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JPH11280720A - 固定具 - Google Patents

固定具

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Publication number
JPH11280720A
JPH11280720A JP8406898A JP8406898A JPH11280720A JP H11280720 A JPH11280720 A JP H11280720A JP 8406898 A JP8406898 A JP 8406898A JP 8406898 A JP8406898 A JP 8406898A JP H11280720 A JPH11280720 A JP H11280720A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rust
fixture
wall surface
mounting hole
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8406898A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Hirono
孝次 広野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
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Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP8406898A priority Critical patent/JPH11280720A/ja
Publication of JPH11280720A publication Critical patent/JPH11280720A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い防錆効果を有した固定具を提供する。 【解決手段】固定具1は、頭部2、脚部3、係止爪部4
a,4b、細溝5、防錆剤6を備えている。傘状の頭部
2の下面中央には下向きに延びるように断面矩形状の脚
部3が設けられており、脚部3の下端には斜め上向きに
延びるように各係止爪部4a,4bが設けられている。
脚部3には、その長手方向に沿って複数の細溝5が穿設
されており、各細溝5内には気化性を有するゲル状また
は固形状の防錆剤6が充填されている。2枚の金属板
7,8が各取付孔7a,7bにて固定具1により緊結さ
れた状態において、各細溝5内に充填された防錆剤6
は、徐々に気化して各取付孔7a,8aの内壁面および
その周囲に付着し、当該内壁面およびその周囲に防錆剤
の被膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固定具に係り、詳し
くは、被固定部材に穿設された取付孔に挿通されること
により当該被固定部材に対して固定される固定具に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、被固定部材に穿設された取付
孔に挿通されるプラスチック製の固定具が種々提案され
ている(例えば、実公昭52−28056号公報、実開
昭62−41915号公報など)。このような固定具
は、被固定部材の取付孔に係止される係止機構を備えて
おり、取付孔に挿通されると当該係止機構により係止さ
れて取付孔から脱落不能に固定されるようになってい
る。そのため、取り付けに工具やネジなどを必要とせず
作業効率を高めることができるため、近年、ますますそ
の需要が高まっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、被固定部材
としての金属板に上記の固定具を用いる場合、金属板に
取付孔を形成する際に、その取付孔の内壁面が露出して
錆びやすい状態になってしまう。そのため、金属板の表
面に防錆塗装やメッキなどの防錆処置を施しておいたと
しても、取付孔の内壁面が錆びると、その錆が取付孔の
内壁面から拡散して錆の範囲が広くなるおそれがあっ
た。
【0004】また、金属板に取付孔を形成した後に防錆
塗装を施した場合でも、取付孔の内壁面に形成される防
錆塗装の塗膜は薄くなるため、その塗膜の薄い取付孔の
内壁面が錆びやすい状態になる。特に、自動車の車体に
使用される金属板に上記の固定具を用いる場合、エンジ
ンからの振動や走行中の路面からの振動によって薄い塗
膜が剥がれやすく、塗膜の薄い取付孔の内壁面および周
縁部が露出して錆びやすい状態になってしまう。
【0005】さらに、金属板と固定具との間に形成され
るすきま部分は、すきま腐食により錆びやすいため、上
記にした取付孔の内壁面の露出により、錆の発生が促進
されることになる。そして、上記の固定具を電機電子機
器の筺体を構成する金属板に用いる場合、金属板が錆び
てその錆が筺体内に落下し、収容されている電機電子機
器に付着すると、電機電子機器を汚損したり故障を引き
