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JPH11228567A - 置換チオフェン誘導体およびこれを有効成分とする植物病害防除剤 - Google Patents

置換チオフェン誘導体およびこれを有効成分とする植物病害防除剤

Info

Publication number
JPH11228567A
JPH11228567A JP3492598A JP3492598A JPH11228567A JP H11228567 A JPH11228567 A JP H11228567A JP 3492598 A JP3492598 A JP 3492598A JP 3492598 A JP3492598 A JP 3492598A JP H11228567 A JPH11228567 A JP H11228567A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
substituted
formula
active ingredient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3492598A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihiro Yoshikawa
幸宏 吉川
Hiroyuki Katsuta
裕之 勝田
Toshio Kitajima
北島  利雄
Kanji Tomitani
完治 冨谷
Yuji Yanase
勇次 柳瀬
Hideo Kawashima
秀雄 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP3492598A priority Critical patent/JPH11228567A/ja
Publication of JPH11228567A publication Critical patent/JPH11228567A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】種々の植物病害に対して高い防除効果を有する
防除剤を提供することにより省力化、環境への安全性を
高める。 【解決手段】2−シクロアルキル−3−チオフェンアミ
ン誘導体のシクロアルキル基の2位以外の位置に炭素数
1〜4のアルキルまたはハロアルキル基を導入した化合
物により種々の植物病害を防除する。 【効果】本発明の化合物はイネいもち病、さび病のほ
か、灰色かび病、うどんこ病に対して高い防除効果を有
し植物病害防除剤として有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な置換チオフ
ェン誘導体、これを有効成分として含有する植物病害防
除剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、芳香族カルボン酸アニリド誘
導体には殺菌活性を示すものが多く知られている。最近
では例えば、特開平5−221994号公報(欧州特許
公開第545099号公報)および特開平6−1998
03号公報(欧州特許公開第589301号公報)にお
いて、アニリンの2位に種々の置換基を有するカルボン
酸アニリド誘導体が灰色かび病に効果を有することが記
載されている。更に、米国特許明細書第5498624
号公報および特表平7ー501549号公報には、アニ
リン環の2位にシクロアルキル基またはシクロアルケニ
ルを有するピラゾールカルボン酸アニリド誘導体が灰色
かび病、うどんこ病に効果を有することが知られてい
る。
【0003】一方、特開平9−235282号公報(欧
州特許公開第737682号公報)には、種々の置換チ
オフェン誘導体が植物病害の防除に有効であることが記
載されている。この発明においては、チオフェンの置換
基としてシクロアルキル基を含むが、記載があるのは置
換されていないシクロアルキル基か、または2位にアル
キル置換されたシクロアルキル基のみであり、それ以外
の位置に置換された化合物は示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は種々の植物病
害に対して高い防除効果を有する防除剤を提供すること
により省力化、環境への安全性を高めることを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々のヘテ
ロ環アミン誘導体の有する生理活性に興味を持って研究
を行った。その中で、2−シクロアルキル−3−チオフ
ェンアミン誘導体において、シクロアルキル基の2位以
外の位置に炭素数1〜4のアルキルまたはハロアルキル
基を導入した化合物が、種々の植物病害、特に、イネい
もち病、さび病のほか、灰色かび病、うどんこ病に対し
て高い防除効果を有し、従って前記課題にかなうもので
あることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は一般式(1)(化3)
【0007】
【化3】 [式中、Rは炭素数3〜10のシクロアルキル基であ
り、これらの基は2位以外の位置において、各々少なく
とも一つ以上の炭素数1〜4のアルキルまたはハロアル
キル基で置換されており、Arは以下の(A1)から
(A12)(化4)
【0008】
【化4】 (式中、R1はCF3、CHF2、Me、Et基またはハ
ロゲン原子であり、R2はCF3 、Me、NH2、OMe
基、水素またはハロゲン原子であり、R3はMe、OM
e基、水素またはハロゲン原子であり、R4はMe、E
t基、水素またはハロゲン原子であり、nは0〜2の整
数である)で表される複素環式基であり、但し、Arが
(A9)、(A10)、(A11)の場合、R1 はハロ
ゲン原子でない]で表される置換チオフェン誘導体およ
び該誘導体を有効成分として含有する植物病害防除剤に
関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一般式(1)で表される
チオフェン誘導体の置換基Rは、具体的には、シクロア
ルキル基の2位以外の位置において、少なくとも一つ以
上の炭素数1〜4のアルキルまたはハロアルキル基の置
換した炭素数3〜10のシクロアルキル基であり、例え
ば、3−メチルシクロペンチル、4−エチルシクロペン
