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JPH11230005A - 高圧供給ポンプ - Google Patents

高圧供給ポンプ

Info

Publication number
JPH11230005A
JPH11230005A JP10049063A JP4906398A JPH11230005A JP H11230005 A JPH11230005 A JP H11230005A JP 10049063 A JP10049063 A JP 10049063A JP 4906398 A JP4906398 A JP 4906398A JP H11230005 A JPH11230005 A JP H11230005A
Authority
JP
Japan
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pressure
plunger
low
fuel
pressure chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10049063A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3904712B2 (ja
Inventor
Shigeiku Enomoto
榎本  滋郁
Masaaki Makino
牧野  正晃
Akikazu Kojima
昭和 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Denso Corp
Nippon Soken Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Nippon Soken Inc filed Critical Denso Corp
Priority to JP04906398A priority Critical patent/JP3904712B2/ja
Publication of JPH11230005A publication Critical patent/JPH11230005A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3904712B2 publication Critical patent/JP3904712B2/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプの吐出量に応じて吸入量を制御する吸
入量調量方式を、プランジャと偏心カムの間にパッドが
介在するポンプに適用した構成において、吐出量が少な
い場合でもキャビテーションが発生しないようにする。 【解決手段】 ドライブシャフト10周りに設けた偏心
カム15と、シリンダ2a内に嵌挿したプランジャ3a
の間にパッド31aを設け、パッド31aをスプリング
32aにて偏心カム15に当接させる。プランジャ3a
はパッド31aと独立に設けてあり、スプリング32a
の付勢力は作用しない。吐出量が少ない場合、電磁弁6
への通電を停止し、圧力室4aへの低圧燃料の供給が遮
断されると、パッド31aとプランジャ3aは離れるの
で、圧力室4aの容積が大きくなることはなく、キャビ
テーションの発生を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コモンレール(蓄
圧配管)内に蓄圧された高圧燃料を電磁燃料噴射弁によ
りディーゼルエンジンの各気筒へ噴射するコモンレール
式燃料噴射装置において、コモンレール内に高圧流体を
圧送するための高圧供給ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンに燃料を噴射するシ
ステムの1つとして、コモンレール噴射システムが知ら
れている。コモンレール噴射システムでは、各気筒に連
通する共通の蓄圧配管(コモンレール)が設けられ、こ
こに高圧供給ポンプによって必要な流量の高圧燃料を圧
送供給することにより、蓄圧配管の燃料圧力を一定に保
持している。蓄圧配管内の高圧燃料は所定のタイミング
で電磁燃料噴射弁により各気筒に噴射される(例えば、
特開昭64−73166号公報等)。
【0003】コモンレール噴射システムに用いられる高
圧供給ポンプは、特開平6−249133号公報、特開
平6−249134号公報等に示されており、その一例
を図10、11に示す。図10において、高圧供給ポン
プのハウジング101内にはドライブシャフト102が
挿通保持され、このドライブシャフト102は、2つの
滑り軸受け(フリクションベアリング)103、104
