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JPH11288035A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

Info

Publication number
JPH11288035A
JPH11288035A JP11009422A JP942299A JPH11288035A JP H11288035 A JPH11288035 A JP H11288035A JP 11009422 A JP11009422 A JP 11009422A JP 942299 A JP942299 A JP 942299A JP H11288035 A JPH11288035 A JP H11288035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screen
display device
light
viewer
signal light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11009422A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Mizutani
泰弘 水谷
Toru Matsumoto
徹 松本
Kenichiro Takada
健一郎 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP11009422A priority Critical patent/JPH11288035A/ja
Priority to US09/246,697 priority patent/US6590548B1/en
Publication of JPH11288035A publication Critical patent/JPH11288035A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズ光を抑制し,高いコントラストを持つ
映像をスクリーン上に表示できる表示装置を提供するこ
と。 【解決手段】 表示情報を記録した信号光21を発する
照射装置20と,該照射装置20から入射した信号光2
1を観者4の方向に透過させる透過型スクリーンとを有
する表示装置である。上記透過型スクリーンの観者側と
裏面側との両面,またはどちらか一方のみに反射防止部
材14,15が配置されている。または裏面側に偏光光
学素子が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,スクリーンを用いた表示装置に
関するものであり,ノイズ光を抑制し,映像のコントラ
ストを高めることのできる表示装置に関する。
【0002】
【従来技術】スクリーン上に像を結像させる表示装置と
して,液晶を用いたプロジェクタ投射型の表示装置が知
られている。このタイプの表示装置は,透過型または反
射型の液晶に所定の方向から光を照射し,液晶に形成さ
れた像を記録した信号光を放射させる。そして,この信
号光の映像を結像レンズ等を介してスクリーン上に結像
させ,スクリーンから発せられる映像の透過散乱光また
は反射散乱光を観者に視認させるものである。
【0003】また,液晶プロジェクタに代えてCRTプ
ロジェクタなどを用い,R(赤),G(緑),B(青)
の3色のビームを放射してスクリーン上に映像を結像さ
せるものもある。
【0004】また,ホログラムをスクリーンとして利用
し,ホログラムの回折機能を利用して,特定の方向から
入射した特定の光に対してのみ散乱体としてのスクリー
ンの特性を発揮させる方法を応用して構成した表示装置
が提案されている。即ち,散乱体を記録したホログラム
をスクリーンとして利用した場合,該ホログラムスクリ
ーンは特定の方向から入射した照射光(信号光)に対し
てのみ光を散乱し,その他の方向から入射する光は透過
または正反射させる。その結果,周囲の光の殆どはホロ
グラムスクリーン上で散乱せず,従ってホログラムスク
リーンの背景の輝度が高まるということがなくなり,映
像のコントラストが向上する(特開平5−333435
号公報参照)。
【0005】また,外光を吸収する外光吸収手段(黒色
塗料など)をホログラムスクリーンの内側に設け,これ
によって太陽光や照明灯などの外光を吸収するという方
法が提案されている(特開平5−88020号公報参
照)。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら,従来の表示装
置には次のような問題がある。まず,通常のスクリーン
を用いた表示装置は,明るい環境下においては,周囲か
らスクリーン上に入射する光により映像のコントラスト
が低下するという問題がある。従って,上記表示装置は
環境からの照度が低い限定された場所でしか使用できな
い。
【0007】また,ホログラムスクリーンは,ホログラ
ムスクリーンの回折作用に関係なく,ホログラムスクリ
ーンの観者側,裏面側の構成部材と外気との界面に屈折
率差があり,この屈折率差による光の反射が生じてしま
う。これによって観者側の背景がホログラムスクリーン
に映し出された映像と重なり,映像のコントラストが低
下し,映像が見にくくなるという問題がある。なお,こ
の問題は,透光性を有する通常のスクリーンを用いた表
示装置においても発生する。
【0008】また,透光性を有するスクリーンやホログ
ラムスクリーンは観者から見て,映像の後側(スクリー
ンの裏面側)も見えるので,映像の後ろに屋内光等の内
部光がある場合,映像と屋内光が重なり,映像のコント
ラストが低下し,映像が見にくくなるという問題があ
る。
【0009】以下,上述した2つの問題について,透過
型ホログラムスクリーンを用いた表示装置を例にとっ
て,詳細に説明する。図19に示すごとく,表示装置9
において,正規の映像は照射装置20からの信号光21
が透過型ホログラムスクリーン90を構成するホログラ
ム11にて回折透過する光線211によって形成され
る。図19にかかる透過型ホログラムスクリーン90は
カバーフィルム12(樹脂製品)と透明基板13である
ガラス板に挟持されたホログラム11により構成されて
いる。
【0010】そして,正規の映像に対して,以下の2つ
のノイズ光が発生し,該ノイズ光によって正規の映像の
コントラスト低下が発生する。太陽光30や照明灯など
の強い外光の照射により,観者4の後方の背景40(図
19では建物)が明るく照らされる。背景40からの光
41は,透明基板13(図19ではガラス板)の表面1
31及びカバーフィルム12の裏面121で反射され,
観者4の方向に進む光411,412になり,これが第
1のノイズ光となる。図19にかかる表示装置9では,
表面131と裏面121の反射率は合計約8%である。
しかし,晴天時や強い照明灯がある環境では,第1のノ
イズ光による正規の映像のコントラストの低下は非常に
顕著であり,観者4は映像が観察し難いと感じる。
【0011】ホログラムスクリーン90の裏面側(照射
装置20側)にある背景50(図19では観葉植物)か
らの光51が透過型ホログラムスクリーン90を透過し
て,観者4の方向に進む光511となり,これが第2の
ノイズ光となる。
【0012】透過型ホログラムスクリーン90は,照射
装置20からの方向の光21に対しては高い効率で回折
するが,照射装置20以外の方向からの光(同図におけ
る41及び51)の回折は殆ど発生しない。このため,
第2のノイズ光は透過型ホログラムスクリーン90の裏
面121や表面131での反射によって減衰するが,第
2のノイズ光の透過型ホログラムスクリーン90での透
過率は90%以上である。つまり,ノイズ光の大部分が
透過して観者4に届くのである。よって,裏面側が屋内
の通常の照明であったとしても,第2のノイズ光に対す
る正規の映像のコントラストの低下は顕著であり,観者
4は映像を観察し難く感じる。
【0013】また,反射型ホログラムスクリーン900
を用いた表示装置9であるが,図20に示すごとく,第
1のノイズ光411,412と第2のノイズ光511と
は,ホログラム11の回折作用と何ら関係ない方向から
反射型ホログラムスクリーン90に入るが,上記と同様
の理由から,図20にかかる表示装置9においても上述
した透過型ホログラムスクリーン90を用いた図19の
