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JPH1160626A - α−オレフィン低重合体の製造方法 - Google Patents

α−オレフィン低重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH1160626A
JPH1160626A JP22920697A JP22920697A JPH1160626A JP H1160626 A JPH1160626 A JP H1160626A JP 22920697 A JP22920697 A JP 22920697A JP 22920697 A JP22920697 A JP 22920697A JP H1160626 A JPH1160626 A JP H1160626A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
olefin
catalyst
reaction
chromium
reaction zone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22920697A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitake Araki
良剛 荒木
Hirofumi Nakamura
宏文 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP22920697A priority Critical patent/JPH1160626A/ja
Publication of JPH1160626A publication Critical patent/JPH1160626A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い触媒活性を維持して1−ヘキセン等のα
−オレフィン低重合体を極めて高収率かつ高選択率で製
造することができる工業的に有利なα−オレフィン低重
合体の製造方法の提供。 【解決手段】 クロム系触媒を用いて、α−オレフィン
の低重合反応によりα−オレフィン低重合体を連続的に
製造するにおいて、α−オレフィン、溶媒および触媒を
反応帯域に供給するに際し、それぞれの触媒成分を1モ
ル/リットル以下の濃度で、複数個の吹き込み口を有す
る触媒供給ノズルから反応帯域へ連続的に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はα−オレフィン低重
合体の製造方法に関するものであり、特に、エチレンか
ら1−ヘキセンを主体としたα−オレフィン低重合体を
高収率かつ高選択率で製造することができる工業的有利
なα−オレフィン低重合体の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、エチレン等のα−オレフィン
の低重合方法として、クロム化合物と有機アルミニウム
化合物から成るクロム系触媒を使用する方法が知られて
いる。例えば、特公昭43−18707号公報には、ク
ロムを含む6族の遷移金属化合物とポリヒドロカルビル
アルミニウムオキシドからなるクロム系触媒を用いて、
エチレンから1−ヘキセンとポリエチレンを得る方法が
記載されている。
【0003】また、特開平3−128904号公報に
は、クロム−ピロリル結合を有する化合物と金属アルキ
ル又はルイス酸とを予め反応させて得られたクロム系触
媒を使用してα−オレフィンを三量化する方法が記載さ
れている。更に、南アフリカ特許ZA93/0350号
明細書には、クロム塩、ピロール環含有化合物、金属ア
ルキルおよびハライド源を共通の溶媒中で混合すること
により得られたクロム系触媒を使用して、エチレンを三
量化する方法が記載されている。
【0004】一方、本発明者らは、特開平6−1452
41号公報において、クロム−ピロリル結合を持つ化合
物およびアルキルアルミニウムの組み合わせから成るク
ロム系触媒を使用し、α−オレフィンと接触する前には
クロムを含む化合物と金属アルキル化合物とが接触しな
い態様を採用したα−オレフィン低重合反応を提案し
た。この方法に従えば、特に、エチレンの低重合反応に
より、1−ヘキセンを高活性で得ることができる。
【0005】更に、本発明者らは、特開平6−1576
55号公報において、炭化水素溶媒中、クロム塩とピロ
ール環含有化合物とを反応させて得られる化合物とアル
キルアルミニウム化合物とを上記と同様の方法で接触さ
せるα−オレフィンの低重合反応を提案した。この方法
