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JPH11250580A - 情報再生装置 - Google Patents

情報再生装置

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Publication number
JPH11250580A
JPH11250580A JP10047980A JP4798098A JPH11250580A JP H11250580 A JPH11250580 A JP H11250580A JP 10047980 A JP10047980 A JP 10047980A JP 4798098 A JP4798098 A JP 4798098A JP H11250580 A JPH11250580 A JP H11250580A
Authority
JP
Japan
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detection signal
signal
digital
information
sampling
Prior art date
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Granted
Application number
JP10047980A
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English (en)
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JP3795218B2 (ja
Inventor
Hiroshi Nishiwaki
宏 西脇
Hideki Hayashi
英樹 林
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Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Electronic Corp filed Critical Pioneer Electronic Corp
Priority to JP04798098A priority Critical patent/JP3795218B2/ja
Priority to US09/258,150 priority patent/US6552988B1/en
Publication of JPH11250580A publication Critical patent/JPH11250580A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3795218B2 publication Critical patent/JP3795218B2/ja
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    • G11INFORMATION STORAGE
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    • G11B27/00Editing; Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Monitoring; Measuring tape travel
    • G11B27/10Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Measuring tape travel
    • G11B27/19Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Measuring tape travel by using information detectable on the record carrier
    • G11B27/24Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Measuring tape travel by using information detectable on the record carrier by sensing features on the record carrier other than the transducing track ; sensing signals or marks recorded by another method than the main recording
    • GPHYSICS
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
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    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/004Recording, reproducing or erasing methods; Read, write or erase circuits therefor
    • G11B7/005Reproducing
    • GPHYSICS
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    • G11B2220/21Disc-shaped record carriers characterised in that the disc is of read-only, rewritable, or recordable type
    • G11B2220/215Recordable discs
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    • GPHYSICS
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    • G11B2220/25Disc-shaped record carriers characterised in that the disc is based on a specific recording technology
    • G11B2220/2537Optical discs
    • G11B2220/2545CDs
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    • G11B2220/2537Optical discs
    • G11B2220/2562DVDs [digital versatile discs]; Digital video discs; MMCDs; HDCDs
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
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    • G11B7/007Arrangement of the information on the record carrier, e.g. form of tracks, actual track shape, e.g. wobbled, or cross-section, e.g. v-shaped; Sequential information structures, e.g. sectoring or header formats within a track
    • G11B7/00718Groove and land recording, i.e. user data recorded both in the grooves and on the lands

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 DVD−RAM1からのディジタル情報等の
再生時において、雑音成分の有効な除去とディジタル情
報等の広い周波数帯域に渡る再生とを両立することが可
能であると共に、ディジタル情報等に忠実で正確な再生
ができ、且つ再生速度の変化にも対応して有効に雑音を
除去してディジタル情報等を再生し得る情報再生装置を
提供する。 【解決手段】 ディジタル情報を読み出して異なる中心
レベル毎に検出信号Spp及びSpp'を生成し、各検出信
号Spp及びSpp'を標本化して異なる中心レベル毎にデ
ィジタル検出信号Sqを夫々生成し、各ディジタル検出
信号Sq毎に夫々含まれる夫々の中心レベルに最も近い
標本値である中心レベル標本値を夫々抽出して各ディジ
タル検出信号Sqの直流レベルを夫々検出し、当該各直
流レベルを各ディジタル検出信号Sqから減算してディ
ジタル検出信号Sqを夫々補正しディジタル情報を復号
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来のCD(Comp
act Disk)よりも約4倍に記録容量を高めると共にデ
ィジタル情報の記録/再生が複数回に渡って可能な記録
媒体であるDVD−RAM(DVD-Random Access Memo
ry)に記録されているディジタル情報を再生する情報再
生装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来のCDよりも記録容量を約4
倍に向上させると共に複数回の記録/再生が可能な記録
媒体であるDVD−RAMに関する研究開発が活発に行
われている。
【0003】ここで、このDVD−RAMの記録フォー
マットについてその概要を説明すると、当該DVD−R
AMにおいては、いわゆるランドトラックとグルーブト
ラックとがその半径方向に互いに隣接しつつスパイラル
状に形成されており、記録すべきディジタル情報は当該
ランドトラックとグルーブトラックの双方に記録され
る。
【0004】また、DVD−RAMに記録されるディジ
タル情報は、予め設定された所定の情報量を有するセク
タ毎に分割されており、更に各ランドトラックとグルー
ブトラックも当該セクタ毎に分割されている。
【0005】そして、当該セクタの境界部には、ディジ
タル情報のDVD−RAM上の記録位置を示すアドレス
情報等を含む記録/再生時に必要な制御情報が予め記録
されている制御領域が形成されている。このとき、各ラ
ンドトラック又はグルーブトラックにおける上記制御領
域は、DVD−RAMにおける同一の半径上にその中心
から見て放射状に形成されている。
【0006】更に、当該制御領域内には、当該制御領域
を二分するトラック方向の長さを有し且つランドトラッ
ク又はグルーブトラックのいずれか一方と同じ半径方向
の幅を有する二つの制御情報記録部が、相互に半径方向
に二分の一トラックづつ反対方向に夫々偏倚して形成さ
れており、この制御情報記録部内に上記制御情報が記録
されている。
【0007】ここで、上述した記録フォーマットを有す
るDVD−RAMに記録されているディジタル情報を再
生する際には、レーザ光等の光ビームを上記ランドトラ
ック及びグルーブトラック並びに制御領域に照射すると
共にその反射光を用いて再生を行うこととなるが、この
とき、当該反射光を受光するディテクタはDVD−RA
Mの回転における接線方向に平行な分割線により二分割
されており、ランドトラック及びグルーブトラック上の
ディジタル情報については当該分割されたディテクタ同
士の和信号に基づいてディジタル情報を再生し、一方、
制御領域内の制御情報については、当該分割されたディ
テクタ同士の差信号に基づいて当該制御情報を再生する
構成となっている。なお、制御情報を差信号により検出
するのは、上記制御情報記録部の偏倚の方向を検出して
ランドトラック上のディジタル情報の再生からグルーブ
トラック上のディジタル情報の再生へ、又はグルーブト
ラック上のディジタル情報の再生からランドトラック上
のディジタル情報の再生へ切り替える時のタイミングを
検出するためである。
【0008】そして、上述のように和信号と差信号を使
い分けて制御情報とディジタル情報の再生を行う場合に
は、一の制御領域内における一の制御情報記録部からの
反射光に基づく検出信号(上記差信号)と、当該一の制
御領域中における他方の制御情報記録部からの反射光に
基づいて生成される検出信号(上記差信号)と、ランド
トラック又はグルーブトラックからの反射光に基づいて
生成される検出信号(上記和信号)とでは、夫々にその
中心レベルが異なったものとなる。
【0009】一方、上述した記録フォーマットで記録さ
れているDVD−RAM上のディジタル情報を再生する
ための再生装置においては、夫々の領域からの検出信号
の高域減衰特性をイコライザ等により補正した後、アナ
ログハイパスフィルタに入力して当該検出信号に夫々含
