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JPH1182569A - 車両用ディスクブレーキ - Google Patents

車両用ディスクブレーキ

Info

Publication number
JPH1182569A
JPH1182569A JP24861397A JP24861397A JPH1182569A JP H1182569 A JPH1182569 A JP H1182569A JP 24861397 A JP24861397 A JP 24861397A JP 24861397 A JP24861397 A JP 24861397A JP H1182569 A JPH1182569 A JP H1182569A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disk
pair
friction pad
caliper body
caliper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24861397A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Matsuno
功 松野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Nissin Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Kogyo Co Ltd filed Critical Nissin Kogyo Co Ltd
Priority to JP24861397A priority Critical patent/JPH1182569A/ja
Publication of JPH1182569A publication Critical patent/JPH1182569A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブリッジ部に、強度メンバーで補強したり厚
肉に形成することなく剛性力を確保する。摩擦パッドに
所要のライニング面積を確保する。キャリパボディを軽
量で且つコンパクトに形成する。引摺りトルクによるキ
ャリパボディの挙動を極力抑制し、摩擦パッドの引摺り
や偏摩耗,鳴きを防止する。 【解決手段】 摩擦パッド4の裏板25に、ブリッジ部
3cのディスク回入側に延出する吊下げ片25aと、デ
ィスク回出側に突出する突部25cとを設ける。キャリ
パボディ3のトルク受け部3hに半円弧状のパッド支持
凹部3jを設ける。パッド支持腕3f,3gにハンガー
ピン26を掛け渡して、吊下げ片25aをハンガーピン
26にて吊持し、突部25cをパッド支持凹部3jに凹
凸嵌合して、摩擦パッド4を支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や自動二輪
車等の各種走行車両に搭載されるディスクブレーキであ
って、詳しくはピストン対向型のキャリパボディを備え
る車両用ディスクブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用ディスクブレーキとして、
例えば特開平8−166030号公報や実開平5−10
831号公報に示されるものがあり、これらのディスク
ブレーキには、ディスクロータの両側部に対向する作用
部のシリンダ孔にピストンを収容し、該ピストンの押動
にて一対の摩擦パッドをディスクロータの両側面へ押圧
するピストン対向型のキャリパボディが用いられてい
る。
【0003】また、この種のキャリパボディでは、作用
部間の間隔が狭く制約されているために、ディスクロー
タの外側を跨ぐブリッジ部の中央から一対のキャリパ半
体に分割されていて、鋳造成型後のシリンダ孔やシール
溝等の切削加工と、ピストンの抜き差しやシール類の装
着を、それぞれ容易に行なえるようにしており、双方の
キャリパ半体は、ピストンやシール類を装着したのち、
ブリッジ部に複数の連結ボルトを螺着して一体に連結さ
れる。
【0004】キャリパボディのブリッジ部には、矩形の
パッド着脱孔が内外に貫通して設けられており、上述の
摩擦パッドはこのパッド着脱孔を通して抜き差しできる
ようになっている。キャリパ半体のいずれか一方には、
車体取付け用のブラケットが一体形成されており、キャ