場合とまったく同じ問題が発生する。
【0014】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであり,ノイズ光を抑制し,高いコントラス
トを持つ映像をスクリーン上に表示できる表示装置を提
供しようとするものである。
【0015】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,表示情報を記録
した信号光を発する照射装置と,該照射装置から入射し
た信号光を観者の方向に透過させる透過型スクリーンと
を有する表示装置であって,上記透過型スクリーンの観
者側と裏面側との両面,またはどちらか一方のみに反射
防止部材が配置されていることを特徴とする表示装置に
ある。
【0016】本願の請求項1の発明にかかる表示装置
は,透過型スクリーンの観者側と裏面側との両面,また
はどちらか一方のみに反射防止部材が配置されており,
該反射防止部材により観者側の背景からの光の透過型ス
クリーンでの反射が低減される。なお,観者側とは表示
装置の透過型スクリーンにおいて観者が存在する側の表
面であり,裏面側とは上記観者側と反対の面を示してい
る。
【0017】そのため,透過型スクリーンで反射されて
観者に向かう光(図1における第1ノイズ光411,4
12参照,ただし,図1は透過型ホログラムスクリーン
を用いた表示装置で,観者側,裏面側の両面に反射防止
部材を配置した例である。)の強度は大幅に低下し,透
過型スクリーンに映る映像のコントラストを高めること
ができる。
【0018】以上により,本発明によれば,ノイズ光を
抑制し,高いコントラストを持つ映像をスクリーン上に
表示できる,透過型スクリーンを用いた表示装置を提供
することができる。
【0019】なお,透過型スクリーンとは,裏面側に
(つまりスクリーンを挟んで観者と対向する位置に)照
射装置を設けて,信号光をスクリーンを透過させて映像
を形成させることを意味している。また,後述する反射
型スクリーンとは,観者側に(つまりスクリーンに対し
て観者と同じ方向に)照射装置を設けて,信号光をスク
リーンで反射させて映像を形成させることを意味してい
る。
【0020】次に,請求項2の発明は,表示情報を記録
した信号光を発する照射装置と,該照射装置から入射し
た信号光を観者の方向に透過させる透過型スクリーンと
を有し,上記信号光は直線偏光である表示装置であっ
て,上記透過型スクリーンの裏面側には偏光光学素子が
配置されており,さらに上記偏光光学素子は,上記直線
偏光を選択的に透過させるよう構成されていることを特
徴とする表示装置にある。
【0021】本願の請求項2の発明にかかる表示装置は
透過型スクリーンの裏面側に偏光光学素子が配置されて
ある。この偏光光学素子は裏面側の背景からの光が透過
型スクリーンを透過することにより生じる第2のノイズ
光を大いに低減することができる。さらに,観者側の背
景からの光が透過型スクリーンの裏面側で反射されて形
成される第1のノイズ光を大いに低減することができ
る。
【0022】それについて説明すると,一般に観者側の
背景からの光はランダム偏光である。この光は透過型ス
クリーンの観者側で一部が反射されるが,大部分は透過
型スクリーンの内部を透過してしまう。
【0023】本請求項にかかる表示装置では透過型スク
リーンの内部を進行した光は偏光光学素子を透過した後
に裏面側で反射されるが,偏光光学素子を透過した段階
で進行してきた光の強度は大いに減衰する。これはラン
ダム偏光を構成する成分の多くが偏光光学素子の吸収軸
に適合し,該素子において吸収されるためである。
【0024】吸収されなかった光はさらに,透過型スク
リーンの裏面側に配置された偏光光学素子の裏面側で反
射されて第1のノイズ光となるが,反射後に更に偏光光
学素子を透過して観者に届くことからさらに強度が低下
する。そして,背景側からの光も偏光光学素子に吸収さ
れるため,第2のノイズ光も強度が大いに低下する。ま
た,照射装置からの信号光(直線偏光)に偏光光学素子
の吸収軸を直行させて配置することで,照射装置からの
信号光を殆ど透過させることができる。
【0025】よって,本発明によれば,第1のノイズ光
や第2のノイズ光が低減し,照射装置からの信号光の殆
どが偏光光学素子を透過するため,映像のコントラスト
が大いに高い表示装置を得ることができる。
【0026】また,本請求項にかかる表示装置は以下に
示す第3,第4のノイズ光を低減する効果を有する。図
7に示すごとく,ある信号光21が入射角αで透過型ス
クリーン(図7においては透過型ホログラムスクリーン
10である)に入射し,回折光211を形成する。仮に
図7において偏光光学素子16がなかった場合,光30
(図7の例では太陽光である)が観者側から透過型スク
リーンに入射した場合,透過型スクリーンの裏側で正反
射し光301となるが,この光301が信号光21と同
じ角度であった場合,光301は信号光21の回折光2
11と同方向に回折,透過されてしまう。これが第3の
ノイズ光302となる。
【0027】また,信号光21の入射角αと反対の方向
から透過型スクリーンに入射した光31(図7では太陽
光の地面での反射光)が透過型スクリーンにおいて回折
・透過して光311が形成される。仮に偏光光学素子1
6がなかった場合,この光311が観者4方向に反射さ
れることで第4のノイズ光312が形成される。
【0028】第3のノイズ光302に関しては,その経
路で透過型スクリーンに入射し,該透過型スクリーンで
回折・透過する前に偏光光学素子16の外面161で正
反射され,偏光光学素子16内を往復する段階で強度が
大いに低減される。第4のノイズ光312に関しては,
その経路で透過型スクリーンに回折,透過した後に,さ
らに偏光光学素子16の外面161で反射され,偏光光
学素子16内を往復する段階で強度が大いに低減され
る。
【0029】また,後述する透過型スクリーンの裏面側
に偏光光学素子を配置した構造,反射型スクリーンの裏
面側に半透過性または不透明の光学部材または偏光光学
素子を配置した構造においても第3,第4のノイズ光の
低減効果を得ることができる。
【0030】次に,請求項3の発明は,表示情報を記録
した信号光を発する照射装置と,該照射装置から入射し
た信号光を観者の方向に透過させる透過型スクリーンと
を有し,上記信号光は直線偏光である表示装置であっ
て,上記透過型スクリーンの裏面側には偏光光学素子が
配置されており,かつ上記偏光光学素子は,上記直線偏
光を選択的に透過させるよう構成されており,さらに上
記偏光光学素子の外側には反射防止部材が配置されてい
ることを特徴とする表示装置にある。
【0031】本願の請求項3の発明にかかる表示装置
は,請求項2の発明にかかる透過型スクリーンに設けた
偏光光学素子の外側にさらに反射防止部材を配置したも
のである。上記偏光光学素子が裏面側の背景からの第2
のノイズ光を大いに低減できると共に,照射装置からの
信号光(直線偏光)に偏光光学素子の吸収軸を直行させ
て配置することで,照射装置からの信号光を透過型スク
リーンに対して殆ど透過させることができる。
【0032】さらに,上述したごとく,上記偏光光学素
子は観者側の背景が透過型スクリーンの裏面側で反射し
て形成される第1のノイズ光412(図6等参照)を大
幅に低減することができる。さらに,上記反射防止部材
は,観者側の背景が透過型スクリーンの裏面側で反射し
て形成される第1のノイズ光412(図6等参照)を大
幅に低減することができる。以上により,第1のノイズ
光と第2のノイズ光とが低減し,透過型スクリーンを信
号光が殆ど透過できるため,映像のコントラストを大い
に向上させることができる。
【0033】次に,請求項4の発明のように,表示情報
を記録した信号光を発する照射装置と,該照射装置から
入射した信号光を観者の方向に透過させる透過型スクリ
ーンとを有し,上記信号光は直線偏光である表示装置で
あって,上記透過型スクリーンの観者側には反射防止部
材が配置されており,かつ上記透過型スクリーンの裏面
側には偏光光学素子が配置されており,さらに上記偏光
光学素子は,上記直線偏光を選択的に透過させるよう構
成されていることを特徴とする表示装置にある。
【0034】つまり,本願の請求項4の発明にかかる表
示装置は,透過型スクリーンの観者側に反射防止部材,
裏面側に上述した偏光光学素子が配置されている。反射
