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JPH11227588A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

ブレーキ制御装置

Info

Publication number
JPH11227588A
JPH11227588A JP3749098A JP3749098A JPH11227588A JP H11227588 A JPH11227588 A JP H11227588A JP 3749098 A JP3749098 A JP 3749098A JP 3749098 A JP3749098 A JP 3749098A JP H11227588 A JPH11227588 A JP H11227588A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
brake
valve
circuit
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP3749098A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehiro Itou
丈寛 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unisia Jecs Corp filed Critical Unisia Jecs Corp
Priority to JP3749098A priority Critical patent/JPH11227588A/ja
Publication of JPH11227588A publication Critical patent/JPH11227588A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプなどの耐久性の向上と、騒音の発生防
止と、消費エネルギの削減とを図ること。 【解決手段】 イン側ゲート弁pを開弁させる一方でア
ウト側ゲート弁jを閉弁させ、かつポンプhを作動さ
せ、さらに液圧制御弁fを作動させて所望のホイルシリ
ンダbに所望の制動力を発生させる自動制動制御を実行
する制御手段rを備えたブレーキ制御装置において、制
御手段rを、自動制動制御の実行中において液圧制御弁
fを減圧作動させている時にアウト側ゲート弁fを開弁
させる昇圧防止制御を行うよう構成した。 【効果】 減圧時には、ブレーキ回路cの液圧がアウト
側ゲート弁jからマスタシリンダa側に逃がされ、リリ
ーフ弁mにおいて騒音が生じ難く、ポンプhなどの耐久
性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキ制御装置
に関し、特に、運転者が制動操作を行わなくても制動力
を発生させる自動制動制御を実行するブレーキ制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、制動時の車輪ロックを防止するA
BS制御を行うのに加えて、運転者が制動操作を行って
いない時にも車両の状態に応じて自動的に制動力を発生
させることができるようにしたブレーキ制御装置が、特
開平5−185918号公報などにより知られている。
この従来技術の構成を、後述する本発明のクレーム対応
図である図1により簡単に説明すると、マスタシリンダ
aとホイルシリンダbとを結ぶブレーキ回路cと、ホイ
ルシリンダbのブレーキ液をリザーバdに逃がすドレン
回路eと、ホイルシリンダbをマスタシリンダaに連通
させた増圧状態・ホイルシリンダbをリザーバdに連通
させた減圧状態・ホイルシリンダbをマスタシリンダa
およびリザーバdのいずれとも遮断した保持状態を形成
可能な液圧制御弁fと、リザーバdとブレーキ回路cと
を接続した還流回路gに設けられてリザーバdのブレー
キ液をブレーキ回路cに戻すポンプhと、ポンプhの吸
入側とマスタシリンダaとを接続する加給回路nと、加
給回路nの途中に設けられたイン側ゲート弁pと、ブレ
ーキ回路cにおいてポンプhの吐出位置よりもマスタシ
リンダa側すなわち上流に設けられたアウト側ゲート弁
jと、アウト側ゲート弁jを迂回してアウト側ゲート弁
jの上流と下流とを接続するリリーフ回路kに設けられ
て、アウト側ゲート弁jよりも下流のブレーキ回路cの
圧力が所定圧を越えると開弁してブレーキ液をマスタシ
リンダa側に逃がすリリーフ弁mと、を備えた構成とな
っている。
【0003】この従来技術によれば、制動時に車輪ロッ
クを防止するABS制御時には、アウト側ゲート弁jを
開弁状態,イン側ゲート弁pを閉弁状態としておき、車
輪にロックが生じそうになると、液圧制御弁fを減圧状
態としてホイルシリンダbのブレーキ液をリザーバdに
逃がしてホイルシリンダ圧を減圧させる。そして、この
減圧によりロックが回避されたら、液圧制御弁fを保持
状態としてホイルシリンダ圧を保持させ、この結果、ロ
ック傾向が解消して車輪速が高くなると、液圧制御弁f
を増圧状態としてマスタシリンダa側のブレーキ圧をホ
イルシリンダbに供給してホイルシリンダ圧を増圧させ
て制動力を上昇させる。これを繰り返して車輪のロック
を防止しながら最大の制動力を得ることができる。な
お、このABS制御中には、ポンプhを作動させて、リ
ザーバdに逃がされたブレーキ液を随時ブレーキ回路c
に戻すものである。
【0004】また、自動制動制御を行うときには、アウ
ト側ゲート弁jを閉弁させてブレーキ回路cを遮断する