に従えば、特に、エチレンの三量化反応を高活性で行
い、純度の高い1−ヘキセンを製造することができる。
【0006】また、最近、本発明者らは、特開平8−3
216号公報において、クロム含有化合物、ピロール環
含有化合物、金属アルキル化合物およびハライド源の組
み合わせから成るクロム触媒を使用し、α−オレフィン
と接触する前にはクロム含有化合物と金属アルキル化合
物とが接触しない態様を採用したα−オレフィンの低重
合反応を提案した。この方法に従えば、特に、エチレン
の低重合反応により、1−ヘキセンをより高活性で得る
ことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
43−18707号公報に記載された方法では、1−ヘ
キセンと同時に生成するポリエチレンの量が多く、ポリ
エチレンの副生量を少なくした条件では、触媒活性が低
下するという問題がある。また、特開平3−12890
4号公報に記載された方法では、高分子量重合体の生成
量は少ないが、触媒活性が十分でないという問題があ
る。
【0008】また、南アフリカ特許ZA93/0350
号明細書に記載された方法では、1−ヘキセンの選択率
は高いが、工業的なα−オレフィン低重合体の製造方法
という観点からは、触媒活性が未だ不十分である。更
に、特開平6−145241号公報および特開平6−1
57655号公報に記載された方法でも、工業的なα−
オレフィン低重合体の製造方法という観点からは、触媒
性能が未だ不十分である。一方、特開平8−3216号
公報に記載された方法では、工業的なα−オレフィン低
重合体の製造方法という観点からは、十分に高い活性が
達成されているが、1−ヘキセンの選択率が不十分であ
る欠点を有する。
【0009】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、高い触媒活性を維持して1−ヘキセ
ン等のα−オレフィン低重合体を極めて高収率かつ高選
択率で製造することができる工業的有利なα−オレフィ
ン低重合体の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来技術
の問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、触媒成分
および原料α−オレフィンの反応帯域への供給方法を特
定することおよび供給する触媒成分の濃度を特定してα
−オレフィンの低重合反応を行わせることにより、上記
問題点が解決でき、上記目的が達成できることを見いだ
し、本発明を完成した。本発明は、複数の成分からなる
クロム系触媒を用いて、α−オレフィンの低重合反応に
よりα−オレフィン低重合体を連続的に製造するにおい
て、α−オレフィン、溶媒および触媒を反応帯域に供給
するに際し、それぞれの触媒成分を1モル/リットル以
下の濃度で、複数個の吹き込み口を有する触媒供給ノズ
ルから反応帯域へ連続的に供給することを特徴とするα
−オレフィン低重合体の製造方法、に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、クロム系触媒
は複数の成分からなるが、これらの成分は好ましくは少
なくとも、クロム化合物(a)、アミン、アミドおよび
イミドより成る群から選ばれる1種以上の窒素含有化合
物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)およびハ
ロゲン含有化合物(d)から調整された触媒を使用す
る。これらの4成分系のクロム系触媒としては、特開平
8−3216号公報および特開平8−134131号公
報に記載の各成分から成るものを用いることができる。
【0012】本発明で好ましく使用されるクロム化合物
(a)は、一般式CrXnで表される。ただし、該一般
式中、Xは、任意の有機基又は無機基もしくは陰性原
子、nは1から6の整数を表し、そしてnが2以上の場
合、Xは同一又は相互に異なっていても良い。クロムの
価数は0価ないし6価であり、上記一般式中のnとして
は2以上が好ましい。有機基としては、炭素数が1〜3
0の炭化水素基、カルボニル基、アルコキシ基、カルボ
キシル基、β−ジケトナート基、β−ケトカルボキシル
基、β−ケトエステル基およびアミド基等が例示され
る。また、無機基としては、硝酸基、硫酸基などのクロ
ム塩形成基が挙げられ、陰性原子としては、酸素、ハロ
ゲン等が挙げられる。好ましいクロム化合物(a)とし
ては、クロム(II)アセテート、クロム(III)アセテー
ト、クロム(III)−2−エチルヘキサノエート、クロム
