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JPH11254705A - 記録装置及びその製造方法 - Google Patents

記録装置及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11254705A
JPH11254705A JP10063629A JP6362998A JPH11254705A JP H11254705 A JPH11254705 A JP H11254705A JP 10063629 A JP10063629 A JP 10063629A JP 6362998 A JP6362998 A JP 6362998A JP H11254705 A JPH11254705 A JP H11254705A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording material
recording
dye
flying
meniscus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10063629A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Mihashi
裕之 三橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP10063629A priority Critical patent/JPH11254705A/ja
Priority to US09/262,113 priority patent/US6106105A/en
Priority to CN99103697A priority patent/CN1233565A/zh
Publication of JPH11254705A publication Critical patent/JPH11254705A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造方法を複雑化することなく、染料飛翔部
における染料の飛翔が十分に行えるような染料のメニス
カスが形成され、染料が途切れることなく染料飛翔部に
供給できる記録装置及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 供給染料7の分岐路8を形成する隔壁2
の端縁2aよりも蓋3の端縁3aを染料飛翔部6の側で
突出させ、隔壁2の端縁2aと染料飛翔部6の中心線C
1 との距離Cと、蓋3の端縁3aと染料飛翔部6の中心
線C1 との距離BとをC≧Bとして、蓋3の端縁3aを
染料飛翔部6の近傍に位置させる。これにより良好なメ
ニスカスを維持し、飛翔に必要な量の染料7を染料飛翔
部6に保持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを気化又は
溶発させてプリンタ用紙等の被転写体に転写する、所
謂、染料気化型熱転写方式のプリンタヘッド又はプリン
タ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、パーソナルコンピュータ
等で処理したカラー画像や、ビデオカメラ、電子スチル
カメラ等の画像記録において、高品位なフルカラー画像
が得られるプリンタの要求が高い。
【0003】カラープリンタ方式としては、従来、昇華
型熱転写方式(又は染料拡散熱転写方式)、溶融熱転写
方式、インクジェット方式、電子写真方式、熱現像銀塩
方式等が提案されているが、これらの中で、特に、高画
質の画像を比較的簡単な装置で手軽に出力できるものと
して、染料拡散熱転写方式とインクジェット方式とが挙
げられる。
【0004】染料拡散熱転写方式は、適当なバインダ樹
脂中に高濃度の転写染料を分散させたインク層をインク
リボン又はシートに塗布し、これを、転写された染料を
受容する染着樹脂がコーティングされた、所謂、熱転写
用紙に一定の圧力で密着させ、そのインクリボン又はシ
ート上から感熱ヘッド(サーマルヘッド)により熱を加
えて、その熱量に応じインクリボン又はシートから熱転
写用紙に転写染料を熱転写させるものである。
【0005】この操作を、例えば、滅法混色の三原色で
あるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)に
分解された画像信号について夫々繰り返すことにより、
連続的な階調を持つフルカラー画像を得ることができ
る。
【0006】図41に、この方式によるプリンタのサー
マルヘッド周辺部の構成を示す。
【0007】サーマルヘッド70は、プラテンローラ7
1に対向して配置され、それらの間を、例えば、ベース
フィルム72b上にインク層72aを設けたインクシー
ト72と、紙73bの表面に染着樹脂層(染料受容層)
73aをコーティングした熱転写用紙73とが、回転す
るプラテンローラ71によりサーマルヘッド70に押し
付けられた状態で走行する。
【0008】そして、印刷すべき画像に応じ、サーマル
ヘッド70により選択的に加熱されたインク層72a中
のインクが、そのインク層72aに接して加熱された熱
転写用紙74の染着樹脂層73a中に熱拡散し、例え
ば、ドットパターンでの転写が行われる。
【0009】この染料拡散熱転写方式は、プリンタの小
型化及び保守が容易で、且つ、即時性を備え、銀塩カラ
ー写真並の高品位な画像を得ることができる優れた技術
である。しかしながら、この方式では、インクリボン又
はシートの使い捨てに起因する多量の廃棄物の発生と高
いランニングコストが大きな欠点であった。また、熱転
写用紙を使用する必要が有り、この点でもコスト高にな
るという問題が有った。
【0010】溶融熱転写方式は、普通紙転写が可能であ
るが、やはり、インクリボン又はシートを使用するの
で、その使い捨てに起因する多量の廃棄物の発生と高い
ランニングコストの問題が有った。また、画像品位も銀
塩写真には及ばなかった。
【0011】熱現像銀塩方式は、高画質であるが、やは
り、専用の印画紙と使い捨てのリボン又はシートを使用
するためにランニングコストが高くなり、更に、この方
式では、装置コストが高いという問題も有った。
【0012】一方、インクジェット方式は、例えば、特
公昭61−59911号公報や特公平5−217号公報
等に示されているように、静電引力方式、連続振動発生
方式(ピエゾ方式)、サーマル方式(バブルジェット方
式)等の方法で、プリンタヘッドに設けられたノズルか
らインクの小滴を噴射させ、それをプリンタ用紙等に付
着させて印刷を行うものである。
【0013】従って、普通紙転写が可能であり、また、
インクリボン等も使用しないので、ランニングコストが
低く、更に、インクリボン等を使用する場合のような廃
棄物の発生が殆ど無い。しかし、このインクジェット方
式では、画素内の濃度階調が原理的に困難であり、上述
した染料拡散熱転写方式で得られるような、銀塩写真に
匹敵する高画質の画像を短時間で再現することは困難で
あった。
【0014】他方、電子写真方式は、ランニングコスト
は低く、転写速度も速いが、画像品位が銀塩写真に及ば
ないのみならず、装置コストが著しく高かった。
【0015】即ち、以上に説明した方式では、画質、ラ
ンニングコスト、装置コスト、転写時間等の要求を全て
満たすものが無かった。
【0016】そこで、それらの要求を全て満たし得るカ
ラープリンタ方式として、所謂、染料気化型熱転写方式
が提案された(例えば、特開平7−89107号公報及
び特開平7−89108号公報参照)。
【0017】この方式では、プリンタヘッドの転写部に
おいてインクを加熱して、気化又はアブレーションによ
りインクを飛翔させ、それを、例えば、50〜100μ
m程度のギャップを介して対向配置されたプリンタ用紙
等の被転写体表面に付着させて転写を行うものである。
【0018】転写部には、例えば、幅又は径が2μm程
度、高さ6μm程度の多数の柱状体を互いに2μm程度
の微小間隔で立設配置した凹凸構造によるインク保持構
造が設けられ、このインク保持構造の下にヒータが設け
られて、気化部が構成されている。
【0019】このようなインク保持構造を転写部に設け