まれている直流成分を除去した後二値化して、上記ディ
ジタル情報を再生することとなる。
【0010】ここで、図12を用いて上記DVD−RA
Mの再生装置についてその概要を説明する。
【0011】図12(a)に示すように、従来の情報再
生装置Jは、スピンドルモータ100と、スピンドルサ
ーボ回路101と、ピックアップ102と、アンプ10
3と、アナログイコライザ104と、アナログハイパス
フィルタ105と、2値化回路106と、サンプラ10
7と、PLL(Phase Locked Loop)108と、復調
回路109と、誤り訂正回路110と、インターフェー
ス111とにより構成されている。
【0012】また、2値化回路106は、図12(b)
に示すように、コンパレータ106a、106b及び1
06cと、閾値制御部106d、106e及び106f
と、スイッチ106gとにより構成されている。
【0013】更に、アナログハイパスフィルタ105
は、コンデンサ112と、抵抗113により構成されて
いる。
【0014】次に、概要動作を説明する。
【0015】スピンドルモータ100は、スピンドルサ
ーボ回路101の制御の下、ディジタル情報が記録され
ているDVD−RAM1を所定の回転数で回転させる。
【0016】そして、当該回転するDVD−RAM1に
対して、ピックアップ102は光ビームBを照射し、そ
の反射光を電気信号に変換してDVD−RAM1に記録
されているディジタル情報及び制御情報に対応する検出
信号Sppを生成し、アンプ103に出力する。このと
き、当該検出信号ppには、ディジタル情報を検出した検
出信号Sppである和信号と、上記制御情報を検出した検
出信号Sppである差信号とが時間的に分離されて含まれ
ている。
【0017】次に、アンプ103は、入力された検出信
号Spp(和信号と差信号)を所定の増幅率で増幅し、ア
ナログイコライザ104に出力する。
【0018】そして、アナログイコライザ104は、本
来的に高域減衰特性を有する検出信号Sppの高域部分を
強調し、周波数特性を補正する。
【0019】ここで、上記周波数特性が補正された検出
信号Spp(和信号と差信号)は、DVD−RAM1の反
射率変動や屈折率変動、光ビームBのサーボ機構の追従
誤差等に起因する低い周波数の雑音成分を夫々含んでい
る。そこで、当該周波数特性が補正された検出信号Spp
は、アナログハイパスフィルタ105に入力され、当該
アナログハイパスフィルタ105により直流成分を含む
当該低周波雑音成分が除去され、アナログ検出信号Sp
として出力される。このアナログ検出信号Spにおいて
は、その中心レベルが和信号又は差信号毎に予め設定さ
れた基準電圧と一致していることとなる。
【0020】次に、2値化回路106は、アナログ検出
信号Spの電圧と上記予め設定されている基準電圧(例
えば、ゼロ電位レベル)とを和信号及び差信号毎に比較
し、“1”又は“0”のパルス信号(DVD−RAM1
に記録されているディジタル情報又は制御情報に対応し
たパルス信号)So'を出力する。
【0021】ここで、2値化回路106の動作について
図12(b)を用いて具体的に説明すると、DVD−R
AM1上の各制御情報記録部毎に異なる中心レベルを有
する二つの差信号については、夫々コンパレータ106
aと106bとに入力され、閾値制御部106d及び1
06eから夫々出力される閾値と比較されて2値化され
スイッチ106gに入力される。このとき、閾値制御部
106dは一の制御情報記録部からの差信号の中心レベ
ルに相当する閾値を出力し、コンパレータ106aは当
該閾値と差信号とを比較して当該差信号を2値化する。
また、閾値制御部106eは他方の制御情報記録部から
の差信号の中心レベルに相当する閾値を出力し、コンパ
レータ106bは当該閾値と差信号とを比較して当該差
信号を2値化する。
【0022】一方、ディジタル情報に対応する和信号に
ついては、コンパレータ106cに入力され、閾値制御
部106fから出力される閾値(ランドトラック又はグ
ルーブトラックからの和信号の中心レベルに相当する閾
値)と比較されて2値化されスイッチ106gに入力さ
れる。
【0023】これによりスイッチ106gは、和信号及
び各差信号が検出されるタイミングで各コンパレータ1
06a乃至106cからの2値化信号を切り替え、当該
和信号及び各差信号を2値化したパルス信号So'を出力
する。
【0024】そして、PLL108は、当該パルス信号
So'に位相同期したクロック信号を生成する。
【0025】そして、サンプラ107は、PLL108
からのクロック信号に基づいて2値化回路106からの
パルス信号So'をサンプリングし、制御情報又はディジ
タル情報に対応するディジタルデータを出力する。
【0026】その後、当該ディジタルデータは、復調回
路109において所定の復調方式(例えば、DVD−R
AM1のディジタル情報を再生するときには8/16復
調方式)により復調され、誤り訂正回路110において
誤り訂正が施された後、インターフェース111を介し
て外部の例えばホストコンピュータ等に出力される。
【0027】その後、復調されたディジタル情報は再生
そのものに用いられ、一方再生された制御情報は、再生
時のピックアップ102の移動先の設定等に用いられ
る。
【0028】なお、アナログハイパスフィルタ105の
カットオフ周波数fcは、図12(a)に示すコンデン
サ112の容量をC、抵抗113の抵抗値をRとする
と、
【数1】fc=1/2πCR となる。
【0029】また、DVD−RAM1の回転数の制御に
ついては、そのディスク上の位置によって回転速度を異
ならせる可変速再生(いわゆるZCLV(Zoned Const
antLine Verocity)方式)が一般的に用いられてい
る。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記DVD−
RAM1に記録されているディジタル情報を再生した場
合に、その周波数帯域(上記検出信号Spp(和信号と差
信号)の周波数帯域)は概ね数百ヘルツから数メガヘル
ツの帯域に分布している。これに対して、外乱等の再生
に不要な雑音の周波数帯域は直流から概ね数十キロヘル
ツまでの帯域に分布している。
【0031】従って、数百ヘルツから数十キロヘルツま
での周波数帯域については、外乱による雑音と本来再生
すべきディジタル情報又は制御情報とが共存している。
よって、従来のアナログハイパスフィルタを用いた場合
には、雑音を完全に除去できるようにカットオフ周波数
を高く設定するとディジタル情報又は制御情報の低周波
成分も除去してしまい、他方、ディジタル情報又は制御
情報が完全に通過できるようにカットオフ周波数を低く
設定すると雑音も通過させてしまい、結局、雑音の除去
とディジタル情報又は制御情報の通過とを両立させるこ
とが困難であるという問題点があった。
【0032】更に、DVD−RAM1に記録されている
ディジタル情報又は制御情報は、周知のように、複数種
類の長さのピットの組み合わせにより記録されている。
このとき、図13に示すように、例えばディジタル情報
としての記録符号Siにおいて、長さPlの長いハイレベ
ルが連続した後、長さPsの短いハイレベルが連続した
とすると、記録符号Siの波形は図13最上段に示すよ
うになる。ここで、図13最上段中の点線は記録符号S
iの平均値を示しており、前半(長さPlの長いハイレベ
ルが連続する期間)は平均値は高めとなり、後半(長さ
Psの短いハイレベルが連続する期間)は平均値が低め
となる。この平均値の変動がディジタル情報の低周波成
分に相当している。なお、この場合、DVD−RAM1
の記録面上では長いピットが連続した後、短いピットが
連続することとなる。
【0033】そして、当該ピットを検出してディジタル
情報を再生することにより記録符号Siに対応して得ら
れる検出信号Spp(和信号)は図13中2段目に示す波
形となる。ここで、図13中2段目における点線は検出
信号Sppにおける平均値を示しており、上記記録符号S
iに対応して前半は平均値が高めとなっており、後半は
平均値が低めとなっている。更に、黒丸は検出信号Spp
とゼロ電位レベルとの交点であるゼロクロス点を示して
いる。
【0034】次に、当該検出信号Spp(和信号)をアナ
ログハイパスフィルタ105を通して得られるアナログ
検出信号Spは、図13中上から3段目に示す波形とな
る。ここで、点線は、検出信号Spp等の場合と同様にア
ナログ検出信号Spの平均値を示しており、黒丸は、ア
ナログ検出信号Spにおける検出信号Sppのゼロクロス
点に対応する点を示している。
【0035】この波形から解るように、アナログハイパ
スフィルタ105が検出信号Sppの低周波成分を除去し
た結果、アナログ検出信号Spの平均値については、前
半も後半も同じ一定のゼロ電位レベルとなる。また、検
出信号Sppにおけるゼロクロス点(黒丸)は、アナログ
検出信号Spにおいては前半はゼロ電位レベルより低い
負レベルとなり、後半はゼロ電位レベルよりも高い正レ
ベルとなる。すなわち、検出信号Sppの段階でゼロクロ
ス点であったところが、アナログ検出信号Spでは正側
又は負側にずれることとなる。
【0036】従って、このアナログ検出信号Sp(和信
号)がゼロ電位レベルよりも高いか又は低いか、すなわ
ち、正か又は負かのみをコンパレータ106で検出して
再生すると、図13中最下段に示す波形を有するパルス
信号So'となるが、このパルス信号So'におけるハイレ
ベル期間の長さPl'又はPs'は、上記記録符号Siにお
けるハイレベル期間の長さPl又はPsとは異なった長さ
となっている。
【0037】このことは、換言すれば、アナログハイパ
スフィルタ105がディジタル情報又は制御情報の低周
波成分を除去した結果、再生すべきディジタル情報又は
制御情報とは異なった情報を再生してしまうという問題
点があることを示している。
【0038】更にまた、上述した可変速再生において
は、再生されるアナログ検出信号の周波数帯域も変化す
るが、従来のアナログハイパスフィルタではカットオフ
周波数が一定であるため、当該周波数帯域の変化に対応
して有効に雑音成分を除去できないという問題点もあっ
た。
【0039】そこで、本発明は、上記各問題点に鑑みて
なされたもので、その課題は、DVD−RAM1に記録
されているディジタル情報の再生時において、雑音成分
の有効な除去とディジタル情報又は制御情報のなるべく
広い周波数帯域に渡る再生とを両立することが可能であ
ると共に、ディジタル情報又は制御情報に忠実で正確な
再生ができ、且つ再生速度の変化にも対応して有効に雑
音を除去してディジタル情報又は制御情報を再生し得る
情報再生装置を提供することにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、再生用の光ビームのD
VD−RAM等の記録媒体からの反射光に基づいて検出
されるディジタル情報に対応する検出信号が、複数種類
の異なる中心レベルを有して夫々検出されるように前記
ディジタル情報が記録されている前記記録媒体から当該
ディジタル情報を再生する情報再生装置において、前記
ディジタル情報を当該記録媒体から読み出し、異なる前
記中心レベル毎に前記検出信号を生成するピックアップ
等の生成手段と、各前記生成された検出信号を、予め設
定された所定の標本化周波数を有する標本化クロック信
号を用いて夫々標本化し、異なる前記中心レベル毎に標
本化検出信号を夫々出力するA/D変換器等の標本化手
段と、各前記標本化検出信号毎に夫々含まれる標本値で
あって、各標本化検出信号における前記中心レベルに最
も近い標本値である中心レベル標本値を各前記標本化検
出信号から夫々抽出することにより、各前記標本化検出
信号の直流レベルを夫々検出するゼロクロス検出部等の
検出手段と、前記検出された各直流レベルを各前記標本
化検出信号における標本値から減算することにより当該
標本化検出信号を夫々補正し、補正標本化検出信号を夫
々出力するディジタルハイパスフィルタ等の補正手段
と、各前記補正標本化検出信号を復号し、前記ディジタ
ル情報を再生するビタビ復号回路等の再生手段と、を備
える。
【0041】請求項1に記載の発明の作用によれば、生
成手段は、ディジタル情報を記録媒体から読み出し、異
なる中心レベル毎に検出信号を生成する。
【0042】そして、標本化手段は、各生成された検出
信号を標本化クロック信号を用いて夫々標本化し、異な
る中心レベル毎に標本化検出信号を夫々出力する。
【0043】次に、検出手段は、各標本化検出信号毎に
夫々含まれる中心レベル標本値を各標本化検出信号から
夫々抽出することにより、各標本化検出信号の直流レベ
ルを夫々検出する。
【0044】そして、補正手段は、検出された各直流レ
ベルを各標本化検出信号における標本値から減算するこ
とにより当該標本化検出信号を夫々補正し、補正標本化
検出信号を夫々出力する。
