JPH11314101A - H形鋼の圧延方法 - Google Patents
H形鋼の圧延方法Info
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Abstract
て、ウェブ中心偏り精度に優れたH形鋼を効率的に製造
するための圧延方法を提供する。 【解決手段】 粗圧延機、粗ユニバーサル圧延機および
仕上げユニバーサル圧延機からなる熱間圧延装置列で順
次圧延するH形鋼の製造方法において、被圧延材の長手
方向後端部が粗ユニバーサル圧延機あるいは仕上げユニ
バーサル圧延機に噛み込む直前に被圧延材の捩じれ防止
制御手段を講じて圧延する。捩じれ防止制御手段とし
て、ユニバーサル圧延機の水平ロールと竪ロールの開度
あるいは入側の誘導ガイド隙、竪ロールの圧延方向位置
の変更を実施する。
Description
機を使用して寸法精度に優れたH形鋼を効率的に製造す
るための圧延方法に関するものである。
えば、図6に示すように、圧延素材を粗圧延する粗二重
圧延機1(以下、「粗圧延機」と称する)、一対の水平
ロール3と一対の竪ロール4とで構成された粗ユニバー
サル圧延機2と、この粗ユニバーサル圧延機2に近接し
て配設されたエッジャー圧延機5および仕上げユニバー
サル圧延機6からなる。
製造されるスラブやビームブランクなどが用いられ、ま
ず図6の粗圧延機1において、ロールに配置された複数
の孔型により、図7(a)の中間鋼片24を成形する。
次に、この中間鋼片24を、粗ユニバーサル圧延機2で
ウェブ厚みとフランジ厚みを圧下し、近接したエッジャ
ー圧延機5でフランジ幅を整形する圧延を複数回繰り返
して、図7(b)のほぼ最終寸法の鋼片25にまで整
え、最後に仕上げユニバーサル圧延機6でフランジをウ
ェブに対して直角に整形し、最終厚みに整え、図7
(c)の製品26を得る。
終製品では、寸法形状を規格の公差に収める必要がある
が、図8に示すようにウェブ21の位置がフランジ22
の幅中心からずれた状態(以下、「ウェブ中心偏り」と
称する)がしばしば発生し、生産歩留まりを低下させて
いる。ここで、ウェブ中心偏りはe=(a−b)/2と
表される。
は、上記粗圧延機1で成形される4箇所のフランジ肉量
のばらつきやユニバーサル圧延での被圧延材の中心と圧
延機のパスラインのずれなどがある。ユニバーサル圧延
において、被圧延材の中心と圧延機のパスラインがずれ
ていると、被圧延材のウェブの位置がフランジ幅方向に
付け替えられ、図9のようにウェブ中心偏りが発生す
る。このウェブ中心偏りの防止に対して、例えば、特開
昭53−48067号公報にあるように、ユニバーサル
圧延機の入側でフランジ幅を測定し、その測定結果に基
づいてフランジ中心がユニバーサル圧延機のパスライン
と一致するようにユニバーサル圧延機入側のローラーテ
ーブルの位置を上下に自動調整して圧延する方法が公知
である。
ユニバーサル圧延機の入側から出側まで連続的にフラン
ジ幅先端部を誘導するガイド装置が開示されており、こ
れにより、被圧延材と圧延機のパスラインを制御してウ
ェブ中心偏りの発生を抑制する方法が知られている。
者らがユニバーサル圧延に関して実験を行ったところ、
上記パスラインのずれによるウェブ付け替えを防止する
ためにパスラインを合わせたとしても、被圧延材の長手
方向の最後端は自由端であるために、特に最後端から一
定距離の領域ではウェブ中心偏りを十分に抑制できない
ことが明らかとなった。その理由は、被圧延材や圧延条
件のわずかな非対称性が原因となり、図10(a)でユ
ニバーサル圧延機2に被圧延材20の長手方向の最後端