ることにより、次のような効果が得られる。即ち、 (1)毛管現象によりインクが自発的に気化部に供給さ
れる。 (2)大きな表面積により、インクを効率的に加熱する
ことができる。 (3)柱状体の高さを適宜に設定することにより、常に
所定量のインクを気化部に保持させることができる。 (4)液体の表面張力は一般に負の温度係数を持つの
で、局所的に加熱されたインクは、温度の低い外周部へ
向かう力を受けるが、インク保持構造によりその移動が
最小限に抑制されて、転写感度の低下が防止される。
【0020】従って、このようなインク保持構造を設け
ることにより、気化部での加熱に応じた量のインクを気
化又は溶発させて、プリンタ用紙等に転写することがで
き、インク転写量の連続的な制御、即ち、画素内での濃
度階調が可能となる。この結果、例えば、銀塩カラー写
真に匹敵する高品位の画像を得ることができる。
【0021】また、インクリボン等を使用する必要が無
いので、ランニングコストが低く、更に、普通紙に対し
吸収性の高いインクを用いることで普通紙転写も可能と
なるので、普通紙の使用による低コスト化も可能とな
る。
【0022】また、この方式は、インク、即ち、染料の
気化又は溶発を利用したものであるため、インクを加熱
するプリンタヘッドの転写部をプリンタ用紙等の被転写
体に高い圧力で押し付けることは勿論、接触させる必要
も無く、従って、他の熱転写方式では往々にして起こり
得た、インクリボン等のインク加熱部とプリンタ用紙等
との熱融着の問題も発生しない利点を有している。
【0023】上記したようにこの記録ヘッドでは、被記
録体に染料を定着させてドットを形成する上で、各染料
飛翔部(加熱部又は転写部)間の間隔がドット間隔とな
る。換言すれば、1つの染料飛翔部が1ドットに相当
し、ドット間隔が印画される画像の解像度を左右し、ド
ット間隔が狭いと高解像度が得られる。
【0024】即ち、各染料飛翔部間の間隔(ドット間
隔)を狭めることが1つの対策であるが、上記の記録ヘ
ッドでは、1つの染料飛翔部に対し1つの染料供給路か
ら染料を供給しているので、解像度の高い画像を実現す
るために各染料飛翔部間の間隔を狭めることは、各染料
供給路間の間隔を狭めることになる。
【0025】このため、染料供給路の断面を縮小しなけ
れば、上記間隔を狭めることは困難となる。これでは、
染料供給路が狭隘化し、転写に必要な十分な量の染料を
染料飛翔部に供給できなくなるおそれが生じる。更に、
染料供給部を含めてヘッドの製造方法が複雑化し易く、
また高精度化が要求されることに伴って製造の歩留りが
低下したり、コストの上昇も招くことがある。
【0026】
【発明に至る経過】そこで、本出願人は、上記した染料
飛翔部構造による利点を活かしつつ、上記の問題点を解
消した記録装置を特開平7−354113号公報、特開
平7−354114号公報、特開平7−354115号
公報において既に提案している。
【0027】即ち、これらの先願の記録装置における上
記問題点の解消策の共通点は、被記録体に染料を飛翔さ
せる染料飛翔部を有する記録ヘッドが、被記録体に対し
て相対的に傾斜して接触し、この状態で染料飛翔部と被
記録体との間が所定の間隔に保たれることと、染料を供
給するための共通の染料供給路から分岐した分岐路を形
成し、この分岐路のそれぞれから複数の染料飛翔部へ染
料を同時に供給できるように構成されていることであ
る。
【0028】図42は、上記した記録ヘッド20の要部
を示す平面図である。この記録ヘッド20においては、
ヒートシンクを兼ねたアルミニウム製のベース25上に
プリント基板28及びヘッドチップ31がシリコン系の
接着剤により接着され、更にその上に、図43に示すよ
うにカバー32が取り付けられて同じ接着剤により接着
されている。
【0029】図44は、この記録ヘッドの断面図であ
り、ベース25のプリント基板28の取り付け部はプリ
ント基板28の厚さだけ薄く形成され、そこにプリント
基板28を取り付けた状態で、プリント基板28上に実
装されている発熱体駆動用のドライバIC26を含む高
さが、プリント基板28に並列して取り付けられている
ヘッドチップ31の上面とほぼ同じ高さとなっている。
【0030】ヘッドチップ31の接着部には、ヘッドチ
ップ31が均一に接着されるように、ベース25上に溝
33、33が設けられ、ヘッドチップ31を接着する際
の余分な接着剤がこの溝33に逃げるようになってい
る。そして、図42及び図44に示すように、ヘッドチ
ップ31上の電極とドライバIC26との接続部、及び
ドライバIC26とプリント基板28上の配線との接続
部は、接続用のボンディングワイヤを保護するために、
シリコーン系のコーティング材JCR(ジャンクション
・コーティング・レジン)27を塗布し、熱硬化してあ
る。
【0031】図42及び図44に示すように、プリント
基板28にはベース25を貫通した染料導入孔29が設
けられ、液状の染料7はベース25側からカバー32と
ベース25との間に導入される。そして、プリント基板
28の一部及びヘッドチップ31の一部を覆うようにカ
バー32が接着、封止され、このカバー32の内面が染
料導入孔29から導入される染料7を受けて、上記した
分岐路へ染料7を供給する共通の染料供給路を形成して
いる。
【0032】そして、この記録ヘッド20は、図44に
示すように、ヘッドチップ31が設けられている側のベ
ース25の一端25aを被記録体34に接触させること
により、被記録体34に対して所定の角度を保ち、図4
5に示すように染料飛翔部6の中心C1 と被記録体34
との間隔を一定に保つことができるようになっている。
【0033】図44において示す実線の矢印Sは印画時
の記録ヘッド20の走査方向であり、破線の矢印S’は
印画後の戻りの方向を示している。従って、印画の際
は、プリント基板28の先端部に設けたコネクタ30を
経由して送られる画像データに対応した信号によって発
熱体を加熱し、染料飛翔部6から染料7を気化させ、被
記録体34に飛翔させる。プリント基板28上の配線
は、コネクタ30を介して可撓性のFPC(フレキシブ
ル・プリント・サーキット)(図示省略)に接続され、
図46(シリアル方式)及び図47(ライン方式)に示
すようにして使用される。
【0034】シリアル方式の場合は、図46に示すよう
に、並列に配した3個の各色用の記録ヘッド20に例え
ばY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の三
原色の染料(更に黒を加えてもよい。)を収容した染料
貯留部24を取り付け、この記録ヘッドを連結材22を
介して送り軸21に係合させた可動片23に連結する。
送り軸21と可動片23とはねじ式に係合されているの
で、図示省略した駆動源による送り軸21の回動に伴
い、各記録ヘッド20は矢印Y方向へ往復動する。
【0035】一方、この記録ヘッド20に対向配置され
た被記録体34は、記録ヘッド20の1ラインの走査毎
に送りローラ18によって矢印X方向へ移動する。従っ
て、プラテン19と記録ヘッド20との間に挟まれるよ
うに位置する被記録体34は記録ヘッド20によって印
画が遂行される。
【0036】また、ライン方式の場合は、図47に示す
ように、被記録体34の幅に対応する長さに作製した記
録ヘッド20Aを各色別にX方向に縦列に配し、この記
録ヘッド20Aに同じくY(イエロー)、M(マゼン
タ)、C(シアン)の三色の染料(更に黒を加えてもよ
い。)をそれぞれ収容した染料貯留槽24Aを取り付け
る。
【0037】従って、上記した記録ヘッド20Aに対向
配置され、この記録ヘッド20Aとプラテン19との間
に挟まれた被記録体34に対して記録ヘッド20Aによ
って印画が行われ、所定の印画後に被記録体34はロー
ラ18により矢印X方向へ移動しながら逐次印画が遂行
される。
【0038】図48は、これらの記録ヘッドにおけるヘ
ッドチップ31の一部分の平面図であるが、図44で示
したように、カバー32とベース25との間に導入され
た染料7は、基板1、隔壁2及び蓋3Bにより分岐路と
して形成される毛細管部36aを毛細管現象により供給
され、更に、隔壁間部36b及び連通部36cを経由し
て染料飛翔部6に供給される。
【0039】そして、図示の如く、分岐路8の隔壁2が
蓋3Bと染料飛翔部6との中間付近まで突出して設けら