チル、3−プロピルシクロペンチル、3−メチルシクロ
ヘキシル、3−エチルシクロヘキシル、4−メチルシク
ロヘキシル、3−メチルシクロヘプチル、4−ブチルシ
クロヘプチル、3−メチルシクロオクチル、4−メチル
シクロノニル、4−トリフルオロメチルシクロヘキシル
等である。
【0010】本発明の一般式(1)で表されるチオフェ
ン誘導体のArとして具体的には、4位がCF3、CH
2、Me、Et基またはハロゲン原子であり、2位が
水素原子、Me、CF3、アミノ基またはハロゲン原子
である5−チアゾリル基、例えば2−メチル−4−トリ
フルオロメチル−5−チアゾリル基、2−メチル−4−
ジフルオロメチル−5−チアゾリル基、2,4−ジメチ
ル−5−チアゾリル基、2−メチル−4−ヨード−5−
チアゾリル基、2−クロロ−4−メチル−5−チアゾリ
ル基、4−メチル−5−チアゾリル基等;3位にC
3、CHF2、Me、Et基またはハロゲン原子が置換
し、5位に水素、ハロゲン原子、Me基またはメトキシ
基が置換した1−メチル−4−ピラゾリル基、例えば1
−メチル−3−ジフルオロメチル−4−ピラゾリル基、
1−メチル−5−クロロ−3−トリフルオロメチル−4
−ピラゾリル基、1−メチル−3−ヨード−4−ピラゾ
リル基、1,5−ジメチル−3−トリフルオロメチル−
4−ピラゾリル基等;2位にCF 3、CHF2、Me、E
t基またはハロゲン原子が置換し、5位にメチル基が置
換していても良い3−フリル基、例えば2−メチル−3
−フリル基、2,5−ジメチル−3−フリル基等;3位
にCF3、CHF2、Me、Et基またはハロゲン原子が
置換し、5位にメチル基が置換していても良い2−チエ
ニル基、例えば3−メチル−2−チエニル基、3、5−
ジメチル−2−チエニル基等;2位にCF3、CHF2
Me、Et基またはハロゲン原子が置換したフェニル
基;2位にCF3、CHF2、Me、Et基またはハロゲ
ン原子が置換したニコチニル基;3−クロロ−2−ピラ
ジニル基;4位にCF3、CHF2、Me、Et基または
ハロゲン原子が置換した3−チエニル基、例えば4−メ
チル−3−チエニル基、4−ヨード−3−チエニル基
等;3位にCF3、CHF2、Me、Et基が置換した
3、4−ジヒドロ−2H−ピラン−5−イル基、例え
ば、6−メチル−3、4−ジヒドロ−2H−ピラン−5
−イル基;6位にCF3、CHF2、Me、Et基が置換
した2、3−ジヒドロ−1、4−オキサチイン−5−イ
ル基、例えば、6−メチル−2,3−ジヒドロ−1,4
−オキサチイン−5−イル基;6位にCF3、CHF2
Me、Et基が置換した2,3−ジヒドロ−1,4−オ
キサチイン−4−オキシド−5−イル基、例えば、6−
メチル−2,3−ジヒドロ−1,4−オキサチイン−4
−オキシド−5−イル基;6位にCF3、CHF2、M
e、Et基が置換した2,3−ジヒドロ−1,4−オキ
サチイン−4、4−ジオキシド−5−イル基、例えば、
6−メチル−2,3−ジヒドロ−1,4−オキサチイン
−4、4−ジオキシド−5−イル基;5位にCF3、C
HF2、Me、Et基が置換した2,3−ジヒドロフラ
ン−4−イル基、例えば、5−メチル−2,3−ジヒド
ロフラン−4−イル基;3位にCF3、CHF2、Me、
Et基またはハロゲン原子が置換したイソチアゾール−
4−イル基、例えば、3−メチルイソチアゾール−4−
イル基、3−トリフルオロメチルイソチアゾール−4−
イル基等が挙げられるが、特に好ましくは、1−メチル
−3−トリフルオロメチル−4−ピラゾリル基である。
【0011】本発明の一般式(1)で表される置換チオ
フェン誘導体は新規な化合物であり、以下の反応式(化
5)に示した公知の方法と類似の方法により、式(2)
で表される置換アミノチオフェンと一般式(3)で表さ
れるカルボン酸ハライドとを溶融状態または溶媒中で反
応させることにより製造できる。
【0012】
【化5】 (式中、RおよびArは前記の意味を表し、Xは塩素原
子、臭素原子、またはヨウ素原子を表す。) 本反応に使用される溶媒としては反応に不活性なもので
あればよく、例えば、ヘキサン、石油エーテル等の脂肪
族炭化水素;ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ア
ニソール等の芳香族類;ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトニトリ
ル、プロピオニトリルのようなニトリル類;酢酸エチル
等のエステル類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,
2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性
溶媒等があげられ、これらの混合溶媒も使用される。
【0013】本反応はまた塩基の存在下に行ってもよ
く、塩基として例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属およびアルカ
リ土類金属の水酸化物;酸化カルシウム、酸化マグネシ
ウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物;水
素化ナトリウム、水素化カルシウム等のアルカリ金属お
よびアルカリ土類金属の水素化物;リチウムアミド、ナ
トリウムアミド等のアルカリ金属のアミド;炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム等の金属およびアルカリ土類金属の炭酸塩;炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属および
アルカリ土類金属の炭酸水素塩;メチルリチウム、ブチ
ルリチウム、フェニルリチウム、メチルマグネシウムク
ロライド等のアルカリ金属アルキル;ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシ
ド、ジメトキシマグネシウム等のアルカリ金属およびア
ルカリ土類金属のアルコキシド;トリエチルアミン、ピ
リジン、N、N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリ
ジン、ルチジン、4−ジメチルアミノピリジン等の種々
の有機塩基類があげられ、特に好ましくはトリエチルア