の間に偏心部105を有している。偏心部105の外周
には、滑り軸受け(フリクションベアリング)106が
設けられ、その外周に偏心カム107が配設されてい
る。
【0004】図11は図10のB−B線断面図で、偏心
カム107は、外周面の3か所に3つの平坦部107
a、107b、107cを有している。偏心カム107
の外方には、これら平坦部107a、107b、107
cに対し垂直にシリンダ108a、108b、108c
が設けられ、各シリンダ108a、108b、108c
内にそれぞれプランジャ109a、109b、109c
が往復動自在に配設されている。シリンダ108a、1
08b、108cの内壁面とプランジャ109a、10
9b、109cの上端面とで、圧力室110a、110
b、110cが形成され、低圧流路111a、111
b、111cより低圧燃料が供給されるようになしてあ
る。
【0005】プランジャ109a、109b、109c
と偏心カム107の平坦部107a、107b、107
cの間には、パッド112a、112b、112cがそ
れぞれ介設してある。また、プランジャ109a、10
9b、109cの下端部外周にはこれと一体に保持部1
13a、113b、113cが設けられている。そし
て、これら保持部113a、113b、113cと、シ
リンダ108a、108b、108cを形成するボディ
114a、114b、114cの外周部との間には、ス
プリング115a、115b、115cが設けられて、
プランジャ109a、109b、109cを偏心カム1
07方向に付勢している。
【0006】しかして、ドライブシャフト102ととも
に偏心部105が回転すると、偏心カム107の中心
が、ドライブシャフト102の中心軸を中心として回転
する。この時、偏心カム107の平坦部107a、10
7b、107cがパッド112a、112b、111c
を介してプランジャ109a、109b、109cを往
復動させ、圧力室110a、110b、110c内の低
圧燃料を加圧する。
【0007】図10において、燃料タンクT内の燃料
は、プランジャ109aが下降する吸入工程時に低圧流
路111aを経て圧力室110aに吸入される。吸入さ
れた燃料は、プランジャ109aの上昇に伴って高圧に
加圧され、高圧流路116を経てコモンレールに供給さ
れる。余剰の高圧燃料は電磁弁117によってリリーフ
される。図11の圧力室110b、110cにおいても
同様である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記構成
の高圧供給ポンプでは、圧力室110a、110b、1
10cに吸入される低圧燃料は、偏心カム107のリフ
ト量に相当する一定量であり、吸入された低圧燃料は全
て高圧に加圧される。コモンレールへの高圧燃料の供給
量の調節は、電磁弁117によって余剰な高圧燃料をリ
リーフすることで行われる。このため、上記構成の高圧
供給ポンプを適用するエンジンの燃費が悪化する、ま
た、燃料温度が上昇しすぎる等の不具合があり、これら
を解決することが大きな課題となっている。
【0009】一方、本発明者等は、特願平8−1956
53号等において、低圧流路から圧力室へ吸入される低
圧燃料の流量を制御する電磁弁と、低圧流路と圧力室と
の間を開閉し加圧開始時より圧送終了時までこれらの間
を遮断する弁部材とを設けた吸入量調量方式の高圧供給
ポンプを提案した。この高圧供給ポンプは、低圧流路か
ら圧力室へ吸入される低圧燃料の流量を制御すること
で、コモンレールへ供給する高圧燃料の流量を制御でき
るため、余分な高圧燃料をリリーフするための電磁弁を
要さず、燃費の悪化を抑制することが可能である。
【0010】そこで、この構成を図10、11に示され
る高圧供給ポンプに適用し、図10における電磁弁11
7に代えて、低圧燃料の流量を制御する電磁弁と、低圧
流路と圧力室との間を開閉する弁部材とを設けることが
考えられる。ところが、吸入量調量方式では、吐出量に
応じて圧力室への吸入量が変動するため、これを図1
0、11の高圧供給ポンプに適用すると、吐出量が少な
い時に次のような問題が生じる。すなわち、スプリング
115a、115b、115cの付勢力によって、圧力
室110a、110b、110cへの低圧燃料の供給が
遮断された後も、プランジャ109a、109b、10
9cが下降し、圧力室110a、110b、110cの
容積が大きくなってしまう。このため、圧力室110
a、110b、110cの燃料内に気泡(キャビテーシ
ョン)が発生して耐久性能が悪化するおそれがある。
【0011】また、スプリング115a、115b、1
15cにより偏心カム107を所定位置に保持している
