JPH11286725A - 磁性に優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
磁性に優れた無方向性電磁鋼板の製造方法Info
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- JPH11286725A JPH11286725A JP10088434A JP8843498A JPH11286725A JP H11286725 A JPH11286725 A JP H11286725A JP 10088434 A JP10088434 A JP 10088434A JP 8843498 A JP8843498 A JP 8843498A JP H11286725 A JPH11286725 A JP H11286725A
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- Japan
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- winding
- oriented electrical
- electrical steel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は熱延板焼鈍をすることなしに鉄損が
低く、磁束密度が高い無方向性電磁鋼板を製造する方法
を提供するものである。 【解決手段】 重量比で、C:0.05%以下、N:
0.01%以下、Si:1.5%以下、Mn:1.5%
以下、Al:1%以下、P:0.15%以下、また必要
に応じ、BをB/Nで1.5以下、Snを0.1%以下
含有した鋼を熱延する際に、1回目の巻取温度と仕上温
度の差が100℃以下で、1000℃以下、750℃以
上の温度で一度巻き取り、30秒以上、10分以下の時
間保持した後、巻き戻し、再び250℃以下の温度で巻
取り、その後通常の酸洗、冷延をした後、再結晶焼鈍を
施すことを特徴とする磁性に優れた無方向性電磁鋼板の
製造方法にある。
低く、磁束密度が高い無方向性電磁鋼板を製造する方法
を提供するものである。 【解決手段】 重量比で、C:0.05%以下、N:
0.01%以下、Si:1.5%以下、Mn:1.5%
以下、Al:1%以下、P:0.15%以下、また必要
に応じ、BをB/Nで1.5以下、Snを0.1%以下
含有した鋼を熱延する際に、1回目の巻取温度と仕上温
度の差が100℃以下で、1000℃以下、750℃以
上の温度で一度巻き取り、30秒以上、10分以下の時
間保持した後、巻き戻し、再び250℃以下の温度で巻
取り、その後通常の酸洗、冷延をした後、再結晶焼鈍を
施すことを特徴とする磁性に優れた無方向性電磁鋼板の
製造方法にある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄損が低く、磁束密
度の高い無方向性電磁鋼板の製造する方法に関するもの
である。
度の高い無方向性電磁鋼板の製造する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機器、特に無方向性電磁鋼板
がその鉄心材料として使用される回転機および中、小型
変圧器等の分野においては、世界的な電力、エネルギー
節減、さらにはフロンガス規制等の地球環境保全の動き
の中で、高効率化の動きが急速に広まりつつある。この
ため、無方向性電磁鋼板に対しても、その特性向上、す
なわち、高磁束密度かつ低鉄損化への要請がますます強
まってきている。
がその鉄心材料として使用される回転機および中、小型
変圧器等の分野においては、世界的な電力、エネルギー
節減、さらにはフロンガス規制等の地球環境保全の動き
の中で、高効率化の動きが急速に広まりつつある。この
ため、無方向性電磁鋼板に対しても、その特性向上、す
なわち、高磁束密度かつ低鉄損化への要請がますます強
まってきている。
【0003】ところで、無方向性電磁鋼板においては、
従来、低鉄損化の手段として一般に、電気抵抗増大によ
る渦電流損低減の観点からSiあるいはAl等の含有量
を高める方法がとられてきた。しかし、この方法では反
面、磁束密度の低下は避け得ないという問題点があっ
た。
従来、低鉄損化の手段として一般に、電気抵抗増大によ
る渦電流損低減の観点からSiあるいはAl等の含有量
を高める方法がとられてきた。しかし、この方法では反
面、磁束密度の低下は避け得ないという問題点があっ
た。
【0004】また、単にSiあるいはAl等の含有量を
高めるのみではなく、特開昭61−231120号公報