ミン、ピリジンである。 これらの塩基の使用量は特に
制限されるものではないが、好ましくは一般式(3)で
表されるカルボン酸ハライド類に対して5モル%から2
0モル%過剰に使用される。
【0014】上記式(2)で表される置換アミノチオフ
ェン類と一般式(3)で表されるカルボン酸ハライド類
は一般的には等モル量使用されるが、収率改善のため一
方を他方に対して1モル%から20モル%過剰に使用す
ることもある。反応温度は通常−20〜150℃であ
り、好ましくは0〜40℃である。反応時間は特に制限
はないが、通常30分〜5時間である。
【0015】次に本発明の中間体である式(2)で表さ
れる化合物の合成法について述べる。本発明の出発物質
である2−(アルキル置換シクロアルキル)−3−アミ
ノチオフェンは、以下に示したG.Bartoli等の
方法により(J.Org.Chem.、vol 45
p522(1980))、3−ニトロチオフェンをグリ
ニャール試薬と反応後、DDQ(2,3−ジクロロ−
5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン)または過マ
ンガン酸カリウムで酸化してニトロ体とした後、これを
塩化第一スズまたは鉄/塩酸で還元することにより製造
することができるが、この方法に限定されるものではな
い。
【0016】本発明の一般式(1)で表される化合物、
及びそれを有効成分として含有する植物病害防除剤は、
インゲン、キュウリ、トマト、イチゴ、ブドウ、ジャガ
イモ、ダイズ、キャベツ、ナス、レタス等の灰色かび病
(Botrytis cinerea)、ウリ類のうどんこ病(Sphaerothec
a fuliginea)のほか、ムギ類のさび病(Puccinia striif
ormis; P. graminis; P.recondita; P.hordei)、イネの
いもち病(Pyriculariaoryzae)に対して効果を示す点が
大きな特徴である。さらに、これらはイチゴのうどんこ
病(Sphaerotheca humuli)、ムギ類のうどんこ病(Erysip
he graminis f.sp.hordei; f.sp.tritici)、トマトのう
どんこ病(Erysiphe cichoracearum)、ブドウのうどんこ
病(Uncinula necator)、ブドウのさび病(Phakopsora am
pelopsidis)、ナス、レタス等の菌核病(Sclerotinia sc
lerotiorum)、イネの紋枯病(Rhizoctonia solani)、リ
ンゴの黒星病(Venturia inaequalis)、斑点落葉病(Alte
rnaria mali)、赤星病(Gymnosporangium yamadae)、モ
ニリア病(Sclerotinia mali)、ナシの黒斑病(Alternari
a kikuchiana)、黒星病(Venturia nashicola)、赤星病
(Gymnosporangium haraeanum)、モモの灰星病(Scleroti
nia cinerea)、ネギのさび病(Puccinia allii)、イネの
ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、馬鹿苗病(Gibb
erella fujikuroi)、斑葉病(Pyrenophora graminea)、
網斑病(Pyrenophora teres)、赤かび病(Gibberella zea
e)、雪腐病(Typhula sp.; Micronectriella nivalis)、
裸黒穂病(Ustilago tritici; U.nuda)、眼紋病(Pseudoc
ercosporella herpotrichoides)、雲形病(Rhynchospori
um secalis)、葉枯病(Septoria tritici)、ふ枯病(Lept
osphaeria nodorum)、黒とう病(Elsinoe ampelina)、晩
腐病(Glomerella cingulata)、カンキツの黒点病(Diapo
rthe citri)、リンゴのうどんこ病(Podosphaera leucot
richa)、腐らん病(Valsa mali)、ナシの輪紋病(Physalo
spora piricola)、モモの黒星病(Cladosporium carpoph
ilum)、フォモプシス腐敗病(Phomopsis sp.)、カキの炭
そ病(Gloeosporium kaki)、落葉病(Cercospora kaki; M
ycosphaerella nawae)、うどんこ病(Phyllactinia kaki
kora)、ウリ類の炭そ病(Colletotrichum lagenarium)、
つる枯病(Mycosphaerella melonis)、トマトの輪紋病(A
lternaria solani)、葉かび病(Cladosporium fulvam)、
アブラナ科野菜の黒斑病(Alternaria japonica)、白斑
病(Cerocosporella barassicae)、ネギの黒斑病(Altern
aria porri)、ダイズの紫斑病(Cercospora kikukuchi
i)、黒とう病(Elsinoe glycinnes)、黒点病(Diaporthe
phaseololum)、インゲンの炭そ病(Colletotrichum lind
emuthianum)、ラッカセイの黒渋病(Mycosphaerella per
sonatum)、褐斑病(Cercospora arachidicola)、エンド
ウのうどんこ病(Erysiphe pisi)、ジャガイモの夏疫病
(Alternaria solani)、黒あざ病(Rhizoctonia solan
i)、チャの網もち病(Exobasidium reticulatum)、白星
病(Elsinoe leucospila)、炭そ病(Colletotrichum the
ae-sinensis)、タバコの赤星病(Alternaria longipe
s)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、炭そ病(Col
letotrichum tabacum)、テンサイの褐斑病(Cercospora
beticola)、バラの黒星病(Diplocarponrosae)、うどん
