JP4123629B2 - 電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として大型のモーターや発電機の鉄心材料としての用途に供して好適な、圧延面内での平均磁気特性に優れた電磁鋼板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電磁鋼板の磁気特性は、結晶方位の影響を受け、優れた磁気特性を得るためには磁化容易軸<001>が鋼板面に平行になっている必要があることが知られている。
【0003】
ところで、従来の電磁鋼板は、一般用冷延鋼板またはそれを脱炭した低級品、あるいはSiを添加し、さらに不純物を減少して鉄損を低減した無方向性電磁鋼板あるいは二次再結晶を利用して{110}<001>方位を優先成長させた一方向性電磁鋼板または{100}<001>方位を発達させた二方向性電磁鋼板に分かれている。
しかしながら、従来の無方向性電磁鋼板は、集合組織の発達が弱く、鋼板面内に<001>軸が平行である結晶粒の数が少ないために、良好な磁気特性は得られていない。
【0004】
変圧器の鉄心材料として最も一般的に使用されている、 {110}<001>方位に集積した結晶粒からなる一方向性電磁鋼板は、圧延方向に<001>が高度に集積しているため、 圧延方向に磁化する場合には優れた磁気特性を示す。しかしながら、面内には最も磁化が困難な<111>軸が含まれているため、この方向には磁化する場合には磁気特性は極めて悪い。
そのため、変圧器のように一方向の磁気特性が良好であればよい用途には有効であるが、モーターや発電機の鉄心材料のように面内のあらゆる方向で良好な磁気特性を必要とする場合には、一方向性電磁鋼板を使用しても良好な磁気特性は得られない。
【0005】
これらの電磁鋼板に対し、 {100}を圧延面とする組織を持つ電磁鋼板を製造することができれば、圧延面内には<100>軸が多く、 また面内に<111>軸が存在しないために、非常に有利である。 特に圧延面において<001>軸の方向がランダムな{100}<uvw>組織は、面内における磁気特性の異方性が全く無く、モーター用の材料として理想的である。
【0006】
そのため、{100}組織を発達させる技術は古くから試みられてきた。
例えば、無方向性電磁鋼板の製造方法において、冷間圧延の圧下率を85%以上、好ましくは90%以上とし、 700〜1200℃で1分から1時間の長時間にわたって焼鈍を施す方法が、特公昭51−942 号公報に開示されている。
しかしながら、この方法では、圧延後に{100}組織が発達はするものの、再結晶させると{111}組織も発達するため良好な磁気特性は得られない。
【0007】
また、特公昭57−14411 号公報には、冷間圧延後の再結晶時にγ相からα相への相変態における冷却速度を制御することによって{100}組織を発達させる方法が開示されている。
しかしながら、この方法は、再結晶時にγ変態を起こすことが前提になるので、 α相を安定化するSi量を高めることはできない。例えば、C, Mnを含まない場合には、 Si量が約2wt%以上になるとγ変態は起こらず、その場合にはこの技術を適用できない。
このように、この方法は、鉄損を低減させるためのSiを増量することができない不利な方法といえる。
【0008】
さらに、特開平5−5126号公報には、C:0.006 〜0.020 wt%を含む成分の鋼を、冷間圧延後、 900〜1100℃に加熱して再結晶させたのち、 900℃以下の温度で脱炭焼鈍する技術が開示されている。 この技術により得られる磁気特性は、実施例1によると圧延方向と直角方向の磁束密度B50の平均値で1.66〜1.68T程度にすぎず、従って鋼板面内における<001>軸の集積度は低いものと考えられる。
以上述べたように、無方向性電磁鋼板の製造法に改良を加える従来の方法では、 集積度の高い{100}組織を得ることができず、従って磁気特性の改善は不十分であった。
【0009】
一方、二次再結晶で{100}<001>組織を発達させる、いわゆる二方向性電磁鋼板の製造方法も古くから検討されてきた。
例えば、特公昭35−2657号公報には、一方向に冷間圧延したのち、さらにこの冷延方向と交差する方向に冷間圧延を加え、短時間焼鈍と 900〜1300℃の高温焼鈍を行う、クロス圧延によって、{100}<001>方位粒をインヒビターを利用して二次再結晶させる方法が、また特開平4−362132号公報には、熱延方向に対して直角の方向に50〜90%の圧下率で冷延し、ついで一次再結晶を目的とする焼鈍を施したのち、二次再結晶と純化を目的とする最終仕上焼鈍を施して、 {100}<001>方位粒をAlNを利用して二次再結晶させる方法が、それぞれ開示されている。