起こすおそれもある。
【0006】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、高い防錆効果を有した
固定具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、被固定部材に穿
設された取付孔に挿通されることにより、当該被固定部
材に対して固定される固定具であって、前記取付孔の内
壁面およびその周囲に防錆剤を供給する防錆部材を備え
たことをその要旨とする。
【0008】ところで、請求項1に記載の固定具におい
て、請求項2に記載の発明のように、前記防錆部材は固
定具本体に形成された収容部内に収容された気化性の防
錆剤を備えるようにしてもよい。また、請求項1または
請求項2に記載の固定具において、請求項3に記載の発
明のように、前記取付孔に係止される係止機構を備える
ようにしてもよい。
【0009】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
防錆部材から取付孔の内壁面およびその周囲に防錆剤が
供給されるため、被固定部材が金属の場合に取付孔の内
壁面およびその周囲の錆びが抑制される。
【0010】また、請求項2に記載の発明によれば、収
容部内に収容された防錆剤が気化して取付孔の内壁面お
よびその周囲に付着し、当該内壁面およびその周囲に防
錆剤の被膜を形成すると共に、その付着した防錆剤は表
面張力により広がって被固定部材の広い範囲に防錆剤の
被膜を形成する。そして、防錆剤は徐々に気化するた
め、取付孔の周辺に長期間に渡って防錆剤の雰囲気が保
持され、取付孔の内壁面およびその周囲に形成された防
錆剤の被膜が長期間に渡って維持される。
【0011】また、請求項3に記載の発明によれば、係
止機構により取付孔に対して固定具が確実に固定され
る。
【0012】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した第1実施形態を図面と共に説明する。図1
(a)は本実施形態の固定具1の正面図であり、図1
(b)は固定具1の側面図であり、図1(c)は図1
(a)のA−A線断面図である。
【0013】固定具1は、頭部2、脚部3、係止爪部4
a,4b、細溝5、防錆剤6を備えている。傘状の頭部
2の下面中央には下向きに延びるように断面矩形状の脚
部3が設けられており、脚部3の下端には斜め上向きに
延びるように各係止爪部4a,4bが設けられている。
尚、各係止爪部4a,4bは断面矩形状の脚部3の対向
する面に設けられており、脚部3および各係止爪部4
a,4bは矢尻形状を成している。
【0014】脚部3には、その長手方向に沿って複数の
細溝5が穿設されている。収容部としての各細溝5は、
例えば、長さ:1.5mm,幅:0.3mm,深さ:0.3
5mm,各細溝5の間隔(細溝5間の溝壁の厚さ):0.
4mmに設定されている。各細溝5内には気化性を有する
ゲル状または固形状の防錆剤6が充填されている。そし
て、細溝5および防錆剤6により防錆部材が構成され
る。
【0015】尚、防錆剤6としては、酸化タングステン
塩,ホスホン酸塩,アミノトリスメチレンホスホン酸,
有機リン酸エステル,アミリン酸塩,モリブデン酸塩か
ら成るもの等があるが、気化性を有するゲル状または固
形状の防錆剤であれば、どのようなものを用いてもよ
い。これら防錆剤の具体的な成分構成等については、例
えば特開平7−256092号公報や特開平7−186
289号公報などに開示されている。
【0016】ところで、固定具1の各部分2〜5は、プ
ラスチック材料(例えば、ポリプロピレン樹脂,ナイロ
ン樹脂など)の射出成形によって一体形成されている。
次に、上記のように構成された固定具1の使用方法につ
いて図2を用いて説明する。
【0017】被固定部材としての2枚の金属板7,8に
は、それぞれ同一径の円形の取付孔7a,8aが形成さ
れている。そして、各取付孔7a,8aに脚部3および
各係止爪部4a,4bを力を加えて挿通すると、各係止
爪部4a,4bは弾力により変形して内側に撓められて
各取付孔7a,8aを潜り、潜り抜けると弾力で元の形
状に復元する。すると、頭部2の下面と内在復元力を有
した各係止爪部4a,4bの先端部との間で、各金属板
7,8が挟圧固定される。つまり、頭部2と各係止爪部
4a,4bとから構成される係止機構により、各取付孔
7a,8aに固定具1が係止されて脱落不能に固定され
る。その結果、2枚の金属板7,8は各取付孔7a,7
bにて固定具1により緊結される。
【0018】この状態において、各細溝5内に充填され
た防錆剤6は、徐々に気化して各取付孔7a,8aの内
壁面およびその周囲に付着し、当該内壁面およびその周
囲に防錆剤の被膜を形成する。また、各取付孔7a,8
aの内壁面およびその周囲に付着した防錆剤は表面張力
により金属板8の表面8bに広がって防錆剤の被膜を形
成する。そして、各細溝5内に充填された防錆剤6は徐
々に気化するため、各取付孔7a,8aの周辺に、長期
間に渡って防錆剤の雰囲気を保持させること可能にな
り、各取付孔7a,8aの内壁面およびその周囲に形成