に記載されているように、C,N,S,O等の低減によ
る高純度鋼化や、特開昭57−35626号公報に記載
されているような仕上げ焼鈍サイクルの工夫等の製造プ
ロセス上の処置もなされてきたが、いずれも低鉄損化は
図られても、磁束密度についてはそれほどの効果はなか
った。
高めるのみではなく、特開昭61−231120号公報
に記載されているように、C,N,S,O等の低減によ
る高純度鋼化や、特開昭57−35626号公報に記載
されているような仕上げ焼鈍サイクルの工夫等の製造プ
ロセス上の処置もなされてきたが、いずれも低鉄損化は
図られても、磁束密度についてはそれほどの効果はなか
った。
【0005】さらに、仕上げ焼鈍前の冷延圧下率を適正
範囲に制御すること、熱延板焼鈍を施すこと、あるいは
熱延条件の工夫等による高磁束密度化が図られてきた
が、磁束密度が高くかつ鉄損が低い無方向性電磁鋼板を
製造できるには至らず、無方向性電磁鋼板に対する前記
の要請に応えることは出来なかった。
範囲に制御すること、熱延板焼鈍を施すこと、あるいは
熱延条件の工夫等による高磁束密度化が図られてきた
が、磁束密度が高くかつ鉄損が低い無方向性電磁鋼板を
製造できるには至らず、無方向性電磁鋼板に対する前記
の要請に応えることは出来なかった。
【0006】最近、無方向性電磁鋼板の熱間圧延におい
ては製品の磁束密度向上の観点から、熱延板結晶粒径の
制御が行われてきている。これらは、熱延板すなわち冷
延前の結晶粒径を極力粗大化することに主眼がおかれて
いる。例えば特公昭57−52410号公報では、仕上
熱延終了温度を750℃以上からα相とγ相の2相域の
中間温度以下として、巻取温度を680℃以上とするこ
とで、熱延時のコイル巻取温度を高温化し熱延板の結晶
粒を粗大化させる方法が開示されている。また、特公昭
58−55210号公報では、仕上熱延終了温度を75
0℃以上からα相とγ相の2相域の中間温度以下とし
て、C含有量、Al含有量の規制を組み合わせることを
主眼とする技術が開示されている。
ては製品の磁束密度向上の観点から、熱延板結晶粒径の
制御が行われてきている。これらは、熱延板すなわち冷
延前の結晶粒径を極力粗大化することに主眼がおかれて
いる。例えば特公昭57−52410号公報では、仕上
熱延終了温度を750℃以上からα相とγ相の2相域の
中間温度以下として、巻取温度を680℃以上とするこ
とで、熱延時のコイル巻取温度を高温化し熱延板の結晶
粒を粗大化させる方法が開示されている。また、特公昭
58−55210号公報では、仕上熱延終了温度を75
0℃以上からα相とγ相の2相域の中間温度以下とし
て、C含有量、Al含有量の規制を組み合わせることを
主眼とする技術が開示されている。
【0007】また特開昭54−76422号公報、特開
昭58−136718号公報に記述されている様に高温
巻取を行ったコイルの保有熱により自己焼鈍を行い熱延
板の結晶粒の粗大化をはかり仕上焼鈍後の磁束密度を向
上させる技術等も開示されている。しかし、高温で長時
間保たれたコイルは、結晶粒が粗大化し過ぎ、冷延時に
通板性が問題視されたり、成品板の形状が悪くなる欠点
がある。
昭58−136718号公報に記述されている様に高温
巻取を行ったコイルの保有熱により自己焼鈍を行い熱延
板の結晶粒の粗大化をはかり仕上焼鈍後の磁束密度を向
上させる技術等も開示されている。しかし、高温で長時
間保たれたコイルは、結晶粒が粗大化し過ぎ、冷延時に
通板性が問題視されたり、成品板の形状が悪くなる欠点
がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高価な合金
元素を添加することなしに、電磁特性を向上させる製造
方法を提供するものである。
元素を添加することなしに、電磁特性を向上させる製造
方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決するために熱延、巻取条件を検討した結果、こ
の条件を特定することにより無方向性電磁鋼板の特性を
顕著に向上できることを見いだした。その原理は2つの
要素から成り立つ。1つは熱延鋼板の結晶粒径を適度な
大きさにすることによる成品板の形状を悪化せずに磁性
に好ましい集合組織を成品板で形成させることである。
もう1つは熱延板に固溶Cを残存させるか、あるいは微
細な炭化物の状態にし、冷延、焼鈍で磁性に好ましい集
合組織を形成することである。
点を解決するために熱延、巻取条件を検討した結果、こ
の条件を特定することにより無方向性電磁鋼板の特性を
顕著に向上できることを見いだした。その原理は2つの
