで反応を行う。具体的には、上記式(2)で表さ
れるフタル酸エステル誘導体1モルに対し、当量未満の
上記式(1)で表されるエステル類を仕込んで反応を開
始し、不足する上記式(1)で表されるエステル類を反
応進行度に合わせて、反応中に撹拌しながら分割で追加
して反応を行うか、あるいは上記式(2)で表されるフ
タル酸エステル誘導体を反応器に仕込んで昇温して、上
記式(1)で表されるエステル類を反応進行度に合わせ
て連続で滴下しながら反応を行う。好ましくは、上記式
(2)で表されるフタル酸エステル誘導体1モルに対し
上記式(1)で表されるエステル類を0.5〜1モルの
比率で仕込んで反応を開始し、不足する上記式(1)で
表されるエステル類を反応進行度に合わせて撹拌下分割
で追加して反応を行う。
記式(1)で表されるエステル類を一括で反応系に添加
しないで反応を行う。具体的には、上記式(2)で表さ
れるフタル酸エステル誘導体1モルに対し、当量未満の
上記式(1)で表されるエステル類を仕込んで反応を開
始し、不足する上記式(1)で表されるエステル類を反
応進行度に合わせて、反応中に撹拌しながら分割で追加
して反応を行うか、あるいは上記式(2)で表されるフ
タル酸エステル誘導体を反応器に仕込んで昇温して、上
記式(1)で表されるエステル類を反応進行度に合わせ
て連続で滴下しながら反応を行う。好ましくは、上記式
(2)で表されるフタル酸エステル誘導体1モルに対し
上記式(1)で表されるエステル類を0.5〜1モルの
比率で仕込んで反応を開始し、不足する上記式(1)で
表されるエステル類を反応進行度に合わせて撹拌下分割
で追加して反応を行う。
【0020】本発明の反応は、無溶媒あるいは溶媒で希
釈した状態にて実施される。希釈に使用される溶媒とし
ては、反応に不活性な溶媒であれば特に制限されない
が、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジブチルエーテル、ジメトキシエタ
ン、ジエトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられ
る。また、塩基として周期律表IもしくはII族金属のア
ルコキシドを用い、アルコールを反応系外へ除去する操
作を行う際には、沸点が100℃〜150℃の溶媒を用
いることが、アルコールの系外への除去、反応速度およ
び反応収率の点から好ましい。溶媒の使用量は、特に制
限されるものではないが、フタル酸エステル誘導体に対
して好ましくは0〜100倍量(重量)、より好ましく
は2〜30倍量の範囲で実施される。
釈した状態にて実施される。希釈に使用される溶媒とし
ては、反応に不活性な溶媒であれば特に制限されない
が、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジブチルエーテル、ジメトキシエタ
ン、ジエトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられ
る。また、塩基として周期律表IもしくはII族金属のア
ルコキシドを用い、アルコールを反応系外へ除去する操
作を行う際には、沸点が100℃〜150℃の溶媒を用
いることが、アルコールの系外への除去、反応速度およ
び反応収率の点から好ましい。溶媒の使用量は、特に制
限されるものではないが、フタル酸エステル誘導体に対
して好ましくは0〜100倍量(重量)、より好ましく
は2〜30倍量の範囲で実施される。
【0021】本発明の反応温度は、通常0〜300℃、
好ましくは50〜200℃、さらに好ましくは100〜
150℃の温度範囲で実施される。本発明では、上記反
応で生成する化合物の反応混合物に水を添加して上記式
(3)で表される2置換−1,3−インダンジオン誘導
体を水相に抽出して、水相と有機溶媒相を分液によって
分離する。生成した化合物の水相からの分離、精製は、
それ自体既知の通常用いられる方法、例えば、抽出、再
結晶、クロマトグラフィー等により行うことができる。
好ましくは50〜200℃、さらに好ましくは100〜
150℃の温度範囲で実施される。本発明では、上記反
応で生成する化合物の反応混合物に水を添加して上記式
(3)で表される2置換−1,3−インダンジオン誘導
体を水相に抽出して、水相と有機溶媒相を分液によって
分離する。生成した化合物の水相からの分離、精製は、
それ自体既知の通常用いられる方法、例えば、抽出、再
結晶、クロマトグラフィー等により行うことができる。
【0022】尚、上記抽出によって分離した有機(反
応)溶媒相には、反応で副生するカーボネートが含まれ
ており、ここに、アルカリ水溶液を添加し、加熱混合す
ると反応で副生するカーボネート類が分解されて水相へ
抽出除去することができるため、溶媒のリサイクル使用
ができ、工業的に好ましい。上記アルカリとしては、水
溶性であれば特に制限されないが、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等が挙
げられる。また、アルカリの使用量は混合物中に含まれ
るカーボネート類に対して2当量以上であれば、特に制
限はない。上記の副生物分解反応は、通常30〜150
℃、好ましくは40〜100℃での温度範囲で実施され
る。
応)溶媒相には、反応で副生するカーボネートが含まれ
ており、ここに、アルカリ水溶液を添加し、加熱混合す
ると反応で副生するカーボネート類が分解されて水相へ
抽出除去することができるため、溶媒のリサイクル使用
ができ、工業的に好ましい。上記アルカリとしては、水
溶性であれば特に制限されないが、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等が挙
げられる。また、アルカリの使用量は混合物中に含まれ
るカーボネート類に対して2当量以上であれば、特に制