れ、隔壁2が存在しない部分が連通部36cを形成して
いるので、分岐路8が主として染料7を供給する本来の
染料供給領域以外の染料飛翔部6(即ち、隣接する分岐
路側の染料飛翔部)へも矢印で示すように染料7の供給
が可能になっている。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】図49は、図48のXX
XXIV−XXXXVI線断面図であるが、毛細管部36aにおい
ては、毛細管現象により染料7が安定して供給されるの
で、染料7の供給不足が発生する危険性は極めて低い
が、隔壁間部36b、特に連通部36cにおいては、図
50に示すようにメニスカス7aが形成されて染料7の
厚さが薄くなり、染料飛翔部6からの染料7の飛翔に対
して染料7の供給が追いつかず、図51に示す如く、染
料消失部37が生じて染料7(図面では理解容易のた
め、1ドット分の染料を点々で示す。)が途中で途切れ
る可能性がある。
【0041】このように、染料7の途切れが発生する
と、途切れは回復し難く、染料飛翔部6への染料7の供
給が出来なくなり、次第に染料飛翔部6に染料7が存在
しなくなって、画像情報に応じた染料7の飛翔が不可能
になる場合がある。
【0042】また、隔壁2はシート状の有機物をリソグ
ラフィーにより形成しているので形状が安定せず、ま
た、隔壁2の表面状態が微妙に変化したり、隔壁2の端
縁2aから染料飛翔部6までの距離が変化したりするこ
と等により、染料7の表面のメニスカスが変化して、染
料飛翔部6上の所望の染料高さが得られない場合があ
り、なお改善の余地があることが分かった。
【0043】本発明の目的は、上記の事情に鑑みてなさ
れたものであって、従来の製造方法に比べて製法を複雑
化することなく、記録材飛翔部における記録材の飛翔が
十分に行えるような記録材のメニスカスが形成され、記
録材が途切れることなく記録材飛翔部に供給できる記録
装置及びその製造方法を提供することにある。
【0044】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、被記録
体に対向配置され、隔壁によって形成された記録材供給
路を経由して記録材が供給され、この記録材を前記被記
録体に飛翔させるための記録材飛翔部を有する記録装置
において、前記記録材飛翔部側の前記隔壁の端縁位置と
同じか或いは前記端縁位置よりも前記記録材飛翔部に近
い位置に先端を有し、予め加工されたメニスカス形成手
段が取り付けられ、少なくとも前記先端と前記記録材飛
翔部との間に前記記録材のメニスカスが形成されること
を特徴とする記録装置に係るものである。
【0045】本発明の記録装置によれば、予め加工され
て取り付けられたメニスカス形成手段の先端が、記録材
飛翔部側の隔壁の端縁位置よりも記録材飛翔部に近く位
置して、この先端と記録材飛翔部との間に記録材のメニ
スカスを形成するので、記録材飛翔部において、記録材
が途切れることなく供給され、記録材の飛翔が十分に行
えるような記録材のメニスカスを形成させることができ
る。その結果、被記録体に対して良好な記録が行えるた
め、記録装置としての製品の歩留りを高めると共にコス
トの低減が可能な記録装置を提供することができる。し
かも、前記メニスカス形成手段は予め加工されてから取
り付けたものであるから、既述した如きリソグラフィー
などの後加工の問題点がなく、安定な形状と表面状態で
取り付けられ、記録材飛翔部との間の距離が一定し、メ
ニスカス(従って記録材の高さ)が常に一定となり、良
好な記録を行うことができる。
【0046】また、本発明は、被記録体に対向配置さ
れ、隔壁によって形成された記録材供給路を経由して記
録材が供給され、この記録材を前記被記録体に飛翔させ
るための記録材飛翔部を有する記録装置を製造するに際
し、前記隔壁を形成する工程と、前記記録材飛翔部側の
前記隔壁の端縁位置と同じか或いは前記端縁位置よりも
前記記録材飛翔部に近い位置に先端を有する形状にメニ
スカス形成手段を予め加工する工程と、少なくとも前記
先端と前記記録材飛翔部との間に前記記録材のメニスカ
スが形成されるように前記メニスカス形成手段を取り付
ける工程とを有する、記録装置の製造方法に係るもので
ある。
【0047】本発明の製造方法によれば、上記した記録
装置を再現性良く製造できる。
【0048】本発明において、上記の「隔壁」とは、記
録材供給路の側壁を指し、メニスカス形成手段を構成す
る後述の蓋は含まない。なお、上記の「飛翔」とは、気
化、蒸発、アブレーション、又は表面張力波(ヒータの
加熱によって生じるインクの表面張力対流(マランゴニ
流)によるインクの衝突力を利用してインクをミスト状
に転写させること)により記録材を飛翔させることを意
味する。
【0049】
【発明の実施の形態】本発明に基づく記録装置及びその
製造方法においては、前記隔壁が前記記録材供給路の側
壁をなし、前記側壁上に取り付けられた蓋部と共に前記
記録材供給路を形成し、前記蓋部が前記メニスカス形成
手段として前記記録材飛翔部の近傍にまで延設されてい
ることが望ましい。
【0050】また、前記蓋部に加えて、前記記録材飛翔
部に関し前記蓋部とは反対側に、予め加工された第2の
メニスカス形成手段が取り付けられ、この第2のメニス
カス形成手段が前記記録材飛翔部との間に前記記録材の
メニスカスを形成してもよい。
【0051】また、前記蓋部が前記記録材飛翔部上を含
む領域にまで延設され、この記録材飛翔部上に開口部を
有するようにしてもよい。
【0052】また、前記メニスカス形成手段が予め加工
されて、前記隔壁の前記端縁位置と前記記録材飛翔部と
の間に貼付によって取り付けられていてもよい。
【0053】また、前記記録材供給路を形成するための
隔壁が、前記端縁位置よりも前記記録材飛翔部に近い位
置に先端を有するように予め加工され、前記メニスカス
形成手段として取り付けられていてもよい。
【0054】そして、前記記録材飛翔部が、前記記録材
を保持する例えば小円柱体からなる凹凸構造を有してい
ることが望ましい。
【0055】更に、共通の記録材供給路から分岐して、
前記記録材飛翔部へ前記記録材を供給するための分岐路
が前記隔壁によって前記記録材供給路として設けられて
いることが望ましい。しかし、記録材供給路は共通の供
給路でなくてもよい。
【0056】この場合、前記記録材が例えばヒータの加
熱によって、前記記録材飛翔部と非接触状態で対向配置
された前記被記録体へ飛翔するようにすることが望まし
い。
【0057】以下、図面を参照しながら本発明の好まし
い実施の形態を説明する。
【0058】実施の形態1 図1は、第1の実施の形態によるヘッドチップ10の一
部分を示す平面図、図2は、図1のII−II線断面図、図
3は、図1の III−III 線の縮小断面図である。なお、
前述した従来例と共通の部位には共通の符号を用いる。
後述する他の実施の形態も同様。
【0059】図2及び図3に示すように、本実施の形態
のヘッドチップ10は、厚さが5mm以下の、例えば
0.2〜1mmのSi(シリコン)からなる基板1の上
に、厚さが50μm以下の、例えば10〜30μmのド
ライフィルム(例えばシートレジスト)からなる隔壁2
と、予め精密に加工(後述する実施形態も同様)した厚
さが100μm以下の、例えば20〜30μmのNi
(ニッケル)シートからなる染料供給路の蓋3とによっ
て、既述した図44と同様に共通の染料供給路から分岐
した分岐路8が形成されている。後述する他の実施の形
態も同様。
【0060】そして、この先端部にそれぞれ1ドットを
形成する染料飛翔部6が、幅及び径が10μm以下(例
えば1〜4μm)、間隔が10μm以下(例えば1〜4
μm)、高さが20μm以下(例えば1〜10μm)の
微細な小円柱状の、例えばSiO2 からなる小円柱体4
の群と、染料7を加熱して飛翔させるための、例えばpo
ly−Si(ポリシリコン)からなるヒータ(図示省略)
と、これに電流を流すための、例えばAl(アルミニウ
ム)からなる電極(図示省略)により構成されている。
後述する他の実施の形態も同様である。
【0061】また、図2に示すように、蓋3の染料飛翔
部6に近い側の端縁3aと染料飛翔部6の中心線C1
の距離Bが15μm以上(例えば30〜100μm)に