要素から成り立つ。1つは熱延鋼板の結晶粒径を適度な
大きさにすることによる成品板の形状を悪化せずに磁性
に好ましい集合組織を成品板で形成させることである。
もう1つは熱延板に固溶Cを残存させるか、あるいは微
細な炭化物の状態にし、冷延、焼鈍で磁性に好ましい集
合組織を形成することである。
【0010】本発明はこれらの考えに基づくもので、そ
の要旨とする処は、重量比で、 C :0.05%以下、 N :0.01%以下、 Si:3.5%以下、 Mn:1.5%以下、 Al:1%以下、 P:0.15%以下、 また必要に応じ、 BをB/Nで1.5以下、 Snを0.3%以下 のいずれか1種又は両方を含有した鋼を熱延する際に、
1回目の巻取を、仕上温度との温度差が100℃以下で
あって、1000℃以下、750℃以上の温度で巻き取
り、かつ、この温度範囲で30秒以上、10分以下の時
間保持した後、巻き戻し、再び250℃以下の温度で巻
取り、その後通常の酸洗、冷延をした後、再結晶焼鈍を
施すことを特徴とする磁性に優れた無方向性電磁鋼板の
製造方法にある。
の要旨とする処は、重量比で、 C :0.05%以下、 N :0.01%以下、 Si:3.5%以下、 Mn:1.5%以下、 Al:1%以下、 P:0.15%以下、 また必要に応じ、 BをB/Nで1.5以下、 Snを0.3%以下 のいずれか1種又は両方を含有した鋼を熱延する際に、
1回目の巻取を、仕上温度との温度差が100℃以下で
あって、1000℃以下、750℃以上の温度で巻き取
り、かつ、この温度範囲で30秒以上、10分以下の時
間保持した後、巻き戻し、再び250℃以下の温度で巻
取り、その後通常の酸洗、冷延をした後、再結晶焼鈍を
施すことを特徴とする磁性に優れた無方向性電磁鋼板の
製造方法にある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
まず、成分の限定条件について述べる。Cは鉄損の低減
のためには少ないほうが好ましいが、本発明法のプロセ
スではCが0.05%まで鉄損向上の効果が確認された
ので、上限を0.05%とした。下限は特に規定してい
ないが、工業的に得られるCレベルの範囲(5ppm 以
上)であれば本発明の効果は達成される。
まず、成分の限定条件について述べる。Cは鉄損の低減
のためには少ないほうが好ましいが、本発明法のプロセ
スではCが0.05%まで鉄損向上の効果が確認された
ので、上限を0.05%とした。下限は特に規定してい
ないが、工業的に得られるCレベルの範囲(5ppm 以
上)であれば本発明の効果は達成される。
【0012】Siは鉄損向上の目的で添加するが、Si
量が多いほど磁束密度が低くなると共に、本発明法によ
り得られる鉄損の従来法で製造される時の鉄損に対する
優位性が小さくなるばかりでなく、本発明の主旨である
合金添加によるコスト高を抑制する意味からもSi添加
の上限は3.5%とする。
量が多いほど磁束密度が低くなると共に、本発明法によ
り得られる鉄損の従来法で製造される時の鉄損に対する
優位性が小さくなるばかりでなく、本発明の主旨である
合金添加によるコスト高を抑制する意味からもSi添加
の上限は3.5%とする。
【0013】Nも鉄損改善のためには少ないほうがよ
く、本発明鋼では0.01%を上限とした。特に、Al
Nの析出を抑制して鉄損を下げる場合はBを添加してB
Nを析出させることが望ましいが、B/N(重量比)が
1.5以上になると過剰Bが磁性を悪化させるので、B
の上限をB/Nで1.5と定めた。
く、本発明鋼では0.01%を上限とした。特に、Al
Nの析出を抑制して鉄損を下げる場合はBを添加してB
Nを析出させることが望ましいが、B/N(重量比)が
1.5以上になると過剰Bが磁性を悪化させるので、B
の上限をB/Nで1.5と定めた。
【0014】本発明鋼でSiが少ない場合、鋼板が軟質
になり過ぎ、打ち抜き作業が難しくなるのを防ぐためP
を添加している。Pの添加は鉄損の改善にもなるが、
0.15%以上の添加は熱間加工性を悪化させ、熱延割
れなどの発生する危険があるので上限を0.15%とし
た。
になり過ぎ、打ち抜き作業が難しくなるのを防ぐためP
を添加している。Pの添加は鉄損の改善にもなるが、
0.15%以上の添加は熱間加工性を悪化させ、熱延割
れなどの発生する危険があるので上限を0.15%とし
た。
【0015】Al,MnはSiと同様に鉄損改善をもた
らすので添加してもよいが、合金添加のコスト高を抑制
する意味から上限をそれぞれ1%と1.5%した。Sn
も磁性を改善する元素であるので添加してもよいが、合
金添加のコスト高を抑制する意味から上限を0.3%と