ため、キャビテーションの発生を防止する目的で、スプ
リング115a、115b、115cを廃止すると、偏
心カム107の位置関係に狂いが生じるという他の問題
が発生する。
【0012】しかして、本発明の目的は、高圧供給ポン
プの吐出量が少ない時に、燃料の供給が停止した後にス
プリングの付勢力により圧力室の容積が大きくなるのを
防止し、キャビテーションの発生を防止して耐久性能の
確保できる高圧供給ポンプを得ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明請求項1の構成に
おいて、高圧供給ポンプは、駆動軸周りに配設されたシ
リンダと、該シリンダ内に往復運動可能に嵌挿されたプ
ランジャと、上記駆動軸に対し偏心して相対回転し上記
プランジャを上記シリンダ内で往復運動させる偏心カム
と、上記シリンダの内壁面と上記プランジャの端面とで
形成され、低圧流路より導入される低圧燃料を上記プラ
ンジャの往復運動によって加圧する圧力室と、該圧力室
に流入する低圧燃料の量を制御する電磁弁と、上記圧力
室に流入した低圧燃料の加圧開始時より加圧燃料の高圧
流路への圧送終了時まで上記圧力室と上記低圧流路との
間を遮断する弁部材とを備えている。そして、上記偏心
カムと上記プランジャの間に介在し上記偏心カムに対し
往復摺動するパッドと、該パッドを上記偏心カム方向に
付勢するスプリングを設けるとともに、上記プランジャ
を上記パッドと独立に設けたものである。
【0014】上記構成によれば、上記プランジャを上記
パッドと独立に設けて、上記スプリングの付勢力が上記
プランジャに作用しないようにしたので、上記電磁弁へ
の通電を停止し、上記圧力室への低圧燃料の供給が遮断
された後は、上記パッドと上記プランジャは離れる。よ
って、燃料の供給が停止した後に上記圧力室の容積が大
きくなることがなく、キャビテーションの発生を防止し
て耐久性能を向上することができる。
【0015】請求項2の構成における、高圧供給ポンプ
は、駆動軸周りに配設されたシリンダと、該シリンダ内
に往復運動可能に嵌挿されたプランジャと、上記駆動軸
とともに回転して上記プランジャを上記シリンダ内で往
復運動させるカムと、上記シリンダの内壁面と上記プラ
ンジャの端面とで形成され、低圧流路より導入される低
圧燃料を上記プランジャの往復運動によって加圧する圧
力室と、該圧力室に流入する低圧燃料の量を制御する電
磁弁と、上記圧力室に流入した低圧燃料の加圧開始時よ
り加圧燃料の高圧流路への圧送終了時まで上記圧力室と
上記低圧流路との間を遮断する弁部材とを備えている。
そして、上記カムと上記プランジャの間に介在し上記カ
ムの回転に応じて往復運動する摺動子と、該摺動子を上
記カム方向に付勢するスプリングを設けるとともに、上
記プランジャを上記摺動子と独立に設けたものである。
【0016】上記構成によれば、上記プランジャを上記
摺動子と独立に設けて、上記スプリングの付勢力が上記
プランジャに作用しないようにしたので、上記電磁弁へ
の通電を停止し、上記圧力室への低圧燃料の供給が遮断
された後は、上記摺動子と上記プランジャは離れる。よ
って、上記構成によっても、燃料の供給が停止した後に
上記圧力室の容積が大きくなるのを防止し、キャビテー
ションの発生を防止して耐久性能を向上する同様の効果
が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の高圧供給ポンプを
ディーゼルエンジンのコモンレール噴射システムに適用
した例について説明する。図2のシステム図において、
エンジンEには各気筒の燃焼室に対応する複数の電磁燃
料噴射弁Iが配設され、これら電磁燃料噴射弁Iは各気
筒共通の高圧蓄圧配管いわゆるコモンレールRに接続さ
れている。従って、コモンレールRには連続的に燃料噴
射圧に相当する高い所定圧の燃料が蓄圧される必要があ
り、そのために高圧流路である供給配管R1、吐出弁B
を介して、本発明の高圧供給ポンプPが接続される。電
磁燃料噴射弁IからエンジンEの各燃焼室への燃料の噴
射は、電子制御ユニットECUによって制御される。
【0018】高圧供給ポンプPは、燃料タンクTからフ
ィードポンプP1を経て吸入される低圧燃料を高圧に加
圧し、コモンレールR内の燃料を高圧に制御する。コモ
ンレールRには、コモンレール圧力を検出する圧力セン
サS1が配設されており、電子制御ユニットECUは、
この圧力センサS1からの信号が予め負荷や回転数に応
じて設定した最適値となるように、高圧供給ポンプPの
吐出量を決定して吐出制御装置P2に信号を出力する。
さらに、電子制御ユニットECUには、例えばエンジン
回転数センサS2、負荷センサS3より、回転数、負荷