しかしながら、これらの二次再結晶を利用する方法では、面内の<100>軸が圧延方向に高度に集積するため、圧延方向および圧延直角方向の磁化特性は良好ではあるものの、圧延方向から45°の方向は<110>方向になるので、 この方向における磁化特性は悪い。このような材料を回転機の鉄心材料として使用した場合、磁化特性の異方性が大きく回転が不安定となるので、モーターや発電機用の鉄心材料としては不向きである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述したとおり、従来は、{100}の集積度の向上と鋼板面内での異方性を低減することの両者が同時には実現されておらず、従って、磁気特性が鋼板面内のあらゆる方向で良好となる技術は開発されていない。
本発明は、かような現状に鑑み開発されたもので、圧延面において{100}面の集積度が高く、しかも<001>軸の方向はランダムな、圧延面内での平均磁気特性に優れた電磁鋼板を、その有利な製造方法と共に提案することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
さて、発明者らは、上記の目的を達成すべく、鋭意研究を重ねた結果、圧延面内における平均磁気特性の向上のためには、平均結晶粒径を2mm以上にすると共に、圧延方向への過剰な<001>軸の集積を抑える上で、 {100}<001>組織が適度に発達しかつ{110}<001>方位を極力低減した集合組織とするのが有利であることの知見を得た。
また、このような集合組織を有する電磁鋼板を製造するためには、特定組成の鋼において、冷間圧延前の結晶粒径を粗大にすることが好ましく、このようにしておけば、 最終仕上焼鈍時に二次再結晶により{100}<001>組織が好ましい程度に発達し、しかも{110}<001>組織の発達は抑制されることの知見を得た。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
【0012】
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.Si:2.0〜8.0 wt%および Mn : 0.005 〜 3.0 wt %を含み、残部は Fe および不可避的不純物の組成になり、平均結晶粒径が2mm以上で、しかも{100}<001>方位からの方位差が20°以内である結晶粒の面積率が40%以上、80%以下で、かつ{110}<001>方位からの方位差が20°以内である結晶粒の面積率が5%以下である、ことを特徴とする電磁鋼板。
2.鋼板が、さらに、 Ni : 0.005 〜 1.50wt %、 Sn : 0.01 〜 0.50wt %、 Sb : 0.005 〜 0.50wt %、 Cu : 0.01 〜 0.50wt %、 Mo : 0.005 〜 0.50wt %および Cr : 0.01 〜 1.0 wt %のうちから選んだ少なくとも一種を含有する組成になることを特徴とする請求項1記載の電磁鋼板。
【0013】
3.C:0.003〜0.08wt%、Si:2.0〜8.0 wt%、 Mn:0.005〜3.0 wt%およびAl:0.0010〜0.012 wt%を含み、かつSe, S, OおよびNをそれぞれ30 ppm以下に低減し、残部は Fe および不可避的不純物の組成になる溶鋼を、スラブとし、ついで熱間圧延後、必要に応じて熱延板焼鈍を施したのち、 1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚に仕上げ、ついで再結晶焼鈍を施し、その後必要に応じて焼鈍分離剤を塗布してから、最終仕上焼鈍を施す一連の工程からなる電磁鋼板の製造方法において、
最終冷延前における平均結晶粒径を 100μm 以上、 650 μ m 以下とすることを特徴とする電磁鋼板の製造方法。
【0014】
4.最終冷延工程において、少なくとも1パスを 150〜300 ℃の温度で行うことを特徴とする、上記3記載の電磁鋼板の製造方法。
【0015】
5.溶鋼成分が、さらに、Ni:0.005〜1.50wt%、 Sn:0.01〜0.50wt%、Sb:0.005〜0.50wt%、Cu:0.01〜0.50wt %、Mo:0.005〜0.50wt%およびCr:0.01〜1.0 wt%のうちから選んだ少なくとも一種を含有する組成になることを特徴とする、上記3または4記載の電磁鋼板の製造方法。
【0016】
