JPH11246238A - プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネル用ガラス基板並びにその製造方法 - Google Patents
プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネル用ガラス基板並びにその製造方法Info
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- JPH11246238A JPH11246238A JP10050519A JP5051998A JPH11246238A JP H11246238 A JPH11246238 A JP H11246238A JP 10050519 A JP10050519 A JP 10050519A JP 5051998 A JP5051998 A JP 5051998A JP H11246238 A JPH11246238 A JP H11246238A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フロートガラス基板の表面側に存在するSn
に起因したPDP用ガラス基板の黄変を防止する。 【解決手段】 フロートガラス基板51をエッチング槽
52内のフッ酸溶液53に浸漬して、少なくともトップ
面51Tの側に存在するSn22,24をエッチングに
より除去する。このエッチング後のガラス基板1の上記
トップ面51Tに相当する表面1T上に形成されたSn
O2膜と、当該SnO2膜の表面上に形成されたAg補助
電極とを備えるPDPは、表層にSnが存在するままの
フロートガラス基板をそのままPDP用ガラス基板とし
て使用した従来のPDPと比較して、2価のSnとAg
補助電極のAgイオンとが還元反応を起こしてコロイド
状のAgを生じることが全く無い。従って、上記エッチ
ング処理を施したガラス基板1をPDP用前面基板に用
いた場合には、ガラス基板の黄変が全く発生しない。
に起因したPDP用ガラス基板の黄変を防止する。 【解決手段】 フロートガラス基板51をエッチング槽
52内のフッ酸溶液53に浸漬して、少なくともトップ
面51Tの側に存在するSn22,24をエッチングに
より除去する。このエッチング後のガラス基板1の上記
トップ面51Tに相当する表面1T上に形成されたSn
O2膜と、当該SnO2膜の表面上に形成されたAg補助
電極とを備えるPDPは、表層にSnが存在するままの
フロートガラス基板をそのままPDP用ガラス基板とし
て使用した従来のPDPと比較して、2価のSnとAg
補助電極のAgイオンとが還元反応を起こしてコロイド
状のAgを生じることが全く無い。従って、上記エッチ
ング処理を施したガラス基板1をPDP用前面基板に用
いた場合には、ガラス基板の黄変が全く発生しない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラズマディス
プレイパネル(以下「PDP」と称す)に関するもので
あり、特に、PDPの前面パネルに用いられるフロート
ガラス基板の変色を抑制する技術に関する。
プレイパネル(以下「PDP」と称す)に関するもので
あり、特に、PDPの前面パネルに用いられるフロート
ガラス基板の変色を抑制する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のPDPの構造の一例を示
す縦断面図であり、かかる構造は例えば特開平3−1
90039号公報に提案されるものである。
す縦断面図であり、かかる構造は例えば特開平3−1
90039号公報に提案されるものである。
【0003】図5において、101は第1の絶縁基板、
102は第2の絶縁基板、104は列電極、105は放
電ガス空間、106は隔壁、107は蛍光体、108は
絶縁体、109は保護膜、113aは透明電極(例えば
SnO2膜より成るため、以下「SnO2膜113a」と
も称す)、113bは金属補助電極を示している。ま
た、透明電極113aと金属補助電極113bとを行電
極113と総称する。また、PDPの構造は、図5に示
すように、第1の絶縁基板101、行電極113、絶縁
体108及び保護膜109より成る前面パネル131
と、第2の絶縁基板102、列電極104、蛍光体10
7及び隔壁106より成る背面パネル132とに大別で
きる。
102は第2の絶縁基板、104は列電極、105は放
電ガス空間、106は隔壁、107は蛍光体、108は
絶縁体、109は保護膜、113aは透明電極(例えば
SnO2膜より成るため、以下「SnO2膜113a」と
も称す)、113bは金属補助電極を示している。ま
た、透明電極113aと金属補助電極113bとを行電
極113と総称する。また、PDPの構造は、図5に示
すように、第1の絶縁基板101、行電極113、絶縁
体108及び保護膜109より成る前面パネル131
と、第2の絶縁基板102、列電極104、蛍光体10
7及び隔壁106より成る背面パネル132とに大別で
きる。
【0004】第1及び第2の絶縁基板101,102
は、その安価さからソーダガラスが用いられることが多
い(以下それぞれ「第1のガラス基板101」,「第2
のガラス基板102」とも称す)。そのため、図5の前
面パネル131の代わりに、図6に示す従来のPDPの
他の構造を有する前面パネル141のように、第1のガ
ラス基板101の表面上をアルカリバリア層110でコ
ーティングすることにより、ソーダガラスが含有するナ
トリウム(Na)等のアルカリ金属イオンの拡散を防止
している。第2のガラス基板102についても同様であ
る。
は、その安価さからソーダガラスが用いられることが多
い(以下それぞれ「第1のガラス基板101」,「第2
のガラス基板102」とも称す)。そのため、図5の前
面パネル131の代わりに、図6に示す従来のPDPの
他の構造を有する前面パネル141のように、第1のガ
ラス基板101の表面上をアルカリバリア層110でコ
ーティングすることにより、ソーダガラスが含有するナ
トリウム(Na)等のアルカリ金属イオンの拡散を防止
している。第2のガラス基板102についても同様であ
る。
【0005】さて、図5又は図6に示す従来のPDPで
は、金属補助電極113bとして厚膜Ag膜(以下「厚
膜Ag膜113b」、「Ag補助電極113b」とも称
す)が多用されている。かかる厚膜Ag膜113bの形
成方法として、スクリーン印刷法やロールコート法のよ
うにAgペーストを用いる方法や、ドライフィルム等の
有機バインダーにて成形されたものを用いる方法(ドラ
イフィルム法)が一般的に使用される。スクリーン印刷
法やロールコート法では、有機溶剤にて混練されたペー
スト状のAgとして、また、ドライフィルム法において
は有機バインダーにて成形された形状のAgとして、透
明電極113a上に供給されて、Agパターンが形成さ
れる。このため、これらの形成方法を用いてAg補助電
極113bを形成する場合、上記溶剤又はバインダーで
ある有機成分を除去し、Ag補助電極113bを形成す
るために、Agパターン形成後に通常500℃程度の高
温にて焼成する必要性がある。
は、金属補助電極113bとして厚膜Ag膜(以下「厚
膜Ag膜113b」、「Ag補助電極113b」とも称
す)が多用されている。かかる厚膜Ag膜113bの形
成方法として、スクリーン印刷法やロールコート法のよ
うにAgペーストを用いる方法や、ドライフィルム等の
