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JPH11209190A - 被覆粒状肥料の製造方法 - Google Patents

被覆粒状肥料の製造方法

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Publication number
JPH11209190A
JPH11209190A JP10013846A JP1384698A JPH11209190A JP H11209190 A JPH11209190 A JP H11209190A JP 10013846 A JP10013846 A JP 10013846A JP 1384698 A JP1384698 A JP 1384698A JP H11209190 A JPH11209190 A JP H11209190A
Authority
JP
Japan
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resin
starch
coating
spray
fertilizer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10013846A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Adachi
浩一 足立
Yasushi Terada
泰史 寺田
Kengo Zensei
健吾 前正
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP10013846A priority Critical patent/JPH11209190A/ja
Publication of JPH11209190A publication Critical patent/JPH11209190A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G5/00Fertilisers characterised by their form
    • C05G5/30Layered or coated, e.g. dust-preventing coatings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G5/00Fertilisers characterised by their form
    • C05G5/30Layered or coated, e.g. dust-preventing coatings
    • C05G5/37Layered or coated, e.g. dust-preventing coatings layered or coated with a polymer

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶解速度を制御した被覆粒状肥料の安定した
製造方法を提供する。 【解決手段】 粒状肥料の表面に、(ア)糖重合体若し
くはその誘導体と(イ)樹脂を含む液を、口径0.9m
mから3.0mmのノズルを用いてスプレーコーテイン
グすることを特徴とする被覆粒状肥料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶解速度を制御した
被覆粒状肥料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、農業分野においては様々な種類の
肥料が用いられてきており、形態的には固体粒状のもの
や液状のもの、肥効速度的には速効性のものから緩効性
のものまである。中でも特に、肥料を樹脂等でコーティ
ング(被覆)して効果を持続させたコーティング(被
覆)肥料は肥料成分が長期に渡り徐々に放出される等の
特徴があり、施肥回数が少なくて済む等の理由から、近
年の農業人口の減少に対応する省力型肥料として注目さ
れている。
【0003】このようななコーティングには、通常、安
価で非生分解性の汎用樹脂であるポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン系樹脂や、ポリ塩化ビニル
およびそれらの誘導体などが活用されている。特に、土
壌中に施肥された肥料成分の溶出を物理的に制御するた
めに、粒状肥料の表面を溶出速度調節剤を含有した皮膜
で被覆する検討が広く実施され、皮膜材としてポリオレ
フィン系樹脂等を用いた被覆肥料の製造方法(特開昭5
0−99858号公報、特公昭60−3040号公報、
特公昭60−37074号公報等)が実用化までに至っ
ている。
【0004】一方、上記のような樹脂皮膜は非生分解性
のため、土壌中に中空粒子様の形態を維持して蓄積さ
れ、灌水時に圃場系外へ流亡する等、環境への負荷を懸