以下、この発明を具体的に説明する。
まず、本発明を由来するに至った実験結果について説明する。
C:0.020 wt%、Si:2.15wt%、Mn:0.070 wt%、 Al:0.0030wt%、N:8 ppm, O:12 ppmを含有し、残部は実質的にFeの組成になる鋼Aのスラブと、C:0.020 wt%、Si:3.22wt%、Mn:0.040 wt%、 Al:0.6 wt%、N:9 ppm、O:11 ppmを含有し、残部は実質的にFeの組成になる鋼Bのスラブを、それぞれ連続鋳造にて製造した。
ついで、1100℃に加熱したのち、熱間圧延により2.6mm の板厚に仕上げた。 熱延板は、1100℃の窒素雰囲気中で1分均熱したのち、急冷した。 ついで 200℃の温度で冷間圧延を行って0.35mmの最終板厚とした。 その後、水素:75%、 窒素:25%、 露点:40℃の雰囲気中にて 900℃で均熱時間:30秒の脱炭を兼ねる再結晶焼鈍を行い、鋼中Cを0.0020wt%以下に低減した。 引き続き乾窒素中で 920℃、75時間の仕上焼鈍を施した。
【0017】
仕上焼鈍後のマクロ組織を調査した結果、鋼Aでは二次再結晶が完了していたが、鋼Bでは二次再結晶が起きていなかった。
そこで、鋼Aについて、仕上焼鈍後の二次再結晶粒の方位測定を、X線回折ラウエ法を用いて 100mm×280mm の領域について行った。その結果、{100}<001>方位からのずれ角が20°以内である結晶粒の比率は73%、一方{110}<001>方位からのずれ角が20°以内の結晶方位を持つ二次再結晶粒は全く存在しないことが判明した。
また、鋼Aおよび鋼Bの両者について、仕上焼鈍後の圧延方向(L)、圧延方向に対して90°方向(C)および圧延方向に対して45°方向(D)の磁気特性を調査した。 その結果、圧延面内における磁気特性の平均値と考えられる(L+C+2D)/4の磁束密度(B50)は、鋼Aでは1.82Tであったのに対し、鋼Bでは1.65Tと劣悪であった。
【0018】
図1に、鋼Aの製品板と、この鋼Aと同じく0.35mmの板厚でSiを3wt%含有し{110}<001>方位が集積している一方向性電磁鋼板および{100}<001>方位が集積している二方向性電磁鋼板について、圧延方向(L)、直角方向(C)、45°方向(D)の3方向の特性と、圧延面内における磁気特性の平均値と考えられる(L+C+2D)/4の値の磁束密度についての調査結果を比較して示す。
同図に示したとおり、一方向性電磁鋼板ではL方向,また二方向性電磁鋼板ではLおよびC方向の磁束密度が優れているが、 面内における平均値と考えられる(L+C+2D)/4の値は、 一方向性電磁鋼板や二方向性電磁鋼板に比べて、鋼Aが最も優れていることが分かる。
【0019】
なお、磁束密度を測定した一方向性電磁鋼板および二方向性電磁鋼板について、仕上焼鈍後の二次再結晶粒の方位測定を、X線回折ラウエ法を用いて 100mm×280mm の領域について行ったところ、一方向性電磁鋼板における二次再結晶粒の{110}<001>方位からのずれ角が20°以内の二次再結晶粒の存在頻度は99%、また二方向性電磁鋼板における二次再結晶粒の{100}<001>方位からのずれ角が20°以内の二次再結晶粒の存在頻度は96%であった。
このような一方向性電磁鋼板および二方向性電磁鋼板における高度な方位集積は、磁気特性の異方性を著しく増加させる。そのため、鋼Aのように{100}<001>方位からのずれ角が20°以内である結晶粒の比率が73%と適度に発達している状態で、しかも磁化の異方性が特に大きい{110}<001>方位を持つ結晶粒が全く存在しない場合の方が、平均的な磁気特性は最も優れているものと考えられる。
【0020】
次に、発明者らは、上記の知見を確認するために、種々の方位の二次再結晶粒を発生させ、平均磁束密度と、 {100}<001>方位からのずれ角が20°以内の二次再結晶粒の存在頻度および{110}<001>方位からずれ角が20°以内の二次再結晶粒の存在頻度との関係について調査した。
結果を第2図に示すが、{100}<001>方位からのずれ角が20°以内の二次再結晶粒の存在頻度が40〜80%で、 {110}<001>方位からのずれ角が20°以内の二次再結晶粒の存在頻度が5%以下の場合に、圧延面内での平均磁束密度B50が1.76T以上の良好な値が得られている。
【0021】
このように、鋼Aを用い、最終仕上焼鈍時の二次再結晶により、 {100}<001>組織を適度に発達させると共に、 {110}<001>組織を低減することにより、圧延面内での平均磁気特性が良好な電磁鋼板が得られることが新規に見出された。