防止部材は,観者側の背景が透過型スクリーンの観者側
で反射することを低減し(図6等の第1のノイズ光41
1参照),偏光光学素子は,裏面側の背景からの第2の
ノイズ光(図6等のノイズ光511参照)を大いに低減
し,なおかつ,照射装置からの信号光(直線偏光)に偏
光光学素子の吸収軸を直交させて配置することで,照射
装置からの信号光を透過型スクリーンが殆ど透過するよ
う構成することができる。
【0035】さらに,上述したごとく,上記偏光光学素
子は観者側の背景からの光が透過型スクリーンの裏面側
で反射して形成される第1のノイズ光412(図6等参
照)を大幅に低減することができる。
【0036】以上により,観者側の背景による第1のノ
イズ光及び裏面側の背景による第2のノイズ光の双方を
大いに低減できるため,本請求項にかかる表示装置は第
1及び第2のノイズ光に対する映像のコントラストを大
幅に高めることができる(図6等のノイズ光411,4
22,511参照)。
【0037】次に,請求項5の発明は,表示情報を記録
した信号光を発する照射装置と,該照射装置から入射し
た信号光を観者の方向に透過させる透過型スクリーンと
を有し,上記信号光は直線偏光である表示装置であっ
て,上記透過型スクリーンの観者側には反射防止部材が
配置されており,かつ上記透過型スクリーンの裏面側に
は偏光光学素子が配置されており,さらに上記偏光光学
素子は上記直線偏光を選択的に透過させるよう構成され
ており,さらに上記偏光光学素子の外側には反射防止部
材が配置されていることを特徴とする表示装置にある。
【0038】つまり,本願の請求項5の発明にかかる表
示装置において反射防止部材は,上述したごとく,観者
側の背景からの光が透過型スクリーンの観者側で反射す
ることを低減し(図6等の第1のノイズ光411参
照),偏光光学素子は,裏面側の背景から光により形成
される第2のノイズ光(図6等のノイズ光511参照)
を大いに低減し,さらに照射装置からの信号光(直線偏
光)に偏光光学素子の吸収軸を直交させて配置すること
で,照射装置からの信号光が透過型スクリーンを殆ど透
過するよう構成することができる。
【0039】さらに,上述したごとく,上記偏光光学素
子は観者側の背景が透過型スクリーンの裏面側で反射し
て形成される第1のノイズ光412(図6等参照)を大
幅に低減することができる。
【0040】以上により,観者側の背景による第1のノ
イズ光及び裏面側の背景による第2のノイズ光の双方を
大いに低減できるため,本請求項にかかる表示装置は第
1及び第2のノイズ光に対する映像のコントラストを大
幅に高めることができる(図6等のノイズ光411,4
22,511参照)。
【0041】次に,請求項6の発明は,表示情報を記録
した信号光を発する照射装置と,該照射装置から入射し
た信号光を観者の方向に反射させる反射型スクリーンと
を有する表示装置であって,上記反射型スクリーンの観
者側と裏面側との両面,またはどちらか一方のみに反射
防止部材が配置されていることを特徴とする表示装置に
ある。
【0042】本願の請求項6にかかる表示装置は,請求
項1の発明の透過型スクリーンを反射型スクリーンに変
更した構造を有する。そのため,反射型スクリーンの観
者側と裏面側との少なくとも一方の面で反射されて観者
に向かう光(図9におけるノイズ光411,412参
照,ただし,図9は観者側,裏面側の両面に反射防止部
材を配置)の強度を大幅に低下させ,反射型スクリーン
に映る映像のコントラストを高めることができる。
【0043】以上により,本発明によれば,ノイズ光を
抑制し,高いコントラストを持つ映像をスクリーン上に
表示できる,反射型スクリーンを用いた表示装置を提供
することができる。
【0044】次に,請求項7の発明は,表示情報を記録
した信号光を発する照射装置と,該照射装置から入射し
た信号光を観者の方向に反射させる反射型スクリーンと
を有する表示装置であって,上記反射型スクリーンの裏
面側には半透過性もしくは不透明の光学部材または偏光
光学素子が配置されていることを特徴とする表示装置に
ある。
【0045】本願の請求項7にかかる発明は反射型スク
リーンの裏面側に半透過性または不透明の光学部材を配
置するか,または偏光光学素子を配置した表示装置であ
る。これにより,上述した光学部材や偏光光学素子が観
者側の背景からの光の反射型スクリーンの裏面側での反
射を低減し,なおかつ反射型スクリーンの裏面側の背景
からの光が反射型スクリーンを透過することにより生じ
るノイズ光も低減することができる。よって,高いコン
トラストを持つ映像をスクリーン上に表示できる,反射
型スクリーンを用いた表示装置を提供することができ
る。
【0046】なお,上記半透過性または不透明の光学素
子としては,スモーク,黒色フィルム,黒色塗料等が挙
げられる。
【0047】半透過性もしくは不透明の光学部材の効果
について詳細に説明すると(図10,ノイズ光412,
511参照),観者側の背景の反射型スクリーンの裏面
側での反射に関しては,観者側の背景からの光は反射型
スクリーンの表面で一部は反射されるが,大部分が反射
型スクリーンの内部を進み,これを透過し,半透過性も
しくは不透明の光学部材を透過する段階で殆ど減衰し,
さらに反射光が戻る時に殆ど減衰する。
【0048】よって,反射型スクリーンの裏面である半
透過性もしくは不透明の光学部材の裏面で反射されるノ
イズ光412も,半透過性もしくは不透明の光学部材が
あることにより大いに低下する。半透過性の光学部材と
して光の透過率がさらに小さい材質のものを採用すれ
ば,さらにノイズ光412を低下させることができる。
【0049】次に,反射型スクリーンの裏面側の背景か
らの光が反射型スクリーンを透過することにより生じる
ノイズ光に関しては,半透過性の光学部材の透過率に応
じ,透過光を低下させることができるので,ノイズ光5
11を大いに低減することができる。半透過性の光学部
材として光の透過率がさらに小さい材質のものを採用す
れば,さらにノイズ光412を低下させることができ
る。また,不透明の光学部材は透過率が0%であるた
め,映像のコントラストは一番よくなる。
【0050】また,正規の映像に関しては,照射装置か
らの信号光21及びその回折光211は,半透過性また
は不透明の光学部材を透過する光路がないため,正規の
映像輝度は,半透過性または不透明の光学部材の透過率
によらず一定である。このため光学部材を設けることで
信号光の強度低下は生じない。また,これらのことは光
学部材ではなく偏光光学素子を用いた場合でも同様であ
る。
【0051】次に,請求項8の発明は,表示情報を記録
した信号光を発する照射装置と,該照射装置から入射し
た信号光を観者の方向に反射させる反射型スクリーンと
を有する表示装置であって,上記反射型スクリーンの観
者側には反射防止部材が配置されており,かつ上記反射
型スクリーンの裏面側には半透過性もしくは不透明の光
学部材または偏光光学素子が配置されていることを特徴
とする表示装置にある。
【0052】本願の請求項8にかかる発明は反射型スク
リーンの観者側に請求項6と同様に反射防止部材を配置
し,請求項7と同様に裏面側に半透過性または不透明の
光学部材,または偏光光学素子を配置してある。反射防
止部材が,反射型スクリーンの観者側の面で反射されて
観者に向かう光の強度を大幅に低下させ,裏面側の光学
部材または偏光光学素子が観者側の背景からの光の反射
型スクリーンの裏面側での反射を低減し,なおかつ反射
型スクリーンの裏面側の背景からの光が反射型スクリー
ンを透過することにより生じるノイズ光も低減すること
ができる。よって,高いコントラストを持つ映像をスク
リーン上に表示できる,反射型スクリーンを用いた表示
装置を提供することができる。
【0053】次に,請求項9に示すごとく,上記透過型
スクリーンは透過型ホログラムスクリーンであることが
好ましい。また,請求項10に示すごとく,上記反射型
スクリーンは反射型ホログラムスクリーンであることが
好ましい。以上の透過型,反射型のホログラムスクリー
ンとは,ホログラムを用いて構成した透過型や反射型の
スクリーンで,ホログラムの回折機能を利用して,特定
の方向から入射した特定の光に対してのみ散乱体として
のスクリーンの特性を発揮させるよう構成したスクリー
ンである。
【0054】上記ホログラムスクリーンは特定の方向か