23が噛み込む直前のA−A′断面において、図10
(b),(c)のような被圧延材の捩じれが生じ、捩じ
れた状態で圧延機に噛み込みウェブ21の位置をフラン
ジ22の幅中央に対して上下に付け替えてしまうからで
ある。
の各パスにおいて、長手方向のウェブ中心偏りの変化を
調査した結果、それぞれのパスにおいて、粗ユニバーサ
ル圧延機に最後に圧延される側の長手方向端部のウェブ
中心偏りがその前のパスよりも悪化しており、リバース
圧延を行う過程で長手方向両端部のウェブ中心偏りが大
きくなることが判明した。端部にウェブ中心偏りが発生
すると、それ以降のパスで噛み込み時の被圧延材の中心
と圧延機のパスラインにずれが生じ、ウェブ中心偏りを
助長することになり、ウェブ中心偏りの低減はますます
困難になる。本発明は、この長手方向両端部のウェブ中
心偏りの発生を抑制することを課題とするものである。
に本発明は、粗圧延機、一対の水平ロールと一対の竪ロ
ールとで構成され、少なくともその入側にウェブあるい
はフランジまたはその両方を誘導する誘導ガイドを備え
た粗ユニバーサル圧延機および仕上げユニバーサル圧延
機からなる熱間圧延装置列で順次圧延してH形鋼を製造
する方法において、前記粗ユニバーサル圧延機あるいは
仕上げユニバーサル圧延機、もしくはその両方における
圧延時の1パスあるいは複数のパスで、被圧延材の後端
部が圧延機に噛み込む直前に被圧延材の捩じれ防止制御
手段を講じて圧延することを特徴とするH形鋼の圧延方
法である。
れ防止制御手段が、前記水平ロールと竪ロールの開度を
変更する制御手段、前記誘導ガイドの隙を小さくする制
御手段、前記竪ロールを前記水平ロールに対して圧延方
向出側に移動させる制御手段、のうちのいずれか、もし
くは2つ以上を組み合わせてたものであることを特徴と
するH形鋼の圧延方法である。
率がウェブ圧下率よりも大きい場合には、前記水平ロー
ル開度を小さくするか、あるいは前記竪ロール開度を大
きくするか、もしくは両者を同時に行う制御手段を講
じ、逆に、ウェブ圧下率がフランジ圧下率より大きい場
合には、前記水平ロール開度を大きくするか、あるいは
前記竪ロール開度を小さくするか、もしくは両者を同時
に行う制御手段を講じることを特徴とするH形鋼の圧延
方法であり、さらにまた、誘導ガイドがウェブ厚方向に
加えて、ウェブ高さ方向に昇降および伸縮自在な構造体
であり、この誘導ガイドでウェブ両端部を誘導する制御
手段を講じることを特徴とするH形鋼の圧延方法であ
る。
を種々行った結果、ウェブ圧下率とフランジ圧下率の関
係によって被圧延材の長手方向両端部のウェブ中心偏り
の程度が異なることを究明した。その代表的な条件にお
いて、1パス圧延後に長手方向の先端部、中央部、後端
部で発生したウェブ中心偏りの絶対値とウェブとフラン
ジの圧下率差の関係の調査結果の一例を図5に示す。ウ
ェブ圧下率とフランジ圧下率の差が増大するにしたが
い、ウェブ中心偏りは特に後端部で著しく悪化し、他の
条件でもほぼ同じ特性が得られた。
の両端部のうち、当該圧延パスにおいて最初にユニバー
サル圧延機に噛み込む側の最先端面から所定距離の領域
を指し、後端部とは当該圧延パスにおいて最後にユニバ
ーサル圧延機に噛み込む側の最後端面から所定距離の領
域を指す。また中央部は、長手方向全長から先端部と後
端部の除いた圧延が定常状態にある領域を指す。
きくするほど後端部のウェブ中心偏りが悪化する理由は
次のように考えられる。ウェブと水平ロールとの接触投
影長およびフランジと竪ロールとの接触投影長は近似的