【0045】最後に、再生手段は、各補正標本化検出信
号を復号し、ディジタル情報を再生する。
【0046】よって、ディジタル情報に対応する検出信
号が、複数種類の異なる中心レベルを有して夫々検出さ
れるようにディジタル情報が記録されている記録媒体か
ら当該ディジタル情報を再生する場合に、各標本化検出
信号における直流レベルを標本化検出信号の各標本値か
ら減算して各標本化検出信号を補正するので、各検出信
号における低周波数域の信号成分を保存してディジタル
情報を正確且つ忠実に再生することができる。
【0047】上記の課題を解決するために、請求項2に
記載の発明は、再生用の光ビームの記録媒体からの反射
光に基づいて検出されるディジタル情報に対応する検出
信号が、複数種類の異なる中心レベルを有して夫々検出
されるように前記ディジタル情報が記録されている前記
記録媒体から当該ディジタル情報を再生する情報再生装
置において、前記ディジタル情報を当該記録媒体から読
み出し、異なる前記中心レベル毎に前記検出信号を生成
するピックアップ等の生成手段と、各前記生成された検
出信号を、予め設定された所定の標本化周波数を有する
標本化クロック信号を用いて夫々標本化し、異なる前記
中心レベル毎に標本化検出信号を夫々出力するA/D変
換器等の標本化手段と、各前記標本化検出信号を夫々補
正して補正標本化検出信号を夫々生成する補正手段であ
って、各前記標本化検出信号毎に夫々含まれる標本値で
あり且つ各前記標本化検出信号における前記中心レベル
に最も近い標本値である中心レベル標本値を当該中心レ
ベルに一致させて各前記標本化検出信号を夫々補正し、
前記補正標本化検出信号を夫々出力するディジタルハイ
パスフィルタ等の補正手段と、各前記補正標本化検出信
号を夫々復号し、前記ディジタル情報を再生するビタビ
復号回路等の再生手段と、を備える。
【0048】請求項2に記載の発明の作用によれば、生
成手段は、ディジタル情報を記録媒体から読み出し、異
なる中心レベル毎に検出信号を生成する。
【0049】そして、標本化手段は、各生成された検出
信号を標本化クロック信号を用いて夫々標本化し、異な
る中心レベル毎に標本化検出信号を夫々出力する。
【0050】次に、補正手段は、各標本化検出信号毎に
中心レベル標本値を夫々の標本化検出信号における中心
レベルに一致させて各標本化検出信号を夫々補正し、補
正標本化検出信号を夫々出力する。
【0051】そして、再生手段は、各補正標本化検出信
号を夫々復号し、ディジタル情報を再生する。
【0052】よって、ディジタル情報に対応する検出信
号が、複数種類の異なる中心レベルを有して夫々検出さ
れるようにディジタル情報が記録されている記録媒体か
ら当該ディジタル情報を再生する場合に、夫々の補正標
本化検出信号における中心レベル標本値を中心レベルに
一致させて当該標本化検出信号を夫々補正するので、各
検出信号における低周波数域の信号成分を保存してディ
ジタル情報を正確且つ忠実に再生することができる。
【0053】上記の課題を解決するために、請求項3に
記載の発明は、請求項2に記載の情報再生装置におい
て、前記補正手段は、各前記補正標本化検出信号に含ま
れる各標本値について、隣接する二つの当該標本値が各
前記中心レベルを挟んで変化したとき、当該二つの標本
値のうち、絶対値が小さい方の前記標本値を前記中心レ
ベル標本値として夫々抽出するゼロレベル検出回路等の
抽出手段と、各前記抽出された夫々の中心レベル標本値
を、各前記標本化検出信号における複数周期に渡って夫
々平均化し、平均値を夫々出力する平均化回路等の平均
化手段と、前記夫々出力された平均値に対して、各前記
中心レベルに対応して当該中心レベル毎に予め設定され
た定数であって、異なる各前記中心レベルを同一のレベ
ルとするための定数を加算し、加算平均値を出力する加
算回路等の加算手段と、前記出力された加算平均値を各
前記標本化検出信号における夫々の前記標本値から減算
することにより、各前記補正標本化検出信号を夫々出力
する減算回路等の減算手段と、を備える。
【0054】請求項3に記載の発明の作用によれば、請
求項2に記載の発明の作用に加えて、補正手段における
抽出手段は、各補正標本化検出信号に含まれる各標本値
について、隣接する二つの当該標本値が各中心レベルを
挟んで変化したとき、当該二つの標本値のうち、絶対値
が小さい方の標本値を前記中心レベル標本値として夫々
抽出する。
【0055】次に、補正手段における平均化手段は、各
抽出された夫々の中心レベル標本値を、各標本化検出信
号における複数周期に渡って夫々平均化し、平均値を夫
々出力する。
【0056】そして、補正手段における加算手段は、夫
々出力された平均値に対して、各中心レベルに対応して
当該中心レベル毎に予め設定された定数であって、異な
る各中心レベルを同一のレベルとするための定数を加算
し、加算平均値を出力する。
【0057】最後に、補正手段における減算手段は、出
力された加算平均値を各標本化検出信号における夫々の
標本値から減算することにより、各補正標本化検出信号
を夫々出力する。
【0058】よって、閉ループを構成して各標本化検出
信号を夫々補正するので、正確な補正標本化検出信号を
生成することができると共に、複数種類の異なる中心レ
ベルを有する検出信号が検出されても、夫々の中心レベ
ル間の相違を相殺して正確にディジタル情報を再生する
ことができる。
【0059】上記の課題を解決するために、請求項4に
記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の
情報再生装置において、前記記録媒体は、スパイラル状
のランドトラックとグルーブトラックとが半径方向に交
互に形成されたディスク状記録媒体であると共に、前記
ランドトラックと前記グルーブトラックとを前記ディジ
タル情報におけるセクタ毎に分割することにより当該デ
ィジタル情報が記録されており、更に、前記ランドトラ
ックと前記グルーブトラックにおける各前記セクタの境
界位置毎に、少なくとも前記ディジタル情報を再生する
ために用いられる再生制御情報が記録された制御領域が
形成され、当該制御領域には、当該制御領域を二分する
トラック方向の長さを有し且つ前記ランドトラック又は
前記グルーブトラックのいずれか一方と同じ前記半径方
向の幅を有する、前記再生制御情報が記録された二つの
制御情報記録部が、相互に前記半径方向に二分の一トラ
ックづつ反対方向に夫々偏倚して形成されており、更に
また、相互に異なる前記中心レベルを有する前記検出信
号は、前記セクタに相当する領域からの前記反射光に基
づいて生成される検出信号と、一の前記制御領域中にお
ける一の前記制御情報記録部からの前記反射光に基づい
て生成される検出信号と、当該一の制御領域中における
他の前記制御情報記録部からの前記反射光に基づいて生
成される検出信号と、に夫々対応する検出信号であるよ
うに構成される。
【0060】請求項4に記載の発明の作用によれば、請
求項1から3のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、記録媒体は、スパイラル状のランドトラックとグル
ーブトラックとが半径方向に交互に形成されたディスク
状記録媒体であると共に、ランドトラックとグルーブト
ラックとをディジタル情報におけるセクタ毎に分割する
ことにより当該ディジタル情報が記録されており、更
に、ランドトラックとグルーブトラックにおける各セク
タの境界位置毎に、再生制御情報が記録された制御領域
が形成され、当該制御領域には、当該制御領域を二分す
るトラック方向の長さを有し且つランドトラック又はグ
ルーブトラックのいずれか一方と同じ半径方向の幅を有
する二つの制御情報記録部が、相互に半径方向に二分の
一トラックづつ反対方向に夫々偏倚して形成されてお
り、更にまた、相互に異なる中心レベルを有する検出信
号は、セクタに相当する領域からの反射光に基づいて生
成される検出信号と、一の制御領域中における一の制御
情報記録部からの反射光に基づいて生成される検出信号
と、当該一の制御領域中における他の制御情報記録部か
らの反射光に基づいて生成される検出信号と、に夫々対
応する。
【0061】よって、各制御情報記録部及び各セクタか
らの検出信号において、夫々の中心レベルが異なって
も、夫々の中心レベルの相違を相殺することにより各制
御情報記録部に記録されている再生制御情報並びにディ
ジタル情報を夫々確実に読み出して再生することができ
る。
【0062】上記の課題を解決するために、請求項5に
記載の発明は、請求項4に記載の情報再生装置におい
て、前記平均化手段は、各前記中心レベルに対応して出
力された前記平均値を夫々別個に記憶するD型フリップ
フロップ等の記憶手段を更に備えると共に、今回の前記
平均値の出力に当たって前記記憶手段に記憶されている
過去に用いられた前記平均値を初期値として用いること
により今回の前記平均値を出力するように構成される。
【0063】請求項5に記載の発明の作用によれば、請
求項4に記載の発明の作用に加えて、平均化手段におけ
る記憶手段は、各中心レベルに対応して出力された平均
値を夫々別個に記憶する。
【0064】そして、平均化手段は、今回の平均値の出
力に当たって記憶手段に記憶されている過去に用いられ
た平均値を初期値として用いることにより今回の平均値
を出力する。
【0065】よって、過去に算出された平均値を用いて
今回の平均値を出力するので、迅速に当該平均値を出力
することができる。
【0066】上記の課題を解決するために、請求項6に
記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の
情報再生装置において、前記補正手段は、各前記標本化
検出信号における予め設定された所定のディジタルカッ
トオフ周波数未満の低周波成分を低減すると共に、前記
ディジタルカットオフ周波数は前記標本化周波数に対応
して変化するように構成される。
【0067】請求項6に記載の発明の作用によれば、請
求項1から5のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、補正手段は、各標本化検出信号における所定のディ
ジタルカットオフ周波数未満の低周波成分を低減すると
共に、ディジタルカットオフ周波数は標本化周波数に対
応して変化する。
【0068】よって、補正手段がディジタルハイパスフ
ィルタとして機能することとなるので、外乱等に起因す
る雑音信号のうち、ディジタルカットオフ周波数未満の
周波数成分を低減することができる。
【0069】上記の課題を解決するために、請求項7に
記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の
情報再生装置において、前記再生手段は、ビタビ復号方
式を用いた再生手段であるように構成される。
【0070】請求項7に記載の発明の作用によれば、請
求項1から6のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、再生手段がビタビ復号方式を用いた再生手段である
ので、各補正標本化検出信号のS/N比が低い場合等で
あっても、正確に夫々の復号再生を実行することができ
る。
【0071】
【発明の実施の形態】次に、本発明に好適な実施の形態
について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明
する実施の形態は、記録媒体としてのDVD−RAMの
情報記録面にピットを用いて記録されているディジタル
情報を再生する情報再生装置に対して本発明を適用した
実施の形態である。
【0072】(I)第1実施形態 始めに、本発明に係る第1実施形態について、図1乃至
図9を用いて説明する。説明する。
【0073】先ず、情報再生装置の具体的な構成を説明
する前に、本発明に係る上記DVD−RAMにおける記
録フォーマットについて、図1及び図2を用いて説明す
る。ここで、DVD−RAMはその半径方向に分割され
た複数のゾーンにより構成されており、図1は当該ゾー
ンのうち、一つのゾーン内のトラックの構造を示す平面
図であり、図2は図1の部分的な拡大図である。
【0074】図1に示すように、DVD−RAM1にお
いては、予め形成されるグルーブトラック1Gとランド
トラック1Lの双方にディジタル情報が記録されている
いわゆるランド/グルーブ(L/G)記録方式が用いら
れている。
【0075】なお、図1においては、グルーブトラック
1Gはハッチングを付して示されており、ランドトラッ
ク1Lは白地のままとして示されている。そして、DV
D−RAM1では、当該ランドトラック1Lとグルーブ
トラック1Gとがディスク一回転毎に図1に示す制御領
域S0(細部は後述)を境として連結されており、一連
の当該ランドトラック1Lとグルーブトラック1Gとを
合わせてDVD−RAM1全体で1本のスパイラル上の