限はない。上記の副生物分解反応は、通常30〜150
℃、好ましくは40〜100℃での温度範囲で実施され
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例についてさらに詳細に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。 <実施例1>トルエン500ml、90%ナトリウムエ
トキシド50.0g(0.66mol)、フタル酸ジエ
チル100g(0.45mol)と酪酸エチル47.4
g(0.41mol)をフラスコに仕込み、加熱還流に
より、精留塔を用いて副生するエタノールをトルエンと
共に留出させながら、18時間反応させた。途中、10
時間目に酪酸エチル10.5gとトルエン30gを、1
3時間目に酪酸エチル10.5gとトルエン10gを追
加した。反応の転換率はフタル酸ジエチルに対して92
%、反応収率はフタル酸ジエチルに対して83%、選択
率は90%であった。反応液を冷却後、水500mlを
加えて溶解、分液後水相をトルエン200mlで洗浄し
て、水相に濃塩酸約60gを加えて酸性として析出さ
せ、純度88%の2−エチル−1,3−インダンジオン
71g(0.36mol)を得た。反応収率は、フタル
酸ジエチルに対して80%であった。尚、分液によって
得られたトルエン相に15%水酸化ナトリウム水溶液5
00mlを加えて、70℃で1時間の処理を行った。さ
らに、冷却後分液して得られたトルエン相を蒸留してト
ルエンを回収した。その結果、回収したトルエン中には
反応で副生するジエチルカーボネート等の不純物は検出
限界以下であり、反応に再使用することが可能であっ
た。また、分液後のアルカリ水溶液中にはジエチルカー
ボネートが分解して生成したエタノール等が含まれてい
た。
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。 <実施例1>トルエン500ml、90%ナトリウムエ
トキシド50.0g(0.66mol)、フタル酸ジエ
チル100g(0.45mol)と酪酸エチル47.4
g(0.41mol)をフラスコに仕込み、加熱還流に
より、精留塔を用いて副生するエタノールをトルエンと
共に留出させながら、18時間反応させた。途中、10
時間目に酪酸エチル10.5gとトルエン30gを、1
3時間目に酪酸エチル10.5gとトルエン10gを追
加した。反応の転換率はフタル酸ジエチルに対して92
%、反応収率はフタル酸ジエチルに対して83%、選択
率は90%であった。反応液を冷却後、水500mlを
加えて溶解、分液後水相をトルエン200mlで洗浄し
て、水相に濃塩酸約60gを加えて酸性として析出さ
せ、純度88%の2−エチル−1,3−インダンジオン
71g(0.36mol)を得た。反応収率は、フタル
酸ジエチルに対して80%であった。尚、分液によって
得られたトルエン相に15%水酸化ナトリウム水溶液5
00mlを加えて、70℃で1時間の処理を行った。さ
らに、冷却後分液して得られたトルエン相を蒸留してト
ルエンを回収した。その結果、回収したトルエン中には
反応で副生するジエチルカーボネート等の不純物は検出
限界以下であり、反応に再使用することが可能であっ
た。また、分液後のアルカリ水溶液中にはジエチルカー
ボネートが分解して生成したエタノール等が含まれてい
た。
【0024】<実施例2>トルエン500ml、90%
ナトリウムエトキシド50.0g(0.66mol)、
フタル酸ジエチル100g(0.45mol)をフラス
コに仕込み、加熱して還流状態とした。次いで、加熱還
流しながら、酪酸エチル63.2g(0.54mol)
を10時間かけて滴下し、精留塔を用いて副生するエタ
ノールをトルエンと共に留出させながら、19時間反応
させた。反応の転換率はフタル酸ジエチルに対して92
%、反応収率はフタル酸ジエチルに対して77%、選択
率は84%であった。
ナトリウムエトキシド50.0g(0.66mol)、
フタル酸ジエチル100g(0.45mol)をフラス
コに仕込み、加熱して還流状態とした。次いで、加熱還
流しながら、酪酸エチル63.2g(0.54mol)
を10時間かけて滴下し、精留塔を用いて副生するエタ
ノールをトルエンと共に留出させながら、19時間反応
させた。反応の転換率はフタル酸ジエチルに対して92
%、反応収率はフタル酸ジエチルに対して77%、選択
率は84%であった。
【0025】<比較例1>トルエン500ml、90%
ナトリウムエトキシド50.0g(0.66mol)、
フタル酸ジエチル100g(0.45mol)、酪酸エ
チル63.2g(0.54mol)をフラスコに仕込
み、加熱還流して、副生するエタノールをトルエンと共
に留出させながら、19時間反応させた。反応の転換率
はフタル酸ジエチルに対して88%、反応収率はフタル
酸ジエチルに対して70%、選択率は79%であった。
ナトリウムエトキシド50.0g(0.66mol)、
フタル酸ジエチル100g(0.45mol)、酪酸エ
チル63.2g(0.54mol)をフラスコに仕込
み、加熱還流して、副生するエタノールをトルエンと共
に留出させながら、19時間反応させた。反応の転換率
はフタル酸ジエチルに対して88%、反応収率はフタル
酸ジエチルに対して70%、選択率は79%であった。
【0026】<比較例2>トルエン500ml、90%
ナトリウムエトキシド50.0g(0.66mol)と
酪酸エチル52.7g(0.45mol)をフラスコに
仕込み、昇温して還流状態とした。次いで、加熱還流し
ながら、フタル酸ジエチル100g(0.45mol)
を1時間かけて滴下し、副生するエタノールをトルエン
と共に留出させながら、15時間反応させた。反応の転
換率はフタル酸ジエチルに対して80%、反応収率はフ
タル酸ジエチルに対して52%、選択率は65%であっ
た。