(III)ベンゾエート、クロム(III)ナフテネート等のクロ
ムのカルボン酸塩が用いられ、クロム(III)−2−エチ
ルヘキサノエートが特に好ましい。
【0013】本発明で好ましく使用される窒素含有化合
物(b)は、アミン、アミドおよびイミドから成る群か
ら選ばれる1種以上の化合物である。アミンとしては、
1級または2級のアミン、またはこれらの混合物であ
る。本発明で使用するアミドの一つは、1級アミンまた
は2級アミンから誘導される金属アミドまたはこれらの
混合物であり、他の一つは酸アミドである。イミド類と
しては、1,2−シクロヘキサンジカルボキシミド、ス
クシンイミド、フタルイミド、マレイミド等およびこれ
らの金属塩が挙げられる。好ましい窒素含有化合物
(b)としては、2級アミンが用いられ、ピロール、
2,5−ジメチルピロール、3,4−ジメチルピロー
ル、3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テト
ラクロロピロール、2−アセチルピロール等のピロール
またはその誘導体を用いるのが好ましい。特に好ましい
のは、2,5−ジメチルピロールである。
【0014】本発明で用いるアルキルアルミニウム化合
物(c)としては、トリメチルアルミニウム、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリ
アルキルアルミニウムが用いられ、特に好ましいのはト
リエチルアルミニウムである。
【0015】本発明で用いるハロゲン含有化合物(d)
は、特開平8−134131号公報に記載の、3個以上
のハロゲン原子を有する炭素数2以上の直鎖上ハロ炭化
水素が用いられる。例えば1,1,1−トリクロロエタ
ン、1,1,2,2,−テトラクロロエタン、ペンタク
ロロエタン、ヘキサクロロエタン等を用いるのが好まし
い。
【0016】クロム系触媒は予め調整して反応器に供給
しても良いが、触媒を構成する各成分を反応器に供給し
て反応器内で触媒を形成させることにより、より高い触
媒活性を有する触媒を形成させることができる。触媒を
構成する各成分を反応器に供給して、反応器内で触媒を
形成させるには、クロム化合物(a)とアルキルアルミ
ニウム化合物(c)とが、α−オレフィン、特にエチレ
ンの存在下で初めて接触する態様で各成分を供給するの
が好ましい。このようにすると、エチレンの三量化反応
が特に選択的に進行し、エチレンから1−ヘキセンを高
収率で得ることができる。このような触媒の供給形態
は、特開平8−3216号公報および特開平8−134
131号公報に記載されているが、その幾つかの例を挙
げれば次の通りである。
【0017】(1)クロム化合物(a)を含む溶液、窒
素含有化合物(b)とアルキルアルミニウム化合物
(c)とハロゲン含有化合物(d)とを含む溶液、およ
びα−オレフィン、特にエチレンをそれぞれ反応帯域に
供給する方法。 (2)クロム化合物(a)と窒素含有化合物(b)とハ
ロゲン含有化合物(d)とを含む溶液、アルキルアルミ
ニウム化合物(d)を含む溶液、およびα−オレフィ
ン、特にエチレンをそれぞれ反応帯域に供給する方法。 (3)クロム化合物(a)とハロゲン含有化合物(d)
を含む溶液、窒素含有化合物(b)とアルキルアルミニ
ウム化合物(c)を含む溶液、およびα−オレフィン、
特にエチレンをそれぞれ反応帯域に供給する方法。 (4)クロム化合物(a)と窒素含有化合物(b)を含
む溶液、アルキルアルミニウム化合物(c)とハロゲン
含有化合物(d)を含む溶液、およびα−オレフィン、
特にエチレンをそれぞれ反応帯域に供給する方法。 (5)クロム化合物(a)、窒素含有化合物(b)、ア
ルキルアルミニウム化合物(c)、ハロゲン含有化合物
(d)およびα−オレフィン、特にエチレンをそれぞれ
別個に反応帯域に供給する方法。
【0018】本発明においては、上記各触媒成分を反応
溶媒で1モル/リットル以下、好ましくは0.0001
〜0.5モル/リットルの濃度に希釈した状態で反応帯
域に複数個の吹き込み口、特に反応帯域の上下方向に設
けた複数個の吹き込み口から均一濃度となるように分散
させて供給し、一方α−オレフィンを反応帯域の下方か
ら複数の吹き込み口、特に反応帯域の横方向に設けた複
数個の吹き込み口から横方向に均一分散させて供給し
て、α−オレフィンの低重合反応を行わせることを特徴
とする。上記各触媒成分を上記濃度より高い濃度で反応
帯域に供給した場合には、反応帯域中での触媒活性種の
形成が十分できず、それ故、高い触媒活性を有する触媒
を形成させることができない。
【0019】上記した各触媒成分およびα−オレフィン
の供給方法の一例を図面を参照して説明する。図1にお