一方で、イン側ゲート弁pを開弁させて加給回路nを開
き、さらに、この状態でポンプhを作動させるとともに
液圧制御弁fを増圧状態とする。これにより、マスタシ
リンダa側のブレーキ液が加給回路n,還流回路g,ブ
レーキ回路cを介してホイルシリンダbに即座に供給さ
れて制動力を発生させることができる。
【0005】この従来技術では、上述の自動制動制御
は、加速時などに駆動輪にスリップが生じた場合に、こ
の車輪に制動力を発生させてこれを抑制させるのに用い
ており本明細書ではこの制御をトルクスリップ制御と称
する。また、近年では、上述の自動制動制御を、車両挙
動を安定させるのに用いることが考えられており、旋回
時に車両がオーバステア状態あるいはアンダステア状態
となったときに、これを抑制する方向にヨーモーメント
を発生させるように所望の車輪に制動力を発生させたり
するもので、これを本明細書ではヨーモーメント制御と
称する。なお、このヨーモーメント制御について説明を
加えれば、オーバステア状態の場合には、例えば旋回前
外輪に制動力を発生させ、アンダステア状態の場合に
は、例えば旋回前内輪、後輪に制動力を発生させること
で、これらの状態を解消することが可能である。また、
上述の自動制動制御は、車両を自動走行させた時にも適
用できるのはもちろんのことである。さらに、上述した
加給回路nの途中にマスタシリンダaからポンプhへ向
けてブレーキ液を供給する加給ポンプを設け、制御応答
性を高めることが考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術にあっては、
上述したように、自動制動制御の実行時には、アウト側
ゲート弁jを閉じる一方でイン側ゲート弁pを開弁して
ポンプhを作動させ、マスタシリンダaのブレーキ液が
ブレーキ回路cへ供給される。このブレーキ液の供給
は、この制御実行中ずっとなされるもので、この時、液
圧制御弁fを増圧状態としているときには、ブレーキ回
路cのブレーキ液圧がホイルシリンダbに供給されてブ
レーキ回路cは高圧とならないが、液圧制御弁fを保持
状態あるいは減圧状態としたときには、ブレーキ回路c
のブレーキ液はホイルシリンダbに供給されなくなり高
圧となる。このようにしてブレーキ回路cの液圧が高圧
となって所定圧を越えるとリリーフ弁mが開弁し、ブレ
ーキ液がマスタシリンダa側に逃がされ、ブレーキ液
は、ブレーキ回路c→リリーフ回路k→加給回路n→循
環回路g→ブレーキ回路cという順路で循環されること
になり、このときリリーフ弁mは、開弁・閉弁を繰り返
す。このように、従来技術では、自動制動制御時に、リ
リーフ弁mが閉弁・開弁を繰り返すことがあり、このと
き、リリーフ弁mにおいて開弁・閉弁の切替に伴い発生
する作動音、ならびに、リリーフ弁mの開弁時における
前後の液圧差に基づいて発生する異音からなる騒音が発
生するという問題があった。本発明は、上述の従来技術
の問題点に着目してなされたもので、自動制動制御時
に、ブレーキ回路がリリーフ弁が開弁するほどの高圧に
なり難い技術を提供することにより、ポンプなどの耐久
性を向上させるとともに騒音の発生を防止することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために請求項1記載のブレーキ制御装置は、図1のクレ
ーム対応図に示すとおり、マスタシリンダaとホイルシ
リンダbとを結ぶブレーキ回路cと、前記ホイルシリン
ダbのブレーキ液をリザーバdに逃がすドレン回路e
と、前記ホイルシリンダbをマスタシリンダaに連通さ
せた増圧状態・ホイルシリンダbをリザーバdに連通さ
せた減圧状態・ホイルシリンダbをマスタシリンダaお
よびリザーバdのいずれとも遮断した保持状態を形成可
能な液圧制御弁fと、このブレーキ回路aの液圧制御弁
fよりも上流位置と前記リザーバdとを結ぶ還流回路g
と、この還流回路gを介して前記リザーバdに貯留され
たブレーキ液をブレーキ回路cに送るポンプhと、前記
ブレーキ回路cにおけるポンプhの吐出位置とマスタシ
リンダaとの間に設けられてブレーキ回路cを開閉する
常開のアウト側ゲート弁jと、このアウト側ゲート弁j
を迂回してブレーキ回路cのアウト側ゲート弁jの上流
位置と下流位置とを接続するリリーフ回路kに設けられ
て、アウト側ゲート弁jよりも下流のブレーキ回路cの
圧力が所定圧を越えると開弁してブレーキ液をマスタシ
リンダa側に逃がすリリーフ弁mと、前記ポンプhの吸
入側とマスタシリンダaとを結ぶ加給回路nと、この加
給回路nを開閉する常閉のイン側ゲート弁pと、車両の
走行状態を検出する走行状態検出手段qからの入力に基
づいて前記液圧制御弁f,両ゲート弁j,pおよびポン
プhの作動を制御する制御手段rと、を備え、前記制御
手段rは、イン側ゲート弁pを開弁させる一方でアウト
側ゲート弁jを閉弁させ、かつ、ポンプhを作動させ、
マスタシリンダaから加給回路nを介してブレーキ回路
cにブレーキ液を供給させ、さらに、液圧制御弁fを作
動させて所望のホイルシリンダbに所望の制動力を発生
させる自動制動制御を実行するよう構成されたブレーキ
制御装置において、前記制御手段rは、前記自動制動制
御の実行中において液圧制御弁fを減圧作動させている
時にアウト側ゲート弁jを開弁させる昇圧防止制御を行
うよう構成されていることを特徴とする。請求項2記載
の発明は、請求項1記載のブレーキ制御装置において、
前記制御手段rが、昇圧防止制御中には、アウト側ゲー
ト弁jの開閉を繰り返すことによりアウト側ゲート弁j