リパボディは、このブラケットを車体取付けボルトにて
車体に固定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような構成にあっ
ては、パッド着脱孔を形成するために、ブリッジ部中央
部分の肉部が、ディスクロータ両側部の一対の摩擦パッ
ドを囲う大きな面積で抜き取られ、制動反力に対するブ
リッジ部の剛性力が低下するため、パッド着脱孔に強度
メンバーを掛け渡したり、ブリッジ部全体を厚肉に形成
して補強する必要がある。このため、強度メンバーを用
いる場合には、部品の製作や組付け工数が増加してコス
ト高となり、しかも摩擦パッドをメンテナンスや交換で
抜き差しする度に強度メンバーを着脱しなければなら
ず、またブリッジ部全体を厚肉にすると、キャリパボデ
ィが大きく且つ重くなって、キャリパボディのレイアウ
トを制約したり、ばね下重量が増加してしまうという不
具合がある。
【0006】更に、キャリパ半体をつなぐ連結ボルト
は、パッド着脱孔を避けたブリッジ部のディスク回入側
と回出側に配設されるため、摩擦パッドに所要のライニ
ング面積を確保すると、キャリパボディがディスク周方
向に長大化し、且つ重量も増加してしまう。
【0007】また、ディスクロータと摩擦パッドとの摺
接によって発生した引摺りトルクが、キャリパボディに
曲げモーメントとして作用し、キャリパボディは、一方
のキャリパ半体のディスク回入側がディスクロータ側へ
近づくように挙動して、摩擦パッドの引摺りや偏摩耗,
鳴き等の発生原因となり、キャリパボディがディスク周
方向に長大化したものでは、これらの不具合が一層大き
なものとなる。
【0008】そこで本発明は、ブリッジ部には、強度メ
ンバーで補強したり厚肉に形成することなく剛性力を確
保し、また摩擦パッドに所要のライニング面積を確保し
つつ、キャリパボディを軽量で且つコンパクトに形成
し、更に引摺りトルクによるキャリパボディの挙動を極
力抑制することのできる車両用ディスクブレーキを提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的に従って、第
1発明では、キャリパボディが、ディスクロータの両側
部に配設される一対の作用部にシリンダ孔を対向して設
け、該シリンダ孔に収容されるピストンの押動にて、一
対の摩擦パッドをディスクロータの両側面へ押圧するピ
ストン対向型であって、ディスクロータの外周を跨いで
前記一対の作用部をつなぐブリッジ部をディスクロータ
の回転方向と平行な面で切断して、前記キャリパボディ
を一対のキャリパ半体に分割し、該一対のキャリパ半体
を、前記ブリッジ部に螺着される複数の連結ボルトにて
一体に連結すると共に、キャリパボディのディスク回出
側に、摩擦パッドの引摺りトルクを支承するトルク受け
部を設けた車両用ディスクブレーキにおいて、前記摩擦
パッドのディスク回出側を前記トルク受け部との凹凸嵌
合にて支持し、摩擦パッドのディスク回入側に前記ブリ
ッジ部のディスク回入側に延出する吊下げ片を設け、該
吊下げ片を、前記一対の作用部のディスク回入側に掛け
渡されるハンガーピンにて吊持したことを特徴としてい
る。
【0010】また、第2発明では、キャリパボディが、
ディスクロータの両側部に配設される一対の作用部にシ
リンダ孔を対向して設け、該シリンダ孔に収容されるピ
ストンの押動にて、一対の摩擦パッドをディスクロータ
の両側面へ押圧するピストン対向型であって、ディスク
ロータの外周を跨いで前記一対の作用部をつなぐブリッ
ジ部をディスクロータの回転方向と平行な面で切断し
て、前記キャリパボディを一対のキャリパ半体に分割
し、該一対のキャリパ半体を、前記ブリッジ部に螺着さ
れる複数の連結ボルトにて一体に連結すると共に、キャ
リパボディのディスク回出側に、摩擦パッドの引摺りト
ルクを支承するトルク受け部を備え、いずれか一方のキ
ャリパ半体のディスク回出側に、車体取付け用のブラケ
ットを一体に備える車両用ディスクブレーキにおいて、
前記摩擦パッドのディスク回出側を前記トルク受け部と
の凹凸嵌合にて支持し、摩擦パッドのディスク回入側に
前記ブリッジ部のディスク回入側に延出する吊下げ片を
設け、該吊下げ片を、前記一対の作用部のディスク回入
側に掛け渡されるハンガーピンにて吊持すると共に、デ
ィスク回出側に配設される連結ボルトを、前記トルク受
け部と摩擦パッドとの当接面よりもディスク回入側に配
設したことを特徴としている。