トラックを形成している。このようなトラックの形式を
一般に単一スパイラルランド/グループ(SS−L/
G:Single Spiral−Land/Groove)記録方式と称する
(なお、当該SS−L/G記録方式について詳細には、
例えば、「シングルスパイラル−ランドグループ記録の
アクセス方式,中野ら,信学技報TECHNICAL REPORT O
F IEICE,MR95-88,CPM95-126(1996-02),電子情報通
信学会」に詳しい。)。
【0076】一方、各ランドトラック1L及びグルーブ
トラック1Gは、記録されるべきディジタル情報におけ
る所定の情報単位であるセクタに区切られており、その
区切り箇所には、図1に示すように、ランドトラック1
L又はグルーブトラック1G上で後続又は先行するセク
タのDVD−RAM1上の物理的位置若しくはセクタ番
号等の、DVD−RAM1におけるディジタル情報の記
録位置を実質的に示すアドレス情報が予めプリフォーマ
ットされている制御領域S0乃至S7が設けられてい
る。そして、各制御領域S0乃至S7は、図1に示すよ
うにDVD−RAM1の回転角について一つの上記ゾー
ン内において等間隔に配置されている。更に、隣接する
二つの制御領域の間に位置するランドトラック1L又は
グルーブトラック1Gに記録されるディジタル情報を再
生するための時間は、各制御領域S0乃至S7により挟
まれている各領域の全てにおいて等しく設定されてい
る。
【0077】次に、上記制御領域S0乃至S7の細部構
成について、図2を用いて説明する。なお、図2は、単
一スパイラルにおいてランドトラック1Lからその中心
線の延長上にあるグルーブトラック1Gに変る位置(換
言すれば、グルーブトラック1Gからその中心線の延長
上にあるランドトラック1Lに変る位置)に配置されて
いる制御領域S0と、当該制御領域の隣の制御領域であ
る制御領域S1について夫々の拡大図を示す。ここで、
制御領域S0以外の他の制御領域では、そのトラック方
向の前後において上記単一スパイラルがランドトラック
1L→グルーブトラック1G又はグルーブトラック1G
→ランドトラック1Lと変化することはない。
【0078】図2に示すように、制御領域S0又はS1
は、制御情報が記録されている記録部分(上述した制御
情報記録部)と記録されていない未記録部分71とによ
り構成されており、当該制御情報記録部70と未記録部
分71は、夫々にグルーブトラック1G又はランドトラ
ック1Lの幅に等しい幅を有すると共に、DVD−RA
M1の回転方向において当該制御領域S0又はS1を二
等分する長さを有する。そして、当該制御情報記録部7
0と未記録部分71はグルーブトラック1G又はランド
トラック1Lに対してDVD−RAM1の半径方向に半
トラック分だけ偏倚して千鳥状に配列されている。
【0079】このとき、制御情報記録部70は、たとえ
ば、グルーブトラック1Gと同様の構造を備えており、
夫々の位置に対応する制御情報を示すピット列Pが形成
されている。一方、未記録部71は鏡面状になってお
り、その高さはランドトラック1Lの表面と同等とされ
ている。
【0080】そして、制御領域S0においては、DVD
−RAM1の読取方向(回転方向)に沿いグルーブトラ
ック1Gからランドトラック1Lヘと連なる仮想トラッ
クT1を考えた場合に、当該仮想トラックT1上には、
最初にDVD−RAM1の内周側に半トラックだけ偏倚
して制御情報記録部70が形成されており、次にDVD
−RAM1の外周側に半トラックだけ偏椅して他の制御
情報記録部70が形成されている。同様に、読取方向に
沿いランドトラック1Lからグルーブトラック1Gヘと
連なる仮想トラックT2上には、最初にDVD−RAM
1の外周側に半トラックだけ偏倚して制御情報記録部7
0が形成されており、次にDVD−RAM1の内周側に
半トラックだけ偏倚して他の制御情報記録部70が形成
されている。
【0081】これに対し制御領域S0以外の他の制御領
域S1乃至S7においてはDVD−RAM1の読取方向
(回転方向)に沿いグルーブトラック1Gから次のグル
ーブトラック1Gヘと連なる仮想トラックT3を考えた
場合に、当該仮想トラックT3上には、最初にDVD−
RAM1の外周側に半トラックだけ偏倚して制御情報記
録部70が形成されており、次にDVD−RAM1の内
周側に半トラックだけ偏椅して他の制御情報記録部70
が形成されている。同様に、読取方向に沿いランドトラ
ック1Lから次のランドトラック1Lヘと連なる仮想ト
ラックT4上には、最初にDVD−RAM1の内周側に
半トラックだけ偏倚して制御情報記録部70が形成され
ており、次にDVD−RAM1の外周側に半トラックだ
け偏倚して制御情報記録部70が形成されている。
【0082】このように、制御領域S0とその他の制御
領域において制御情報記録部70の形成位置を異ならせ
ることにより、いずれかの制御領域を通過するとき、ラ
ンドトラック1L→グルーブトラック1G又はグルーブ
トラック1G→ランドトラック1Lと変化するのか否か
を後述する情報再生装置において認識することができる
のである。
【0083】また、図2において、各トラック(グルー
ブトラック1G又はランドトラック1L)が波打つよう
に形成されているが、このうねり(ウォブル)は、ディ
ジタル情報の再生時又は記録時にDVD−RAM1を回
転させるための後述するスピンドルモータの回転数を制
御するための同期信号を記録するために形成されている
ものであり、当該ディジタル情報の記録時又は再生時に
おいては、このうねりを検出することにより、スピンド
ルモータの回転を制御するための基準信号を生成する。
なお、図1の平面図においては、当該うねりを省略して
いる。
【0084】上述した構成を有するDVD−RAM1に
記録されているディジタル情報を光学的に再生する場合
には、レーザ光等の光ビームを集光してDVD−RAM
1上に光スポットを形成し、その反射光を読取方向に平
行な分割線で分割されたディテクタで受光することによ
り検出信号を得て再生するのであるが、このとき、一の
制御領域にある二つの制御情報記録部70からの反射光
に基づく検出信号(上記制御情報の検出信号)とランド
トラック1L又はグルーブトラック1Gからの反射光に
基づく検出信号(上記ディジタル情報の検出信号)とで
は、夫々に異なった中心レベルを有することとなるので
ある。
【0085】次に、上述したDVD−RAM1からディ
ジタル情報を再生するための第1実施形態に係る情報再
生装置の構成及び動作について、図3乃至図9を用いて
説明する。
【0086】始めに、図3及び図4を用いて第1実施形
態の情報再生装置の全体構成及び動作について説明す
る。
【0087】図3に示すように、第1実施形態に係る情
報再生装置Sは、生成手段としてのピックアップ2と、
アンプ3及び3’と、アナログハイパスフィルタ4と、
標本化手段としてのA/D変換器5と、ディジタルイコ
ライザ6と、本発明に係る補正手段としてのディジタル
ハイパスフィルタ7と、再生手段としてのビタビ復号回
路8と、再生手段としての復調回路9と、誤り訂正回路
10と、インターフェース11と、クロック発生回路1
2と、スピンドルサーボ回路13と、スピンドルモータ
14と、切り換えタイミング発生回路26と、スイッチ
27とにより構成されている。
【0088】また、ディジタルハイパスフィルタ7は、
減算手段としての減算回路20と、平均化手段としての
平均化回路21と、抽出手段としてのゼロクロス検出回
路22と、加算手段としての加算回路23と、スイッチ
24と、加算値発生部25とにより構成されている。こ
のとき、上記減算回路20、平均化回路21、ゼロクロ
ス検出回路22及び加算回路23は、一の閉ループを構
成している。
【0089】次に、全体動作を説明する。
【0090】再生すべきディジタル情報が記録されてい
るDVD−RAM1は、図示しないCPUにより制御さ
れるスピンドルサーボ回路13により駆動されるスピン
ドルモータ14により回転駆動される。このとき、DV
D−RAM1を可変速再生する場合には、当該DVD−
RAM1は、当該可変速再生の態様に適合した回転数に
て回転駆動される。
【0091】一方、ピックアップ2は、回転駆動される
DVD−RAM1の情報記録面に対してレーザ光である
光ビームBを照射し、当該光ビームBの反射光に基づい
てDVD−RAM1に記録されているディジタル情報又
は制御情報に対応した波形の検出信号Spp及び検出信号
Spp'を出力する。このとき、検出信号Sppが上述した
和信号(ディジタル情報に対応した検出信号)であり、
検出信号Spp'が上述した差信号(制御情報に対応した
検出信号)である。また、当該検出信号Spp及び検出信
号Spp'の周波数帯域は、上述のように数百ヘルツから
数メガヘルツの帯域に分布している。
【0092】なお、ピックアップ2から光ビームBをD
VD−RAM1に照射する際には、図示しないサーボ制
御回路により、当該光ビームBに対してトラッキングサ
ーボ制御及びフォーカスサーボ制御が施され、光ビーム
BがDVD−RAM1上のトラックを正確にトラッキン
グすると共に情報記録面上に正確に集光されている。
【0093】ここで、当該検出信号Spp及び検出信号S
pp'の具体的波形について図4を用いて説明すると、先
ず、検出信号Spp(和信号)については、図4最上段に
示すように、制御領域S0乃至S7からの検出信号Spp
は制御情報記録部70の位置の相違に無関係に一定レベ
ルを維持して検出されるが、グルーブトラック1G又は
ランドトラック1Lからの検出信号Sppは制御領域S0
乃至S7からの検出信号Sppとは異なった中心レベルを
有して検出される。これは、制御情報記録部70及びグ
ルーブトラック1G又はランドトラック1Lの中心軸位
置の相違(図2参照)に起因するものである。
【0094】一方、検出信号Spp'(差信号)について
は、図4上から二段目に示すように、制御領域S0乃至
S7からの検出信号Spp'は制御情報記録部70の位置
に応じて異なる中心レベルを有して検出される。これ
は、一の制御領域内における制御情報記録部70同士の
中心軸位置の相違(図2参照)に起因するものである。
一方、グルーブトラック1G又はランドトラック1Lか
らの検出信号Spp'は制御領域S0乃至S7からの検出
信号Sppとは異なった中心レベルを有している。これ
は、光ビームBの光スポットの中心がグルーブトラック
1G又はランドトラック1Lの中心線と略一致するよう
に当該光ビームがBが照射されるため、読取方向に分割
されたディテクタの出力信号同士の差信号である検出信
号Spp'では、当該分割されたディテクタの出力信号同
士が相殺するため、検出信号Spp'として生成されるの
が図2におけるトラック(グルーブトラック1G又はラ
ンドトラック1L)の上記うねりを検出して生成される
信号のみであることに起因する。
【0095】ピックアップ2から出力された検出信号S
pp及び検出信号Spp'は、夫々対応するアンプ3及び
3’により予め設定されている所定の増幅率で夫々増幅
され、スイッチ27に出力される。そして、当該スイッ
チ27において、後述する制御信号Ssccに基づき、D
VD−RAM1上の現在再生している領域に対応して、
すなわち、上記制御信号記録部70を再生中は上記検出
信号Spp'が、グルーブトラック1G若しくはランドト
ラック1Lを再生中は上記検出信号Sppが、夫々選択さ
れ、選択信号Scとしてアナログハイパスフィルタ4に
出力される。
【0096】次に、当該アナログハイパスフィルタ4に
おいては、選択信号Scに含まれる低周波数の雑音が低
減されてアナログ検出信号Sp(具体的波形例は図13
参照)として出力される。このとき、選択信号Scに含
まれているディジタル情報又は制御情報に対応する低周
波成分をできるだけ低減させないように、当該アナログ
ハイパスフィルタ4におけるカットオフ周波数は、例え
ば、1キロヘルツとされる。
【0097】次に、アナログ検出信号Spは、A/D変
換器5において、後述する標本化周波数を有するクロッ
ク信号Sclkに基づいて標本化され、ディジタルイコラ
イザ6において高周波成分を増幅するレベル補正が施さ
れてディジタル検出信号Sqとしてディジタルハイパス
フィルタ7及び切換タイミング発生回路26に出力され
る。このとき、ディジタルイコライザ6においてレベル
補正が行われるのは、検出信号Spp又は検出信号Spp'
自体が、もともと高周波成分が減衰する特性を備えてい
るからである。
【0098】また、当該ディジタル検出信号Sqの具体
的波形について図4上から三段目を用いて説明すると、
当該ディジタル検出信号Sqでは、上述したスイッチ2
7の動作により、検出信号Sppから抽出されたグルーブ
トラック1G又はランドトラック1Lからのディジタル
情報に対応するディジタル検出信号Sqと、検出信号Sp
p'から抽出された制御情報記録部70からの制御情報に