を開弁させるよう構成されていることを特徴とする。請
求項3記載の発明は、請求項2記載のブレーキ制御装置
において、前記制御手段rが、昇圧防止制御中にアウト
側ゲート弁jの開閉を繰り返すにあたり、この開閉を予
め設定された周期で行うよう構成されていることを特徴
とする。請求項4記載の発明は、請求項2記載のブレー
キ制御装置において、制御手段rが、昇圧防止制御中に
アウト側ゲート弁jの開閉を繰り返すにあたり、この開
閉を車輪の回転状態に応じて行うよう構成されているこ
とを特徴とする。請求項5記載の発明は、請求項1ない
し4記載のブレーキ制御装置において、前記ブレーキ回
路cが、それぞれ2輪づつに向けて2系統設けられ、前
記イン側ゲート弁p,アウト側ゲート弁j,ポンプh
が、ブレーキ回路cの各系統ごとに設けられ、前記液圧
制御弁fは、4輪のホイルシリンダbの液圧をそれぞれ
独立して制御可能に設けられ、前記制御手段rは、自動
制動制御が実行されている車輪について、そのホイルシ
リンダbを減圧させるときに、そのホイルシリンダbが
属する系統のブレーキ回路cに対して前記昇圧防止制御
を実行するよう構成されていることを特徴とする。請求
項6記載の発明は、請求項5記載のブレーキ制御装置に
おいて、前記ブレーキ回路cが、前2輪に向かう系統
と、後2輪に向かう系統との2系統に分けられているこ
とを特徴とする。請求項7記載の発明は、請求項5記載
のブレーキ制御装置において、前記ブレーキ回路cが、
前左輪および後右輪に向かう系統と、前右輪および後左
輪に向かう系統との2系統に分けられていることを特徴
とする。請求項8記載の発明は、請求項1ないし7記載
のブレーキ制御装置において、前記自動制動制御は、走
行状態検出手段からの信号により車両挙動が不安定とな
る方向に向かっていると判断されたときに、車両挙動を
安定方向に向けるべく制動力を発生させるヨーレイト制
御を含むことを特徴とする。請求項9記載の発明は、請
求項1ないし8記載のブレーキ制御装置において、前記
自動制動制御は、加速時に駆動輪にスリップが生じたと
きにこのスリップを抑えるべく制動力を発生させるトル
クスリップ制御を含むことを特徴とする。
【0008】
【作用】自動制動制御時には、制御手段rは、イン側ゲ
ート弁pを開弁する一方でアウト側ゲート弁jを閉弁さ
せるとともに、ポンプhを作動させる。したがって、マ
スタシリンダaのブレーキ液がブレーキ回路cにおいて
アウト側ゲート弁jと液圧制御弁fとの間に供給され
る。そして、制御手段rは、液圧制御弁fを、増圧・保
持・減圧させることにより所望のホイルシリンダbにお
いて所望の制動力を発生させる。
【0009】ここで、液圧制御弁fを、増圧・保持・減
圧作動させるにあたり、増圧作動させた時には、ブレー
キ回路cの供給されたブレーキ液がさらにホイルシリン
ダbに供給されるためブレーキ回路cは高圧になり難
い。しかしながら、液圧制御弁fを保持あるいは減圧作
動させたときには、ブレーキ回路cにおいてポンプhが
ブレーキ液を吐出する部位は、アウト側ゲート弁j・リ
リーフ弁m・液圧制御弁fにより閉塞されるために高圧
になり易い。
【0010】そこで、本発明では、制御手段rは、この
自動制動制御の実行中において液圧制御弁fを減圧作動
させたときには、アウト側ゲート弁jを開弁させる昇圧
防止制御を行う。したがって、この昇圧防止制御の実行
時には、ポンプhの吐出側はアウト側ゲート弁jを介し
てマスタシリンダa側に連通されて、ブレーキ液がリリ
ーフ弁mを開弁させることなくマスタシリンダa側に逃
がされ、ブレーキ回路cは高圧になることがない。
【0011】なお、液圧制御弁fを保持状態としたとき
も、ホイルシリンダbは、減圧時と同様にマスタシリン
ダa側と遮断されて、ポンプhの吐出位置のブレーキ回
路cは、アウト側ゲート弁j,リリーフ弁m,液圧制御
弁fにより閉塞されるが、この時には、昇圧防止制御を
実行しない。したがって、ブレーキ回路cは高圧になる
おそれがあるもので、ブレーキ回路cが所定圧よりも高
圧になるとリリーフ弁mが開弁してブレーキ回路cを減
圧させる。しかしながら、このような保持状態というの
は、基本的に、減圧制御から増圧制御に移行する間、あ
るいは増圧制御から減圧制御に移行する間に成されるも
のであり、前者の移行時(減圧→増圧)には、減圧時に
上述の昇圧防止制御によりブレーキ回路cが減圧された
後に保持が成されるため、リリーフ弁mが開弁するだけ
の高圧になり難いとともに、逆にある程度高圧にするこ
とにより次回の増圧制御を実行する時の制御応答性を確
保することができる。また、後者の移行時(増圧→減
圧)にあっては、液圧制御弁fを閉弁させてからの経過
時間が短いことから、リリーフ弁mが開弁するだけの高
圧になり難い。
【0012】また、上述の昇圧防止制御において、アウ
ト側ゲート弁jを開弁させるにあたり、この開弁時間
は、減圧制御中ずっと開弁してもよいし、また、短時間
だけ開弁するようにしても昇圧防止を達成することがで
きる。そして、この昇圧防止制御においてアウト側ゲー
ト弁jを開弁させるにあたり、例えば請求項2に記載の
ように開弁と閉弁とを必要に応じ繰り返すようにしても
よい。そして、このように開弁と閉弁を繰り返すにあた
り、請求項3に記載のように予め設定された周期で行っ
てもよいし、あるいは請求項4に記載のように車輪の回
転状態に応じて行うようにしてもよいし、または、車両
挙動状態に応じて行うようにしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図2は本発明の実施の形態の全