【0011】第1発明または第2発明によれば、摩擦パ
ッドのディスク回入側をブリッジ部のディスク回入側ま
で延長するので、キャリパボディを拡大することなく、
摩擦パッドのライニング面積が大きく取れるようにな
る。また、このような摩擦パッドの取付け構造から、キ
ャリパボディのディスク回入側が開口するので、摩擦パ
ッドをキャリパボディのディスク回入側で抜き差しでき
るようになり、ブリッジ部に摩擦パッドを抜き差しする
ためのパッド着脱孔が不要となる。更に、ブリッジ部の
肉部を抜き取らないので、ブリッジ部の剛性が高められ
る。
【0012】更に第2発明によれば、ディスク回出側の
連結ボルトがキャリパボディの中心方向へ寄せられる分
だけ、ディスク回出側の車体取付け用ブラケットがキャ
リパボディに近づくので、キャリパボディは、ディスク
周方向の長さを抑えたコンパクトで軽量なものとなる。
更に、キャリパボディの中心側に接近したディスク回出
側の車体取付けボルトと連結ボルトの締付けトルクが、
共にキャリパボディに剛性力として作用するので、キャ
リパボディのコンパクト化と相俟って、引摺りトルクに
よるキャリパボディの挙動を有効に抑制することがで
き、摩擦パッドの引摺りや偏摩耗,鳴き等の不具合を極
力防止することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を自動二輪車用のデ
ィスクブレーキに適用した形態例を、図面に基づいて説
明する。図1乃至図3は、本発明の第1形態例を示すも
ので、ディスクブレーキ1は、矢印A方向に回転するデ
ィスクロータ2と、該ディスクロータ2の一側部で車体
に固設されるキャリパボディ3と、該キャリパボディ3
の作用部3a,3bの間に、ディスクロータ2を挟んで
対向配置される一対の摩擦パッド4,4とを持ってい
る。
【0014】キャリパボディ3は、ディスクロータ2の
両側部に配設される一対の作用部3a,3bに、ディス
クロータ側へ開口する4つのシリンダ孔5を対向して設
け、各シリンダ孔5に角シール6を介してピストン7を
液密且つ移動可能に内挿し、該ピストン7とシリンダ孔
5の底部との間にそれぞれ液圧室8を画成した4ポット
のピストン対向型であって、且つディスクロータ2の外
周を跨いで作用部3a,3bをつなぐブリッジ部3cの
中央を、ディスクロータ2の回転方向と平行な面で切断
して一対のキャリパ半体3d,3eに分割し、ブリッジ
部3cに3本の連結ボルト10,11,12をディスク
軸方向に螺着して、キャリパ半体3d,3eを一体に連
結した構成となっている。
【0015】キャリパ半体3d,3eには、ブリッジ部
3cのディスク回入側にパッド支持腕3f,3gが、作
用部3a,3bのディスク回出側にトルク受け部3h,
3hが、それぞれ対向して設けられており、更に一方の
キャリパ半体3dには、車体取付け用のブラケット3i
と、ディスク回入側の液圧室8に連通する入力ポート1
3と、ディスク回出側の液圧室8に連通するブリューダ
孔14とが設けられている。
【0016】パッド支持腕3f,3gは、ディスクロー
タ2の外周よりも外側に突出し、トルク受け部3h,3
hは、ディスクロータ2を挟むように両側面に近接して
配設されており、キャリパボディ3のディスク回出側
は、ディスクロータ2の両側がトルク受け部3h,3h
によって塞がれるのに対し、トルク受け部を持たないキ
ャリパボディ3のディスク回入側には、ディスク半径方
向内側と同じ幅広の間隔が設定されていて、摩擦パッド
4,4を作用部3a,3bの間へ抜き差しできるように
している。
【0017】パッド支持腕3f,3gには、めねじ孔1
5とピン孔16が同一軸線上に穿設されており、各トル
ク受け部3hには、半円弧状のパッド支持凹部3jがデ
ィスク回入側面に開口して設けられている。ブリューダ
孔14の開口部にはブリューダスクリュー17が螺着さ
れており、ブリューダ孔14と外部との連通が遮断され
ている。
【0018】車体取付け用のブラケット3iは、作用部
3aのディスク回出側端からディスクロータ2と平行に
突設されており、キャリパボディ3は、ブラケット3i
をフロントフォークやスイングアームのキャリパ取付け
部(いずれも図示せず)に重合し、ブラケット3iに穿
設された2つのボルト孔3k,3kに、図示しない車体
取付けボルトを螺着して車体に固設される。
【0019】ブリッジ部3cには、ディスク軸と平行な