された防錆剤の被膜を長期間に渡って維持することがで
きる。
【0019】従って、各金属板7,8を屋外に設置し雨
や湿気などに曝したとしても、各取付孔7a,8aの内
壁面およびその周囲に付着した防錆剤の被膜により、当
該内壁面およびその周囲に錆が発生するのを長期間に渡
って抑制することができる。そのため、各金属板7,8
の表面に塗装やメッキなどの防錆処置を施しておけば、
各取付孔7a,8aの内壁面およびその周囲に錆が発生
しにくくなる。
【0020】ところで、各金属板7,8に各取付孔7
a,8aを形成した後に防錆塗装を施した場合でも、各
取付孔7a,8aの内壁面に形成される防錆塗装の塗膜
は薄くなるため、その塗膜の薄い取付孔7a,8aの内
壁面が錆びやすい状態になる。特に、自動車の車体に使
用される金属板7,8に固定具1を用いる場合、エンジ
ンからの振動や走行中の路面からの振動によって薄い塗
膜が剥がれやすく、塗膜の薄い取付孔7a,8aの内壁
面および周縁部が露出して錆びやすい状態になってしま
う。さらに、各金属板7,8と固定具1との間に形成さ
れるすきま部分は、すきま腐食により錆びやすいため、
取付孔7a,8aの内壁面の露出により、錆の発生が促
進されることになる。
【0021】しかし、本実施形態によれば、各取付孔7
a,8aの内壁面およびその周囲に防錆剤の被膜が長期
間に渡って形成されるため、取付孔7a,8aの内壁面
および周縁部の塗膜が剥がれて露出した場合でも、当該
内壁面およびその周囲に錆が発生するのを長期間に渡っ
て抑制することができる。
【0022】そして、各金属板7,8が電機電子機器の
筺体を構成する場合、各金属板7,8に錆が発生しにく
いため、その錆が筺体内に落下することにより引き起こ
される電機電子機器の汚損や故障を防止することもでき
る。次に、第1実施形態の一部を変更した各変形例につ
いて、図3〜図6に基づいて説明する。尚、各変形例に
おいて、第1実施形態の固定具1と同じ構成部材につい
ては符号を等しくしてその詳細な説明を省略する。
【0023】図3および図4に示す第1の変形例は、第
1実施形態の固定具1における各細溝5の代わりに、断
面円形の複数の穴部9が脚部3に穿設されたものであ
り、その他の構成(頭部2、脚部3、係止爪部4a,4
b)については第1実施形態の固定具1と同じである。
各穴部9は、例えば、直径:0.2mm,深さ:0.5mm
に設定されている。各穴部9内には防錆剤6が充填され
ている。そして、穴部9および防錆剤6により防錆部材
が構成される。
【0024】従って、図4に示すように、各金属板7,
8の各取付孔7a,8aに固定具1が係止されて脱落不
能に固定された状態において、各穴部9内に充填された
防錆剤6は、徐々に気化して各取付孔7a,8aの内壁
面およびその周囲に付着し、当該内壁面およびその周囲
に防錆剤の被膜を形成する。そのため、第1の変形例に
おいても、第1実施形態と同様の作用および効果を得る
ことができる。
【0025】図5および図6に示す第2の変形例は、第
1実施形態の固定具1における各細溝5を省き、脚部3
と各係止爪部4a,4bとの間に形成された収容部とし
ての間隙10a,10bに防錆剤6を充填したものであ
る。そして、間隙10a,10bおよび防錆剤6により
防錆部材が構成される。
【0026】従って、図6に示すように、各金属板7,
8の各取付孔7a,8aに固定具1が係止されて脱落不
能に固定された状態において、各間隙10a,10b内
に充填された防錆剤6は、徐々に気化して各取付孔7
a,8aの内壁面およびその周囲に付着し、当該内壁面
およびその周囲に防錆剤の被膜を形成する。そのため、
第2の変形例においても、第1実施形態と同様の作用お
よび効果を得ることができる。
【0027】尚、固定具1において、脚部3の断面は矩
形状に成形されているが、円形,楕円形,多角形などど
のような断面形状であってもよい。また、頭部2と係止
爪部4a,4bとから構成される係止機構については、
金属板に貫設された取付孔に挿通されると弾力により変
形して取付孔を潜り、潜り抜けると弾力で元の形状に復
元して取付孔から脱落不能に固定されるものであれば、
どのような構造に変更してもよい。そして、図1に示す
第1実施形態と図5に示す第2の変形例とを併用しても
よく、図3に示す第1の変形例と図5に示す第2の変形
例とを併用してもよい。
【0028】(第2実施形態)次に、本発明を具体化し
た第2実施形態を図面と共に説明する。図7(a)は本
実施形態の固定具11の正面図であり、図7(b)は固
定具11の側面図であり、図8(a)は図7(a)のB
−B線断面図であり、図8(b)は図7(b)のC−C
線断面図である。
【0029】固定具11は、頭部12、脚部13、鍔部
14、凹部15、防錆剤6を備えている。傘状の頭部1
2の下面中央には下向きに延びるように脚部13が設け
られており、脚部13の外周面には脚部13の長手方向
と直交するように複数の鍔部14が等間隔に設けられて
いる。脚部13における各鍔部14の間には収容部とし
ての凹部15が設けられており、各凹部15内には防錆
剤6が充填されている。そして、凹部15および防錆剤
