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JPH1140129A - 極細複合繊維不織布からなる電池用セパレータ及びその製造方法 - Google Patents

極細複合繊維不織布からなる電池用セパレータ及びその製造方法

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Publication number
JPH1140129A
JPH1140129A JP9205303A JP20530397A JPH1140129A JP H1140129 A JPH1140129 A JP H1140129A JP 9205303 A JP9205303 A JP 9205303A JP 20530397 A JP20530397 A JP 20530397A JP H1140129 A JPH1140129 A JP H1140129A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slit
resin
nonwoven fabric
battery separator
fiber nonwoven
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9205303A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Sugano
友章 菅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOUNEN TAPIRUSU KK
Original Assignee
TOUNEN TAPIRUSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOUNEN TAPIRUSU KK filed Critical TOUNEN TAPIRUSU KK
Priority to JP9205303A priority Critical patent/JPH1140129A/ja
Publication of JPH1140129A publication Critical patent/JPH1140129A/ja
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二種類以上の熱可塑性樹脂からなる極細複合
繊維不織布を用いた電池用セパレータであって、シャッ
トダウン特性、電解液保液性等の優れた電池用セパレー
タを提供する。 【解決手段】 二種類以上の熱可塑性樹脂を同一スリッ
ト口金から紡糸して得たスリット紡糸メルトブロー極細
複合繊維不織布からなる電池用セパレータであり、その
製造方法は、二種類以上の熱可塑性樹脂をスリットダイ
から複合樹脂フィルム状に吐出すると共に、その吐出し
たフィルム状溶融樹脂に、加熱ガスを噴射することによ
り、フィルム状複合熱可塑性樹脂を繊維状に細化しなが
ら捕集するスリット紡糸メルトブロー極細複合繊維不織
布の製造工程、及び熱処理工程とからなることを特徴と
する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スリット紡糸メル
トブロー法で製造された極細複合繊維不織布からなるシ
ャットダウン特性、電解液保液特性等の優れた電池用セ
パレータに関する。
【0002】
【従来の技術】極細繊維は、不織布や成形体に加工し
て、使い捨ておしめの表面剤、防塵衣料、マスク、ワイ
ピングクロス、精密濾過用フィルター、電池セパレータ
等に広く用いられている。これら極細繊維不織布の製造
としては、熱可塑性樹脂を複数個の紡糸口から溶融紡糸
し、これを高速気流によって牽引・細化し、極細繊維の
繊維流を形成せしめ、次いでこの繊維流を捕集・集積
し、不織布を製造するメルトブロー法が主として用いら
れている。このメルトブロー不織布法を用いた、従来の
単一成分の極細繊維成分を用いた電池用セパレータは、
繊維間の接着が少ないので、強度が不十分である等の欠
点を有していた。
【0003】そこで、近年、異なる二種のポリマー、特
に融点が異なるポリマーからなる複合極細繊維不織布
が、繊維の絡み合いだけでなく、融着等により上記問題
点を解決するものとして提案されている。この極細繊維
混合不織布は、二種類の低融点極細繊維ウエブと高融点
極細繊維ウエブとを積層して用いたり、複合メルトブロ
ー紡糸法(例えば、特開昭60−99057号公報、特
