[go: up one dir, main page]

JPH11309638A - 真空吸着盤 - Google Patents

真空吸着盤

Info

Publication number
JPH11309638A
JPH11309638A JP10118946A JP11894698A JPH11309638A JP H11309638 A JPH11309638 A JP H11309638A JP 10118946 A JP10118946 A JP 10118946A JP 11894698 A JP11894698 A JP 11894698A JP H11309638 A JPH11309638 A JP H11309638A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
workpiece
vacuum suction
vacuum
disk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10118946A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Morioka
裕之 森岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP10118946A priority Critical patent/JPH11309638A/ja
Publication of JPH11309638A publication Critical patent/JPH11309638A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Jigs For Machine Tools (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】吸引孔3の目詰まりが殆どない長寿命の真空吸
着盤1を提供する。 【解決手段】被加工物Wを吸引固定するための吸引孔3
を備えた吸着面9をセラミックスにより形成するととも
に、上記吸着面9には被吸着物Wの外形より僅かに小さ
くかつその外形に沿った環状溝10を凹設し、該環状溝
10に弾性体からなる枠状のシール部材11を前記吸着
面9より頭出させた状態で配設して真空吸着盤1を構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨、研削、切削
等の加工を施す被加工物を真空吸引にて精度良く固定す
ることができるとともに、吸着面上の吸引孔に殆ど目詰
まりを生じることがない真空吸着盤に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】従来、例えばシリコンウエハの製造工程で
は、高純度シリコンを溶融し、種結晶と呼ばれる単結晶
シリコンを溶融液に接触させたあと徐々に引き上げるこ
とにより単結晶シリコンのインゴットを製作し、得られ
たインゴットを薄板状に切断加工したあと、研削加工や
研磨加工をそれぞれ施すことにより製作されるのである
が、この研削加工や研磨加工時にシリコンウエハを精度
良く固定するのに真空吸着盤が使用されている。
【0003】また、シリコンウエハへのデバイス形成時
に積層膜の表面を平坦化するための研磨加工時やデバイ
スを形成したシリコンウエハを所定の肉厚となるまで削
る研削加工時においてもシリコンウエハを固定するのに
真空吸着盤が使用されている。
【0004】この種の真空吸着盤には大きくわけて2種
類のものがあり、例えば、図5に示す真空吸着盤21
は、略円盤状をした枠体24の中央に形成された凹部2
5に吸引板22を接合してなり、該吸引板22を多数の
貫通微小孔からなる吸引孔23を備えた緻密質体により
形成したものであり、また、図6に示す真空吸着盤31
は、略円盤状をした枠体34の中央に形成された凹部3
5に吸引板32を接合してなり、該吸引板32を連続し
た3次元網目構造の微小空孔からなる吸引孔33を備え
た多孔質体により形成したものがあった。
【0005】そして、いずれの真空吸着盤21,31も
吸引孔23,33を介して真空吸引することにより吸着
面26,36に載置したシリコンウエハなどの被加工物
を吸引固定するようになっていた。
【0006】また、これら真空吸着盤21,31の吸着
面26,36は、被加工物を精度良く固定するために高
剛性を有するとともに高精度に平坦化でき、しかも、酸
性やアルカリ性等の薬品に対して優れた耐薬品性を有し
ていることが必要であることから、少なくとも吸引板2
2,32を構成する緻密質体や多孔質体としてアルミナ
や炭化珪素を主成分とするセラミックスにより形成した
ものがあった(特開平4−35827号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図5や図6