有機バインダーにて成形されたものを用いる方法(ドラ
イフィルム法)が一般的に使用される。スクリーン印刷
法やロールコート法では、有機溶剤にて混練されたペー
スト状のAgとして、また、ドライフィルム法において
は有機バインダーにて成形された形状のAgとして、透
明電極113a上に供給されて、Agパターンが形成さ
れる。このため、これらの形成方法を用いてAg補助電
極113bを形成する場合、上記溶剤又はバインダーで
ある有機成分を除去し、Ag補助電極113bを形成す
るために、Agパターン形成後に通常500℃程度の高
温にて焼成する必要性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、図5に示すPD
Pのガラス基板101,102としては、その大型化が
比較的容易であること、低コスト化が達成できること等
の理由から、上述のように、ソーダガラスが多用されて
いる。かかるソーダガラスは、溶融窯で溶かされたガラ
ス原料を高温で溶融しているスズ(Sn)の上(溶融S
nのバス)に流し込み、溶融Sn上に浮かべることによ
り平板に形成するフロート法により製造される。以下、
かかる製造方法によって製造されるソーダガラスを単に
「フロートガラス」とも称す。
Pのガラス基板101,102としては、その大型化が
比較的容易であること、低コスト化が達成できること等
の理由から、上述のように、ソーダガラスが多用されて
いる。かかるソーダガラスは、溶融窯で溶かされたガラ
ス原料を高温で溶融しているスズ(Sn)の上(溶融S
nのバス)に流し込み、溶融Sn上に浮かべることによ
り平板に形成するフロート法により製造される。以下、
かかる製造方法によって製造されるソーダガラスを単に
「フロートガラス」とも称す。
【0007】上述のように、当該フロートガラスの表面
のうち、その製造工程において溶融Snと接触している
側の表面(以下「ボトム面」と称す)にはSnを含む組
成から成る表層が存在している。また、Collected pape
rs,XIV Intl.Congr.on Glass(1986)の146頁〜150
頁に記載される先行文献中の表1に指摘されるよう
に、上記溶融Snと接触していない側の表面(以下「ト
ップ面」と称す)にも、Snを含む組成から成る表層が
存在し、当該表層は溶融Snの蒸気の回り込みに起因す
るものである。従って、フロートガラスの両表面(ボト
ム面、トップ面)ともに、その表層にはSnが存在する
のである。
のうち、その製造工程において溶融Snと接触している
側の表面(以下「ボトム面」と称す)にはSnを含む組
成から成る表層が存在している。また、Collected pape
rs,XIV Intl.Congr.on Glass(1986)の146頁〜150
頁に記載される先行文献中の表1に指摘されるよう
に、上記溶融Snと接触していない側の表面(以下「ト
ップ面」と称す)にも、Snを含む組成から成る表層が
存在し、当該表層は溶融Snの蒸気の回り込みに起因す
るものである。従って、フロートガラスの両表面(ボト
ム面、トップ面)ともに、その表層にはSnが存在する
のである。
【0008】また、図5又は図6に示すAg補助電極1
13bの形成工程において、Agペースト等の焼成のた
めの熱処理として、例えば大気中において500℃を越
えるような高温での長時間(〜30分程度以上)の熱処
理を施すと、Ag補助電極113bからAgイオンがガ
ラス基板101中に拡散してしまう。このとき、ガラス
基板101として上記フロートガラスを使用した場合
(以下「フロートガラス基板101」と称す)、ガラス
基板101中に拡散してきたAgイオンがフロートガラ
ス基板101の上記表層中に存在する2価のSn(Sn
++)と反応して、Agイオンが還元(Ag+→Ag)さ
れてコロイド状のAgとなる。このコロイド状のAg
は、400nm近傍の光を吸収する特性を有するため、
フロートガラス基板101の全面を黄変させてしまう。
従って、かかる黄変により、PDPの蛍光体からの本来
の発光色のバランスが崩れてしまい、正確な色の表現が
得られないという問題点が生じる。この点について、図
7を用いて詳しく説明する。
13bの形成工程において、Agペースト等の焼成のた
めの熱処理として、例えば大気中において500℃を越
えるような高温での長時間(〜30分程度以上)の熱処
理を施すと、Ag補助電極113bからAgイオンがガ
ラス基板101中に拡散してしまう。このとき、ガラス
基板101として上記フロートガラスを使用した場合
(以下「フロートガラス基板101」と称す)、ガラス
基板101中に拡散してきたAgイオンがフロートガラ
ス基板101の上記表層中に存在する2価のSn(Sn
++)と反応して、Agイオンが還元(Ag+→Ag)さ
れてコロイド状のAgとなる。このコロイド状のAg
は、400nm近傍の光を吸収する特性を有するため、
フロートガラス基板101の全面を黄変させてしまう。
従って、かかる黄変により、PDPの蛍光体からの本来
の発光色のバランスが崩れてしまい、正確な色の表現が
得られないという問題点が生じる。この点について、図
7を用いて詳しく説明する。
【0009】図7は、Ag補助電極113b中のAgイ
オンがフロートガラス基板101へ拡散する様子を示
す、PDPの模式的な縦断面図であり、ちょうど図6に
示す前面パネル141の製造工程において、Ag補助電
極113bが形成された段階の状態に相当する。図7
中、120はAg補助電極113bからSnO2膜(透
明電極)113a及びアルカリバリア層110を通過し
て、フロートガラス基板101に達し、その表層101
Sをも越えて内部に拡散するAgイオン(以下「Agイ
オン120」と称す)の軌跡(動き)を示している。こ
れに対して、123はAgイオンの軌跡120と同様に
SnO2膜113a及びアルカリバリア層110を透過
するのだが、フロートガラス基板101に到達後に、そ
の表層101S内に含まれる2価のSn122と還元反
応を生じてトラップされるAgイオン(以下「Agイオ
ン123」と称す)の軌跡(動き)を示している。ま
た、121はSnO2膜113aの内部の2価のSn1
22との還元反応によって透明電極膜113a中にトラ
ップされるAgイオン(以下「Agイオン121」と称
す)の軌跡(動き)を示している。なお、124はSn
O2膜113a中又はフロートガラス基板101中に含
まれる4価のSnを示している。かかる4価のSn12
4は、Sn化合物中におけるSn原子の安定状態である
ため、Agイオンとの還元反応を起こすことは無い。従
って、上記フロートガラス基板101の黄変の原因とし
ては、2価のSnと上記3種類のAgイオン120,1
21,123との還元反応が考えられる。
オンがフロートガラス基板101へ拡散する様子を示
す、PDPの模式的な縦断面図であり、ちょうど図6に
示す前面パネル141の製造工程において、Ag補助電
極113bが形成された段階の状態に相当する。図7
中、120はAg補助電極113bからSnO2膜(透
明電極)113a及びアルカリバリア層110を通過し
て、フロートガラス基板101に達し、その表層101
Sをも越えて内部に拡散するAgイオン(以下「Agイ
オン120」と称す)の軌跡(動き)を示している。こ
れに対して、123はAgイオンの軌跡120と同様に
SnO2膜113a及びアルカリバリア層110を透過
するのだが、フロートガラス基板101に到達後に、そ
の表層101S内に含まれる2価のSn122と還元反