ら入射した信号光のみを散乱し,その他の方向から入射
する光は透過または正反射させる。その結果,周囲の光
の殆どはホログラムスクリーン上で散乱せず,従ってホ
ログラムスクリーンの背景の輝度が高まるということが
なくなり,映像のコントラストを高めることができる。
【0055】次に,請求項11のように上記表示装置の
映像コントラストは2以上であることが好ましい。実施
形態例1に詳細する図3のように,スクリーン上の映像
の見栄えを映像コントラストで感能評価(評価者が肉眼
観察することで評価)すると,映像のの見栄えの許容レ
ベルである「ノイズ光が見えるが気にならない」以上を
達成するためには,映像コントラストの2以上が必要で
ありことが分かる。よって,映像コントラストが2以上
であれば映像の見栄えよい表示装置を得ることができ
る。なお,上記映像コントラストは高ければ高いほど,
映像の見栄えがよくなる。
【0056】次に,請求項12の発明のように上記反射
防止部材の視感反射率は2.5%以下であることが好ま
しい。これにより,映像の映像コントラストを一層高め
ることができる。視感反射率が2.5%より大である場
合には,映像コントラストが低下するおそれがある。ま
た,上記視感反射率の下限はなく,低いほど映像コント
ラストは向上する。なお,上記視感反射率とは,下記に
かかる(数1)にて定義される。
【0057】
【数1】
【0058】次に,請求項13の発明のように上記偏光
光学素子の透過率は65%以下であることが好ましい。
これにより,映像の映像コントラストを一層高めること
ができる。透過率が65%より大である場合には,映像
コントラストが低下し,映像の見栄えが悪くなるおそれ
がある。また,上記透過率の下限は,照射装置20から
の信号光の透過率が低下するという理由から20%以上
であることが好ましい。
【0059】次に,請求項14の発明のように,上記反
射防止部材は,光沢のある反射防止部材であることが好
ましい。これにより,反射防止部材の観者側の背景から
のノイズ光を干渉により低減し,その輝度を低下させる
ことができる。これに加え,透過型や反射型スクリーン
の裏面側の背景からのノイズ光も散らすことができ,そ
の輝度も低減させることができる。
【0060】なお,「光沢のある」とは,表面に微細な
凹凸を設けて,入射した光を散乱させる干渉作用により
反射率を低下させたものではなく,表面に薄膜を形成
し,干渉作用により反射率を低下させる性能を有する反
射防止部材を指している。また,光沢のある反射防止部
材の例としては,干渉膜を蒸着により作製したもの,デ
ィップより作製したものが挙げられる。
【0061】次に,請求項15の発明のように,上記反
射防止部材は,ノングレア性反射防止部材であることが
好ましい。これにより,上記請求項14の発明と同様
に,反射防止部材の観者側の背景からのノイズ光を干渉
により低減し,その輝度を低下させることができる。こ
れに加え,透過型や反射型スクリーンの裏面側の背景か
らのノイズ光も散らすことができ,その輝度も低減させ
ることができる。なお,「ノングレア性」とは,微細な
凹凸を設けて入射した光を散乱させて反射率を低下させ
るという性能を有する反射防止部材を指している。
【0062】次に,請求項16の発明のように,上記反
射防止部材は,光沢のある反射防止性能とノングレア性
能とを併せ持った光沢付きノングレア性反射防止部材で
あることが好ましい。これにより,より一層,観者側の
背景からの光が反射されて形成されるノイズ光を低減さ
せることができる。
【0063】次に,請求項17の発明のように,上記透
過型スクリーンまたは上記反射型スクリーンと上記観者
側の反射防止部材との間には,ライトコントロール光学
部材が配置されていることが好ましい。
【0064】ライトコントロール光学部材は,後述する
図11に示すごとく,特定の入射角度範囲の光を吸収
し,その他の範囲の光を透過させる作用を持っている。
同図において,線Rで囲まれた外側が吸収角度領域,線
Rで囲まれた内側が透過角度境域である。従って,正規
の映像を構成する回折光21がライトコントロール光学
部材の透過角度領域に入るように照射装置20等を配置
することにより,一部の入射角度範囲の光をライトコン
トロール光学部材によって吸収させ,観者側の背景によ
る第1のノイズ光,裏面側の背景による第2のノイズ光
の輝度をより一層低下させることができる。
【0065】以上にかかる本発明の表示装置は,後述す
る各実施形態例に示されるごとく,各種映像用スクリー
ンとして様々な環境や場所で利用することができる。例
えば,ショールームのウィンドウガラスに本発明の表示
装置を設置して,通行人に様々な映像を提示する目的に
使用することができるし,また,車等の移動体のウィン
ドウガラスに本発明の表示装置を適用し,上述したごと
き本発明の作用を達成することができる。
【0066】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明にかかる表示装置について図1〜図5を用いて説
明する。図1に示すごとく,本例の表示装置1は,表示
情報を記録した信号光21を発する照射装置20と,透
過型のホログラム11よりなり,所定の角度αから入射
した信号光21を観者4の方向に回折,透過させる指向
性を有する透過型ホログラムスクリーン10とを有す
る。
【0067】透過型ホログラムスクリーン10の観者側
と裏面側の両面側には反射防止部材14,15が配置さ
れている。上記反射防止部材14,15としては,視感
反射率0.8%の反射防止フィルムを用いた。
【0068】以下,それぞれについて説明を補足する。
照射装置20は,光源201と,映像を記録した液晶素
子202と,光源201から放射された発散光を平行光
に変換するリフレクタ203と結像レンズ22とを有す
る。透過型ホログラムスクリーン10は,図1に示すよ
うに,ホログラム11をガラス板よりなる透明基板13
とカバーフィルム12で挟持し,さらに反射防止部材1
4,15を両面に配置したものである。
【0069】ホログラム11は透明な透過型のホログラ
ムであり,0次の回折光が観者4の目に入らないように
するために,斜め上方の結像レンズ22から信号光21
をホログラム11に照射し,照射される信号光21の角
度を回折により曲げて,略水平の方向を中心に回折光2
11を散乱させて観者4に映像を視認させる。信号光2
1と回折光211との間の曲げ角は,透過型ホログラム
スクリーン10の中心部において約30〜40度であ
る。
【0070】ホログラム11は,図2に示す光学系によ
って干渉縞を形成したものであり,感光材89は重クロ
ム酸ゼラチンであり,記録される物体は#1000程度
の表面粗さ(照射光の波長近傍の表面粗さ)を有する擦
りガラス80である。ここで感光材89はフォトポリ
マ,銀塩,フォトレジストであってもよい。
【0071】即ち,レーザー光源81から放射されたコ
ヒーレントな光875をミラー82で光路を曲げたの
ち,ハーフミラー83で物体光876に向かう光路と参
照光877に向かう光路に分割する。そして,一方(紙
面左方)を出た光8751は,ミラー841,対物レン
ズ842,軸外し放物面鏡843を経て平行光とした
後,拡散板としての擦りガラス80を透過して物体光8
76を形成し,ハーフミラー87を経て感光材89に入
射する。
【0072】一方,ハーフミラー83を出た他方の光8
752は,ミラー861,862を経て対物レンズ86
3で発散光に変換された後,ハーフミラー87を経て参
照光877として感光材89に入射する。その結果,感
光材89には,擦りガラス80を記録した透過型のホロ
グラムが形成される。その結果,ホログラム11に対し
て図2の参照光877の方向から再生光を照射すれば,
ホログラム11を透過した回折光は,擦りガラス80に
よる拡散光と同様の光となる。
【0073】本例のホログラム11の回折効率は,約3
0〜40%であり,回折光211の散乱の半値半角(強
度が半値となる散乱光の角度と最大となる散乱光の角度
との差)は,約6度である。本例の透過型ホログラムス
クリーン10の正規の映像輝度は,該透過型ホログラム
スクリーン10の対角長さが40インチの場合,500
cd/m2程度であり,この映像輝度はCRTディスプ
レイや直視型の液晶ディスプレイの映像輝度が100〜
200cd/m2であることを考えれば,十分大きな値
である。
