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JPH1121509A - 建築物屋根材補修用塗料 - Google Patents

建築物屋根材補修用塗料

Info

Publication number
JPH1121509A
JPH1121509A JP17670797A JP17670797A JPH1121509A JP H1121509 A JPH1121509 A JP H1121509A JP 17670797 A JP17670797 A JP 17670797A JP 17670797 A JP17670797 A JP 17670797A JP H1121509 A JPH1121509 A JP H1121509A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
paint
component
building roofing
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP17670797A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Hitomi
勲 人見
Tomotaka Yamanaka
与隆 山中
Yoshiaki Takezawa
好昭 竹澤
Yoshiharu Moriya
善春 守谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SEMENTETSUKUSU CORP KK
Momentive Performance Materials Japan LLC
Ohashi Chemical Industries Ltd
Original Assignee
SEMENTETSUKUSU CORP KK
Ohashi Chemical Industries Ltd
Toshiba Silicone Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SEMENTETSUKUSU CORP KK, Ohashi Chemical Industries Ltd, Toshiba Silicone Co Ltd filed Critical SEMENTETSUKUSU CORP KK
Priority to JP17670797A priority Critical patent/JPH1121509A/ja
Publication of JPH1121509A publication Critical patent/JPH1121509A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スレート、モルタルなどの建築物屋根材およ
びシラスバルーンを主剤としてなる建築物屋根用補修剤
に対し、塗膜の接着性が良く、かつ柔軟であって、気温
の変化などによる基材の伸び縮みに追従でき、太陽光線
による輻射、対流、伝導、反射を考慮した遮熱断熱性に
優れ、さらには耐候性、耐汚染性に優れた塗料を提供す
る。 【解決手段】 (A) ヒドロキシル基又は加水分解性基を
含有する特定の硬化性ポリオルガノシロキサン、(B) 特
定のフェニル基含有シラン、(C) 特定のアルコキシシラ
ンの部分加水分解物、(D) 顔料、(E) 触媒を含有してな
り、25℃における粘度が2〜5000cPである建築物屋根材
補修用塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、建築物屋根材補修用塗料
に関し、更に詳しくは、スレート、モルタルなどの建築
物屋根材およびシラスバルーンを主剤としてなる建築物
屋根用補修剤に対し、塗膜の接着性が良く、かつ柔軟で
あって、気温の変化などによる基材の伸び縮みに追従で
き、太陽光線による輻射、対流、伝導、反射を考慮した
遮熱断熱性に優れ、さらには耐候性、耐汚染性に優れた
塗料に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】太陽の直射日光を強
く受けるスレート、鋼板屋根および屋上などに使用され
るコンクリートの屋根材などに対する保護は、遮熱、断
熱、防水などの各面から複合的な組み合わせ工法が必要
とされてきた。そのため、陸屋根にスラブ下面の内断
熱、中断熱が有機の発泡材によって構成されているが、
夏期の強烈な太陽光の輻射熱によって屋上スラブに大き
な熱応力が生じ、亀裂が発生し、漏水の原因のひとつと
なっている。このような内・中断熱の欠点を解決するた
めに、断熱材を屋根スラブの上面に配置する外断熱の工
法が使用されている。外断熱の場合、防水層と断熱材を
組み合わせた断熱防水工法となり、断熱材の配置が防水