こ病(Sphaerotheca pannosa)、キクの褐斑病(Septoria
chrysanthemi-indici)、白さび病(Puccinia horiana)、
ハクサイの白斑病(Cercospora brassiicae)、ニンジン
の黒葉枯病(Alternaria dauci) 等の病害に対しても効
果を示す可能性がある。
【0017】本発明の一般式(1)で表される化合物を
植物病害防除剤として使用する場合は、処理する植物に
対して原体をそのまま使用してもよいが、一般には不活
性な液体担体または固体担体と混合し、通常用いられる
製剤形態である粉剤、水和剤、フロワブル剤、乳剤、粒
剤およびその他の一般に慣用される形態の製剤として使
用される。更に製剤上必要ならば補助剤を添加すること
もできる。
【0018】ここでいう担体とは、処理すべき部位への
有効成分の到達を助け、また有効成分化合物の貯蔵、輸
送、取扱いを容易にするために配合される合成または天
然の無機または有機物質を意味する。担体としては、通
常農園芸用薬剤に使用されるものであるならば固体また
は液体のいずれでも使用でき、特定のものに限定される
ものではない。
【0019】例えば、固体担体としては、モンモリロナ
イト、カオリナイト等の粘土類;珪藻土、白土、タル
ク、バ−ミュキュライト、石膏、炭酸カルシウム、シリ
カゲル、硫安等の無機物質;大豆粉、鋸屑、小麦粉等の
植物性有機物質および尿素等が挙げられる。
【0020】液体担体としては、トルエン、キシレン、
クメン等の芳香族炭化水素類;ケロシン、鉱油などのパ
ラフィン系炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン
などのケトン類;ジオキサン、ジエチレングリコールジ
メチルエーテルなどのエーテル類;メタノール、エタノ
ール、プロパノール、エチレングリコールなどのアルコ
ール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
などの非プロトン性溶媒および水等が挙げられる。
【0021】更に本発明の植物病害防除剤には本発明化
合物の効力を増強するために、製剤の剤型、適用場面等
を考慮して目的に応じてそれぞれ単独に、または組み合
わせて次の様な補助剤を添加することができる。補助剤
としては、通常植物病害防除剤に使用される界面活性
剤、結合剤(例えば、リグニンスルホン酸、アルギン
酸、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、CMCナト
リウム等)、安定剤(例えば、酸化防止用としてフェノ
ール系化合物、チオール系化合物または高級脂肪酸エス
テル等、pH調整剤として燐酸塩、光安定剤)等を必要
に応じて単独または組み合わせて使用できる。更に場合
によっては防菌防黴のために工業用殺菌剤、防菌防黴剤
などを添加することもできる。
【0022】補助剤について更に詳しく述べる。補助剤
としては乳化、分散、拡展、湿潤、結合、安定化等の目
的ではリグニンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレ
ンアルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン
酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシア
ルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアル
キルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキル
アミン、ポリオキシアルキレンアルキルアミド、ポリオ
キシアルキレンアルキルアミド、ポリオキシアルキレン
アルキルチオエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エ
ステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンブロッ
クポリマー等の非イオン性界面活性剤;ステアリン酸カ
ルシウム、ワックス等の滑剤;イソプロピルヒドロジエ
ンホスフェート等の安定剤、その他メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、カゼイン、アラビアゴム
等が挙げられる。しかし、これらの成分は以上のものに
限定されるものではない。
【0023】本発明に係わる植物病害防除剤における一
般式(1)で表される化合物の含有量は、製剤形態によ
っても異なるが、通常粉剤では0.05〜20重量%、
水和剤では0.1〜80重量%、粒剤では0.1〜20
重量%、乳剤では1〜50重量%、フロワブル製剤では
1〜50重量%、ドライフロワブル製剤では1〜80重
量%であり、好ましくは、粉剤では0.5〜5重量%、
水和剤では5〜80重量%、粒剤では0.5〜8重量
%、乳剤では5〜20重量%、フロワブル製剤では5〜
50重量%およびドライフロワブル製剤では5〜50重
量%である。補助剤の含有量は0〜80重量%であり、
担体の含有量は100重量%から有効成分化合物および
補助剤の含有量を差し引いた量である。
【0024】本発明の植物病害防除剤の施用方法として
は種子消毒、茎葉散布等が挙げられるが、通常当業者が
利用するどの様な施用方法にても十分な効力を発揮す
る。施用量および施用濃度は対象作物、対象病害、病害
の発生程度、化合物の剤型、施用方法および各種環境条
件等によって変動するが、散布する場合には有効成分量
としてヘクタール当たり50〜1,000gが適当であ
り、望ましくはヘクタール当り100〜500gであ
る。また水和剤、フロワブル剤または乳剤を水で希釈し
て散布する場合、その希釈倍率は200〜20,000
倍が適当であり、望ましくは1,000〜5,000倍
である。
【0025】本発明の植物病害防除剤は他の殺菌剤、殺
虫剤、除草剤および植物成長調節剤等の農薬、土壌改良
剤または肥効物質との混合使用は勿論のこと、これらと
の混合製剤も可能である。殺菌剤としては例えば、トリ
アジメホン、ヘキサコナゾール、プロクロラズ、トリフ
ルミゾール等のアゾール系殺菌剤;メタラキシル、オキ
サディキシル等のアシルアラニン系殺菌剤;チオファネ
