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JPH11246661A - 透光性無機・有機ハイブリッド - Google Patents

透光性無機・有機ハイブリッド

Info

Publication number
JPH11246661A
JPH11246661A JP5199798A JP5199798A JPH11246661A JP H11246661 A JPH11246661 A JP H11246661A JP 5199798 A JP5199798 A JP 5199798A JP 5199798 A JP5199798 A JP 5199798A JP H11246661 A JPH11246661 A JP H11246661A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
inorganic
organic hybrid
silicon
refractive index
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5199798A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Katayama
真吾 片山
Noriko Yamada
紀子 山田
Ikuko Shiina
郁子 椎名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP5199798A priority Critical patent/JPH11246661A/ja
Publication of JPH11246661A publication Critical patent/JPH11246661A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Silicon Polymers (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機成分による屈折率の制御性を効率良くし
た透光性無機・有機ハイブリッドおよびその製造方法を
提供すること。 【解決手段】 末端シラノール型ポリジメチリシロキサ
ンおよび/またはオルガノアルコキシシランと金属アル
コキシドから合成される無機・有機ハイブリッドにおい
て、シリコン以外の金属アルコキシドで金属元素種の異
なる2種以上の金属アルコキシドから作製され、系内に
シリコン以外に複数の金属あるいは半金属元素種を含有
した透光性無機・有機ハイブリッド。また、シリコン以
外の金属アルコキシドで金属元素種の価数が異なる2種
以上の金属アルコキシドから作製され、系内にシリコン
以外に価数の異なる金属あるいは半金属元素種を含有す
る透光性無機・有機ハイブリッド。前記透光性無機・有
機ハイブリッドの製造におけるシリコン以外の金属アル
コキシドとしては、複合アルコキシドを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ、光フィル
ター、光デバイス等の光学分野に使用できる透光性無機
・有機ハイブリッドに関する。
【0002】
【従来の技術】ゾル・ゲル法はセラミックス、ガラスの
バルク、コーティング、ファイバー、微粒子、多孔体な
どの製造技術として知られているが、近年ゾル・ゲル法
を応用した無機・有機ハイブリッドがポリマー、セラミ
ックス、コンポジットのいずれとも異なる新しい概念の
材料系として注目されている。無機質と有機質を分子レ
ベルで化学的に結合させた無機・有機ハイブリッドは、
(1)無機と有機の特性を互いに補う、(2)新しい機
能や特殊な機能の付与が可能、(3)無限に近い組み合
わせがある、(4)低温で合成が可能、などの特徴を有
する。このような無機・有機ハイブリッドの例として
は、有機修飾シリケート(A. Kaiser et al., J. Membr
ance Soc. 22, 257-268(1985) )やセラマー(G. L. Wi
lkes et al.,Polym. Prep. 26, 300-302(1985), H.-H.
Huang et al., Polymer. Bull. 14,557-564(1985) )と
呼ばれるものがある。これらは、Si−Oガラス網目の
中に有機基を導入した構造であり、ゾル・ゲル法の前駆
体として使用される金属アルコキシドやアルキルアルコ
キシシラン等の加水分解・重縮合反応によって合成され
ている。
