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JPH1148151A - 塗布研磨材の製造方法 - Google Patents

塗布研磨材の製造方法

Info

Publication number
JPH1148151A
JPH1148151A JP21625297A JP21625297A JPH1148151A JP H1148151 A JPH1148151 A JP H1148151A JP 21625297 A JP21625297 A JP 21625297A JP 21625297 A JP21625297 A JP 21625297A JP H1148151 A JPH1148151 A JP H1148151A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
binder
epoxy resin
coating layer
abrasive
cps
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21625297A
Other languages
English (en)
Inventor
Michihiro Oishi
道広 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minnesota Mining and Manufacturing Co filed Critical Minnesota Mining and Manufacturing Co
Priority to JP21625297A priority Critical patent/JPH1148151A/ja
Priority to AU82778/98A priority patent/AU8277898A/en
Priority to PCT/US1998/013631 priority patent/WO1999007517A1/en
Publication of JPH1148151A publication Critical patent/JPH1148151A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D11/00Constructional features of flexible abrasive materials; Special features in the manufacture of such materials
    • B24D11/001Manufacture of flexible abrasive materials
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D3/00Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents
    • B24D3/02Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent
    • B24D3/20Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent and being essentially organic
    • B24D3/28Resins or natural or synthetic macromolecular compounds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D3/00Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents
    • B24D3/34Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents characterised by additives enhancing special physical properties, e.g. wear resistance, electric conductivity, self-cleaning properties

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔性基材を用いて塗布研磨材を製造する際
に、多孔性基材の目止めを省き、また、結合剤の硬化時
間を短縮することにより、塗布研磨材の製造工程を全体
として簡略化し、製造時間を短縮すること。 【解決手段】 多孔性基材を提供する工程;多孔性基材
の少なくとも一表面上に第一結合剤を塗布してメイク被