した。
らすので添加してもよいが、合金添加のコスト高を抑制
する意味から上限をそれぞれ1%と1.5%した。Sn
も磁性を改善する元素であるので添加してもよいが、合
金添加のコスト高を抑制する意味から上限を0.3%と
した。
【0016】次にプロセス条件の限定について述べる。
本発明の特徴は熱延、巻取のプロセス条件にある。基本
思想は第1回目の巻取時に適正な大きさの熱延板結晶粒
径にし、第2回目の巻取を低温にすることにより、Cの
状態を制御して冷延、焼鈍後に磁性に好ましい集合組織
を形成することである。
本発明の特徴は熱延、巻取のプロセス条件にある。基本
思想は第1回目の巻取時に適正な大きさの熱延板結晶粒
径にし、第2回目の巻取を低温にすることにより、Cの
状態を制御して冷延、焼鈍後に磁性に好ましい集合組織
を形成することである。
【0017】1回目の巻取は、この巻取温度と熱延仕上
温度との差を100℃以下とし、巻取温度を1000℃
以下、750℃以上の温度とすること、且つこの温度範
囲で30秒以上、10分以下の時間保持する。この条件
は上記の適正な熱延板粒径を得るのに必要な限定条件で
ある。巻取温度と仕上温度の差を100℃以下としたの
は、仕上温度が高いほど再結晶粒径が大きくなり、粒成
長に必要な駆動力が小さくなるため、高い温度で巻取
り、100〜300μm程度にまで粒成長を促進させて
やる必要があるためである。1回目の巻取温度ならびに
保持時間の上限を上記のように限定したのは、熱延板結
晶粒が大きくなり過ぎて成品板の形状を悪化させないた
めである。また、1回目の巻取温度ならびに保持時間の
下限を定めたのは、これ以下では熱延板の粒径が小さ
く、成品板の磁性が十分改善されないためである。
温度との差を100℃以下とし、巻取温度を1000℃
以下、750℃以上の温度とすること、且つこの温度範
囲で30秒以上、10分以下の時間保持する。この条件
は上記の適正な熱延板粒径を得るのに必要な限定条件で
ある。巻取温度と仕上温度の差を100℃以下としたの
は、仕上温度が高いほど再結晶粒径が大きくなり、粒成
長に必要な駆動力が小さくなるため、高い温度で巻取
り、100〜300μm程度にまで粒成長を促進させて
やる必要があるためである。1回目の巻取温度ならびに
保持時間の上限を上記のように限定したのは、熱延板結
晶粒が大きくなり過ぎて成品板の形状を悪化させないた
めである。また、1回目の巻取温度ならびに保持時間の
下限を定めたのは、これ以下では熱延板の粒径が小さ
く、成品板の磁性が十分改善されないためである。
【0018】第2回目の巻取温度を250℃以下の温度
と限定したのは、これ以下の温度でCの状態が冷延、焼
鈍時に成品板の磁性を改善する集合組織の形成に有利に
働く、即ち(111)方位粒の発達を抑制するためであ
る。
と限定したのは、これ以下の温度でCの状態が冷延、焼
鈍時に成品板の磁性を改善する集合組織の形成に有利に
働く、即ち(111)方位粒の発達を抑制するためであ
る。
【0019】このような熱延、巻取プロセスは仕上圧延
機に比較的近接したコイラーで巻き取り、それからRO
T(Run-out Table )へ巻戻し、再び従来のコイラーで
巻き取ることで実現する。本プロセスは、本発明鋼の電
磁特性を改善するだけでなく、従来の高温巻取時の問題
点であったスケールが厚くなるという欠点も回避するこ
とができる。
機に比較的近接したコイラーで巻き取り、それからRO
T(Run-out Table )へ巻戻し、再び従来のコイラーで
巻き取ることで実現する。本プロセスは、本発明鋼の電
磁特性を改善するだけでなく、従来の高温巻取時の問題
点であったスケールが厚くなるという欠点も回避するこ
とができる。
【0020】
【実施例】本発明の実施例を、比較例と共に説明する。
実施例には表1に示した成分組成を有する鋼を用いた。
表2に実験条件と成品板の電磁特性を示す。また、第1
回目巻取処理時間とは、コイルに巻き取られてから再び
巻き戻されコイルから離れるまでの時間と定義する。そ
の他の製造条件は、スラブ加熱温度を1050℃から1
250℃の範囲とし、熱延板の板厚は2.0mmから3.
0mm、冷延板の板厚は0.5mmとした。焼鈍は700℃
から850℃の範囲で90秒の連続焼鈍を行なった。
実施例には表1に示した成分組成を有する鋼を用いた。
表2に実験条件と成品板の電磁特性を示す。また、第1
回目巻取処理時間とは、コイルに巻き取られてから再び
巻き戻されコイルから離れるまでの時間と定義する。そ
の他の製造条件は、スラブ加熱温度を1050℃から1
250℃の範囲とし、熱延板の板厚は2.0mmから3.