に次式で表される。 Ldw ≒(Rh ×tw×rw)1/2 ・・・(1) Ldf ≒(2×Rv ×tf ×rf )1/2 ・・・(2) ここで、Ldは接触投影長、Rはロール半径、tは板
厚、rは圧下率で、添え字hは水平ロール、vは竪ロー
ル、wはウェブ、fはフランジを表す。
場合、(1)、(2)式からLdf/Ldw は、 Ldf /Ldw ={(2×Rv /Rh ×tf /tw)}1/2 ・・・(3) となり、通常、2×Rv /Rh >1、tf /tw>1で
あることから、(3)式の値は1より大きくなる。した
がって、フランジ圧下率を大きくするほど、フランジの
圧下開始がウェブの圧下開始よりも一層先行した状態に
なり、ウェブが水平ロールに拘束される前に竪ロールの
押し込みによってウェブはその高さ方向に圧縮力を受け
ることになり、しかも竪ロールが及ぼす圧縮力も大きく
なる。そのため、拘束のない被圧延材の後端部では、圧
延機の入側で捩じれが生じやすくなり、非対称な状態で
圧延機に噛み込みウェブが付け替えられる。一方の先端
部では、未圧下部が後続するために捩じれが生じにく
く、フランジ圧下率を大きくしてもウェブ中心偏りの悪
化は軽度である。
して大きい場合には、ウェブからフランジ方向へのメタ
ルフローが大きくなり、後端部ではフランジが竪ロール
によって圧下される前にウェブ内幅が大きくなりやす
く、竪ロールの圧下によって捩じれやコーナー部での座
屈が生じてウェブ中心偏りが悪化する。
には、後端部が粗ユニバーサル圧延機に噛み込む直前に
捩じれや座屈が発生しにくい条件にウェブとフランジの
圧下率を一時的に調整することが効果的である。すなわ
ち、フランジ圧下率がウェブ圧下率より大きく、かつフ
ランジの圧下開始がウェブの圧下開始よりも早く起こる
条件では、粗ユニバーサル圧延機に後端部が噛み込む直
前に水平ロール開度を小さくするか、あるいは竪ロール
開度を大きくして、ウェブに対するフランジの圧下開始
の先行量とウェブ高さ方向の圧縮力を小さくすることに
よって、被圧延材の捩じれを発生しにくくする。この場
合、次パスの粗ユニバーサル圧延におけるウェブとフラ
ンジの圧下率の関係は、長手方向中央部に比べ、先端部
でフランジをより強圧下する条件になるが、図5のよう
に先端部ではウェブとフランジの圧下率差に対するウェ
ブ中心偏りの発生量は後端部に比べ小さく問題となりに
くい。
も大きい場合には、後端部が粗ユニバ−サル圧延機に噛
み込む直前に水平ロール開度を大きくするか、あるいは
竪ロール開度を小さくし、ウェブからフランジへのメタ
ルフローを低減する。
ル開度を調整する場合、ウェブとフランジの接触開始位
置が完全に一致する状態でウェブとフランジの圧下率を
バランスさせることは現実的には困難であり、ウェブと
フランジの圧下率の関係と、フランジの圧下開始先行度
とのバランスをとることが重要である。サイズによって
多少異なるものの、一般的にはウェブ圧下率とフランジ
圧下率をほぼ同一になるようにロール開度を調整し、フ
ランジの圧下開始位置の先行量が非常に大きい場合に
は、ウェブ圧下率がフランジ圧下率よりもわずかに大き
くなる程度に調整すればよい。
がりが竪ロールによって拘束されているのに対し、フラ
ンジは幅方向両端が自由端であるため幅広がりが生じや
すく、両者の延伸バランスをとるため後期パスほどフラ
ンジ圧下率をウェブ圧下率よりも大きく設定する傾向に
ある。また、製品のウェブ厚が小さく,かつフランジ厚
が大きいサイズのH形鋼では、圧延中にウェブ波が発生
しやすいことから、粗ユニバーサルの後期パスではフラ
ンジの圧下をかなり強くしている。その場合、粗ユニバ
