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JPH1172050A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

内燃機関の吸気装置

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Publication number
JPH1172050A
JPH1172050A JP23466397A JP23466397A JPH1172050A JP H1172050 A JPH1172050 A JP H1172050A JP 23466397 A JP23466397 A JP 23466397A JP 23466397 A JP23466397 A JP 23466397A JP H1172050 A JPH1172050 A JP H1172050A
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JP
Japan
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internal combustion
combustion engine
trapper
air
air cleaner
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Application number
JP23466397A
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English (en)
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Akihide Yamaguchi
明英 山口
Yurio Nomura
由利夫 野村
Yutaka Kawai
豊 川合
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランクケース換気システムを持った内燃機
関の吸気装置において、クランクケースからのブローバ
イガス中の水分、油類を分離し、一時的に貯留する機能
を果たす戻し側トラッパー室40、およびエアクリーナ
からの清浄空気中の水分等を分離し、一時的に貯留する
機能を果たす供給側トラッパー室41を含む全体をコン
パクトに、しかも、低コストで構成する。 【解決手段】 エアクリーナケースとサージタンクとを
隣接配置するとともに、エアクリーナケースとサージタ
ンクとの境界付近に、戻し側トラッパー室40および供
給側トラッパー室41を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の吸気装置
において、特に、内燃機関のピストンと気筒壁との間隙
を通ってクランクケース内に洩れ出てくるブローバイガ
スを吸気側に還流させるクランクケース換気システムの
配置形態に関するもので、エアクリーナ部、スロットル
ボディ部、サージタンク部、吸気マニホルド部等の吸気
系部品を1ユニットの組立体として構成して内燃機関に
組付けるようにした吸気装置に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関のピストンと気筒壁との
間隙を通ってクランクケース内に洩れ出てくるブローバ
イガスの大部分は未燃ガス(HC等)であるので、その
まま大気に放出されると、大気汚染の原因になる。そこ
で、クランクケース内のブローバイガスを機関吸気側に
還流させ、燃焼室にて燃焼処理するクランクケース換気
システムの装備が義務づけられている。
【0003】この種のクランクケース換気システムを備
えた内燃機関の吸気装置は種々提案されており、例え
ば、特開平7−229454号公報では、吸気装置ケー
スの下方部にクランクケースからのブローバイガスが流
入する油分離器を配置し、この油分離器にてブローバイ
ガス中の油を分離し、清浄化されたガスを内燃機関の吸
気中に混合し、内燃機関の燃焼室に還流することが記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報のも
のでは、クランクケースにエアクリーナからの清浄空気
を供給する側の空気供給経路については何ら開示してい
