JPH11236392A - アリールアルキルホスフィン酸の金属塩の製造方法 - Google Patents
アリールアルキルホスフィン酸の金属塩の製造方法Info
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- JPH11236392A JPH11236392A JP10337986A JP33798698A JPH11236392A JP H11236392 A JPH11236392 A JP H11236392A JP 10337986 A JP10337986 A JP 10337986A JP 33798698 A JP33798698 A JP 33798698A JP H11236392 A JPH11236392 A JP H11236392A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07F—ACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
- C07F9/00—Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
- C07F9/02—Phosphorus compounds
- C07F9/28—Phosphorus compounds with one or more P—C bonds
- C07F9/30—Phosphinic acids [R2P(=O)(OH)]; Thiophosphinic acids ; [R2P(=X1)(X2H) (X1, X2 are each independently O, S or Se)]
- C07F9/304—Aromatic acids (P-C aromatic linkage)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アリールアルキルホスフィン酸の金属塩の製
造方法を提供する。 【解決手段】 a)フリーラジカル開始剤の存在下に、ア
リール亜ホスホン酸および/またはそのアルカリ金属塩
をオレフィンと反応させ、そしてb)a)で得られたアリー
ルアルキルホスフィン酸および/またはそのアルカリ金
属塩を、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、C
e、Bi、Sr、Mn、Li、Naおよび/またはK の金属化合物
と反応させて、アリールアルキルホスフィン酸の金属塩
とする。
造方法を提供する。 【解決手段】 a)フリーラジカル開始剤の存在下に、ア
リール亜ホスホン酸および/またはそのアルカリ金属塩
をオレフィンと反応させ、そしてb)a)で得られたアリー
ルアルキルホスフィン酸および/またはそのアルカリ金
属塩を、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、C
e、Bi、Sr、Mn、Li、Naおよび/またはK の金属化合物
と反応させて、アリールアルキルホスフィン酸の金属塩
とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アリールアルキル
ホスフィン酸の金属塩を製造する方法およびこの方法に
より製造された化合物を使用する方法に関する。
ホスフィン酸の金属塩を製造する方法およびこの方法に
より製造された化合物を使用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジアルキルホスフィン酸のアルミニウム
塩は、難燃化剤(ヨーロッパ特許出願公開第0 699 708
A1号明細書)として公知である。これらは、種々の方法
によって製造することができる。ドイツ特許出願公開第
24 47 727 A1号明細書には、ホスフィン酸またはジホス
フィン酸の塩を含有する低燃焼性ポリアミド成形化合物
が記載されている。
塩は、難燃化剤(ヨーロッパ特許出願公開第0 699 708
A1号明細書)として公知である。これらは、種々の方法
によって製造することができる。ドイツ特許出願公開第
24 47 727 A1号明細書には、ホスフィン酸またはジホス
フィン酸の塩を含有する低燃焼性ポリアミド成形化合物
が記載されている。
【0003】ヨーロッパ特許出願公開第A-0 699 708 号
明細書には、難燃性ポリエステル成形化合物が記載され
ており、このポリエステルは、ホスフィン酸またはジホ
スフィン酸のカルシウム塩またはアルミニウム塩を添加
することによって難燃化処理されている。上記の塩は、
対応するジアルキルホスフィン酸と水酸化カルシウムま
たは水酸化アルミニウムとを反応させることによって得