3つの隆条部3mと、2つの小さな天井開口部18とが
交互に設けられている。隆条部3mと天井開口部18
は、キャリパ半体3d,3eに2分され、両半体3d,
3eを上述のように一体に連結した際に、分割面をディ
スクロータ2の外側で突き合わせて一体の形状をなすも
ので、3つの隆条部3mには上述の連結ボルト10〜1
2が螺着され、また天井開口部18を通して内部の制動
熱を排出したり、摩擦パッド4のライニング24の摩耗
具合を視認できるようにしている。
【0020】キャリパ半体3d,3eのそれぞれで隣接
する2つ液圧室8,8は、液通孔20にて連通し、また
ディスク回出側で対向する2つ液圧室8,8は、上述の
ブリューダ孔14と液通孔21,22,23とで連通し
ている。液通孔21は、ディスク回出側の連結ボルト1
2内に、一端を連結ボルト12の先端に開口させ、他端
を連結ボルト12の大径軸部の両側面に開口して穿設さ
れた軸孔、液通孔22は連結ボルト13のボルト孔を形
成する際の下孔で、液通孔21とブリューダ孔14とは
液通孔22にて連通し、また液通孔21と他方のキャリ
パ半体3eのディスク回出側の液圧室8とが、液通孔2
3にて連通している。
【0021】入力ポート13には、別途の図示しない液
圧マスタシリンダで昇圧された作動液が供給される。入
力ポート13へ導入された作動液は、キャリパ半体3d
のディスク回入側の液圧室8へ送られ、更に一部は液通
孔20〜23とブリーダ孔14とを通して、他の3つの
液圧室8へ供給される。各ピストン7は、液圧室8に供
給される作動液によって、それぞれのシリンダ孔5を開
口部方向へ移動し、摩擦パッド4,4のライニング2
4,24をディスクロータ2の両側面に摺接させて、制
動作用が行なわれる。
【0022】各摩擦パッド4は、ディスクロータ2の側
面と摺接する上述のライニング24と、キャリパボディ
3に保持される金属製の裏板25とからなっている。裏
板25のディスク回入側には、吊下げ片25aがディス
クロータ2の半径方向外側へ傾斜して延設されており、
ライニング24は、この吊下げ片25aの立上がり基部
まで延長されていて、一側部当たり2ポットのキャリパ
ボディ3に用いる摩擦パッド4としては、従来よりも大
きなパッド面積が確保されている。
【0023】吊下げ片25aの先端にはピン孔25bが
穿設され、裏板25のディスク回出側面には、トルク受
け部3hのパッド支持凹部3jに嵌合する半円弧状の突
部25cが突設されている。ピン孔25bには、先端を
ピン孔16に挿通し、基端をめねじ孔15に螺着して、
パッド支持腕3f,3gに掛け渡されるハンガーピン2
6が挿通され、摩擦パッド4は、ディスク回入側の吊下
げ片25aを、このハンガーピン26にて吊持され、ま
たディスク回出側の突部25cを、パッド支持凹部3j
との凹凸嵌合にて支持されている。
【0024】本形態例のディスクブレーキ1は、以上の
ように構成されており、摩擦パッド4は、ディスクロー
タ2とライニング24との摺接によってディスク回出方
向へ引摺られるが、キャリパボディ3のディスク回出側
に設けたトルク受け部3hが、摩擦パッド4の裏板25
を高い剛性力によって確実に支持する。また、キャリパ
ボディ3のディスク回入側ではトルク受け部を省略し、
摩擦パッド4の吊下げ片25aをブリッジ部3cのディ
スク回入側まで延長して、ハンガーピン26で吊持する
構造としたので、摩擦パッド4,4をキャリパボディ3
のディスク回入側で抜き差しできるようになり、ブリッ
ジ部3cに、制動熱の放出やライニング24の摩耗具合
を視認する程度の小さな天井開口部18,18を設けな
がら、ブリッジ部3cに制動反力に耐えるだけの剛性力
を確保することが可能で、従来の大きなパッド着脱孔は
不要となる。また、キャリパボディ3を大型化すること
なく、ライニング24の面積を吊下げ片25aの基部ま
で拡げて、ディスクロータ2との接触面積を大きく確保
できるので、ディスクブレーキ1に従来よりも大きな制
動力を持たせることができるようになり、しかもディス
クロータ2やキャリパボディ3の熱的負荷を低減できて
耐久性の向上が図れると共に、摩擦パッド4の耐摩耗性
も向上させることができる。
【0025】更に、強度メンバーを掛け渡したり、ブリ
ッジ部全体を厚肉に形成して補強する従来に較べると、
部品点数や組付け工数を削減して低コスト化が図れると
共に、キャリパボディ3を軽量でコンパクトに形成でき
るので、キャリパボディ3の自由なレイアウトが可能と