の情報が入力され、電子制御ユニットECUは、これら
の信号により判別されるエンジン状態に応じた最適の噴
射時期、噴射量(噴射期間)を決定して電磁燃料噴射弁
Iに制御信号を出力する。
【0019】次に、図1により上記高圧供給ポンプPの
詳細について説明する。図において、高圧供給ポンプP
はポンプハウジング1a、1bを有し、これらポンプハ
ウジング1a、1bにそれぞれ設けた2つの滑り軸受け
(フリクションベアリング)11、12に、駆動軸たる
ドライブシャフト10を回転自在に支持している。ドラ
イブシャフト10は、エンジンE(図2参照)によって
エンジンの1/2の回転と同期して回転駆動される。ド
ライブシャフト10は、2つの滑り軸受け11、12の
間において、偏心部13を有しており、偏心部13は、
ドライブシャフト10の中心軸sに対して距離uだけ偏
心している。偏心部13の外周には、滑り軸受け(フリ
クションベアリング)14が設けられ、その外周に配設
される偏心カム15に対し回転自在となしてある。
【0020】図3は図1のA−A線断面図であり、偏心
カム15は、外周面の3か所に3つの平坦部15a、1
5b、15cを有する略多角形状に構成されている。3
つの平坦部15a、15b、15cの外方にそれぞれ配
したボディ21a、21b、21c内には、それぞれシ
リンダ2a、2b、2cが形成され、各シリンダ2a、
2b、2cには、プランジャ3a、3b、3cが摺動自
在に配設されている。3つの平坦部15a、15b、1
5cは任意の2つのなす角度αが60°となるように形
成されており、3つのシリンダ2a、2b、2cは互い
に中心軸が120°の角度間隔となるように配置されて
いる。また、3つの平坦部15a、15b、15cは、
それぞれシリンダ2a、2b、2cの中心軸に対し垂直
となっている。
【0021】しかして、ドライブシャフト10が回転す
ると、偏心カム15の中心tが、ドライブシャフト10
の中心軸sを中心とする半径uの円形経路に沿って回転
する。すると、偏心カム15の各平坦部15a、15
b、15cが、ある円形経路に沿って平行に動作し、プ
ランジャ3a、3b、3cがシリンダ2a、2b、2c
内を往復摺動する(図3〜図5)。これに伴い、プラン
ジャ3a、3b、3cに面して設けた圧力室4a、4
b、4c内の低圧燃料が高圧に加圧される。
【0022】圧力室4a、4b、4c内への低圧燃料の
供給経路について図1により説明する。図中、ポンプハ
ウジング1bの下端部には、電磁弁6が設置され、その
周りに燃料溜まり16が設けられている。燃料タンクT
内の燃料は、フィードポンプP1によって約10気圧に
加圧され、低圧流路Lを通して燃料溜まり16に送出さ
れる。電磁弁6は、ハウジング6a外周に設けたフラン
ジ6bに図示しないボルトを挿通することによって、ポ
ンプハウジング1bに固定されている。この電磁弁6が
上記図2における吐出制御装置P2に相当する。
【0023】電磁弁6は、図6の如く、コイル61を内
蔵するハウジング6aと、その左端部内に嵌装固定され
るバルブボディ6cを有し、バルブボディ6cに設けた
シリンダ62内に、弁体63を摺動可能に保持してい
る。弁体63の左端部周りには環状の流路64が形成さ
れ、該流路64はそれぞれ流路65、66にて、図1に
示す燃料溜まり16、低圧流路17に連通している。上
記弁体63の右端にはアーマチャ67が圧入固定してあ
り、アーマチャ67は、ステータ68と一定の間隔で対
向している。該ステータ68の外側には上記コイル61
が配され、ステータ68内部に設けたスプリング室6d
内にはスプリング69が配設されて、上記アーマチャ6
7を図の左方に付勢している。
【0024】流路66の開口端には略円錐状のシート面
6eが形成してあり、コイル61に通電しない図示の状
態で、弁体63の先端部がこのシート面6eに着座して
流路64、66間を閉鎖するようになしてある。コイル
61へ通電するとアーマチャ67が吸引され、これと一
体の弁体63先端部がシート面6eから離れて、流路6
4、66間を開放する。このように、電磁弁6を、非通
電状態で閉弁する構成とすることで、コイルの破損時に
燃料の圧送が行われないようにする効果がある。
【0025】流路66は、図1のように、ポンプハウジ
ング1b下部に設けた低圧流路17を通して、ポンプハ
ウジング1aの右端外周に設けた環状の低圧流路18に
連通している。環状の低圧流路18はポンプハウジング
1b上部に設けた低圧流路19に連通し、さらに、流路
24、25を通してプランジャ3a上部の圧力室4aに
連通している。
【0026】図7にプランジャ3aとその周辺部を拡大
して示す。ボディ21aの上端部内には、プランジャ3