6により防錆部材が構成される。
【0030】ところで、固定具11の各部分12〜15
は、プラスチック材料(例えば、ポリプロピレン樹脂,
ナイロン樹脂など)の射出成形によって一体形成されて
いる。次に、上記のように構成された固定具11の使用
方法について図9を用いて説明する。
【0031】2枚の金属板7,8の取付孔7a,8aに
脚部13を力を加えて挿通すると、各鍔部14の外周部
は弾力により僅かに変形して各取付孔7a,8aの内壁
面に当接する。すると、各鍔部14の外周部と各取付孔
7a,8aの内壁面との摩擦力により、頭部12の下面
と各鍔部14との間で各金属板7,8が固定される。つ
まり、頭部12と各鍔部14とから構成される係止機構
により、各取付孔7a,8aに固定具11が係止されて
脱落不能に固定される。その結果、2枚の金属板7,8
は各取付孔7a,7bにて固定具11により緊結され
る。
【0032】この状態において、各凹部15内に充填さ
れた防錆剤6は、徐々に気化して各取付孔7a,8aの
内壁面およびその周囲に付着し、当該内壁面およびその
周囲に防錆剤の被膜を形成する。また、各取付孔7a,
8aの内壁面およびその周囲に付着した防錆剤は表面張
力により金属板8の表面8bに広がって防錆剤の被膜を
形成する。従って、第2実施形態においても、第1実施
形態と同様の作用および効果を得ることができる。
【0033】(第3実施形態)次に、本発明を具体化し
た第3実施形態を図面と共に説明する。図10(a)は
本実施形態の固定具21の正面図であり、図10(b)
は固定具21の底面図であり、図11(a)は図10
(a)のD−D線断面図であり、図11(b)は図10
(a)のE−E線断面図である。
【0034】固定具21は、上部クランプアーム部2
2、ヒンジ部23、下部クランプアーム部24、押圧爪
部25a,25b、脚部26、係止爪部27a,27
b,間隙28a,28b、凹部29、防錆剤6を備えて
いる。断面コの字状の下部クランプアーム部24の一端
は肉薄になってヒンジ部23を構成し、そのヒンジ部2
3を介して上部クランプアーム部22が取り付けられて
おり、下部クランプクランプアーム部24の他端には係
合突起24aが設けられ、上部クランプアーム部22の
先端部には係合凹部22aが設けられている。
【0035】下部クランプアーム部24の下面中央には
下向きに延びるように脚部26が設けられており、脚部
26の上端には斜め下向きに延びるように各押圧爪部2
5a,25bが設けられ、脚部26の下端には斜め上向
きに延びるように各係止爪部27a,27bが設けられ
ている。尚、脚部26および各係止爪部27a,27b
は矢尻形状を成しており、脚部26と各係止爪部27
a,27bとの間には収容部としての間隙28a,28
bが形成されている。また、脚部26の上端両側面には
それぞれ収容部としての凹部29が形成されている。
【0036】各間隙28a,28bおよび凹部29には
防錆剤6が充填されている。そして、間隙28a,28
bおよび凹部29と防錆剤6とにより防錆部材が構成さ
れる。ところで、固定具21の各部分22〜29は、プ
ラスチック材料(例えば、ポリプロピレン樹脂,ナイロ
ン樹脂など)の射出成形によって一体形成されている。
【0037】次に、上記のように構成された固定具21
の使用方法について図12を用いて説明する。金属板7
の取付孔7aに脚部26および各係止爪部27a,27
bを力を加えて挿通すると、各係止爪部27a,27b
は弾力により変形して内側に撓められて取付孔7aを潜
り、潜り抜けると弾力で元の形状に復元する。すると、
各押圧爪部25a,25bの先端部と内在復元力を有し
た各係止爪部27a,27bの先端部との間で、金属板
7が挟圧固定される。つまり、各押圧爪部25a,25
bと各係止爪部27a,27bとから構成される係止機
構により、取付孔7aに固定具21が係止されて脱落不
能に固定される。
【0038】取付孔7aに固定具21が固定された状態
において、まず、下部クランプアーム部24に複数のワ
イヤから成るワイヤ束30を担持させ、次に、ヒンジ部
23を折り曲げ、上部クランプアーム部22の係合凹部
22aに対して下部クランプアーム部24aの係合凸部
24aを係合させる。すると、各クランプアーム部2
2,24間でワイヤ束30がクランプされて確実に保持
される。
【0039】この状態において、各間隙28a,28b
内および凹部29内に充填された防錆剤6は、徐々に気
化して取付孔7aの内壁面およびその周囲に付着し、当
該内壁面およびその周囲に防錆剤の被膜を形成する。ま
た、取付孔7aの内壁面およびその周囲に付着した防錆
剤は表面張力により金属板7の表裏面7b,7cに広が
って防錆剤の被膜を形成する。従って、第3実施形態に
おいても、第1実施形態と同様の作用および効果を得る
ことができる。
【0040】尚、固定具21において、各間隙28a,
28bまたは凹部29のいずれか一方のみに防錆剤6を
充填するようにしてもよい。ところで、本発明は上記各
実施形態に限定されるものではなく、例えば、固定具
1,11,21の材質はプラスチック材料に限らず、係