念する声が上がっている。このため、皮膜に生分解性樹
脂や材料を用いたコーティング肥料が種々検討されてい
る。なかでも、澱粉を樹脂に混合した生分解性樹脂は、
汎用的な樹脂の成形加工やフィルムの分野で実用化の段
階にあり、コーティング肥料への適用の可能性は高いと
考えられ、すでに、ポリオレフィン系樹脂やポリ塩化ビ
ニル系樹脂に澱粉を加えた皮膜のコーティング肥料が報
告されている(特開平6−87684号公報、特開平8
−333185号公報)。皮膜中の澱粉の効果として
は、澱粉が土壌中の微生物から分泌されるアミラーゼ等
により分解消失し、皮膜にミクロボイドが生成して、皮
膜の機械的強度の低下、土壌との接触面積の増大、水の
吸収などの微生物の生存に好ましい環境を作ること、樹
脂を分解する種々の微生物を誘引するなどが挙げられ
る。このような効果により、従来、難分解性と考えられ
ていたポリエチレンなどの樹脂でも生分解を受けること
が報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
澱粉添加系樹脂皮膜のコーティング肥料は研究段階であ
り、その工業的製造法については種々の問題が予想され
る。コーティング肥料の工業的製造方法としては、一般
に、溶剤に樹脂を溶解させた溶液、もしくは樹脂の溶融
液を原料肥料粒子にスプレーすることにより皮膜を形成
させるスプレーコ−ティングが用いられる。この方法を
澱粉添加系樹脂に同じように適用した場合、澱粉が樹脂
の溶解に用いられる極性の低い有機溶剤や、樹脂自体と
の相溶性が非常に低く、澱粉をコーティング溶液に懸濁
させた状態でスプレーする必要があり、このため、スプ
レーノズルや液供給配管の閉塞など懸濁液の移送・噴霧
に特有の問題が起こる可能性があり、安定的に生産でき
ないおそれがある。特に、溶剤を用いた場合、溶液が低
粘度であるため澱粉粒子の凝集が問題となることも予想
される。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題の中で、特に安定的にスプレーコーテイングを行う方
法につき検討した結果、特定口径のスプレーノズルを用
いることにより安定的にスプレーできることを見いだ
し、本発明に到った。即ち、本発明は、粒状肥料の表面
に、(ア)糖重合体若しくはその誘導体と(イ)樹脂を
含む液を、口径0.9mmから3.0mmのノズルを用
いてスプレーコーテイングすることを特徴とする被覆粒
状肥料の製造方法に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (1)被覆する粒状肥料 本発明で使用される肥料は,特に限定されない。尿素、
硫安、塩安、塩化加里、硫酸加里、燐酸アンモニウム等
の粒状の単肥の他に、N、K2O、P25等の多成分を
含む粒状の肥料が本発明品の原肥に使用される。肥料の
粒径、形状は特に限定されないが、好ましくは、平均粒
径が0.5〜4.0mmであり、角張った形態や不規則
な形態のものより、球状または球状に近い形態の粒子の
方が望ましい。 (2)被覆材料 本発明の適用される皮膜材料は、(ア)糖重合体若しく
はその誘導体、(イ)樹脂及び(ウ)その他任意成分に
分けられる。 (ア)糖重合体若しくはその誘導体 糖重合体若しくはその誘導体とは、グルコース、フラク
トールなどの6炭糖及びその誘導体、キシロース、アラ
ビノース、リボースなどの5炭糖及びその誘導体の1種
以上よりなる重合体であり、例えば、澱粉、セルロー
ス、寒天、アルギン酸等の多糖類、キチン、キトサン等
の誘導体であり、好ましくは、澱粉若しくはその誘導体
である。
【0008】澱粉としては、生澱粉(トウモロコシ澱
粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、コムギ澱粉、キッサバ澱
粉、サゴ澱粉、タピオカ澱粉、モロコシ澱粉、コメ澱
粉、マメ澱粉、クズ澱粉、ワラビ澱粉、ハス澱粉、ヒシ
澱粉)、物理的変性澱粉(α-澱粉、分別アミロース、
湿熱処理澱粉等)、酵素変性澱粉 (加水分解処理澱
粉、酵素分解デキストリン、アミロース等)、化学分解
変性澱粉(酸処理澱粉、酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉
等)、化学変性澱粉誘導体(エステル化澱粉、エーテル
化澱粉、カチオン化澱粉、架橋澱粉等)などが用いられ
る。なお、化学変性澱粉誘導体のうちエステル化澱粉と
しては酢酸エステル澱粉、コハク酸エステル化澱粉、硝
酸エステル化澱粉、リン酸エステル化澱粉、尿素リン酸
エステル化澱粉、キサントゲン酸エステル化澱粉、アセ
ト酢酸エステル化澱粉など、エーテル化澱粉としては、
アリルエーテル化澱粉、メチルエーテル化澱粉、カルボ
キシメチルエーテル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル
化澱粉、ヒドロキシプロピルエーテル化澱粉など、カチ