応を生じてトラップされるAgイオン(以下「Agイオ
ン123」と称す)の軌跡(動き)を示している。ま
た、121はSnO2膜113aの内部の2価のSn1
22との還元反応によって透明電極膜113a中にトラ
ップされるAgイオン(以下「Agイオン121」と称
す)の軌跡(動き)を示している。なお、124はSn
O2膜113a中又はフロートガラス基板101中に含
まれる4価のSnを示している。かかる4価のSn12
4は、Sn化合物中におけるSn原子の安定状態である
ため、Agイオンとの還元反応を起こすことは無い。従
って、上記フロートガラス基板101の黄変の原因とし
ては、2価のSnと上記3種類のAgイオン120,1
21,123との還元反応が考えられる。
【0010】上記3種類のAgイオン120,121,
123のうち、Agイオン120は表層101S内のS
n122と反応することなく、ガラス基板101内部に
到達するため、コロイド状のAgが生じず、従って、上
述のガラス基板101の黄変は観測されない。他方、A
gイオン121は、SnO2膜113a内のSn122
との還元反応によりコロイド状のAgを生成するのであ
るが、SnO2膜113aの膜厚は約0.2μm程度で
あり、フロートガラス基板101の表層101Sの厚さ
(数10μm程度)と比べて非常に薄いため、たとえ黄
変したとしても、SnO2膜膜113a自体の黄変がP
DPにおいて観測されることはほとんど無い。
123のうち、Agイオン120は表層101S内のS
n122と反応することなく、ガラス基板101内部に
到達するため、コロイド状のAgが生じず、従って、上
述のガラス基板101の黄変は観測されない。他方、A
gイオン121は、SnO2膜113a内のSn122
との還元反応によりコロイド状のAgを生成するのであ
るが、SnO2膜113aの膜厚は約0.2μm程度で
あり、フロートガラス基板101の表層101Sの厚さ
(数10μm程度)と比べて非常に薄いため、たとえ黄
変したとしても、SnO2膜膜113a自体の黄変がP
DPにおいて観測されることはほとんど無い。
【0011】従って、フロートガラス基板101の黄変
の原因は、表層101S内の2価のSn122とAgイ
オン123との還元反応であることが分かる。なお、こ
のようなAgイオンとフロートガラス中のSnとの反応
によるガラスの変色については、上記先行文献にその
基本的な解析の説明を見ることができる。
の原因は、表層101S内の2価のSn122とAgイ
オン123との還元反応であることが分かる。なお、こ
のようなAgイオンとフロートガラス中のSnとの反応
によるガラスの変色については、上記先行文献にその
基本的な解析の説明を見ることができる。
【0012】また、上述のAgイオンの拡散現象は、A
g補助電極113bの上記高温焼成工程に限らず、Ag
補助電極113bの形成後の高温熱処理工程、例えば、
絶縁体(誘電体)層108(図6参照)の焼成工程やP
DPの前面パネルと背面パネルとの封着工程等における
高温熱処理工程によっても引き起こされることは容易に
推察できる。
g補助電極113bの上記高温焼成工程に限らず、Ag
補助電極113bの形成後の高温熱処理工程、例えば、
絶縁体(誘電体)層108(図6参照)の焼成工程やP
DPの前面パネルと背面パネルとの封着工程等における
高温熱処理工程によっても引き起こされることは容易に
推察できる。
【0013】上述のコロイド状のAgに起因して、PD
Pの正確な発光色が得られないという問題点の解決策の
一つとして、例えば液晶パネルの基板として用いられ
る、表面にSnを含有していない無アルカリガラスをP
DPにも使用することが考えられる。しかしながら、P
DPは、液晶パネルやCRTが実現し難い、40インチ
〜60インチ級の大型壁掛けテレビを実現しうるディス
プレイであるところにその優位性があるため、大型のガ
ラス基板が材料として不可欠である。かかる点を鑑みる
と、高価な無アルカリガラスをPDP用ガラス基板とし
て採用することは到底できず、PDP用ガラス基板に求
められるガラス基板の大型化、低コスト化及び量産対応
の可能性という要求を満足しうるガラス基板としてはフ
ロートガラス以外は考えられないとの結論に達する。従
って、PDP用ガラス基板としてフロートガラス基板を
用いても、その黄変が生じない対策を講じることが必要
である。
Pの正確な発光色が得られないという問題点の解決策の
一つとして、例えば液晶パネルの基板として用いられ
る、表面にSnを含有していない無アルカリガラスをP
DPにも使用することが考えられる。しかしながら、P
DPは、液晶パネルやCRTが実現し難い、40インチ
〜60インチ級の大型壁掛けテレビを実現しうるディス
プレイであるところにその優位性があるため、大型のガ
ラス基板が材料として不可欠である。かかる点を鑑みる
と、高価な無アルカリガラスをPDP用ガラス基板とし
て採用することは到底できず、PDP用ガラス基板に求
められるガラス基板の大型化、低コスト化及び量産対応
の可能性という要求を満足しうるガラス基板としてはフ
ロートガラス以外は考えられないとの結論に達する。従
って、PDP用ガラス基板としてフロートガラス基板を
用いても、その黄変が生じない対策を講じることが必要
である。
【0014】この発明は、上述のフロートガラス基板の
黄変に起因する問題点を解消するためになされたもので
あり、簡便且つ低コストな方法により、フロートガラス
基板の表層に存在するSnが除去されているPDP用ガ
ラス基板及びその製造方法を提供することを、第1の目
的とする。
黄変に起因する問題点を解消するためになされたもので
あり、簡便且つ低コストな方法により、フロートガラス
基板の表層に存在するSnが除去されているPDP用ガ
ラス基板及びその製造方法を提供することを、第1の目
的とする。
【0015】更に、第1の目的の達成により得られるフ
ロートガラス基板を備えることにより、従来のPDPと
比較して表示品質が向上されたPDPを提供すること
を、第2の目的とする。
ロートガラス基板を備えることにより、従来のPDPと
比較して表示品質が向上されたPDPを提供すること
を、第2の目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1記載の発
明に係るプラズマディスプレイパネル用ガラス基板は、
フロート法により製造されたガラス基板において、少な
くとも一方の表面側に存在するSnが所定の処理によっ
て除去されていることを特徴とする。
明に係るプラズマディスプレイパネル用ガラス基板は、
フロート法により製造されたガラス基板において、少な
くとも一方の表面側に存在するSnが所定の処理によっ
て除去されていることを特徴とする。
【0017】(2)請求項2記載の発明に係るプラズマ
ディスプレイパネル用ガラス基板は、請求項1記載のプ
ラズマディスプレイパネル用ガラス基板において、前記
所定の処理とは、所定のエッチング溶液に浸漬すること
により前記Snを除去する処理であることを特徴とす
る。
ディスプレイパネル用ガラス基板は、請求項1記載のプ
ラズマディスプレイパネル用ガラス基板において、前記
所定の処理とは、所定のエッチング溶液に浸漬すること
により前記Snを除去する処理であることを特徴とす
る。
【0018】(3)請求項3記載の発明に係るプラズマ
ディスプレイパネル用ガラス基板は、請求項1記載のプ
ラズマディスプレイパネル用ガラス基板であって、前記
所定の処理とは、機械的手段により前記Snを除去する