なり、しかもばね下荷重を軽減して快適な乗心地を確保
することができる。
【0026】図4は、第1形態例のキャリパボディ3を
変形した本発明の第2形態例を示すもので、本形態例
は、キャリパボディ3のブリッジ部3cに従来のパッド
着脱孔が不要であるため、キャリパ半体3d,3eを連
結する3本の連結ボルト10〜12のうち、ディスク回
出側の連結ボルト12を、トルク受け部3hと摩擦パッ
ド4の裏板25との当接面30よりもディスク回入側に
位置させた点で、第1形態例と異なっている。
【0027】これにより、ディスク回出側の連結ボルト
12がキャリパボディの中心側へ寄せられる分だけ、車
体取付け用のブラケット3i,3iがディスク回出側の
トルク受け部に近づくので、キャリパボディ3のディス
ク周方向の長さが抑えられ、キャリパボディ3をより軽
量でコンパクトに形成することができる。
【0028】しかも、ディスク回出側の連結ボルト12
と車体取付け用のブラケット3i,3iがキャリパボデ
ィ3の中心方向に接近して、連結ボルト12と車体取付
けボルトの締付けトルクがキャリパボディ3に剛性力と
して作用するので、キャリパボディ3の軽量及びコンパ
クト化と相俟って、引摺りトルクによるキャリパボディ
3の挙動を有効に抑制することができ、摩擦パッド4,
4の引摺りや偏摩耗,鳴き等の不具合を極力防止するこ
とが可能となる。
【0029】尚、上述の両形態例では、キャリパボディ
のブリッジ部に、制動熱の放出やライニングの摩耗具合
を視認できる程度の小さな天井開口部を設けたが、この
ような天井開口部を省略すると、制動反力に対するブリ
ッジ部の剛性力をより一層高めることができる。
【0030】また、摩擦パッドのディスク回出側は、ト
ルク受け部と凹凸嵌合にて支持できればよく、形態例で
示したパッド装着凹部と突部は逆の関係にあってもよ
く、更に形態例と異なる形状とすることもできる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本願の第1発明ま
たは第2発明によれば、摩擦パッドをキャリパボディの
ディスク回入側で抜き差しできるようになり、従来ブリ
ッジ部に設けていたパッド着脱孔が不要となるので、キ
ャリパボディを大型化することなく、制動反力に耐える
だけの剛性力をブリッジ部に確保することができる。更
に、キャリパボディが従来と同じ大きさのままであって
も、ライニングの面積を裏板の吊下げ片まで拡大して、
ディスクロータとライニングとの接触面積を大きく確保
できるので、ディスクブレーキに大きな制動力を持たせ
ることができるようになり、しかもディスクロータやキ
ャリパボディの熱的負荷を低減できて耐久性の向上が図
れると共に、摩擦パッドの耐摩耗性も向上させることが
できる。
【0032】また、パッド装着孔に強度メンバーを掛け
渡したり、ブリッジ部全体を厚肉に形成して補強する従
来に較べると、部品点数や組付け工数を削減して低コス
ト化が図れると共に、キャリパボディを軽量でコンパク
トに形成できるので、キャリパボディの自由なレイアウ
トが可能となり、しかもばね下荷重を軽減して快適な乗
心地を確保することができる。
【0033】また、本願の第2発明によれば、ディスク
回出側の連結ボルトがキャリパボディの中心方向へ寄せ
られる分だけ、車体取付け用のブラケットがディスク回
出側のトルク受け部に近づくので、キャリパボディのデ
ィスク周方向の長さを抑えて、キャリパボディをより一
層軽量でコンパクトに形成することができ、しかもディ
スク回出側の車体取付けボルトと連結ボルトの締付けト
ルクがキャリパボディに剛性力として作用するので、引
摺りトルクによるキャリパボディの挙動を有効に抑制し
て、摩擦パッドの引摺りや偏摩耗,鳴き等の不具合を極
力防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1形態例を示す図2のI−I断面
【図2】 本発明の第1形態例を示すディスクブレーキ
の一部断面平面図
【図3】 本発明の第1形態例を示す図1のIII −III
断面図
【図4】 本発明の第2形態例を示すディスクブレーキ
の断面正面図
【符号の説明】