ナトリウムエトキシド50.0g(0.66mol)と
酪酸エチル52.7g(0.45mol)をフラスコに
仕込み、昇温して還流状態とした。次いで、加熱還流し
ながら、フタル酸ジエチル100g(0.45mol)
を1時間かけて滴下し、副生するエタノールをトルエン
と共に留出させながら、15時間反応させた。反応の転
換率はフタル酸ジエチルに対して80%、反応収率はフ
タル酸ジエチルに対して52%、選択率は65%であっ
た。
【0027】<比較例3>トルエン500ml、90%
ナトリウムエトキシド50.0g(0.66mol)を
フラスコに仕込み、昇温して還流状態とした。次いで、
加熱還流しながら、フタル酸ジエチル100g(0.4
5mol)と酪酸エチル63.2g(0.54mol)
の混合液を1/10ずつ10時間かけて分割添加し、副
生するエタノールをトルエンと共に留出させながら、1
4時間反応させた。反応の転換率はフタル酸ジエチルに
対して89%、反応収率はフタル酸ジエチルに対して6
9%、選択率は78%であった。
ナトリウムエトキシド50.0g(0.66mol)を
フラスコに仕込み、昇温して還流状態とした。次いで、
加熱還流しながら、フタル酸ジエチル100g(0.4
5mol)と酪酸エチル63.2g(0.54mol)
の混合液を1/10ずつ10時間かけて分割添加し、副
生するエタノールをトルエンと共に留出させながら、1
4時間反応させた。反応の転換率はフタル酸ジエチルに
対して89%、反応収率はフタル酸ジエチルに対して6
9%、選択率は78%であった。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、医薬および農薬の中間
体として有用な2置換−1,3−インダンジオン誘導体
を高選択率、高収率で得ることができ、その工業的価値
は高い。
体として有用な2置換−1,3−インダンジオン誘導体
を高選択率、高収率で得ることができ、その工業的価値
は高い。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 R1CH2 COOR2 (1) (上記式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数2〜10のアルケニル基または炭素数2〜10のアル
キニル基を表し、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表
す。)で表されるエステル類と、下記一般式(2) 【化2】 (上記式中、R3は炭素数1〜4のアルキル基を表し、
R4、R5、R6およびR7はそれぞれ独立して、水素
原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10の
アルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、炭素数
1〜10のアルコキシル基またはハロゲン原子を表
す。)で表されるフタル酸エステル誘導体とを塩基の存
在下、反応させて、下記一般式(3) 【化3】 (上記式中、R1、R4、R5、R6およびR7は一般
式(1)および(2)で定義した通り。)で表される2
置換−1,3−インダンジオン誘導体を製造する方法に
おいて、一般式(1)で表されるエステル類を分割して
添加して、反応を行うことを特徴とする2置換−1,3
−インダンジオン誘導体の製造法。 - 【請求項2】 一般式(2)で表されるフタル酸エステ
ル誘導体に対して一般式(1)で表されるエステル類を
当量未満の量比で仕込んで反応を始め、その後一般式
(1)で表されるエステル類を追加して反応を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の製造法。 - 【請求項3】 一般式(2)で表されるフタル酸エステ
ル誘導体1モルに対し、一般式(1)で表されるエステ
ル類を0.5〜1.0モルの比率で仕込んで反応を開始
し、不足する一般式(1)で表されるエステル類を分割
で追加して反応を行うことを特徴とする請求項1又は2
のいずれか1項に記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9259511A JPH1192413A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 2置換−1,3−インダンジオン誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9259511A JPH1192413A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 2置換−1,3−インダンジオン誘導体の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1192413A true JPH1192413A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17335129
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9259511A Pending JPH1192413A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 2置換−1,3−インダンジオン誘導体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1192413A (ja) |
-
1997
- 1997-09-25 JP JP9259511A patent/JPH1192413A/ja active Pending
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