体図で、図中MCはマスタシリンダである。このマスタ
シリンダMCはブレーキペダルBPの操作により形成し
たブレーキ液圧を、2系統のブレーキ回路1,1を介し
てホイルシリンダWC(FL),WC(RR),WC
(FR),WC(RL)に供給する。なお、各ホイルシ
リンダWCにおいて、()内の符号は、それぞれ配置
(順に、左前,右後,右前,左後)を示しているが、以
下、位置の特定が不要な場合は表示を省略する。
【0014】前記ブレーキ回路1は、それぞれ分岐点1
dにおいて2つのホイルシリンダWCに向けて分岐され
た分岐回路1f,1rを有している。そして、分岐点1
dの上流(マスタシリンダMC側)には、アウト側ゲー
ト弁3が設けられている。このアウト側ゲート弁3は、
非作動時にスプリング力でブレーキ回路1を連通状態と
し、一方、作動時にブレーキ回路1を遮断する常開の2
ポート2ポジションの電磁切替弁により構成されてい
る。
【0015】また、前記ブレーキ回路1には、アウト側
ゲート弁3を迂回するゲート弁バイパス回路1bならび
にリリーフ回路1mが設けられている。前記ゲート弁バ
イパス回路1bは、途中に設けられている一方弁1cに
より上流から下流に向かう流通のみが可能に構成され、
また、リリーフ回路1mの途中には、下流の液圧が上流
の液圧よりも所定圧以上高圧になると液圧を上流に逃が
すリリーフ弁1nが設けられている。
【0016】各分岐回路1r,1fには、それぞれホイ
ルシリンダWCのブレーキ液圧を減圧・保持・増圧する
ための液圧制御弁を構成する流入弁5および流出弁6が
設けられている。前記流入弁5は、非作動時にスプリン
グ力により各分岐回路1r,1fを連通状態とし、作動
時に各分岐回路1r,1fを遮断する常開の2ポート2
ポジションの電磁切替弁により構成されている。また、
前記流出弁6は、前記各分岐回路1r,1fの流入弁5
よりも下流に設けられた分岐点1e,1eから分岐され
てリザーバ7に至るドレン回路10の途中に設けられ
て、非作動時にドレン回路10を遮断し、作動時にドレ
ン回路10を連通させる常閉の2ポート2ポジションの
電磁切替弁により構成されている。なお、各分岐回路1
r,1fには、流入弁5を迂回して途中に下流から上流
への流通のみを許す一方弁1gを有した流入弁バイパス
路1hが設けられている。
【0017】前記ドレン回路10とブレーキ回路1の分
岐点1dとが還流回路2により接続されている。そし
て、この還流回路2には、リザーバ7に貯留されたブレ
ーキ液をブレーキ回路1に戻すメインポンプ4が設けら
れている。このメインポンプ4は、プランジャを摺動さ
せることによりポンプ室の容積を変化させてブレーキ液
の吸入・吐出を行うプランジャポンプ構造のものであ
り、各ブレーキ回路1,1に対応して設けられている。
なお、還流回路2においてメインポンプ4とリザーバ7
との間には逆流を防止する一方弁4hが設けられてい
る。
【0018】また、前記メインポンプ4の吸入側と前記
ブレーキ回路1に設けられた分岐点1jとが加給回路1
1で接続されている。なお、前記メインポンプ4は、こ
の加給回路11の端部に一方弁構造の吸入弁4kを有し
ているとともに、前記還流回路2の途中に配置されて吐
出弁4bが設けられている。
【0019】さらに、前記加給回路11の途中には、マ
スタシリンダMC側のブレーキ液をメインポンプ4の吸
入側に供給する加給ポンプ8が設けられている。この加
給ポンプ8にもメインポンプ4と同様のプランジャポン
プ構造のものが用いられている。なお、加給ポンプ8に
は、吸入弁8cが設けられている。また、前記メインポ
ンプ4と加給ポンプ8とは、カムが同軸に設けられて1
つのモータMの駆動により作動するよう構成されてい
る。
【0020】前記加給回路11において加給ポンプ8よ
りも上流位置には、イン側ゲート弁9が設けられてい
る。このイン側ゲート弁9は、非作動時にスプリング力
で加給回路11を遮断状態とし、一方、作動時に加給回
路11を連通状態とする常閉の2ポート2ポジションの
電磁切替弁により構成されている。なお、以上説明した
図2の構成のうち一点鎖線BUで囲んでいる構成は、ブ
レーキユニットとして1つのハウジングに一体に組み付
けられている。
【0021】図3に示すとおり、前記電磁弁構造の各弁
3,5,6,9および両ポンプ4,8の駆動源であるモ
ータMの作動は、コントロールユニットCUにより制御
される。すなわち、コントロールユニットCUには、図
外車輪の回転速度を検出する車輪速センサS1〜S4,
車体のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサYR,車
両の舵角を検出する舵角センサH,ブレーキペダルBP
を所定量踏み込むと閉成される図外のブレーキランプ点
灯用のブレーキスイッチBS、車両の前後左右加速度を
検出するGセンサGSなどを有したセンサ群SGが接続
され、コントロールユニットCUは、これらセンサ群S
Gから入力される信号に基づいて各車輪のスリップ率を
求めて、制動時にスリップ率が所定以上になるとこのス
リップ率を低下させるABS制御を行い、また、運転者
の制動操作の有無に関係なく、所望の車輪に所望の制動
力を発生させる自動制動制御を実行する。この自動制動
制御としては、本実施の形態では、車両挙動が安定性を
損なう方向であるときにこれを安定させる方向に制御す
る挙動安定制御を実行するものであり、この挙動安定制
御は、駆動輪スリップが生じた場合にそれを抑制させる
トルクスリップ制御と、車両の姿勢が乱れそうな状況時