【0022】
次に、発明者らは、鋼Aを用いて、熱延板焼鈍の温度と時間を種々に変更し、冷延前の粒径を変化させる実験を行った。なお、熱延板焼鈍後の鋼板は、 200℃の温度で冷間圧延を行って0.34mmの最終板厚としたのち、水素:75%、 窒素:25%、 露点:35℃の雰囲気中にて 950℃で均熱時間:30秒の脱炭を兼ねる再結晶焼鈍を行い、鋼中Cを0.0020wt%以下に低減したのち、乾窒素中で 920℃、75時間の仕上焼鈍を施した。
冷延前の平均結晶粒径と製品板の圧延面内における平均磁束密度(L+C+2D)/4との関係について調べた結果を、図3に示す。
同図に示したとおり、最終冷延前の平均結晶粒径が 100μm 以上の場合に、 B50>1.76Tの良好な磁気特性が得られることが分かった。
また、最終冷間圧延において、少なくとも1パスを 150〜300 ℃の温度で行うことにより、さらに圧延面内での平均磁束密度が向上することも判明した。
【0023】
ところで、大型のモーターや発電機の鉄心材料の中で、特に最近、風力発電の需要が非常に高まっている。この場合、回転機の固定子部分は飽和磁束密度近くまで磁化され、周波数は10Hz以下の低周波の動作で使用されている。
このような低周波動作の際に材料に求められる磁気特性としては、磁束密度が高いことは勿論であるが、鉄損のうち、特に履歴損が低くなければならない。
【0024】
図4に、発明者らの実験により得られた、種々の材料における結晶粒径と履歴損(W15/50 )との関係を示す。この場合、磁束密度はほぼ同じものを揃えたので、結晶方位の影響は排除してある。
同図に示したとおり、履歴損は結晶粒径に依存し、平均粒径が 2.0mm以上の範囲で良好な特性値が得られることが分かった。
【0025】
無方向性電磁鋼板やそれを改良して{100}組織を発達させる方法で得られる結晶粒径は、高々板厚を貫通する程度の数100 μm であるが、大型のモーターや発電機の鉄心材料、特に低周波動作で使用される風力発電機用鉄心材料としては、本発明による二次再結晶粒径が2mm以上の電磁鋼板が好適である。
【0026】
【作用】
本発明に従い、最終冷延前の平均結晶粒径を 100μm 以上に粗大化させることにより、仕上焼鈍時の二次再結晶において{100}<001>組織が適度に発達する理由については、必ずしも明確に解明されたわけではないが、発明者らは以下のように考えている。
すなわち、圧延変形後の結晶粒界からは、 {111}方位を持つ再結晶粒が発生すると言われ、最終冷延前の粒径を粗大にすることにより、粒界からの再結晶核の形成が抑えられ、 その結果{111}組織の発達が抑制されることは一般的に知られている。
しかしながら、通常は{111}組織が減少する代わりに、 {110}<001>組織が発達することが報告されている。
【0027】
これに対し、本発明では、 {111}だけでなく、 {110}<001>組織の発達も抑えられている。
最終冷延前の粒径を粗大にすることにより{110}<001>組織が発達するという報告は、 Alキルド鋼や高級無方向性電磁鋼板におけるものが多く、これらの鋼では、通常Al,Tiなどの窒化物形成元素が多量に含有されている。
これらの窒化物は、析出物周囲における圧延変形時のすべり変形を拘束するため、変形帯を生成させる働きがあるものと考えられる。圧延安定方位の一つである{111}<112>粒内に形成される変形帯からは{110}<001>方位再結晶粒が発生することは、良く知られており、このような機構で窒化物形成元素を多量に含む場合には、最終冷延前粒径を粗大化させることにより、 {110}<001>組織が発達するものと考えられる。
【0028】
これに対し、本発明の実験結果から推察するに、窒化物が析出していると考えられる場合と比較して、 Al量が低く不純物の少ない成分系の場合には、変形帯の生成が抑制されるために{110}<001>方位の再結晶粒発生も抑えられるものと考えられる。このようなAl量が低い高純度材料の二次再結晶組織として、{100}<001>組織が発達する理由については明らかではないが、圧延安定方位である{211}<011>あるいは{100}<011>方位を持つ結晶粒内において、局所的な方位回転により{100}<001>へと回転しているものと推定される。
【0029】
上述したとおり、本発明では、Alの含有量を低減することにより、仕上焼鈍において{100}<001>粒が適度に発達する。本発明では、素材成分としては窒素を低減するので、 AlNをインヒビターとして機能させて二次再結晶させる製造方法とは異なる。