ない。本発明は上記点に鑑みてなされたもので、クラン
クケース換気システムを持った内燃機関の吸気装置にお
いて、クランクケースからのブローバイガス中の水分、
油類を分離し、一時的に貯留する機能を果たす戻し側ト
ラッパー室、およびエアクリーナからの清浄空気中の水
分等を分離し、一時的に貯留する機能を果たす供給側ト
ラッパー室を含む全体をコンパクトに、しかも、低コス
トで構成することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、内燃機関
(10)の吸気を濾過するエアクリーナ(14)を内蔵
するエアクリーナケース(12)と内燃機関(10)の
吸気脈動を緩和するサージタンク(23)とを隣接して
配置するレイアウトを基礎とし、この両者(12、2
3)の隣接配置をうまく活用して、上記目的を達成しよ
うとするものである。
【0006】すなわち、請求項1記載の発明では、内燃
機関(10)のクランクケース(10f)のブローバイ
ガスが流入し、このブローバイガスから水分、油類を分
離し、貯留する戻し側トラッパー室(40)と、エアク
リーナ(14)で濾過された空気が流入し、この空気か
ら水分を分離し、貯留する供給側トラッパー室(41)
とを備え、エアクリーナケース(12)とサージタンク
(23)とを隣接配置するとともに、エアクリーナケー
ス(12)とサージタンク(23)との境界付近に、戻
し側トラッパー室(40)および供給側トラッパー室
(41)を配置し、戻し側トラッパー室(40)を通過
したブローバイガスがサージタンク(23)に流入する
とともに、供給側トラッパー室(41)を通過した空気
がクランクケース(10f)に供給されるようにしたた
ことを特徴としている。
【0007】これによると、クランクケース(10f)
からサージタンク(23)に吸入されるブローバイガス
から水分、油類を分離する機能を戻し側トラッパー室
(40)で発揮して、多量の水分、油類の吸入による内
燃機関(10)の運転不調を防止できるとともに、エア
クリーナ(14)下流側から空気供給通路(10i)に
流入する空気から水分を分離し、貯留する機能を供給側
トラッパー室(41)で発揮して、多量の水分がクラン
クケース(10f)内に流入する不具合を防止できる。
【0008】しかも、上記両トラッパー室(40、4
1)を隣接配置したエアクリーナケース(12)とサー
ジタンク(23)との境界付近に配置しているから、上
記両トラッパー室(40、41)をエアクリーナケース
(12)とサージタンク(23)と一体的にコンパクト
に構成できるとともに、サージタンク(23)と戻し側
トラッパー室(40)との連通、およびエアクリーナ
(14)下流側と供給側トラッパー室(41)との連通
を直接的に簡単に行うことができる。
【0009】従って、上記両トラッパー室(40、4
1)をコンパクトに、かつ低コストで構成することがで
きる。また、請求項2記載の発明のように、戻し側トラ
ッパー室(40)および供給側トラッパー室(41)を
隣接配置すれば、両トラッパー室(40、41)を一層
コンパクト化できるとともに、戻し側トラッパー室(4
0)とブローバイガス通路(10g)との接続作業、お
よび供給側トラッパー室(41)と空気供給通路(10
i)との接続作業をともに同一場所において比較的簡単
に行うことができる。
【0010】そして、請求項2記載の発明は、請求項3
のように、エアクリーナケース(12)およびサージタ
ンク(23)を内燃機関(10)の気筒列方向に延びる
ように形成し、戻し側トラッパー室(40)および供給
側トラッパー室(41)を内燃機関(10)の気筒列方
向において隣接配置することができる。請求項4記載の
発明では、請求項3において、エアクリーナケース(1
2)およびサージタンク(23)のうち、内燃機関(1
0)の気筒列方向の一端側の部位にスロットルボディ
(20)を配置し、戻し側トラッパー室(40)および
供給側トラッパー室(41)を、エアクリーナケース
(12)およびサージタンク(23)のうち、内燃機関
(10)の気筒列方向の中間部位に配置したことを特徴
としている。
【0011】これによると、スロットルボディ(20)
周囲に配置される種々な機器と干渉することなく、両ト
ラッパー室(40、41)を形成できるので、戻し側ト
ラッパー室(40)とブローバイガス通路(10g)と
の接続作業および供給側トラッパー室(41)と空気供