aの上端面とシリンダ2aの内壁面とで形成される圧力
室4aの上方に、弁部材としてのプレート5aが配置し
てある。ポンプハウジング1bの上部には、カバー体2
2が図示しないボルトによって固定されており、ボディ
21aの上面は、カバー体22内に配設した流路形成部
材23の下面と密着している。流路24、25はそれぞ
れカバー体22、流路形成部材23内に形成されてい
る。
【0027】プレート5aは逆止弁として機能するもの
で、板面を貫通する複数個の穴51aを有している。図
1において電磁弁6の弁体63が開弁すると、燃料溜ま
り16内の燃料が、低圧流路17、18、19より、流
路24、25、プレート5aに設けた穴51aを経て、
圧力室4aに流入する。そして、プランジャ3aの圧送
が始まると、圧力室4aの圧力が上昇し、プレート5a
は、流路形成部材23の下面に密着する。かくして、流
路25と圧力室4aとの連通は遮断される。その後、圧
力室4aの容積の減少に伴いさらに圧力が上昇して所定
の圧力となると、逆止弁として構成されているボール2
9が開弁し、圧力室4a内の高圧燃料は、高圧流路2
6、27、28を通って、コモンレールRに供給され
る。ここで、ボール29は図2における吐出弁Bに相当
する。すなわち、本実施の形態においては、吐出弁Bが
3個設置されていることになる。
【0028】偏心カム15の平坦部15aとプランジャ
3aの間には、パッド31aが介設してある。パッド3
1aは、外周縁より上方にハウジング1bの内周面に沿
って延びる筒状部を有しており、これによりハウジング
1b内に摺動自在に支持されている。パッド31aとボ
ディ21a外周に設けた段部との間には、スプリング3
2aが配設され、その付勢力によりパッド31aを偏心
カム15の平坦部15aに当接せしめている。しかし
て、偏心カム15が偏心して動作する際、パッド31a
は平坦部15に対して往復摺動する。
【0029】以上、圧力室4aの周辺を中心とした説明
をしたが、圧力室4b、4cの周辺も同様の構成となっ
ている。すなわち、図3に示すように、偏心カム15の
平坦部15b、15cとプランジャ3b、3cの間に
も、パッド31b、31cがそれぞれ介設され、スプリ
ング32b、32cの付勢力により平坦部15b、15
cに当接している。プランジャ3a、3b、3cは、い
ずれもパッド31a、31b、31cとは独立に設けら
れ、スプリング32a、32b、32cの付勢力は作用
しない。なお、コモンレールRの圧力はエンジンEの運
転状態によって異なるが、約200〜1600気圧(約
20〜160MPa)となっている。
【0030】次に、本実施の形態の高圧供給ポンプの作
動について、主に図8(a)〜(d)を用いて説明す
る。図8(a)は、プランジャ3aのリフト量が最大と
なった状態を示し、圧力室4aの容積は最も少ない状態
となっている。ここで、図1の電磁弁6のコイル61に
通電すると、弁体63が開弁し、燃料溜まり16と低圧
流路17とが連通する。次いで、ドライブシャフト10
の回転により偏心カム15が下降を開始すると、パッド
31aもスプリング32aの付勢力により下降する。そ
の時、燃料溜まり16内の約10気圧の低圧燃料は、電
磁弁6内の流路、低圧流路17、18、19、24、2
5、プレート5aに設けた穴51aを通って、圧力室4
aに流入し、プランジャ3aを下降させる(図8
(b))。
【0031】電磁弁6のコイル61への通電を遮断する
と、弁体63は閉弁して、圧力室4aへの低圧燃料の供
給は停止する。その後も、偏心カム15は下降して、パ
ッド31aもスプリング32aの付勢力により下降す
る。これにより、プランジャ3aとパッド31aは離れ
る。そのため、圧力室4aにキャビテーションが発生す
ることを防止できる(図8(c))。
【0032】ドライブシャフト10の回転により、偏心
カム15が上昇に転じると、スプリング32aの付勢力
に抗してパッド31aも上昇し、パッド31aがプラン
ジャ3aに当接する。パッド31aとプランジャ3aが
当接した後は、圧力室4aの圧力は高くなり、逆止弁と
してのプレート5aが流路形成部材23の下面に密着し
て、低圧流路25と圧力室4aとの連通が遮断される。
圧力室4aの圧力が所定の圧力となると、吐出弁である
ボール29が開弁して、コモンレールRへ高圧燃料が供
給される(図8(d))。
【0033】図9に本発明の第2の実施の形態を示す。
図9において、高圧供給ポンプ71のポンプハウジング
72には、下端部にカム室73が形成してある。カム室
73には、エンジンの1/2の回転と同期して回転駆動
される駆動軸としてのドライブシャフト74が挿通され