覆層を形成する工程;メイク被覆層の上に研磨粒子を設
ける工程;及びメイク被覆層及び研磨粒子の上に第二結
合剤を塗布してサイズ被覆層を形成する工程;を包含す
る塗布研磨材の製造方法において、該第一結合剤、第二
結合剤、又は両方の結合剤が、(i)120℃において溶
融粘度係数1000cps以上を有する固形エポキシ樹
脂、及び(ii)硬化触媒を含有するものである方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗布研磨材の製造
方法に関し、特に、基材として多孔性材料を用いる塗布
研磨材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】研磨布紙等の塗布研磨材は、一般に、結
合剤を用いて基材の表面上に研磨粒子を固定して製造さ
れる。例えば、研磨粒子は、まず、通常メイク被覆と呼
ばれる第一結合剤によって裏当て材に結合され、次いで
一般にサイズ被覆と呼ばれる第二結合剤が、上記のメイ
クコートと研磨粒子を覆って塗布され、研磨粒子が補強
される。
【0003】結合剤としては、一般に、にかわ、フェノ
ール樹脂、尿素樹脂、及びエポキシ樹脂等の熱硬化性樹
脂、アクリレート等の不飽和二重結合を有するモノマ
ー、オリゴマーを電子線または紫外線で硬化させる放射
線硬化樹脂等が使用されている。
【0004】前述の樹脂の中で、フェノール樹脂は硬
さ、耐熱性にすぐれているので、多用されているが、硬
化速度が遅いため、生産性を上げるために長大な加熱オ
ーブンを必要とするという欠点を有している。尿素樹脂
は、硬化速度は早いが、強度、耐水性が低いため、きび
しい研磨条件や水を使った研磨材には使用できないとい
う欠点を有している。放射線硬化樹脂は、設計によって
硬化速度を早くすることができるが、放射線源の装置及
び放射線の漏洩を防ぐために、特別の装置を必要とす
る。
【0005】また、前述の樹脂を第一結合剤として、紙
または布のような多孔性の基材上に塗布する場合、その
ままでは紙へのしみこみが激しく、砥粒を保持する接着
剤層が表面に残らなくなるとともに、基材の柔軟性も無
くなるという欠点がある。これを防ぐために、一般に
は、特開昭63−256368に記載されているよう
に、多孔性基材をプライマーで目止めして孔をシールす
る。しかしながら、かかる方法では目止め工程を付加す
る必要があるため、煩雑になり費用もかかる。
【0006】多孔性の基材に直接第一結合剤を塗布する
方法としては、特開平7−1344号公報及びEP06
20083A1に、まず、ホットメルト粘着剤を基材に
塗布し、砥粒を塗布した後、放射線硬化させる方法が開
示されている。しかしながら、この方法では、ホットメ
ルト粘着剤を塗布するための特別なアプリケーターと放
射線硬化のための放射線源が必要である。
【0007】エポキシ樹脂は、砥粒や基材との接着性が
良く、硬化速度を速くすることができ、生産性を向上さ
せることができるので、広く使用されてきた。
【0008】エポキシ樹脂を研磨材の結合剤として使用
する技術については、例えば、次のような先行技術があ
る。
【0009】特開昭56−10525、特公昭63−3
3488号公報、及び米国特許第4,225,460号に
は、ルイス酸−グリセリン錯体をマイクロカプセルに入
れた潜在ルイス酸触媒をエポキシ樹脂の硬化剤として使
用することが記載されている。
【0010】特開昭63−256368には、陽イオン
性光開始剤を含むエポキシ樹脂に紫外線を当て、さらに
熱硬化させて研磨材の結合剤として使用することが記載
されている。
【0011】特開平5−261666には、水分散エポ
キシ樹脂を研磨材の結合剤として使用することが記載さ
れている。
【0012】しかしながら、これらの先行技術のいずれ
にも、塗布研磨材の製造工程を全体として簡略化し、製
造時間を短縮することは開示されていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは、多
孔性基材を用いて塗布研磨材を製造する際に、多孔性基
材の目止めを省き、また、結合剤の硬化時間を短縮する
ことにより、塗布研磨材の製造工程を全体として簡略化
し、製造時間を短縮することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、多孔性基材を
提供する工程;多孔性基材の少なくとも一表面上に第一
結合剤を塗布してメイク被覆層を形成する工程;メイク
被覆層の上に研磨粒子を設ける工程;及びメイク被覆層
及び研磨粒子の上に第二結合剤を塗布してサイズ被覆層
を形成する工程;を包含する塗布研磨材の製造方法にお
いて、該第一結合剤、第二結合剤、又は両方の結合剤
が、(i)120℃において溶融粘度係数1000cps