開昭60−99058号公報、米国特許3,981,65
0号、特開平5−263307号公報等)により、複数
のオリフィスを有する口金から同時または交互に押出さ
れた二種類の極細繊維が混合したウェッブが作られてい
る。しかしながら、これらの方法による二種類の樹脂か
らの極細混合繊維不織布は、紡糸口金装置が複雑で高価
であり、複合比が均一な複合ブロー繊維を形成できず、
しかも得られた繊維の繊度ムラが大きくなるという問題
があった。
【0004】ところで、上記不織布を電池、例えばリチ
ウム電池用セパレーター等に用いる場合には、電極が短
絡して電池内部の温度が上昇した時に、発火等の事故が
生じるのを防止する必要がある。このため、リチウムの
発火以前に溶融してその孔を目詰りさせ、電流をシャッ
トダウンさせる機能をセパレータに持たせる必要があ
る。ところが上記単一成分の極細繊維成分を用いた不織
布においては各微多孔膜においては樹脂の溶融閉塞によ
る透過性遮断温度が安全性の点で必ずしも十分に低いも
のではなく、より一層安全性を向上させるためには、さ
らに低い温度で電流のシャットダウンを起こすセパレー
ターとすることが望ましい。したがって、低い無孔化温
度を有しているほど、安全性の高い電池用セパレーター
になりうる。
【0005】また、ニッケル・カドミウム電池、ニッケ
ル水素電池、ニッケル亜鉛電池等、密閉型アルカリ二次
電池に用いられるアルカリ電池用セパレータは、主とし
て、ポリアミド製の繊維からなる不織布シートや、プラ
ズマ処理、スルホン化処理、フッ素処理、グラフト処理
または、界面活性剤の塗付によって親水性を付与したポ
リオレフィン製の繊維からなる不織布シートが用いられ
ている。(例えば、特公昭57−33828号公報、特
開昭58−94752号公報、特開昭61−78053
号公報、特開昭62−115657号公報、特開平2−
276154号公報、特開平4−167355号公報な
ど)。ところが、ポリアミド繊維不織布からなるセパレ
ータは、高温雰囲気下、特に、60〜80℃での高温の
電解液中における激しい電池反応に対する耐酸化性に劣
ることから早期に劣化現象が現れ、容量を低下させると
いう問題があり、プラズマ処理、スルホン化処理、フッ
素処理、グラフト処理または、界面活性剤の塗付によっ
て親水性を付与したポリオレフィン製の繊維からなる不
織布シートは、多数の工程を必要とする等の欠点を有し
ていた。
【0006】これらの問題を解決するために、ポリエチ
レンのような低融点の樹脂およびポリプロピレンのよう
な高融点の樹脂からなる単一成分の不織布を積層化する
ことにより、高強度かつ優れた高温特性を有する不織布
シートを得る方法が開発されているが、積層のため、セ
パレーターの電気抵抗が高くなり、高性能電池用セパレ
ーターとしては不向きのものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、二種
類以上の熱可塑性樹脂からなる極細複合繊維不織布を用
いたシャットダウン特性、電解液保液性等の優れた電池
用セパレータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、二種類以上の熱
可塑性樹脂を所定の割合になるように二台以上の押出機
より押出し、複数の紡糸オリフィスの代わりに特定のリ
ップ幅を持った幅広スリットを用い、特定の流速の高速
気体によりフィルム状溶融複合樹脂を細繊化すると同時
に延伸して、その複合繊維流を捕集することによるスリ
ット紡糸メルトブロー複合繊維不織布が電池用セパレー
タ材として優れた不織布であることを見出し、本発明を
完成した。
【0009】すなわち、本発明は、二種類以上の熱可塑
性樹脂を同一スリット口金から紡糸して得たスリット紡
糸メルトブロー極細複合繊維不織布からなる電池用セパ
レータであり、その製造方法は、二種類以上の熱可塑性
樹脂をリップ幅が0.1〜2.0mmのスリットを有す
るダイから複合樹脂フィルム状に吐出すると共に、その
吐出したフィルム状溶融複合熱可塑性樹脂に、前記スリ
ットの両側に隣接して設けられたスリットから加熱ガス
を噴射することにより、フィルム状複合熱可塑性樹脂を
繊維状に細化しながら下流方向に設けられた移動捕集面
上にシート状に捕集するスリット紡糸メルトブロー極細
複合繊維不織布の製造工程、及び熱処理工程とからなる
方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の極細複合繊維不織布は、