【0003】前記理由により、無機・有機ハイブリッド
は、光学、機械、化学、電子・電気、生体等の幅広い分
野での応用が期待される。中でも、透光性のハイブリッ
ドは、レンズや光フィルター、光導波路、有機色素・半
導体微粒子・金属微粒子のホストなど新しい光学材料と
して有望である。無機・有機ハイブリッドを利用した光
学材料として次のような特徴が考えられるからである。
(1)広い範囲で屈折率を制御できるために、例えばプ
ラスチックファイバーなどの有機系の低屈折材料にも、
また無機の非線形光学結晶など高屈折材料にも対応して
光接続ができる。(2)透過する光の波長範囲が広い。
(3)無機系の光学材料に比べて軽量である。(4)低
温で合成可能なので、有機系のクロミック分子、色素、
非線形光学分子をドープできるホスト材料となる。これ
らは、固体色素レーザー、光や電気で色が変化する膜、
光スイッチなどとして応用される。(5)有機材料より
耐熱性と安定性に優れたフレキシブルな導波路が作製可
能である。これは、光学部品間を接続するのに有利とな
る。
【0004】光学材料の観点から、無機・有機ハイブリ
ッドの透光性と屈折率の制御が基本的性質として重要で
ある。特に、無機・有機ハイブリッドの屈折率制御につ
いては、Si以外の無機成分(Al、Ti、Zr、N
b、Ta等)を系内に導入して、金属元素の高い電子分
極による高屈折率化が行われている(S.Katayama et a
l., Proc. SPIE Vol.3136 (Sol-Gel Optics IV), 134-1
42(1997)) 。透明な無機・有機ハイブリッドでは、屈折
率がそれぞれの無機成分の含有量とともに直線的に増加
するLorentz-Lorenzの関係を示すことが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の無機・有機ハイ
ブリッドでは、シリコンの他に1種類の無機成分を加え
てその屈折率を増加し、無機成分の添加量で屈折率を制
御していた。高い屈折率を得るには無機成分の割合を増
加することになるが、屈折率は無機成分の添加量に比例
するために、無機成分による屈折率の制御性が非効率で
あった。すなわち、高屈折を得るには無機成分の添加量
を比例的に増加しなくてはならないために、柔軟性など
の有機質の特徴を保持したまま高屈折率を得るのが難し
くなってくる。
【0006】本発明では、このような点に鑑みなされた
もので、無機成分による屈折率の制御性を効率良くした
透光性無機・有機ハイブリッドおよびその製造方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、(1)末端シラノール型ポリジメチルシ
ロキサンおよび/またはオルガノアルコキシシランと金
属アルコキシドから合成される無機・有機ハイブリッド
において、シリコン以外の金属アルコキシドで金属元素
種の異なる2種以上の金属アルコキシドから作製され、
系内にシリコン以外に複数の金属あるいは半金属元素種
を含有する透光性無機・有機ハイブリッドである。ま
た、(2)末端シラノール型ポリジメチルシロキサンお
よび/またはオルガノアルコキシシランと金属アルコキ
シドから合成される無機・有機ハイブリッドにおいて、
シリコン以外の金属アルコキシドで金属元素種の価数が
異なる2種以上の金属アルコキシドから作製され、系内
にシリコン以外に価数の異なる金属あるいは半金属元素
種を含有する透光性無機・有機ハイブリッドである。ま
た、本発明は、(3)上記した透光性無機・有機ハイブ
リッドの製造におけるシリコン以外の金属アルコキシド
として、複合アルコキシドを使用する製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の透光性無機・有機ハイブ
リッドは、金属アルコキシドとポリジメチルシロキサン
や加水分解したオルガノアルコキシシランのシラノール
基とが反応して、M−O−M結合(Mは金属、半金属原
子)から成る無機骨格とSi(R)m(O−)(4-m)/2
基や−O−[−Si(R)2 −O−]n −基(ここでR
は有機基で、mはSiに結合した有機基の数で、nはジ
メチルシロキサンの数である)が化学結合した構造であ
る。このような構造は、炭素、水素、酸素、窒素等から
なる有機物に、金属、半金属が化学結合して重合した、
すなわち原子・分子レベルで融合した構造である。
【0009】無機骨格とは、M−O−M結合を骨格とし
て鎖状、平面状あるいは3次元状に重合した高分子であ
る。M−O−M結合が無機成分を表すものである。Si