ートメチル、ベノミル等のベンズイミダゾール系殺菌
剤;マンゼブ等のジチオカーバメート系殺菌剤およびテ
トラクロロイソフタロニトリル、硫黄等が挙げられ、殺
虫剤としては例えば、フェニトロチオン、ダイアジノ
ン、ピリダフェンチオン、クロルピリホス、マラソン、
フェントエート、ジメトエート、メチルチオメトン、プ
ロチオホス、DDVP、アセフェート、サリチオン、E
PN等のリン系殺虫剤;NAC、MTMC、BPMC、
ピリミカーブ、カルボスルファン、メソミル等のカーバ
メート系殺虫剤およびエトフェンプロックス、ペルメト
リン、フェンバレレート等のピレスロイド系殺虫剤等が
挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0026】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明の化合物を更に具
体的に説明する。 実施例1 N−{2−(3−メチルシクロペンチル)−
3−チエニル}−3−トリフルオロメチル−1−メチル
ピラゾール−4−カルボン酸アミドの合成(化合物番号
1) 2−(3−メチルシクロペンチル)−3−チエニルアミ
ン0.48gをピリジン3mlに装入し、3−トリフル
オロメチル−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸ク
ロリド0.56gを室温で滴下した。室温で1時間撹拌
後、5%塩酸水に排出し、酢酸エチルで抽出した。有機
層を5%塩酸水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和
食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒をエバポレーターで減圧留去後、残渣をn−ヘキサ
ンでスラッジングして、目的物を0.71g(収率75
%)の無色結晶として得た。 融点:121.5〜124.4℃1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):1.03(1.5H,d,J=
6.6),1.07(1.5H,d,J=6.66),1.21-2.26(1H,m),1.65-2.31
(6H,m),3.18-3.42(1H,m),3.99(3H,s),7.07-7.09(1H,m),
7.46-7.51(1H,m),7.58(1H,brs),8.05(1H,s)
【0027】実施例2 N−{2−(3−メチルシクロ
ヘキシル)−3−チエニル}−3−トリフルオロメチル
−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸アミドの合成
(化合物番号3) 2−(3−メチルシクロヘキシル)−3−チエニルアミ
ン1.08gをピリジン5mlに装入し、3−トリフル
オロメチル−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸ク
ロリド1.18gを室温で滴下した。室温で1時間撹拌
後、5%塩酸水に排出し、酢酸エチルで抽出した。有機
層を5%塩酸水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和
食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒をエバポレーターで減圧留去後、残渣をシリカゲル
クロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン:酢酸エ
チル=6:4)で精製し、目的物を1.28g(収率7
1%)の無色結晶として得た。 融点:93.4〜103.5℃1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):0.80-1.13(1H,
m),0.93(1.5H,d,J=6.6),1.02(1.5H,d,J=6.6),1.29-2.09
(8H,m),2.65-2.85(0.5H,m),3.08-3.17(0.5H,m),3.99(3
H,s),7.10-7.13(1H,m),7.49-7.52(1H,m),7.59(1H,brs),
8.06(1H,s)
【0028】実施例3 N−{2−(4−メチルシクロ
ヘキシル)−3−チエニル}−3−トリフルオロメチル
−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸アミドの合成
(化合物番号9) 実施例1において、2−(3−メチルシクロペンチル)
−3−チエニルアミンの代わりに2−(4−メチルシク
ロヘキシル)−3−チエニルアミンを使用することによ
り目的物を結晶として得た。 融点:105.4〜119.6℃1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):0.92(1.5H,d,J=
6.6),1.02(1.5H,d,J=6.6),1.07-2.08(9H,m),2.67-2.84
(0.5H,m),3.08-3.18(0.5H,m),3.99(3H,s),7.10-7.13(1
H,m),7.49-7.53(1H,m),7.58(1H,brs),8.06(1H,s)
【0029】「参考例」 参考例1 N−{2−シクロヘキシル−3−チエニル}
−3−トリフルオロメチル−1−メチルピラゾール−4
−カルボン酸アミドの合成(化合物番号6) 実施例1において、2−(3−メチルシクロペンチル)
−3−チエニルアミンの代わりに2−シクロヘキシル−
3−チエニルアミンを使用することにより目的物を結晶
として得た。 融点:128.7〜129.5℃1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):1.22-1.49(5H,
m),1.72-1.94(5H,m),2.72-2.79(1H,m),3.99(3H,s),7.10
(1H,d,J=5.1),7.51(1H,d,J=5.1),7.60(1H,brs),8.06(1
H,s)
【0030】参考例2 N−{2−シクロヘプチル−3
−チエニル}−3−トリフルオロメチル−1−メチルピ
ラゾール−4−カルボン酸アミドの合成(化合物番号
7) 実施例1において、2−(3−メチルシクロペンチル)