0mm、冷延板の板厚は0.5mmとした。焼鈍は700℃
から850℃の範囲で90秒の連続焼鈍を行なった。
【0021】本発明の範囲を満足した実験番号1〜5,
7,10,13,14,16,18,20,21,2
3,24,26,28,30,32の材料は、通常の1
回巻取で製造した実験番号12,15,17,19,2
2,25,27,29,31,33の同鋼種の材料に比
べて優れた電磁特性を示した。また、1回目の巻取温度
が低かった実験番号6の材料、仕上温度と1回目の巻取
温度の差が大きかった実験番号8の材料、1回目の巻取
時間が短かった実験番号9の材料、そして2回目の巻取
温度が高かった実験番号11の材料は本発明鋼に比べ、
電磁特性が劣っている。
7,10,13,14,16,18,20,21,2
3,24,26,28,30,32の材料は、通常の1
回巻取で製造した実験番号12,15,17,19,2
2,25,27,29,31,33の同鋼種の材料に比
べて優れた電磁特性を示した。また、1回目の巻取温度
が低かった実験番号6の材料、仕上温度と1回目の巻取
温度の差が大きかった実験番号8の材料、1回目の巻取
時間が短かった実験番号9の材料、そして2回目の巻取
温度が高かった実験番号11の材料は本発明鋼に比べ、
電磁特性が劣っている。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明により、鉄損が低く、磁束密度が
高い無方向性電磁鋼板が製造でき、エネルギーロスの低
いモーターの実現に寄与でき、工業的に高い価値があ
る。
高い無方向性電磁鋼板が製造でき、エネルギーロスの低
いモーターの実現に寄与でき、工業的に高い価値があ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 重量比で、 C :0.05%以下、 N :0.01%以下、 Si:3.5%以下、 Mn:1.5%以下、 Al:1%以下、 P :0.15%以下 を含有した鋼を熱延する際に、1回目の巻取を、仕上温
度との温度差が100℃以下であって、1000℃以
下、750℃以上の温度で巻き取り、かつ、この温度範
囲で30秒以上、10分以下の時間保持した後、巻き戻
し、再び250℃以下の温度で巻取り、その後通常の酸
洗、冷延をした後、再結晶焼鈍を施すことを特徴とする
磁性に優れた無方向性電磁鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の成分に、さらにBをB/
Nで1.5以下含む鋼を熱延する際に、1回目の巻取
を、仕上温度との温度差が100℃以下であって、10
00℃以下、750℃以上の温度で巻き取り、かつ、こ
の温度範囲で30秒以上、10分以下の時間保持した
後、巻き戻し、再び250℃以下の温度で巻取り、その
後通常の酸洗、冷延をした後、再結晶焼鈍を施すことを
特徴とする磁性に優れた無方向性電磁鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の成分に、さら
にSnを0.3%以下含む鋼を熱延する際に、1回目の
巻取を、仕上温度との温度差が100℃以下であって、
1000℃以下、750℃以上の温度で巻き取り、か
つ、この温度範囲で30秒以上、10分以下の時間保持
した後、巻き戻し、再び250℃以下の温度で巻取り、
その後通常の酸洗、冷延をした後、再結晶焼鈍を施すこ
とを特徴とする磁性に優れた無方向性電磁鋼板の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10088434A JPH11286725A (ja) | 1998-04-01 | 1998-04-01 | 磁性に優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10088434A JPH11286725A (ja) | 1998-04-01 | 1998-04-01 | 磁性に優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11286725A true JPH11286725A (ja) | 1999-10-19 |
Family
ID=13942700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10088434A Withdrawn JPH11286725A (ja) | 1998-04-01 | 1998-04-01 | 磁性に優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11286725A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2818664A1 (fr) * | 2000-12-27 | 2002-06-28 | Usinor | Acier magnetique a grains non orientes, procede de fabrication de toles et toles obtenues |
KR100957939B1 (ko) | 2002-12-24 | 2010-05-13 | 주식회사 포스코 | 자성이 우수한 무방향성 전기강판 및 그 제조방법 |
WO2012024934A1 (zh) * | 2010-08-26 | 2012-03-01 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种用于快循环同步加速器的冷轧电磁钢板及其制造方法 |
JP2013104080A (ja) * | 2011-11-11 | 2013-05-30 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | 無方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
EP2778244A4 (en) * | 2011-11-11 | 2015-07-08 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | Anisotropic electro-magnetic steel plate and method for making same |
-
1998
- 1998-04-01 JP JP10088434A patent/JPH11286725A/ja not_active Withdrawn
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WO2002052048A1 (fr) * | 2000-12-27 | 2002-07-04 | Usinor | Acier magnetique a grains non orientes, procede de fabrication de tôles et tôles obtenues |
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