(R)m (O−)(4-m)/2 基および−O−[−Si
(R)2 −O−]n −基における有機基Rとは、例え
ば、−CH3 、−C2 5 、−C3 7 、−C49
−CH=CH2 、−C6 5 、−CF3 、−C2 5
−C3 7 、−C4 9 、−CH2 CH2 CF3 、−C
2 CH2 6 13、−CH2 CH2 817等であ
り、有機成分を表すものである。
【0010】本発明でいう透光性とは、紫外線域から赤
外線域の光、特に可視光域を透過する性質であり、レン
ズ、光フィルター、光デバイス等の光学分野に使用可能
な透過率を有することを意味する。
【0011】無機成分としてシリコン以外に複数の金属
あるいは半金属元素種を含有した無機・有機ハイブリッ
ドの屈折率は、それぞれの金属あるいは半金属元素種を
1種含有した無機・有機ハイブリッドの屈折率より高く
なるために、より効率良く屈折率を制御できる。この効
果は、原子価の異なる金属あるいは半金属元素種を組み
合わせることによって更に顕著となる。ここで、原子価
の異なる金属あるいは半金属元素種とは、具体的には、
Li、Na、K(1価)やMg、Ca、Sr、Ba(2
価)やB、Al、Y、Co(3価)やSi、Ti、Zr
(4価)やNb、Ta(5価)等である。このように2
種以上の金属あるいは半金属元素種を組み合わせること
によって屈折率が増加するのは、無機・有機ハイブリッ
ド骨格が複数の相異なった金属あるいは半金属の酸素配
位多面体で構成されるため、隣接する異なる金属あるい
は半金属の酸素配位多面体によって分極構造や配位構造
が変化することによると考えられる。特に、価数の異な
る金属あるいは半金属の酸素配位多面体で構成される場
合は、更に分極構造や配位構造の変化が著しくなると考
えられる。
【0012】本発明の金属アルコキシドとは、化学式M
(OR)n で表されるものである。ここで、Mは金属あ
るいは半金属であり、例えばLi、Na、K、Mg、C
a、Sr、Ba、B、Si、Al、Ti、Zr、Ta、
Nb、Y、Co等である。また、Rは有機基であり、n
は金属あるいは半金属Mの価数である。本発明で使用す
る金属アルコキシドは特に限定しないが、例えば、メト
キシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド等が挙
げられる。また、金属アルコキシドは、そのアルコキシ
基の一部をβ−ジケトン、β−ケトエステル、アルカノ
ールアミン、アルキルアルカノールアミン、有機酸等で
置換して使用してもよい。
【0013】本発明で使用するオルガノアルコキシシラ
ンとは、化学式Si(R)m (OR″)(4-m)/2 で表さ
れ、有機基Rが−CH3 、−C2 5 、−C3 7 、−
49 、−CH=CH2 、−C6 5 、−CF3 、−
2 5 、−C3 7 、−C4 9 、−CH2 CH2
3 、−CH2 CH2 6 13、−CH2 CH2 8
17等であり、アルコキシ基−OR″がメトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等で構成されるもの
である。オルガノアルコキシシランはアルコキシ基に対
して等モル以下の水で予め加水分解(部分加水分解)し
て使用しても良い。
【0014】本発明で使用するポリシロキサンとは、化
学式HO−[−Si(R)2 −O−]n −Hで表される
直鎖状重合体であり、有機基Rが−CH3 、−C
2 5 、−C3 7 、−C4 9 、−CH=CH2 、−
6 5 等で構成されるものである。例えば、ポリジメ
チルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリジプロ
ピルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、ポリメチ
ルフェニルシロキサン等が挙げられる。ただし、nが5
00を越えると溶媒に溶解しなかったり、反応点である
水酸基の占める割合が少なくなって無機・有機ハイブリ
ッドが合成できないために好ましくない。
【0015】本発明の加水分解では、アルコキシ基に対
して0.5〜10モル倍の水を添加する。この際、無機
酸、有機酸あるはそれらの両方を触媒として使用する。
添加する水は、アルコール等の有機溶媒で希釈してもよ
い。
【0016】本発明で使用する複合アルコキシドは、2
種以上の金属アルコキシドがアルコキシ基を介して架橋
しているものである。例えば、アルカリ金属やアルカリ
土類金属とTi、Zr、Nb、Ta、Biの組み合わ