いて、1は反応器、2は撹拌装置、3は撹拌装置を回転
させるモーター、4は原料α−オレフィン、例えばエチ
レン供給ノズル、5a、5bは触媒供給ノズル、6は溶
媒供給ノズル、7は反応生成物取り出し口である。該各
触媒供給ノズル5a、5bは上記した触媒調整の態様に
従い、通常、2〜4本設けられている。反応器1に所定
量の敷液、例えば、反応溶媒、または反応生成液を仕込
み、これを反応器内に備えられた撹拌装置2によって反
応液を撹拌しながら所定温度および圧力下に原料α−オ
レフィン供給ノズル4からα−オレフィンを供給し、一
方触媒供給ノズル5a、5bから触媒成分を供給して、
該反応帯域中で触媒活性種(成分)を形成させながら、
α−オレフィンの低重合反応、特にエチレンの三量化反
応を行わせる。反応生成物は反応生成物取り出し口7か
ら取り出される。
【0020】図1において、触媒成分は、反応液面の下
の部分の数ヶ所に適当な径の吹き込み口(孔)を有する
触媒供給ノズルを使用して反応液中に数ヶ所から分散さ
せて供給するが、該触媒供給ノズルの吹き込み口(孔)
の数およびノズルの数は必要に応じて増減してもよい。
該触媒供給ノズルの吹き込み口は反応液中における触媒
成分が上下方向において均一濃度となるように分散して
供給するために、反応器に対して上下方向に分布するよ
うに液深の互いに異なる位置、好ましくはそれぞれの深
さの差が等間隔となるように設けるのがよい。該触媒供
給ノズルの吹き込み口を横方向に均一に分布するように
設けたのでは、反応液の上下方向に触媒の濃度分布がで
き、本発明の目的とする効果は得られない。
【0021】一方、原料α−オレフィンについては上記
触媒成分の吹き込み口とは逆に反応器の下部の横方向に
均一に分散できるように図1に示すように撹拌装置2の
撹拌翼の下部に横方向に数ヶ所の吹き込み口(孔)を有
するα−オレフィン供給ノズルを使用し、原料α−オレ
フィンを反応液の下部から供給し、触媒と接触させてα
−オレフィンの低重合反応を行わせる。該原料α−オレ
フィンを反応器の上下方向に均一に分布するように供給
した場合には触媒との接触効率が低下して、本発明の目
的とする効果は得られない。上記触媒供給ノズル5a、
5bの吹き込み口から反応帯域に供給する触媒成分の濃
度は上記したように1モル/リットル以下、望ましくは
0.0001〜0.5モル/リットルの濃度にすること
が必要であり、該触媒成分として少なくともクロム化合
物(a)を上記濃度にする必要があるが、好ましくは上
記した4成分を上記濃度範囲内にするのがよい。
【0022】反応器中の触媒の濃度は、反応溶媒1リッ
トルあたり、クロム化合物(a)が通常1.0×10-8
〜0.5モル、好ましくは1.0×10-7〜0.2モ
ル、更に好ましくは1.0×10-6〜0.05モルとな
る量である。また、クロム化合物(a)に対する他の成
分の使用比率は、クロム化合物(a)1モルにつき窒素
含有化合物(b)は1〜50モル、特に1〜30モル、
アルキルアルミニウム化合物(c)は1〜200モル、
特に10〜150モル、ハロゲン含有化合物(d)は1
〜50モル、特に1〜30モルを用いるのが好ましい。
このような組成の触媒を用いると、ヘキセンの選択率が
90%以上で、ヘキセンに占める1−ヘキセンの比率が
99%以上の反応成績を容易に得ることができる。
【0023】本発明において、反応溶媒としては、ブタ
ン、ペンタン、3−メチルペンタン、ヘキサン、へプタ
ン、2−メチルヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタ
ン、デカリン等の炭素数1〜20の鎖状または脂環式の
飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素
などが使用される。これらは、単独で使用する他、混合
溶媒として使用することもできる。特に、反応溶媒とし
ては、炭素数が4〜10の鎖状飽和炭化水素または脂環
式飽和炭化水素が好ましい。これらの溶媒を使用するこ
とにより、ポリマーの副生を抑制することができ、更
に、脂環式炭化水素を使用した場合は、高い触媒活性が
得られるという利点がある。
【0024】本発明では、通常、30〜250℃、3〜
250kg/cm2の条件下で三量化反応を行わせる。
好ましい反応温度、反応圧力はそれぞれ50〜150
℃、5〜100kg/cm2である。また反応時間は通
常10分〜10時間、好ましくは0.5〜6時間であ
る。また、三量化反応は、反応溶媒中のα−オレフィン
に対するα−オレフィン低重合体、特にエチレンに対す
る1−ヘキセンのモル比が0.05〜1.0、特に0.