に、所定の車輪に制動力を発生させて車両を安定させる
方向にヨーレイトを発生させるヨーレイト制御とで構成
される。
【0022】以下、図4のフローチャートに基づいて、
コントロールユニットCUによる各弁3,5,6,9の
開閉制御ならびにモータMの駆動制御を説明する。この
制御はカウンタのカウント値TCNTが10となるごと
に実行されるものであり、ステップS1では、カウント
値TCNTが10であるか否かを判定し、10となるま
でこの判定を繰り返し、カウント値TCNT=10であ
ればステップS2に進んでカウント値TCNT=0にリ
セットし、さらにステップS3に進む。
【0023】ステップS3では、センサ群SGから各セ
ンサの信号を読み込み、続くステップS4において車両
状態の判断を行う。この判断は、以下の3態様のいずれ
かが判断されるもので、ABS制御を要する状態と、挙
動安定制御(請求の範囲の自動制動制御に相当する)を
要する状態と、これら2つの状態以外の通常状態であ
る。この通常状態であれば、ステップS5に進み、AB
S制御状態であればステップS6に進み、挙動安定制御
状態であればステップS7に進む。なお、上述のABS
制御とは、制動時に車輪がロックしたり、ロックしそう
な状態のときに、この車輪ロックを防止するようホイル
シリンダ圧を制御することである。また、挙動安定制御
とは、急発進・急加速により駆動輪のスリップ率が高く
なったのに応じてスリップ率を所定の範囲内に納めるト
ルクスリップ制御や、あるいは車両の姿勢が乱れそうに
なったのに応じて、車両姿勢を安定させる方向にヨーレ
イトを作用させるべく制動力を発生させるヨーレイト制
御などから構成される。
【0024】ステップS5では、モータMをOFF状態
に維持させるとともに各弁3,5,6,9を図2に示す
非作動状態に維持させるもので、すなわち、アウト側ゲ
ート弁3を開弁し、流入弁5を開弁し、流出弁6を閉弁
し、イン側ゲート弁9を閉弁した状態に維持させする。
【0025】ステップS6では、モータMの駆動を開始
する。そして、アウト側ゲート弁3ならびにイン側ゲー
ト弁9をOFF状態に維持したままステップS8に進ん
で、車両状態判断結果に応じたABS制御に基づく圧力
制御を実行する。この圧力制御により増圧時には、ステ
ップS9において流入弁5ならびに流出弁6を非作動状
態、すなわち流入弁5を開弁状態に、流出弁6を閉弁状
態に維持するもので、これによりブレーキ回路1のブレ
ーキ液圧がホイルシリンダWCに供給されて増圧が可能
となる。保持時には、ステップS10において流入弁5
を作動させて閉弁させ、すなわち流入弁5,流出弁6を
閉弁させ、これによりホイルシリンダWCのブレーキ液
圧が閉じ込められてその時の液圧に保持される。減圧時
には、ステップS11において流入弁5,流出弁6を作
動させ、流入弁5を閉弁させる一方、流出弁6を開弁さ
せ、これによりホイルシリンダWCのブレーキ液がドレ
ン回路10からリザーバ7に排出されてホイルシリンダ
WCが減圧される。
【0026】ステップS7では、モータMの駆動を開始
し、かつ、イン側ゲート弁9を作動させて開弁させると
ともに、アウト側ゲート弁3を作動させて閉弁させる。
そして、ステップS12に進んで、車両状態判断結果に
応じた挙動安定制御に基づく圧力制御を実行する。
【0027】この圧力制御において増圧時には、ステッ
プS13に進み、流入弁5および流出弁6を非作動状態
に保って流入弁5を開弁させる一方で流出弁6を閉弁さ
せ、ブレーキ回路1のブレーキ液をホイルシリンダWC
に供給する。保持時には、ステップS14に進み、流入
弁5を作動させ、流入弁5ならびに流出弁6を閉弁させ
てホイルシリンダWCに液圧を閉じ込める。減圧時に
は、ステップS15に進み、アウト側ゲート弁3を作動
させて開弁させ、さらに、流入弁5ならびに流出弁6を
作動させ、流入弁5を閉弁させる一方流出弁を閉弁さ
せ、ホイルシリンダWCのブレーキ液をドレン回路10
を介してリザーバ7に逃がす。なお、この時アウト側ゲ
ート弁3を開弁させるにあたり、減圧制御中ずっと開弁
させてもよいし、あるいは、周期的に開弁と閉弁とを繰
り返すようにしてもよい(デューティ制御)。また、こ
の周期的に開弁と閉弁とを繰り返す場合、この周期は予
め設定した周期で行ってもよいし、この周期を例えば車
輪速などに応じて変更するようにしてもよい。
【0028】ちなみに、この時、アウト側ゲート弁3を
開弁させるのは、上記挙動安定制御に基づいて減圧制御
を行っているホイルシリンダWCが属する系統のブレー
キ回路1に設けられているアウト側ゲート弁3のみであ
り、挙動安定制御による減圧制御を実行していない系統
のブレーキ回路1にあっては、アウト側ゲート弁3は開
弁させない。
【0029】次に、実施の形態1のブレーキ制御装置の
作動を説明する。 a)通常のブレーキ操作時 通常は、図4のフローチャートのステップS1→S2→
S3→S4→S5の流れに基づき、各弁3,5,6,9
は、非作動状態となっており、すなわち図2に示すよう
にアウト側ゲート弁3ならびに流入弁5は開弁され、流
出弁6ならびにイン側ゲート弁9は閉弁されている。し
たがって、この状態でブレーキペダルBPを踏むと、マ
スタシリンダMCで発生したブレーキ液圧が、ブレーキ
回路1を通り(途中でアウト側ゲート弁3および流入弁
5を経ながら各分岐回路1f,1rを通って)各ホイル
シリンダWCに伝達され、ブレーキペダルBPの踏力に
応じた車輪の制動が行われる。
【0030】b)ABS制御時 上述のブレーキ操作時に、車輪がロックしたり、あるい