給通路(10i)との接続作業をともに容易に行うこと
ができる。
【0012】また、請求項5記載の発明では、エアクリ
ーナケース(12)のエアクリーナ(14)通過後の空
気が流入するクリーンサイドの空間(17)と、サージ
タンク(23)内の空間(42)を共通の隔壁(43)
により区画形成し、この共通の隔壁(43)を用いて戻
し側トラッパー室(40)および供給側トラッパー室
(41)を区画形成することを特徴としている。
【0013】これによると、クリーンサイドの空間(1
7)、サージタンク内空間(42)、戻し側トラッパー
室(40)および供給側トラッパー室(41)を、共通
の隔壁(43)により区画形成することができ、構造の
簡単化により一層のコスト低減を図ることができる。ま
た、請求項6記載の発明では、請求項5において、共通
の隔壁(43)にクリーンサイドの空間(17)と供給
側トラッパー室(41)内とを連通する連通穴(54)
を設けたことを特徴としている。
【0014】これによると、クリーンサイドの空間(1
7)と供給側トラッパー室(41)内との連通を極めて
簡単に行うことができる。また、請求項7記載の発明で
は、戻し側トラッパー室(40)内とサージタンク(2
3)内の空間(42)とを仕切る隔壁(44)に、戻し
側トラッパー室(40)内とサージタンク(23)内の
空間(42)とを連通する連通穴(53)を設けたこと
を特徴としている。
【0015】これによると、戻し側トラッパー室(4
0)内とサージタンク内空間(42)との連通を極めて
簡単に行うことができる。また、請求項8記載の発明で
は、戻し側トラッパー室(40)にブローバイガスを流
入させる入口パイプ(51)と、供給側トラッパー室
(41)内から空気を流出させる出口パイプ(52)と
を有し、この両パイプ(51、52)を並んで両トラッ
パー室(40、41)から同一方向に突出させたことを
特徴としている。
【0016】これによると、両パイプ(51、52)が
並んで同一方向に突出しているので、戻し側トラッパー
室(40)とブローバイガス通路(10g)との接続作
業、および供給側トラッパー室(41)と空気供給通路
(10i)との接続作業を一層容易化できる。なお、上
記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具
体的手段との対応関係を示すものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。図1〜図10は車両走行用内燃機関の
吸気装置に本発明を適用した一実施形態を示しており、
内燃機関10(図3、4)は本例では3気筒タイプであ
り、その気筒列方向は図3、4の紙面垂直方向(図1、
2の左右方向)である。10aはこの内燃機関10のシ
リンダヘッドで、10bは吸気ポートある。
【0018】この内燃機関10の直ぐ側方に隣接して、
本発明による吸気装置11が配設されている。この吸気
装置11は、後述する種々な吸気系部品をコンパクトに
集積化した1ユニットの組立体から構成されている。こ
の吸気装置11のうち、内燃機関10寄りの部位の上方
側にエアクリーナケース12が配置され、このエアクリ
ーナケース12の上面には開口部12a(図4)が設け
られ、この開口部12aを閉塞するキャップ部材13が
エアクリーナケース12に対して脱着可能に装着されて
いる。キャップ部材13にはエアクリーナケース12内
に突出する略矩形状の支持枠13a(図3、4)が一体
成形されている。
【0019】この支持枠13aは、その内側にエアクリ
ーナ14を収容可能な大きさに設定してあり、そして、
支持枠13aとエアクリーナケース12の内壁面とによ
りエアクリーナ14の外周の鍔状部14bを挟み込み固
定するようになっている。なお、エアクリーナケース1
2およびキャップ部13はいずれも樹脂製であり、ナイ
ロンのようなある程度の弾性を有し、強度的にも優れた
樹脂材料の成形品である。以下説明する他の樹脂製の構
成部品も、エアクリーナケース12およびキャップ部材
13と同様の樹脂にて成形される。
【0020】また、エアクリーナ14は例えば、波板状
の濾過部14aを有し、この濾過部全体の平面形状は長
方形であり、この長方形の外周4辺に鍔状部14bが外
方へ突き出している。この濾過部14aと鍔状部14b
は同一の濾材(例えば、合成繊維の不織布、濾紙等)か