【0074】ところで,本例の表示装置1では,観者側
の背景光が透過型ホログラムスクリーン10の観者側や
裏面側の表面で反射したり,裏面側の背景光が透過型ホ
ログラムスクリーン10を透過したりするため,映像コ
ントラストは表示装置1の設置場所に鑑みた検討が必要
である。図1に示すごとく,本例の表示装置1を屋外と
屋内の境界で使用し,観者は屋外にあって,屋内の背景
を透かしてみつつ透過型ホログラムスクリーン10の映
像を観察する場合を考える。観者側の背景の輝度は,高
いもので10000cd/m2程度である(建物等の白
壁や,白色の自動車等)。また,裏面側の背景の明るさ
は通常の屋内であれば50cd/m2程度である。
【0075】よって,図19に示すように,仮に反射防
止部材14,15がない場合には,透過型ホログラムス
クリーン90の観者側で4%,裏面側で3.2%(=
0.9×4×0.9)の反射があり,合計7.2%の反
射が発生する。このため,観者側の背景40による第1
のノイズ光411,412の明るさは最大720cd/
2程度となる。また,裏面側の背景50による第2の
ノイズ光511は45(=50×0.9)cd/m2
度となる。よって,第1のノイズ光と第2のノイズ光を
合わせた明るさは,正規の映像輝度500cd/m2
上回ってしまう。ここで0.9とは透過型ホログラムス
クリーン10の透過率である。
【0076】映像のコントラストは次のように定義され
る。 (映像のコントラスト)= {(正規の映像輝度)+a+
b}/(a+b) ここに,a:観者側の背景による第1のノイズ光の輝
度,b:裏面側の背景による第2のノイズ光の輝度であ
る。よって,上述した例の場合,映像のコントラストは
1.6((500+720+45)/(720+4
5))となる。
【0077】ここにおいて,観者にとって見栄えのよい
映像を提供できる映像コントラストを見極めるため,観
者側の背景の輝度と裏面側の背景の輝度を変えて映像の
コントラストを調整し,被験者5人により官能評価を実
施した。その結果を図3に記載した。図3より知れるご
とく,映像のコントラストは2以上が必要で,3以上が
より望ましいことが分かった。従って,図19に示すご
とく反射防止部材14,15がない表示装置9において
は,映像が見え難くなってしまうことが分かった。
【0078】次に,本例の表示装置1において,観者側
と裏面側の両面に反射防止部材を用いた場合と,観者側
のみに反射防止部材を用いた場合において,各面での反
射率と映像コントラストを表1にまとめた。参考として
両面とも反射防止部材のない場合についても記載した。
同表により,本例によれば高い映像コントラストを持つ
表示装置が得られることが分かった。
【0079】
【表1】
【0080】同表によれば,両面に反射防止部材を用い
た場合(図1に示すごとき構成の表示装置)には観者側
の背景の透過型ホログラムスクリーンでの反射による見
にくさは全くないことが分かった。また,観者側のみに
反射防止部材を設けた場合でも映像コントラストを許容
レベルまで改善できることが分かった。
【0081】このように本例にかかる表示装置1におい
ては,透過型ホログラムスクリーン10の観者側と裏面
側との両面(またはどちらか一方のみ)に反射防止部材
14,15が配置されており,該反射防止部材14,1
5により観者側の背景からの光の反射を原因とする第1
のノイズ光411,412を低減することができる。
【0082】以上により,本例によれば,ノイズ光を抑
制し,高いコントラストを持つ映像をスクリーン上に表
示できる,透過型ホログラムスクリーンを用いた表示装
置を提供することができる。
【0083】また,両面に反射防止部材を配置した表示
装置において,映像コントラストを2以上にするために
は,以下の式(1)を満足する必要がある。 {10000×(r+r×0.9×0.9)+45}/{500+10000 (r+r×0.9×0.9)+45}≧2...式(1) ここにrは反射防止部材の反射率(%)を100で除し
た値である。上記式(1)より反射防止部材の反射率r
は2.5%以下であることが必要であることが分かっ
た。
【0084】また,観者側のみに反射防止部材を配置し
た表示装置において,映像コントラスト2以上にするた
めには,以下の式(2)を満足する必要がある。 {10000×(r+×4/100×0.9)+45}/{500+1000 0(r+4/100×0.9×0.9)+45}≧2...式(2) 式(2)より反射防止部材の反射率は1.3%以下であ
ることが必要であることが分かった。
【0085】反射防止部材は高価であるため,観者側ま
たは裏面側の片面のみに反射防止部材を配置して,表示
装置の低コストを狙う場合は,観者側に設けるほうが望
ましい。また,映像コントラストを高め,映像のより一
層の品位向上を狙う場合は,図1に示すごとく,観者側
及び裏面側の両面に配置することが望ましい。
【0086】また,本例の反射防止部材としては反射防
止フィルムを挙げたが,これ以外としては反射防止膜を
蒸着した透明基板(ガラス板,アクリル板等),または
ノングレアフィルムを用いることができる。また,ホロ
グラム11を保護するために設けてある透明基板13や
カバーフィルム12に対し,反射防止膜,ノングレア処
理を付与して反射防止部材化することもできる。
【0087】本例における透過型ホログラムスクリーン
10の観者側と裏面側の両面に反射防止部材を配置した
場合と,観者側のみに反射防止部材を配置した場合につ
いて,ホログラム11の回折効率と照射装置20として
使用したプロジェクタの光量に対する必要な反射防止部
材の反射率について説明する。
【0088】透過型ホログラムスクリーン10の映像輝
度は次の式のように表せる。 L={K・η・(Q/S)}/{π・π(1−cos2
θ)} L:ホログラムスクリーンの映像輝度(cd/m2), η:ホログラムの回折効率(%), Q:プロジェクタの光量(ルーメン[lm]), Δθ:ホログラムの半値半角(度), S:ホログラムスクリーンの映像サイズ(m2), K:定数(透過型ホログラムスクリーンの場合は0.1
3と一定である)。 また,透過型ホログラムスクリーン10の半値半角は該
透過型ホログラムスクリーン10の視域により決定さ
れ,約6度が必要とされる。
【0089】ここに透過型ホログラムスクリーン10の
映像サイズを対角長さ40インチ(映像の面積0.5m
2)とし,観者側の背景光と裏面側の背景光によるノイ
ズ光411,412,511に対する映像の映像コント
ラストを2とした場合,反射率の異なる反射防止部材ご
とのホログラムの回折効率ηとプロジェクタの光量Qの
関係を図4,図5に記載した。
【0090】図4は観者側と裏面側の両面に反射防止部
材を用いた場合であり,図5は観者側のみに反射防止部
材を用いた場合である。反射防止部材を用いない場合
は,例えば600ルーメンのプロジェクタを用いた時,
50%以上のホログラムの回折効率が必要であるが,反
射防止部材の反射率を下げることにより,最低限必要な
ホログラムの回折効率を下げることができることが分か
った。
【0091】観者側と裏面側の両面に反射防止部材を用
い,反射防止部材の反射率を0.4%にすると,ホログ
ラムの回折効率が8%程度以上あれば映像の品位を許容
レベル(映像コントラスト2)とすることができること
が分かった。また,観者側のみに反射防止部材を用い,
反射防止部材の反射率を0.4%にするとホログラム回
折効率が32%程度以上であれば,許容レベルの映像
(映像コントラスト2)が得られることが分かった。
【0092】ところで反射防止部材の価格,コストは該
反射防止部材が有する反射率に大きく依存することが知
られている。よって,照射装置として使用するプロジェ
クタと透過型ホログラムスクリーンの回折効率に応じ,
反射防止部材の反射率を決定することで,表示装置1の
全体的なコストを低減し,かつ映像の品位をより好まし
い状態にすることができることが分かった。
【0093】さらに,観者側の背景による第1のノイズ
光の輝度をNr,裏面側の背景による第2のノイズ光の
透過輝度をNtとすると,目標とする映像コントラスト
を達成するためのプロジェクタ光量とホログラムの回折
効率は次の式により表される。
【0094】映像コントラスト2の場合,は「η・Q>
(Nr+Nt)・〔{π・π(1−cos2θ)}・
S〕/K」である。また,映像コントラスト3の場合,