はロックしそうな状態となった時には、コントロールユ
ニットCUは、車輪のスリップ率を制動に最良なスリッ
プ率の範囲内に納めて車輪のロックを防止しながら最大
の制動力が得られるABS制御を行う。このABS制御
は、制動時に車輪がロックしないようにブレーキ液圧を
減圧・保持・増圧するもので、すなわち、図4のフロー
チャートのステップS1→S2→S3→S4→S6と進
んだモータMを駆動させた後、ステップS8に進んで圧
力制御を実行する。この圧力制御は、上述のブレーキ操
作により生じたブレーキ液圧により、各車輪のいずれか
のスリップ率が所定値以上となると、ステップS11に
進んでそのロックしそうな車輪を制動するホイルシリン
ダWCに接続されている分岐回路1r,1fの流入弁5
を閉弁する一方で流出弁6を開弁する。この結果、ホイ
ルシリンダWCのブレーキ液がドレン回路10を経てリ
ザーバ7に排出されて減圧されて制動力が弱まる。な
お、リザーバ7に貯留されたブレーキ液は、メインポン
プ4の作動により還流回路2を介してブレーキ回路1に
還流される。そして、この制動力の低下の結果、車輪の
スリップ率が所定値未満に低下したら、コントロールユ
ニットCUは、保持あるいは増圧を行う。保持と判断し
た場合には、ステップS10の処理を行うもので、すな
わち流出弁6を非作動状態として閉弁させるとともに、
流入弁5を作動状態として閉弁させ、ホイルシリンダW
Cの液圧を保持させる。また、増圧判断時には、ステッ
プS9の処理を行うもので、すなわち、流入弁5および
流出弁6を非作動状態として、流入弁5を開弁させる一
方で流出弁6を閉弁させ、この結果高圧となっているブ
レーキ回路1のブレーキ液がホイルシリンダWCに供給
されて制動力が再増加される。以上の減圧・保持・増圧
を繰り返すことで、ブレーキペダルBPを踏んでいる
間、各車輪のスリップ率を所定の範囲内に保持して、車
輪のロックを防止させながら最大制動力が得られるAB
S制御が成される。なお、以上のABS制御時には、イ
ン側ゲート弁9は閉弁状態を維持しているため、加給ポ
ンプ8はモータMにより駆動されていてもブレーキ液を
吸引できず加給機能を果たすことはなく、また、実際の
仕事を行わないことから、エネルギは消費されない。
【0031】c)挙動安定制御時 急発進・急加速により駆動輪のスリップ率が高くなった
のに応じてスリップ率を所定の範囲内に納めるトルクス
リップ制御や、あるいは車両の姿勢が乱れそうになった
のに応じて、車両姿勢を安定させる方向にヨーレイトを
作用させるべく制動力を発生させるヨーレイト制御など
からなる挙動安定制御を行う時には、コントロールユニ
ットCUは、ステップS7に進んで、モータMを駆動さ
せ、さらに、イン側ゲート弁9に通電して開弁させて加
給回路11を連通させる一方で、アウト側ゲート弁3に
通電して閉弁させブレーキ回路1を遮断する。そして、
ステップS12の圧力制御を実行する。この圧力制御に
おいて、ホイルシリンダWCの液圧を所望の液圧に制御
すべく流入弁5,流出弁6の開閉を制御する点はABS
制御と同様であるが、本実施の形態では、この圧力制御
に伴ってアウト側ゲート弁3の開閉制御を行う。
【0032】すなわち、ステップS13の増圧制御時に
は、流入弁5,流出弁6によりホイルシリンダWCの増
圧を行う。この場合、マスタシリンダMCのブレーキ液
が加給回路11ならびに循環回路11を介してブレーキ
回路1に供給され、このブレーキ回路1に供給されたブ
レーキ液が所望のホイルシリンダWCに供給されて液圧
が上昇する。ステップS14の保持制御時には、流入弁
5に通電してブレーキ回路1を遮断し、ホイルシリンダ
WCの液圧を保持させる。
【0033】ステップS15の減圧時には、アウト側ゲ
ート弁3を開弁させた上で、流出弁6を開弁してホイル
シリンダWCからブレーキ液をリザーバ7に排出させ、
ホイルシリンダWCの減圧を行う。したがって、このと
き、リザーバ7に排出されたブレーキ液はメインポンプ
4の作動によりブレーキ回路1に戻され、また、必要に
応じマスタシリンダMC側からのブレーキ液が供給され
てブレーキ回路1に吐出される。ところが、このときア
ウト側ゲート弁3が開かれるため、ブレーキ回路1のブ
レーキ液は、アウト側ゲート弁3を通ってブレーキ回路
1の上流に戻される。したがって、減圧時には、従来
は、ブレーキ回路1においてメインポンプ4からブレー
キ液が吐出される分岐点1dの位置が、上流側を一方弁
1c,アウト側ゲート弁3,リリーフ弁1nに塞がれ、
下流側を一方弁1g,流入弁5に塞がれて、完全に閉塞
される結果、この部分が高圧になってリリーフ弁1nか
らこの高圧をマスタシリンダMC側に逃がす必要があっ
たのが、本実施の形態では、この減圧時には、上述のよ
うにアウト側ゲート弁3が開弁して、この部分の高圧が
マスタシリンダMC側に逃がされる。よって、この部分
が高圧になることが無く、リリーフ弁1nが開弁する機
会が減り、これにより、リリーフ弁1nが開閉を繰り返
すことに伴う異音の発生が防止される。
【0034】なお、保持制御時にも、流入弁5が閉じら
れて、ブレーキ回路1において分岐点1dを含む部分
が、減圧制御時と同様に、上流側を一方弁1c,アウト
側ゲート弁3,リリーフ弁1nに塞がれ、下流側を一方
弁1g,流入弁5に塞がれて、完全に閉塞されることに
なり、この部分が高圧になる。この時、この部分のブレ
ーキ液圧がリリーフ弁1nのリリーフ圧を越えれば、リ
リーフ弁1nが開弁してブレーキ液をマスタシリンダM
C側に逃がす。この保持制御は、基本的には、増圧制御
と減圧制御との間に成されるものであり、増圧制御を行