対応するディジタル検出信号Sqとが時分割に分離され
つつ相互に連続した波形となっている。なお、図4上か
ら三段目において、黒点がディジタル検出信号Sqとし
ての標本値を示している。
【0099】そして、ディジタル検出信号Sqが入力さ
れている切換タイミング発生回路26は、当該ディジタ
ル検出信号Sqに基づき、現在DVD−RAM1におけ
るいずれの領域(すなわち、ランドトラック1L若しく
はグルーブトラック1Lのいずれか一方又は制御情報記
録部70)を再生中かを示す制御信号Sscc及びSscを
生成し、当該制御信号Sscをスイッチ24に出力すると
共に制御信号Ssccを上記スイッチ27に出力する。な
お、切換タイミング発生回路26の詳細については、後
述する。
【0100】一方、ディジタルハイパスフィルタ7に入
力されたディジタル検出信号Sqは、当該ディジタルハ
イパスフィルタ7において、後述するクロック信号Scl
kを用いて外乱等の雑音の低周波成分が除去され、補正
ディジタル検出信号Srとして出力される。このとき、
雑音の低周波成分を十分除去できるように、当該ディジ
タルハイパスフィルタ7におけるカットオフ周波数は、
例えば、10キロヘルツとされる。
【0101】ここで、アナログハイパスフィルタ4のカ
ットオフ周波数よりも高く、且つディジタルハイパスフ
ィルタ7のカットオフ周波数よりも低い周波数成分を有
するディジタル情報又は制御情報については、後述する
ディジタルハイパスフィルタ7の動作により低減される
ことなく補正ディジタル検出信号Srとして出力され
る。
【0102】また、ディジタル検出信号Sqの段階で
は、上記制御情報に対応するディジタル検出信号Sqで
あるか、又はディジタル情報に対応するディジタル検出
信号Sqであるかに応じて夫々の中心レベル(図4中、
符号S1、S2及びS3で示す。)が異なっているわけで
あるが、この場合でも、後述する加算回路23、スイッ
チ24及び加算値発生回路25の動作により、当該中心
レベルの相違が除去された状態で補正ディジタル検出信
号Srが出力される。そして、この中心レベルの相違を
除去するために用いられる後述の加算平均化信号Stt
は、DVD−RAM1上の夫々の領域からの検出信号S
pp又はSpp'における中心レベルを相殺するように、図
4最下段に示すように各中心レベルに相当するレベルを
有して各領域毎に変化する。
【0103】更に、補正ディジタル検出信号Srの具体
的波形を図4下から二段目を用いて説明すると、当該補
正ディジタル検出信号Srにおいては、ディジタル検出
信号Sqに生じていた中心レベルの相違が除去されてお
り、制御情報とディジタル情報との間で共通的な中心レ
ベルを有している。なお、図4下から二段目において、
グルーブトラック1G又はランドトラック1L若しくは
制御情報記録部70に夫々対応する領域の最初において
中心レベルのずれ(角状の突起)が生じ、更に上記加算
平均化信号Sttにおいても各領域の開始直後の一定時間
において波形に鈍りが生じているのは、後述する加算値
信号Sra、Srb又はSrcのレベルがディジタル検出信号
Sqにおけるその時点での中心レベルと異なっているた
めである。
【0104】その後、ディジタルハイパスフィルタ7か
ら出力された補正ディジタル検出信号Srは、ビタビ復
号回路8においてビタビ復号方式を用いて復号されると
共に、復調回路9において復調され、復調信号Sdcとし
て出力される。
【0105】そして、当該復調信号Sdcに対して誤り訂
正回路10において誤り訂正処理が施され、インターフ
ェース11を介して外部の図示しないホストコンピュー
タにディジタル情報に対応する出力信号Soとして出力
される。
【0106】一方、補正ディジタル検出信号Srは、ク
ロック発生回路12にも出力される。そして、当該クロ
ック発生回路12において、補正ディジタル検出信号S
rから検出した各検出信号の周波数及び位相に基づいて
A/D変換器5及びディジタルハイパスフィルタ7に出
力すべき上記クロック信号Sclkが生成される。このと
き、DVD−RAM1を可変速再生するときには、夫々
の再生速度に対応した標本化周波数のクロック信号Scl
kが出力される。より具体的には、例えば、DVD−R
AM1を標準の再生速度で再生するときには29メガヘ
ルツのクロック信号Sclkが生成され、2倍速再生する
ときには58メガヘルツのクロック信号Sclkが生成さ
れる。
【0107】なお、クロック発生回路12の構成につい
てより具体的には、例えば、補正ディジタル検出信号S
rからアナログ検出信号Spとクロック信号Sclkとの位
相誤差を検出し、この位相誤差をD/A変換した後、ロ
ーパスフィルタによって平均化して得られた制御電圧で
VCO(Voltage Controlled Oscillator;電圧制御
発振器)の発振周波数を制御することでアナログ検出信
号Spに同期したクロック信号Sclkを生成することがで
きる。
【0108】次に、本発明に係るディジタルハイパスフ
ィルタ7の細部構成及び動作について、図4乃至図6を
用いて説明する。
【0109】上述したように、ディジタルハイパスフィ
ルタ7は、減算回路20と、平均化回路21と、ゼロク
ロス検出回路22と、加算回路23と、スイッチ24
と、加算値発生器25とにより構成されているが、この
うち、減算回路20は、図5に示すように単一の減算器
により構成されている。
【0110】また、平均化回路21は、D型フリップフ
ロップ40と、加算器41と、乗算器42とにより構成
されている。
【0111】更に、ゼロクロス検出回路22は、D型フ
リップフロップ30及び36と、絶対値検出回路31及
び32と、極性反転検出回路33と、比較回路34と、
選択回路35とにより構成されている。
【0112】つぎに、図5を用いて細部動作を説明す
る。
【0113】アナログ検出信号Spをクロック信号Sclk
で標本化したものであるディジタル検出信号Sqがディ
ジタルハイパスフィルタ7に入力されると、減算回路2
0により当該ディジタル検出信号Sqにおける夫々の標
本値から加算回路23の出力信号としての加算平均化信
号Sttが減算され、上記補正ディジタル検出信号Srが
出力される。
【0114】そして、補正ディジタル検出信号Srは、
上記ビタビ復号回路8に出力されると共に、ゼロクロス
検出回路22に出力される。このゼロクロス検出回路2
2は、補正ディジタル検出信号Srにおける隣接する二
つの標本値がその時に入力されている補正ディジタル検
出信号Srの中心レベルを跨いで変化したとき、当該二
つの標本値のうち、絶対値が小さい方の標本値を中心レ
ベル標本値信号Ssとして出力する機能を有する。
【0115】すなわち、ゼロクロス検出回路22に入力
された補正ディジタル検出信号Srは、絶対値検出回路
31及び選択回路35に供給されると共に、上記クロッ
ク信号Sclkがタイミング信号として入力されているD
型フリップフロップ30に供給され、クロック信号Scl
kにおける1クロック分だけ遅延されて遅延補正ディジ
タル検出信号Sr'として絶対値検出回路32及び選択回
路35に出力される。
【0116】これにより、絶対値検出回路31において
は、遅延前の補正ディジタル検出信号Srにおける一の
標本値についてその絶対値を検出し、絶対値信号Saを
比較回路34に出力する。
【0117】一方、絶対値検出回路32においては、遅
延補正ディジタル検出信号Sr'における上記一の標本値
の一つ前の標本値についてその絶対値を検出し、絶対値
信号Sa'を比較回路34に出力する。
【0118】これにより、比較回路34においては、絶
対値信号Sa及び絶対値信号Sa'として入力される、補
正ディジタル検出信号Srにおいて隣接する二つの標本
値の絶対値を比較し、その小さい方の標本値を示す比較
信号Scを選択回路35に出力する。そして、選択回路
35は、入力される比較信号Scに基づいて、補正ディ
ジタル検出信号Sr及び遅延補正ディジタル検出信号S
r'として別に入力されている、補正ディジタル検出信号
Srにおいて隣接する二つの標本値を選択し、そのうち
の絶対値が小さい方の標本値を最小標本値信号Seとし
てD型フリップフロップ36に出力する。
【0119】一方、極性反転検出回路33としての排他
的論理和回路には、補正ディジタル検出信号SrのMS
Bを示すMSB信号Smsbと遅延補正ディジタル検出信
号Sr’のMSBを示すMSB信号Smsbとが入力されて
いる。ここで、補正ディジタル検出信号SrのMSB及
び遅延補正ディジタル検出信号Sr'のMSBは、夫々の
検出信号における極性(すなわち、中心レベルを跨いで
変換しているか否か)を示しているので、結果として、
極性反転検出回路33の出力信号である排他的論理和信
号Sexとしては、MSB信号SmsbとMSB信号Smsb’
とが異なっているときのみ、すなわち、補正ディジタル
検出信号Srにおいて隣接する二つ標本値がそのときの
中心レベルを跨いで変化したときのみ「HIGH」とな
る排他的論理和信号Sexが出力される。
【0120】そして、上記最小標本値信号Seが入力さ
れ、更に上記排他的論理和信号Sexがイネーブル端子に
入力されるD型フリップフロップ36においては、タイ
ミング信号として入力されているクロック信号Sclkに
基づいて、排他的論理和信号Sexが「HIGH」となる
タイミングで入力される最小標本値信号Seを中心レベ
ル標本値信号Ssとして平均化回路21に出力する。
【0121】次に、当該中心レベル標本値信号Ssが入
力される平均化回路21においては、加算器41と、ク
ロック信号Sclkがタイミング信号として入力されてい
るD型フリップフロップ40とが閉ループを構成してお
り、加算器41の出力信号は、乗算器42に出力される
と共にD型フリップフロップ40においてクロック信号
Sclkにおける一クロック分だけ遅延され、一クロック
後に加算器41に入力される中心レベル標本値信号Ss
と加算される。換言すると、加算器41とD型フリップ
フロップ40で構成される閉ループは、平均化回路21
に入力される中心レベル標本値信号Ssを一クロック毎
に累積加算する機能を有している。
【0122】そして、累積加算された結果としての加算
器41の出力信号は、乗算器42においてk<1である
定数kが乗算されることによりディジタル信号における
平均化処理が施され、平均化信号Stが生成されて加算
回路23に出力される。
【0123】一方、加算値発生部25は、ディジタル検
出信号Sqにおける各中心レベル(図4符号S1、S2
びS3参照)に夫々対応し、これらの差を相殺してDV
D−RAM1上の各領域(すなわち、グルーブトラック
1G若しくはランドトラック1L又は制御情報記録部7
0)からのディジタル検出信号Sqに渡って同一の中心
レベル(補正ディジタル検出信号Srの中心レベル)と
すべく夫々の中心レベルに対応して予め夫々設定されて
いる加算値に対応する加算値信号Sra、Srb及びSrcを
スイッチ24に出力する。このとき、加算値信号Sraが
中心レベルS1を上記同一の中心レベルとするための加
算値信号であり、加算値信号Srbが中心レベルS2を上
記同一の中心レベルとするための加算値信号であり、加
算値信号Srcが中心レベルS3を上記同一の中心レベル
とするための加算値信号である。
【0124】次に、スイッチ24は、切換タイミング発
生回路26からの制御信号Sscに基づき、現在再生され
ているDVD−RAM1の領域に応じて、当該再生中の
領域からのディジタル検出信号Sqにおける中心レベル
を上記同一の中心レベルとすべく上記加算値信号Sra、
Srb及びSrcのうち、いずれか一の加算値信号を選択
し、加算回路23に出力する。
【0125】そして、加算回路23は、平均化回路21
から入力されている平均化信号Stに対してスイッチ2
4から入力されている加算値信号に含まれている加算値
を加算し、加算平均化信号Stt(図4最下段参照)を生
成して減算回路20に出力する。この加算平均化信号S
ttは、減算回路20に入力されているディジタル検出信
号Sqにおける各中心レベルを同一とすべく、図4最下
段に示すように、当該各中心レベルに相当する値を有し
てDVD−RAM1上の異なる領域からのディジタル検
出信号Sqに渡って変化するレベルを有している。
【0126】以上説明した減算回路20、平均化回路2
1、ゼロクロス検出回路22、加算値発生部25、スイ
ッチ24及び加算回路23の動作は、クロック信号Scl
kにおける一クロックを単位として繰り返される。
【0127】次に、上述した構成を有するディジタルハ
イパスフィルタ7の時間軸に沿った全体動作を図6を用
いて説明する。なお、図6は、図4中下から二段目に符
号Aで示す範囲について、アナログ信号である検出信号
Spp又はSpp'の平均値である直流レベルが高めに(換
言すれば、加算値信号Srb又はSrcが低めに)ずれてい
る場合を例として示している。ここで、ディジタル検出