に示す真空吸着盤21,31により被加工物を保持した
状態で研磨、研削あるいは切削等の加工を施すと、吸着
面26,36に存在する吸引孔23,33が次第に目詰
まりを起こし、所定の吸引力が得られなくなるために被
加工物を精度良く保持できなくなるといった課題があっ
た。
【0008】即ち、真空吸着盤21,31の吸着面2
6,36に被加工物を吸引固定したとしても真空吸着盤
21,31の吸着面26,36や被加工物の面粗度や平
面精度等の影響により両者を完全に密着させることは難
しく、被加工物と吸着面26,36との間に微小な隙間
が形成されることは避けられなかった。その為、例え
ば、被加工物の研磨加工では、上記微少な隙間から砥粒
や研磨粉あるいはゴミ等の異物を含んだ研磨液が吸着面
26,36上の吸引孔23,33に吸い込まれて堆積す
る結果、吸引孔23,33を目詰まりさせていた。
【0009】しかも、吸着面26,36の吸引孔23,
33に入り込んだ異物は洗浄処理を施しても完全に除去
することが難しかった。特に吸着面26,36が多孔質
体からなる真空吸着盤31では、吸引孔33が3次元網
目構造に入り組んだ構造をしていることから殆ど除去で
きず、初期の状態に戻すことは困難であった。
【0010】また、被加工物の搬送は真空吸引機能を備
えた搬送アームによって、真空吸着盤21,31の吸着
面26,36へ載置したり、吸着面26,36から離脱
させるのであるが、吸着面26,36がセラミックスの
ような硬質材料からなる場合、載置あるいは離脱時にお
ける摺動によって被加工物を傷つけてしまうといった恐
れもあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、被加工物を吸引固定するための吸引孔を備え
た吸着面に、上記被加工物の外形より小さくかつその外
形に沿った環状溝を凹設するとともに、該環状溝に弾性
体からなる枠状のシール部材を前記吸着面より頭出させ
た状態で配設して真空吸着盤を構成したものである。
【0012】
【作用】本発明の真空吸着盤によれば、吸着面に載置し
た被加工物を吸引孔より真空吸引して吸引固定すること
により、吸着面より頭出させてあるシール部材が被加工
物と気密に密着して空気の漏れを防ぐことができるた
め、被加工物の周縁においても大きな吸引力を得ること
ができるとともに、外部より砥粒や研磨粉あるいはゴミ
等の異物が吸引孔に吸い込まれることが殆どないため、
吸引孔の目詰まりを防ぐことができる。しかも、上記シ
ール部材は弾性変形して環状溝内に収納することができ
るため、被加工物を吸着面上に精度良く吸着固定するこ
とができる。さらに、真空引きしていない時には被加工
物をシール部材によって持ち上げ、吸着面との接触面積
を小さくできるため、吸着面がセラミックスのような硬
質材料からなる場合であっても、被加工物を吸着面へ載
置したり、吸着面から離脱する際の摺動によって被加工
物を傷付けることがない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0014】図1(a)は本発明の真空吸着盤の一例を
示す斜視図、(b)は(a)のX−X線断面図である。
【0015】この真空吸着盤1は、中央に円形の凹部5
を有する略円盤状の枠体4と、吸引孔3をなす微小空孔
が連続した三次元網目構造を有する多孔質セラミックス
からなる吸引板2とからなり、該吸引板2は枠体4の凹
部5にガラスや接着剤等にて接合されている。そして、
上記吸引板2の上面と枠体4の凹部5を構成する隔壁6
の頂面とは同一平面上に位置するように構成してあり、
上記吸引板2の上面及び隔壁6の頂面を吸着面9として
ある。なお、上記吸引板2は被加工物Wとの気密性を確
保するために被加工物Wの外形よりも僅かに小さくなる
ように構成してあり、また、枠体4の外周縁にはフラン
ジ部8が設けてあり、該フランジ部8をネジ止めや係合
等の手段によって各種装置に取り付けるようになってい
る。
【0016】また、上記枠体4における隔壁6の内面側
には段部7が設けてあり、枠体4の凹部5に接合された
吸引板2とで環状溝10を構成するようにしてあり、該
環状溝10には弾性体からなる枠状のシール部材11を
前記吸着面9より若干頭出させた状態で配設してある。
詳細には図2(a)に示すように、環状溝10内に弾性
体からなる枠状のシール部材11を吸着面9より頭出さ
せた状態で配置するとともに、隔壁6の段部7には頂面
から伸びるテーパ状の切欠7aを形成してあり、被加工
物Wを吸着固定した時に吸着面9より頭出するシール部
材11の先端が弾性変形して、上記切欠7aに収納され
るようになっている。
【0017】そして、この真空吸着盤1によりシリコン
ウエハなどの被加工物Wを吸引固定するには、まず、吸
着面9に被加工物Wを載置する。この時、被加工物Wの
周縁は吸着面9より頭出するシール部材11により支持
され、吸着面9との摺動による被加工物Wの傷付きを防