本発明において、二次再結晶が発現する第一の理由は、 Se, S, O, Nを極力低減した高純度化により、粒界移動が促進されるためであると考えている。
この場合における微量Alの影響は明らかではないが、微量Alが表層に緻密な酸化層を形成して、仕上焼鈍時の表面酸化や窒化の進行を抑える働きが有効に作用するものと推定される。
【0030】
次に、本発明の構成用件の限定理由について述べる。
まず、電磁鋼板においては、必須成分としてSiを 2.0〜8.0 wt%の範囲で含有させる必要がある。 というのは、含有量が 2.0wt%に満たないと満足いくほどの鉄損値が得られず、一方 8.0wt%を超えると加工性が劣化するからである。
また、平均結晶粒径は2mm以上とする必要がある。というのは、2mm未満では鉄損のうち履歴損が劣化するので大型発電気用の鉄心材料としては不向きになるからである。
さらに、圧延面内での平均的な磁気特性を良好にするためには、結晶方位の制御が重要であり、 {100}<001>方位からの方位差が20°以内である結晶粒の面積率を40%以上、80%以下に制御すると共に、{110}<001>方位からの方位差が20°以内である結晶粒の面積率が5%以下に抑制する必要がある。
【0031】
次に、電磁鋼板の製造方法において、溶鋼成分を前記の範囲に限定した理由について説明する。
Siを 2.0〜8.0 wt%の範囲に限定した理由は、製品板である電磁鋼板について説明したところと同様である。
【0032】
C:0.003 〜0.08wt%
Cは、結晶粒内における局所変形を促進させ、 {100}<001>組織の発達を促して磁気特性を向上させるのに有効に寄与する。しかしながら、含有量が0.003 wt%に満たないと{100}<001>粒の生成効果が小さくなるために磁束密度の低下を招き、一方0.08wt%を超えると脱炭焼鈍で除去することが困難になるだけでなく、熱延板焼鈍時に部分的にγ変態を起こし 100μm 以上の粗大な冷延前粒径が確保し難くなるので、 C含有量は 0.003〜0.08wt%の範囲に限定した。
【0033】
Mn:0.005〜3.0 wt%
Mnは、熱間加工性を改善するのに有用な元素であるが、 含有量が 0.005wt%に満たないとその効果がなく、一方3.0wt%を超えると二次再結晶が困難となるので、 Mn含有量は0.005〜3.0 wt%の範囲に限定した。
また、この Mn : 0.005 〜 3.0 wt %は、製品である電磁鋼板においても必須成分である。
【0034】
Al:0.0010〜0.012 wt%
本発明では、Al量を従来よりも少ない0.0010〜0.012 wt%の範囲に制限することによって、仕上焼鈍時に{100}<001>粒を適度に発達させるところに特長がある。
ここに、Al量が0.0010wt%に満たないと{100}<001>方位の集積度が低下して良好な磁束密度が得られず、一方Al量が 0.012wt%を超えると、やはり{100}<001>方位の集積度が低下するだけでなく、 {110}<001>方位が増加して、圧延面内における平均的な磁気特性の劣化を招くので、 Al含有量は0.0010〜0.012 wt%の範囲に限定した。
【0035】
Se, S, OおよびN:30 ppm以下
Se, S, OおよびNはいずれも、{100}<001>組織の発現を大きく阻害し、また後工程で除去が困難なので、いずれも溶鋼成分において 30ppm以下、望ましくは20ppm 以下に低減するものとした。
【0036】
なお、本発明では、上記の成分の他、組織を改善して磁気特性を向上させる目的でNiを添加することができる。また、Niは強磁性体元素であることも磁束密度の向上に寄与しているものと推察される。この時、添加量が 0.005wt%に満たないと磁気特性の向上量が小さく、 一方1.50wt%を超えると二次再結晶が不安定になり磁気特性が劣化するので、Ni添加量は 0.005〜1.50wt%とした。
また、鉄損を向上させる目的で, Sn:0.01〜0.50wt%、Sb:0.005 〜0.50wt%、Cu:0.01〜0.50wt%、Mo:0.005 〜0.50wt%およびCr:0.01〜1.0 wt%のうちいずれか一種を単独または複合して添加することができる。それぞれ添加量が下限値に満たない場合には鉄損の改善効果に乏しく、一方上限値を超えると{100}<001>組織の発達が阻害される。
【0037】
上記の好適成分組成に調整した溶鋼は、通常の造塊法または連続鋳造法でスラブとする。また、100 mm以下の厚さの薄鋳片を直接鋳造法で製造してもよい。