10〜0.80となるように行うのが好ましい。すなわ
ち連続反応の場合には、反応溶媒中のエチレンと1−ヘ
キセンとのモル比が上記の範囲になるように、触媒濃
度、反応圧力その他の条件を調節し、回分反応の場合に
は、モル比が上記の範囲にある時点において反応を中止
させるのが好ましい。このようにすることにより、1−
ヘキセンよりも沸点の高い成分の副生が抑制されて、1
−ヘキセンの選択率が更に高められる。
【0025】また、反応器内に水素を存在させると、一
般に触媒活性および三量体の選択率が向上する。水素の
存在は、水素分圧として0.1〜100kg/cm2
に1〜80kg/cm2が好ましい。反応器から流出し
た反応液からの生成物の分離は常法に従って行うことが
できる。通常はまず適宜の固液分離装置を用いて反応液
中の副生ポリマーを除去し、次いで蒸留により各成分に
分離する。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例により、更に
詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0027】<実施例1>反応液面より下の部分に、上
下方向に直径10mmの吹き込み口を5ヶ所に設けた内
径28mmの2本の触媒供給ノズル5a、5b、横方向
に直径10mmの吹き込み口を5ヶ所に設けた内径28
mmのエチレン供給ノズル4および溶媒供給ノズル6を
備えた図1に示す反応装置を使用して反応を行った。加
熱、冷却装置を備えた内容積20m3の耐圧反応器1に
一方の触媒供給ノズル5aから2,5−ジメチルピロー
ル(0.006モル/リットル)、トリエチルアルミニ
ウム(0.08モル/リットル)およびヘキサクロロエ
タン(0.008モル/リットル)の混合n−ヘプタン
溶液を100リットル/時間の供給速度で連続的に供給
した。他方の触媒供給ノズル5bからCr(III)2−エ
チルヘキサノエート(0.002モル/リットル)のn
−ヘプタン溶液を100リットル/時間の供給速度で連
続的に供給した。溶媒供給ノズル6からn−ヘプタンを
30m3/時間の供給速度で連続的に供給した。反応器
内温度を120℃に保ち、エチレンを全圧が70kg/
cm2となるようにエチレン供給ノズル4よりエチレン
を連続的に供給して、エチレンの低重合反応を行わせ
た。反応器からは、内容液が10m3になるように反応
生成物取り出し口7より反応液を抜き出した。抜き出し
た反応液は脱ガス槽に導入し、常圧まで脱ガスした後、
液成分、ガス成分をガスクロマトグラフで分析し、触媒
効率(CE)を求めた。
【0028】<実施例2>触媒供給ノズル5aから2,
5−ジメチルピロール(0.03モル/リットル)、ト
リエチルアルミニウム(0.4モル/リットル)および
ヘキサクロロエタン(0.04モル/リットル)の混合
n−ヘプタン溶液を20リットル/時間の供給速度で連
続的に供給し、他方の触媒供給ノズル5bからCr(II
I)2−エチルヘキサノエート(0.02モル/リット
ル)のn−ヘプタン溶液を10リットル/時間の供給速
度で連続的に供給した以外は実施例1と同様に反応を行
った。 <実施例3>2本の触媒供給ノズル5a、5bの吹き込
み口を3ヶ所とした以外は実施例1と同様に反応を行っ
た。 <比較例1>触媒供給ノズル5bからCr(III)2−エ
チルヘキサノエート(2モル/リットル)のn−ヘプタ
ン溶液を0.1リットル/時間の供給速度で連続的に供
給した以外は実施例1と同様に反応を行った。 <比較例2>触媒供給ノズル5aから2,5−ジメチル
ピロール(0.6モル/リットル)、トリエチルアルミ
ニウム(8モル/リットル)およびヘキサクロロエタン
(0.8モル/リットル)の混合n−ヘプタン溶液を1
リットル/時間の供給速度で連続的に供給した以外は実
施例1と同様に反応を行った。 <比較例3>触媒供給ノズル5aの吹き込み口を横方向
にした以外は実施例1と同様に反応を行った。 <比較例4>2本の触媒供給ノズル5a、5bの吹き込
み口およびエチレン供給ノズル4を1ヶ所にした以外は
実施例1と同様に反応を行った。実施例1〜3の反応条
件および触媒効率(CE)を表1に、比較例1〜4の反
応条件および触媒効率を表2に示す。
【0029】