処理であることを特徴とする。
ディスプレイパネル用ガラス基板は、請求項1記載のプ
ラズマディスプレイパネル用ガラス基板であって、前記
所定の処理とは、機械的手段により前記Snを除去する
処理であることを特徴とする。
【0019】(4)請求項4記載の発明に係るプラズマ
ディスプレイパネル用ガラス基板は、請求項2又は3記
載のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板におい
て、前記所定の処理とは、前記一方の表面側から少なく
とも10μm程度の厚みの領域を除去する処理であるこ
とを特徴とする。
ディスプレイパネル用ガラス基板は、請求項2又は3記
載のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板におい
て、前記所定の処理とは、前記一方の表面側から少なく
とも10μm程度の厚みの領域を除去する処理であるこ
とを特徴とする。
【0020】(5)請求項5記載の発明に係るプラズマ
ディスプレイパネルは、請求項1乃至4のいずれかに記
載のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板と、前記
プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の前記一方の
表面上に形成されたSnO2膜と、前記SnO2膜の表面
上に形成されたAg補助電極とを備えることを特徴とす
る。
ディスプレイパネルは、請求項1乃至4のいずれかに記
載のプラズマディスプレイパネル用ガラス基板と、前記
プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の前記一方の
表面上に形成されたSnO2膜と、前記SnO2膜の表面
上に形成されたAg補助電極とを備えることを特徴とす
る。
【0021】(6)請求項6記載の発明に係るプラズマ
ディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法は、フロー
ト法によりガラス基板を製造した後、前記ガラス基板の
少なくとも一方の表面側に対して、所定の処理を行って
前記少なくとも一方の表面側に存在するSnを除去する
ことを特徴とする。
ディスプレイパネル用ガラス基板の製造方法は、フロー
ト法によりガラス基板を製造した後、前記ガラス基板の
少なくとも一方の表面側に対して、所定の処理を行って
前記少なくとも一方の表面側に存在するSnを除去する
ことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施の形態1) (着眼点)PDP用ガラス基板としてフロート法により
製造されたガラス(以下「フロートガラス」と称す)を
用いることの意義及び当該フロートガラス基板の黄変の
発生に対する対策の必要性は、既述の通りである。
製造されたガラス(以下「フロートガラス」と称す)を
用いることの意義及び当該フロートガラス基板の黄変の
発生に対する対策の必要性は、既述の通りである。
【0023】上記対策の一つとして、例えば、SiO2
より成るアルカリバリア層(図7のアルカリバリア層1
10参照)をフロートガラス基板の表面上にコーティン
グすることにより、Agイオンのフロートガラス基板へ
の拡散を阻止するという対策が考えられる。しかしなが
ら、アルカリバリア層として使用されるSiO2膜は、
ガラス基板中のアルカリ金属イオンの拡散を阻止するの
には有効であるが、Agイオンに対するバリア効果はほ
とんど認められないことが、本願発明者の研究により判
明した。
より成るアルカリバリア層(図7のアルカリバリア層1
10参照)をフロートガラス基板の表面上にコーティン
グすることにより、Agイオンのフロートガラス基板へ
の拡散を阻止するという対策が考えられる。しかしなが
ら、アルカリバリア層として使用されるSiO2膜は、
ガラス基板中のアルカリ金属イオンの拡散を阻止するの
には有効であるが、Agイオンに対するバリア効果はほ
とんど認められないことが、本願発明者の研究により判
明した。
【0024】次に、特にPDPの全面パネルの製造プロ
セス全体の低温化によりAgイオンを生成させないとい
う解決策が考えられる。既述のように、上記のAg補助
電極の形成工程での高温熱処理は、Agペースト中の有
機溶媒等を除去するための熱処理である。従って、かか
る高温熱処理を必要とするスクリーン印刷法等によら
ず、半導体装置の製造工程で多用されるフォトリソグラ
フィ技術によりAg補助電極を形成すれば、Ag補助電
極の低温形成が可能である。更に、Ag補助電極の形成
後の高熱処理工程、例えば絶縁体(誘電体)層(図6の
108参照)の形成工程や前面パネルと背面パネルとの
封着工程における、ガラスペーストの焼成熱処理をより
低温(例えば400゜C以下)で行うことによって、P
DP製造工程全体を低温プロセス化することも不可能で
はない。しかしながら、フォトリソグラフィ技術を用い
ることにより、Ag補助電極を形成するための工程数が
増えるばかりか、当該技術は半導体分野において十分に
確立された技術ではあるが、PDPの製造プロセスとし
て用いた場合にはコストメリットは小さく、当該技術自
身の更なる低コスト化はほとんど望めないと考えられ
る。また、ガラスペーストの焼成工程を低温化した場
合、果たして当該ガラスペーストに要求される特性を十
分に発揮できるかどうかも疑問である。従って、かかる
解決策はコスト的・技術的にみてその採用は困難である
と言える。
セス全体の低温化によりAgイオンを生成させないとい
う解決策が考えられる。既述のように、上記のAg補助
電極の形成工程での高温熱処理は、Agペースト中の有
機溶媒等を除去するための熱処理である。従って、かか
る高温熱処理を必要とするスクリーン印刷法等によら
ず、半導体装置の製造工程で多用されるフォトリソグラ
フィ技術によりAg補助電極を形成すれば、Ag補助電
極の低温形成が可能である。更に、Ag補助電極の形成
後の高熱処理工程、例えば絶縁体(誘電体)層(図6の
108参照)の形成工程や前面パネルと背面パネルとの
封着工程における、ガラスペーストの焼成熱処理をより
低温(例えば400゜C以下)で行うことによって、P
DP製造工程全体を低温プロセス化することも不可能で
はない。しかしながら、フォトリソグラフィ技術を用い
ることにより、Ag補助電極を形成するための工程数が
増えるばかりか、当該技術は半導体分野において十分に
確立された技術ではあるが、PDPの製造プロセスとし
て用いた場合にはコストメリットは小さく、当該技術自
身の更なる低コスト化はほとんど望めないと考えられ
る。また、ガラスペーストの焼成工程を低温化した場
合、果たして当該ガラスペーストに要求される特性を十
分に発揮できるかどうかも疑問である。従って、かかる
解決策はコスト的・技術的にみてその採用は困難である
と言える。
【0025】以上の考察を振り返ると、いずれもAgイ
オンの拡散を阻止又は抑制することにその主眼が置かれ
ている。そこで、本願発明者は、上記ガラス基板の黄変
という現象の原因である、上記フロートガラス基板の表
面内に含まれる2価のSnとAg補助電極から生成され
るAgイオンとの反応自体に再度着眼することにより、
ガラス基板の上記黄変の問題の解決策を見出した。即
ち、上記Agイオンではなく、フロートガラス基板の表
面に含まれる上記2価のSnを除去するという考えを得
るに至った。