られる。
明細書には、難燃性ポリエステル成形化合物が記載され
ており、このポリエステルは、ホスフィン酸またはジホ
スフィン酸のカルシウム塩またはアルミニウム塩を添加
することによって難燃化処理されている。上記の塩は、
対応するジアルキルホスフィン酸と水酸化カルシウムま
たは水酸化アルミニウムとを反応させることによって得
られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法は、特に工
業的には製造できないかまたは多大な出費を伴ってしか
製造できない原料から出発するという欠点を有してい
る。しかしながら、今日まで、アリールアルキルホスフ
ィン酸の金属塩を製造することのできる、工業的に実施
できる方法は知られていない。
業的には製造できないかまたは多大な出費を伴ってしか
製造できない原料から出発するという欠点を有してい
る。しかしながら、今日まで、アリールアルキルホスフ
ィン酸の金属塩を製造することのできる、工業的に実施
できる方法は知られていない。
【0005】本発明の課題は、単純な方法で所望の最終
生成物とすることができるアリールアルキルホスフィン
酸の金属塩を製造する方法を提供することにある。
生成物とすることができるアリールアルキルホスフィン
酸の金属塩を製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題は、 a)カチオン性フリーラジカル開始剤の存在下に、アリー
ル亜ホスホン酸および/またはそのアルカリ金属塩をオ
レフィンと反応させ、そして b)a)で得られたアリールアルキルホスフィン酸および/
またはそのアルカリ金属塩をMg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、
Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Naおよび/また
はK の金属化合物と反応させて、アリールアルキルホス
フィン酸の金属塩とすることからなる冒頭に述べた種類
の方法によって解決される。
ル亜ホスホン酸および/またはそのアルカリ金属塩をオ
レフィンと反応させ、そして b)a)で得られたアリールアルキルホスフィン酸および/
またはそのアルカリ金属塩をMg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、
Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Naおよび/また
はK の金属化合物と反応させて、アリールアルキルホス
フィン酸の金属塩とすることからなる冒頭に述べた種類
の方法によって解決される。
【0007】好ましくは、オレフィンは、分岐していな
いかまたは分岐したα−オレフィンである。好ましく
は、オレフィンは、エチレン、n-プロピレン、イソプロ
ピレン、n-ブテン、イソブテン、n-ペンテン、イソペン
テン、n-ヘキセン、イソヘキセン、n-オクテン、イソオ
クテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘ
キサデセン、n-エイコセンおよび/または2,4,4-トリメ
チルペンテン異性体混合物である。
いかまたは分岐したα−オレフィンである。好ましく
は、オレフィンは、エチレン、n-プロピレン、イソプロ
ピレン、n-ブテン、イソブテン、n-ペンテン、イソペン
テン、n-ヘキセン、イソヘキセン、n-オクテン、イソオ
クテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘ
キサデセン、n-エイコセンおよび/または2,4,4-トリメ
チルペンテン異性体混合物である。
【0008】好ましくは、4〜20個の炭素原子を有す
る、内部二重結合を有するもの、環状または非環状のジ
エンおよび/またはポリエンが、オレフィンとして使用
される。好ましくは、オレフィンは官能基を有してい
る。好適なオレフィンは、下記式
る、内部二重結合を有するもの、環状または非環状のジ
エンおよび/またはポリエンが、オレフィンとして使用
される。好ましくは、オレフィンは官能基を有してい
る。好適なオレフィンは、下記式
【0009】
【化1】
【0010】(式中、R1-R4 は、同一であるかまたは相
違し、水素、1〜18個の炭素原子を有するアルキル
基、フェニル、ベンジルまたはアルキル置換芳香族であ
る)で表される化合物である。同様に好適な化合物は、
下記式
違し、水素、1〜18個の炭素原子を有するアルキル
基、フェニル、ベンジルまたはアルキル置換芳香族であ
る)で表される化合物である。同様に好適な化合物は、
下記式
【0011】
【化2】