せ、ランタノイド金属とAl、Gaの組み合わせ、Al
とTi、Zrの組み合わせなどである。
【0017】前記複合アルコキシドは、末端シラノール
型ポリジメチルシロキサンおよび/またはオルガノアル
コキシシランおよび有機溶媒と混合された後、加水分解
される。この加水分解溶液を膜あるいはバルク状にゲル
化し、熱処理されて、系内にシリコン以外に複数の金属
あるいは半金属元素種を含有する透光性無機・有機ハイ
ブリッドが作製できる。複合アルコキシドを使用する
と、出発原料段階から分子レベルで相異なった金属ある
いは半金属種を隣同士に配置できるため、作製した無機
・有機ハイブリッド構造中に効率良く隣接する異なる金
属あるいは半金属の酸素配位多面体を配置でき、より高
い屈折率を得ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明するが、
本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではな
い。
【0019】[実施例1]末端シラノール型ポリジメチ
ルシロキサン(PDMS、平均分子量3000)とアセ
ト酢酸エチルで化学改質したチタンエトキシド(4価)
およびアルミニウムブトキシド(3価)をエタノール溶
媒で混合し、水を加えて加水分解した。ここで、PDM
S:金属アルコキシドのモル比は1:4であり、チタン
エトキシド:アルミニウムブトキシドのモル比は2:1
である。この加水分解溶液を70℃でゲル化させた後、
150℃で熱処理して透明な無機・有機ハイブリッドを
作製した。屈折率は、アッベ屈折計を用いて、589n
mの波長で測定した。その結果、屈折率は、1.440
であった。図1に示すように、それぞれ単独で無機成分
を含む場合(比較例1および2)に比べて屈折率が高
く、同量の無機成分でも複数の無機成分を導入する方が
屈折率の制御が効果的に行える。
【0020】[実施例2]モノメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、およびアセト酢酸エチ
ルで化学改質したタンタルエトキシド(5価)とジルコ
ニウムブトキシド(4価)をエタノール溶媒で混合し、
塩酸触媒の水を加えて加水分解した。ここで、モノメチ
ルジエトキシシラン:ジメチルジエトキシシラン:タン
タルエトキシド:ジルコニウムブトキシドのモル比は、
2:4:1:1である。この加水分解溶液を70℃でゲ
ル化させた後、150℃で熱処理して透明な無機・有機
ハイブリッドを作製した。屈折率は、1.445であっ
た。図2に示すように、それぞれ単独で無機成分を含む
場合(比較例3および4)に比べて屈折率が高く、同量
の無機成分でも複数の無機成分を導入する方が屈折率の
制御が効果的に行える。
【0021】[実施例3]アルミニウムイソプロポキシ
ド(3価)とタンタルイソプロポキシド(5価)をイソ
プロパノール中で還流して、TaAl2 (OPri 11
の複合アルコキシドを調製した。末端シラノール型ポリ
ジメチルシロキサン(PDMS、平均分子量3000)
と前記複合アルコキシドをイソプロパノール溶媒で混合
し、水を加えて加水分解した。ここで、PDMS:複合
アルコキシドのモル比は1:4である。この加水分解溶
液を70℃でゲル化させた後、150℃で熱処理して透
明な無機・有機ハイブリッドを作製した。屈折率は、
1.443であった。図3に示すように、それぞれ単独
で無機成分を含む場合(比較例5および6)に比べて屈
折率が高く、同量の無機成分でも複数の無機成分を導入
する方が屈折率の制御が効果的に行える。
【0022】[比較例1]末端シラノール型ポリジメチ
ルシロキサン(PDMS、平均分子量3000)とアセ
ト酢酸エチルで化学改質したチタンエトキシドをエタノ
ール溶媒で混合し、水を加えて加水分解した。ここで、
PDMS:金属アルコキシドのモル比は1:4である。
この加水分解溶液を70℃でゲル化させた後、150℃
で熱処理して透明な無機・有機ハイブリッドを作製し
た。屈折率は、1.434であった。
【0023】[比較例2]末端シラノール型ポリジメチ
ルシロキサン(PDMS、平均分子量3000)とアセ
ト酢酸エチルで化学改質したアルミニウムブトキシドを
エタノール溶媒で混合し、水を加えて加水分解した。こ
こで、PDMS:金属アルコキシドのモル比は1:4で
ある。この加水分解溶液を70℃でゲル化させた後、1
50℃で熱処理して透明な無機・有機ハイブリッドを作
製した。屈折率は、1.420であった。