材の上部または下部による二種類の工法が実施されてい
る。しかし、外断熱の現状は、熱伝導と防水のみの特性
であるため、外側の暴露面は照射された強烈な太陽の照
射熱によって、その表面と防水層と断熱材の接面が異常
高温となり、防水層の剥離、劣化、変形が発生し、漏水
の原因となり信頼性の高い工法、材料とはいえないのが
実情である。一方、スレートは、石綿繊維をセメントに
より固結させて板状に形成したものであり、強度、軽量
性、耐久性、経済性などに優れた屋根材として、工場、
倉庫および鉄道のプラットホーム等の屋根に広く使用さ
れているが、耐久性の高いスレートでも長期的な自然環
境下における暴露により、様々な化学的、物理的要因か
らその表面が劣化し、石綿繊維が不安定な状態で堆積す
ることとなる。このような条件下で、さらなる化学的、
物理的影響を受けることにより、石綿繊維は微細に分散
して大気中に放出される。石綿繊維は肺癌等の原因とな
る発癌物質であることは広く認識されており、空気中に
放出され浮遊している石綿が人の健康に有害であること
が懸念されるに至り、劣化したスレート屋根からの、微
量ではあるが有害度の大きい石綿の飛散を防止するため
の対策が必要とされてきた。さらにスレート屋根材の劣
化が進行すると、強度を失い破損に至ることもあり、ま
た、老朽化したスレート屋根材を解体除去するにして
も、除去の際に発生する多量の石綿粉塵の飛散を防止す
るのは技術上不可能に近く、また工場の生産ラインを止
めてスレート屋根材の取替え作業を行うにしても経済的
に好ましくない。劣化したスレート屋根材をそのまま使
用することを前提として、有機質または無機質の塗布剤
でスレート屋根材の表面を被覆する方法(特開平4−5
5550号公報)が提案されているが、満足する特性は
得られていない。また、特開平6−100796号公報
において、アクリル、酢酸ビニル系の水溶性ポリマー
(特公昭61−6861号公報)にシラスバルーン、白
セメント、珪砂、含水珪酸マグネシウム、メチルセルロ
ースを混合してなるポリマーモルタルを用いた建築物の
遮熱断熱工法が提案されているが、耐候性、耐汚染性に
不具合を生じ好ましくない。さらに、コーティング被膜
表面の耐候性、耐汚染性に不具合を生じると被膜表面が
変色または黒くなり、しいては遮熱特性、断熱特性に影
響を及ぼすこととなる、などの問題点があった。
【0003】
【発明の目的】本発明は、スレート、モルタルなどの建
築物屋根材およびシラスバルーンを主剤としてなる建築
物屋根用補修剤に対し、塗膜の接着性が良く、かつ柔軟
であって、気温の変化などによる基材の伸び縮みに追従
でき、太陽光線による輻射、対流、伝導、反射を考慮し
た遮熱断熱性に優れ、さらには耐候性、耐汚染性に優れ
た塗料を提供するものである。
【0004】
【発明の構成】本発明は、上記目的を達成するために種
々検討した結果、特定のシロキサン成分、顔料および触
媒を組み合わせることにより、常温で硬化乾燥するとと
もに、比較的低温における加熱促進による硬化も可能
で、その硬化被膜が耐候性、耐汚染性に優れているだけ
でなく、建築物屋根材建築物屋根用補修剤に対し、塗膜
の接着性が良く、かつ柔軟であって、気温の変化などに
よる基材の伸び縮みに追従でき、太陽光線による輻射、
対流、伝導、反射を有する塗料を提供できることを見出
し、本発明を成すに至った。即ち、本発明の塗料は、下
記(A) 〜(E) 成分を含有してなり、25℃における粘度が
2〜5000cPであることを特徴とするものである。 (A) 一般式 R1 aSiX1 bO(4-(a+b))/2 (式中、R1は1価の有機基もしくは水素原子を表し、X1
はヒドロキシル基又は加水分解性基を表し、aおよびb
は下記の関係にある数である。 0.8<a<2 0.3≦b<2 ) で表される硬化性ポリオルガノシロキサン (B) 一般式 PhSi(OR2)3 (式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表
されるフェニル基含有シラン (C) 一般式 R3Si(OR4)4-n (式中、R3はハロゲン原子で置換されていてもよい1価
の単価水素残基、R4は炭素数1〜4のアルキル基、n は
0〜2の整数である。)で表されるアルコキシシランの
部分加水分解物 (D) 顔料 (E) 触媒
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用される(A) 成分のポリオルガノシロ
キサンは、下記の一般式で示されるものである。 R1 aSiX1 bO(4-(a+b))/2 (式中、R1は1価の有機基もしくは水素原子を表し、X1
はヒドロキシル基または加水分解性基を表し、aおよび
bは下記の関係にある数である。 0.8 <a<2 0.3 ≦b<2 ) ここでR1は1価の有機基もしくは水素原子を表す。1価