ら一体成形されている。エアクリーナケース12の一側
面(内燃機関10側の側面)には水平方向に突出する空
気入口15が一体成形されており、この空気入口15は
車両エンジンルーム内の空気(外気)をケース12内に
導入するためのものである。そして、空気入口15から
の導入空気が、エアクリーナ14の波板状濾過部14a
を図4の矢印aのごとく通過することにより、空気中の
塵埃等が濾過部14aにて除去されて、空気が清浄化さ
れる。
【0021】従って、図4において、エアクリーナ14
の左側はダストサイドの空間16であり、エアクリーナ
14の右側はクリーンサイドの空間17である。このク
リーンサイドの空間17は、図2、5に示すように、機
関気筒列方向の一端側の下方寄りに位置する連通室18
に連通している。この連通室18には、樹脂製の出口ダ
クト19の一端部(下端部)が気密に嵌合接続されてい
る。
【0022】この出口ダクト19はU状に湾曲した形状
からなり、出口ダクト19の他端部(上端部)は樹脂製
のスロットルボディ20の上流端に嵌合接合されてい
る。このスロットルボディ20の内部にはスロットルバ
ルブ21がシャフト22を中心として回動可能に配置さ
れている。このスロットルバルブ21は、周知のごとく
車両のアクセル機構により操作されて内燃機関10に吸
入される吸気量を調整するものである。
【0023】一方、スロットルバルブ21の下流側には
吸気脈動を緩和、吸収するように、スロットルボディ2
0の下流側空間の容積を拡大する樹脂製サージタンク2
3が配置されている。このサージタンク23は、図3に
示すように内燃機関10と反対側の部位において上方側
に位置しており、かつ、サージタンク23は図1に示す
ように内燃機関10の気筒列方向(図1の左右方向)に
延び、図1の幅Wの全長にわたって形成されている。そ
して、図4に示すように、サージタンク23内の空間に
対して、樹脂製吸気マニホルドパイプ24a〜24cの
入口部(上端部)が開口している。ここで、本例の内燃
機関10は3気筒タイプとなっているので、吸気マニホ
ルドパイプ24a〜24cは3本設けられている。
【0024】なお、図4には中央の吸気マニホルドパイ
プ24bのみ図示しているが、左右両側の他の吸気マニ
ホルドパイプ24a、24cも同様の形状であり、サー
ジタンク23の配置部位からエアクリーナケース12の
下側に沿って内燃機関10側へ湾曲状に延びるものであ
る。この吸気マニホルドパイプ24a〜24cの出口部
(下端部)には取付部をなすフランジ部25が樹脂にて
一体成形されている。
【0025】このフランジ部25は、内燃機関10の取
付面10c(図3、4)に沿った平板形状を有してお
り、取付面10cにはフランジ部25側へ突出する雄ね
じ部材26が複数本取付られている。一方、フランジ部
25には、この雄ねじ部材26を挿通する取付穴27が
複数、本例では図2、5に示すように6個設けられてい
る。そして、取付穴27に挿通した雄ねじ部材26にナ
ット28を操作工具29(図3)にて締結することによ
り、フランジ部25を内燃機関10の取付面10cに締
結し、これにより吸気装置11全体を内燃機関10に固
定するようになっている。
【0026】ここで、内燃機関10の側方に隣接して配
置される吸気装置11において、エアクリーナケース1
2、連通室18、出口ダクト19、スロットルボディ2
0、サージタンク23、吸気マニホルドパイプ24a〜
24d、フランジ部25等はすべて樹脂成形されたもの
で、これらの各部は一体成形、あるいは溶着等の接合手
段により一体に連結されており、そして、これらの吸気
系部品は1ユニットの組立体として組立られている。な
お、エアクリーナケース12のダストサイド空間16の
底面部12bにはφ3程度の大きさの水抜き穴12cが
設けられている。
【0027】一方、各吸気マニホルドパイプ24a〜2
4dの出口側(換言すると、内燃機関10の吸気ポート
10bの上流側)の部位に、それぞれ燃料(ガソリン)
を噴射する燃料噴射弁31がフランジ部25に配置され
ている。すなわち、フランジ部25には、3本の吸気マ
ニホルドパイプ24a〜24c毎に対応して燃料噴射弁
31の装着穴32が開けられており、この装着穴32に
燃料噴射弁31が挿入され、脱着可能に固定されてい
る。
【0028】この燃料噴射弁31は、図4に示すよう
に、エアクリーナケース12内のダスト側空間16内に