オン化澱粉としては、澱粉と2、3−エポキシプロピル
トリメチルアンモニウムクロライドの反応物など、架橋
澱粉としては、ホルムアルデヒド架橋澱粉、エピクロル
ヒドリン架橋澱粉、リン酸架橋澱粉、アクロレイン架橋
澱粉などが挙げられる。
【0009】このような澱粉の中でも糊化澱粉の粘度が
低いほど溶融成形が容易に行えることや、価格の点から
トウモロコシ澱粉、酵素変性澱粉、化学変性澱粉が好適
に用いられる。澱粉の粒径としては、平均粒径として、
通常0.1〜100μm、好ましくは1〜10μmであ
る。澱粉の高分子化合物への添加方法としては、溶融樹
脂と澱粉の混練や、樹脂を溶剤に溶解した後、澱粉を溶
液に添加し、直接肥料へスプレーする方法などが挙げら
れる。澱粉の樹脂に対する添加量は、皮膜の生分解性と
溶出制御性を両立させる観点から、通常、樹脂の1〜8
0重量%、好ましくは5〜40重量%である。 (イ)樹脂 被覆材料として樹脂を用いるが、その種類は、特に限定
されない。例として、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニリ
デン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポ
リカーボネート、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル等の熱可塑性
樹脂、アルキド樹脂、フェノ−ル樹脂、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂等の熱硬化性樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹
脂、シリコ−ン樹脂、その他、天然ゴムやSBR,NB
Rなどの合成ゴム、更には、ポリカプロラクトン、ポリ
酪酸、脂肪族ポリエステル、ポリグリコット、ポリビニ
ルアルコ−ル、酸化ポリエチレン、ポリビニルアルコー
ル系樹脂、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキシ
ド、ポリビニルピロリドン等の分解性ポリマ−が挙げら
れる。中でも、透湿性が低いため少量でも溶出防止効果
の高い熱可塑性樹脂が好ましく、ポリエチレンやポリプ
ロピレン等のポリオレフィン樹脂が特に好ましい。これ
らの樹脂は単独でも、2種以上の混合物として用いるこ
とも可能である。 (ウ)その他 以上の2種類の必須成分の他、被覆する目的を損なわな
ければ、他の無機物や有機物を共存させて被覆しても構
わない。例えば、上記の様な透水性の高い樹脂で被覆し
た場合には、溶出性の調整や樹脂の増量等の目的で、タ
ルク、炭酸カルシウム、クレイ、ケイソウ土、シリカ、
金属酸化物、イオウ等の無機質の他、界面活性剤、ワッ
クス、可塑剤等の有機物質を加えても構わない。また、
澱粉以外の、樹脂の生分解を促進する物質、たとえば
鉄、アルミニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウム、亜鉛、マンガン等の有機金属塩、水
酸化物、酸化オイル等を添加する場合もある。 (3)溶剤 前記の被覆材料をコ−ティングする場合、その材料を溶
融させて直接粒状肥料にスプレーする方法と、溶剤に溶
解させその溶液をスプレーする方法、およびプレポリマ
ーをスプレー後、硬化させる方法などがあり、その方法
は特に限定されない。しかしながら、一般に本発明に適
するような高分子化合物は、融点が高く、またその溶融
粘度も高いため工業的には溶融液の直接スプレーコ−テ
ィングに不適であり、溶剤を用いて溶液とし、スプレー
コ−ティングする方法が好ましい。その際、溶剤種は特
に限定されないが、様様な条件を考慮して適宜選択され
る。その判断材料としては、皮膜材料となる高分子化合
物の溶解力、溶解温度、ハンドリング性、回収の容易
さ、毒性、安全性、価格等が挙げられる。例えば、皮膜
材料としてポリオレフィン系樹脂、特に低密度のポリエ
チレンを用いる場合は、ヘキサン、オクタン、トルエ
ン、キシレン、テトラリン等の炭化水素系溶剤、トリク
ロロエチレン、パークロロエチレン等の塩素化炭化水素
系溶剤が好ましい。また、水溶性ポリマ−やエマルジョ
ン樹脂、ラテックスなどで被覆する際は溶剤として水が
用いられる。なお、本発明で使用する糖重合体若しくは
その誘導体の多くはは、これらの溶剤にほとんど溶解し
ないため、懸濁状態でスプレーすることになる。
【0010】溶液の濃度についても特に限定されない。
例えば、濃度を高くすると溶剤の使用量が低減しかつ処
理時間が短くなるので好ましい。また、濃度を低くする
と溶液の粘度が低くなりハンドリング性が良好になる。
ただし、スプレーコーテイングする場合は、使用するス
プレーノズルおよび噴霧圧力に応じ、適当な噴霧状態が
得られる粘度になるよう濃度を調整する必要がある。粘
度としては、通常0.5〜100cP、好ましくは10