ーサル圧延の初期パスでは、逆にウェブ圧下率がフラン
ジ圧下率に比べ大きくなる傾向にある。
用するとウェブ中心偏りの改善効果が大きい。なお、粗
ユニバーサル圧延の後期パスで後端部のウェブ圧下率を
長手方向中央部に対し相対的に大きくしても、後端部は
ウェブとフランジが比較的相互作用を受けずに変形でき
ることからウェブ波が発生しにくい。
手方向後端部のウェブ中心偏りの発生機構から、それを
抑制する他の方法として、誘導ガイドで被圧延材の捩じ
れや座屈を防止する方法を検討した。通常は、被圧延材
が噛み込む際にガイドと接触しガイドを損傷したり、通
過する際に被圧延材に疵をつけたりしないようにするた
め、被圧延材とガイドとの間には10mm程度の適当な隙
間を設けている。しかし、この隙設定では、被圧延材の
後端部が噛み込む際、隙間の範囲内で捩じれが生じウェ
ブ中心偏りを発生させるので、被圧延材の後端部が噛み
込む間だけ被圧延材とガイドとの間隔を著しく小さくし
て拘束を高めることが有効である。この場合、パスの途
中からガイドの間隔を狭めるためガイドの損傷や疵の問
題は発生しにくい。
一般的にフランジと竪ロールの接触投影長のほうが、ウ
ェブと水平ロールとの接触投影長よりも長い。そこで、
先行するフランジの圧下開始をウェブの圧下開始に近づ
けてウェブが無拘束状態で圧縮力を受けるのを抑制する
ために、被圧延材の後端部が噛み込む間だけ竪ロールの
軸芯を水平ロールに対して圧延方向出側に移動すること
も効果がある。
ユニバーサル圧延機の水平ロールの胴幅は、それぞれの
摩耗状態やロール運用状況によって、両圧延機でわずか
に異なることが多く、この場合には、粗ユニバーサル圧
延後の被圧延材に対し、そのウェブ内幅を仕上げユニバ
ーサル圧延機で数mm程度拡大あるいは縮小している。ま
た、ウェブ外幅が一定のH形鋼を製造する場合には、仕
上げユニバーサル圧延機で圧延する際にウェブ高さを積
極的に拡大あるいは縮小している。
延パスにおいても、上記粗ユニバーサル圧延機と同様、
ユニバーサル圧延機に被圧延材の後端部が噛み込む直前
にウェブの捩じれや座屈を防止する手段を実施すればウ
ェブ中心偏りを大幅に抑制できる。ただし、仕上げユニ
バーサル圧延機の水平ロールあるいは竪ロールの開度を
調整する場合、製品のウェブ厚とフランジ厚が公差から
はずれないようなロール開度の調整量にとどめるのは勿
論のことである。
ユニバーサル列に適用した例を示す。この例では、粗ユ
ニバーサル圧延機2に近接してエッジャー圧延機5を配
置している。粗ユニバーサル圧延機2の前面および粗ユ
ニバーサル圧延機2とエッジャー圧延機5の間あるいは
エッジャー圧延機5の後面に被圧延材20の最後端23
の通過を監視するセンサー7,8を設置し、リバース圧
延を行う。まず、予め設定した被圧延材20の最後端2
3から所定距離Lだけ先端寄りの位置Pが粗ユニバーサ
ル圧延機2に噛み込むまでは、通常通りのパススケジュ
ールでウェブ21とフランジ22の圧下を行う。そして
途中、圧延入側のセンサー7で最後端23の通過を検出
し、位置Pが粗ユニバーサル圧延機2に噛み込むタイミ
ングをロール速度と圧延条件から計算機9で演算して、
水平ロール3あるいは竪ロール4の開度を目標値まで連
続的に変化させるように制御を行う。圧延中のロール開
度の変更は、油圧圧下装置をチョックに組み込んだユニ
バーサル圧延機を使用すれば容易に実施できる。
抑制方法の例を図2に示す。最先端の噛み込みから後端
部が噛み込む直前までは、被圧延材20のウェブ21と
ガイド11の隙間を多少余裕をとって設定しておき、図