【0024】[比較例3]モノメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、およびアセト酢酸エチ
ルで化学改質したタンタルエトキシドをエタノール溶媒
で混合し、塩酸触媒の水を加えて加水分解した。ここ
で、モノメチルジエトキシシラン:ジメチルジエトキシ
シラン:タンタルエトキシドのモル比は、2:4:2で
ある。この加水分解溶液を70℃でゲル化させた後、1
50℃で熱処理して透明な無機・有機ハイブリッドを作
製した。屈折率は、1.440であった。
【0025】[比較例4]モノメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、およびアセト酢酸エチ
ルで化学改質したジルコニウムブトキシドをエタノール
溶媒で混合し、塩酸触媒の水を加えて加水分解した。こ
こで、モノメチルジエトキシシラン:ジメチルジエトキ
シシラン:ジルコニウムブトキシドのモル比は、2:
4:2である。この加水分解溶液を70℃でゲル化させ
た後、150℃で熱処理して透明な無機・有機ハイブリ
ッドを作製した。屈折率は、1.434であった。
【0026】[比較例5]末端シラノール型ポリジメチ
ルシロキサン(PDMS、平均分子量3000)とアル
ミニウムイソプロポキシドをイソプロパノール溶媒で混
合し、水を加えて加水分解した。ここで、PDMS:複
合アルコキシドのモル比は1:4である。この加水分解
溶液を70℃でゲル化させた後、150℃で熱処理して
透明な無機・有機ハイブリッドを作製した。屈折率は、
1.420であった。
【0027】[比較例6]末端シラノール型ポリジメチ
ルシロキサン(PDMS、平均分子量3000)とタン
タルイソプロポキシドをイソプロパノール溶媒で混合
し、水を加えて加水分解した。ここで、PDMS:ジル
コニウムイソプロポキシドのモル比は1:4である。こ
の加水分解溶液を70℃でゲル化させた後、150℃で
熱処理して透明な無機・有機ハイブリッドを作製した。
屈折率は、1.433であった。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。本
発明の透光性無機・有機ハイブリッドでは、無機成分と
してシリコン以外に複数の金属あるいは半金属元素種を
含有することにより、それぞれ単独で無機成分を含む場
合に比べて屈折率が高く、同量の無機成分でも複数の無
機成分を導入する方が屈折率の制御が効果的にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、比較例1、2で作製した無機・有機
ハイブリッドの屈折率をAl/(Al+Ti)のモル比
で表したグラフである。
【図2】実施例2、比較例3、4で作製した無機・有機
ハイブリッドの屈折率をZr/(Zr+Ta)のモル比
で表したグラフである。
【図3】実施例3、比較例5、6で作製した無機・有機
ハイブリッドの屈折率をAl/(Al+Ta)のモル比
で表したグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 末端シラノール型ポリジメチルシロキサ
    ンおよび/またはオルガノアルコキシシランと金属アル
    コキシドから合成される無機・有機ハイブリッドにおい
    て、シリコン以外の金属アルコキシドで金属元素種の異
    なる2種以上の金属アルコキシドから作製され、系内に
    シリコン以外に複数の金属あるいは半金属元素種を含有
    することを特徴とする透光性無機・有機ハイブリッド。
  2. 【請求項2】 末端シラノール型ポリジメチルシロキサ
    ンおよび/またはオルガノアルコキシシランと金属アル
    コキシドから合成される無機・有機ハイブリッドにおい
    て、シリコン以外の金属アルコキシドで金属元素種の価
    数が異なる2種以上の金属アルコキシドから作製され、
    系内にシリコン以外に価数の異なる金属あるいは半金属
    元素種を含有することを特徴とする透光性無機・有機ハ
    イブリッド。
  3. 【請求項3】 シリコン以外の金属アルコキシドとし
    て、複合アルコキシドを使用することを特徴とする請求
    項1または2記載の透光性無機・有機ハイブリッドの製
    造方法。
JP5199798A 1998-03-04 1998-03-04 透光性無機・有機ハイブリッド Pending JPH11246661A (ja)

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