ぐことができる。
【0018】次に、不図示の真空ポンプにより吸引孔3
を介して真空吸引すれば、被加工物W、シール部材1
1、吸着面9で囲まれた空間が負圧となり、被加工物W
は吸着面9に吸引固定されるのであるが、この時、図2
(b)(c)に示すようにシール部材11の先端は弾性
変形して隔壁6の切欠7aに収納され、被加工物Wを吸
着面9の平坦精度に倣わせて精度良く固定することがで
きる。また、上記シール部材11は被加工物Wの面粗度
の影響を受けることなく密着させることができるため、
空気の漏れを防いで被加工物Wの全面を均一な吸引力で
もって吸引固定することができるとともに、外部から異
物が吸引孔3に吸い込まれることを防ぎ、吸引孔3の目
詰まりを防止することができる。
【0019】その為、この真空吸着盤1を、研削、研磨
あるいは切削等の加工に用いれば、砥粒や研磨粉あるい
はゴミ等の異物を含んだ研磨液が吸引孔3に吸い込まれ
ることがないため、吸引孔3の目詰まりがなく、その結
果、洗浄作業が殆ど不要な長寿命の真空吸着盤1とする
ことができる。
【0020】また、真空引きしていない状態では、シー
ル部材11の先端に弾性変形による復元力が働き、被加
工物Wを持ち上げることができるため、吸着面9との接
触面積を小さくすることができる。その為、真空吸引機
能を備えた搬送アームにて被加工物Wを吸着面9へ載置
したり吸着面9より離脱させる際に、吸着面9との摺動
に伴う被加工物Wの傷付きを防ぐこともできる。
【0021】ところで、上記シール部材11としては、
シリコーンゴムや天然ゴムなどゴム材あるいはウレタン
樹脂やエポキシ樹脂などの樹脂材等の弾性体を用いるこ
とができ、硬さがJIS Aにおいて15〜30、引張
り強さが10〜30kg/cm2 、伸び率が200〜4
00%の範囲にあるものが良い。特にシリコーンゴムは
耐薬品性や耐候性をも兼ね備えていることから、研磨加
工や研削加工など酸性やアルカリ性の薬液に曝されるシ
ール部材11として好適である。
【0022】また、吸着面9より頭出させるシール部材
11の頭出量tは、シール部材11の材質にもよるが、
0.1〜0.5mm程度が良好で、特に0.1〜0.2
mmの範囲が好適である。
【0023】シール部材11の頭出量tが0.1mm未
満では、被加工物Wとの密着力が小さいために気密性が
不十分であり、外部より空気が漏れたり、異物を吸い込
んでしまうからであり、逆にシール部材11の頭出量t
が0.5mmより大きいと、吸引固定時にシール部材1
1の先端を環状溝10内に完全に収納することができ
ず、被吸着物Wの周縁を持ち上げてしまうために被吸着
物Wを精度良く吸引固定することができないからであ
る。
【0024】ところで、上記シール部材11を形成する
方法としては、枠状をしたシール部材11の成型品を環
状溝10に接着するか、あるいは環状溝10にシール部
材11のペーストを充填、硬化させることにより枠状を
したシール部材11を形成すれば良い。
【0025】一方、吸引板2を構成する多孔質セラミッ
クスとしては、平均空孔径が10〜50μmでかつ空孔
率が30〜50%の範囲にあるものが良い。
【0026】これは平均空孔径が10μm未満であった
り、空孔率が30%未満であると、多孔質セラミックス
内を流れる空気の通気抵抗が大きくなり過ぎるために、
真空ポンプの吸引力を大きくしても十分な吸引力が得ら
れないからである。
【0027】また、平均空孔径が50μmより大きかっ
たり、空孔率が50%より大きくなると、吸引板2の上
面が凹凸面となるために被加工物Wを精度良く固定でき
なくなるからである。なお、好ましくは平均空孔径が1
5〜25μmでかつ空孔率が35〜45%の範囲にある
ものが良い。
【0028】このような吸引板2を構成するセラミック
スとしては、アルミナセラミックス、炭化珪素質セラミ
ックス、アルミナ−炭化チタン系セラミックス、アルミ
ナ−ジルコニア系セラミックスを用いることができる。
これらのセラミックスは多孔質体であるもののビッカー
ス硬度が900kg/mm2 以上、曲げ強度が15kg
/mm2 以上と、十分な機械的特性を有するとともに、
高精度に加工することができ、さらには酸性やアルカリ
性等の薬液に対して優れた耐薬品性を有することから、
真空吸着盤1を構成する材質として好適に用いることが
できる。ただし、吸引板2を構成するセラミックスとし
ては前述したセラミックス材料だけに限定するものでは
なく、ビッカース硬度900kg/mm2 以上、曲げ強
度15kg/mm2 以上を有するセラミックスであれば
構わない。
【0029】また、枠体4を構成する材質としては、ス
テンレス等の金属や前記吸引板2を構成する緻密質のア
ルミナセラミックス、炭化珪素質セラミックス、アルミ
ナ−炭化チタン系セラミックス、アルミナ−ジルコニア
系セラミックス等を用いることができる。特に、枠体4
を吸引板2と同種の緻密なセラミックスにより形成する