1と同様に、粗ユニバーサル圧延機2の圧延入側のセン
サー7により、最後端23の通過を検出し、油圧機構な
どを用いてガイド11の間隔を小さくする。図2ではウ
ェブを拘束する例を示したが、フランジ外側やフランジ
先端を同時に拘束することもさらに効果がある。
びウェブ高さ方向に同時にガイドの間隔を変更できる油
圧装置を設けて、ウェブ高さ方向の端部からコーナー部
にかけての領域を拘束すればよりウェブ中心偏りの制御
効果が大きい。ガイド装置としては、一般的なフリクシ
ョンガイドのほか、ローラガイドを使用すれば疵防止に
有利である。
軸芯を移動して圧延する状態を示す。図1と同様に、粗
ユニバーサル圧延機2の圧延入側に設置したセンサー7
により、最後端23の通過を検出し、竪ロール移動装置
を用いて竪ロール4の軸芯31を水平ロール3の軸芯3
0に対して、圧延出側に所定量だけ移動させる。図4の
斜線部は水平ロールとウェブの接触領域を表しており、
竪ロールの移動量は、一般には水平ロールとウェブとの
接触開始位置32が竪ロールとフランジとの接触開始位
置33にほぼ等しくなるように設定するのが望ましい
が、両方の接触開始位置を近づけるだけでも効果はあ
る。
方法について説明したが、これらを2つ以上組み合わせ
て行えば、より高い効果が得られる。また、捩じれ防止
制御手段を講じるタイミングを最後端23から所定距離
Lだけ先端寄りの位置Pが粗ユニバーサル圧延機2に噛
み込むときとしたが、この所定距離Lは製品サイズや圧
延パス、圧延条件によって最適値が異なり、後端部の捩
じれが発生する直前に設定するのがよい。さらには、そ
れぞれの制御手段によって距離Lを変更することもよ
い。特に、粗ユニバーサル圧延の初期パスで後端部の捩
じれを十分に抑制することは、被圧延材の延伸の関係か
ら、製品においては最後端からかなりの広範囲の領域の
ウェブ中心偏りを改善する効果をもたらす。
素材としてH600×300×9/19を製造した。パ
ススケジュールは、粗圧延19パス、粗ユニバーサル圧
延11パス、仕上げユニバーサル圧延1パスとした。粗
ユニバーサル圧延では、圧延ウェブ波の防止と圧延の安
定化のため、後半の第7パスから第11パスまではフラ
ンジ圧下率がウェブ圧下率よりも数%大きく、一方、前
半の第1パスから第6パスまでは、粗圧延後の中間鋼片
と製品とのウェブ/フランジ厚み比の関係上、ウェブ圧
下率がフランジ圧下率よりも数%大きいパススケジュー
ルになっている。このパススケジュールにより、従来の
圧延法でH形鋼を製造したところ、製品のウェブ中心偏
りは長手方向端部で最大3.3mmあり、公差をはずれた
寸法不良部を切断する必要があった。
するため、粗ユニバーサル圧延に本発明の圧延法を適用
し、被圧延材の捩じれ防止制御手段として、被圧延材の
後端部が粗ユニバーサル圧延機に噛み込む直前に、竪ロ
ール開度の変更とガイド間隔の変更を実施して圧延した
例について説明する。
ら第6パスでは被圧延材の後端部が噛み込む直前に竪ロ
ール開度を小さくしてフランジ圧下率を増加させ、第7
パスから第10パスでは被圧延材の後端部が噛み込む直
前に竪ロール開度を大きくしてフランジ圧下率を減少さ
せ、フランジ圧下率をウェブ圧下率とほぼ同一に変更し
て圧延を行った。加えて、粗ユニバーサル圧延の全パス
において、被圧延材の後端部が噛み込む際にそれぞれの
パスで圧延入側にあたる誘導ガイドに対して、被圧延材
のウェブ上下面とガイドとの隙間が約2mm程度になるよ
うに調整し、圧延した。
施例では全パスとも同一とし、竪ロール開度の制御につ
いては最後端から約2m先端寄りの位置が噛み込む時点