以上を有する固形エポキシ樹脂、及び(ii)硬化触媒を含
有するものである方法を提供するものであり、そのこと
により上記目的が達成される。
【0015】
【発明の実施の形態】本明細書において、固形エポキシ
樹脂とは、室温において固体状態で存在する、分子内に
開環重合可能なエポキシ基を有する樹脂をいう。一般
に、軟化点60℃以上、好ましくは60〜300℃、更
に好ましくは60〜160℃のものである。
【0016】固形エポキシ樹脂の軟化点が60℃を下回
ると、硬化のため加熱する際に固形エポキシ樹脂が尚早
に軟化流動し、研磨層が変形し易くなる。研磨層が変形
したまま硬化すると、形成される結合剤マトリックスが
歪み、研磨粒子の保持が不均一となり、研磨性能が低下
する。
【0017】より具体的には、本発明で用いる固形エポ
キシ樹脂は、硬化温度である120℃において粘度10
00cps以上、好ましくは150℃において1000
cps以上、更に好ましくは150℃において1500
cps以上を有する。
【0018】本発明では、研磨材の製造方法、研磨材の
用途及び要求される性能等に応じて、種々の分子量及び
エポキシ当量等を有する固形エポキシ樹脂を用いうる。
【0019】好ましくは、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシア
ヌレート、ナフタレン系エポキシ樹脂、フルオレン系エ
ポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキ
シ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ビ
フェニール型エポキシ樹脂及びDPPノボラック型エポキ
シ樹脂等を用いうる。これらは、単独で、又は2種以上
を適宜混合して用い得る。
【0020】特に好ましい固形エポキシ樹脂は、o-クレ
ゾールノボラックにエピクロルヒドリンを反応させて得
られるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂である。ク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂は硬化時間が短く、
硬化後は高い硬度及び耐熱性を有するため、高い研磨性
能を短い製造時間で実現できるからである。
【0021】例えば、170〜300のエポキシ当量、数平均
分子量500〜1500(重量平均分子量1500〜5000)の分子量
を有し、約60〜100℃の軟化点を有する固形エポキシ樹
脂が挙げられる。具体的には、住友化学工業社製「SUMI-
EPOXY ESCN-220HH」及び「SUMI-EPOXY ESCN-195XL」、東都
化成社製「エポトートYDCN-701」及び「エポトートYDCN-70
3P」、シェル化学社製「EPON RESIN 164」、及び日本化薬
社製「EOCN-104S」等がある。
【0022】また、エピクロルヒドリンとビスフェノー
ルAとを重合させて得られるビスフェノールA型エポキシ
樹脂も好ましい。ビスフェノールA型エポキシ樹脂は硬
化時間が短く、硬化後は高い硬度及び強靱性(耐衝撃性)
を有するため、高い砥粒保持力及び切削性能を短い製造
時間で実現できるからである。
【0023】例えば、450〜6000のエポキシ当量、900〜
10000の数平均分子量を有し、約60〜160℃の軟化点を有
する固形エポキシ樹脂が挙げられる。具体的には、住友
化学工業社製「SUMI-EPOXY ESA-014」、「SUMI-EPOXY ESA-
011」及び「SUMI-EPOXY ESA-017」、東都化成社製「エポト
ートYD-011」、「エポトートYD-014」及び「エポトートYD-0
17」、及びシェル化学社製「EPON 1001」及び「EPON 1004」
等がある。
【0024】その他、フェノールノボラックとエピクロ
ルヒドリンとを反応させて得られるフェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(例えば、日本化薬社製「EPPN-201」)、
トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂(例え
ば、日本化薬社製「EPPN-502H」)及びナフタレン系エポキ
シ樹脂(例えば、日本化薬社製「NC-7000」及び新日鉄化学
社製「ESN-375」)も好ましい。
【0025】本発明で用いる硬化触媒は、上記固形エポ
キシ樹脂を硬化させる成分である。製造時間を短縮する
ためには硬化速度が速いものが好ましい。エポキシ樹脂
の硬化触媒としては、酸性触媒と塩基性触媒がある。
【0026】酸性触媒とは、エポキシ樹脂の開環重合反