信号Sqは検出信号Spp又はSpp'をクロック信号Sclk
で標本化したものであるから、ディジタル検出信号Sq
のレベルも高めにずれている。また、図6のディジタル
検出信号Sqにおいて黒丸で示したゼロクロス標本値
(検出信号Spp又はSpp'において中心レベルに相当す
る点であった点)も高めにずれている。更に、補正ディ
ジタル検出信号Srのレベルも当初は高めにずれてい
る。図6は、この補正ディジタル検出信号Srのレベル
が時間の経過と共に補正される場合の動作波形を示して
いる。
【0128】すなわち、図4中符号Aに相当するグルー
ブトラック1G又はランドトラック1Lからのディジタ
ル検出信号Sqに切り換わった切換タイミングにおい
て、ディジタル検出信号Sqにおける符号q1で示した標
本値がディジタルハイパスフィルタ7に入力されると、
当該切換タイミングにおいては加算平均化信号Sttはゼ
ロレベルであるので、符号q1で示した標本値はそのま
ま補正ディジタル検出信号Srにおける符号r1で示す標
本値として出力される。
【0129】そして、ゼロクロス検出回路22において
は、上述した動作により、符号r1で示した標本値が中
心レベル標本値信号Ssにおける符号s1で示した標本値
として出力される。そして、符号s1で示した標本値
は、当該切換タイミングにおいてはD型フリップフロッ
プ40の出力レベルがゼロレベルであるので、平均化回
路21の加算器41をそのまま通過し、乗算器42にお
いて定数kが乗算され、加算平均化信号Sttにおける符
号t1で示した標本値となる。そして符号t1で示した標
本値は、減算回路20に出力されて次のクロックのタイ
ミングでディジタル検出信号Sqにおける符号q2で示さ
れる標本値から減算される。
【0130】この後、符号s1で示した標本値の次に、
中心レベル標本値信号Ssにおける符号s4で示される標
本値として得られるのは、補正ディジタル検出信号Sr
における符号r4で示される標本値である。この符号r4
で示される標本値は、ディジタル検出信号Sqにおける
符号q4で示した標本値から加算平均化信号Sttにおけ
る符号t3で示される標本値を減算したものである。そ
こで、加算器41においては、D型フリップフロップ4
0に保持されている標本値と符号s4で示される標本値
とが加算され、更に乗算器42において定数kが乗算さ
れ、加算平均化信号Sttにおける符号t4で示される標
本値として減算回路20に出力される。
【0131】次に、符号s4で示した標本値の次に、中
心レベル標本値信号Ssにおける符号s7で示される標本
値として得られるのは、補正ディジタル検出信号Srに
おける符号r7で示される標本値である。この符号r7
示される標本値は、ディジタル検出信号Sqにおける符
号q7で示した標本値から加算平均化信号Sttにおける
符号t6で示される標本値を減算したものである。そこ
で、加算器41においては、D型フリップフロップ40
に保持されている標本値と符号s7で示される標本値と
が加算され、更に乗算器42において定数kが乗算さ
れ、加算平均化信号Sttにおける符号t7で示される標
本値として減算回路20に出力される。
【0132】以上説明したような減算回路20、平均化
回路21、ゼロクロス検出回路22及び加算回路23の
動作が繰り返されることにより、図6に示すように加算
平均化信号Sttの標本値は徐々に増加した後一定化し、
これに伴って、図6に示すように補正ディジタル検出信
号Srの標本値については、そのゼロクロス標本値が夫
々の中心レベルに一致するようになる。
【0133】これにより、図6に示すディジタル検出信
号Sqにおいて正の方向にずれていた中心レベル標本値
が当該中心レベルと一致するように補正され、図6に示
す補正ディジタル検出信号Srが得られることとなる。
【0134】なお、上述したディジタルハイパスフィル
タ7のカットオフ周波数は、外乱等を効果的に除去する
と共にドロップアウト等からの復帰を早くするために、
なるべく高い周波数が選択され、具体的には、例えば、
10キロヘルツとされる。そして、このように高い周波
数をカットオフ周波数として設定しても、アナログハイ
パスフィルタ4のカットオフ周波数(本実施形態の場
合、数100ヘルツ)より高く、且つディジタルハイパ
スフィルタ7のカットオフ周波数(本実施形態の場合、
10キロヘルツ)より低い周波数成分を有するディジタ
ル情報については、ディジタルハイパスフィルタ7の各
構成部材の上述した動作(ディジタル検出信号Sqの中
心レベル標本値を当該中心レベルに引き戻す動作)によ
り、ディジタルハイパスフィルタ7においても減衰され
ることなく通過して補正ディジタル検出信号Srとして
復号される。
【0135】次に、再生速度に応じてクロック信号Scl
kの周波数が変化した場合のディジタルハイパスフィル
タ7の動作について説明する。
【0136】上述した平均化回路21の伝達関数G
(z)は、
【数2】G(z)=k/(1−z-1) となる。よって、ディジタルハイパスフィルタ7全体の
伝達関数H(z)は
【数3】、 H(z)=1/(1+G(z)) =(1−z-1)/(1−z-1+k) …(1) となる。従って、ディジタルハイパスフィルタ7の周波
数伝達関数H(ω)は、
【数4】z=exp(jωT) を上記式(1)に代入すれば求められる。なお、ωは角
周波数であり、Tはクロック信号Sclkの周期である。
【0137】
【数5】 H(ω)=(1−exp(−jωT))/(1−exp(−jωT)+k) =(1−cosωT+jsinωT)/(1−cosωT+jsinωT+k) 一方、周波数をf、クロック信号Sclkの標本化周波数
をfsとすると、
【数6】ω=2πf、T=1/fs であるから、ディジタルハイパスフィルタ7の周波数伝
達関数H(f)は、
【数7】 H(f)=(1−cos(2πf/fs)+jsin(2πf/fs))/ (1−cos(2πf/fs)+jsin(2πf/fs)+k) …(2 ) 上記式(2)から明らかなように、ディジタルハイパス
フィルタ7の周波数伝達特性は(f/fs)の関数であ
り、従って、クロック信号Sclkの周波数fsに従って、
当該周波数伝達特性(換言すれば、ディジタルハイパス
フィルタ7のカットオフ周波数)は自動的に最適に設定
される。
【0138】この、ディジタルハイパスフィルタ7の周
波数伝達特性(カットオフ周波数)が自動的に最適化さ
れる状態を具体的に図7を用いて説明する。なお、図7
においては、向かって左側の右上がり曲線がクロック信
号Sclkの周波数が5メガヘルツのときの周波数伝達特
性を示し、向かって右側の右上がり曲線がクロック信号
Sclkの周波数が50メガヘルツのときの周波数伝達特
性を示している。
【0139】図7から明らかなように、クロック信号S
clkの周波数が10倍になると、ディジタルハイパスフ
ィルタ7の周波数伝達特性を示す曲線の形状は同じ状態
を維持したままカットオフ周波数が10倍となっている
(図7中丸印で示す。)。すなわち、クロック信号Scl
kの周波数がn倍(nは自然数)となれば、自動的にカ
ットオフ周波数もn倍となり、更に周波数伝達特性も、
単純に周波数軸の値をn倍としたものと同一の周波数伝
達特性となる。
【0140】次に、上述した切換タイミング発生回路2
6の細部構成及び動作について、図8及び図9を用いて
説明する。
【0141】図8に示すように、切換タイミング発生回
路26は、コンパレータ50、51及び52と、モノマ
ルチバイブレータ(MMV;Monostable Multi Vibra
tor)53、54、55及び58と、オア回路56と、
エッジ検出部57とにより構成されている。
【0142】このとき、コンパレータ50には、いずれ
か一の制御領域における前半の制御情報記録部70(図
2参照)からのディジタル検出信号Sqを検出するため
の上記中心レベルS1(図4参照)に略相当する閾値信
号SL1が入力されており、他方コンパレータ51に
は、当該いずれか一の制御領域における後半の制御情報
記録部70(図2参照)からのディジタル検出信号Sq
を検出するための上記中心レベルS2(図4参照)に略
相当する閾値信号SL2が入力されており、更にコンパ
レータ52には、グルーブトラック1G又はランドトラ
ック1Lに記録されているディジタル情報に対応するデ
ィジタル検出信号Sqを検出するための上記中心レベル
3(図4参照)に略相当する閾値信号SL3が入力され
ている。
【0143】また、モノマルチバイブレータ53の出力
信号Ssc1が加算値信号Sraをスイッチ24から出力さ
せるための制御信号Sscとなるものであり、モノマルチ
バイブレータ51の出力信号Ssc2が加算値信号Srbを
スイッチ24から出力させるための制御信号Sscとなる
ものであり、モノマルチバイブレータ52の出力信号S
sc3が加算値信号Srcをスイッチ24から出力させるた
めの制御信号Sscとなるものであり、更にモノマルチバ
イブレータ58がスイッチ27を制御するための上記制
御信号Ssccを出力するものである。
【0144】次に、図9を用いて切換タイミング発生回
路26の動作を説明する。
【0145】最初に、DVD−RAM1の再生当初であ
って、スピンドルモータ14の回転が安定していないと
きは、いずれかの制御領域を検出するため、検出信号S
pp'のみを出力するようにスイッチ27を制御すべく、
制御信号Ssccが出力される。
【0146】そして、いずれかの制御領域が検出され、
その後に続くディジタル情報に対応するディジタル検出
信号Sqと共に制御情報に対応するディジタル検出信号
Sqが安定して検出されるようになると、この後、コン
パレータ50は、入力されてくるディジタル検出信号S
qのレベルと上記閾値信号SL1により示される閾値とを
比較し、当該ディジタル検出信号Sqのレベルが閾値信
号SL1により示される閾値より大きいとき、すなわ
ち、制御領域内の一方の制御情報記録部70が検出され
たときは、図9上から三段目に示す出力信号Ss1を生
成してモノマルチバイブレータ53に出力する。そし
て、当該モノマルチバイブレータ53により出力信号S
1のパルス幅を当該一方の制御情報記録部70に相当
する時間だけ伸長し、当該一方の制御情報記録部70が
検出されていることを示す上記出力信号Ssc1(図9上
から5段目参照)をスイッチ24に出力する。
【0147】これと並行して、コンパレータ51は、入
力されてくるディジタル検出信号Sqのレベルと上記閾
値信号SL2により示される閾値とを比較し、当該ディ
ジタル検出信号Sqのレベルが閾値信号SL2により示さ
れる閾値より小さいとき、すなわち、制御領域内の他方
の制御情報記録部70が検出されたときは、図9上から
四段目に示す出力信号Ss2を生成してモノマルチバイ
ブレータ54に出力する。そして、当該モノマルチバイ
ブレータ54により出力信号Ss2のパルス幅を当該他
方の制御情報記録部70に相当する時間だけ伸長し、当
該他方の制御情報記録部70が検出されていることを示
す上記出力信号Ssc2(図9上から6段目参照)をスイ
ッチ24に出力する。
【0148】このとき、出力信号Ssc1及びSsc2は、オ
ア回路56にも出力されており、当該オア回路56にお
いて一の制御領域を検出している期間に「HIGH」と
なる出力信号Ss3(図9下から五段目参照)が生成さ
れる。そして、当該出力信号Ss3における下方エッジ
がエッジ検出部57において検出され、エッジ検出信号
Ss4(図9下から四段目参照)としてモノマルチバイブ
レータ58へ出力される。その後、当該モノマルチバイ
ブレータ58によりエッジ検出信号Ss4のパルスをデ
ィジタル情報が検出される時間(すなわち、一の制御領
域が検出されてから次の制御領域が検出されるまでの時
間であり、DVD−RAM1では、ディスク状の位置に
拘わらず一定である。)だけ伸長し、ディジタル情報を
検出すべき時間だけ「HIGH」となり、制御情報を検
出すべき時間だけ「LOW」となる制御信号Sscc(図
9下から三段目参照)をスイッチ27に出力する。この
制御信号Ssccに基づくスイッチ27の切換により、検
出信号Sppと検出信号Spp'が切り換えられて選択信号
Scとして出力されることとなる。
【0149】一方、コンパレータ52は、上述の各動作
と並行して入力されてくるディジタル検出信号Sqのレ
ベルと上記閾値信号SL3により示される閾値とを比較
し、当該ディジタル検出信号Sqのレベルが閾値信号S
3により示される閾値より小さいとき、すなわち、デ
ィジタル情報が検出されたときは、図9下から二段目に
示す出力信号Ss5を生成してモノマルチバイブレータ
55に出力する。そして、当該モノマルチバイブレータ
55により出力信号Ss5のパルス幅を二つの制御領域
間のグルーブトラック1G又はランドトラック1Lに相
当する時間だけ伸長し、当該ディジタル情報が検出され
ていることを示す上記出力信号Ssc3(図9最下段参