【0012】で表されるシクロオレフィン、特にシクロ
ペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテンおよびシク
ロデセンである。下記式
ペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテンおよびシク
ロデセンである。下記式
【0013】
【化3】
【0014】(式中、R5-R10は、同一であるかまたは相
違し、水素または1〜6個の炭素原子を有するアルキル
基であり、そしてR11 は、(CH2) n (式中、n は0〜6
である)である)で表される非環状ジエンを使用するこ
ともできる。この場合、ブタジエン、イソプレンおよび
1,5-ヘキサジエンが好ましい。
違し、水素または1〜6個の炭素原子を有するアルキル
基であり、そしてR11 は、(CH2) n (式中、n は0〜6
である)である)で表される非環状ジエンを使用するこ
ともできる。この場合、ブタジエン、イソプレンおよび
1,5-ヘキサジエンが好ましい。
【0015】好ましいシクロジエンは、1,3-シクロペン
タジエン、ジシクロペンタジエンおよび1,5-シクロオク
タジエンおよびノルボルナジエンである。好ましくは、
アリール亜ホスホン酸および/またはそのアルカリ金属
塩は、フェニル亜ホスホン酸および/またはそのアルカ
リ金属塩である。好ましくは、アリールアルキルホスフ
ィン酸およびアリール亜ホスホン酸のアリール基は、ハ
ロゲン、ヒドロキシル、アリール、アルキル、エーテ
ル、エステル、ケト、カルボキシル、スルホニルおよび
/またはクロロアルキル基によって一置換または多置換
されていてもよい、6〜12個の炭素原子を有する芳香
族である。
タジエン、ジシクロペンタジエンおよび1,5-シクロオク
タジエンおよびノルボルナジエンである。好ましくは、
アリール亜ホスホン酸および/またはそのアルカリ金属
塩は、フェニル亜ホスホン酸および/またはそのアルカ
リ金属塩である。好ましくは、アリールアルキルホスフ
ィン酸およびアリール亜ホスホン酸のアリール基は、ハ
ロゲン、ヒドロキシル、アリール、アルキル、エーテ
ル、エステル、ケト、カルボキシル、スルホニルおよび
/またはクロロアルキル基によって一置換または多置換
されていてもよい、6〜12個の炭素原子を有する芳香
族である。
【0016】好ましくは、アゾ化合物は、カチオン性お
よび/または非カチオン性アゾ化合物である。好ましく
は、カチオン性アゾ化合物として、2,2'- アゾビス(2-
アミジノプロパン)ジヒドロクロライドまたは2,2'- ア
ゾビス(N,N'- ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒド
ロクロライドが使用される。
よび/または非カチオン性アゾ化合物である。好ましく
は、カチオン性アゾ化合物として、2,2'- アゾビス(2-
アミジノプロパン)ジヒドロクロライドまたは2,2'- ア
ゾビス(N,N'- ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒド
ロクロライドが使用される。
【0017】非カチオン性アゾ化合物、例えばアゾビス
(イソブチロニトリル)、4,4'- アゾビス(4-シアノペ
ンタン酸)および2,2'- アゾビス(2-メチルブチロニト
リル)も本発明において好適である。同様に本発明にお
いてフリーラジカル開始剤として好適である化合物は、
無機過酸化物フリーラジカル開始剤(過酸化水素、アン
モニウムパーオキソジスルフェート、カリウムパーオキ
ソジスルフェート等)および/または有機過酸化物フリ
ーラジカル開始剤(ジベンゾイルパーオキサイド、ジ-t
- ブチルパーオキサイド、過酢酸等)である。
(イソブチロニトリル)、4,4'- アゾビス(4-シアノペ
ンタン酸)および2,2'- アゾビス(2-メチルブチロニト
リル)も本発明において好適である。同様に本発明にお
いてフリーラジカル開始剤として好適である化合物は、
無機過酸化物フリーラジカル開始剤(過酸化水素、アン
モニウムパーオキソジスルフェート、カリウムパーオキ
ソジスルフェート等)および/または有機過酸化物フリ
ーラジカル開始剤(ジベンゾイルパーオキサイド、ジ-t
- ブチルパーオキサイド、過酢酸等)である。
【0018】例えばHouben-Weyl, Supplementary Volum
e 20のchapter "Polymerization durch radikalische I
nitiierung" [Polymerization by free-radical initia
tion] の第15〜74頁に、好適なフリーラジカル開始剤の