応において、酸として機能することによりエポキシ基同
士の重合を触媒的に加速する物質である。好ましくは、
塩化スズ(IV)のような金属ハロゲン化合物;三フッ化ホ
ウ素とモノエチルアミンもしくはピペリジンとの塩のよ
うなルイス酸とアミンとの塩;紫外線照射によってルイ
ス酸もしくはブレンステッド酸を生成する芳香族スルホ
ニウム塩及び芳香族ジアゾニウム塩;三フッ化ホウ素エ
ーテラート;及び五フッ化アンチモンとジエチルアニリ
ンとの錯体が挙げられる。
【0027】特に好ましくは、五フッ化アンチモンとジ
エチルアニリンとの錯体である。これは常温で高い潜在
性を有し、高温において高い硬化速度を与えるので、室
温の環境においては可使時間を長くとれ、高温の環境に
おいては素早く硬化させることができる。その結果、製
造の各工程に要する時間の調節が容易となって作業効率
が上がるからである。
【0028】塩基性触媒とは、エポキシ樹脂の開環重合
反応において、塩基として機能することによりエポキシ
基同士の重合を触媒的に加速する物質である。塩基性硬
化触媒としては、ナトリウムメトキシド及びカリウムブ
トキシドのような金属アルコキシド;ナトリウムフェノ
キシド及びカリウムフェノキシドのような金属フェノキ
シド;金属水酸化物;ジメチルベンジルアミン、トリエ
チルアミン及び2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フ
ェノール(ローム・アンド・ハース社製「DMP-30」)のよう
な第三アミン;及び2-メチルイミダゾール、2-エチル-4
-メチルイミダゾール及び2-フェニルイミダゾールのよ
うなイミダゾール誘導体が挙げられる。前述の理由か
ら、特に好ましくは、イミダゾール誘導体である。
【0029】固形エポキシ樹脂と触媒とを混合すること
により本発明で用いる結合剤が得られる。触媒は、エポ
キシ樹脂100重量部に対し典型的には1〜20重量部、好
ましくは1〜10重量部、更に好ましくは2〜5重量部の
量で結合剤に含有される。
【0030】触媒の量が1重量部を下回ると結合剤の硬
化時間が長くなり、20重量部を上回ると硬化後の結合剤
マトリックスの強度が低下し、得られる研磨材の切削性
が低下する。
【0031】結合剤には、当業者に周知の種々の添加剤
を適量配合することができる。例えば、研磨粒子と結合
剤との接着力を高めるためのカップリング剤、可塑剤、
分散剤及び帯電防止剤等である。
【0032】結合剤は、メイク被覆層を形成する第一結
合剤として用いてもよく、サイズ被覆層を形成する第二
結合剤として用いてもよい。
【0033】結合剤には揮発性溶媒を適量配合してよ
い。そのことにより、結合剤は後述する塗布工程に好適
な粘度に調節される。
【0034】メイク被覆層を形成する第一結合剤として
用いる場合、上記結合剤を25℃において200〜10
0000cps、好ましくは300〜50000cp
s、更に好ましくは400〜10000cpsの粘度に
調節する。粘度が200cpsを下回ると、多孔性基材
の目止めを省いた場合には、結合剤が基材に浸透する。
100000cpsを上回ると、塗布の際にむらが生じ
る。特に上記条件は研磨粒子として粒度JIS#20〜
#240のものに適する。
【0035】一方サイズ被覆層を形成する第二結合剤と
して用いる場合、上記結合剤を25℃において10〜1
0000cps、好ましくは20〜5000cps、更
に好ましくは30〜2000cpsの粘度に調節する。
粘度が10cpsを下回ると、塗布後の流動性のため、
塗布厚のむらを生じる。10000cpsを上回ると、
個々の研磨粒子の間に第二結合剤が十分に浸透しないの
で、第二結合剤層中に気泡が残り、強度の低下の原因と
なる。
【0036】特に、上記条件は研磨粒子として粒度JI
S#120〜4000のものに適する。
【0037】好ましい揮発性溶媒としては、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノ
ンのようなケトン系溶媒;酢酸エチル及び酢酸ブチルの
ようなエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン及びキシレ
ンのような芳香族炭化水素溶媒;ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン及びプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルのようなアルコール系もしくはエーテル系溶媒等が挙
げられる。
【0038】上述のように粘度を調節した結合剤を第一
結合剤として用いると、多孔性基材の目止めを行わない
場合でも、結合剤は基材に浸透せず、砥粒を支えること