ことで、両者の熱膨張係数を近似させることができるた
め、ガラス接着時において精度良く製作することができ
る。
【0030】また、吸着面9はその面状態が加工後の被
加工物Wの精度に影響を与えることからできるだけ平坦
化する必要があり、少なくとも平坦度1μm以下、好ま
しくは平坦度0.3μm以下とすることが良い。
【0031】次に、本発明の真空吸着盤1の他の例を説
明する。
【0032】図3(a)(b)は吸引板12が、多数の
貫通微少孔を吸引孔13として穿設した緻密質セラミッ
クスからなる以外は図1(a)(b)と同様の構造をし
たもので、図3(a)(b)に示す真空吸着盤1におい
ても図1(a)(b)の真空吸着盤1と同様の効果を奏
することができる。
【0033】なお、吸引孔13の穴径が0.05mm未
満となると空気抵抗が大きくなり過ぎ、真空ポンプによ
る吸引力を大きくしても十分な吸引力が得られず、また
これ以上小さな微小孔を硬質のセラミックスに穿設する
ことは難しく、逆に吸引孔13の穴径が0.3mmより
大きくなると、被加工物Wがシリコンウエハのように薄
肉基板である場合、吸引孔13に位置する部分が窪んで
平坦度が低下し、被加工物Wの加工精度に悪影響を与え
る恐れがある。
【0034】その為、吸引孔13が貫通微小孔からなる
タイプの真空吸着盤1において、吸引孔13の穴径は、
0.05〜0.3mmの範囲で穿設することが良い。
【0035】以上、本発明の実施形態では2種類の真空
吸着盤1について示したが、本発明はこれらの構造だけ
に限定されるものではなく、吸着面に被加工物の外形よ
り僅かに小さな環状溝10を凹設するとともに、該環状
溝10に弾性体からなる枠状のシール部材11を上記吸
着面9より頭ささせた状態で配設してあり、被加工物W
の吸着固定時には被加工物Wの平坦精度を悪化させるこ
となく、空気の漏れや異物の吸い込みを防ぎ、吸引孔の
目詰まりを生じさせることが殆どない構造であれば良
い。
【0036】また、吸引板2の形状としては円形だけに
限らず、被加工物Wの外形状に合わせて楕円、あるいは
三角形や四角形などさまざまな形状とすることができ
る。
【0037】さらに、環状溝10とシール部材11にお
いても図2では枠体4の隔壁6に段部7を設け、枠体4
の凹部5に接合された吸引板2とで環状溝10を構成
し、該環状溝10内にシール部材11を配設した構造を
示したが、例えば、図4(a)に示すように、シール部
材11の厚みを薄くして段部7との間に隙間Sを設け、
シール部材11の先端が弾性変形した時には上記隙間S
に収納するようにしたものや図4(b)に示すように段
部7をテーパ状とし、シール部材11を吸引板2の側面
に貼り付け、シール部材11の先端が弾性変形した時に
は隔壁6のテーパ部に収納されるようにしたものであっ
ても構わない。
【0038】また、環状溝10を形成する段部7は、図
4(c)(d)に示すように吸引板2の外周面に形成
し、かつ吸引板2の外周面に沿ってシール部材11を立
設させても良く、さらには図4(e)に示すように枠体
4の隔壁6と吸引板2にかかる環状溝10を形成し、吸
引板2の外周面に沿ってシール部材11を立設させたも
のであっても構わない。
【0039】(実施例)本発明品として図1の真空吸着
盤1を、従来品として図6の真空吸着盤31をそれぞれ
用意し、被加工物Wとして6インチのシリコンウエハに
ポリッング加工を施す作業を繰り返した時の耐久性につ
いて調べる実験を行った。
【0040】本実験では、いずれの真空吸着盤1,31
も吸引板2,32の寸法を外径が約148mm、厚みが
15mmの円盤状とし、アルミナ純度が99.5%、平
均空孔径が14μm、空孔率が35%のアルミナセラミ
ックスにより形成するとともに、吸着面9,36の平坦
度を0.5μmとした。
【0041】また、本発明の真空吸着盤1においては、
シール部材11にシリコーンゴムを使用し、シール部材
11の頭出量tを0.1mmとした。
【0042】そして、本発明品と従来品の真空吸着盤
1,31により6インチのシリコンウエハを吸引固定
し、粒径が0.5μm程度のSiO2 砥粒を含む研磨液
を供給しながらポリッシング加工を1日200枚につい
て処理する作業を繰り返した時に加工後のシリコンウエ
ハの平坦度が0.1μm以上となるまでの稼働日数を比
較したところ、従来品は10日間程度で吸着力の低下に
よる平坦度の劣化が見られた。そこで、吸着面36を電
子顕微鏡で観察したところ、吸引孔33が完全に目詰ま
りを起こしていた。
【0043】これに対し、本発明品はシール部材11に
より砥粒や研磨粉等の異物の吸い込みが殆どないため、
3か月後でも吸引力の低下は見られず、さらに作業を続
けることが可能であった。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明の真空吸着盤によ
れば、被加工物を吸引固定するための吸引孔を備えた吸