の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ヘキシルなどのアルキル基、ビニル、アリルなどの
アルケニル基、フェニル、トリル、キシリルなどのアリ
ール基、フェネチル、β−フェニルプロピルなどのアラ
ルキル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルなどのアミノアルキル基、γ−グリシドキシプロピ
ル、3,4 −エポキシシクロヘキシルなどのエポキシ基含
有基、γ−メタクリロキシプロピルなどの(メタ)アク
リル基含有基、γ−メルカプトプロピルなどのメルカプ
トアルキル基、シアノエチルなどのシアノアルキル基、
β−クロロエチル、γークロロエチルなどのクロロアル
キル基、3,3,3 −トリフルオロプロピルなどのフルオロ
アルキル基などが例示される。これらの中でも被膜の光
沢、耐候性が良好なことから、アルキル基が好ましく、
特にメチル基が好ましい。また、(A) 成分のX1はヒドロ
キシル基または加水分解性基を表す。加水分解性基とし
ては、アルコキシ基、アシロキシ基、ケトオキシム基、
アミド基、アルケニルオキシ基、およびハロゲン原子な
どが例示される。硬化反応時に生成する副生成物の臭気
の少ないこと、硬化性および被膜特性が良好なことから
ヒドロキシル基またはアルコキシ基が好ましく、特にヒ
ドロキシル基、メトキシ基またはエトキシ基が好まし
い。また、aおよびbは下記の関係にある数であること
が必要である。 0.8 <a<2 0.3 ≦b<2 aが 0.8以下では硬化被膜が脆くなり、2以上であると
良好な硬化被膜が得られなくなると共に被膜に油分が滲
み出すようになって汚れを巻き込みやすくなり、本発明
の目的に適さない。bが 0.3未満では硬化速度が遅すぎ
て実用に合わず、また耐磨耗性、光沢の良好な被膜が得
られなくなり、2以上では硬化被膜が脆くなり、本発明
の目的に適さない。(A) 成分は、(C) 成分に溶解・混合
するものであれば、液体でも固体でも使用できる。ま
た、(A) 成分は、基材への塗れ性が良好で、ベトツキの
無く、クリアーな被膜を容易に得るために、通常は粘度
5cP以上が好ましく、また塗工性が良好なことから1000
0cP 以下が好ましい。このようなポリオルガノシロキサ
ンは公知の方法で得ることができ、原料となるオルガノ
アルコキシシラン、オルガノクロロシランなどの加水分
解性オルガノシランを加水分解および部分加水分解する
ことにより得られる。
【0006】本発明で使用される(B) 成分である、一般
式 PhSi(OR2)3 で表されるフェニル基含有シランは、強度と密着性およ
び光沢を付与させるための重要な成分である。式中、R2
は炭素数1〜4のアルキル基を示す。フェニル基含有シ
ランにおいて加水分解性基を有しないものは、被膜形成
成分中に、骨格として取り込まれず、被膜の強度と密着
性向上に有用でない。これらのシランは、フェニルトリ
メトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニ
ルトリプロポキシシラン等が挙げられ、これらの中でも
入手の容易なこと、および(A) 、(C) 成分との反応性の
バランスのとりやすさから、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシランが特に好ましい。
【0007】本発明で使用される(C) 成分である、一般
式 R3Si(OR4)4-n で表されるアルコキシの部分加水分解物(液状シリコー
ンレジン)は、本塗料において、被膜硬度の調整および
反応性希釈溶剤として使用する重要成分の一つである。
式中、R3は置換もしくは非置換の1価の炭化水素残基で
あり、具体的には、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシルなどのアルキル基、フェニル、
トリル、キシリル、ビフェニル、ナフチル、などのアリ
ール基が挙げられ、入手の容易なこと、および(A) 成分
を容易に溶解させる性能を有することからアルキル基が
好ましく、特にメチル基が好ましい。式中、R4は、炭素
数1〜4のアルキル基である。炭素数が5以上の場合、
その部分加水分解物の反応速度が遅くなり、反応性反応
性希釈溶剤として使用した場合、被膜の形成が遅くなり
好ましくない。炭素数1〜4のアルキル基としては、直
鎖または分岐鎖状のいずれのものを使用してもかまわな
いが、これらの中でもメチル、エチル基が特に好まし
い。
【0008】本発明で使用される(D) 成分である顔料
は、カーボンブラック、キナクリドン、ナフトールレッ
ド、シアニンブルー、シアニングリーン、ハンザイエロ
ー等の有機顔料、酸化チタン、硫酸バリウム、弁柄、複
合金属酸化物の無機顔料が良く、これらの群から選ばれ