【0038】
スラブは、通常の方法で加熱したのち、熱間圧延に供するが、鋳造後、加熱せずに直ちに熱間圧延に供しても良い。また、薄鋳片の場合には、熱間圧延を施しても良いし、熱間圧延を省略してそのまま以後の工程に進めても良い。ついで、必要に応じて熱延板焼鈍を施したのち、 1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚に仕上げ、脱炭焼鈍後、必要に応じて焼鈍分離剤を塗布してから、最終仕上焼鈍を施すことにより、{100}<001>組織を発達させる。その後、必要に応じて絶縁コーティングを施す。
【0039】
本発明では、上記の製造工程において、最終冷延前の平均結晶粒径を 100μm 以上とすることが肝要である。 最終冷延前の平均結晶粒径が 100μm 未満の場合には、一次再結晶焼鈍後に{111}組織が発達し、二次再結晶組織としては{110}<001>方位が発達するようになる。そのため、L方向の磁気特性は良好になるものの、 C方向の特性は著しく劣化するため、圧延面内での平均値としては磁気特性が劣化する。また、磁気特性の異方性が増大するので、大型回転機用の鉄心材料としてはふさわしくなくなる。
【0040】
最終冷延前の平均粒径を上記の範囲にするためには、最終冷延前に1000℃以上、1250℃以下の温度で焼鈍を行うことや、最終冷延前の焼鈍に先立って3〜10%程度の軽圧下冷間圧延を行うことが有効である。
また、熱延板焼鈍を施すことは、圧延前の平均粒径 100μm 以上を確保し、磁気特性を向上させる上で有用である。さらに、中間焼鈍を冷間圧延の間に挟むことも磁気特性の安定化に有用である。
しかしながら、いずれも生産コストを上昇させることになるので、経済的観点および最終冷延前平均粒径を 100μm 以上、 650 μ m 以下の範囲にする必要性から、熱延板焼鈍や中間焼鈍の取捨選択および焼鈍温度が決定される。
【0041】
最終の冷間圧延により最終板厚に仕上げるが、 その際の圧下率は、{100}<001>組織を発達させるためには70〜90%程度とすることが好適である。また、最終冷間圧延の少なくとも1パスの温度を 150〜300 ℃にすることにより、 {100}<001>組織をより発達させ、 磁気特性の向上を図ることができる。なお、圧延温度が 150℃に満たないと組織改善効果が十分とはいい難く、一方 300℃を超えると動的歪時効による圧延荷重の変動により圧延性が低下する。
【0042】
最終冷延後の再結晶焼鈍は、 750〜950 ℃の温度範囲で行うことが好適である。この際、素材C量が多い場合には、湿潤水素雰囲気中で行い、磁気時効の起こらない 50ppm以下に低減することが好ましい。最終冷間圧延後、あるいは脱炭焼鈍後に浸挂法によってにSi量を増加させる技術を併用してもよい。
仕上焼鈍は 850〜1050℃の温度範囲が好ましく、 850℃未満、 1050℃超では共に二次再結晶の進行が阻害される。二次再結晶を完了させるためには30時間以上この温度範囲に保定することが望ましい。
また、鋼板を積層して使用する場合には、鉄損を改善するために、鋼板表面に絶縁コーティングを施すことが有効である。この目的のためには2種類以上の被膜からなる多層膜であってもよい。また用途に応じて、樹脂等を混合させたコーティングを施してもよい。さらに、張力を付与する燐酸塩を主体とする絶縁コーティングも鉄損や騒音を低下させる上で有効である。
【0043】
【実施例】
実施例1
C:0.031 wt%, Si:2.1 wt%, Mn:0.12wt%, Al:0.0050wt%, Se:2 ppm, S:14 ppm, O:10 ppm, N:9 ppmを含有し、残部は実質的にFeの組成になるスラブを、連続鋳造にて製造したのち、1100℃で20分間加熱してから、熱間圧延により 2.5mm厚に仕上げた。ついで、熱延板焼鈍を表1に示す条件で行ったのち、同じく表1に示す条件で6パスの冷間圧延を施し、0.35mmの最終板厚に仕上げた。
その後、水素:75%, 窒素:25%、 露点:50℃の雰囲気中にて 930℃, 均熱時間:20秒の再結晶焼鈍を行い, 鋼中Cを10ppm まで低減した。ついで窒素雰囲気中にて 950℃, 35時間の仕上焼鈍を行った。かかる焼鈍後、重クロム酸アルミニウム、エマルジョン樹脂、エチレングリコールを混合したコーティング液を塗布し、 300℃で焼き付けて製品とした。
【0044】
かくして得られた製品板の結晶方位を, X線回折ラウエ法を用いて、 100mm×280 mm領域について測定し、{100}<001>方位および{110}<001>からの方位差が20°以内である結晶粒の面積率を求めた。