広範な選択が記載されている。好ましくは、金属化合物
は、金属酸化物、金属水酸化物、金属ヒドロキシドオキ
シド、金属硫酸塩、金属酢酸塩、金属硝酸塩、金属塩化
物および/または金属アルコキシドである。
e 20のchapter "Polymerization durch radikalische I
nitiierung" [Polymerization by free-radical initia
tion] の第15〜74頁に、好適なフリーラジカル開始剤の
広範な選択が記載されている。好ましくは、金属化合物
は、金属酸化物、金属水酸化物、金属ヒドロキシドオキ
シド、金属硫酸塩、金属酢酸塩、金属硝酸塩、金属塩化
物および/または金属アルコキシドである。
【0019】特に好ましくは、金属化合物は、水酸化ア
ルミニウムまたは硫酸アルミニウムである。好ましく
は、この反応は、カルボン酸の存在下に行われる。特に
好ましくは、カルボン酸は酢酸である。好ましくは、こ
の反応は、40〜130℃の温度で行われる。
ルミニウムまたは硫酸アルミニウムである。好ましく
は、この反応は、カルボン酸の存在下に行われる。特に
好ましくは、カルボン酸は酢酸である。好ましくは、こ
の反応は、40〜130℃の温度で行われる。
【0020】特に好ましくは、この反応は、60〜10
0℃の温度で行われる。さらに好ましくは、この工程
は、80〜95℃の温度で行われる。好ましくは、この
反応は、圧力容器中で行われる。このことは、特にオレ
フィンの沸点が反応温度よりも低い場合に適用される。
ここで、段階b)の反応は、それぞれのアリールアルキル
ホスフィン酸/金属化合物系に最適な塩の沈殿のための
pH範囲に調節した後に、行われる。
0℃の温度で行われる。さらに好ましくは、この工程
は、80〜95℃の温度で行われる。好ましくは、この
反応は、圧力容器中で行われる。このことは、特にオレ
フィンの沸点が反応温度よりも低い場合に適用される。
ここで、段階b)の反応は、それぞれのアリールアルキル
ホスフィン酸/金属化合物系に最適な塩の沈殿のための
pH範囲に調節した後に、行われる。
【0021】本発明は、難燃化剤を製造するために、上
記した方法によって得られるアリールアルキルホスフィ
ン酸および/またはそのアルカリ金属塩を使用する方法
にも関する。同様に本発明は、熱可塑性ポリマー、例え
ばポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテ
レフタレート)、ポリスチレンまたはポリアミド、およ
び熱硬化性プラスチックのための難燃化剤を製造するた
めに、上記した方法によって得られるアリールアルキル
ホスフィン酸および/またはそのアルカリ金属塩を使用
する方法にも関する。
記した方法によって得られるアリールアルキルホスフィ
ン酸および/またはそのアルカリ金属塩を使用する方法
にも関する。同様に本発明は、熱可塑性ポリマー、例え
ばポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテ
レフタレート)、ポリスチレンまたはポリアミド、およ
び熱硬化性プラスチックのための難燃化剤を製造するた
めに、上記した方法によって得られるアリールアルキル
ホスフィン酸および/またはそのアルカリ金属塩を使用
する方法にも関する。
【0022】上記した方法によって得られるアリールア
ルキルホスフィン酸および/またはその金属塩は、ポリ
マー性化合物の添加剤、抽出媒体および界面活性剤とし
ても使用することもできる。
ルキルホスフィン酸および/またはその金属塩は、ポリ
マー性化合物の添加剤、抽出媒体および界面活性剤とし
ても使用することもできる。
【0023】
【実施例】以下の実施例により、本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 a)アリールアルキルホスフィン酸の製造 500g(3.5 モル)のフェニル亜ホスホン酸を、4kg の酢
酸とともに、16l の圧力反応器中に導入した。次いで、
この混合物を、攪拌しながら85℃の内部温度まで加熱
し、そして5バールで飽和するまでエチレンを圧入し
た。次いで、100mlの水中に溶解した27g (100 ミリモ
ル:使用したフェニル亜ホスホン酸を基準にして3モル
%当量)の2,2'- アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒ
ドロクロライドを3時間かけて添加した。最大の反応温
度が95℃となるような上記したフリーラジカル開始剤溶
液の配量速度によって、発熱反応を制御した。さらなる
反応の際に、エチレンを再び供給し、それによって実験
全体にわたって圧力を約5バールに保持した。次いで、