〜50cPである。具体的な例を挙げると、皮膜材料と
して低密度ポリエチレンを用い、溶剤としてパークロロ
エチレンを用いる場合、溶液の濃度は通常1〜12重量
%、好ましくは3〜10重量%である。また、一般に高
分子化合物は冷時には、溶剤難溶性のものが多いため、
溶解するには通常加熱攪伴が必要である。 (4)被覆装置 本発明に適用できる被覆装置としては、粒状物質を混合
攪伴し、かつ気流と十分接触せしめる構造、機能を持っ
た装置であれば特に限定されない。混合攪伴方式で分類
すると、攪伴翼を用いて混合攪伴するタイプの装置とし
ては、例えば、ヘンシェルミキサーやナウターミキサー
等が挙げられる。装置自身の運動に付随して粒状物質を
攪伴するものとしては、回転ドラム式コーター(特開昭
52−61216号公報)、回転パン式コーター(特開
平5−85873号公報)、回転落下式コーター(特開
平5−139376号公報,特開平5−185612号
公報,特開平5−342527号公報)などが挙げられ
る。また、振動力で攪伴する振動流動装置(特開平1−
245847)は、大量の粒状物質を激しく攪伴できる
ので好ましい。気力で攪伴するタイプとしては、粒子を
吹き飛ばして循環混合するワースター型または噴流層型
コーター、粒子を浮遊流動させる方式として、流動層型
コーター(特公平4−61840号公報)などが挙げら
れる。被覆溶液の粒状物質への添着は、通常、一流体も
しくは二流体スプレーノズルを用い、攪伴粒子中の適切
な位置に噴霧することによって行う。また溶剤除去は上
述の通り熱気流で行うが、そのガスとしては、空気のほ
かに、安全面から窒素、炭酸ガスなどの不活性気体も使
用できる。 (5)スプレーノズル スプレーノズルの口径は、液を噴霧するノズルの先端部
分の孔の大きさであり、液をガスの噴出力で噴霧化する
二流体ノズルの場合は通常、孔は円形で、この場合口径
はその内側の直径である。一方、液自体の噴出圧力で噴
霧化する形式の一流体ノズルの場合、孔は円形ではな
く、一般的に使われるオリフィス径を口径とする。これ
まで述べたとおり、懸濁液を安定的にスプレーするため
には、このノズル口径を0.9〜3.0mm、好ましく
は1.0〜2.5mmとする。これより口径が細いと、
ノズル先端部分で澱粉等の粒子の閉塞が起こりやすく、
安定、継続的に懸濁液をスプレーすることができない。
本発明者らの観察によると、通常、本発明に用いるよう
なコーティング液に懸濁している澱粉等の1次粒子は、
ノズル口径に比べ1/100以下の大きさであるが、液
の流れる管路がノズル先端部分でしぼられているため、
その直前で液の流速が減少し滞留が起こり、その結果、
澱粉等の粒子が管路内で凝集し、ノズル先端部分で閉塞
を発生すると考えられる。一方、ノズル口径が3.0m
mより大きくなると、スプレー液滴径が大きくなるため
肥料粒子の添着した溶剤の乾燥速度が遅くなり、その結
果、肥料粒子の凝集が発生し、コーティング肥料の品質
が悪化するという問題がある。 (6)製造方法 溶剤に(2)で述べた被覆材料を溶解させ、被覆材溶液
を調製する。一方、原料の粒状肥料を(4)の被覆装置
に仕込み、熱風により品温を通常30〜100℃、好ま
しくは40から80℃に保ちながら、スプレーノズルを
利用して被覆材溶液を噴霧することによりコーティング
を行う。なお、ここでいう品温とは、噴霧されている状
態の肥料粒子集団に直接、温度検出端子を挿入して測定
される温度をいう。この品温の調整、保持は、溶剤を除
去する熱風で行う。熱風の温度は、当然ながら、品温以
上必要であり、通常50〜150℃である。その流速
は、溶剤除去速度、品温および粒子の流動状態などを勘
案して決定される。被覆材料の添着量(被覆率)は、原
料の粒状肥料に対し、通常3〜20重量%、好ましくは
5〜15重量%である。皮膜の厚みでみると、通常10
〜200μm、好ましくは30〜150μmである。ま
た、スプレーコーテイングの時間は、被覆溶液濃度、噴
霧速度、被覆率等により決められるが、通常0.1〜1
0時間、好ましくは0.2〜3時間である。コーティン
グ終了後は、そのままコーティング装置から肥料を抜き
出すことにより被覆肥料を得ることができる。
【0011】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。 実施例1 (1)コーティング溶液の調整 皮膜材料として低密度ポリエチレン(密度0.919、
メルトフローレート22、融点107℃)90重量部
と、とうもろこし澱粉10重量部を溶融混合して得られ
た樹脂を用いた。これを溶剤のパークロロエチレンに5
重量%の濃度になるように85℃で溶解させ、コーティ
ング溶液とした。この際、澱粉は、溶剤に溶解せず、懸
濁状態となった。 (2)コ−ティング コ−ティング装置として、図1に示す撹拌転動流動層型
のスパイラフローSFC5型(フロイント産業製)を用
いた(内径0.26m)。原料肥料として平均粒径2.