ができる。その結果、塗布研磨材の製造において多孔性
基材をプライマーで目止めする工程を省略することがで
き、製造工程が大幅に簡略化される。
【0039】また、上述のように粘度を調節した結合剤
を第二結合剤として用いると、溶剤を除去するだけで固
体状態の結合剤層が生成するため、硬化反応の反応率に
関係なく巻きとることができるので、加熱オーブン中の
滞留時間を短くすることができ、生産性を上げることが
できる。
【0040】本発明の方法の好ましい一態様では、ま
ず、多孔性基材の少なくとも一表面上に第一結合剤を塗
布してメイク被覆層を形成する。多孔性基材はプライマ
ーで目止めする必要はなく、その表面上に直接第一結合
剤を塗布してよい。塗布の方法は特に限定されないが、
ロール被覆法等を用いて行いうる。
【0041】メイク被覆層は、砥粒の粒度によって異な
るが、一般に硬化後の厚さが500〜5μmとなるよう
に形成する。一般に、被覆量は500〜5g/m2、好ま
しくは300〜20g/m2とする。
【0042】メイク被覆層の上に研磨粒子を設ける。塗
布直後のメイク被覆層は粘着性を保っており、研磨粒子
はこれに付着し、保持される。ついで、メイク被覆層を
乾燥及び硬化させる。一般には、メイク被覆層を、まず
約50〜150℃で短時間乾燥させてから硬化させる。
硬化は、一般に、100〜180℃で約0.5分〜約1
時間、好ましくは約1〜約30分、または120〜16
0℃で約0.5分〜約30分、好ましくは約1分〜約1
0分維持することにより行う。
【0043】但し、この硬化反応は完全には行う必要な
く、サイズ被覆層を設けた後に、メイク被覆層を併せて
完全硬化させてもよい。
【0044】その後、メイク被覆層及び研磨粒子の上に
第二結合剤を塗布してサイズ被覆層を形成する。塗布の
方法はメイク被覆層の場合と同様である。サイズ被覆層
は、一般に硬化後の厚さが100〜1μmとなるように
形成する。ついで、サイズ被覆層を上述と同様にして乾
燥及び硬化させる。
【0045】本発明の方法で用いる多孔性基材は、例え
ば、紙、布及び不織布のような当業界で通常用いられる
ものである。これら多孔性基材は、業界において通常の
前処理を施したものでもよく、施していないものでもよ
い。また、研磨粒子も当業界で通常用いられるものであ
る。典型的には、酸化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪
素、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、ダイヤモ
ンド、立方体窒化ホウ素、アルミナジルコニア及びエメ
リー等が挙げられる。
【0046】研磨粒子の粒度は特に限定されず、例え
ば、JIS R 6001に規定のJIS#20〜#40
00、好ましくはJIS#24〜#3000のものを用
いることができる。
【0047】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。尚、特に断
らない限り、配合量は重量部である。
【0048】本実施例で使用したエポキシ樹脂を表1に
示した。
【0049】
【表1】No タイプ 製品名 性状(25℃) 溶融粘度(150℃) 1 ヒ゛スフェノ-ルA型 ELA-128 液状(粘度 約30cps (住友化学製) 13000cps) 2 クレソ゛-ルノホ゛ラック型 ESCN-220 固形(軟化点 1600〜2400cps (住友化学製) 92℃) 3 ヒ゛スフェノ-ルA型 ESA-014 固形(軟化点 約2000cps (住友化学製) 92〜102℃)
【0050】本実施例で使用した硬化触媒を表2に示し
た。
【0051】
【表2】No 化合物名 1 2−エチル−4−メチルイミダゾール2 五フッ化アンチモン−ジエチルアニリン錯体
【0052】実施例1 住友化学社製のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
「ESCN−220」100部、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール3.8部、2−エトキシエタノール1
5.1部、メチルエチルケトン42.9部及び炭酸カル
シウム100部を混合して、不揮発分78%及び25℃
における粘度478cpsの結合剤を得た。
【0053】坪量167g/m2、厚さ0.187mm、透気
度83秒/100ccの紙基材上に、得られた結合剤を約
70g/m2の塗布量でロール被覆法を用いて塗布し、1
45℃で約5分間乾燥硬化させた。その後、結合剤の紙
基材への浸透の状態を観察した。結果を表4に示した。
【0054】実施例2及び3、及び比較例1 表3に示す配合を用いること以外は実施例1と同様にし