この混合物を、さらに3時間85℃で反応させた。次い
で、この反応器を放圧し、そして冷却した。内容物の質
量は4.7kg (理論値の100%)であった。31 P-NMR 分析: フェニル亜ホスホン酸 1.3 モル% フェニルエチルホスフィン酸 85.2モル% フェニルブチルホスフィン酸 10.0モル% 未確認成分 3.5 モル% b)フェニルエチルホスフィン酸およびフェニルブチルホ
スフィン酸のアルミニウム塩の製造 300ml の水中の165g(0.25モル)の硫酸アルミニウム水
和物の溶液を、段階a)で製造された1kg の溶液に添加
し、そしてこの混合物を攪拌しながら45℃に加熱した。
る。 実施例1 a)アリールアルキルホスフィン酸の製造 500g(3.5 モル)のフェニル亜ホスホン酸を、4kg の酢
酸とともに、16l の圧力反応器中に導入した。次いで、
この混合物を、攪拌しながら85℃の内部温度まで加熱
し、そして5バールで飽和するまでエチレンを圧入し
た。次いで、100mlの水中に溶解した27g (100 ミリモ
ル:使用したフェニル亜ホスホン酸を基準にして3モル
%当量)の2,2'- アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒ
ドロクロライドを3時間かけて添加した。最大の反応温
度が95℃となるような上記したフリーラジカル開始剤溶
液の配量速度によって、発熱反応を制御した。さらなる
反応の際に、エチレンを再び供給し、それによって実験
全体にわたって圧力を約5バールに保持した。次いで、
この混合物を、さらに3時間85℃で反応させた。次い
で、この反応器を放圧し、そして冷却した。内容物の質
量は4.7kg (理論値の100%)であった。31 P-NMR 分析: フェニル亜ホスホン酸 1.3 モル% フェニルエチルホスフィン酸 85.2モル% フェニルブチルホスフィン酸 10.0モル% 未確認成分 3.5 モル% b)フェニルエチルホスフィン酸およびフェニルブチルホ
スフィン酸のアルミニウム塩の製造 300ml の水中の165g(0.25モル)の硫酸アルミニウム水
和物の溶液を、段階a)で製造された1kg の溶液に添加
し、そしてこの混合物を攪拌しながら45℃に加熱した。
【0024】次いで、pHが4.5 〜4.9 の間になるまで、
25%濃度の水酸化ナトリウム溶液を添加した。次いで、
懸濁液を85℃に2時間加熱することによって、上記ホス
フィン酸のアルミニウム塩の沈殿を完了させた。室温で
冷却した後に、減圧フィルターを通してこの懸濁液を濾
過し、そして残留物を水とアセトンで洗浄した。減圧乾
燥キャビネット中で120 ℃で生成物を乾燥した後に、11
6gの無色の粉末が得られた。収率は、理論値の91%であ
った。 分析結果: リン: 実測値16.9% 計算値17.2%(w/w) アルミニウム:実測値5.2 % 計算値5.0 %(w/w)
25%濃度の水酸化ナトリウム溶液を添加した。次いで、
懸濁液を85℃に2時間加熱することによって、上記ホス
フィン酸のアルミニウム塩の沈殿を完了させた。室温で
冷却した後に、減圧フィルターを通してこの懸濁液を濾
過し、そして残留物を水とアセトンで洗浄した。減圧乾
燥キャビネット中で120 ℃で生成物を乾燥した後に、11
6gの無色の粉末が得られた。収率は、理論値の91%であ
った。 分析結果: リン: 実測値16.9% 計算値17.2%(w/w) アルミニウム:実測値5.2 % 計算値5.0 %(w/w)
Claims (19)
- 【請求項1】 アリールアルキルホスフィン酸の金属塩
を製造する方法において、 a)フリーラジカル開始剤の存在下に、アリール亜ホスホ
ン酸および/またはそのアルカリ金属塩をオレフィンと
反応させ、そして b)a)で得られたアリールアルキルホスフィン酸および/
またはそのアルカリ金属塩を、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、G
e、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Naおよび/
またはK の金属化合物と反応させて、アリールアルキル
ホスフィン酸の金属塩とすることからなる上記方法。 - 【請求項2】 オレフィンが、分岐していないかまたは
分岐したα−オレフィンである請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 α−オレフィンが、エチレン、n-プロピ
レン、イソプロピレン、n-ブテン、イソブテン、n-ペン
テン、イソペンテン、n-ヘキセン、イソヘキセン、n-オ