5mmの粒状尿素10kgを装置に仕込み、温度80℃
の空気を500Nm3/hの流量で吹き込んで尿素粒子
を流動させた。次に、流動床面からの高さ40cmの位
置に設置したスプレーノズルから、上記(1)のコーテ
ィング溶液を定量ポンプを用いて30kg/hの流量で
40分間スプレーした。スプレー時間は、下記(4)の
被覆率が10%となる量のコーティング溶液を供給する
時間とした。 (3)スプレーノズル 上記(2)のスプレーノズルとして、口径0.9mmの
外部混合型の2流体ノズルを用いた。2流体ノズルの場
合は、適当な流量のノズルエアを液と同時に供給した。 (4)得られたコーティング肥料の品質評価 コーティング終了後、得られたコーティング肥料を4m
mの篩いでふるい、ふるい下のものにつき、被覆率(原
料尿素に対する皮膜の重量%)と団粒化率(2粒以上が
凝集、接着した形態の団粒粒子の重量%)を測定した。
被覆率は、コーティング肥料10gを粉砕して、中の尿
素のみを水で溶解除去し、残った皮膜の重量を測定する
ことにより算出した。団粒化率は、20g中の団粒を目
視で選別し、その重量を測定することで算出した。スプ
レーは40分間安定的に噴霧でき、得られたコーティン
グ肥料の被覆率は、9.9%、団粒化率は1.2%で良
好であった(表−1参照)。 実施例2〜4 実施例1において、口径1.2、2.2、および2.8
mmの2流体スプレーノズルに置き換え、その他の条件
は同じでコーティングを行った。その結果を表−1にま
とめたが、いずれもスプレー状態は安定しており、良好
なコーティング肥料が得られた。 比較例1 実施例1において、口径0.7mmの2流体ノズルを用
い、その他は同じ条件でコーティングを行ったところ、
スプレー開始10分後に噴霧が停止した。ノズルを外し
て点検したところ、ノズル先端部で澱粉粒子の固まりが
閉塞していることが観察された(表−1参照)。 比較例2、3 実施例1において、口径0.79および0.66mmの
1流体ノズルを用い、その他は同じ条件でコーティング
を行ったところ、それぞれ、スプレー開始25、5分後
に噴霧が停止した。ノズルを外して点検したところ、ノ
ズル先端部で澱粉粒子の固まりが閉塞していることが観
察された(表−1参照)。 比較例4 実施例1において、口径3.5mmの2流体スプレーノ
ズルに置き換え、その他の条件は同じでコーティングを
行った。その結果、スプレー状態は安定しており40分
間噴霧できたが、得られたコーティング肥料のなかに
は、凝集粒子が多数みられ、団粒化率は22%と高かっ
た(表−1参照)。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、(ア)糖重合体若しく
はその誘導体と(イ)樹脂からなる皮膜を有する被覆粒
状肥料を、安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1の肥料のスプレーコーテイ
ングに用いた撹拌転動流動層型コーテイング装置の概念
図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状肥料の表面に、(ア)糖重合体若し
    くはその誘導体と(イ)樹脂を含む液を、口径0.9m
    mから3.0mmのノズルを用いてスプレーコーテイン
    グすることを特徴とする被覆粒状肥料の製造方法。
  2. 【請求項2】 糖重合体若しくはその誘導体が、樹脂の
    1〜80重量%であることを特徴とする請求項1の被覆
    粒状肥料の製造法。
  3. 【請求項3】 液の粘度が0.5〜100cPであるで
    あることを特徴とする請求項1又は2の被覆粒状肥料の
    製造法。
  4. 【請求項4】 糖重合体若しくはその誘導体が、澱粉若
    しくはその誘導体であることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかの被覆粒状肥料の製造法。
JP10013846A 1998-01-27 1998-01-27 被覆粒状肥料の製造方法 Withdrawn JPH11209190A (ja)

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