二種類以上の熱可塑性樹脂を幅広スリットを有する紡糸
スリットから吐出させ、該幅広スリットから得られる幅
広プラスチックフィルムにスリットの両側から加熱高速
気体を吹き付け、該フィルムを極細繊維に分解、延伸
し、かつ、これらの極細繊維流を捕集して得られる不織
布であり、極細繊維で構成された微細な繊維間空隙を有
し、高強度であるという優れた性質と、二種類以上の異
なる樹脂の極細繊維の融点等の異なりにより融着固定さ
れた三次元網構造により形状が崩れ難いという特徴を有
している。特に本発明のスリット紡糸メルトブロー法に
よる極細複合繊維不織布は、二種類以上の熱可塑性樹脂
の極細繊維が均一に混ざり合っているため、シャットダ
ウン特性を改良した電池用セパレータを製造できる。
【0011】本発明の極細複合繊維不織布は、二種類以
上の熱可塑性樹脂を、各押出機よりスリットダイ部に押
出して合流させ、リップ幅が0.1〜2.0mmのスリ
ットを有するダイから混合樹脂フィルム状に吐出させ、
その吐出したフィルム状溶融複合熱可塑性重合体に、樹
脂吐出スリットの両側に隣接して設けられたスリットか
ら加熱高速ガスを噴射することにより、フィルム状複合
熱可塑性重合体を繊維状に細化、延伸しながら下流方向
に設けられた移動捕集面上にシート状に捕集することに
より製造される。
【0012】本発明において、混合樹脂を吐出するスリ
ットダイは、一般に用いられるシート製造あるいは、フ
ィルム製造に用いられるフラットダイのTダイ、コート
ハンガーダイ等を使用することができる。これら内で
は、コートハンガーダイが好ましい。スリットダイのリ
ップ幅は、0.1〜2.0mm、好ましくは、0.2〜
1.5mmである。0.1mmより狭いと、樹脂の吐出
がスムーズに行えず、また、2.0mmより広いとフィ
ルムの細繊維化が行えず好ましくない。また、樹脂を吐
出するスリットに隣接して設けられた加熱高速ガス用ス
リットの幅は高速ガス速度に依存するが、樹脂スリット
と同様の幅を有していてよい。
【0013】本発明の特徴は、熱可塑性樹脂が、加熱し
た高速不活性ガス流中に対流し、繊細になる間の時間は
比較的短く、従って、高温にされる際に熱可塑性樹脂の
分解がおこることは比較的少ない。けれども、一般に、
熱可塑性樹脂は、高速の不活性な気体流中における場合
よりも長い間、ダイヘッド加熱部分中に対流し、ダイヘ
ッド中での滞留時間と、熱可塑性樹脂が保持されている
温度の両方により、分解されやすくなるが、本発明のス
リットダイにおいては、ダイヘッド中での高分子の滞留
時間が短く、高分子分解が起こり難いところに特徴があ
る。
【0014】高速ガスの流量は、成形したフィルムを、
幅広スリット紡糸ノズルから出た直後に極細繊維に分解
し、かつこれら繊維をその後不織布として捕集する必要
があり、そのためには、0.1〜5kg/cm2でスリ
ットから噴射せしめる必要がある。0.1kg/cm2
未満では、フィルムの繊維化ができず、5kg/cm2
を越えると不織布として捕集が困難になり好ましくな
い。本発明の利点はこれらの速度を全体にわたって増加
することができることにある。
【0015】本発明のスリット紡糸メルトブロー不織布
からなる電池用セパレータに適用できる熱可塑性樹脂の
組合せとしては、電池の種類によって様々な組み合わせ
がある。例えば、非晶性形態を取る樹脂と軟化性ポリマ
ーとからなる組み合わせ、又は、融点差がある樹脂の組
み合わせ等があるが、電池用セパレータとして、繊維間
の融着を強固なものとするためには、融点の差が30℃
以上ある低融点熱可塑性樹脂と高融点熱可塑性樹脂の組
合せが好ましい。熱可塑性樹脂の例としては、例えばポ
リオレフィン系樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
エステルエラストマー、低融点共重合ポリエステル、ポ
リエステル・エーテル系共重合エラストマー、ポリエス
テル・ラクトン系共重エラストマー、ポリスチレン、熱
可塑性ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、等が
挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−
α−オレフィンランダム共重合体、アタクチックポリプ
ロピレン、ポリブテン等が挙げられ、エチレン−α−オ
レフィン共重合体のα−オレフィンとしては、炭素数3
〜12個のオレフィンで、プロピレン、ブテンー1、ペ
ンテンー1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−
