JPH11505309A - ２段式遊星歯車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 第１の段において、第１のピニオン（１２）が、第２のキャリア（４）へ係合した第１のキャリア（４）の第１の遊星歯車（１３）と噛合い、第２段において、第２のキャリア（３）の第２の遊星歯車（７）が一方で第１のキャリア（４）によって形成された第２のピニオン（１４）と、他方で伝動装置ケーシング（１）によって形成された第２のリング歯車（８）と噛合い、第２のキャリア（３）がこれの遊星歯車（７）の各側方で伝動装置ケーシング（１）内に転動支承される形式の、定置の伝動装置ケーシングを備えた２段式遊星歯車装置を簡単に製作でき、支承傾倒剛性を有し、並びに低騒音で運転されるように構成する。そのためには第２のキャリア（３）がコンパクトな１部分であり、第２の端面側（Ｂ）に設けられた転がり軸受（２）用固定ストッパを備え、かつ第２のキャリア（３）の転がり軸受（２）が伝動装置ケーシング（１）の第１の端側（Ａ）上で第２のキャリア（４）へ作用する締付け装置（１１）によって締付けられることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 ２段式遊星歯車装置 本発明は、請求項１の上位概念による２段式遊星歯車装置に関する。 このような遊星歯車装置は例えばドイツ国特許公開第４３１８３３４号明細書 および同第４２３９３３１号明細書から公知である。 本発明の問題は、上記の公知の構成から出発して、このような伝動装置におい て簡単な製作可能性を与え、支承剛性（Lagersteifigkeit）を改善し、並びに低 い騒音挙動を保証することである。 上記の問題の原則的な解決手段は、請求項１の特徴を有する伝動装置構成であ る。 この構成の主要な利点は、第２のキャリアが唯一の、一体の部材として構成さ れることにある。これによって第２のキャリアのきわめて傾倒剛性（kippsteif ）の支承が達成される、それというのも減速の伝動装置では被駆動側から出る力 が伝動装置ケーシング内で第２のキャリアを支持する２つの転がり軸受へ均一に 伝達されるからである。 請求項２によれば、第１のリング歯車が第２のキャリアに取外し可能に取付け られる。これは特に、この第１のリング歯車の内歯を簡単に、例えばブローチ削 り（Raeumen）によって製作できる、かつ特に別個の材料も使用可能であるとい う利点を有する。 請求項３による構成では、第１の端面側（Stirnseite）に置かれた第２のキャ リアの転がり軸受が半径方向内側で同時に第２のキャリアとこれに固定された第 １のリング歯車の上に載置する。これによって考えられる限り簡単な形式で第２ のキャリアに対して第１のリング歯車のセンタリングが達成される。 第２のキャリア内での第１のキャリアの支承に関する有利な構成は、この支承 に必要な転がり軸受を第１のリング軸受によって第２のキャリアに対して締付け ることである。 第２のキャリアと伝動装置ケーシングとの間における第２のキャリアの転がり 軸受の締付けは請求項５によればきわめて有利な形式で、第１のリング歯車上で 調節移動可能に支承された締付けリングが軸受の締付けを配慮することによって 達成される。軸受のこの締付け形式は、特に比較的高負荷の軸受に有利である。 極度に高くはない負荷の軸受では、請求項６による締付けがきわめて有利であ ると示された。これによれば締付け装置は、伝動装置の第１の端面側の転がり軸 受に当接した第１のリング歯車と、転がり軸受の１つと対応受けとの間に挿入さ れた締付けばねとから成り、締付けばねが皿ばねであってよい。 本発明の実施例が図面に示されている。 図１は第２のキャリアと伝動装置ケーシングとの間に固定的に締付けされた転 がり軸受を備えた２段式伝動装置の縦断面図、図２は伝動装置の端面側Ａを矢印 ＩＩの方向で見た図、図３はＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図、図４は第２のキ ャリアと伝動装置ケーシングとの間でばね弾性的に締付けられた転がり軸受を備 える、別の伝動装置構成の図１に相当する図、図５は伝動装置の端面側Ａを矢印 Ｖの方向で見た図、図３はＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図である。 図１による構成では２段式遊星歯車装置の第２のキャリア３が転がり軸受２を 介して伝動装置ケーシング１内に支承されている。ここで“第２のキャリア３” は第２段のキャリアを示す。“第１のキャリア４”として示される第１段のキャ リアは転がり軸受５を介して第２のキャリア３内に支承される。第２段の転がり 軸受２はラジアル円錐ころ軸受であり、かつ第１段の唯一の転がり軸受５はラジ アル玉軸受である。 第２のキャリア３はコンパクトな唯一の部材から製作される。第２のキャリア には第２の遊星歯車７として示される遊星歯車が遊星歯車ピン６上に支承され、 この遊星歯車は伝動装置ケーシング１に形成されたリング歯車８と噛合う。 第１段のリング歯車９はねじ１０を介して第２のキャリア３に固定されたリン グである。伝動装置ケーシング１内部でこのリングの半径方向外側で第２段の第 ２のキャリア３の転がり軸受２を締付けるための締付けリング１１がねじ結合さ れる。 