着面に、上記被加工物の外形より小さくかつその外形に
沿った環状溝を凹設するとともに、該環状溝に弾性体か
らなる枠状のシール部材を前記吸着面より頭出させた状
態で配設して真空吸着盤を構成したことから、上記吸着
面に被加工物を載置して吸引孔より真空吸引すれば、上
記吸着面より頭出するシール部材の先端を弾性変形させ
て環状溝内に収納することができるため、被加工物を吸
着面の平坦精度に精度良く吸着固定することができる。
しかも、上記シール部材は被加工物の面粗度の影響を受
けることなく密着させることができるため、空気の漏れ
を防いで被加工物の全面を均一な吸引力でもって吸着固
定することができるとともに、外部から異物が吸引孔に
吸い込まれることを防ぎ、吸引孔の目詰まりを防止する
ことができる。
【0045】その為 本発明の真空吸着盤を研磨、研
削、切削等の加工に用いれば、これらの作業を繰り返し
たとしても吸引孔に砥粒や摩耗粉あるいはゴミ等が堆積
することがないため吸引孔の目詰まりを防ぐことができ
ることから、メンテナンス回数を大幅に低減できるう
え、長寿命の真空吸着盤とすることができ、長期間にわ
たって被加工物を高精度に加工することが可能となる。
【0046】しかも、真空引きしていない時には、被加
工物の周縁ををシール部材によって支持することができ
るため、吸着面との接触面積を小さくでき、吸着面がセ
ラミックスのような硬質材料からなる場合であっても、
被加工物を吸着面へ載置したり吸着面から離脱させる際
の摺動によって被加工物を傷付けることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の真空吸着盤の一例を示す斜視
図、(b)は(a)のX−X線断面図である。
【図2】(a)は図1(b)の主要なA部を示す拡大図
であり、(b),(c)は被加工物を吸引固定する際の
シール部材の動きを説明するための状態図である。
【図3】(a)は本発明の真空吸着盤の他の例を示す斜
視図、(b)は(a)のY−Y線断面図である。
【図4】(a)〜(e)はさまざまな形状の環状溝とシ
ール部材を示す図である。
【図5】従来の真空吸着盤を示す斜視図、(b)は
(a)のP−P線断面図である。
【図6】従来の真空吸着盤を示す斜視図、(b)は
(a)のQ−Q線断面図である。
【符号の説明】
1,21,31 ・・・真空吸着盤 2,12,22,32・・・吸引板 3,13,23,33・・・吸引孔 4,24,34 ・・・枠体 5,25,35 ・・・枠体の凹部 6 ・・・隔壁 7 ・・・切欠 8 ・・・フランジ部 9 ・・・吸着面 10 ・・・環状溝 11 ・・・シール部材 W ・・・被加工物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物を吸引固定するための吸引孔を備
    えた吸着面に、上記被加工物の外形より小さくかつその
    外形に沿った環状溝を凹設するとともに、該環状溝に弾
    性体からなる枠状のシール部材を前記吸着面より頭出さ
    れた状態で配設したことを特徴とする真空吸着盤。
JP10118946A 1998-04-28 1998-04-28 真空吸着盤 Pending JPH11309638A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10118946A JPH11309638A (ja) 1998-04-28 1998-04-28 真空吸着盤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10118946A JPH11309638A (ja) 1998-04-28 1998-04-28 真空吸着盤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11309638A true JPH11309638A (ja) 1999-11-09

Family

ID=14749172

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10118946A Pending JPH11309638A (ja) 1998-04-28 1998-04-28 真空吸着盤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11309638A (ja)

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002217276A (ja) * 2001-01-17 2002-08-02 Ushio Inc ステージ装置
JP2004356124A (ja) * 2003-05-27 2004-12-16 Sumitomo Electric Ind Ltd 多孔質セラミックスを用いた半導体製造装置用部品及び半導体製造装置