オンの拡散を阻止又は抑制することにその主眼が置かれ
ている。そこで、本願発明者は、上記ガラス基板の黄変
という現象の原因である、上記フロートガラス基板の表
面内に含まれる2価のSnとAg補助電極から生成され
るAgイオンとの反応自体に再度着眼することにより、
ガラス基板の上記黄変の問題の解決策を見出した。即
ち、上記Agイオンではなく、フロートガラス基板の表
面に含まれる上記2価のSnを除去するという考えを得
るに至った。
【0026】図1は、上述の検討により得られた本願発
明の基本的な考え方を模式的に示す図である。図1は、
後述するPDP用ガラス基板の製造方法によりフロート
ガラスの表面に存在するSnが除去されたPDP用ガラ
ス基板1を用いたPDPの前面パネルの縦断面図であ
り、製造工程においてAg補助電極13bまでが形成さ
れた段階の状態を示している。図1は、その表面にSn
を含むフロートガラス基板を用いた従来のPDPの前面
パネルを示す図7に相当し、以下の説明において両者を
比較することにより本願発明と従来の技術との違いが一
層明らかとなる。また、図1に示すように、上記PDP
用ガラス基板1の一方の表面上にアルカリバリア層10
が形成され、当該アルカリバリア層10の表面上に透明
電極であるSnO2膜13a及びAg補助電極13bが
形成されている。なお、本願発明においては、アルカリ
バリア層10は必須の構成要素ではないが、既述の機能
を有することからPDPにおいて当該アルカリバリア層
10を備えることは好ましいと言える。
明の基本的な考え方を模式的に示す図である。図1は、
後述するPDP用ガラス基板の製造方法によりフロート
ガラスの表面に存在するSnが除去されたPDP用ガラ
ス基板1を用いたPDPの前面パネルの縦断面図であ
り、製造工程においてAg補助電極13bまでが形成さ
れた段階の状態を示している。図1は、その表面にSn
を含むフロートガラス基板を用いた従来のPDPの前面
パネルを示す図7に相当し、以下の説明において両者を
比較することにより本願発明と従来の技術との違いが一
層明らかとなる。また、図1に示すように、上記PDP
用ガラス基板1の一方の表面上にアルカリバリア層10
が形成され、当該アルカリバリア層10の表面上に透明
電極であるSnO2膜13a及びAg補助電極13bが
形成されている。なお、本願発明においては、アルカリ
バリア層10は必須の構成要素ではないが、既述の機能
を有することからPDPにおいて当該アルカリバリア層
10を備えることは好ましいと言える。
【0027】図1中、20はAg補助電極13bからS
nO2膜13a及びアルカリバリア層10を通過してガ
ラス基板1に到達し、その内部へ拡散するAgイオン
(以下「Agイオン20」と称す)の軌跡(動き)を示
しており、Agイオン20は、図7に示すAgイオン1
20と対比することができる。また、図1中、21はS
nO2膜13aの内部の2価のSn22との還元反応に
よって透明電極膜13a中にトラップされるAgイオン
(以下「Agイオン21」と称す)の軌跡(動き)を示
しており、Agイオン21は、図7に示すAgイオン1
21と対比することができる。なお、24はSnO2膜
13a中に含まれる4価のSnを示している。
nO2膜13a及びアルカリバリア層10を通過してガ
ラス基板1に到達し、その内部へ拡散するAgイオン
(以下「Agイオン20」と称す)の軌跡(動き)を示
しており、Agイオン20は、図7に示すAgイオン1
20と対比することができる。また、図1中、21はS
nO2膜13aの内部の2価のSn22との還元反応に
よって透明電極膜13a中にトラップされるAgイオン
(以下「Agイオン21」と称す)の軌跡(動き)を示
しており、Agイオン21は、図7に示すAgイオン1
21と対比することができる。なお、24はSnO2膜
13a中に含まれる4価のSnを示している。
【0028】ここで、図1に示すPDP用ガラス基板1
の表面には、図7の表層101SのようなSn、特にA
gイオンを還元させる2価のSn(図7に示す2価のS
n122参照)が存在しないことを理解されたい。従っ
て、たとえAgイオンがガラス基板1へ到達し、その内
部へ拡散したとしても、図1のガラス基板1の表面には
Snが全く存在しないため、当該Agイオンは図7のA
gイオン123のように2価のSnと還元反応を起こす
ことは無い。即ち、当該Agイオンはガラス基板の黄変
に寄与しないAgイオン20に他ならない。従って、P
DP用ガラス基板1を備えるPDPでは、その表面にS
nを含むフロートガラス基板を備える従来のPDPが抱
えるガラス基板の黄変という問題が全く生じないという
効果を奏する。
の表面には、図7の表層101SのようなSn、特にA
gイオンを還元させる2価のSn(図7に示す2価のS
n122参照)が存在しないことを理解されたい。従っ
て、たとえAgイオンがガラス基板1へ到達し、その内
部へ拡散したとしても、図1のガラス基板1の表面には
Snが全く存在しないため、当該Agイオンは図7のA
gイオン123のように2価のSnと還元反応を起こす
ことは無い。即ち、当該Agイオンはガラス基板の黄変
に寄与しないAgイオン20に他ならない。従って、P
DP用ガラス基板1を備えるPDPでは、その表面にS
nを含むフロートガラス基板を備える従来のPDPが抱
えるガラス基板の黄変という問題が全く生じないという
効果を奏する。
【0029】以上のPDP用ガラス基板の製造方法につ
いて、以下に詳述する。
いて、以下に詳述する。
【0030】(実施の形態1に係るPDP用ガラス基板
の製造方法)さて、上述の構成を実現するためには、P
DP用ガラス基板1の両表面のうちで少なくともAg補
助電極13b等が形成される側の表面に存在するSnを
除去すれば良い。既述のように、PDP用ガラス基板と
して用いられるフロートガラスは、その製造方法に起因
してトップ面及びボトム面ともにその表層にSnを組成
として含有している。しかし、トップ面はSnバスに直
接に接触せずSnバスから回り込むSn蒸気と接触する
のみであるので、その含有量はボトム面と比較して少な
い。この差異は既述した先行文献中の表1においても
見ることができる。
の製造方法)さて、上述の構成を実現するためには、P
DP用ガラス基板1の両表面のうちで少なくともAg補
助電極13b等が形成される側の表面に存在するSnを
除去すれば良い。既述のように、PDP用ガラス基板と
して用いられるフロートガラスは、その製造方法に起因
してトップ面及びボトム面ともにその表層にSnを組成
として含有している。しかし、トップ面はSnバスに直
接に接触せずSnバスから回り込むSn蒸気と接触する
のみであるので、その含有量はボトム面と比較して少な
い。この差異は既述した先行文献中の表1においても
見ることができる。
【0031】従って、少なくとも一方の表面側としてト
ップ面側を選択して、その表層(即ち、表面と表面から
一定の厚みの領域)に存在するSnを除去した後に、か
かる表面上にSnO2膜13aやAg補助電極13b等
のPDPの構成要素を形成することが、そのスループッ
トの観点からPDPの製造工程において好適である。図
4は、かかる観点に基づいて測定された、フロートガラ
ス基板のトップ面の表面からその内部に向けてのSn濃
度(wt%)プロファイルである。なお、図4はSIM
S(Secondary Ion Mass Spec
troscopy:2次イオン質量分析器)によるデー
タである。図4によれば、トップ面の最表面には約0.