「η・Q>2(Nr+Nt)・〔{π・π(1−cos
2θ)}・S〕/K」である。上記の二つの式により必
要とする映像コントラストに対するプロジェクタ光量と
ホログラムの回折効率を決定することができる。これに
より,映像の見栄えのよい表示装置を得ることができ
る。
【0095】実施形態例2 本例は,図6,図7に示すように,透過型ホログラムス
クリーン10の観者側に反射防止部材15を配置し,裏
面側に偏光光学素子16を配置したものである。また,
偏光光学素子16としては偏光フィルム,または偏向板
を用い,ランダム光の透過率が60%である。また,本
例の表示装置1における照射装置2から照射される信号
光21は直線偏光で構成され,該信号光21に偏光光学
素子16の吸収軸が直行するよう,直線偏光の方向また
は偏光光学素子16の種類が決定されている。
【0096】なお,本例の透過型ホログラムスクリーン
10はホログラム11を透明基板13とカバーフィルム
12とで挟持した構成としたが,カバーフィルム12を
偏光光学素子16で兼用し,該カバーフィルム12を省
くこともできる。
【0097】本例にかかる表示装置1は,観者側の背景
40が特に明るい場合と,透過型ホログラムスクリーン
10の裏面側の背景50が特に明るい場合の両方につい
てノイズ光の対策を行うことができる。
【0098】偏光光学素子16は裏面側の背景による第
2のノイズ光,観者側の背景による第1のノイズ光を大
いに低減することができる。つまり,観者側の背景から
のランダム偏光は大部分が透過型スクリーンの内部を透
過してしまうが,偏光光学素子16を透過した後に強度
が大いに減衰する。吸収されなかった光が偏光光学素子
16の外面161で反射されて第1のノイズ光412と
なるが,反射後も更に偏光光学素子16を透過して観者
4に届くことからさらに強度が低下する。
【0099】そして,背景側からの光も偏光光学素子1
6に吸収されるため,第2のノイズ光も強度が大いに低
下する。また,照射装置20からの信号光21は直線偏
光であり,偏光光学素子16の吸収軸と直行させて配置
されているので,信号光21は偏光光学素子16によっ
て吸収され難い。
【0100】よって,本例によれば,第1のノイズ光や
第2のノイズ光が低減し,照射装置からの信号光の殆ど
が偏光光学素子を透過するため,映像のコントラストが
大いに高い表示装置を得ることができる。よって,例え
ば表示装置1を屋内と屋外との境に設置し,該透過型ホ
ログラムスクリーン10は屋外に配置し,かつ透過型ホ
ログラムスクリーン10の裏面側が非常に照明の明るい
屋内であるような場合においても,高いコントラストを
持った映像を提供することができる。
【0101】また,本例の表示装置1は上述した図7に
示すごとく,偏光光学素子16の外面161において正
反射した光が信号光入射角αと同一の方向となる光30
(図7の例では太陽光である)による第3のノイズ光3
02,信号光の入射角αと反対の方向から入射した光3
1(図7では太陽光の地面での反射光である)による第
4のノイズ光312についても低減することができる。
その他詳細については,実施形態例1と同様である。
【0102】実施形態例3 本例は,図8に示すごとく,透過型ホログラムスクリー
ン10の観者側に反射防止部材14を,裏面側に偏光光
学素子16を配置し,該偏光光学素子16のさらに外側
に反射防止部材15を配置した表示装置1である。ま
た,上記反射防止部材14,15は視感反射率0.8%
の反射防止フィルムを用いた。その他については,実施
形態例1と同様である。
【0103】本例において,観者側の背景40の最大輝
度は10000cd/m2程度である。裏面側の背景5
0の最大輝度は200cd/m2程度である。図19に
示すように,反射防止部材や偏光光学素子がない場合
と,実施形態例2(図6参照)と実施形態例3(図8参
照)の構成の場合の観者側の背景40による第1のノイ
ズ光と裏面側の背景50の透過による第2のノイズ光に
対する映像輝度のコントラストを表2に記載した。同表
より,実施形態例2及び3の構成は,図19の構成と比
べて,共に高いコントラストが得られることが分かっ
た。
【0104】なお,実施形態例2において,観者側の反
射防止部材として反射率が2.5%のものを使用した場
合,映像コントラストの2以上を達成するためには以下
の式(3)を満足する必要がある。 {500+10000(0.25+4×t2×0.92)+200t}/100 00(0.025+4×t2×0.92)≧2...式(3) ここにtは偏光光学素子の透過率(%)を100で除し
たものであるが,式(3)を満足する偏光光学素子の透
過率は65%以下であることが分かった。
【0105】なお,実施形態例3において,偏光光学素
子16の外側に設ける反射防止部材15に旋光性のある
場合(例えばポリエステル製の反射防止膜付きフィルム
の場合)は,旋光性により色むらが発生するため,偏光
光学素子16と反射防止部材15の相体角度を最適な
(色むらのない)角度にあらかじめ調整する必要があ
る。
【0106】
【表2】
【0107】実施形態例4 本例は,図9に示すように,反射型ホログラムスクリー
ン100を用いた表示装置1である。本例の表示装置1
は,反射型のホログラム11を透明基板13とカバーフ
ィルム12で挟持して構成した反射型ホログラムスクリ
ーン100を有し,観者側と裏面側の両面に反射防止部
材14,15を配置した構成である。本例においても,
実施形態例1と同様に,観者側の背景40による第1の
ノイズ光411,412,裏面側の背景による第2のノ
イズ光511を低減し,映像コントラストを持つ表示装
置1を得ることができる。その他については実施形態例
1と同様である。
【0108】実施形態例5 本例は,図10に示すように,反射型ホログラムスクリ
ーン100を用いた表示装置である。本例の表示装置1
は,反射型のホログラム11を透明基板13とカバーフ
ィルム12で挟持して構成した反射型ホログラムスクリ
ーン100を有し,観者側に反射防止部材14を,裏面
側に半透過性もしくは不透明の光学部材17を配置した
構成である。また,上記半透過性もしくは不透明の光学
部材17としてはスモークフィルムを用いたが,上記光
学部材17の代わりに偏光光学素子を用いることもでき
る。また,透明基板13の代わりに半透過性もしくは不
透明の基板や着色基板をホログラム11の裏面側に配置
し,これを半透過性もしくは不透明の光学部材17とし
て機能させることもできる。その他については実施形態
例4と同様である。
【0109】また,半透過性の光学部材17の透過率に
応じた映像コントラストを測定し,表3に記載した。同
表より,光透過性の光学部材17の透過率が低くなるに
つれ,映像のコントラストが高められることになること
が分かった。
【0110】
【表3】
【0111】実施形態例6 本例は,図11に示すごとく,ライトコントロール光学
部材を透過型ホログラムスクリーンに設けて構成した表
示装置である。図11にかかる表示装置1において,透
過型ホログラムスクリーン10はホログラム11が裏面
側のカバーフィルムと兼用された偏光光学素子16と透
明基板13に挟持され,透明基板13にはライトコント
ロール光学部材18が配置され,該ライトコントロール
光学部材18には反射防止部材15が配置されている。
【0112】そして,上記ライトコントロール光学部材
18は,図11に示すごとく,特定の入射角度範囲の光
を吸収し,その他の範囲の光を透過させる作用を持って
おり,線Rで囲まれた外側が吸収角度領域,線Rで囲ま
れた内側が透過角度境域である。
【0113】図11に示すごとく,上記表示装置1にお
いて,太陽光30や街路灯等がライトコントロール光学
部材18の吸収角度領域から直接透過型ホログラムスク
リーン10に入射した場合について考える。仮にライト
コントロール部材がない場合には,上記太陽光30は透
過型ホログラムスクリーン10の内部で図11に示すご
とく散乱され,散乱光が観者の目に届くことがある。
【0114】更に,この散乱は透過型ホログラムスクリ
ーン10の内部だけでなく,カバーフィルム兼用の偏光
光学素子16,ホログラム11,透明基板13,反射防
止部材15,及びその他の全構成品の界面(例えば各構
成部材を接合するための粘着剤,接着剤,ホットメルト
等,図11では省略してある。)にて発生する可能性が