なる位置に設置され、また、分岐路8の隔壁2は、染料
飛翔部6に近い側の端縁2aと染料飛翔部6の中心線C
1 との距離CがC≧Bになる位置に設置されて、染料7
のメニスカス形成手段が製造工程を複雑化することなく
形成されている。この位置関係は、更にC>Bが好まし
く、(1/2)C≧B≧(1/5)Cが一層好ましい。
【0062】図1に示すように、分岐路8を経由して供
給される染料7は、連通部36c領域においては矢印で
示す如く、自然に流路を拡げながら染料飛翔部6の小円
柱体4群の染料収容部9の中へ収容される。
【0063】図4は、図2に相当する部分における染料
7の流入状態を示す断面図、図5はこの状態における染
料飛翔部6近傍の拡大断面図である。図示の如く、基板
1、隔壁2及び蓋3で囲まれた分岐路8の領域を毛細管
現象で供給される染料7は連通部36cにおいては、自
然にその表面にメニスカス7aが形成され、図5に示す
ように染料7の厚さAが薄くなるが、本実施の形態は上
記したメニスカス形成手段によって所望の染料7の厚さ
Aを得ることができる。
【0064】即ち、染料飛翔部6上における染料7の高
さAは、主に図4に見られるように蓋3の染料飛翔部に
近い側の端縁3aから染料飛翔部6にかけて形成される
染料表面のメニスカス7aと小円柱体4の高さで決ま
る。
【0065】従って、蓋3の染料7と接する表面を処理
することで染料7との接触角を変えたり、蓋3の染料飛
翔部6に近い側の端縁3aと染料飛翔部6の中心線C1
との距離Bを調整することにより、蓋3の染料飛翔部6
に近い側の端縁3aから染料飛翔部6にかけて形成され
る染料表面のメニスカス形状を調整して、所望の染料高
さを得ることができる。
【0066】そして、このヘッドチップ10を具備した
記録ヘッドは、画像情報に応じて電流が電極よりヒータ
に流れ、ヒータで発生するジュール熱により染料飛翔部
6にある染料7が気化し、対向する被記録体(図示省
略)に向かって飛翔する。
【0067】染料飛翔部6に小円柱体4等からなる記録
材飛翔用構造体を設けない場合には、画像情報に応じて
電流が電極よりヒーターに流れ、染料飛翔部6に存在し
ている染料7が熱せられ飛翔するが、発熱による染料7
の表面張力低下により、染料7が加熱されたヒーター上
面部より逃げて、染料飛翔部6の外周部に局在してしま
い、必要十分な染料7を確保することができず染料7の
飛翔が困難になる。しかし、本実施の形態のように染料
飛翔部6に小円柱体4等からなる染料飛翔用構造体が存
在していれば、毛細管現象により染料7を保持し、既述
した図51に示すような染料消失部37を生じさせるこ
となく、染料飛翔部6に必要十分な染料7を供給し続け
ることが可能となる。
【0068】上記したように、画像情報に応じて所望の
量の染料7を飛翔させるには、染料飛翔部6上に存在す
る染料7の量をコントロールする必要がある。つまり、
染料飛翔部6上に存在する染料7の量が所望の量より多
ければ、即ち、染料飛翔部6上に存在する染料7の高さ
Aが高ければ、染料7を加熱するのに想定以上のエネル
ギーが必要となり、所望の量の染料7を飛翔させること
ができない。
【0069】また、逆に染料飛翔部6上に存在する染料
7の量が所望の量より少なければ、即ち、染料飛翔部6
上に存在する染料7の高さAが低ければ、加熱時の染料
7の表面張力低下により発生する染料飛翔部6よりの染
料7の「逃げ」現象により、染料の飛翔時に染料飛翔部
6上に染料が殆ど存在しなくなり、所望の量の染料7を
飛翔させることができない。
【0070】このように、染料飛翔部6上の染料7の高
さAは、小円柱体4の高さと、染料供給路を形成する隔
壁2及び蓋3の染料飛翔部6に近い側の端縁から染料飛
翔部6にかけて形成される染料7の表面のメニスカスに
より決まる。
【0071】本実施の形態によれば、蓋3の端縁3aが
隔壁2の端縁2aよりも染料飛翔部6に近い位置に突出
しているので、染料7のメニスカス7aの衰退を抑制す
る。即ち、フォトリソグラフィ技術により形成されてい
る隔壁2の各端縁は、ミクロ的には微細な凹凸が形成さ
れて形状が安定せず、また、隔壁2の表面状態が微妙に
変化したり、この端縁から染料飛翔部までの距離が変化
したりすることにより、良好な形状のメニスカスの形成
を妨げる要因となる。従って、予め加工した蓋3の端縁
3aを隔壁2の端縁2aよりも染料飛翔部6の近傍にま
で突出させて取り付けることにより、蓋3の端縁3aか
ら前方において形成される染料7のメニスカス7aを所
望の形状に形成することができ、染料飛翔部6において
所望の染料7の高さAを保持することができる。しか
も、このヘッドチップは蓋の貼付位置の変更等で簡単に
作製することができる。
【0072】実施の形態2 図6は、第2の実施の形態によるヘッドチップ10Aの
一部分を示す平面図、図7(a)は、図6のVIIa−VIIa
線断面図、図7(b)は、図6のVIIb−VIIb線断面図で
ある。
【0073】本実施の形態は、図6及び図7(a)に示
すように。前記した第1の実施の形態における蓋3の染
料飛翔部6に対向する側に、側壁12とこの上部を覆う
蓋13を設けて染料飛翔部6上にスリット構造を形成し
たものであるが、製造工程を複雑化することなく作製す
ることができる。
【0074】そして、図7(a)に示すように、蓋13
の染料飛翔部6に近い側の端縁13aと染料飛翔部6の
中心線C1 との距離Dが15μm以上(例えば30〜1
00μm)になる位置に設置し、隔壁12の染料飛翔部
6に近い側の端縁12aと染料飛翔部6の中心線C1
の距離EがE≧Dになる位置に設置している。
【0075】従って、本実施の形態の場合は、蓋3の端
縁3aと対向する側に第2のメニスカス形成手段が形成
され、図8に示すように、染料7のメニスカス7aがこ
の第2のメニスカス形成手段によってスリット14の両
側から形成されるため、上記の図5に示した染料高さA
を更に良好な高さに保持することができる。
【0076】本実施の形態によれば、前記した第1の実
施の形態による効果に加え、第2のメニスカス形成手段
により所望な染料7のメニスカス7aの形状を更に良好
に形成することができる。
【0077】実施の形態3 図9(a)は、第3の実施の形態によるヘッドチップ1
0Bの一部分を示す平面図であり、図9(b)は、図9
(a)の IXb−IXb 線断面図である。この図におけるVI
Ia−VIIa線断面は、図7(a)と同様であるので、図示
省略する。
【0078】本実施の形態は、図9(a)に示すよう
に、前記した第2の実施の形態における蓋3とこれに対
向配置した蓋13とを一体形成した蓋3Aにより、各染
料飛翔部6に対応する位置の上方に円形のオリフィス1
1を設けたものであり、例えばオリフィス11の開口部
の大きさFを30μm以上(例えば60〜200μm)
に形成したものであるが、この場合も製造工程を複雑化
することはない。
【0079】従って、本実施の形態の場合は、オリフィ
ス11の端縁3bによって染料飛翔部6を円状に囲むメ
ニスカス形成手段が形成され、図10に示すように、染
料7のメニスカス7aがオリフィス11の全端縁3bと
染料飛翔部6との間に形成されるため、前記した第2の
実施の形態よりも更に良好な状態にメニスカス7aが形
成され、良好な染料の高さA(図5参照)に染料7を保
持することができる。更に、オリフィス11によって染
料7の飛翔方向が規制されるので、良好なドットを形成
することができる。
【0080】本実施の形態によれば、染料飛翔部6を囲
むメニスカス形成手段により染料7のメニスカス7aが
形成され、染料7の飛翔方向の規制により良好な記録が
得られるので、前記した第2の実施形態と同等、若しく
はそれ以上の良好な染料7のメニスカス7aを形成する
ことができる。
【0081】実施の形態4 図11は、第4の実施の形態によるヘッドチップ10C
の一部分を示す平面図である。この図における断面VIIa
−VIIaは、図7(a)と同様、また、断面 IXb−IXb は
図9(b)と同様であるので、図示省略する。
【0082】本実施の形態は、図11に示すように、前
記した第3の実施形態と同様に形成した蓋3Aにより、
染料飛翔部6に対応する位置の上方に方形のオリフィス
11Aを設けたものであり、オリフィス11Aの開口部
の大きさGが30μm以上(例えば60〜200μm)