1…ディスクブレーキ 2…ディスクロータ 3…キャリパボディ 3a,3b…作用部 3c…ブリッジ部 3d,3e…キャリパ半体 3f,3g…パッド支持腕 3h…トルク受け部 3i…車体取付け用のブラケット 3j…パッド支持凹部 3k…ボルト孔 3m…隆条部 4…摩擦パッド 5…シリンダ孔 7…ピストン 8…液圧室 10,11,12…連結ボルト 15…めねじ孔 16…ピン孔 18…天井開口部 20,21,22,23…液通孔 24…ライニング 25…裏板 25a…吊下げ片 25b…ピン孔 25c…パッド支持凹部3jに嵌合する突部 26…ハンガーピン 30…トルク受け部3hと摩擦パッド4の裏板25との
当接面 A…ディスクロータ2の回転方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリパボディが、ディスクロータの両
    側部に配設される一対の作用部にシリンダ孔を対向して
    設け、該シリンダ孔に収容されるピストンの押動にて、
    一対の摩擦パッドをディスクロータの両側面へ押圧する
    ピストン対向型であって、ディスクロータの外周を跨い
    で前記一対の作用部をつなぐブリッジ部をディスクロー
    タの回転方向と平行な面で切断して、前記キャリパボデ
    ィを一対のキャリパ半体に分割し、該一対のキャリパ半
    体を、前記ブリッジ部に螺着される複数の連結ボルトに
    て一体に連結すると共に、キャリパボディのディスク回
    出側に、摩擦パッドの制動トルクを支承するトルク受け
    部を設けた車両用ディスクブレーキにおいて、前記摩擦
    パッドのディスク回出側を、前記トルク受け部との凹凸
    嵌合にて支持し、摩擦パッドのディスク回出側に前記ブ
    リッジ部のディスク回入側に延出する吊下げ片を設け
    て、該吊下げ片を、前記一対の作用部のディスク回入側
    に掛け渡されるハンガーピンにて吊持したことを特徴と
    する車両用ディスクブレーキ。
  2. 【請求項2】 キャリパボディが、ディスクロータの両
    側部に配設される一対の作用部にシリンダ孔を対向して
    設け、該シリンダ孔に収容されるピストンの押動にて、
    一対の摩擦パッドをディスクロータの両側面へ押圧する
    ピストン対向型であって、ディスクロータの外周を跨い
    で前記一対の作用部をつなぐブリッジ部をディスクロー
    タの回転方向と平行な面で切断して、前記キャリパボデ
    ィを一対のキャリパ半体に分割し、該一対のキャリパ半
    体を、前記ブリッジ部に螺着される複数の連結ボルトに
    て一体に連結すると共に、キャリパボディのディスク回
    出側に、摩擦パッドの制動トルクを支承するトルク受け
    部を備え、いずれか一方のキャリパ半体のディスク回出
    側に、車体取付け用のブラケットを一体に備える車両用
    ディスクブレーキにおいて、前記摩擦パッドのディスク
    回出側を前記トルク受け部との凹凸嵌合にて支持し、摩
    擦パッドのディスク回出側に前記ブリッジ部のディスク
    回入側に延出する吊下げ片を設けて、該吊下げ片を、前
    記一対の作用部のディスク回入側に掛け渡されるハンガ
    ーピンにて吊持すると共に、ディスク回出側に配設され
    る連結ボルトを、前記トルク受け部と摩擦パッドとの当
    接面よりもディスク回入側に設けたことを特徴とする車
    両用ディスクブレーキ。
JP24861397A 1997-09-12 1997-09-12 車両用ディスクブレーキ Pending JPH1182569A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24861397A JPH1182569A (ja) 1997-09-12 1997-09-12 車両用ディスクブレーキ

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JP24861397A JPH1182569A (ja) 1997-09-12 1997-09-12 車両用ディスクブレーキ

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JPH1182569A true JPH1182569A (ja) 1999-03-26

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ID=17180730

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