て結合剤を得、紙基材への浸透性をを評価した。結果を
表4に示した。
【0055】
【表3】原材料 実施例1 実施例2 実施例3 比較例1 ELA-128(液状) − − − 100 ESCN-220(固形) 100 50 − − ESA-014(固形) − 50 100 − 2-エチル-4-イミタ゛ソ゛-ル 3.8 3.8 3.8 3.8 2-エトキシエタノ-ル 15.1 44.5 15.1 15.1 メチルエチルケトン (MEK) 42.9 21.4 − − メチルイソフ゛チルケトン (MIBK) − 21.4 42.9 − 炭酸カルシウム(充填剤) 100 100 100 100 不揮発分(%) 78 70 70 93 粘度(cps) 478 983 7260 4060
【0056】
【表4】結合剤 結合剤の紙基材への浸透性 評価 実施例1 表面に硬化した結合剤の層ができた。 ○ 実施例2 表面に硬化した結合剤の層ができた。 ○ 実施例3 表面に硬化した結合剤の層ができた。 ○ 比較例1 結合剤が基材の裏までしみ抜け、表面に硬 × 化した結合剤の層は残らなかった。
【0057】表4の結果より、実施例1〜3の結合剤
は、目止めしていない多孔性基材上に塗布した場合で
も、硬化後基材表面にメイク被覆層を生ぜしめ、砥粒を
保持可能であることが示された。他方、比較例1の結合
剤は、目止めしていない多孔性基材上に塗布した場合、
硬化後基材表面にメイク被覆層が残らず、砥粒を保持不
可能であった。
【0058】実施例4 メイク被覆層として固形エポキシ樹脂含有結合剤を使用
した研磨材 前述の紙基材上に、実施例2で得た固形エポキシ樹脂含
有結合剤を約80g/m2の塗布量でロール被覆法を用い
て塗布した。形成されたメイク被覆層の上に酸化アルミ
ニウム砥粒 JIS#100を約150g/m2の塗布量
で静電被覆法により塗布し、メイク被覆層を約145℃
で約3分間加熱硬化させた。メイク被覆層及び研磨粒子
の上に表5のフェノール樹脂結合剤を約150g/m2
塗布量でロール被覆法を用いて塗布した。形成されたサ
イズ被覆層を約120℃で約4分間加熱乾燥させ、さら
に約80から100℃で約15時間加熱硬化させた。こ
の塗布研磨材の裏面にループ材をラミネートし、125
mm径のディスク状に打ち抜いて研磨材ディスクを作製し
た。
【0059】
【表5】原材料 重量部 レゾールフェノール樹脂 61.54 (不揮発分78%) 水 13.86 2−エトキシエタノール 5.93炭酸カルシウム(充填剤) 52.0 不揮発分(%) 75
【0060】比較例2 前述の紙基材上に、表5のフェノール樹脂結合剤を約8
0g/m2の塗布量でロール被覆法を用いて塗布した。形
成されたメイク被覆層の上に酸化アルミニウム砥粒 J
IS#100を約150g/m2の塗布量で静電被覆法に
より塗布し、メイク被覆層を約110℃で約2時間加熱
硬化させた。メイク被覆層及び研磨粒子の上に表5のフ
ェノール樹脂結合剤を約150g/m2の塗布量でロール
被覆法を用いて塗布した。形成されたサイズ被覆層を約
120℃で約4分間加熱乾燥させ、さらに約80から1
00℃で約15時間加熱硬化させた。この塗布研磨材の
裏面にループ材をラミネートし、125mm径のディスク
状に打ち抜いて研磨材ディスクを作製した。
【0061】実施例4と比較例2との比較 (1)製造方法 メイク被覆層として固形エポキシ樹脂含有結合剤を用い
た実施例4では、フェノール樹脂結合剤を用いた比較例
2よりもメイク被覆層の硬化時間が著しく短縮されてい
る。
【0062】(2)研磨性能 実施例4及び比較例2の研磨材ディスクをダブルアクシ
ョンサンダーに装着して、それぞれスチールを研磨し
た。研磨条件は、荷重:サンダー自重+2kg、空気圧:
5kg/cm2、及び研磨時間:5分×6回(計30分)と
した。研磨量(g)を表6に示した。
【0063】
【表6】
【0064】表6の結果より、メイク被覆層として固形
エポキシ樹脂含有結合剤を用いた実施例4の研磨材ディ
スクは、フェノール樹脂を用いた比較例2の研磨材ディ
スクと同等の研磨性能を有していることが示された。
【0065】実施例5 サイズ被覆層として固形エポキシ樹脂含有結合剤を使用
した研磨材 オイル含浸により目止めされたCw紙基材(JIS R
6252)上に、表7の液状エポキシ樹脂含有結合剤を
約10g/m2の塗布量でロール被覆法を用いて塗布し
た。形成されたメイク被覆層の上に酸化アルミニウム砥
粒 JIS#400を約40g/m2の塗布量で静電被覆
法により塗布し、メイク被覆層を約140℃で約5分間
加熱硬化させた。メイク被覆層及び研磨粒子の上に表8
の固形エポキシ樹脂含有結合剤を約40g/m2の塗布量
でロール被覆法を用いて塗布した。形成されたサイズ被