に形成したものであるが、この場合も製造工程を複雑化
することはない。
【0083】従って、本実施の形態の場合は、オリフィ
ス11Aの方形の端縁3cによって染料飛翔部6を囲む
メニスカス形成手段が形成され、図10に示した前記第
3の実施の形態の場合とほぼ同様のメニスカス7aが形
成され、良好な染料7のメニスカス7aを形成すること
ができると共に、上記した第3の実施の形態と同様に染
料7の飛翔方向を規制することができる。
【0084】本実施の形態によれば、前記した第3の実
施の形態と同等のメニスカスによって第3の実施の形態
と同等の効果を得ることができる。
【0085】実施の形態5 図12は、第5の実施の形態によるヘッドチップ10D
の一部分を示す平面図であり、図13(a)は、図12
の XIIIa−XIIIa 線断面図、図13(b)は、図12の
XIIIb−XIIIb 線断面図である。
【0086】本実施の形態は、図12及び図13(b)
に示すように、染料飛翔部6を間に挟んで、前記した第
1の実施の形態における隔壁2及び蓋3と対称的に隔壁
2’及び蓋3’が対向配設され、染料飛翔部6に対して
対向する側からも染料7を供給できる構造を有するヘッ
ドチップに適用した形態であり、この場合は染料飛翔部
6の上方がスリット構造に形成されているが、製造工程
を複雑化することなく簡単に実施することができる。
【0087】上記の如く、本実施の形態の場合は、対向
配置されている隔壁2’と基板1及び蓋3’との間から
も毛細管現象によって染料7が供給され、図12に示す
ように、染料飛翔部6へは両方から染料7が供給され
る。
【0088】従って、本実施の形態の場合は、互いに対
向するそれぞれの蓋3、3’の端縁3a及び3a’によ
ってメニスカス形成手段が形成され、前記した第2の実
施の形態の場合とほぼ同様な染料7のメニスカス7a
が、図14に示すように形成される。そして、本実施の
形態の場合は、染料飛翔部6に対して両方の染料供給路
から染料7が有利に供給されるので、良好にメニスカス
7aを形成し易い。
【0089】本実施の形態によれば、前記した第2の実
施の形態と同様なメニスカス7aが形成され、更に有利
な染料の供給により、第2の実施の形態と同等若しくは
それ以上の効果を得ることができる。
【0090】実施の形態6 図15は、第6の実施の形態によるヘッドチップ10E
の一部分を示す平面図である。この図における断面 IXb
−IXb 線は図9(b)と同様、また、断面XIIIb −XIII
b 線は図13(b)と同様であるので、図示省略する。
【0091】本実施の形態は、図15に示すように、前
記した第5の実施の形態と同様に染料飛翔部6に対して
両方から染料7が供給される構造であり、蓋3A’が図
9に示した第3の実施の形態と同様に一体に形成され、
染料飛翔部6を挟んで対向配置された隔壁2、2’上に
設けられている。また、各染料飛翔部6の上方には、図
9に示した第3の実施の形態と同様に円形のオリフィス
11’が形成されているが、この場合も製造工程を複雑
化することなく作製することができる。
【0092】従って、本実施の形態の場合は、オリフィ
ス11’の全端縁3b’によってメニスカス形成手段が
形成され、上記した第5の実施の形態と同様に両側から
染料7が有利に供給されて良好なメニスカス7aを形成
し易く、上記した第3の実施の形態の場合と同様なメニ
スカス7aを形成することができると共に染料7の飛翔
方向を規制することができる。
【0093】本実施の形態によれば、前記した第3の実
施の形態と同様なメニスカスが形成されるのに加えて、
有利な染料7の供給によって、第5の実施の形態と同等
の効果を得ることができる。
【0094】実施の形態7 図16は、第7の実施の形態によるヘッドチップ10F
の一部分を示す平面図である。この図における断面 IXb
−IXb は図9(b)と同様、また、断面 XIIIb−XIIIb
は図13(b)と同様であるので図示省略する。
【0095】本実施の形態は、前記した第6の実施の形
態における円形のオリフィス11’に代えて、図11に
示した第4の実施の形態と同様な方形のオリフィス11
A’を染料飛翔部6上に形成したものであり、この場合
も製造工程を複雑化することはない。
【0096】従って、本実施の形態の場合は、図11に
示した前記第4の実施の形態の場合と同様に、方形のオ
リフィス11A’の開口部の端縁3c’によってメニス
カス形成手段が形成され、染料飛翔部6の両側からの有
利な染料7の供給により、第4の実施の形態の場合と同
様なメニスカス7aを形成することができる共に、染料
7の飛翔方向を規制することができる。
【0097】本実施の形態によれば、前記した第4の実
施の形態と同様なメニスカスが形成されるのに加えて、
有利な染料7の供給によって、上記した第6の実施の形
態と同等の効果を得ることができる。
【0098】実施の形態8 図17は、第8の実施の形態によるヘッドチップ10G
の一部分を示す平面図である。
【0099】本実施の形態は、前記した各実施の形態と
は異なり、既述の図48に示した従来例によるヘッドチ
ップの隔壁2の端縁2aの先に、隔壁2とは異なる材質
(例えば、蓋3Bと同じニッケル)からなる隔壁2Aを
メニスカス形成手段として延設したものである。そし
て、この隔壁2Aは、製造工程において形成される隔壁
2と同時に形成したものではなく、予め別途加工したも
のが貼付により延設されている。
【0100】製造工程において、フォトリソグラフィ技
術により形成される隔壁2の各端縁は、既述した如くミ
クロ的には微細な凹凸が形成されている。しかし、この
凹凸は良好な形状のメニスカスの形成を妨げる要因とな
る。従って、予め別途精密に加工した材料を貼付する
が、例えば厚さが20μmの薄いものであるため別途作
製したものを貼付している。しかし、製造工程を複雑化
することなく、メニスカスを安定に形成することができ
る。
【0101】これにより、延設による隔壁2Aの端縁2
a”が染料飛翔部6の近傍に位置し、しかも凹凸のない
精密に加工された延設部の端縁2a”によってメニスカ
スが良好な形状に形成され、染料飛翔部6における染料
7の飛翔に必要な染料7を保持させることができる。
【0102】本実施の形態によれば、延設された隔壁2
Aの端縁2a”が染料飛翔部6の近傍に位置するため、
染料飛翔部6において、染料7の飛翔に所要量の染料7
を供給できる良好な染料7のメニスカスを形成させるこ
とができる。しかも、予め加工した延設材料を貼付する
ので、延設部の隔壁2Aの端縁2a”を精密に加工する
ことができる上に、簡単に作製することができる。
【0103】実施の形態9 図18は、第9の実施の形態によるヘッドチップ10H
の一部分を示す平面図である。
【0104】本実施の形態は、前記した第8の実施の形
態が予め加工した材料の貼付による隔壁の延長であるの
に対し、図示の如く、端縁2a''' が染料飛翔部6の近
傍に位置するようなサイズのレジストシートからなる隔
壁2B全体を、予め加工して作製後に所定位置に貼付
し、メニスカス形成手段を形成したものである。
【0105】従って、隔壁2B及び蓋3Bは、ヘッドチ
ップ10Hの製造工程においてフォトリソグラフィ技術
によって形成されたものではなく、予め別途作製後に貼
付されている。これにより、隔壁2Bの先端2a''' を
凹凸なく精密に形成することができると共にヘッドチッ
プの製造工程を複雑化することなく作製することができ
る。
【0106】本実施の形態によれば、前記した第8の実
施の形態の場合と同等な効果を得ることができる。
【0107】実施の形態10 図19は、第10の実施の形態によるヘッドチップ10
Iの一部分を示す平面図である。
【0108】図示の如く、本実施の形態のヘッドチップ
10Iは、図48に示した従来例によるヘッドチップの
各隔壁2間にメニスカス形成手段としての補助壁15を
設け、しかも、この補助壁15の端縁15aが染料飛翔
部6の近傍に位置している。また、図19において仮想
線で示すように、この補助壁15の端縁15a側と対向
させた補助壁16を設けると更に効果を高めることがで
きる。但し、この補助壁16は加熱によって劣化するの
でヒーターとの間に所定の距離を保つ方がよい。
【0109】本実施の形態の補助壁15は、例えば、レ