とし、ガイド間隔の制御については最後端から約5m先
端寄りの位置が噛み込む時点とした。その結果、ウェブ
中心偏りは最端部で最大1.4mmにまで低減し、最端部
から中央部にかけては初期パスでの制御効果が大きく現
れて、広範囲にわたりウェブ中心偏りを従来より小さく
できた。なお、ウェブ中心偏りの制御手段をそれぞれ単
独で行った場合には効果が低下するのは否めないが、製
造される製品に対する要求精度によっては、このような
単独制御でも支障はない。
高めるためには、粗ユニバーサル圧延の全パスにおいて
後端部が噛み込む際に、フランジ接触投影長とウェブ接
触投影長の差にほぼ等しい量だけ、竪ロール軸芯を水平
ロール軸芯に対して圧延方向出側に移動して圧延する制
御手段を同時に組み合わせればよい。
製造プロセスに適用することにより、ウェブ中心偏りの
抑制が困難であった被圧延材の長手方向両端部について
もウェブ中心偏りを小さくでき、全長にわたり寸法精度
の良好なH形鋼を製造できる。
であって、(a)は平面図、(b)は側断面図である。
を示す図。
する方法の概略を示す図。
図。
ェブ中心偏りの説明図。
状況を示す説明図。
でのウェブ中心偏りの発生状態を示す概略図。
Claims (4)
- 【請求項1】 粗圧延機、一対の水平ロールと一対の竪
ロールとで構成され、少なくともその入側にウェブある
いはフランジまたはその両方を誘導する誘導ガイドを備
えた粗ユニバーサル圧延機および仕上げユニバーサル圧
延機からなる熱間圧延装置列で順次圧延してH形鋼を製
造する方法において、前記粗ユニバーサル圧延機あるい
は仕上げユニバーサル圧延機、もしくはその両方におけ
る圧延時の1パスあるいは複数のパスで、被圧延材の後
端部が圧延機に噛み込む直前に被圧延材の捩じれ防止制
御手段を講じて圧延することを特徴とするH形鋼の圧延
方法。 - 【請求項2】 被圧延材の捩じれ防止制御手段が、前記
水平ロールと竪ロールの開度を変更する制御手段、前記
誘導ガイドの隙を小さくする制御手段、前記竪ロールを
前記水平ロールに対して圧延方向出側に移動させる制御
手段、のうちのいずれか、もしくは2つ以上を組み合わ
せてたものであることを特徴とする請求項1記載のH形
鋼の圧延方法。 - 【請求項3】 フランジ圧下率がウェブ圧下率よりも大
きい場合には、前記水平ロール開度を小さくするか、あ
るいは前記竪ロール開度を大きくするか、もしくは両者
を同時に行う制御手段を講じ、逆に、ウェブ圧下率がフ
ランジ圧下率より大きい場合には、前記水平ロール開度
を大きくするか、あるいは前記竪ロール開度を小さくす
るか、もしくは両者を同時に行う制御手段を講じること
を特徴とする請求項1および2記載のH形鋼の圧延方
法。 - 【請求項4】 誘導ガイドがウェブ厚方向に加えて、ウ
ェブ高さ方向に昇降および伸縮自在な構造体であり、こ
の誘導ガイドでウェブ両端部を誘導する制御手段を講じ
ることを特徴とする請求項1および2記載のH形鋼の圧
延方法。
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JP12257498A Expired - Fee Related JP3848462B2 (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | H形鋼の圧延方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3848462B2 (ja) |
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