クテン、イソオクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テト
ラデセン、1-ヘキサデセン、n-エイコセンおよび/また
は2,4,4-トリメチルペンテン異性体混合物である請求項
1または2に記載の方法。 - 【請求項4】 4〜20個の炭素原子を有する、内部二
重結合を有するもの、環状または非環状のジエンおよび
/またはポリエンが、オレフィンとして使用される請求
項1に記載の方法。 - 【請求項5】 オレフィンが、官能基を有している請求
項1〜4のいずれかに記載の方法。 - 【請求項6】 アリール亜ホスホン酸および/またはそ
のアルカリ金属塩がフェニル亜ホスホン酸および/また
はそのアルカリ金属塩である請求項1〜5のいずれかに
記載の方法。 - 【請求項7】 アリールアルキルホスフィン酸およびア
リール亜ホスホン酸のアリール基が、ハロゲン、ヒドロ
キシル、アリール、アルキル、エーテル、エステル、ケ
ト、カルボキシル、スルホニルおよび/またはクロロア
ルキル基によって一置換または多置換されていてもよ
い、6〜12個の炭素原子を有する芳香族である請求項
1〜6のいずれかに記載の方法。 - 【請求項8】 カチオン性であるかまたは非カチオン性
であるアゾ基を有するものをフリーラジカル開始剤とし
て使用する請求項1〜7のいずれかに記載の方法。 - 【請求項9】 カチオン性フリーラジカル開始剤とし
て、2,2'- アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロク
ロライドまたは2,2'- アゾビス(N,N'- ジメチレンイソ
ブチルアミジン)ジヒドロクロライドが使用される請求
項1〜8のいずれかに記載の方法。 - 【請求項10】 反応が、カルボン酸の存在下に行われ
る請求項1〜9のいずれかに記載の方法。 - 【請求項11】 カルボン酸が、酢酸である請求項10
に記載の方法。 - 【請求項12】 反応が、40〜130 ℃の温度で行われる
請求項1〜11のいずれかに記載の方法。 - 【請求項13】 反応が、60〜100 ℃の温度で行われる
請求項1〜12のいずれかに記載の方法。 - 【請求項14】 反応が、80〜95℃の温度で行われる請
求項1〜13のいずれかに記載の方法。 - 【請求項15】 金属化合物が、金属酸化物、金属水酸
化物、金属ヒドロキシドオキシド、金属硫酸塩、金属酢
酸塩、金属硝酸塩、金属塩化物および/または金属アル
コキシドである請求項1〜14のいずれかに記載の方
法。 - 【請求項16】 反応が、圧力容器内で行われる請求項
1〜15のいずれかに記載の方法。 - 【請求項17】 請求項1〜15のいずれかに記載の方
法によって得られるアリールアルキルホスフィン酸の金
属塩を、難燃化剤の製造に使用する方法。 - 【請求項18】 請求項1〜15のいずれかに記載の方
法によって得られるアリールアルキルホスフィン酸の金
属塩を、熱可塑性ポリマー、例えばポリ(エチレンテレ
フタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ
スチレンまたはポリアミド、および熱硬化性プラスチッ
クのための難燃化剤の製造に使用する方法。 - 【請求項19】 請求項1〜15に記載の方法によって
得られるアリールアルキルホスフィン酸の金属塩を、ポ
リマー性成形化合物の添加剤、抽出媒体および界面活性
剤として使用する方法。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE19752727 | 1997-11-28 | ||
DE19752727:2 | 1998-11-10 | ||
DE19851774A DE19851774C2 (de) | 1997-11-28 | 1998-11-10 | Verfahren zur Herstellung von Metallsalzen von Aryl-alkylphosphinsäuren |
DE19851774:2 | 1998-11-10 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11236392A true JPH11236392A (ja) | 1999-08-31 |
Family
ID=26041980
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10337986A Withdrawn JPH11236392A (ja) | 1997-11-28 | 1998-11-27 | アリールアルキルホスフィン酸の金属塩の製造方法 |
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