JP2005104797A (ja) * 2003-10-01 2005-04-21 Sumitomo Chemical Co Ltd α石英粉末およびその製造方法
JP2005243888A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Nitto Denko Corp 粘着シート貼付け方法およびこれを用いた装置
JP2006339344A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Disco Abrasive Syst Ltd チャックテーブル
JP2009135132A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 Tokyo Seimitsu Co Ltd ウェーハ処理装置
JP2010054927A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Orc Mfg Co Ltd 載置プレート及び露光描画装置
JP2012000940A (ja) * 2010-06-21 2012-01-05 Ihi Corp 真空吸着ステージ
JP2013055360A (ja) * 2012-12-17 2013-03-21 Lintec Corp 支持装置及び支持方法
KR101360065B1 (ko) * 2012-02-20 2014-02-10 주식회사 알피에스 몰드형 웨이퍼 제조용 진공척
CN103715127A (zh) * 2012-10-02 2014-04-09 株式会社迪思科 卡盘工作台
JP2014130905A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Taiheiyo Cement Corp 真空吸着装置およびその製造方法
JP2014203967A (ja) * 2013-04-04 2014-10-27 株式会社ディスコ チャックテーブル
JP2014212190A (ja) * 2013-04-18 2014-11-13 株式会社ディスコ チャックテーブル
CN105299023A (zh) * 2015-12-10 2016-02-03 北京中电科电子装备有限公司 一种真空陶瓷吸盘
JP2016072350A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 京セラ株式会社 吸着用部材
JP2017123400A (ja) * 2016-01-07 2017-07-13 株式会社ディスコ チャックテーブル
CN109236840A (zh) * 2018-11-06 2019-01-18 深圳市诺峰光电设备有限公司 一种磁吸可拆卸式吸膜头
WO2019181652A1 (ja) * 2018-03-23 2019-09-26 株式会社ナノテム 多孔質パッド、真空チャック装置及び多孔質パッドの平面形成方法
CN110315815A (zh) * 2018-03-29 2019-10-11 中国砂轮企业股份有限公司 多孔陶板、其制备方法及其应用
JP2020078832A (ja) * 2018-11-12 2020-05-28 株式会社ディスコ ポーラスチャックテーブル及びポーラスチャックテーブルの製造方法
USD1049528S1 (en) * 2023-03-29 2024-10-29 Irobot Corporation Cleaning pad for use in a mobile cleaning robot
USD1051530S1 (en) * 2023-03-29 2024-11-12 Irobot Corporation Drip tray for use with a mobile cleaning robot
USD1072399S1 (en) 2023-03-15 2025-04-22 Irobot Corporation Cleaning pad

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5566743U (ja) * 1978-10-27 1980-05-08
JPS56153741A (en) * 1980-04-30 1981-11-27 Toshiba Corp Supporting device for semiconductor wafer
JPS5917159U (ja) * 1982-07-27 1984-02-02 株式会社東芝 真空チヤツク装置
JPS59187147U (ja) * 1983-05-31 1984-12-12 日本電信電話株式会社 シリコンウエハ真空吸着盤
JPS61127931U (ja) * 1985-01-29 1986-08-11
JPS62100835U (ja) * 1985-12-16 1987-06-26