た1種あるいは2種以上を組み合わせて使用しても差し
支えない。顔料の添加量は、顔料の種類により隠蔽性が
異なるので特に限定しないが、(A) 成分、(B) 成分、お
よび(C) 成分の合計成分 100重量部に対して、50〜1200
重量部がよく、好ましくは80〜500 重量部がよい。50重
量部未満であると、隠蔽性が悪くなり、 500重量部を越
えると塗膜の平滑性が悪くなり好ましくない。顔料の分
散は、通常の方法で行えばよい。その際、分散剤、分散
助剤、増粘剤、消泡剤、等の使用が可能である。
【0009】本発明で使用される(E) 成分の硬化触媒
は、縮合硬化型シリコーン組成物に使用される一般の硬
化触媒が使用でき、それらはトリエタノールアミンなど
の有機アミン;オクチル酸スズ、オクチル酸亜鉛などの
カルボン酸金属塩;ジブチルスズジラウレート、ジブチ
ルスズジオクトエートなどの有機スズ化合物;テトラブ
チルチタネート、テトラプロピルチタネートなどのチタ
ン酸エステル;第四級アンモニウムカルボキシレートな
どの第四級アンモニウム化合物;γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランなどのアミン系シラン
カップリング剤が例示され、取扱いが容易なことから、
ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオクトエー
トが好ましい。これらの触媒は、2種以上を併用しても
かまわない。触媒の配合量は、塗料の硬化速度、および
ポットライフから、(A) 、(B) および(C) 成分からなる
混合物 100重量部に対して 0.2〜20重量部が好ましく、
特に2〜8重量部が好ましい。
【0010】さらに、本発明の塗料には、一般の溶剤を
使用してもよい。この溶剤成分としては、(A) 成分、
(B) 成分および(C) 成分を溶解、分散するものであれば
特に限定されず、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノールのようなアルコール類;エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル
アルコールおよびエーテル類;アセトン、メチルエチル
ケトン、ジエチルケトンのようなケトン類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸n−ブチルのようなエステル類;
n−ヘキサン、ガソリン、ゴム揮発油、ミネラルスピリ
ット、灯油のような脂肪族炭化水素を例示することがで
きる。本発明の塗料は、25℃における粘度が2〜5000cP
であることが作業性、塗膜の仕上がり性などの点から有
効であり、さらに好ましくは5〜100cP である。
【0011】基材表面への塗布方法としては、刷毛塗
り、スプレー塗り、ローラー塗りなどの方法を用いるこ
とができる。本発明の塗料は、塗布後、数時間から数日
間風乾させることによって硬化し、良好な被膜を形成す
る。
【0012】本発明の(A) 成分、(B) 成分および(C) 成
分からなるコーティング剤組成物の配合量は、 (A) 成分 1000重量部 (B) 成分 5〜150 重量部 (C) 成分 10〜350 重量部 である。即ち、(A) 成分、(B) 成分および(C) 成分との
配合量は、(A) 成分1000重量部に対し(B) 成分5〜150
重量部、(C) 成分10〜350 重量部が好ましい。(A) 成分
1000重量部に対し、(B) 成分が5重量部未満では、被膜
形成時の密着性に不具合を生じる。また(B) 成分が 150
重量部を越えると被膜にクラックが生じ好ましくない。
また(C) 成分が10重量部未満では、被膜が脆くなり、 3
50重量部を越えると、被膜の靱性がなくなり、基材の伸
縮に対応しきれないという欠点を生じる。
【0013】本塗料をより効果的に基材に密着させるた
めにプライマーを使用しても良い。プライマーの種類と
しては、本発明の効果に影響を与えないものであれば、
一般的に使用されているもので差し支えない。
【0014】
〔(A) 成分の合成〕
合成例1 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリメトキシシラン
952g(7mol)、フェニルトリメトキシシラン198g(1
mol)、ジメチルジクロロシラン 516g(4mol)および
トルエン1500mlを仕込み、攪拌しながら水 234g(13mo
l)を滴下ロートを使って徐々に滴下した。滴下終了後、
反応液温度約 110℃で1時間保持して、加熱還流を行っ
た。反応液を室温まで冷却し、分液ロートに移し入れ、
静置して有機層と水層とを分離した後、下層の水層を除
去し、ポリオルガノシロキサンのトルエン溶液を得た。
この有機層に飽和食塩水を加えてよくかき混ぜた後、静