ジストシート、ニッケルシート又はその他の材料を用
い、予め加工したものが貼付によって取り付けられ、蓋
3Bは補助壁15の貼付後に、この上に貼付されてお
り、製造工程も複雑化されることなく作製することがで
きる。
【0110】これにより、補助壁15の端縁15aが染
料飛翔部6の近傍に位置するため、本来、隔壁2の端縁
2aから染料飛翔部6にかけて形成され、染料厚みが衰
退しがちな染料7のメニスカスを、この補助壁15によ
って良好な形状に保つことが可能となる。
【0111】本実施の形態によれば、前記した第8及び
第9の実施の形態の場合と同等な効果を得ることができ
る。
【0112】次に、上記した実施の形態のヘッドチップ
の概略の製造方法をその製造工程の順に説明する。図2
0〜図32は、各工程における概略断面図であり、図3
3〜図40はこの工程に対応した一部分の工程を示す概
略平面図である。
【0113】まず、図20に示すように、本実施形態の
ヘッドチップは、放熱特性の良好な(熱電導率の高い)
シリコンウエハをヒータチップの基板1として用いた。
そして、この上に熱酸化あるいはCVD(化学的気相成
長法)等によってSiO2 層39を厚さ1〜2μm程度
成膜する。このSiO2 膜はヒータ直下で蓄熱層として
の働きをするので、SiO2 層39の厚さ、さらにはベ
ースとなるアルミニウムヒートシンクの放熱特性を考慮
してその厚さを決定する必要がある。
【0114】次いで、図21に示すように、SiO2
39上に減圧CVD法等によって抵抗体(発熱体)とな
るポリシリコン層40を厚さ0.4μm程度に成膜す
る。ポリシリコン層40はリン(P)をドープすること
によってシート抵抗が4kΩ程度になるように成膜す
る。
【0115】次いで、図22に示すように、ポリシリコ
ン層40上にアルミニウム41をスパッタ法によって
0.5μm程度成膜する。この場合、導体としてはアル
ミニウム以外にも金、銅、白金等の金属を用いることが
できる。
【0116】次いで、図23(図33の XXIII−XXIII
線断面図)及び図33に示すように、ヒータ5を形成す
る部分のポリシリコン層40を露出させるために、フォ
トレジストを所定パターンに形成し、エッチング液でそ
の部分のアルミニウム層41を選択的に除去する。図3
3はこの工程に対応する平面図である。アルミニウム4
1のエッチング液としてはリン酸:硝酸:酢酸:水=
4:1:4:1の比で混合した混酸を用いる。但し、図
面ではヒータ5を4個示したが、実際はそれ以上存在す
る(以下、同様)。
【0117】次いで、図24(図34のXXIV−XXIV線断
面図)及び図34に示すように、各ヒータ5に導通する
ように配線パターンをフォトレジストで形成した後、こ
れをマスクにして上記アルミニウム・エッチング液でア
ルミニウム41を図34に示すような共通電極41A及
び個別電極41Bの導体パターンにエッチングする。
【0118】次いで、図25(図35の XXV−XXV 線断
面図)及び図35に示すように、アルミニウム・エッチ
ング液ではポリシリコンはエッチングされないので、上
記のフォトレジストをマスクとしてRIE(リアクティ
ブ・イオン・エッチング)法でCF4 ガス(フッ化炭素
ガス)によってポリシリコン層40をアルミニウム41
と同様のパターンにエッチングする。
【0119】この時、ヒータ部6のポリシリコン層40
上にはフォトレジストがあるので、この部分のポリシリ
コン層40はエッチングされない。これにより、はじめ
にポリシリコン層41を露出させた部分以外はアルミニ
ウム41とポリシリコン層40が同じ形に導体パターン
として加工され、後の工程で行う加熱処理によってアル
ミニウムとポリシリコンがオーミックコンタクトし、導
体として機能する。ポリシリコンが露出した部分は高抵
抗の抵抗体となり抵抗加熱ヒータ5として機能する。
【0120】次いで、図26に示すように、SiO2
42を全面にCVD法によって6μm程度成膜して、4
50℃で30分間窒素雰囲気中でアニールし、ポリシリ
コンとアルミニウム電極のオーミックコンタクトがとれ
るようにシリンダ処理する。
【0121】次いで、図27に示すように、小円柱体と
染料収容部を形成する際のメタルマスクとなるクロム層
45をスパッタ法で0.2μm程度成膜する。
【0122】次いで、図28に示すように、小円柱体と
染料収容部を形成するために所定パターンをフォトレジ
ストで形成し、RIE法で塩素と酸素の混合ガスによっ
て不要なクロム膜を除去し、メタルマスク45を形成す
る。図36が図28に対応する平面図であるが、図36
においては、図28におけるSiO2 層44は図示省略
しメタルマスク45を示している。
【0123】次いで、図29に示すように、電極取り出
し用のボンディングパッド部46及び47を開口させる
ための所定パターンをフォトレジストで形成し、RIE
でSiO2 層44を1μmエッチングする。これは、染
料収容部と小円柱体の群を形成する次の工程において、
ウエハー上に存在する全ての電極取り出し用ボンディン
グパッド部を確実に開口させるために行う。
【0124】次いで、図30(図37の XXX−XXX 線断
面図)及び図37に示すように、所定パターンに形成さ
れたクロム膜をマスクとしてRIEを行い、SiO2
44に染料収容部9と小円柱体4の群(本数は省略して
図示)とをそれぞれ形成する。染料収容部9と小円柱体
4の群は1個のヒータ5にそれぞれ1組ずつ形成され
る。この時に、電極取り出し用ボンディングパッド部4
6、47の開口も同時に行い、電極のアルミニウムを露
出させる。なお、図37においても、図30におけるS
iO2 層44は図示省略している。また、図30におい
て仮想線で示した符号50は後述する囲い壁を示してい
る。
【0125】次いで、図31(図38のXXXI−XXXI線概
略断面図)及び図38に示すように、厚み25μm程度
のドライフィルム(シートレジスト)をラミネートし、
染料供給路の隔壁2として所定パターンにパターニング
する。
【0126】なお、第2〜第4の実施の形態における側
壁12は、この工程において隔壁2と同様にパターニン
グ形成してもよく、または、第8の実施の形態における
延設隔壁2A、第9の実施の形態における隔壁2B及び
第10の実施の形態における補助壁15と同様に貼付し
て形成する。
【0127】更に、図32(図39の XXXII−XXXII 線
概略断面図)及び図39に示すように、予め精密に加工
した厚さ25μm程度のニッケルシートからなるインク
供給路の蓋3の端縁3aを隔壁2の端縁2aよりも突出
させて熱圧着により形成する。
【0128】また、第2の実施の形態における側壁12
上の蓋13は、この工程において上記の如く側壁12を
形成後に取り付ける。また、第3〜第7の実施の形態に
おける蓋はそれぞれのオリフィス又はスリット構造を形
成して熱圧着する。
【0129】上記のようにして、幅がヒータ5の間隔、
高さが25μm程度のトンネル状の染料供給の分岐路8
が形成され、毛細管現象により気化部へ過不足なく染料
が供給される。また、隔壁2がなく、分岐路を形成しな
い染料供給路の場合でも蓋3で覆うことにより毛細管現
象で染料を供給することができる。
【0130】このようにシリコン基板1上に気化部6の
ヒータ5及び配線導体、染料収容部9ならびに分岐路8
を一体に形成し、所定のヘッドチップの大きさにカット
して、ヘッドチップは完成する。
【0131】そして、このヘッドチップの各ヒータ5を
画像データに対応した信号で駆動するため、既述の図4
2に示したようにドライバIC26が実装され、ガラス
エポキシからなるプリント基板28上に銅線によりドラ
イバIC26とコネクタ30とを結線できるように配線
を形成する。
【0132】ヘッドチップ上の電極とドライバIC26
及びドライバIC26とプリント基板28上のコネクタ
30との配線との接続は、それぞれ直径25ミクロンの
金線をワイヤーボンドで接続する。更に、ドライバIC
26とボンディングしたワイヤーを保護するために、シ
リコン系のJCR(ジャンクション・コーティング・レ
ジン)を塗布し熱硬化させる。
【0133】上記の如く作製したヘッドチップは、既述
した図42〜図45に示すように、ベース25に接着さ
れ、更にカバー32が取り付けられて、既述した図46