1、3−メチル−ブテン−1、ヘプテン−1、オクテン
−1、ノネン−1、デセン−1等が挙げられる。
【0016】本発明で好ましく用いられる融点の差が3
0℃以上ある熱可塑性樹脂の具体的な組合せとしては
リチウム電池用セパレータとしては、ポリエチレンとポ
リプロピレンの組合わせが好ましい。また、アルカリ電
池用セパレータとしては、ポリプロピレンとナイロン
6、またはポリプロピレンとエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体の組合せ等がある。
【0017】本発明の二成分の複合繊維における各樹脂
の樹脂成分は、10〜90重量%、好ましくは40〜6
0重量%で用いられる。極細繊維不織布中の低融点樹脂
の含有量が10重量%未満の場合、不織布成形体を熱処
理して得られる電池用セパレータは、繊維の熱接合点が
少なく、強度の弱いものになるので好ましくない。又、
低融点樹脂の含有量が90重量%を越えると、熱処理に
より繊維形態を失った低融点極細繊維が繊維空隙を埋め
るようになり、不織布のフィルム化や、風合いの低下、
あるいは電池用セパレータの精度の低下の原因になるの
で好ましくない。
【0018】また、細化された極細繊維は、例えば、二
種類の樹脂をA/Bという様に用いるとサイドバイサイ
ド型に類似した極細繊維になっていると考えられ、A/
B/Aという様に用いると芯鞘構造型に類似した極細繊
維になっていると考えられる。また、三種類以上の樹脂
を用いて、三層以上のサイドバイサイド型に類似した極
細繊維も容易に得られる。
【0019】本発明の極細複合繊維不織布の繊維径に
は、特別の制限はないが、スリット紡糸メルトブロー法
を採用することにより、15μm以下の極細繊維が使用
でき、紡糸条件の選定により15μm〜0.1μm、更
には、10μm〜0.5μmのものが得られる。繊維径
が15μm以下である極細繊維不織布は、熱処理するこ
とにより電池用セパレータとすることができる。高融点
樹脂の極細繊維の繊維径と低融点樹脂の極細繊維の繊維
径は必ずしも同一である必要はない。
【0020】本発明の電池用セパレータは、スリット紡
糸メルトブロー法で紡糸された極細複合繊維からなり、
極細複合繊維不織布の目付量は、3〜1000g/
2、好ましくは4〜700g/m2が使用でき、熱処理
により低融点樹脂の極細繊維の融着による高融点樹脂の
極細繊維の固定が確実かつ均質に実現できることから、
目付が100g/m2以下であることが最も望ましい。
【0021】本発明の電池用セパレータは、電池用セパ
レータに成形する前に、極細複合繊維の低融点樹脂の軟
化点と高融点樹脂の軟化点の間の温度で熱処理を行う必
要がある。熱処理の加熱方法としては、加熱ロールによ
るカレンダー加工法、加熱エンボスロールによる熱圧着
法、加熱空気による方法、赤外線ランプによる方法ある
いはオートクレーブ中で減圧加熱する方法等の公知の方
法が使用できる。
【0022】このようにして得られる極細繊維で構成さ
れている電池用セパレータにおいて、リチウム電池用セ
パレータとしては、ポリエチレンとポリプロピレンの二
種類の樹脂の組合せを用いるとシャットダウン特性の優
れたセパレータとすることができ、アルカリ電池用セパ
レータとしては、ナイロンとポリプロピレンの二種類の
樹脂の組合せを用いると電解液保液率の優れたセパレー
タとすることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。な
お、本発明は下記実施例に限定して解釈されるものでは
ない。本実施例における試験方法は以下の通りである。
【0024】(1)目付:試料長さ方向より、100×
100mmの試験片を採取し、水分平衡状態の重さを測
定し、1m2当たりに換算した。
【0025】(2)厚さ:試料長さ方向より、100×
100mmの試験片を採取し、ダイヤルシックネスゲー
ジ((株)三豊製作所製7321、1mm/1回転)で
測定した。
【0026】(3)平均繊維径:試験片の任意な5箇所
を電子顕微鏡で5枚の写真撮影を行い、1枚の写真につ
き20本の繊維の直径を測定し、これらを5枚の写真に
ついて行い、合計100本の繊維径を平均して求めた。
【0027】(4)シャットダウン特性:試料長さ方向
より、100×100mmの試験片を採取し、2450
MHzのマイクロ波を出力200Wで、試験片に照射
し、試料が溶融し始める照射秒数を測定した。
【0028】(5)耐アルカリ性:試料長さ方向より、