−3−チエニルアミンの代わりに2−シクロヘプチル−
3−チエニルアミンを使用することにより目的物を結晶
として得た。 融点:137.6〜138.3℃1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):1.49-1.84(10H,
m),1.97-2.04(2H,m),2.93-3.01(1H,m),4.05(3H,s),7.09
(1H,d,J=5.1),7.46(1H,d,J=5.1),7.56(1H,brs),8.06(1
H,s)
【0031】原料および中間体の合成 参考例3 3−メチルシクロペンチルクロライド 3−メチルシクロペンタノール5g、塩化カルシウム4
gを濃塩酸11mlに装入し、100℃で9時間加熱撹
拌後、水に排出した。エチルエーテルで抽出後、有機層
を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗
浄後、塩化カルシウムで一晩乾燥した。溶媒をエバポレ
ーターで減圧濃縮後、残渣を減圧蒸留して、目的物を
2.12g(収率36%)の無色液体として得た。 沸点:68〜73℃/110mmHg1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):1.00-1.11(3H,
m),1.12-2.42(7H,m),4.25-4.47(1H,m)
【0032】参考例4 3−メチルシクロヘキシルクロ
ライド 3−メチルシクロヘキサノール50g、塩化カルシウム
35.2gを濃塩酸160mlに装入し、100℃で1
6時間加熱撹拌後、水に排出した。エチルエーテルで抽
出後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食
塩水で順次洗浄後、塩化カルシウムで一晩乾燥した。溶
媒をエバポレーターで減圧濃縮後、残さを減圧蒸留し
て、目的物を31g(収率53%)の無色液体として得
た。 沸点:90〜93℃/90mmHg1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):0.82-0.96(3H,
m),1.20-2.20(9H,m),3.78-3.92(0.5H,m),4.40-4.52(0.
5,m)
【0033】参考例5 2−(3−メチルシクロペンチ
ル)−3−アミノチオフェン 1)2−(3−メチルシクロペンチル)−3−ニトロチ
オフェン 窒素雰囲気下に、マグネシウム0.41gをエチルエー
テル20mlに装入後、3−メチルシクロペンチルクロ
ライド2.0gを還流下に滴下し、グリニャール試薬を
調製した。これにテトラヒドロフラン30mlを加えて
希釈後、−60℃に冷却し、内温を−50℃以下に保ち
ながら、3−ニトロチオフェン1.09gのテトラヒド
ロフラン5ml溶液を滴下した。−50℃/10分間撹
拌後、DDQ1.92gのテトラヒドロフラン10ml
溶液を内温を−45℃以下に保ちながら滴下し、−45
℃で30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液に
排出後、セライトを加えて濾過し、濾液を酢酸エチルで
抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮し、残渣をシリカゲ
ルクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン:トル
エン=10:1)で精製し、目的物を0.67g(収率
38%)の黄色オイルとして得た。1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):1.05-1.09(3H,
m),1.20-2.43(7H,m),4.05-4.28(1H,m),7.03(1H,d,J=5.
9),7.56(1H,d,J=5.9)
【0034】2)2−(3−メチルシクロペンチル)−
3−アミノチオフェン 上記のニトロ体0.67g、塩化第一スズ2.41gを
エチルアルコール3mlに装入後、濃塩酸3mlを加
え、60−70℃で1時間加熱撹拌した。飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液に排出後、セライトを加えて濾過し、
濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾液を減圧濃縮
し、目的物を0.48g(収率83%)の褐色オイルと
して得た。 1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):1.03(1.5H,d,J=
6.6),1.06(1.5H,d,J=6.6),1.15-2.30(7H,m),3.10-3.48
(3H,m),6.56(1H,d,J=5.1),6.90-6.93(1H,m)
【0035】参考例6 2−(3−メチルシクロヘキシ
ル)−3−アミノチオフェン 1)2−(3−メチルシクロヘキシル)−3−ニトロチ
オフェン 窒素雰囲気下に、マグネシウム1.2gをエチルエーテ
ル40mlに装入後、3−メチルシクロヘキシルクロラ
イド6.2gを還流下に滴下し、グリニャール試薬を調
製した。これにテトラヒドロフラン50mlを加えて希
釈後、−60℃に冷却し、内温を−50℃以下に保ちな
がら、3−ニトロチオフェン3.0gのテトラヒドロフ
ラン10ml溶液を滴下した。−50℃/10分間撹拌
後、DDQ5.29gのテトラヒドロフラン20ml溶
液を内温を−45℃以下に保ちながら滴下し、−45℃
で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液に排出
後、セライトを加えて濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン:トルエン
=12:1)で精製し、目的物を2.6g(収率50
%)の黄色オイルとして得た。1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):0.95(1.5H,d,J=
7.3),1.10(1.5H,d,J=7.3),1.18-1.90(7H,m),1.98-2.12
(2H,m),3.69-3.84(0.5H,m),3.99-4.07(0.5H,m),7.05-7.