また、磁束密度B50と鉄損W15/50 をL,C,D方向ついて測定し、圧延面内での平均値(L+C+2D)/4を求めた。
得られた結果を表1に併記する。
【0045】
【表1】
【0046】
同表から明らかなように、熱延板焼鈍後すなわち最終冷延前における平均結晶粒径を 100μm 以上とした場合に、仕上焼鈍により、本発明の要件を満足する方位の集合組織が得られ、その結果、圧延面内での平均磁気特性が極めて良好な製品を得ることができた。
【0047】
実施例2
C:0.040 wt%, Si:3.3 wt%, Mn:0.02wt%, A1:0.0070wt%, Se:2ppm,S:5 ppm, O:14 ppm, N:7ppm を含有し、残部は実質的にFeの組成になるスラブを、連続鋳造にて製造したのち、1100℃で20分間加熱してから、熱間圧延により 2.8mm厚に仕上げた。ついで、表2に示す圧下率で冷間圧延を行ったのち、1020℃, 30秒の中間焼鈍を行った。その後、6パスの冷間圧延のうち3〜5パスを 250℃で、その他のパスを常温にて行い、0.34mmの最終坂厚に仕上げた。
ついで、水素:75%、窒素:25%、 露点:60℃の雰囲気中にて 820℃, 均熱時間:30秒の再結晶焼鈍を行い、 鋼中Cを 10ppmに低減した。 ついで窒素雰囲気中にて 900℃, 50時間の仕上焼鈍を行った。 かかる焼鈍後、重クロム酸アルミニウム、 エマルジョン樹脂、 エチレングリコールを混合したコーティング液を塗布し、 300℃で焼き付けて製品とした。
【0048】
かくして得られた製品板の結晶方位を, X線回折ラウエ法を用いて、 100mm×280 mm領域について測定し、{100}<001>方位および{110}<001>からの方位差が20°以内である結晶粒の面積率を求めた。
また、磁束密度B50と鉄損W15/50 をL,C,D方向ついて測定し、圧延面内での平均値(L+C+2D)/4を求めた。
得られた結果を表2に併記する。
【0049】
【表2】
【0050】
同表から明らかなように、最終冷延前の平均粒径を 100μm 以上とした場合に、圧延面内での平均磁気特性が極めて良好な製品を得ることができた。
【0051】
実施例3
表3に示す種々の成分組成になるスラブを、加熱することなく、直接、熱間圧延にて 4.0mm厚に仕上げた。ついで、1150℃で均熱時間:60秒の熱延板焼鈍後、6パスの冷間圧延のうち3〜5パスを 250℃で、他のパスを常温で行い、0.50mmの最終板厚に仕上げた。
ついで、水素:75%, 窒素:25%、 露点:40℃の雰囲気中にて 900℃で均熱時間:20秒の再結晶焼鈍を行い、 鋼中Cを0.0020wt%に低減した。 ついで 850〜950 ℃まで10℃/hr の速度で昇温する仕上焼鈍を、窒素:25%、水素:75%の雰囲気中で行った。その後、リン酸アルミニウム、重クロム酸カリウム、ホウ酸を混合したコーティング液を塗布し、 300℃で焼き付けて製品とした。
【0052】
かくして得られた製品板の結晶方位を, X線回折ラウエ法を用いて、 100mm×280 mm領域について測定し、{100}<001>方位および{110}<001>からの方位差が20°以内である結晶粒の面積率を求めた。
また、磁束密度B50と鉄損W15/50 をL,C,D方向ついて測定し、圧延面内での平均値(L+C+2D)/4を求めた。
得られた結果を表4に示す。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
表4から明らかなように、Al量を低減し、かつSe, S, O, N等の混入を極力抑制した成分系のスラブを用いて、 最終冷延前の平均結晶粒径を 100μm 以上とすることにより、 圧延面内での平均磁気特性が良好な製品が得られている。
【0056】
実施例4
C:0.037 wt%, Si:2.25wt%, Mn:0.14wt%, Al:0.005 wt%, Se:2ppm,S:10ppm, N:10ppm, O:15ppm を含有し、残部は実質的にFeの組成になる板厚:4.5 mmの薄鋳片を、直接鋳造法で製造したのち、1125℃で20秒間加熱した。この冷間圧延前の組織における平均粒径を測定したところ 650μm であった。その後、冷間圧延により0.50mmの最終板厚に仕上げたのち、水素:75%、 窒素:25%、 露点:60℃の雰囲気中にて 850℃,均熱時間:100 秒の再結晶焼鈍を行い、鋼中Cを0.0010wt%に低減した。 ついで、窒素雰囲気中にて1000℃, 50時間の仕上焼鈍を施して製品とした。