JPH0584682A (ja) * 1991-03-29 1993-04-06 Hitachi Ltd 真空チヤツク装置
JPH0567436U (ja) * 1992-02-20 1993-09-07 不二越機械工業株式会社 ウエハー保持装置
JPH0641143U (ja) * 1992-10-29 1994-05-31 株式会社エンヤシステム スピンチャック
JPH0731245U (ja) * 1993-11-17 1995-06-13 株式会社森田工業 チャック

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5566743U (ja) * 1978-10-27 1980-05-08
JPS56153741A (en) * 1980-04-30 1981-11-27 Toshiba Corp Supporting device for semiconductor wafer
JPS5917159U (ja) * 1982-07-27 1984-02-02 株式会社東芝 真空チヤツク装置
JPS59187147U (ja) * 1983-05-31 1984-12-12 日本電信電話株式会社 シリコンウエハ真空吸着盤
JPS61127931U (ja) * 1985-01-29 1986-08-11
JPS62100835U (ja) * 1985-12-16 1987-06-26
JPH0584682A (ja) * 1991-03-29 1993-04-06 Hitachi Ltd 真空チヤツク装置
JPH0567436U (ja) * 1992-02-20 1993-09-07 不二越機械工業株式会社 ウエハー保持装置
JPH0641143U (ja) * 1992-10-29 1994-05-31 株式会社エンヤシステム スピンチャック
JPH0731245U (ja) * 1993-11-17 1995-06-13 株式会社森田工業 チャック

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002217276A (ja) * 2001-01-17 2002-08-02 Ushio Inc ステージ装置
JP2004356124A (ja) * 2003-05-27 2004-12-16 Sumitomo Electric Ind Ltd 多孔質セラミックスを用いた半導体製造装置用部品及び半導体製造装置
JP2005104797A (ja) * 2003-10-01 2005-04-21 Sumitomo Chemical Co Ltd α石英粉末およびその製造方法
JP2005243888A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Nitto Denko Corp 粘着シート貼付け方法およびこれを用いた装置
JP2006339344A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Disco Abrasive Syst Ltd チャックテーブル
JP2009135132A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 Tokyo Seimitsu Co Ltd ウェーハ処理装置
JP2010054927A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Orc Mfg Co Ltd 載置プレート及び露光描画装置
JP2012000940A (ja) * 2010-06-21 2012-01-05 Ihi Corp 真空吸着ステージ
KR101360065B1 (ko) * 2012-02-20 2014-02-10 주식회사 알피에스 몰드형 웨이퍼 제조용 진공척
CN103715127A (zh) * 2012-10-02 2014-04-09 株式会社迪思科 卡盘工作台
JP2014072510A (ja) * 2012-10-02 2014-04-21 Disco Abrasive Syst Ltd チャックテーブル
DE102013219901B4 (de) 2012-10-02 2024-05-16 Disco Corporation Spanntisch
JP2013055360A (ja) * 2012-12-17 2013-03-21 Lintec Corp 支持装置及び支持方法
JP2014130905A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Taiheiyo Cement Corp 真空吸着装置およびその製造方法
JP2014203967A (ja) * 2013-04-04 2014-10-27 株式会社ディスコ チャックテーブル