って次回に減圧制御を実行するまでの間の保持制御の場
合は、ブレーキ回路1の分岐点1dの部分を上下で閉塞
してからの経過時間が短く、高圧になり難いものであ
り、また、減圧制御を行って次回に増圧制御を実行する
までの間の保持制御の場合は、上記減圧制御時にアウト
側ゲート弁3を開弁する昇圧防止制御を実行してからの
時間が短いことから、高圧になり難いとともに、次回の
増圧制御開始時の昇圧応答性の確保のために、ある程度
の高圧をブレーキ回路1に保持しておく必要があること
から、上記アウト側ゲート弁3を開弁する昇圧防止制御
を実行しない方が好ましい。
【0035】以上説明したように、本実施の形態では、
自動制動制御(挙動安定制御)の実行時に、減圧制御を
行う時には、アウト側ゲート弁3を開弁させて、ブレー
キ回路1が高圧にならないようにして、リリーフ弁1n
が開弁する機会を減らすようにしたため、リリーフ弁1
nの開弁に伴う異音の発生を防止できるとともに、メイ
ンポンプ4などにかかる負荷を減らして耐久性の向上を
図ることができるという効果が得られる。
【0036】以上、図面に基づいて実施の形態を説明し
てきたが、本発明はこの実施の形態に限定されるもので
はない。例えば、実施の形態では加給ポンプ8を設け
て、ABS制御時に作動するメインポンプ4として小型
のものを用いながらも、挙動安定制御時には、高い制御
応答性が得られるようにしたが、図1のクレーム対応図
に示すように、ポンプは1つだけでも構成できる。この
場合、このポンプはメインポンプ4よりも容量を大きく
するのが好ましい。
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明では、イ
ン側ゲート弁を開弁させる一方でアウト側ゲート弁を閉
弁させ、かつポンプを作動させ、さらに液圧制御弁を作
動させて所望のホイルシリンダに所望の制動力を発生さ
せる自動制動制御を実行する制御手段を備えたブレーキ
制御装置において、制御手段を、自動制動制御の実行中
において液圧制御弁を減圧作動させている時にアウト側
ゲート弁を開弁させる昇圧防止制御を行うよう構成した
ため、減圧時に、液圧制御弁がホイルシリンダとマスタ
シリンダとを遮断して、ブレーキ回路においてポンプか
らブレーキ液が吐出される部位が閉塞されても、ポンプ
からの吐出圧はアウト側ゲート弁からマスタシリンダ側
に逃がされ、この部位が高圧になることが無い。したが
って、リリーフ弁が開弁・閉弁を繰り返すことが無くな
り、このリリーフ弁の作動音、ならびにブレーキ液の液
圧差により生じる異音から成る騒音の発生を防止できる
という効果が得られるとともに、ポンプやリリーフ弁な
どの負荷を軽減して耐久性を向上できるという効果が得
られる。
【0038】請求項2ないし4記載の発明は、昇圧防止
制御中に、アウト側ゲート弁を開弁するにあたりアウト
側ゲート弁の開閉を繰り返すように構成したため、自動
制動制御の実行中のホルダシリンダに対するブレーキ液
圧制御の精度を向上できるという効果が得られる。特
に、請求項4記載の発明は、アウト側ゲート弁の開閉周
期を車輪の回転状態に応じて行うよう構成したため、請
求項2ないし4記載の発明よりもさらなる高精度化が図
れるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレーキ制御装置を示すクレーム対応
図である。
【図2】実施の形態のブレーキ制御装置を示す全体図で
ある。
【図3】実施の形態の要部のブロック図である。
【図4】実施の形態の制御流れを示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
a マスタシリンダ b ホイルシリンダ c ブレーキ回路 d リザーバ e ドレン回路 f 液圧制御弁 g 還流回路 h ポンプ j アウト側ゲート弁 k リリーフ回路 m リリーフ弁 n 加給回路 p イン側ゲート弁 q 走行状態検出手段 r 制御手段 BU ブレーキユニット WC(FL) ホイルシリンダ WC(RR) ホイルシリンダ WC(FR) ホイルシリンダ WC(RL) ホイルシリンダ M モータ MC マスタシリンダ BP ブレーキペダル CU コントロールユニット(制御手段) S1〜S4 車輪速センサ YR ヨーレイトセンサ H 舵角センサ BS ブレーキスイッチ GS Gセンサ SG センサ群 1 ブレーキ回路 1b ゲート弁バイパス回路 1c 一方弁 1d 分岐点 1e 分岐点 1f 分岐回路 1g 一方弁 1h 流入弁バイパス回路 1j 分岐点 1m リリーフ回路 1n リリーフ弁 1r 分岐回路 2 還流回路 3 アウト側ゲート弁 4 メインポンプ 4b 吐出弁 4h 一方弁 4k 吸入弁 5 流入弁(液圧制御弁) 6 流出弁(液圧制御弁) 7 リザーバ 8 加給ポンプ 8c 吸入弁 9 イン側ゲート弁 10 ドレン回路 11 加給回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダとホイルシリンダとを結
    ぶブレーキ回路と、 前記ホイルシリンダのブレーキ液をリザーバに逃がすド
    レン回路と、 前記ホイルシリンダをマスタシリンダに接続した増圧状
    態・ホイルシリンダをリザーバに接続した減圧状態・ホ
    イルシリンダをマスタシリンダおよびリザーバのいずれ
    とも遮断した保持状態を形成可能な液圧制御弁と、 このブレーキ回路の液圧制御弁よりも上流位置と前記リ
    ザーバとを結ぶ還流回路と、 この還流回路を介して前記リザーバに貯留されたブレー