100×100mmの試験片を採取し、水分平衡状態の
重量(W)を1mgまで測定した後、70±2℃に保っ
た比重1.30のKOH溶液中に7日間浸漬し、水洗乾
燥後、再び水分平衡状態の重量(W1)を測定し、次式
により耐アルカリ性を求めた。 耐アルカリ性(%)=(W−W1)/W×100
【0029】(6)電解液保液率:試料長さ方向より、
100×100mmの試験片を採取し、水分平衡状態の
重量(W)を1mgまで測定する。次に比重1.30の
KOH溶液中に試験片を広げて浸し、1時間吸収させた
後、液中から引き上げて10分後の試験片の重量
(W1)を測定し、次式により電解液保液率を求めた。 電解液保液率(%)=(W1−W)/W×100
【0030】実施例1 押出機のスクリューの長さと直径の比(L/D)が25
の2台の押出機と長さ3インチ、樹脂吐出スリットのリ
ップ幅0.35mm、空気吐出スリット幅0.20mm
のメルトブロー用スリット紡糸口金を用いて、第1成分
として、メルトフローレート(以下、MFRという)が
300(g/10分、230℃)、融点が165℃のポ
リプロピレンを押出温度300℃で、第2成分として、
調整後のMFRが100(g/10分、190℃)、融
点が123℃の線状低密度ポリエチレンを押出温度27
0℃で、各々溶融押出を行って、樹脂吐出スリットから
口金温度280℃でメルトブロー化して、2成分系スリ
ット複合メルトブロー不織布を得た。この時の第1成分
と第2成分の重量配合比は、50:50で、全体の吐出
量は、100g/時/インチであった。また、メルトブ
ロー化に用いた空気の温度は、導入口で300℃、圧力
は3.1kg/cm2であった。
【0031】得られたポリプロピレン/ポリエチレンの
2成分系スリット複合メルトブロー不織布は、目付4
0.3g/m2、厚み0.38mmであり、平均繊維径
は、8.5μmであった。この不織布を125℃の温度
で、カレンダー加工を行って厚さを150μmとし、シ
ャットダウン特性を測定したところ、140秒であっ
た。
【0032】比較例1 実施例1で使用した装置及び、第1、第2成分を用い
て、第1成分のポリプロピレンは、押出温度を300
℃、口金温度280℃、加熱空気の温度300℃、圧力
3.1kg/cm2で、第2成分の線状低密度ポリエチ
レンは、押出温度を270℃、口金温度280℃、加熱
空気の温度290℃、圧力3.1kg/cm2で、それ
ぞれメルトブロー化し、それぞれ目付が10g/m2
第1成分と第2成分の単一成分のスリット紡糸メルトブ
ロー不織布を得た。それぞれの不織布の平均繊維径は、
6.5μmと9.0μmであった。得られた2種類のメ
ルトブロー不織布を交互に積層し、4層とし、トータル
目付を40g/m2とし、125℃の温度でカレンダー
加工を行って厚さを150μmとし、シャットダウン特
性を測定したところ、250秒であった。
【0033】実施例2 リップ幅を0.3mmにした以外は、実施例1で使用し
た装置を用いて、第1成分として、実施例1で用いたポ
リプロピレンを押出温度300℃で、第2成分として、
相対粘度2.30、融点が220℃のナイロン6を押出
温度290℃で、各々溶融押出を行って、スリットから
口金温度290℃でメルトブロー化して、2成分系スリ
ット複合メルトブロー不織布を得た。この時の第1成分
と第2成分の重量配合比は、50:50で、全体の吐出
量は、100g/時/インチであった。また、メルトブ
ロー化に用いた空気の温度は、導入口で320℃で、圧
力は3.1kg/cm2であった。
【0034】得られた2成分系スリット複合メルトブロ
ー不織布は、目付65.0g/m2、厚み0.44mm
であり、平均繊維径は、8.8μmであった。次に、こ
の不織布を110℃の温度で、カレンダー加工を行っ
て、厚さを200μmとし、耐アルカリ性と電解保液率
を測定したところ、耐アルカリ性は、2.2%、電解液
保液性は、242%であった。
【0035】比較例2 押出機のスクリューの長さと直径の比(L/D)が25
の押出機と、通常のメルトブロー用口金として、孔径が
0.4mmの紡糸孔が一列に並んだ、総孔数95のメル
トブロー用紡糸口金を用いて、実施例2で用いたナイロ
ン6を、押出温度300℃、口金温度290℃、吐出量
100g/時/インチで吐出し、加熱空気を温度320
℃、圧力3.1kg/cm2で吹き出させ、メルトブロ
ー不織布を得た。
【0036】得られたナイロン6製のメルトブロー不織
布は、目付60.0g/m2、厚み0.52mm平均繊
維径6.3μmであった。次に、この不織布を110℃