止機構が機能する弾性に富んだ材料であれば金属などど
のような材料に変更してもよい。また、固定具1,1
1,21において係止機構とその他の部材との材質を変
え、係止機構のみを弾性に富んだ材料で形成するように
してもよい。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、防錆部
材から取付孔の内壁面およびその周囲に防錆剤が供給さ
れるため、被固定部材が金属の場合に取付孔の内壁面お
よびその周囲が錆びるのを抑制することができる。従っ
て、高い防錆効果を有した固定具を提供することができ
る。
【0042】また、請求項2に記載の発明によれば、収
容部内に収容された防錆剤が気化して取付孔の内壁面お
よびその周囲に付着し、当該内壁面およびその周囲に防
錆剤の被膜を形成すると共に、その付着した防錆剤は表
面張力により広がって被固定部材の広い範囲に防錆剤の
被膜を形成する。そして、防錆剤は徐々に気化するた
め、取付孔の周辺に長期間に渡って防錆剤の雰囲気を保
持させること可能になり、取付孔の内壁面およびその周
囲に形成された防錆剤の被膜を長期間に渡って維持する
ことができる。従って、請求項2に記載の発明によれ
ば、請求項1に記載の発明の効果をより確実に得ること
ができる。
【0043】また、請求項3に記載の発明によれば、係
止機構により取付孔に対して固定具を確実に固定するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明を具体化した第1実施形態
の固定具の正面図。図1(b)は第1実施形態の固定具
の側面図。図1(c)は図1(a)のA−A線断面図。
【図2】第1実施形態の固定具の取り付け状態を説明す
るための説明図。
【図3】図3(a)は第1実施形態の固定具の第1の変
形例の正面図。図3(b)は第1実施形態の固定具の第
1の変形例の側面図。図3(c)は図3(a)のA−A
線断面図。
【図4】第1実施形態の固定具の第1の変形例の取り付
け状態を説明するための説明図。
【図5】第1実施形態の固定具の第2の変形例の正面
図。
【図6】第1実施形態の固定具の第2の変形例の取り付
け状態を説明するための説明図。
【図7】図7(a)は本発明を具体化した第2実施形態
の固定具の正面図。図7(b)は第2実施形態の固定具
の側面図。
【図8】図8(a)は図7(a)のB−B線断面図。図
8(b)は図7(b)のC−C線断面図。
【図9】第2実施形態の固定具の取り付け状態を説明す
るための説明図。
【図10】図10(a)は本発明を具体化した第3実施
形態の固定具の正面図。図10(b)は第3実施形態の
固定具の底面図。
【図11】図11(a)は図10(a)のD−D線断面
図。図11(b)は図10(a)のE−E線断面図。
【図12】第3実施形態の固定具の取り付け状態を説明
するための説明図。
【符号の説明】
1,11,21…固定具 2,12…頭部 4a,4b,27a,27b…係止爪部 5…細溝
6…防錆剤 7,8…金属板 7a,8a…取付孔 9…穴部 10a,10b,28a,28b…間隙 14…鍔部
15,29…凹部 25a,25b…押圧爪部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被固定部材に穿設された取付孔に挿通さ
    れることにより、当該被固定部材に対して固定される固
    定具であって、 前記取付孔の内壁面およびその周囲に防錆剤を供給する
    防錆部材を備えたことを特徴とする固定具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の固定具において、 前記防錆部材は固定具本体に形成された収容部内に収容
    された気化性の防錆剤を備えたことを特徴とする固定
    具。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の固定具
    において、 前記取付孔に係止される係止機構を備えたことを特徴と
    する固定具。
JP8406898A 1998-03-30 1998-03-30 固定具 Pending JPH11280720A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008038964A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Daiwa Kasei Ind Co Ltd クリップ
JP2020203671A (ja) * 2019-05-23 2020-12-24 ジェイテクト ユーロップ カバーをパワーステアリングシステムのオリフィスに固定するための方法

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JP2008038964A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Daiwa Kasei Ind Co Ltd クリップ
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