配置され、一方、3個の燃料噴射弁31に燃料を供給す
る燃料供給管(分配管)33は各燃料噴射弁31の燃料
入口側端部(上端部)近傍の位置を機関気筒列方向に沿
って配置され、燃料供給管33の分岐管部を各燃料噴射
弁31の燃料入口側端部(上端部)に接続している。
【0029】なお、燃料噴射弁31は周知のごとく内燃
機関電子制御装置(図示せず)により開弁時間が自動制
御される電磁式の燃料噴射手段である。燃料供給管33
の一端側は、図1、図2に示すようにエアクリーナケー
ス12の外部へ突出しており、この突出端には図示しな
い燃料配管を介して燃料供給ポンプが接続され、この燃
料供給ポンプから燃料が燃料供給管33に圧送される。
【0030】ところで、エアクリーナケース12とサー
ジタンク23は、ともに図1、2に示すように内燃機関
10の気筒列方向に隣接して延びるものであって、エア
クリーナケース12とサージタンク23の長手方向の一
端側に出口ダクト19およびスロットルボディ20が配
置されている。そして、スロットルボディ20には次の
ごとき付属装置が装備されている。
【0031】すなわち、スロットルバルブ21のシャフ
ト22の一端側(図1、2の右端側)にスロットルバル
ブ駆動機構をなすバルブ駆動レバー34を連結し、この
バルブ駆動レバー34をケーブル35を介して車両のア
クセル機構に連結している。また、シャフト22の他端
側(図1、2の左端側)にはスロットルバルブ開度検出
機構をなすロータリ式のポテンショメータ36を連結し
ている。さらに、スロットルボディ20の上面側で、ス
ロットルバルブ21の上流側の部位に、内燃機関10の
吸気量を測定するエアフローメータ37が配置されてい
る。ポテンショメータ36およびエアフローメータ37
の検出信号は内燃機関電子制御装置に入力される。
【0032】このように、スロットルボディ20には種
々な付属装置(34、35、36、37)が装備されて
いるので、内燃機関10のアイドル速度(アイドル回転
数)を制御する空気流量制御弁38は、エアクリーナケ
ース12とサージタンク23の長手方向の他端側に配置
している。すなわち、本実施形態では、エアクリーナケ
ース12とサージタンク23とが隣接配置されているた
め、スロットルバルブ21をバイパスして、エアクリー
ナケース12のクリーンサイドの空間17とサージタン
ク23内空間とを直結する空気通路を空気流量制御弁3
8内に形成して、空気流量制御弁38によりスロットル
バルブ21のバイパス空気流量を制御するようにしてあ
る。
【0033】さらに、本実施形態では、本発明の特徴と
するクランクケース換気システムにおけるトラッパー部
39を上記エアクリーナケース12とサージタンク23
の境界付近に配置し、これらの部材(12、23)と一
体に構成している。以下、このトラッパー部39につい
て詳述すると、図1、4に示すように、トラッパー部3
9はエアクリーナケース12とサージタンク23の長手
方向の中間一において両者12、23の境界付近に位置
するものであって、その具体的構造を図6〜図9に示
し、図10はクランクケース換気システム全体の概要を
示す。
【0034】図10において、内燃機関10のピストン
10dと気筒10eとの間隙を洩れ出たブローバイガス
はクランクケース10f内に流入し、ブローバイガス通
路10gを通ってサージタンク23内に流入し、サージ
タンク23内の吸気と混合するようになっている。ブロ
ーバイガス通路10gの途中にはブローバイガスの流量
調整弁10hが配置され、また、サージタンク23内へ
のブローバイガス流入部には、本発明による戻し側トラ
ッパー室40が配置されており、この戻し側トラッパー
室40はクランクケース10fからのブローバイガス中
の水分、油類を分離し、一時的に貯留する機能を果たす
ものである。
【0035】一方、エアクリーナケース12のクリーン
サイドの空間17から清浄な空気が流入する供給側トラ
ッパー室41が設けてあり、この供給側トラッパー室4
1はエアクリーナ14からの清浄空気中の水分等を分離
し、一時的に貯留する機能を果たすものである。この供
給側トラッパー室41を通過した空気は空気供給通路1
0iを経てクランクケース10f内に供給され、クラン
クケース10fの換気を行う。
【0036】なお、図10ではクランクケース換気シス
テムの通路構成をわかりやすく示すため、戻し側トラッ