照)をスイッチ24に出力する。
【0150】なお、図9中符号Bで示すように、グルー
ブトラック1G又はランドトラック1Lにディジタル情
報が記録されていないときは、検出信号Sppも変化しな
いので、出力信号Ssc3も「LOW」レベルのままであ
り、このときにはスイッチ24が加算値信号Srcを選択
するように切り換わることはない。
【0151】以上説明したように、第1実施形態の情報
再生装置Sの動作によれば、補正ディジタル信号Srに
おける中心レベル標本値を当該中心レベルに一致させる
ようにして各中心レベル毎にディジタル検出信号Sqを
補正するので、検出信号Spp又は検出信号Spp'におけ
る低周波数域の信号成分を保存してディジタル情報を正
確且つ忠実に再生することができる。
【0152】更に、外乱等に起因する雑音について、当
該雑音のうち、上記ディジタルハイパスフィルタ7のカ
ットオフ周波数未満の周波数成分を低減することができ
る。
【0153】また、ディジタルハイパスフィルタ7中で
閉ループを構成してディジタル検出信号Sqを補正する
ので、正確な補正ディジタル検出信号Srを生成するこ
とができ、正確にディジタル情報を再生することができ
ると共に、複数種類の異なる中心レベルを有する検出信
号Spp又はSpp'が検出されても、夫々の中心レベル間
の相違を相殺して正確にディジタル情報又は制御情報を
再生することができる。
【0154】更に、中心レベルの切り換えを含む処理を
ディジタル的に行うので、一つのチップ上にディジタル
ハイパスフィルタ7全体を纏めることができると共に、
アナログ的に中心レベルを切り換える場合に比して動作
を高速化することができる。
【0155】更にまた、ディジタルハイパスフィルタ7
のカットオフ周波数が、例えば10キロヘルツと高く設
定されているので、検出信号Spp又は検出信号Spp'中
にドロップアウト等の信号欠落部分が含まれていても、
補正ディジタル検出信号Srを当該信号欠落から早期に
復帰させることができる。
【0156】更に、ディジタルハイパスフィルタ7のカ
ットオフ周波数がクロック信号Sclkの周波数の変化に
対応して変化するので、可変速再生等により検出信号S
pp及びSpp'の周波数が変化した場合でも、ディジタル
ハイパスフィルタ7における低周波数の雑音成分の低減
を有効に行うことができる。
【0157】更にまた、ビタビ復号方式を用いて補正デ
ィジタル検出信号Srを復号するので、当該補正ディジ
タル検出信号SrのS/N比が低い場合等であっても、
正確に復号再生を実行することができる。
【0158】なお、上述の実施形態では、平均化回路2
1において乗算器42を用いて定数kを乗算する構成と
したが、このとき、一般にはk<1であるが、
【数8】k=1/2n (但し、nは自然数) と設定すれば、乗算器42を用いることなく、加算器4
1の出力信号を上記nの値に応じてビットシフトするこ
とにより簡易な構成で平均化信号Stを生成することが
できる。
【0159】(II)第2実施形態 次に、本発明に係る平均化回路の他の実施形態である第
2実施形態について、図9及び図10を用いて説明す
る。なお、第2実施形態の情報再生装置における平均化
回路以外の構成部分は、第1実施形態の情報再生装置S
と同様であるので、細部の説明は省略する。
【0160】上述の第1実施形態の平均化回路21にお
いては、当該平均化回路21に入力される中心レベル標
本値信号Ssを一クロック毎に単純に累積加算して平均
化していたが、第2実施形態の平均化回路においては、
過去に収束した(すなわち一定化した)後に出力された
平均化信号Stの値(ほぼ一定レベルとなっている。)
を各中心レベル毎に記憶しておき、次に、同一の中心レ
ベルに対応する平均化信号Stを使用するときにその初
期値として当該記憶されている値を用いる。
【0161】すなわち、図10に示すように、第2実施
形態の平均化回路21’は、上述したD型フリップフロ
ップ40、加算器41及び乗算器42に加えて、図示し
ないCPUから送信されてくるタイミング信号Si1で示
されるタイミングでD型フリップフロップ40の出力信
号を記憶する記憶手段としてのD型フリップフロップ6
1と、当該CPUから送信されてくるタイミング信号S
i2で示されるタイミングでD型フリップフロップ40の
出力信号を記憶する記憶手段としてのD型フリップフロ
ップ62と、当該CPUから送信されてくるタイミング
信号Si3で示されるタイミングでD型フリップフロップ
40の出力信号を記憶する記憶手段としてのD型フリッ
プフロップ63と、上記制御信号Sscに基づいて、D型
フリップフロップ61の出力信号、D型フリップフロッ
プ62の出力信号又はD型フリップフロップ62の出力
信号のいずれかを切り換えて出力するスイッチ64と、
図示しないCPUからの制御信号Shに基づいてスイッ
チ64の出力信号と加算器41の出力信号とのいずれか
一方を切り換えて乗算器42及びD型フリップフロップ
40に出力するスイッチ60とにより構成されている。
【0162】次に、図11を用いてその動作を説明す
る。
【0163】図11最上段に示すディジタル検出信号S
qが各D型フリップフロップ61、62及び63に出力
されると、D型フリップフロップ61はタイミング信号
Si1(図11下から三段目参照)のタイミングで中心レ
ベルS1に対応する制御情報を再生する際に収束したD
型フリップフロップ40の出力値(中心レベルS1に対
応する制御情報を再生する際に収束した平均化信号St
の値)を記憶する。
【0164】一方、D型フリップフロップ62はタイミ
ング信号Si2(図11下から二段目参照)のタイミング
で中心レベルS2に対応する制御情報を再生する際に収
束したD型フリップフロップ40の出力値(中心レベル
2に対応する制御情報を再生する際に収束した平均化
信号Stの値)を記憶する。
【0165】更に、D型フリップフロップ63はタイミ
ング信号Si3(図11最下段参照)のタイミングで中心
レベルS3に対応するディジタル情報を再生する際に収
束したD型フリップフロップ40の出力値(中心レベル
3に対応するディジタル情報を再生する際に収束した
平均化信号Stの値)を記憶する。
【0166】そして、スイッチ64は、制御信号Sscに
基づいて、各D型フリップフロップ61、62及び63
の出力信号を切り換えてスイッチ60に出力する。この
とき、中心レベルS1を有するディジタル検出信号Sqを
再生中であることを示す制御信号Ssc(上記出力信号S
sc1)が入力されたときは、スイッチ64はD型フリッ
プフロップ61の出力信号をスイッチ60に出力し、中
心レベルS2を有するディジタル検出信号Sqを再生中で
あることを示す制御信号Ssc(上記出力信号Ssc2)が
入力されたときは、D型フリップフロップ62の出力信
号をスイッチ60に出力し、中心レベルS3を有するデ
ィジタル検出信号Sqを再生中であることを示す制御信
号Ssc(上記出力信号Ssc3)が入力されたときは、D
型フリップフロップ62の出力信号をスイッチ60に出
力する。
【0167】そして、スイッチ60は、制御信号Shに
基づいて加算器41の出力信号とスイッチ64の出力信
号とを切り換えて乗算器42及びD型フリップフロップ
40に出力する。
【0168】このとき、制御信号Shには、DVD−R
AM1の各領域の先頭に相当するタイミングでスイッチ
60をスイッチ64の出力信号側に切り換えるためのパ
ルス(図11中符号dで示すパルス)が含まれている。
【0169】従って、このパルスdにより、スイッチ6
0はDVD−RAM1の各領域の先頭時のみスイッチ6
4からの出力信号側に切り換わり、D型フリップフロッ
プ61、62又は63のいずれかからの出力信号を各領
域の初期値として乗算器42に出力する。その後スイッ
チ60は再び加算器41からの出力信号側に切り換わ
る。
【0170】このスイッチ60の動作により、過去に収
束した平均化信号Stの値を初期値として利用すること
となる。
【0171】この結果、第2実施形態の平均化回路2
1’を用いた場合には、生成される加算平均化信号Stt
においては、図11上から三段目に示すように、図4最
下段に示したような波形の鈍りがなくなり、従ってディ
ジタルハイパスフィルタから出力される補正ディジタル
検出信号Srにおいても、図4下から二段目に示したよ
うな角状の突起がなくなり、図11上から二段目に示す
ように整然と連続した補正ディジタル検出信号Srが得
られる。
【0172】以上説明した第2実施形態の平均化回路2
1’を含むディジタルハイパスフィルタによれば、第1
実施形態の効果に加えて、各中心レベルに対応して出力
されたD型フリップフロップ40の出力値を夫々別個に
記憶し、今回の平均化信号Stの出力に当たって当該記
憶されている過去に用いられたD型フリップフロップ4
0の出力値を平均化信号Stの初期値として用いること
により今回の平均化信号Stを出力するので、迅速に補
正ディジタル検出信号Srを収束させることができる。
【0173】(III)変形形態 上述した各実施形態の他に、本発明は種々の変形が可能
である。
【0174】すなわち、例えば、上述した第1実施形態
における平均化回路21又は第2実施形態における平均
化回路21’では、中心レベル標本値信号Ss又は補正
ディジタル検出信号Sr内の各標本値を累積加算する構
成としたが、各標本値の極性を示す値のみ、すなわち、
「+1」又は「−1」のみを累積加算し、その値に定数
kを乗算して平均化信号Stとしてもよい。この場合に
は、結果的に補正ディジタル検出信号Srが正又は負の
いずれの方にずれているかのみを判定して補正すること
となり、加算器41及びD型フリップフロップ40のビ
ット数を削減して構成することができる。
【0175】また、ゼロクロス検出回路21において、
所定時間以上補正ディジタル検出信号Srにおける極性
反転がないときは、当該ゼロクロス検出回路21の出力
である中心レベル標本値信号Ssをゼロクリアしても良
い。これは、例えば、長いドロップアウトが発生して極
性反転が長い期間なかった場合に、中心レベル標本値信
号Ssが前値を保持したままとなり、誤差が蓄積される
ことを防止するためである。
【0176】更に、同様の理由で、補正ディジタル検出
信号Srにおける極性反転があった場合のクロック信号
Sclkにおける一周期期間のみ中心レベル標本値信号Ss
を出力し、その他の期間では中心レベル標本値信号Ss
をゼロクリアするように構成してもよい。
【0177】更に、加算器41の出力端にリミッタを設
け、上述のような誤差が蓄積されることを防止しても良
い。
【0178】更にまた、図5における排他的論理和信号
SexをD型フリップフロップ40にも出力することで、
補正ディジタル検出信号Srにおける極性反転があった
ときのみ中心レベル標本値信号Ssの累積加算を実行す
るように構成しても良い。
【0179】更に、上記の各実施形態又は変形形態で
は、ディジタルハイパスフィルタ7内の閉ループを用い
て補正ディジタル検出信号Srをフィードバックするこ
とによりディジタル検出信号Sqの直流レベルを補正す
る構成としたが、これ以外に、上記ディジタル検出信号
Sqをゼロクロス検出回路22に直接入力することによ
り、当該ディジタル検出信号Sqにおけるゼロクロス標
本値を抽出し、その値を直接(平均化せずに)元のディ
ジタル検出信号Sqの各標本値から減算するように構成
することもできる。このように構成しても、ディジタル
検出信号Sqにおいて記録情報の低周波成分を保存し外
乱等による雑音に起因する低周波成分を除去することが
できる。
【0180】また、上述の各実施形態及び変形形態で
は、本発明をディジタル情報を再生する情報再生装置に
対して適用した場合について説明したが、これ以外に、
上記制御情報記録部70から制御情報を読み出しつつデ
ィジタル情報をDVD−RAM1に記録する情報記録装
置に対して適用することも可能である。
【0181】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、ディジタル情報に対応する検出信号が、
複数種類の異なる中心レベルを有して夫々検出されるよ
うにディジタル情報が記録されている記録媒体から当該
ディジタル情報を再生する場合に、各標本化検出信号に
おける直流レベルを標本化検出信号の各標本値から減算
して各標本化検出信号を補正するので、各検出信号にお
ける低周波数域の信号成分を保存してディジタル情報を
正確且つ忠実に再生することができる。
【0182】請求項2に記載の発明によれば、ディジタ
ル情報に対応する検出信号が、複数種類の異なる中心レ
ベルを有して夫々検出されるようにディジタル情報が記
録されている記録媒体から当該ディジタル情報を再生す
る場合に、夫々の補正標本化検出信号における中心レベ
ル標本値を中心レベルに一致させて当該標本化検出信号
を夫々補正するので、各検出信号における低周波数域の