ある。
【0115】仮に散乱光が観者に届き,更に散乱光の強
度が高い場合にはスクリーン全体が白濁して見えるた
め,映像の品質が大きく低下することがある。本例で
は,ライトコントロール光学部材18を設けることで,
透過型ホログラムスクリーン10に入射する光を制限し
てやることにより,散乱光の強度を低下させ,スクリー
ンの白濁を防止している。なお,上記の効果は反射型ホ
ログラムスクリーンにライトコントロール光学部材を設
けた場合でも同様に得ることができる。
【0116】実施形態例7 本例は,図12に示すごとく,視野選択機能を有する透
明基板より構成されたスクリーンについて説明する。本
例におけるスクリーン6に使用できる視野選択機能を有
する透明基板としては,例えば日本板硝子(株)製のアン
グル21,または住友化学工業(株)製のルミスティー等
が現在市販されている。またはこれらを透明基板に密着
させたものから上記スクリーン6を構成することができ
る。
【0117】上記スクリーン6は,図12(a)に示す
ごとく,点Oからある角度γの視野範囲においては透明
視野領域62が存在し,γ以上の角度ρの範囲において
は不透明視野領域61が存在する。本例の表示装置にお
いては,スクリーン6の不透明視野領域を利用して,図
12(b)に示すA点に照射装置を配置し,該照射装置
から発せられた信号光を散乱させることにより,観者4
に映像を提供するものである。なお,本例のスクリーン
3は,透過型としても反射型としても利用でき,両方の
表示装置に使用することができる。
【0118】そして,上記スクリーン6は,図12
(c)に示すように,観者からはスクリーン6を透過し
てB点方向が見えるため,表示装置の裏面側の背景によ
る第2のノイズ光が見えることになる。また,上記スク
リーン6は空気との界面で屈折率差があるため,表面反
射が発生し,観者側の背景による第1のノイズ光が発生
することになる。第1や第2のノイズ光は,実施形態例
1〜5と同様に反射防止部材や偏光光学素子をスクリー
ン6の裏面側や観者側に適宜配置することで低減でき,
スクリーン6を用いた映像のコントラストが高い表示装
置を得ることができる。
【0119】実施形態例8 本例は,視野選択機能を有する材料とホログラム11と
を積層することにより構成された透過型ホログラムスク
リーンよりなる表示装置である。図15に示すごとく,
本例の透過型ホログラムスクリーン10は,ホログラム
11に住友化学工業(株)製のフィルム状のルミスティー
よりなる視野選択機能材料65を貼着し,その反対面に
透明基板13を配置し,また透明基板13の観者側には
反射防止部材14を,視野選択機能材料65の裏面側に
は偏光光学素子16を介して反射防止部材15が配置さ
れている。
【0120】このような構成とすることによって,視野
選択機能材料65が照射装置20から発せられた信号光
21の散乱回折強度を大きくするため,映像輝度を向上
させることが可能である。その他は実施形態例1〜5と
同様の作用効果を有する。
【0121】実施形態例9 本例は図14に示すごとく,透過型ホログラムスクリー
ンよりなる表示装置である。図14に示すごとく,本例
の透過型ホログラムスクリーン10は,ホログラム11
を3枚積層し,観者側には透明基板13を介して反射防
止部材14を,裏面側には偏光光学素子16が配置され
ている。このような構成とすることで,信号光21の散
乱回折強度が大きくなり,映像輝度を向上させることが
可能となる。その他は実施形態例1〜5と同様の作用効
果を有する。
【0122】実施形態例10 本例は,図15に示すごとく,透過型ホログラムスクリ
ーンよりなる表示装置である。このものは,図15に示
すごとく,ホログラム11の観者側に反射防止部材14
を,裏面側に偏光光学素子16を配置し,さらにその外
側に透明基板13を配置した透過型ホログラムスクリー
ン10を有する。
【0123】このような構成とすることで,観者側に反
射防止部材,裏面側に偏光光学素子を用いた構成におい
て,透明基板13以外のものと一体にでき,その一体化
した構成のものを既設のショーウィンドウ等の透明基板
13に設置することができる。その他は実施形態例1〜
5と同様の作用効果を有する。
【0124】実施形態例11 本例は,図16に示すごとく,透過型ホログラムスクリ
ーンよりなる表示装置である。このものは,図16に示
すごとく,ホログラム11と,該ホログラム11の観者
側に反射防止部材14が配置され,ホログラム11の裏
面側に偏光光学素子16が配置された透過型ホログラム
スクリーン10を有する。
【0125】このような構成とすることで,透明基板を
なくすことができ,フィルム構造とすることができる。
フィルム構造とすることにより,ロール状に収納できた
り,折り畳んだり,曲面形状でスクリーンを使用するこ
とができる。また,実施形態例1〜5と同様の作用効果
を有する。
【0126】 実施形態例12本例は,図17に示すごとく,透過型ホ
ログラムスクリーンよりなる表示装置である。このもの
は,図17に示すごとく,透明基板13の観者側に反射
防止部材14が配置され,透明基板13に貼着したホロ
グラム11の裏面側に1/4波長板191が配置された
透過型ホログラムスクリーン10を有する。そして,表
示装置における照射装置20の信号光21は円偏光であ
る。
【0127】円偏光である信号光は1/4波長板の表面
では反射が少なく,1/4波長板を透過することにより
S偏光に変換される。ホログラム11の回折強度は円偏
光やP偏光とS偏光を比べた場合,S偏光の回折強度の
ほうが大きいため,映像輝度の向上が可能である。よっ
て,映像コントラストが向上し,映像の見栄えがよくな
る。
【0128】また,本例の他の形態として,図18に示
すごとく,ホログラム11の裏面側に1/2波長板19
2を配置したものが挙げられる。そして,表示装置にお
ける照射装置20の信号光21はP偏光である。
【0129】これにより,P偏光である信号光21は1
/2波長板192に入射した際,P偏光の反射率は小さ
いため,反射され難く,信号光21の強度が低減するこ
となくホログラム11に進行することができる。さら
に,1/2波長板192を透過することにより,P偏光
である信号光21はS偏光に変換される。そして,S偏
光とP偏光との間のホログラム11に対する回折強度を
比べた場合,S偏光の回折強度のほうが大きいため,映
像輝度を高めることができる。よって,映像の見栄えが
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の両面に反射防止部材を設けた透
過型ホログラムスクリーンを用いた表示装置のシステム
構成図。
【図2】実施形態例1のホログラムの露光工程の光学系
を示す図。
【図3】実施形態例1の映像のコントラストと映像の見
栄えとの関係を示す散布図。
【図4】実施形態例1の反射防止部材を両面に設けた場
合のプロジェクタ光量とホログラムの回折効率との関係
を示す線図。
【図5】実施形態例1の反射防止部材を観者側のみに設
けた場合のプロジェクタ光量とホログラムの回折効率と
の関係を示す線図。
【図6】実施形態例2の反射防止部材と偏光光学素子と
を設けた透過型ホログラムスクリーンを用いた表示装置
のシステム構成図。
【図7】実施形態例2の他の効果を示す光路図。
【図8】実施形態例3の2枚の反射防止部材と偏光光学
素子とを設けた透過型ホログラムスクリーンを用いた表
示装置のシステム構成図。
【図9】実施形態例4の両面に反射防止部材を設けた反
射型ホログラムスクリーンを用いた表示装置のシステム
構成図。
【図10】実施形態例5の反射防止部材と偏光光学素子
とを設けた反射型ホログラムスクリーンを用いた表示装
置のシステム構成図。
【図11】実施形態例6のライトコントロール光学部材
を設けた透過型ホログラムスクリーンを用いた表示装置
のシステム構成図。
【図12】実施形態例7の視野選択機能を有する透明基
板より構成されたスクリーンを示す説明図。
【図13】実施形態例8の視野選択機能を有する材料が
配置された透過型ホログラムスクリーンを用いた表示装
置のシステム構成図。
【図14】実施形態例9のホログラム3枚を重ねて構成
した透過型ホログラムスクリーンを用いた表示装置のシ
ステム構成図。
【図15】実施形態例10の偏光光学素子の外側に透明
基板を配置した透過型ホログラムスクリーンを用いた表