に示すシリアル方式、または図47に示すライン方式の
プリンタヘッドとして使用する。
【0134】本実施の形態の製造方法によれば、既述し
た先願発明の製造工程を大幅に変更することなく、しか
も複雑化させることもなく製造することができる。
【0135】また、例えば図40に示すように、先願発
明(特開平7−354115号公報)と同様に、それぞ
れの染料飛翔部6を取り囲むSiO2 からなる第2の隔
壁50(図30においては仮想線で表示)を形成し、こ
の上に端縁3aが染料飛翔部6の近傍に位置した蓋3を
取り付ければ、この端縁3aと第2隔壁50とによって
良好な染料のメニスカスを形成させることもできる。
【0136】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
上述の実施の形態は本発明の技術的思想に基づいて種々
の変形が可能である。
【0137】例えば、ヒータチップや記録ヘッドの各部
の構造、形状、材質等も前記以外に変化させて良い。ま
た、記録の際には、被記録体が移動する、或いは記録ヘ
ッドと被記録体とが共に移動して両者が相対的に移動す
るようにしても良い。
【0138】また、上述したヒータ6の形状、材質、サ
イズ等については種々のもの、或いは組み合わせを採用
することができる。基板1はアルミナ等のセラミックス
で形成し、発熱体、断熱材、基板によってヘッドの熱特
性を調節してもよい。
【0139】染料飛翔部に形成する小円柱体4はその高
さ、平面又は断面形状、密度、材質等を変化させてもよ
い。例えば、柱状体に対応した形(丁度、ネガ−ポジ反
転した形状)にフォトレジストでパターンを形成し、電
解めっき法でニッケル等の金属の柱を形成してもよい。
この場合下地層として導電性のある膜を予め形成してお
く必要がある。
【0140】めっき法による柱状体の形成法は、SiO
2 の柱状体形成法に比べてSiO2の成膜、メタルマス
クの形成、SiO2 のエッチング等の時間のかかるプロ
セスを省略できるので、短時間に柱状体を形成でき、量
産性に優れている。
【0141】また、染料飛翔部の構造は、上述した柱状
体以外にも、壁状体やビーズ集合体、繊維体等で形成し
たものであってもよい。
【0142】また、染料を収容する染料収容部の数やド
ット数、及びこれに対応した発熱体や飛翔部の数は種々
変更してよいし、その配列形状やサイズ等も上述したも
のに限定されることはない。
【0143】また、記録染料についても、マゼンタ、イ
エロー、シアンの3色として(更には、黒を加えた)フ
ルカラーの記録を行うほか、2色印刷、1色のモノカラ
ー又は白黒の記録を行うことができる。
【0144】また、発熱体を金属又は金属系でも形成で
きる。ヘッドベース材をアルミニウム、セラミックス等
の高熱伝導材で形成し、発熱体、断熱材、ヘッドベース
材によって記録ヘッドの熱特性を調整してもよい。
【0145】
【発明の作用効果】上記した如く、本発明は、被記録体
に対向配置され、隔壁によって形成された記録材供給路
を経由して記録材が供給され、この記録材を前記被記録
体に飛翔させるための記録材飛翔部を有する記録装置に
おいて、前記記録材飛翔部側の前記隔壁の端縁位置と同
じか或いは前記端縁位置よりも前記記録材飛翔部に近い
位置に先端を有し、予め加工されたメニスカス形成手段
が取り付けられ、少なくとも前記先端と前記記録材飛翔
部との間に前記記録材のメニスカスが形成されるので、
記録材が途切れることなく記録材飛翔部に供給され、記
録材の飛翔が十分に行えるような記録材のメニスカスを
形成させることができる。その結果、被記録体に対して
良好な記録が行えるため、記録装置としての製品の歩留
りを高めると共に、コストの低減が可能となる。しか
も、前記メニスカス形成手段は予め加工されてから取り
付けたものであるから、既述した如きリソグラフィーな
どの後加工の問題点がなく、安定な形状と表面状態で取
り付けられ、記録材飛翔部との間の距離が一定し、メニ
スカス(従って記録材の高さ)が常に一定となり、良好
な記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるヘッドチップ
の一部分を示す概略平面図である。
【図2】図1のII−II線概略断面図である。
【図3】図1の III−III 線縮小概略断面図である。
【図4】図2の部分への染料の導入及びメニスカスを示
す概略断面図である。
【図5】同、染料飛翔部近傍におけるメニスカスを示す
拡大断面図である。
【図6】同、第2の実施の形態によるヘッドチップの一
部分を示す概略平面図である。
【図7】同、ヘッドチップを示し、(a)は図6のVIIa
−VIIa線概略断面図、(b)は図6のVIIb−VIIb線概略
断面図である。
【図8】図7(a)の部分への染料の流入及びメニスカ
スを示す概略断面図である。
【図9】同、第3の実施の形態によるヘッドチップを示
し、(a)はその一部分の概略平面図、(b)は(a)
のIX−IX線概略断面図である。
【図10】図9の部分における染料のメニスカスを示す
概略断面図である。
【図11】同、第4の実施の形態によるヘッドチップの
一部分を示す概略平面図である。
【図12】同、第5の実施の形態によるヘッドチップの
一部分を示す概略平面図である。
【図13】図12の断面を示し、(a)は図12の XII
Ia−XIIIa 線概略断面図、(b)は図12の XIIIb−XI
IIb 線概略断面図である。
【図14】図12の部分における染料のメニスカスを示
す概略断面図である。
【図15】同、第6の実施の形態によるヘッドチップの
一部分を示す概略平面図である。
【図16】同、第7の実施の形態によるヘッドチップの
一部分を示す概略平面図である。
【図17】同、第8の実施の形態によるヘッドチップの
一部分を示す概略平面図である。
【図18】同、第9の実施の形態によるヘッドチップの
一部分を示す概略平面図である。
【図19】同、第10の実施の形態によるヘッドチップ
の一部分を示す概略平面図である。
【図20】同、ヘッドチップの製造工程の一工程を示す
概略断面図である。
【図21】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図22】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図23】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図24】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図25】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図26】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図27】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図28】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図29】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図30】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図31】同、他の一工程を示す概略断面図である。
【図32】同、更に他の一工程を示す概略断面図であ
る。
【図33】同、ヘッドチップの製造工程の一工程を示す
概略平面図である。
【図34】同、他の一工程を示す概略平面図である。
【図35】同、他の一工程を示す概略平面図である。
【図36】同、他の一工程を示す概略平面図である。
【図37】同、他の一工程を示す概略平面図である。
【図38】同、他の一工程を示す概略平面図である。
【図39】同、更に他の一工程を示す概略平面図であ
る。
【図40】同、他の実施の形態によるヘッドチップの一
部分を示す概略平面図である。
【図41】従来例による熱転写方式のプリンタの要部を
示す概略図である。
【図42】先願発明によるプリンタヘッドからカバーを
取り外した状態を示す平面図である。
【図43】同ヘッドにカバーを取り付けた状態を示す平
面図である。