    キ液をブレーキ回路に送るポンプと、 前記ブレーキ回路におけるポンプの吐出位置とマスタシ
    リンダとの間に設けられてブレーキ回路を開閉する常開
    のアウト側ゲート弁と、 このアウト側ゲート弁を迂回してブレーキ回路のアウト
    側ゲート弁の上流位置と下流位置とを接続するリリーフ
    回路に設けられて、アウト側ゲート弁よりも下流のブレ
    ーキ回路の圧力が所定圧を越えると開弁してブレーキ液
    をマスタシリンダ側に逃がすリリーフ弁と、 前記ポンプの吸入側とマスタシリンダとを結ぶ加給回路
    と、 この加給回路を開閉する常閉のイン側ゲート弁と、 車両の走行状態を検出する走行状態検出手段からの入力
    に基づいて前記液圧制御弁,両ゲート弁およびポンプの
    作動を制御する制御手段と、を備え、 前記制御手段は、イン側ゲート弁を開弁させる一方でア
    ウト側ゲート弁を閉弁させ、かつ、ポンプを作動させ、
    マスタシリンダから加給回路を介してブレーキ回路にブ
    レーキ液を供給させ、さらに、液圧制御弁を作動させて
    所望のホイルシリンダに所望の制動力を発生させる自動
    制動制御を実行するよう構成されたブレーキ制御装置に
    おいて、 前記制御手段は、前記自動制動制御の実行中において液
    圧制御弁を減圧作動させている時にアウト側ゲート弁を
    開弁させる昇圧防止制御を行うよう構成されていること
    を特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記昇圧防止制御中に
    は、アウト側ゲート弁の開閉を繰り返すことによりアウ
    ト側ゲート弁を開弁させるよう構成されていることを特
    徴とする請求項1記載のブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記昇圧防止制御中に
    アウト側ゲート弁の開閉を繰り返すにあたり、この開閉
    を予め設定された周期で行うよう構成されていることを
    特徴とする請求項2記載のブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記昇圧防止制御中に
    アウト側ゲート弁の開閉を繰り返すにあたり、この開閉
    を車輪の回転状態に応じて行うよう構成されていること
    を特徴とする請求項2記載のブレーキ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ブレーキ回路が、それぞれ2輪づつ
    に向けて2系統設けられ、 前記イン側ゲート弁,アウト側ゲート弁,ポンプが、ブ
    レーキ回路の各系統ごとに設けられ、 前記液圧制御弁は、4輪のホイルシリンダの液圧をそれ
    ぞれ独立して制御可能に設けられ、 前記制御手段は、自動制動制御が実行されている車輪に
    ついて、そのホイルシリンダを減圧させるときに、その
    ホイルシリンダが属する系統のブレーキ回路に対して前
    記昇圧防止制御を実行するよう構成されていることを特
    徴とする請求項1ないし4記載のブレーキ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記ブレーキ回路は、前2輪に向かう系
    統と、後2輪に向かう系統との2系統に分けられている
    ことを特徴とする請求項5記載のブレーキ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記ブレーキ回路は、前左輪および後右
    輪に向かう系統と、前右輪および後左輪に向かう系統と
    の2系統に分けられていることを特徴とする請求項5記
    載のブレーキ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記自動制動制御は、走行状態検出手段
    からの信号により車両挙動が不安定となる方向に向かっ
    ていると判断されたときに、車両挙動を安定方向に向け
    るべく制動力を発生させるヨーレイト制御を含むことを
    特徴とする請求項1ないし7記載のブレーキ制御装置。
  9. 【請求項9】 前記自動制動制御は、加速時に駆動輪に
    スリップが生じたときに、このスリップを抑えるべく制
    動力を発生させるトルクスリップ制御を含むことを特徴
    とする請求項1ないし8記載のブレーキ制御装置。
JP3749098A 1998-02-19 1998-02-19 ブレーキ制御装置 Abandoned JPH11227588A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007030745A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用ブレーキ液圧制御装置
JP2008273384A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Hitachi Ltd 制動力制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007030745A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用ブレーキ液圧制御装置
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