示装置のシステム構成図。
【図16】実施形態例11のホログラム,反射防止部
材,偏光光学素子のみよりなる透過型ホログラムスクリ
ーンを用いた表示装置のシステム構成図。
【図17】実施形態例12の1/4波長板を配置した透
過型ホログラムスクリーンを用いた表示装置のシステム
構成図。
【図18】実施形態例12の1/2波長板を配置した透
過型ホログラムスクリーンを用いた表示装置のシステム
構成図。
【図19】透過型ホログラムスクリーンを用いた従来の
表示装置における信号光とノイズ光の光路を示す説明
図。
【図20】反射型ホログラムスクリーンを用いた従来の
表示装置における信号光とノイズ光の光路を示す説明
図。
【符号の説明】
1...表示装置, 10...透過型ホログラムスクリーン, 100...反射型ホログラムスクリーン, 14,15...反射防止部材, 16...偏光光学素子, 17...半透過性の光学部材, 20...照射装置, 21...信号光, 40,50...背景, 4...観者,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03B 21/62 H04N 5/74 C H04N 5/74 G02B 1/10 A

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示情報を記録した信号光を発する照射
    装置と,該照射装置から入射した信号光を観者の方向に
    透過させる透過型スクリーンとを有する表示装置であっ
    て,上記透過型スクリーンの観者側と裏面側との両面,
    またはどちらか一方のみに反射防止部材が配置されてい
    ることを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 表示情報を記録した信号光を発する照射
    装置と,該照射装置から入射した信号光を観者の方向に
    透過させる透過型スクリーンとを有し,上記信号光は直
    線偏光である表示装置であって,上記透過型スクリーン
    の裏面側には偏光光学素子が配置されており,さらに上
    記偏光光学素子は,上記直線偏光を選択的に透過させる
    よう構成されていることを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】 表示情報を記録した信号光を発する照射
    装置と,該照射装置から入射した信号光を観者の方向に
    透過させる透過型スクリーンとを有し,上記信号光は直
    線偏光である表示装置であって,上記透過型スクリーン
    の裏面側には偏光光学素子が配置されており,かつ上記
    偏光光学素子は,上記直線偏光を選択的に透過させるよ
    う構成されており,さらに上記偏光光学素子の外側には
    反射防止部材が配置されていることを特徴とする表示装
    置。
  4. 【請求項4】 表示情報を記録した信号光を発する照射
    装置と,該照射装置から入射した信号光を観者の方向に
    透過させる透過型スクリーンとを有し,上記信号光は直
    線偏光である表示装置であって,上記透過型スクリーン
    の観者側には反射防止部材が配置されており,かつ上記
    透過型スクリーンの裏面側には偏光光学素子が配置され
    ており,さらに上記偏光光学素子は,上記直線偏光を選
    択的に透過させるよう構成されていることを特徴とする
    表示装置。
  5. 【請求項5】 表示情報を記録した信号光を発する照射
    装置と,該照射装置から入射した信号光を観者の方向に
    透過させる透過型スクリーンとを有し,上記信号光は直
    線偏光である表示装置であって,上記透過型スクリーン
    の観者側には反射防止部材が配置されており,かつ上記
    透過型スクリーンの裏面側には偏光光学素子が配置され
    ており,さらに上記偏光光学素子は上記直線偏光を選択
    的に透過させるよう構成されており,さらに上記偏光光
    学素子の外側には反射防止部材が配置されていることを
    特徴とする表示装置。
  6. 【請求項6】 表示情報を記録した信号光を発する照射
    装置と,該照射装置から入射した信号光を観者の方向に
    反射させる反射型スクリーンとを有する表示装置であっ
    て,上記反射型スクリーンの観者側と裏面側との両面,
    またはどちらか一方のみに反射防止部材が配置されてい
    ることを特徴とする表示装置。
  7. 【請求項7】 表示情報を記録した信号光を発する照射
    装置と,該照射装置から入射した信号光を観者の方向に
    反射させる反射型スクリーンとを有する表示装置であっ
    て,上記反射型スクリーンの裏面側には半透過性もしく
    は不透明の光学部材または偏光光学素子が配置されてい
    ることを特徴とする表示装置。
  8. 【請求項8】 表示情報を記録した信号光を発する照射
    装置と,該照射装置から入射した信号光を観者の方向に
    反射させる反射型スクリーンとを有する表示装置であっ
    て,上記反射型スクリーンの観者側には反射防止部材が
    配置されており,かつ上記反射型スクリーンの裏面側に
    は半透過性もしくは不透明の光学部材または偏光光学素
    子が配置されていることを特徴とする表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれか一項において,
    上記透過型スクリーンは透過型ホログラムスクリーンで
    あることを特徴とする表示装置。
  10. 【請求項10】 請求項6〜8のいずれか一項におい
    て,上記反射型スクリーンは反射型ホログラムスクリー
    ンであることを特徴とする表示装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一項におい
    て,上記表示装置の映像コントラストは2以上であるこ
    とを特徴とする表示装置。
  12. 【請求項12】 請求項1,3〜6,8〜11のいずれ
    か一項において,上記反射防止部材の視感反射率は2.
    5%以下であることを特徴とする表示装置。
  13. 【請求項13】 請求項2〜5,7〜12のいずれか一
    項において,上記偏光光学素子の透過率は65%以下で
    あることを特徴とする表示装置。
  14. 【請求項14】 請求項1,3〜6,8〜13のいずれ
    か一項において,上記反射防止部材は,光沢のある反射
    防止部材であることを特徴とする表示装置。
  15. 【請求項15】 請求項1,3〜6,8〜13のいずれ
    か一項において,上記反射防止部材は,ノングレア性反
    射防止部材であることを特徴とする表示装置。
  16. 【請求項16】 請求項請求項1,3〜6,8〜13の
    いずれか一項において,上記反射防止部材は,光沢のあ
    る反射防止性能とノングレア性能とを併せ持った光沢付
    きノングレア性反射防止部材であることを特徴とする表
    示装置。
  17. 【請求項17】 請求項1,3〜6,8〜16のいずれ
    か一項において,上記透過型スクリーンまたは上記反射
    型スクリーンと上記観者側の反射防止部材との間には,
    ライトコントロール光学部材が配置されていることを特
    徴とする表示装置。
JP11009422A 1998-02-09 1999-01-18 表示装置 Pending JPH11288035A (ja)

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Applications Claiming Priority (3)

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JP4434598 1998-02-09
JP10-44345 1998-02-09
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JP2016012117A (ja) * 2014-06-02 2016-01-21 旭硝子株式会社 映像投影窓

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