【表1】 注)TEA:トリエチルアルミニウム、DMP:2,5−ジメチルピロール RX:ヘキサクロロエタン、Cr塩:Cr(III)2−エチルヘキサノエート
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明方法によれば、反応液中における
触媒成分が均一に分散し、かつ原料α−オレフィンとの
接触効率も高いので、高い触媒活性を維持して1−ヘキ
セン等のα−オレフィン低重合体を極めて高収率かつ高
選択率で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いる反応装置の1例を示す概略図
である。
【符号の説明】
1 反応器 2 撹拌装置 3 モーター 4 エチレン供給ノズル 5a 触媒供給ノズル 5b 触媒供給ノズル 6 溶媒供給ノズル 7 反応生成物取り出し口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10G 50/00 C10G 50/00 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の成分からなるクロム系触媒を用い
    て、α−オレフィンの低重合反応によりα−オレフィン
    低重合体を連続的に製造するにおいて、α−オレフィ
    ン、溶媒および触媒を反応帯域に供給するに際し、それ
    ぞれの触媒成分を1モル/リットル以下の濃度で、複数
    個の吹き込み口を有する触媒供給ノズルから反応帯域へ
    連続的に供給することを特徴とするα−オレフィン低重
    合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 クロム系触媒が少なくともクロム化合物
    (a)、アミン、アミドおよびイミドからなる群から選
    ばれた窒素含有化合物(b)、アルキルアルミニウム化
    合物(c)およびハロゲン含有化合物(d)の触媒成分
    を組み合わせたものである請求項1に記載のα−オレフ
    ィン低重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 それぞれの触媒成分を複数個の吹き込み
    口を上下方向に有する触媒供給ノズルから反応帯域へ連
    続的に供給する請求項1または2に記載のα−オレフィ
    ン低重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 α−オレフィンを、複数個の吹き込み口
    を横方向に有するα−オレフィン供給ノズルから反応帯
    域に連続供給する請求項1〜3に記載のα−オレフィン
    低重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 反応帯域に供するα−オレフィンがエチ
    レンであり、主生成物が1−ヘキセンである請求項1〜
    4に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
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JP2004504282A (ja) * 2000-07-18 2004-02-12 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー α−オレフィン類の製造方法
US7384886B2 (en) 2004-02-20 2008-06-10 Chevron Phillips Chemical Company Lp Methods of preparation of an olefin oligomerization catalyst
US9550841B2 (en) 2004-02-20 2017-01-24 Chevron Phillips Chemical Company Lp Methods of preparation of an olefin oligomerization catalyst
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