ており、このドライブシャフト74にはカム75が形成
されている。カム75はドライブシャフト74の1回転
に3度の上昇行程をなす。
【0034】ポンプハウジング72の上部には、内部に
シリンダ76が形成されたシリンダ部材77が取り付け
られており、シリンダ76内にプランジャ78が往復動
自在かつ摺動自在に嵌装されている。プランジャ78
は、従来の列型噴射ポンプのような外周面に切欠が形成
された円筒形状のプランジャと異なり、リード類が全く
設けられていない円柱形状をしている。また、プランジ
ャ78の上端面とシリンダ76の内壁面とにより圧力室
79が形成されており、シリンダ部材77には圧力室7
9に連通する吐出孔80が形成されている。
【0035】シリンダ部材77には、上記第1の実施の
形態で用いたのと同様の電磁弁6が図示しないボルトに
よって固定されている。電磁弁6の周囲に形成された燃
料溜まり82には、燃料タンクTよりフィードポンプP
1に送られ、約10気圧に加圧された低圧燃料が、低圧
流路81を介して供給される。
【0036】シリンダ部材77には吐出弁83が取付け
られており、この吐出弁83は吐出孔80を介して圧力
室79に連通している。圧力室79で加圧された燃料
は、吐出弁83の弁体84を復帰用スプリング85の付
勢力に抗して押し開き、これにより加圧された高圧燃料
はコモンレール内に圧送される。
【0037】プランジャ78の下側には、摺動子86が
ポンプハウジング72内に形成されたシリンダ88内に
摺動自在に配置されている。摺動子86は、シリンダ部
材77外周に設けた段部との間に配設したスプリング8
7によって下方に付勢され、摺動子86の筒状部内に保
持されるカムローラ89がカム75に摺接している。か
くして、ドライブシャフト74の回転によりカム75が
回転すると、これに応じてカムローラ89および摺動子
86が往復駆動される。プランジャ78は摺動子86と
独立に設けられ、スプリング87の付勢力は作用しな
い。
【0038】シリンダ部材77の上部には、燃料溜まり
82に至る低圧流路90と圧力室79の間に、弁部材た
る逆止弁91が配置され、スクリュ92によってシリン
ダ部材77内に固定されている。電磁弁6は、燃料溜ま
り82と低圧流路90との連通、遮断を制御しており、
コイル61に通電すると弁体63が開弁し、燃料溜まり
82より低圧流路90、逆止弁91を経て圧力室79に
低圧燃料が流入する。
【0039】逆止弁91は、ハウジング93を上下方向
に貫通する流路94と、該流路94を開閉する弁体95
を有する。流路94は、途中で圧力室79方向(図の下
方)に拡径して円錐状のシート面96をなし、弁体95
はスプリングストッパ97内に保持されるスプリング9
8によって上方に付勢され、シート面96に着座してい
る。このように、逆止弁91は図示の通常状態で閉弁し
ており、電磁弁6が開弁して燃料溜まり82から低圧燃
料が流入すると、燃料の圧力で開弁するようになしてあ
る。この開弁時において、低圧燃料は流路90、ハウジ
ング93内に設けた流路99、流路94を通って圧力室
79に流入する。
【0040】ここで、本実施の形態の高圧供給ポンプの
作動について説明する。電磁弁6のコイル61への通電
を行うと、弁体63が開弁し、燃料溜まり82と低圧流
路90が連通する。図示の状態において、プランジャ7
8はリフト量が最大となっており、この状態からドライ
ブシャフト7の回転によりカム75が回転すると、摺動
子86は、スプリング87の付勢力で、カムローラ89
がカム75のカム面に沿うように下降する。この時、圧
力室79aに約10気圧に加圧された低圧燃料が流入
し、プランジャ78を押し下げる。
【0041】その後、電磁弁6のコイル61への通電を
遮断すると、燃料溜まり82と低圧流路90との連通が
遮断され、圧力室79への低圧燃料の供給が停止する。
その後も、摺動子86は下降するが、プランジャ78は
下降せず、摺動子86とプランジャ78は離れる。その
ため、圧力室79aにキャビテーションが発生すること
はない。
【0042】さらに、カム75の圧送行程に入ると、摺
動子86はスプリング87の付勢力に抗して上昇し、プ
ランジャ78の下端面が摺動子86に当接する。その
後、圧力室79内の燃料の加圧が開始され、吐出弁83
を経て、コモンレールRに約200〜1600気圧(約
20〜160MPa)の高圧燃料が供給される。
【0043】以上、本発明によれば、プランジャとカム
との間に、パッドや摺動子が介在する構成において、プ
ランジャをパッドないし摺動子と独立に設け、プランジ
ャにスプリングの付勢力が作用しないようにしたので、
キャビテーションの発生を防止し耐久性能を向上させる