パー室40と供給側トラッパー室41を離して図示して
いるが、この両トラッパー室40、41は実際には図6
〜図9に示すごとく隣接配置されるものであって、戻し
側トラッパー室40はエアクリーナケース12とサージ
タンク23の長手方向で、スロットルボディ20寄りに
位置し、供給側トラッパー室41はエアクリーナケース
12とサージタンク23の長手方向で、空気流量制御弁
38寄りに位置している。
【0037】エアクリーナケース12のクリーンサイド
の空間17とサージタンク23内の空間42は共通の隔
壁43により区画形成されており、そして、サージタン
ク23の上面部を区画する隔壁44が隔壁43と一体に
繋がっている。さらに、隔壁43の上端部と隔壁44の
反機関側への側方端との間を湾曲状の隔壁45にて接合
し、さらに、これらの隔壁43、44、45により区画
される空間をサージタンク長手方向と直交する3つの隔
壁46、47、48により2つの空間に仕切ることによ
り、上記の両トラッパー室40、41が形成されてい
る。
【0038】そして、両トラッパー室40、41の内部
には屈曲した迷路状通路を形成するための複数枚の仕切
り板49、50が千鳥状に配置されている。この仕切り
板49、50は隔壁43、44から一体に成形されてい
る。なお、隔壁45は隔壁43、44、46、47、4
8および仕切り板49、50に対して溶着等の手段にて
固着されている。
【0039】また、隔壁45から外方に向かって戻し側
トラッパー室40の入口パイプ51および供給側トラッ
パー室41の出口パイプ52が一体に突出成形されてい
る。入口パイプ51には図10のブローバイガス通路1
0gを構成する接続管が接続され、出口パイプ52は図
10の空気供給通路10iを構成する接続管が接続され
る。
【0040】また、戻し側トラッパー室40において、
仕切り板49による迷路状通路の一端側に入口パイプ5
1が位置し、この迷路状通路の他端側に連通穴53が位
置している。この連通穴53は図9に示すように隔壁4
4に設けられ、戻し側トラッパー室40の内部空間をサ
ージタンク23内の空間42に連通させる。また、供給
側トラッパー室41において、仕切り板50による迷路
状通路の一端側に出口パイプ52が位置し、この迷路状
通路の他端側に連通穴54が位置している。この連通穴
54は図8に示すように隔壁43に設けられ、供給側ト
ラッパー室41の内部空間をエアクリーナケース12の
クリーンサイドの空間17に連通させる。
【0041】なお、図6、7において、両トラッパー室
40、41の気筒列方向の両側に位置する空間42aは
その下方側に位置するサージタンク23内の空間42に
全面的に連通して、サージタンク23容積の一部をなし
ている。次に、上記構成において作用を説明する。内燃
機関10が運転されると、エアクリーナケース12の空
気入口15から外気が吸入され、この吸気はケース12
内のダスト側の空間16内に流入した後、エアクリーナ
14の濾過部14aを図4の矢印aのごとく通過する。
これにより、空気中の塵埃等が濾過部14aにて除去さ
れて、吸気が清浄化される。
【0042】次に、この清浄化された吸気は、クリーン
サイドの空間17から連通室18、出口ダクト19を経
て、スロットルボディ20に至り、スロットルバルブ2
1により流量調整される。次いで、吸気はサージタンク
23を通過して脈動が緩和、吸収され、しかる後、吸気
は各吸気マニホルドパイプ24a〜24dに分配され
る。 一方、燃料は、図示しない燃料供給ポンプにて圧
送され、燃料供給管33を経て各燃料噴射弁31に分配
される。そして、各燃料噴射弁31を電子制御により適
時開弁することにより、燃料が各吸気マニホルドパイプ
24a〜24cの出口側の部位に噴射される。従って、
燃料と空気が混合気となって、内燃機関10の吸気ポー
ト10bから各気筒内に吸入される。
【0043】そして、スロットルボディ20において
は、スロットルバルブ21の開度が駆動レバー34によ
り調整され、スロットルバルブ21の開度はロータリ式
のポテンショメータ36により検出され、また、内燃機
関10の吸気量はエアフローメータ37により検出さ
れ、内燃機関電子制御装置に入力される。また、空気流
量制御弁38においては内燃機関電子制御装置からの制
御信号によりスロットルバルブ21のバイパス空気流量
を調整して、内燃機関10のアイドル速度を制御する。