第１段の端面側Ａの転がり軸受２は半径方向内側で軸方向にそれぞれほぼ半分 ずつ、一方で第２のキャリア３および他方で第１のリング歯車９上に載置する。 このために、第１のリング歯車９が強制的に転がり軸受２の内輪内でセンタリン グされるという利点が得られる。したがってさもなければ必要な特別なセンタリ ング装置が省略される。 さらに第１のリング歯車９は、第１のキャリア４の転がり軸受５を半径方向内 方へ第２のキャリア３に対して緊張せしめる作用をする。 この伝動装置を減速装置として使用する場合には、駆動は第１段の第１のピニ オン１２を介して行われ、該ピニオンは第１段の第１の遊星歯車１３へ噛合い、 第１の遊星歯車はまた第１のリング歯車９に半径方向外側で支持される。 第１のキャリア４から第２の伝動装置段への力の伝達が、第１のキャリア４と 固定的に結合された第２のピニオン１４を介して行われる。第１の伝動装置段の 転がり軸受５はラジアル玉軸受として構成される。 図４〜図６による伝動装置構成は、単に第２のキャリア３と伝動装置ケーシン グ１との間の転がり軸受２の締付けが締付けリング１１の代りに転がり軸受２の １つと伝動装置ケーシング１との間に挿入された皿ば ね１５を用いて実施される点で、図１〜図３によるものとは異なるにすぎない。 この皿ばね１５によって自動的に転がり軸受２の予荷重が得られ、しかもこの予 荷重は伝動装置組立の際に特別に調整する必要はない。例えば皿ばね１５使用時 には固定は転がり軸受２の内輪へ当接した第１のリング歯車９によって、このリ ング歯車９がストッパまで軸方向に第２のキャリア３に対して締付けられること によって行うことができる。ストッパは、皿ばね１５が依然として弛緩終端位置 と締付け終端位置との間の弾性変形範囲内にあるように設計される。第２のキャ リアの転がり軸受２のこのような緊張は、もちろんこの転がり軸受２が極度に大 きくはない支承力に曝される伝動装置構成に限定される。使用の限界は使用され る皿ばね５の剛性によって規定される。ここで皿ばねは単に軸方向に作用するば ねの１実施形であり、他のばね形式も基本的には使用可能である。 図示の伝動装置構成では第２のキャリアに一体に形成された被駆動フランジが 基準に合った接続寸法を持つ。 本発明による伝動装置構成は特に、第１の伝動装置段の省略という大きな変更 なしに１段式伝動装置としても使用可能であるという利点を持つ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．定置の伝動装置ケーシングを備えた２段式遊星歯車装置であって、 第１段において、第１のピニオン（１２）が回転可能に支承された第１のキャ リア（４）の第１の遊星歯車（１３）と噛合い、 第１のキャリア（４）の第１の遊星歯車（１３）が伝動装置ケーシング（１） 内に回転可能に転動支承された第２のキャリア（３）の第１のリング歯車（９） として構成された領域へ係合し、 第２段において、第２のキャリア（３）の第２の遊星歯車（７）が一方で第１ のキャリア（４）によって形成された第２のピニオン（１４）と、他方で伝動装 置ケーシング（１）によって形成された第２のリング歯車（８）と噛合い、 駆動ないしは被駆動が第１のピニオン（１２）ないしは第２のキャリア（３） を介して行われ、 第１のピニオン（１２）を介しての駆動において伝動装置は減速され、 減速機能において駆動が第１の端面側（Ａ）を介し、被駆動が第２の端面側（ Ｂ）を介して、かつ増速機能において逆に行われるようになっており、 第２のキャリア（３）がその遊星歯車（７）の各側方で伝動装置ケーシング（ １）内で各１つの転がり 軸受（２）を介して支承される形式のものにおいて、 第２のキャリア（３）が唯一の部材から製作されていて、第２の端面側（Ｂ） に設けられた、伝動装置ケーシング（１）内に支持された隣接の転がり軸受（２ ）のための固定のストッパを備え、かつ第２のキャリア（３）の両転がり軸受（ ２）が伝動装置ケーシング（１）の第１の端面側（Ａ）で第２のキャリア（３） に作用する締付け装置（第１のリング歯車９の所の締付けリング１１）によって 締付けられることを特徴とする、２段式遊星歯車装置。 ２．第１のリング歯車（９）と第２のキャリア（３）との結合が取外し可能であ る、請求項１記載の遊星歯車装置。 ３．第１の端面側（Ａ）に配置された、第２のキャリア（３）の転がり軸受（２ ）が半径方向内側で同時に第２のキャリア（４）とこれに固定された第１のリン グ歯車（９）に載置する、請求項１または２記載の遊星歯車装置。 ４．第１のキャリア（４）が第２のキャリア（３）内で転動支承され、この場合 この転がり軸受（５）が第１のリング歯車（９）によって第２のキャリア（３） に対して締付けられる、請求項１から３までのいずれか１項記載の遊星歯車装置 。 ５．第２のキャリア（３）の転がり軸受（２）のため の締付け装置が第１のリング歯車（９）上の調節移動可能な締付けリング（１１ ）である、請求項１から４までのいずれか１項記載の遊星歯車装置。 ６．第２のキャリア（３）の転がり軸受（２）のための締付け装置が、第１段の 転がり軸受（５）に当接する第１のリング歯車（９）と、第２のキャリア（３） の転がり軸受（２）と対向受けとの間に挿入された締付けばねとから構成され、 締付けばねが皿ばね（１５）であってよい、請求項１から４までのいずれか１項 記載の遊星歯車装置。