044%ものSnが含まれており、その深さ方向に従っ
てSn濃度は減少する。また、表面から5μm程度の厚
みの領域を除去すれば、約0.01wt%(ほぼ80
%)程度までSnが除去でき、また、10μm程度の厚
みの領域までを除去すれば、約0.004wt%(ほぼ
90%)程度までSnが除去できることが解る。なお、
ボトム面には、トップ面と比較して約5倍ものSnが存
在し、その分布の深さは約50μm程度にも達するとの
知見を付け加えておく。
ップ面側を選択して、その表層(即ち、表面と表面から
一定の厚みの領域)に存在するSnを除去した後に、か
かる表面上にSnO2膜13aやAg補助電極13b等
のPDPの構成要素を形成することが、そのスループッ
トの観点からPDPの製造工程において好適である。図
4は、かかる観点に基づいて測定された、フロートガラ
ス基板のトップ面の表面からその内部に向けてのSn濃
度(wt%)プロファイルである。なお、図4はSIM
S(Secondary Ion Mass Spec
troscopy:2次イオン質量分析器)によるデー
タである。図4によれば、トップ面の最表面には約0.
044%ものSnが含まれており、その深さ方向に従っ
てSn濃度は減少する。また、表面から5μm程度の厚
みの領域を除去すれば、約0.01wt%(ほぼ80
%)程度までSnが除去でき、また、10μm程度の厚
みの領域までを除去すれば、約0.004wt%(ほぼ
90%)程度までSnが除去できることが解る。なお、
ボトム面には、トップ面と比較して約5倍ものSnが存
在し、その分布の深さは約50μm程度にも達するとの
知見を付け加えておく。
【0032】図4のデータを基にして、フロートガラス
基板の少なくともトップ面側の表層に存在するSnを所
定のエッチング溶液に浸漬することにより除去する処理
方法を、図2を用いて説明する。
基板の少なくともトップ面側の表層に存在するSnを所
定のエッチング溶液に浸漬することにより除去する処理
方法を、図2を用いて説明する。
【0033】図2の(a)〜(c)は本実施の形態1に
係るPDP用ガラス基板の製造方法を示す図であり、5
1はフロートガラス基板であり、51Tはそのトップ
面、51Bはそのボトム面を示す。また、52はエッチ
ング槽、53はフッ酸溶液を示す。
係るPDP用ガラス基板の製造方法を示す図であり、5
1はフロートガラス基板であり、51Tはそのトップ
面、51Bはそのボトム面を示す。また、52はエッチ
ング槽、53はフッ酸溶液を示す。
【0034】図2の(a)に示すように、フロートガラ
ス基板51のトップ面51T及びボトム面51Bには、
共に2価及び4価のSn22,24が存在している。か
かる状態のフロートガラス基板51を、図2の(b)に
示すように、エッチング槽52内のフッ酸溶液53に浸
漬することにより、Sn22,24が含まれるフロート
ガラス基板51の表層をエッチングする。このようにし
て、図2の(c)に示す、その表層にSnを含まないP
DP用ガラス基板1を得ることができる。なお、図2の
(c)においては、トップ面51T及びボトム面51B
の両面に存在するSnを除去しているが、少なくとも一
方の表面(トップ面51T)に存在するSnをエッチン
グにより除去すれば良いことは上述の通りである。この
場合、トップ面51Tの少なくとも10μm程度の厚み
の領域をエッチングすることにより、従って、少なくと
も0.004wt%の含有量までSnを除去することに
より、PDPの表示性能上問題とならない程度にまでガ
ラス基板の黄変を除去することができる。
ス基板51のトップ面51T及びボトム面51Bには、
共に2価及び4価のSn22,24が存在している。か
かる状態のフロートガラス基板51を、図2の(b)に
示すように、エッチング槽52内のフッ酸溶液53に浸
漬することにより、Sn22,24が含まれるフロート
ガラス基板51の表層をエッチングする。このようにし
て、図2の(c)に示す、その表層にSnを含まないP
DP用ガラス基板1を得ることができる。なお、図2の
(c)においては、トップ面51T及びボトム面51B
の両面に存在するSnを除去しているが、少なくとも一
方の表面(トップ面51T)に存在するSnをエッチン
グにより除去すれば良いことは上述の通りである。この
場合、トップ面51Tの少なくとも10μm程度の厚み
の領域をエッチングすることにより、従って、少なくと
も0.004wt%の含有量までSnを除去することに
より、PDPの表示性能上問題とならない程度にまでガ
ラス基板の黄変を除去することができる。
【0035】また、上記フッ酸溶液53の代わりに水酸
化ナトリウム溶液を用いても、同様にガラス基板の黄変
を除去できるという効果を得ることができる。但し、水
酸化ナトリウム溶液を用いた場合はエッチング速度が比
較的緩やかであるため、フッ酸溶液を用いる上記処理は
より好ましい形態と言える。また、フロートガラスの表
面側に存在するSnをエッチングにより除去するとい
う、本製造方法の本質に鑑みれば、エッチング溶液とし
ては上記のフッ酸溶液又は水酸化ナトリウム溶液に限ら
れるものではない。従って、上記Snを含む表面をエッ
チングし得る溶液を「所定のエッチング溶液」と定義す
れば、上記製造方法は「所定のエッチング溶液に浸漬す
ることにより上記Snを除去する処理方法」であると言
うことができる。
化ナトリウム溶液を用いても、同様にガラス基板の黄変
を除去できるという効果を得ることができる。但し、水
酸化ナトリウム溶液を用いた場合はエッチング速度が比
較的緩やかであるため、フッ酸溶液を用いる上記処理は
より好ましい形態と言える。また、フロートガラスの表
面側に存在するSnをエッチングにより除去するとい
う、本製造方法の本質に鑑みれば、エッチング溶液とし
ては上記のフッ酸溶液又は水酸化ナトリウム溶液に限ら
れるものではない。従って、上記Snを含む表面をエッ
チングし得る溶液を「所定のエッチング溶液」と定義す
れば、上記製造方法は「所定のエッチング溶液に浸漬す
ることにより上記Snを除去する処理方法」であると言
うことができる。
【0036】以上のように、PDP用ガラス基板の本製
造方法によれば、所定のエッチング溶液にガラス基板を
浸漬するという作業を単に行うだけでガラス基板の黄変
の原因であるSnを確実に且つ容易に除去できるため、
当該製造方法はコストメリットが大きい処理方法である
と言える。
造方法によれば、所定のエッチング溶液にガラス基板を
浸漬するという作業を単に行うだけでガラス基板の黄変
の原因であるSnを確実に且つ容易に除去できるため、
当該製造方法はコストメリットが大きい処理方法である
と言える。
【0037】更に、本製造方法によれば、以下に述べる
効果をも得ることができる。
効果をも得ることができる。
【0038】図1のSnO2膜13aに2価のSn22
を多く含む部分がPDPの全面において散在すると、S
n22が多い部分と少ない部分との間にSn22とAg
イオン21との反応量の差に起因する表示のムラが観測
される場合があるが、本実施の形態1に係るPDP用ガ
ラス基板1をPDPのガラス基板として用いることによ
り、上記ムラがほとんど観測されなくなる程度にまで低
減できるという効果を生じる。このようなSnO2膜1
3a中の2価のSn22の不均一な分布は、例えば、S
nO2膜の熱CVD法による成膜工程において、ガラス
基板温度の面内不均一やSnO2膜の原料の不十分な分
解、吹き付け時の酸素量不足等に起因している。このよ
うに、SnO2膜の成膜工程では多くの工程管理要素に
留意しなければならないが、PDPのガラス基板として
本実施の形態1に係るPDP用ガラス基板1を用いるこ
とにより、上記工程管理要素の不安定さを吸収すること
も可能である。
を多く含む部分がPDPの全面において散在すると、S
n22が多い部分と少ない部分との間にSn22とAg