信号成分を保存してディジタル情報を正確且つ忠実に再
生することができる。
【0183】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の効果に加えて、閉ループを構成して各標
本化検出信号を夫々補正するので、正確な補正標本化検
出信号を生成することができると共に、複数種類の異な
る中心レベルを有する検出信号が検出されても、夫々の
中心レベル間の相違を相殺して正確にディジタル情報を
再生することができる。
【0184】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、各
制御情報記録部及び各セクタからの検出信号において、
夫々の中心レベルが異なっても、夫々の中心レベルの相
違を相殺することにより各制御情報記録部に記録されて
いる再生制御情報並びにディジタル情報を夫々確実に読
み出して再生することができる。
【0185】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
に記載の発明の効果に加えて、各中心レベルに対応して
出力された平均値を夫々別個に記憶し、今回の平均値の
出力に当たって当該記憶されている過去に用いられた平
均値を初期値として用いることにより今回の平均値を出
力するので、迅速に当該平均値を出力することができ
る。
【0186】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
から5のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、補
正手段がディジタルハイパスフィルタとして機能するこ
ととなるので、外乱等に起因する雑音信号のうち、ディ
ジタルカットオフ周波数未満の周波数成分を低減するこ
とができる。
【0187】また、ディジタルカットオフ周波数が各標
本化周波数の変化に対応して変化するので、夫々の検出
信号の周波数が変化した場合でも、補正手段における雑
音の低周波成分の低減を有効に行うことができる。
【0188】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
から6のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、ビ
タビ復号方式を用いて再生するので、各補正標本化検出
信号のS/N比が低い場合等であっても、正確に夫々の
復号再生を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DVD−RAMの記録フォーマットを示す平面
図である。
【図2】DVD−RAMの記録フォーマットを示す拡大
図である。
【図3】第1実施形態の情報再生装置の概要構成を示す
ブロック図である。
【図4】第1実施形態の情報再生装置の動作を示すタイ
ミングチャートである。
【図5】ディジタルハイパスフィルタの細部構成を示す
ブロック図である。
【図6】ディジタルハイパスフィルタの動作を示すタイ
ミングチャートである。
【図7】ディジタルハイパスフィルタの周波数伝達特性
の関係を示すチャート図である。
【図8】切換タイミング発生回路の概要構成を示すブロ
ック図である。
【図9】切換タイミング発生回路の動作を示すタイミン
グチャートである。
【図10】第2実施形態の平均化回路の概要構成を示す
ブロック図である。
【図11】第2実施形態の平均化回路の動作を示すタイ
ミングチャートである。
【図12】従来の情報再生装置の概要構成を示すブロッ
ク図であり、(a)は全体構成を示す図であり、(b)
は2値化回路の概要構成を示すブロック図である。
【図13】アナログハイパスフィルタの動作を示すタイ
ミングチャートである。
【符号の説明】
1…DVD−RAM 1L…ランドトラック 1G…グルーブトラック 2、102…ピックアップ 3、3’、103…アンプ 4、105…アナログハイパスフィルタ 5…A/D変換器 6…ディジタルイコライザ 7、7’…ディジタルハイパスフィルタ 8…ビタビ復号回路 9、109…復調回路 10、110…誤り訂正回路 11、111…インターフェース 12、12’…クロック発生回路 13、101…スピンドルサーボ回路 14、100…スピンドルモータ 20…減算回路 21、21’…平均化回路 22…ゼロクロス検出回路 23…加算回路 24、27、60、64、106g…スイッチ 25…加算値発生部 30、36、40、61、62、63…D型フリップフ
ロップ 31、32…絶対値検出回路 33…極性反転検出回路 34…比較回路 35…選択回路 41…加算器 42…乗算器 50、51、52、106a、106b、106c…コ
ンパレータ 53、54、55、58…モノマルチバイブレータ 56…オア回路 57…エッジ検出部 70…制御情報記録部 71…未記録部 104…アナログイコライザ 106…2値化回路 106d、106e、106f…閾値制御部 107…サンプラ 108…PLL 112…コンデンサ 113…抵抗 S0、S1、S2、S3、S4、S5、S6、S7…制
御領域 S、J…情報再生装置 Spp、Spp'…検出信号 Sc…選択信号 Si1、Si2、Si3…タイミング信号 Sp…アナログ検出信号 Sq…ディジタル検出信号 Sr…補正ディジタル検出信号 Sr’…遅延補正ディジタル検出信号 Ss…中心レベル標本値信号 St…平均化信号 Stt…加算平均化信号 Sra、Srb、Src…加算値信号 Sscc、Ssc…制御信号 Ss1、Ss2、Ss3、Ss4、Ss5、Ssc1、Ssc2、Ssc3
…出力信号 SL1、SL2、SL3…閾値信号 Sdc…復調信号 So…出力信号 Si…記録符号 Smsb、Smsb’…MSB信号 Sa、Sa’…絶対値信号 Sc…比較信号 Se…最小標本値信号 Sclk…クロック信号 Sex…排他的論理和信号 P…ピット列

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生用の光ビームの記録媒体からの反射
    光に基づいて検出されるディジタル情報に対応する検出
    信号が、複数種類の異なる中心レベルを有して夫々検出
    されるように前記ディジタル情報が記録されている前記
    記録媒体から当該ディジタル情報を再生する情報再生装
    置において、 前記ディジタル情報を当該記録媒体から読み出し、異な
    る前記中心レベル毎に前記検出信号を生成する生成手段
    と、 各前記生成された検出信号を、予め設定された所定の標
    本化周波数を有する標本化クロック信号を用いて夫々標
    本化し、異なる前記中心レベル毎に標本化検出信号を夫
    々出力する標本化手段と、 各前記標本化検出信号毎に夫々含まれる標本値であっ
    て、各標本化検出信号における前記中心レベルに最も近
    い標本値である中心レベル標本値を各前記標本化検出信
    号から夫々抽出することにより、各前記標本化検出信号
    の直流レベルを夫々検出する検出手段と、 前記検出された各直流レベルを各前記標本化検出信号に
    おける標本値から減算することにより当該標本化検出信
    号を夫々補正し、補正標本化検出信号を夫々出力する補
    正手段と、 各前記補正標本化検出信号を復号し、前記ディジタル情
    報を再生する再生手段と、 を備えることを特徴とする情報再生装置。
  2. 【請求項2】 再生用の光ビームの記録媒体からの反射
    光に基づいて検出されるディジタル情報に対応する検出
    信号が、複数種類の異なる中心レベルを有して夫々検出
    されるように前記ディジタル情報が記録されている前記
    記録媒体から当該ディジタル情報を再生する情報再生装
    置において、 前記ディジタル情報を当該記録媒体から読み出し、異な
    る前記中心レベル毎に前記検出信号を生成する生成手段
    と、 各前記生成された検出信号を、予め設定された所定の標
    本化周波数を有する標本化クロック信号を用いて夫々標
    本化し、異なる前記中心レベル毎に標本化検出信号を夫
    々出力する標本化手段と、 各前記標本化検出信号を夫々補正して補正標本化検出信
    号を夫々生成する補正手段であって、各前記標本化検出
    信号毎に夫々含まれる標本値であり且つ各前記標本化検
    出信号における前記中心レベルに最も近い標本値である
    中心レベル標本値を当該中心レベルに一致させて各前記
    標本化検出信号を夫々補正し、前記補正標本化検出信号
    を夫々出力する補正手段と、 各前記補正標本化検出信号を夫々復号し、前記ディジタ
    ル情報を再生する再生手段と、 を備えることを特徴とする情報再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の情報再生装置におい
    て、 前記補正手段は、 各前記補正標本化検出信号に含まれる各標本値につい
    て、隣接する二つの当該標本値が各前記中心レベルを挟
    んで変化したとき、当該二つの標本値のうち、絶対値が
    小さい方の前記標本値を前記中心レベル標本値として夫
    々抽出する抽出手段と、 各前記抽出された夫々の中心レベル標本値を、各前記標
    本化検出信号における複数周期に渡って夫々平均化し、
    平均値を夫々出力する平均化手段と、 前記夫々出力された平均値に対して、各前記中心レベル
    に対応して当該中心レベル毎に予め設定された定数であ
    って、異なる各前記中心レベルを同一のレベルとするた
    めの定数を加算し、加算平均値を出力する加算手段と、 前記出力された加算平均値を各前記標本化検出信号にお
    ける夫々の前記標本値から減算することにより、各前記
    補正標本化検出信号を夫々出力する減算手段と、 を備えることを特徴とする情報再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一項に記載の
    情報再生装置において、 前記記録媒体は、スパイラル状のランドトラックとグル
    ーブトラックとが半径方向に交互に形成されたディスク
    状記録媒体であると共に、 前記ランドトラックと前記グルーブトラックとを前記デ
    ィジタル情報におけるセクタ毎に分割することにより当
    該ディジタル情報が記録されており、 更に、前記ランドトラックと前記グルーブトラックにお
    ける各前記セクタの境界位置毎に、少なくとも前記ディ
    ジタル情報を再生するために用いられる再生制御情報が
    記録された制御領域が形成され、 当該制御領域には、当該制御領域を二分するトラック方
    向の長さを有し且つ前記ランドトラック又は前記グルー
    ブトラックのいずれか一方と同じ前記半径方向の幅を有
    する、前記再生制御情報が記録された二つの制御情報記
    録部が、相互に前記半径方向に二分の一トラックづつ反
    対方向に夫々偏倚して形成されており、 更にまた、相互に異なる前記中心レベルを有する前記検
    出信号は、前記セクタに相当する領域からの前記反射光
    に基づいて生成される検出信号と、一の前記制御領域中
    における一の前記制御情報記録部からの前記反射光に基
    づいて生成される検出信号と、当該一の制御領域中にお
    ける他の前記制御情報記録部からの前記反射光に基づい
    て生成される検出信号と、に夫々対応する検出信号であ
    ることを特徴とする情報再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の情報再生装置におい
    て、 前記平均化手段は、各前記中心レベルに対応して出力さ
    れた前記平均値を夫々別個に記憶する記憶手段を更に備
    えると共に、 今回の前記平均値の出力に当たって前記記憶手段に記憶
    されている過去に用いられた前記平均値を初期値として
    用いることにより今回の前記平均値を出力することを特
    徴とする情報再生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか一項に記載の
    情報再生装置において、 前記補正手段は、各前記標本化検出信号における予め設
    定された所定のディジタルカットオフ周波数未満の低周
    波成分を低減すると共に、 前記ディジタルカットオフ周波数は前記標本化周波数に
    対応して変化することを特徴とする情報再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか一項に記載の
    情報再生装置において、 前記再生手段は、ビタビ復号方式を用いた再生手段であ
    ることを特徴とする情報再生装置。
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