ことができる。また、スプリングを配設しているので、
偏心カムの位置関係が狂うといったおそれがなく、信頼
性の高い高圧供給ポンプを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す高圧供給ポン
プの全体断面図である。
【図2】第1の実施の形態の高圧供給ポンプを含む燃料
噴射システムの全体構成図である。
【図3】偏心カムおよびプランジャの作動を説明するた
めの図である。
【図4】偏心カムおよびプランジャの作動を説明するた
めの図である。
【図5】偏心カムおよびプランジャの作動を説明するた
めの図である。
【図6】電磁弁の拡大断面図である。
【図7】図1の上部拡大断面図である。
【図8】(a)〜(d)は第1の実施の形態の作動を説
明するための図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態を示す高圧供給ポン
プの全体断面図である。
【図10】従来の高圧供給ポンプの全体断面図である。
【図11】図10のB−B線断面図である。
【符号の説明】
P 高圧供給ポンプ 1a、1b ポンプハウジング 10 ドライブシャフト(駆動軸) 15 偏心カム 16 燃料溜まり 17、18、19、24、25 低圧流路 26、27、28 高圧流路 2a、2b、2c シリンダ 3a、3b、3c プランジャ 31a、31b、31c パッド 32a、32b、32c スプリング 4a、4b、4c 圧力室 5a、5b、5c 逆止弁(弁部材) 6 電磁弁 74 ドライブシャフト(駆動軸) 75 カム 76 シリンダ 78 プランジャ 79 圧力室 86 摺動子 87 スプリング 89 カムローラ 91 逆止弁(弁部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 昭和 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸周りに配設されたシリンダと、該
    シリンダ内に往復運動可能に嵌挿されたプランジャと、
    上記駆動軸に対し偏心して相対回転し上記プランジャを
    上記シリンダ内で往復運動させる偏心カムと、上記シリ
    ンダの内壁面と上記プランジャの端面とで形成され、低
    圧流路より導入される低圧燃料を上記プランジャの往復
    運動によって加圧する圧力室と、該圧力室に流入する低
    圧燃料の量を制御する電磁弁と、上記圧力室に流入した
    低圧燃料の加圧開始時より加圧燃料の高圧流路への圧送
    終了時まで上記圧力室と上記低圧流路との間を遮断する
    弁部材とを備える高圧供給ポンプにおいて、上記偏心カ
    ムと上記プランジャの間に介在し上記偏心カムに対し往
    復摺動するパッドと、該パッドを上記偏心カム方向に付
    勢するスプリングを設けるとともに、上記プランジャを
    上記パッドと独立に設けて、上記スプリングの付勢力が
    上記プランジャに作用しないようにしたことを特徴とす
    る高圧供給ポンプ。
  2. 【請求項2】 駆動軸周りに配設されたシリンダと、該
    シリンダ内に往復運動可能に嵌挿されたプランジャと、
    上記駆動軸とともに回転して上記プランジャを上記シリ
    ンダ内で往復運動させるカムと、上記シリンダの内壁面
    と上記プランジャの端面とで形成され、低圧流路より導
    入される低圧燃料を上記プランジャの往復運動によって
    加圧する圧力室と、該圧力室に流入する低圧燃料の量を
    制御する電磁弁と、上記圧力室に流入した低圧燃料の加
    圧開始時より加圧燃料の高圧流路への圧送終了時まで上
    記圧力室と上記低圧流路との間を遮断する弁部材とを備
    える高圧供給ポンプにおいて、上記カムと上記プランジ
    ャの間に介在し上記カムの回転に応じて往復運動する摺
    動子と、該摺動子を上記カム方向に付勢するスプリング
    を設けるとともに、上記プランジャを上記摺動子と独立
    に設けて、上記スプリングの付勢力が上記プランジャに
    作用しないようにしたことを特徴とする高圧供給ポン
    プ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010043647A (ja) * 2004-06-30 2010-02-25 Crf Scpa 燃料噴射装置の高圧流量可変ポンプ
CN102027226A (zh) * 2008-05-14 2011-04-20 株式会社小金井精机制作所 柴油泵

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