10(1H,m),7.54-7.59(1H,m)
【0036】2)2−(3−メチルシクロヘキシル)−
3−アミノチオフェン 上記のニトロ体2.0g、塩化第一スズ6.7gをエチ
ルアルコール8mlに装入後、濃塩酸8mlを加え、6
0−70℃で1時間加熱撹拌した。飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液に排出後、セライトを加えて濾過し、濾液を
酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾液を減圧濃縮し、目
的物を1.73g(収率:定量的)の褐色オイルとして
得た。1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):0.92(1.5H,d,J=
6.6),1.03(1.5H,d,J=6.6),1.30-2.05(9H,m),2.63-2.74
(0.5H,m),2.97-3.06(0.5H,m),3.36(2H,brs),6.54-6.58
(1H,m),6.93-6.95(1H,m)
【0037】参考例7 2−(4−メチルシクロヘキシ
ル)−3−アミノチオフェン 1)2−(4−メチルシクロヘキシル)−3−ニトロチ
オフェン 参考例5の1)において、3−メチルシクロペンチルク
ロライドの代わりに4−メチルシクロヘキシルクロライ
ドを使用することにより、目的物をオイルとして得た。1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):0.93-1.07(3H,
m),1.18-1.90(7H,m),2.03-2.12(2H,m),3.64-4.09(1H,
m),7.05-7.09(1H,m),7.55-7.57(1H,m)
【0038】2)2−(4−メチルシクロヘキシル)−
3−アミノチオフェン 参考例5の2)において、2−(3−メチルシクロペン
チル)−3−ニトロチオフェンの代わりに上記のニトロ
体を使用することにより、目的物をオイルとして得た。1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):0.92(1.5H,d,J=
6.6),1.02(1.5H,d,J=6.6),1.32-1.96(9H,m),2.54-3.06
(1H,m),3.36(2H,brs),6.56-6.58(1H,m),6.93-6.96(1H,
m)
【0039】参考例8 2−シクロヘキシル−3−アミ
ノチオフェン 1)2−シクロヘキシル−3−ニトロチオフェン 参考例5の1)において、3−メチルシクロペンチルク
ロライドの代わりにシクロヘキシルクロライドを使用す
ることにより、目的物を黄色オイルとして得た。1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):1.22-1.55(5H,
m),1.74-1.89(3H,m),2.08-2.12(2H,m),3.70-3.80(1H,
m),7.06(1H,d,J=5.1),7.55(1H,d,J=5.1)
【0040】2)2−シクロヘキシル−3−アミノチオ
フェン 参考例5の2)において、2−(3−メチルシクロペン
チル)−3−ニトロチオフェンの代わりに上記のニトロ
体を使用することにより、目的物を黄色オイルとして得
た。1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):1.21-1.97(10H,
m),2.60-2.69(1H,m),3.36(2H,brs),6.57(1H,d,J=5.1),
6.93(1H,d,J=5.1)
【0041】参考例9 2−シクロヘプチル−3−アミ
ノチオフェン 1)2−シクロヘプチル−3−ニトロチオフェン 参考例5の1)において、3−メチルシクロペンチルク
ロライドの代わりにシクロヘプチルクロライドを使用す
ることにより、目的物をオイルとして得た。1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):1.60-1.85(10H,
m),2.05-2.14(2H,m),3.91-3.98(1H,m),7.05(1H,d,J=5.
1),7.54(1H,d,J=5.1)
【0042】2)2−シクロヘプチル−3−アミノチオ
フェン 参考例5の2)において、2−(3−メチルシクロペン
チル)−3−ニトロチオフェンの代わりに上記のニトロ
体を使用することにより、目的物をオイルとして得た。1 NMR(270MHz、CDCl3,δppm,J:Hz):1.46-1.82(10H,
m),1.98-2.04(2H,m),2.77-2.90(1H,m),3.45(2H,brs),6.
55(1H,d,J=5.1),6.91(1H,d,J=5.1)以下の第1〜2表
(表1〜2)に、一般式(1)で示される化合物を示
す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】次に本発明に関わる植物病害防除剤の製剤
例および試験例を示す。 [製剤例] 製剤例 1(粉剤) 化合物番号1の化合物2部およびクレー98部を均一に
混合粉砕し、有効成分2%を含有する粉剤を得た。
【0046】製剤例 2(水和剤) 化合物番号3の化合物10部、カオリン70部、ホワイ
トカーボン18部およびアルキルベンゼンスルホン酸カ
ルシウム2部を均一に混合粉砕して均一組成の微粉末状
の、有効成分10%を含有した水和剤を得た。
【0047】製剤例 3(水和剤) 化合物番号1の化合物20部、アルキルベンゼンスルホ
ン酸カルシウム3部、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル5部および白土72部を均一に混合粉砕し
て、均一組成の微粉末状の、有効成分20%を含有した
水和剤を得た。
【0048】製剤例 4(水和剤) 化合物番号8の化合物50部、リグニンスルホン酸ナト
リウム1部、ホワイトカーボン5部および珪藻土44部
を混合粉砕して、有効成分50%を含有する水和剤を得
た。
【0049】製剤例 5(フロワブル剤) 化合物番号3の化合物5部、プロピレングリコール7
部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルス
ルホサクシネートナトリウム塩2部、および水82部を
サンドグラインダーで湿式粉砕し有効成分5%を含有す
るフロワブル剤を得た。
【0050】製剤例 6(フロワブル剤) 化合物番号9の化合物10部、プロピレングリコール7