【0044】ところで、内燃機関10の運転に伴って発
生するブローバイガスはクランクケース10fからブロ
ーバイガス通路10gを通って入口パイプ51に至り、
この入口パイプ51から戻し側トラッパー室40内に流
入する。この戻し側トラッパー室40内には、仕切り板
49により千鳥状に屈折した迷路状通路が形成されてい
るので、この迷路状通路をブローバイガスが通過する間
に、ブローバイガス中の水分、油類等が比重差、粘度差
により分離され、迷路状通路の底部側に貯留される。
【0045】従って、内燃機関10の運転条件の変動等
によりブローバイガス中の水分、油類等が一時的に増大
した場合にも、この水分、油類等がそのままサージタン
ク23に流入し、内燃機関10の運転の不調を引き起こ
すことがない。そして、水分、油類等が分離されたブロ
ーバイガスがサージタンク23、吸気マニホルドパイプ
24a〜24dを経て内燃機関10の各気筒内に吸入さ
れ、燃焼処理される。戻し側トラッパー室40内の迷路
状通路で分離された水分、油類等はその後時間をかけて
微量づつ蒸発などして、サージタンク23側へ流入す
る。
【0046】一方、内燃機関10の運転に伴って、クラ
ンクケース10fの圧力はエアクリーナケース12のク
リーンサイドの空間17より低くなるため、クリーンサ
イドの空間17内の清浄空気が連通穴54を通って供給
側トラッパー室41内に流入する。この空気は供給側ト
ラッパー室41内の迷路状通路を通過してから出口パイ
プ52、空気供給通路10iを経てクランクケース10
f内に流入し、クランクケース10fの換気を行う。
【0047】また、雨天時等においては、エアクリーナ
14を通過してクリーンサイドの空間17内に水が流入
する場合がある。この場合には、供給側トラッパー室4
1内において、仕切り板50による迷路状通路を空気が
通過する間に、空気中の水分等が比重差等により分離さ
れ、迷路状通路の底部側に貯留される。従って、クラン
クケース10f内に空気とともに水が流入するという不
具合を防止できる。そして、供給側トラッパー室41内
の迷路状通路で分離された水分等はその後時間をかけて
微量づつ蒸発などして、クランクケース10f側へ流入
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す内燃機関の吸気装置
の上面図である。
【図2】図1の吸気装置の正面図である。
【図3】図1の吸気装置の右側面図である。
【図4】図1のA−A断面図である。
【図5】図1のC−C断面図である。
【図6】図1のトラッパー部の横断面図で、図7のE−
E断面を示す。
【図7】図6の縦断面図である。
【図8】図7のF−F断面図である。
【図9】図7のG−G断面図である。
【図10】本発明の一実施形態における内燃機関クラン
クケース換気システムの全体の概要を示す断面模式図で
ある。
【符号の説明】
10…内燃機関、10f…クランクケース、10g…ブ
ローバイガス通路、10i…空気供給通路、11…吸気
装置、12…エアクリーナケース、14…エアクリー
ナ、17…クリーンサイドの空間、20…スロットルボ
ディ、23…サージタンク、24a〜24c…吸気マニ
ホルドパイプ、40…戻し側トラッパー室、41…供給
側トラッパー室。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関(10)の吸気を濾過するエア
    クリーナ(14)を内蔵するエアクリーナケース(1
    2)と、 このエアクリーナケース(12)の下流側に接続され、
    前記内燃機関(10)の吸気量を調整するスロットルバ
    ルブ(21)を内蔵するスロットルボディ(20)と、 このスロットルボディ(20)の下流側に接続され、前
    記内燃機関(10)の吸気脈動を緩和するサージタンク
    (23)と、 前記内燃機関(10)のクランクケース(10f)から
    ブローバイガスが流入し、このブローバイガスから水
    分、油類を分離し、貯留する戻し側トラッパー室(4
    0)と、 前記エアクリーナ(14)で濾過された空気が流入し、
    この空気から水分を分離し、貯留する供給側トラッパー
    室(41)とを備え、 前記エアクリーナケース(12)と前記サージタンク
    (23)とを隣接配置するとともに、前記エアクリーナ
    ケース(12)と前記サージタンク(23)との境界付