覆層を約140℃で約5分間加熱乾燥硬化させた。この
塗布研磨材裏面に粘着剤を塗布し、100mm×175mm
の長方形状に打ち抜いて粘着剤付き研磨材シートを作製
した。
【0066】
【表7】原材料 重量部 ELA-128(液状) 50 ポリアミド硬化剤 50 (ヘンケル白水社製「バー サミド125」)キシレン 33.33 不揮発分(%) 75
【0067】
【表8】原材料 重量部 ESCN-220(固形) 100 五フッ化アンチモン-シ゛エチルアニリン錯体 3MEK 66.67 不揮発分(%) 60.7
【0068】比較例3 前述の目止めされた紙基材上に、表7の液状エポキシ樹
脂含有結合剤を約10g/m2の塗布量でロール被覆法を
用いて塗布した。形成されたメイク被覆層の上に酸化ア
ルミニウム砥粒 JIS#400を約40g/m2の塗布
量で静電被覆法により塗布し、メイク被覆層を約140
℃で約5分間加熱硬化させた。メイク被覆層及び研磨粒
子の上に表9のフェノール樹脂結合剤を約40g/m2
塗布量でロール被覆法を用いて塗布した。形成されたサ
イズ被覆層を約120℃で約4分間加熱乾燥し、さらに
約110℃で約24時間加熱硬化させた。この塗布研磨
材の裏面に粘着剤を塗布し、100mm×175mmの長方
形状に打ち抜いて粘着剤付き研磨材シートを作製した。
【0069】
【表9】原材料 重量部 レゾールフェノール樹脂 100 (不揮発分 75%)2−エトキシエタノール 25 不揮発分(%) 60
【0070】実施例5と比較例3との比較 (1)製造方法 サイズ被覆として固形エポキシ樹脂含有結合剤を用いた
実施例5では、フェノール樹脂結合剤を用いた比較例3
よりもサイズ被覆層の硬化時間が著しく短縮されてい
る。
【0071】(2)研磨性能 実施例5及び比較例3の研磨材ディスクをダブルアクシ
ョンサンダーに装着して、それぞれスチールを研磨し
た。研磨条件は、荷重:サンダー自重+2kg、空気圧:
5kg/cm2、及び研磨時間:5分とした。研磨量(g)
を表10に示した。
【0072】
【表10】
【0073】表10の結果より、サイズ被覆層として固
形エポキシ樹脂含有結合剤を用いた実施例5の研磨材デ
ィスクはフェノール樹脂を使用した比較例3の研磨材デ
ィスクと同等の研磨性能を有していることが示された。
【0074】
【発明の効果】多孔性基材を用いて塗布研磨材を製造す
る際に、多孔性基材の目止めを省き、また、結合剤の硬
化時間を短縮することができ、塗布研磨材の製造工程が
全体として簡略化され、製造時間が短縮された。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性基材を提供する工程;多孔性基材
    の少なくとも一表面上に第一結合剤を塗布してメイク被
    覆層を形成する工程;メイク被覆層の上に研磨粒子を設
    ける工程;及びメイク被覆層及び研磨粒子の上に第二結
    合剤を塗布してサイズ被覆層を形成する工程;を包含す
    る塗布研磨材の製造方法において、該第一結合剤が、
    (i)120℃において溶融粘度係数1000cps以上
    を有する固形エポキシ樹脂、及び(ii)硬化触媒を含有す
    るものである方法。
  2. 【請求項2】 前記第一結合剤が揮発性有機溶媒を含有
    し、25℃において粘度200〜100000cpsを
    有する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記研磨粒子が粒度JIS#20〜#2
    40を有する請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 多孔性基材を提供する工程;多孔性基材
    の少なくとも一表面上に第一結合剤を塗布してメイク被
    覆層を形成する工程;メイク被覆層の上に研磨粒子を設
    ける工程;及びメイク被覆層及び研磨粒子の上に第二結
    合剤を塗布してサイズ被覆層を形成する工程;を包含す
    る塗布研磨材の製造方法において、該第二結合剤が、
    (i)120℃において溶融粘度係数1000cps以上
    を有する固形エポキシ樹脂、及び(ii)硬化触媒を含有す
    るものである方法。
  5. 【請求項5】 前記第二結合剤が揮発性有機溶媒を含有
    し、25℃において粘度10〜10000cpsを有す
    る請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記研磨粒子が粒度JIS#120〜#
    4000を有する請求項4記載の方法。
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