JP2014212190A (ja) * 2013-04-18 2014-11-13 株式会社ディスコ チャックテーブル
JP2016072350A (ja) * 2014-09-29 2016-05-09 京セラ株式会社 吸着用部材
CN105299023B (zh) * 2015-12-10 2017-09-29 北京中电科电子装备有限公司 一种真空陶瓷吸盘
CN105299023A (zh) * 2015-12-10 2016-02-03 北京中电科电子装备有限公司 一种真空陶瓷吸盘
JP2017123400A (ja) * 2016-01-07 2017-07-13 株式会社ディスコ チャックテーブル
WO2019181652A1 (ja) * 2018-03-23 2019-09-26 株式会社ナノテム 多孔質パッド、真空チャック装置及び多孔質パッドの平面形成方法
JPWO2019181652A1 (ja) * 2018-03-23 2021-02-18 株式会社ナノテム 多孔質パッド、真空チャック装置及び多孔質パッドの平面形成方法
CN110315815B (zh) * 2018-03-29 2021-09-28 中国砂轮企业股份有限公司 多孔陶板、其制备方法及其应用
CN110315815A (zh) * 2018-03-29 2019-10-11 中国砂轮企业股份有限公司 多孔陶板、其制备方法及其应用
CN109236840A (zh) * 2018-11-06 2019-01-18 深圳市诺峰光电设备有限公司 一种磁吸可拆卸式吸膜头
JP2020078832A (ja) * 2018-11-12 2020-05-28 株式会社ディスコ ポーラスチャックテーブル及びポーラスチャックテーブルの製造方法
USD1072399S1 (en) 2023-03-15 2025-04-22 Irobot Corporation Cleaning pad
USD1049528S1 (en) * 2023-03-29 2024-10-29 Irobot Corporation Cleaning pad for use in a mobile cleaning robot
USD1051530S1 (en) * 2023-03-29 2024-11-12 Irobot Corporation Drip tray for use with a mobile cleaning robot

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11309638A (ja) 真空吸着盤
US4597228A (en) Vacuum suction device
KR100730501B1 (ko) 웨이퍼 접착 장치와 웨이퍼 접착 방법 및 웨이퍼 연마방법
US6402594B1 (en) Polishing method for wafer and holding plate
US20030173590A1 (en) Thin semiconductor chip and method of manufacturing the same
JP2004510334A5 (ja)
JPH1022184A (ja) 基板張り合わせ装置
JP4782788B2 (ja) 試料保持具とこれを用いた試料吸着装置およびこれを用いた試料処理方法
JP2011199303A (ja) 吸着部材、吸着装置および吸着方法
JP3121886B2 (ja) 真空吸着装置
JP4695145B2 (ja) 試料保持具とこれを用いた試料吸着装置、試料処理方法および試料保持具の製造方法
KR19980079863A (ko) 웨이퍼 흡착 장치용 기판 및 그 제조 방법
JPH11243135A (ja) 真空吸着盤
JP3252074B2 (ja) 真空吸着装置、真空吸着装置用シール具および真空吸着方法
JPH09150339A (ja) 真空吸着装置
JP3817613B2 (ja) 真空吸着装置
JP4051125B2 (ja) ウェーハの接着装置
JP2538511B2 (ja) 半導体基板の研磨用保持板
JP4476595B2 (ja) 真空吸着用治具
JP2000021959A (ja) 真空吸着盤
KR20050030630A (ko) 반도체 웨이퍼의 제조 방법
JP2004322218A (ja) 真空吸着装置
JP4451578B2 (ja) 真空チャック
JP4475895B2 (ja) 真空吸着用治具
JP4202703B2 (ja) 研磨装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051004

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060320

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060725