置して水層を分離した。この塩析操作を2回繰り返した
後、水を加えて同様の操作で有機層を2回水洗した。こ
の有機層を攪拌機、加温ジャケットおよび水分定量計を
取り付けたフラスコに入れ、30mmHg、80℃で3時間揮発
成分を減圧留去して、粘度1000cPのポリオルガノシロキ
サン 860g(A−1)を得た。 合成例2 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリエトキシシラン
1780g(10mol)、トリメチルクロロシラン 216g(2mo
l)およびトルエン2000mlを仕込み、攪拌しながら水105
0g(60mol)を滴下ロートを使って徐々に滴下した。滴
下終了後、反応液温度約 110℃で1時間保持して、加熱
還流を行った。反応液を室温まで冷却し、分液ロートに
移し入れ、静置して有機層と水層とを分離した後、下層
の水層を除去し、ポリオルガノシロキサンのトルエン溶
液を得た。この有機層に飽和食塩水を加えてよくかき混
ぜた後、静置して水層を分離した。この塩析操作を2回
繰り返した後、水を加えて同様の操作で有機層を2回水
洗した。この有機層を攪拌機、加温ジャケットおよび水
分定量計を取り付けたフラスコに入れ、30mmHg、80℃で
3時間揮発成分を減圧留去して、ポリオルガノシロキサ
ンを得た。これに水酸化カリウムを50ppm となるように
添加し、 180℃で5時間加熱してさらに縮合させた。こ
れをエチレンクロロヒドリンで中和して粘度8000cPのシ
ラノール含有ポリオルガノシロキサン 760g(A−2)
を得た。 合成例3 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリエトキシシラン
160.2g(0.9mol)、ジメチルジメトキシシラン12g
(0.1mol)、メタノール 200g、酢酸5gを仕込み攪拌
しながら徐々に加熱した。液温が64℃になった時点で水
16.2g(0.9mol)を徐々に添加した。さらに、液温64℃
で6時間保持して、加水分解および縮合反応を行った。
次いで、常圧、液温 130℃の条件下で揮発成分を留去し
た後、徐々に減圧状態とし、減圧度30Torr、液温 130℃
の条件下でさらに揮発成分を減圧留去後、常圧に戻し、
粘度20cPの液状ポリオルガノシロキサン48g(A−3)
を得た。
【0015】(B) 成分のフェニル基含有シランは、以下
のものを使用した。 B−1 Ph-Si(OMe)3 B−2 Ph-Si(OEt)3 〔(C) 成分の合成〕 合成例4 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリメトキシシラン
136g(1mol)、メタノール 200g、メチルトリクロロ
シラン 1.5g(0.01mol)を仕込み、室温で攪拌、混合を
行った。そこへ市水15.3g(0.85mol)を徐々に滴下し
た。さらに、液温64℃で4時間保持して、加水分解およ
び縮合反応を行った。次いで、常圧、液温 130℃の条件
下で揮発成分を留去した後、徐々に減圧状態とし、減圧
度30Torr、液温 130℃の条件下でさらに揮発成分を減圧
留去後、常圧に戻し、粘度10cPの液状ポリオルガノシロ
キサン61g(C−1)を得た。 合成例5 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサーおよび滴下ロー
トを取り付けたフラスコに、メチルトリエトキシシラン
178g(1mol)、メタノール 200g、メチルトリクロロ
シラン 1.5g(0.01mol)を仕込み、室温で攪拌、混合を
行った。そこへ市水19.8g(1.1mol) を徐々に滴下し
た。さらに、液温64℃で4時間保持して、加水分解およ
び縮合反応を行った。次いで、常圧、液温 130℃の条件
下で揮発成分を留去した後、徐々に減圧状態とし、減圧
度30Torr、液温 130℃の条件下でさらに揮発成分を減圧
留去後、常圧に戻し、粘度50cPの液状ポリオルガノシロ
キサン71g(C−2)を得た。前記の合成例で合成した
ポリオルガノシロキサン(A−1〜3)、(B) 成分、ア
ルコキシ含有ポリオルガノシロキサン(C−1〜2)お
よび触媒、溶剤さらには白色顔料(酸化チタン)を表1
に示す処方で混合することにより、それぞれ実施例1〜
5および比較例1〜5の塗料を得た。顔料は、グレンミ
ルにて顔料を分散させ、塗料中に配合した。これらの塗
料を用いて、以下の試験片を作成し評価を行った。結果
を表1に示す。
【0016】試験片1の作成 5×15cmのスレート板にローラーを用いて塗料を塗布
し、室温で1週間乾燥、硬化させ試験片とした。 試験片2の作成 5×15cmのスレート板にシラスバルーンを用いた補修剤
を塗布し、室温で1週間、乾燥、硬化させた。これにト