    近に、前記戻し側トラッパー室(40)および前記供給
    側トラッパー室(41)を配置し、 前記戻し側トラッパー室(40)を通過したブローバイ
    ガスが前記サージタンク(23)に流入するとともに、
    前記供給側トラッパー室(41)を通過した空気が前記
    クランクケース(10f)に供給されるようにしたこと
    を特徴とする内燃機関の吸気装置。
  2. 【請求項2】 前記戻し側トラッパー室(40)および
    前記供給側トラッパー室(41)は隣接配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気装
    置。
  3. 【請求項3】 前記エアクリーナケース(12)および
    前記サージタンク(23)は前記内燃機関(10)の気
    筒列方向に延びるように形成されており、 前記戻し側トラッパー室(40)および前記供給側トラ
    ッパー室(41)は前記内燃機関(10)の気筒列方向
    において隣接配置されていることを特徴とする請求項2
    に記載の内燃機関の吸気装置。
  4. 【請求項4】 前記エアクリーナケース(12)および
    前記サージタンク(23)のうち、前記内燃機関(1
    0)の気筒列方向の一端側の部位に前記スロットルボデ
    ィ(20)が配置され、 前記戻し側トラッパー室(40)および前記供給側トラ
    ッパー室(41)は、前記エアクリーナケース(12)
    および前記サージタンク(23)のうち、前記内燃機関
    (10)の気筒列方向の中間部位に配置されていること
    を特徴とする請求項3に記載の内燃機関の吸気装置。
  5. 【請求項5】 前記エアクリーナケース(12)の前記
    エアクリーナ(14)通過後の空気が流入するクリーン
    サイドの空間(17)と、前記サージタンク(23)内
    の空間(42)が共通の隔壁(43)により区画形成さ
    れ、 この共通の隔壁(43)を用いて前記戻し側トラッパー
    室(40)および前記供給側トラッパー室(41)が区
    画形成されていることを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか1つに記載の内燃機関の吸気装置。
  6. 【請求項6】 前記共通の隔壁(43)に前記クリーン
    サイドの空間(17)と前記供給側トラッパー室(4
    1)内とを連通する連通穴(54)が設けられているこ
    とを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の吸気装置。
  7. 【請求項7】 前記戻し側トラッパー室(40)内と前
    記サージタンク(23)内の空間(42)とを仕切る隔
    壁(44)に、前記戻し側トラッパー室(40)内と前
    記サージタンク(23)内の空間(42)とを連通する
    連通穴(53)が設けられていることを特徴とする請求
    項5または6に記載の内燃機関の吸気装置。
  8. 【請求項8】 前記戻し側トラッパー室(40)内に前
    記クランクケース(10f)からのブローバイガスを流
    入させる入口パイプ(51)と、前記供給側トラッパー
    室(41)内から空気を前記クランクケース(10f)
    に向かって流出させる出口パイプ(52)とを有し、 この両パイプ(51、52)が並んで前記両トラッパー
    室(40、41)から同一方向に突出していることを特
    徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の内燃
    機関の吸気装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014051932A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Toyota Motor Corp 吸気マニホールド
KR102033502B1 (ko) * 2019-05-10 2019-10-17 인광전력 주식회사 윤활유의 사용수명이 향상된 가스절연개폐장치용 공기압축기

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