イオン21との反応量の差に起因する表示のムラが観測
される場合があるが、本実施の形態1に係るPDP用ガ
ラス基板1をPDPのガラス基板として用いることによ
り、上記ムラがほとんど観測されなくなる程度にまで低
減できるという効果を生じる。このようなSnO2膜1
3a中の2価のSn22の不均一な分布は、例えば、S
nO2膜の熱CVD法による成膜工程において、ガラス
基板温度の面内不均一やSnO2膜の原料の不十分な分
解、吹き付け時の酸素量不足等に起因している。このよ
うに、SnO2膜の成膜工程では多くの工程管理要素に
留意しなければならないが、PDPのガラス基板として
本実施の形態1に係るPDP用ガラス基板1を用いるこ
とにより、上記工程管理要素の不安定さを吸収すること
も可能である。
【0039】加えて、本製造方法によれば、所定のエッ
チング溶液への浸漬はフロートガラス基板の表面に存在
する鋭角的なマイクロクラックを緩和するため、上記浸
漬後に得られるPDP用ガラス基板1は、従来のフロー
トガラス基板と比較して、その強度が向上するという効
果をも包含している。
チング溶液への浸漬はフロートガラス基板の表面に存在
する鋭角的なマイクロクラックを緩和するため、上記浸
漬後に得られるPDP用ガラス基板1は、従来のフロー
トガラス基板と比較して、その強度が向上するという効
果をも包含している。
【0040】(実施の形態1の変形例)本実施の形態1
の変形例は、上記実施の形態1における「フロートガラ
スの表層に存在するSnの除去」という着想を、例えば
バフ研磨法等の機械的手段により実施するものである。
以下に、図3を用いて本実施の形態1の変形例に係るP
DP用ガラス基板の製造方法を説明する。
の変形例は、上記実施の形態1における「フロートガラ
スの表層に存在するSnの除去」という着想を、例えば
バフ研磨法等の機械的手段により実施するものである。
以下に、図3を用いて本実施の形態1の変形例に係るP
DP用ガラス基板の製造方法を説明する。
【0041】図3の(a)〜(c)は本実施の形態1の
変形例に係るPDP用ガラス基板の製造方法を示す模式
図である。図3の(a)に示すフロートガラス基板51
のSn22,24を有するトップ面51T及びボトム面
51Bを、図3の(b)に示すように中心軸61の回転
と共に回転する研磨板60により研磨する。このように
して、図3の(c)に示す表面にSnを含まないPDP
用ガラス基板1を得ることができる。
変形例に係るPDP用ガラス基板の製造方法を示す模式
図である。図3の(a)に示すフロートガラス基板51
のSn22,24を有するトップ面51T及びボトム面
51Bを、図3の(b)に示すように中心軸61の回転
と共に回転する研磨板60により研磨する。このように
して、図3の(c)に示す表面にSnを含まないPDP
用ガラス基板1を得ることができる。
【0042】なお、図3の(b)では、フロートガラス
基板51の両面51T,51Bを研磨しているが、少な
くとも一方の表面を研磨すれば良く、トップ面51Tを
研磨する方が好適であることは既述の通りである。ま
た、この際の研磨量は、トップ面51Tの少なくとも1
0μm程度の厚みの領域を研磨すれば、上述の実施の形
態1に係るPDP用ガラス基板の製造方法と同様の効果
を得ることができる。
基板51の両面51T,51Bを研磨しているが、少な
くとも一方の表面を研磨すれば良く、トップ面51Tを
研磨する方が好適であることは既述の通りである。ま
た、この際の研磨量は、トップ面51Tの少なくとも1
0μm程度の厚みの領域を研磨すれば、上述の実施の形
態1に係るPDP用ガラス基板の製造方法と同様の効果
を得ることができる。
【0043】加えて、上記バフ研磨法によれば最大1μ
m以下の面粗度が実現でき、また、数μm以下の高い基
板平行度も容易に実現できるため、反りや凹凸が除去さ
れたPDP用ガラス基板を得ることができるという効果
をも有している。
m以下の面粗度が実現でき、また、数μm以下の高い基
板平行度も容易に実現できるため、反りや凹凸が除去さ
れたPDP用ガラス基板を得ることができるという効果
をも有している。
【0044】また、上記の研磨法の代わりに、例えばP
DPにおける隔壁の形成工程で用いられるブラスト法等
の他の機械的手段を用いても良い。
DPにおける隔壁の形成工程で用いられるブラスト法等
の他の機械的手段を用いても良い。
【0045】
【発明の効果】(1)請求項1記載の発明によれば、プ
ラズマディスプレイパネル(以下「PDP」と称す)用
ガラス基板は、フロート法により製造されたガラス基板
(以下「フロートガラス基板」と称す)の少なくとも一
方の表面に存在するSnが所定の処理によって除去され
ているため、表面にSnが存在するままのフロートガラ
ス基板をそのままPDP用ガラス基板として使用し、当
該PDP用ガラス基板上に透明電極とAg補助電極とを
順次に形成する従来のPDPのように、フロートガラス
基板の一方の表面側に存在する2価のSnとAg補助電
極のAgイオンとが還元反応を起こすことが全く無い。
従って、本発明によるガラス基板をPDP用ガラス基板
に用いても、上記還元反応により生じるコロイド状のA
gに起因するガラス基板の黄変が全く発生しないという
効果を得ることができる。
ラズマディスプレイパネル(以下「PDP」と称す)用
ガラス基板は、フロート法により製造されたガラス基板
(以下「フロートガラス基板」と称す)の少なくとも一
方の表面に存在するSnが所定の処理によって除去され
ているため、表面にSnが存在するままのフロートガラ
ス基板をそのままPDP用ガラス基板として使用し、当
該PDP用ガラス基板上に透明電極とAg補助電極とを
順次に形成する従来のPDPのように、フロートガラス
基板の一方の表面側に存在する2価のSnとAg補助電
極のAgイオンとが還元反応を起こすことが全く無い。
従って、本発明によるガラス基板をPDP用ガラス基板
に用いても、上記還元反応により生じるコロイド状のA
gに起因するガラス基板の黄変が全く発生しないという
効果を得ることができる。
【0046】(2)請求項2記載の発明によれば、フロ
ートガラス基板を所定のエッチング溶液に単に浸漬する
ことによりその表面側に存在するSnを除去するため、
上記(1)の効果と同時に、コストメリットが大きい方
法により、上記Snを確実且つ容易に除去することがで
きるという効果を有する。
ートガラス基板を所定のエッチング溶液に単に浸漬する
ことによりその表面側に存在するSnを除去するため、
上記(1)の効果と同時に、コストメリットが大きい方
法により、上記Snを確実且つ容易に除去することがで
きるという効果を有する。
【0047】加えて、所定のエッチング溶液への浸漬
は、フロートガラス基板の表面に存在する鋭角的なマイ
クロクラックを緩和するため、上記浸漬後に得られるP
DP用ガラス基板は、従来のフロートガラス基板と比較
して、その強度が向上するという効果をも包含する。
は、フロートガラス基板の表面に存在する鋭角的なマイ
クロクラックを緩和するため、上記浸漬後に得られるP
DP用ガラス基板は、従来のフロートガラス基板と比較
して、その強度が向上するという効果をも包含する。
【0048】(3)請求項3記載の発明によれば、機械
的手段によりフロートガラス基板の表面に存在するSn
を除去するため、上記(1)と同様の効果が得られる。
的手段によりフロートガラス基板の表面に存在するSn
を除去するため、上記(1)と同様の効果が得られる。
【0049】加えて、機械的手段は最大1μm以下の面
粗度が実現でき、また、数μm以下の高い基板平行度も
容易に実現できるため、ガラス基板の反りや凹凸を除去
することができるという効果をも包含することができ
る。
粗度が実現でき、また、数μm以下の高い基板平行度も
容易に実現できるため、ガラス基板の反りや凹凸を除去
することができるという効果をも包含することができ