の温度で、カレンダー加工を行って、厚さを200μm
とし、耐アルカリ性と電解保液率を測定したところ、耐
アルカリ性は、5.8%、電解液保液性は、260%で
あった。
【0037】実施例3 リップ幅を0.6mmにした以外は、実施例1で使用し
た装置を用いて、第1成分として、実施例1で用いたポ
リプロピレンを押出温度300℃で、第2成分として、
MFRが35(g/10分、210℃)、エチレン含有
率が38モル%、融点173℃のエチレン−ビニルアル
コール共重合体を押出温度225℃で、各々溶融押出を
行って、スリットから口金温度250℃でメルトブロー
化して、2成分系スリット複合メルトブロー不織布を得
た。この時の第1成分と第2成分の重量配合比は、4
0:60で、全体の吐出量は、100g/時/インチで
あった。また、メルトブロー化に用いた空気の温度は、
導入口で330℃で、圧力は3.3kg/cm2であっ
た。
【0038】得られた2成分系スリット複合メルトブロ
ー不織布は、目付80.5g/m2、厚み0.63mm
であり、平均繊維径は、9.5μmであった。次に、こ
の不織布を110℃の温度で、カレンダー加工を行っ
て、厚さを250μmとし、耐アルカリ性と電解保液率
を測定したところ、耐アルカリ性は、0.5%、電解液
保液性は、214%であった。
【0039】比較例3 押出機のスクリューの長さと直径の比(L/D)が25
の押出機と、通常のメルトブロー用口金として、孔径が
0.4mmの紡糸孔が一列に並んだ、総孔数95のメル
トブロー用紡糸口金を用いて、実施例3で用いたエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体を、押出温度225℃、
口金温度250℃、吐出量100g/時/インチで吐出
し、加熱空気を温度330℃、圧力3.3kg/cm2
で吹き出させ、メルトブロー不織布を得た。
【0040】得られたエチレン−ビニルアルコール共重
合体製のメルトブロー不織布は、目付80.0g/
2、厚み 0.78mm平均繊維径7.8μmであっ
た。次に、この不織布を110℃の温度で、カレンダー
加工を行って、厚さを250μmとし、耐アルカリ性と
電解保液率を測定したところ、耐アルカリ性は、1.3
%、電解液保液性は、220%であった。
【0041】
【発明の効果】本発明の電池用セパレータは、二種類以
上の熱可塑性樹脂の繊維が均一に混ざり合っており、単
樹脂繊維不織布の積層体より絡み合い等が優れ、低融点
樹脂の部分同志が加熱により融着し、繊維間を固定し
て、堅固になっており、耐圧強度に優れている。また、
本発明の複合極細繊維不織布は、複数のオリフィスを有
するダイを用いるメルトブロー不織布より、繊維長さ方
向における樹脂の配合比が均一になり、強度が保たれて
いる。したがって、本発明のスリット紡糸メルトブロー
極細複合繊維不織布からなる電池用セパレータは、非水
系電解質を用いるリチウム電池用セパレータとして用い
る場合は、シャットダウンが瞬時にして起こり、安全性
の高いセパレータとすることができる。また、アルカリ
電池用セパレータとして用いる場合は、電解液保液性が
高く、高容量のセパレータとすることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二種類以上の熱可塑性樹脂を同一スリッ
    ト口金から紡糸して得たスリット紡糸メルトブロー極細
    複合繊維不織布からなる電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 二種類以上の熱可塑性樹脂をリップ幅が
    0.1〜2.0mmのスリットを有するダイから複合樹
    脂フィルム状に吐出すると共に、その吐出したフィルム
    状溶融複合熱可塑性樹脂に、前記スリットの両側に隣接
    して設けられたスリットから加熱ガスを噴射することに
    より、フィルム状複合熱可塑性樹脂を繊維状に細化しな
    がら下流方向に設けられた移動捕集面上にシート状に捕
    集するスリット紡糸メルトブロー極細複合繊維不織布の
    製造工程、及び熱処理する工程とからなる電池用セパレ
    ータの製造方法。
JP9205303A 1997-07-15 1997-07-15 極細複合繊維不織布からなる電池用セパレータ及びその製造方法 Pending JPH1140129A (ja)

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