【図44】同、プリンタヘッドによる記録状態を示す概
略断面図である。
【図45】同、プリンタヘッドによる記録状態を示す概
略側面図である。
【図46】同、プリンタヘッドのシリアル方式による使
用状態を示す概略斜視図である。
【図47】同、プリンタヘッドのライン方式による使用
状態を示す概略斜視図である。
【図48】同、ヘッドチップの一部分を示す概略平面図
である。
【図49】図48のXXXXIX−XXXXIX線概略断面図であ
る。
【図50】図49の部分における染料のメニスカスを示
す概略断面図である。
【図51】同、ヘッドチップにおける染料消失部を示す
一部分の概略平面図である。
【符号の説明】
1…基板、2、2A、2B…隔壁、2a、2a'、2a"、
3a、3b、3c、3b'、3c'、12a、13a…端縁 3A、3A’、3B、13…蓋、4…小円柱体、5…ヒ
ータ、6…染料飛翔部、7…染料、7a…メニスカス、
8…分岐路、9…染料収容部、10、10A〜10I、
31…ヘッドチップ、11、11’、11A、11A’
…オリフィス開口部、12…側壁、14…スリット、1
5、16…補助壁、18…送りローラ、19…プラテ
ン、20…記録ヘッド、21…送り軸、22…連結材、
23…可動片、24…染料貯留部、25…ベースプレー
ト、25a…一端、26…ドライバIC、27…コーテ
ィング材(JCR)、28…プリント基板、29…染料
導入孔、30…コネクタ端子、32…カバー、33…
溝、34…記録紙、36a…毛細管部、36b…隔壁間
部、36c…連通部、37…染料消失部、39、44…
SiO2 層、40…ポリシリコン層、41…アルミニウ
ム電極、41A…共通電極、41B…個別電極、45…
クロム膜、46、47…スルーホール、48…電極取り
出し部、50…囲い壁、A…染料の厚み、B、D…蓋端
縁と飛翔部中心との距離、C、E…隔壁端縁と飛翔部中
心との距離、C1 …飛翔部中心線、F、G…オリフィス
開口の大きさ、S、S’…走査方向

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録体に対向配置され、隔壁によって
    形成された記録材供給路を経由して記録材が供給され、
    この記録材を前記被記録体に飛翔させるための記録材飛
    翔部を有する記録装置において、 前記記録材飛翔部側の前記隔壁の端縁位置と同じか或い
    は前記端縁位置よりも前記記録材飛翔部に近い位置に先
    端を有し、予め加工されたメニスカス形成手段が取り付
    けられ、 少なくとも前記先端と前記記録材飛翔部との間に前記記
    録材のメニスカスが形成されることを特徴とする記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記隔壁が前記記録材供給路の側壁をな
    し、前記側壁上に取り付けられた蓋部と共に前記記録材
    供給路を形成し、前記蓋部が前記メニスカス形成手段と
    して前記記録材飛翔部の近傍にまで延設されている、請
    求項1に記載した記録装置。
  3. 【請求項3】 前記蓋部に加えて、前記記録材飛翔部に
    関し前記蓋部とは反対側に、予め加工された第2のメニ
    スカス形成手段が取り付けられ、この第2のメニスカス
    形成手段が前記記録材飛翔部との間に前記記録材のメニ
    スカスを形成する、請求項2に記載した記録装置。
  4. 【請求項4】 前記蓋部が前記記録材飛翔部上に開口部
    を有している、請求項2に記載した記録装置。
  5. 【請求項5】 前記メニスカス形成手段が前記隔壁の前
    記端縁位置と前記記録材飛翔部との間に取り付けられて
    いる、請求項1に記載した記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録材供給路を形成するための隔壁
    が、前記端縁位置よりも前記記録材飛翔部に近い位置に
    先端を有するように予め加工され、前記メニスカス形成
    手段として取り付けられている、請求項2に記載した記
    録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録材飛翔部が、前記記録材を保持
    する凹凸構造を有している、請求項1に記載した記録装
    置。
  8. 【請求項8】 共通の記録材供給路から分岐して、前記
    記録材飛翔部へ前記記録材を供給するための分岐路が前
    記隔壁によって前記記録材供給路として設けられてい
    る、請求項1に記載した記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録材が加熱によって、前記記録材
    飛翔部と非接触状態で対向配置された前記被記録体へ飛
    翔するようにした、請求項1に記載した記録装置。
  10. 【請求項10】 被記録体に対向配置され、隔壁によっ
    て形成された記録材供給路を経由して記録材が供給さ
    れ、この記録材を前記被記録体に飛翔させるための記録
    材飛翔部を有する記録装置を製造するに際し、 前記隔壁を形成する工程と、 前記記録材飛翔部側の前記隔壁の端縁位置と同じか或い
    は前記端縁位置よりも前記記録材飛翔部に近い位置に先
    端を有する形状にメニスカス形成手段を予め加工する工
    程と、 少なくとも前記先端と前記記録材飛翔部との間に前記記
    録材のメニスカスが形成されるように前記メニスカス形
    成手段を取り付ける工程とを有する、記録装置の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記記録材供給路の側壁をなす前記隔
    壁と、前記側壁上に取り付けられた蓋部とによって前記
    記録材供給路を形成し、前記蓋部を前記メニスカス形成
    手段として前記記録材飛翔部の近傍にまで延設して取り
    付ける、請求項10に記載した記録装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記蓋部に加えて、前記記録材飛翔部
    に関し前記蓋部とは反対側に、予め加工した第2のメニ
    スカス形成手段を取り付け、この第2のメニスカス形成
    手段が前記記録材飛翔部との間に前記記録材のメニスカ
    スを形成する、請求項11に記載した記録装置の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記記録材飛翔部上に開口部を有する
    前記蓋部を取り付ける、請求項11に記載した記録装置
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記メニスカス形成手段を前記隔壁の
    前記端縁位置と前記記録材飛翔部との間に取り付ける、
    請求項10に記載した記録装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記記録材供給路を形成するための隔
    壁を、前記端縁位置よりも前記記録材飛翔部に近い位置
    に先端を有するように予め加工し、前記メニスカス形成
    手段として取り付ける、請求項10に記載した記録装置
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記記録材を保持する凹凸構造として
    前記記録材飛翔部を形成する、請求項10に記載した記
    録装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 共通の記録材供給路から分岐して、前
    記記録材飛翔部へ前記記録材を供給するための分岐路を
    前記隔壁によって前記記録材供給路として設ける、請求
    項10に記載した記録装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記記録材が加熱によって、前記記録
    材飛翔部と非接触状態で対向配置された前記被記録体へ
    飛翔するようにした記録装置を製造する、請求項10に
    記載した記録装置の製造方法。
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