リエトキシシラン・γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランをベースとしたプライマーを塗布し1時間後
にエアーガンを用いて塗料を吹き付け室温で1週間養生
させ試験片とした。 試験片3の作成 15×15cmの大きさのアルミ板をイソプロピルアルコール
を用いて、脱脂、洗浄を行った。これにエアーガンを用
いて塗料を吹き付け25℃、60%RH条件下に24時間放置し
て被膜を形成させ試験片とした。
【0017】〔耐候性〕サンシャインウェザオメーター
を用いて1000時間暴露した後、外観を目視にて観察し下
記の4段階で評価した。 ◎:被膜の透明感が確保され、白化、剥離もない。 ○:被膜の透明感が確保され、剥離もない。 △:被膜の白化は見られるが、剥離はない。×:被膜の
白化、剥離が発生。 〔耐水性〕試験片の上に水道水を12時間流した後、外観
を目視にて観察し下記の4段階で評価した。 ◎:被膜の透明感が確保され、白化、剥離もない。 ○:被膜の透明感が確保され、剥離もない。 △:被膜の白化は見られるが、剥離はない。 ×:被膜の白化、剥離が発生。 〔耐温水性〕試験片を50℃の温水に10日間浸漬し、外観
を目視にて観察し下記の4段階で評価した。 ◎:被膜の透明感が確保され、白化、剥離もない。 ○:被膜の透明感が確保され、剥離もない。 △:被膜の白化は見られるが、剥離はない。 ×:被膜の白化、剥離が発生。 〔密着性〕碁盤目剥離試験 基材への密着性を碁盤目セロハン粘着テープ(セロハン
テープ)剥離試験により調べ、 100個の碁盤目のうち基
材に残存している碁盤目数で評価した。 〔遮熱性〕アトラス HPUV(HPUV屋内光暴露シ
ステム)に基材を設置し、30分間照射した後の表面温度
を測定した。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】上記のように本発明に関する塗料は、
(A) 〜(E) 成分からなるものであり、常温で硬化乾燥す
るとともに、比較的低温における加熱促進による硬化も
可能で、その硬化被膜が耐候性、耐汚染性に優れている
だけでなく、建築物屋根材、建築物屋根用補修剤に対
し、塗膜の接着性が良く、かつ柔軟であって、気温の変
化などによる基材の伸び縮みに追従でき、太陽光線によ
る輻射、対流、伝導、反射を有する塗料であり、基材保
護、資源の延命効果に有効なことから、その工業的、産
業的価値は極めて大きい。
フロントページの続き (72)発明者 山中 与隆 愛知県名古屋市瑞穂区石田町1丁目48番地 株式会社セメンテックスコーポレーショ ン内 (72)発明者 竹澤 好昭 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝シ リコーン株式会社内 (72)発明者 守谷 善春 東京都港区六本木6丁目2番31号 東芝シ リコーン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A) 〜(E) 成分を含有してなり、25
    ℃における粘度が2〜5000cPであることを特徴とする建
    築物屋根材補修用塗料。 (A) 一般式 R1 aSiX1 bO(4-(a+b))/2 (式中、R1は1価の有機基もしくは水素原子を表し、X1
    はヒドロキシル基又は加水分解性基を表し、aおよびb
    は下記の関係にある数である。 0.8<a<2 0.3≦b<2 ) で表される硬化性ポリオルガノシロキサン (B) 一般式 PhSi(OR2)3 (式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表
    されるフェニル基含有シラン (C) 一般式 R3Si(OR4)4-n (式中、R3はハロゲン原子で置換されていてもよい1価
    の単価水素残基、R4は炭素数1〜4のアルキル基、n は
    0〜2の整数である。)で表されるアルコキシシランの
    部分加水分解物 (D) 顔料 (E) 触媒
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006298967A (ja) * 2005-04-15 2006-11-02 Ohbayashi Corp 塗料および塗装物
JP2016532755A (ja) * 2013-08-23 2016-10-20 エボニック デグサ ゲーエムベーハーEvonik Degussa GmbH コーティング組成物
JP2018521199A (ja) * 2015-04-16 2018-08-02 セコ カンパニー リミテッド 真空蒸着用抗菌性プライマーコーティング剤及びそれを用いた多重コーティング方法

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