る。
【0050】(4)請求項4記載の発明によれば、フロ
ートガラス基板の一方の表面から少なくとも10μm程
度の厚みの領域を除去するため、上記(2)の効果と同
時に、当該表面に存在するSnを、PDPのガラス基板
の黄変が問題とならない程度まで確実に除去することが
できるという効果を有する。
ートガラス基板の一方の表面から少なくとも10μm程
度の厚みの領域を除去するため、上記(2)の効果と同
時に、当該表面に存在するSnを、PDPのガラス基板
の黄変が問題とならない程度まで確実に除去することが
できるという効果を有する。
【0051】(5)請求項5記載の発明によれば、上記
(1)乃至(4)と同様の効果を有するPDPを得るこ
とができる。
(1)乃至(4)と同様の効果を有するPDPを得るこ
とができる。
【0052】更に、請求項5記載の発明によれば、当該
PDPはガラス基板の黄変が全く発生しないという効果
は、SnO2膜中に2価のSnの不均一な濃度分布が生
じた場合であっても、上記不均一な濃度分布に起因する
PDPの表示ムラがほとんど観測されない程度にまで低
減することができるという効果を奏する。即ち、請求項
5記載の発明に係るPDPは、ガラス基板の黄変及びP
DPの表示ムラが除去・低減されており、フロートガラ
ス基板をそのまま使用する従来のPDPと比較して、表
示品質が飛躍的に向上したPDPであると言える。
PDPはガラス基板の黄変が全く発生しないという効果
は、SnO2膜中に2価のSnの不均一な濃度分布が生
じた場合であっても、上記不均一な濃度分布に起因する
PDPの表示ムラがほとんど観測されない程度にまで低
減することができるという効果を奏する。即ち、請求項
5記載の発明に係るPDPは、ガラス基板の黄変及びP
DPの表示ムラが除去・低減されており、フロートガラ
ス基板をそのまま使用する従来のPDPと比較して、表
示品質が飛躍的に向上したPDPであると言える。
【0053】(6)請求項6記載の発明によれば、上記
(1)と同様の効果を得ることができる。
(1)と同様の効果を得ることができる。
【図1】 本発明の実施の形態1に係るプラズマディス
プレイパネルにおける、Agイオンの拡散状態を模式的
に示す図である。
プレイパネルにおける、Agイオンの拡散状態を模式的
に示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係るプラズマディス
プレイパネル用ガラス基板の処理方法を示す工程図であ
る。
プレイパネル用ガラス基板の処理方法を示す工程図であ
る。
【図3】 本発明の実施の形態2に係るプラズマディス
プレイパネル用ガラス基板の処理方法を示す工程図であ
る。
プレイパネル用ガラス基板の処理方法を示す工程図であ
る。
【図4】 フロートガラス基板のトップ面側の表面から
の深さとSn濃度との関係を示す図である。
の深さとSn濃度との関係を示す図である。
【図5】 従来のプラズマディスプレイパネルの構成を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図6】 他の従来のプラズマディスプレイパネルの構
成の一部を示す縦断面図である。
成の一部を示す縦断面図である。
【図7】 他の従来のプラズマディスプレイパネルにお
ける、Agイオンの拡散状態を模式的に示す図である。
ける、Agイオンの拡散状態を模式的に示す図である。
1 プラズマディスプレイパネル用ガラス基板、13a
SnO2膜、13bAg補助電極、22 2価のS
n、24 4価のSn、51 フロートガラス基板、5
1T フロートガラス基板のトップ面、51B フロー
トガラス基板のボトム面、52 エッチング槽、53
フッ酸溶液、60 研磨板、61 研磨機の中心軸。
SnO2膜、13bAg補助電極、22 2価のS
n、24 4価のSn、51 フロートガラス基板、5
1T フロートガラス基板のトップ面、51B フロー
トガラス基板のボトム面、52 エッチング槽、53
フッ酸溶液、60 研磨板、61 研磨機の中心軸。
Claims (6)
- 【請求項1】 フロート法により製造されたガラス基板
において、少なくとも一方の表面側に存在するSnが所
定の処理によって除去されていることを特徴とする、プ
ラズマディスプレイパネル用ガラス基板。 - 【請求項2】 請求項1記載のプラズマディスプレイパ
ネル用ガラス基板において、 前記所定の処理とは、所定のエッチング溶液に浸漬する
ことにより前記Snを除去する処理であることを特徴と
する、プラズマディスプレイパネル用ガラス基板。 - 【請求項3】 請求項1記載のプラズマディスプレイパ
ネル用ガラス基板であって、 前記所定の処理とは、機械的手段により前記Snを除去
する処理であることを特徴とする、プラズマディスプレ
イパネル用ガラス基板。 - 【請求項4】 請求項2又は3記載のプラズマディスプ
レイパネル用ガラス基板において、 前記所定の処理とは、前記一方の表面側から少なくとも
10μm程度の厚みの領域を除去する処理であることを
特徴とする、プラズマディスプレイパネル用ガラス基
板。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のプラ
ズマディスプレイパネル用ガラス基板と、 前記プラズマディスプレイパネル用ガラス基板の前記一
方の表面上に形成されたSnO2膜と、 前記SnO2膜の表面上に形成されたAg補助電極とを
備えることを特徴とする、プラズマディスプレイパネ
ル。 - 【請求項6】 フロート法によりガラス基板を製造した
後、前記ガラス基板の少なくとも一方の表面側に対し
て、所定の処理を行って前記少なくとも一方の表面側に
存在するSnを除去することを特徴とする、プラズマデ
ィスプレイパネル用ガラス基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10050519A JPH11246238A (ja) | 1998-03-03 | 1998-03-03 | プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネル用ガラス基板並びにその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10050519A JPH11246238A (ja) | 1998-03-03 | 1998-03-03 | プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネル用ガラス基板並びにその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11246238A true JPH11246238A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=12861234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10050519A Pending JPH11246238A (ja) | 1998-03-03 | 1998-03-03 | プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネル用ガラス基板並びにその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11246238A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1998
- 1998-03-03 JP JP10050519A patent/JPH11246238A/ja active Pending
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