部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部、ジオクチルス
ルホサクシネートナトリウム塩2部、および水79部を
サンドグラインダーで湿式粉砕し、有効成分10%を含
有するフロワブル剤を得た。
【0051】製剤例 7(フロワブル剤) 化合物番号1の化合物25部、プロピレングリコール5
部、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル5部、ポリ
オキシエチレンジアリルエーテルスルフェート5部、シ
リコン系消泡剤0.2部、および水59.8部をサンド
グラインダーで湿式粉砕し、有効成分25%のフロワブ
ル剤を得た。
【0052】[試験例] 試験例1 コムギ赤さび病防除試験 温室内で直径6cmのプラスチックポットに1.5葉期
まで15〜20本ずつ生育させたコムギ(品種:農林6
1号)に、本発明化合物を製剤例3に準じて調製した水
和剤を所定濃度(有効成分濃度200ppm)に希釈し
て、3ポット当たり50mlずつ散布した。薬液が乾い
た後、コムギ赤さび病(Puccinia recondita)の夏胞子
を散布し加湿状態に2日間置いた後、温度18℃の部屋
に移した。接種10日後、コムギ1葉目に赤さび病の病
斑が占める面積を次の指標に従って調査して発病度を求
め、下記の式に従って防除価を算出した。結果を第3〜
4表(表3〜4)に示す。 各処理区および無処理区の平均値を発病度とした。 防除価(%)=(1−処理区の発病度/無処理区の発病
度)×100
【0053】試験例2 イネいもち病防除試験 温室内で直径7cmの(底に穴があいていない)プラス
チックカップに2葉期まで30〜40本ずつ生育させた
イネ(品種:マンゲツモチ)に、本発明化合物及び対照
化合物を製剤例3に準じて調製した水和剤を所定濃度
(有効成分濃度200ppm)に希釈して、3ポット当
たり50mlずつ散布した。薬液が乾いた後、オートミ
ール培地上で培養したイネいもち病菌(Pyricularia or
yzae)から調製した分生胞子懸濁液(4×105個/m
l)をイネ全体に噴霧接種し、温度25℃、湿度95%
以上の人工気象室に7日間保った。接種7日後、イネ5
本当たりのイネいもち病の病斑数を次の指標に従って調
査した。結果を第3〜4表(表3〜4)に示す。 各処理区および無処理区の平均値を発病度とした。 防除価(%)=(1−処理区の発病度/無処理区の発病
度)×100
【0054】第4表中、対照化合物1〜2は以下のとお
り。 対照化合物1:トリアジメホン、商品名=バイレトン、
化学名=1−(4−クロロフェノキシ)−3,3−ジメ
チル−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)−
2−ブタノン 対照化合物2:トリシクラゾール、商品名=ビーム、化
学名=5−メチル−1,2,4−トリアゾロ[3,4−
b]ベンゾチアゾール また、第3表中の化合物番号6〜8および10は、前記
の特開平9−2352825号公報に記載の化合物であ
る。
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【発明の効果】本発明の一般式(1)で表される新規な
チオフェン誘導体は、種々の植物病害、特に、イネいも
ち病、さび病に対して高い防除効果を有し、省力化、環
境への安全性を高め、植物病害防除剤として有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A01N 43/56 A01N 43/56 A 43/60 43/60 43/78 43/78 B 43/80 102 43/80 102 C07D 409/12 213 C07D 409/12 213 231 231 241 241 307 307 309 309 411/12 411/12 417/12 333 417/12 333 (72)発明者 冨谷 完治 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 柳瀬 勇次 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 川島 秀雄 千葉県茂原市東郷1144番地 三井化学株式 会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)(化1) 【化1】 [式中、Rは炭素数3〜10のシクロアルキル基であ
    り、これらの基は2位以外の位置において、各々少なく
    とも一つ以上の炭素数1〜4のアルキルまたはハロアル
    キル基で置換されており、Arは以下の(A1)から
    (A12)(化2) 【化2】 (式中、R1はCF3、CHF2、Me、Et基またはハ
    ロゲン原子であり、R2はCF3 、Me、NH2、OMe
    基、水素またはハロゲン原子であり、R3はMe、OM
    e基、水素またはハロゲン原子であり、R4はMe、E
    t基、水素またはハロゲン原子であり、nは0〜2の整
    数である)で表される複素環式基であり、但し、Arが
    (A9)、(A10)、(A11)の場合、R1はハロ
    ゲン原子でない]で表される置換チオフェン誘導体。
  2. 【請求項2】 Rが3−メチルシクロアルキル基または
    4−メチルシクロアルキル基である請求項1記載の置換
    チオフェン誘導体。
  3. 【請求項3】 シクロアルキル基がシクロペンチル基ま
    たはシクロヘキシル基である請求項2記載の置換チオフ
    ェン誘導体。
  4. 【請求項4】 Arが(A1)であり、R1がCF3また
    はMe基であり、R2 がMe基である請求項1〜3記載
    の置換チオフェン誘導体。
  5. 【請求項5】 Arが(A2)であり、R1がCF3また
    はCHF2基であり、R3 が水素原子である請求項1〜
    3記載の置換チオフェン誘導体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載の置換チオフェン誘導
    体を有効成分として含有する植物病害防除剤。
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JP2009501742A (ja) * 2005-07-18 2009-01-22 シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト 殺微生物剤としてのピラゾール−4−カルボキサミド誘導体
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