【0057】
かくして得られた製品板の結晶方位を, X線回折ラウエ法を用いて、 100mm×280 mm領域について測定し、{100}<001>方位および{110}<001>からの方位差が20°以内である結晶粒の面積率を求めたところ、それぞれ65%、2%であった。
また、磁束密度B50と鉄損W15/50 をL,C,D方向ついて測定し、圧延面内での平均値(L+C+2D)/4を求めたところ、磁束密度B50は1.81T, 鉄損W15/50 は 1.95 W/kgであり、直接鋳造法で製造した薄鋳片を素材として用いた場合であっても、圧延面内の平均磁気特性の良好な製品を得ることができた。
【0058】
【発明の効果】
かくして、本発明によれば、 最終仕上焼鈍時の二次再結晶により{100}<001>組織を適度に発達させると共に、{110}<001>組織の発生を抑制することができ、その結果、圧延面内での平均磁気特性に優れた電磁鋼板を得ることができる。
また、本発明の電磁鋼板は、クロス圧延法などによる二方向性電磁鋼板に比較しても、磁気特性の異方性が小さいく、またα→γ変態などを利用した{100}<uvw>方位を有する鋼板に比較しても、 {100}組織への集積度が高いので、圧延面内での平均磁気特性は一層優れており、 大型車ーターや発電機用の鉄心材料として最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 鋼Aの製品板と、一方向性電磁鋼板および二方向性電磁鋼板について、圧延方向(L)、直角方向(C)、45°方向(D)の3方向の磁束密度および圧延面内での平均値(L+C+2D)/4を、それぞれ比較して示した図である。
【図2】 {100}<001>方位からのずれ角が20°以内の結晶粒の面積率および{110}<001>方位からのずれ角が20°以内の結晶粒の面積率と面内平均磁束密度(L+C+2D)/4との関係を示した図である。
【図3】 冷延前の平均結晶粒径と製品板の圧延面内における平均磁束密度(L+C+2D)/4との関係を示した図である。
【図4】 平均結晶粒径が履歴損W15/50 に及ぼす影響を示したグラフである。
Claims (5)
- Si:2.0〜8.0 wt%およびMn:0.005〜3.0 wt%を含み、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になり、平均結晶粒径が2mm以上で、しかも{100}<001>方位からの方位差が20°以内である結晶粒の面積率が40%以上、80%以下で、かつ{110}<001>方位からの方位差が20°以内である結晶粒の面積率が5%以下である、ことを特徴とする電磁鋼板。
- 鋼板が、さらに、Ni:0.005〜1.50wt%、 Sn:0.01〜0.50wt%、Sb:0.005〜0.50wt%、Cu:0.01〜0.50wt%、Mo:0.005〜0.50wt%およびCr:0.01〜1.0 wt%のうちから選んだ少なくとも一種を含有する組成になることを特徴とする請求項1記載の電磁鋼板。
- C:0.003 〜0.08wt%、Si:2.0 〜8.0 wt%、 Mn:0.005 〜3.0 wt%およびAl:0.0010〜0.012 wt%を含み、かつSe, S, OおよびNをそれぞれ30 ppm以下に低減し、残部は Fe および不可避的不純物の組成になる溶鋼を、スラブとし、ついで熱間圧延後、必要に応じて熱延板焼鈍を施したのち、 1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚に仕上げ、ついで再結晶焼鈍を施し、その後必要に応じて焼鈍分離剤を塗布してから、最終仕上焼鈍を施す一連の工程からなる電磁鋼板の製造方法において、
最終冷延前における平均結晶粒径を 100μm 以上、 650 μ m 以下とすることを特徴とする電磁鋼板の製造方法。 - 最終冷延工程において、少なくとも1パスを 150〜300 ℃の温度で行うことを特徴とする請求項3記載の電磁鋼板の製造方法。
- 溶鋼成分が、さらに、Ni:0.005〜1.50wt%、 Sn:0.01〜0.50wt%、Sb:0.005〜0.50wt%、Cu:0.01〜0.50wt%、Mo:0.005〜0.50wt%およびCr:0.01〜1.0 wt%のうちから選んだ少なくとも一種を含有する組成になることを特徴とする請求項3または4記載の電磁鋼板の製造方法。
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