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JPH11199775A - 高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物、その製造方法および高電圧電気絶縁体 - Google Patents

高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物、その製造方法および高電圧電気絶縁体

Info

Publication number
JPH11199775A
JPH11199775A JP36954597A JP36954597A JPH11199775A JP H11199775 A JPH11199775 A JP H11199775A JP 36954597 A JP36954597 A JP 36954597A JP 36954597 A JP36954597 A JP 36954597A JP H11199775 A JPH11199775 A JP H11199775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone rubber
parts
rubber composition
weight
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36954597A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Takuma
修 宅萬
Takao Matsushita
隆雄 松下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Corning Toray Silicone Co Ltd filed Critical Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Priority to JP36954597A priority Critical patent/JPH11199775A/ja
Publication of JPH11199775A publication Critical patent/JPH11199775A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性や形状保存性に優れ、硬化後は優れた
電気絶縁性を有し、高電圧電気絶縁性に優れた高電圧電
気絶縁体用シリコーンゴム組成物、その製造方法および
高電圧電気絶縁体を提供する。 【解決手段】 (A)アルケニル基含有オルガノポリシ
ロキサン生ゴム、(B)シリカ微粉末、(C)オルトほ
う酸またはメタほう酸、(D)両末端シラノール基封鎖
シロキサンオリゴマー、(E)水酸化アルミニウム粉末
および(F)硬化剤からなる高電圧電気絶縁体用シリコ
ーンゴム組成物、その製造方法および高電圧電気絶縁
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高電圧電気絶縁体用
シリコーンゴム組成物、その製造方法および高電圧電気
絶縁体に関する。詳しくは、成型性に優れ、良好な電気
特性(体積抵抗率、誘電率、誘電正接、耐トラッキング
性、耐アーク性、耐エロージョン性)を有し高電圧の付
加する電気絶縁体、主に屋外における電気絶縁体用とし
て好適とされるシリコーンゴム組成物、その製造方法お
よび高電圧電気絶縁体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコーンゴム組成物に水酸化ア
ルミニウム粉末を配合した組成物は知られており、この
種の水酸化アルミニウム粉末を多量に配合したシリコー
ンゴム組成物は、硬化して電気特性に優れたシリコーン
ゴム成型品になるということも知られている(特開平5
−12805号公報、特開平7−57574号公報参
照)。しかしこの種のシリコーンゴム組成物は成型性に
劣り、また得られたシリコーンゴム成型品の物理特性が
低いという問題点があった。ここで、成型性について
は、水酸化アルミニウム粉末の配合量を抑えることであ
る程度解決できるものの、水酸化アルミニウム粉末の配
合量を抑えたためにシリコーンゴム組成物の可塑度が低
下する。その結果、形状保持性が低下し大型の成型品を
得ることが困難になる等の問題点があった。また米国特
許第271857号においては、シリコーンゴム組成物
の作業性を改善する新しい方法が提案されている。この
方法によれば、シリコーンゴム組成物にほう酸、ほう酸
無水物(メタほう酸)あるいはほう酸アルキルを添加する
ことにより、シリコーンゴム組成物の可塑度を高め、粘
着性を減少させ、作業性が改善されるとされている。と
ころがこの方法では、結晶性のほう酸やメタほう酸がシ
リコーンゴム組成物中に均一に分散されず、その効果を
十分に発揮することが出来ないという問題点があった。
またこれらの化合物のうち、ほう酸アルキルはシリコー
ンゴム組成物のグリーン強度を一時的に上昇させるが、
経時変化によってその効果は失われ、長期間に渡ってグ
リーン強度は維持されないという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
欠点を解消すべく鋭意研究した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明の目的は成形性や形状保持性に優れ、
硬化後は、優れた電気特性を有し、高電圧電気絶縁性に
優れた高電圧電気絶縁体になり得る高電圧電気絶縁体用
シリコーンゴム組成物、その製造方法および高電圧電気
絶縁体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明は、(A)平均組成式:RaSiO(4-a)/2(式中、Rは置換または非置 換の1価炭化水素基であり、aは1.95〜2.05の数である。)で示され、 1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリ シロキサン生ゴム 100重量部、 (B)シリカ.微粉末 10〜100重量部、 (C)オルトほう酸またはメタほう酸 0.005〜5.00重量部、 (D)式:HO(R2SiO)nH(式中、Rは置換または非置換の1価炭化水素 基であり、nは1〜20の数である。)で示される有機ケイ素化合物 0.5〜20重量部、 (E)水酸化アルミニウム粉末 1〜300重量部 および (F)硬化剤 本発明組成物を硬化させるのに十分な量 からなる高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物、その製造方法および高電圧 電気絶縁体に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】これを説明すると、本発明組成物
に使用される(A)成分のオルガノポリシロキサン生ゴ
ムは、本発明組成物の主成分であり、平均組成式RaS
iO(4-a)/2で示される。式中、Rは置換または非置換
の1価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基などのアルキル基;ビニル基、アリル
基、ブチニル基、ヘキセニル基などのアルケニル基;フ
ェニル基などのアリール基;3,3,3−トリフルオロ
プロピル基、2−フェニルエチル基、2−シアノエチル
基が挙げられる。分子中のRの50モル%以上がメチル
基であることが好ましい。式中、aは1.95〜2.0
5の数である。本成分は1分子中に少なくとも2個のケ
イ素原子結合アルケニル基を有する。このアルケニル基
の結合位置は、側鎖でも末端でもよく、またその両方で
もよい。本成分の分子構造は、直鎖状または一部に分岐
を有する直鎖状である。本成分の重合度は通常、1,0
00〜20,000の範囲である。本成分は単一化合物
でも共重合体でもよく、あるいはこれらの重合体の混合
物でもよい。本成分を構成する単位の具体例としては、
ジメチルシロキサン単位、メチルビニルシロキサン単
位、メチルフェニルシロキサン単位、メチル(3,3,
3−トリフルオロプロピル)シロキサン単位が挙げられ
る。また、本成分の分子末端基としては、トリメチルシ
ロキシ基、シラノール基、ジメチルビニルシロキシ基、
メチルビニルヒドロキシシロキシ基が例示される。この
ようなオルガノポリシロキサン生ゴムとしては、両末端
ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルビニルシロキサン共重合体生ゴム、両末端ジメチル
ビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン生ゴム、
両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビ
ニルシロキサン共重合体生ゴム、両末端メチルビニルヒ
ドロキシシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビ
ニルシロキサン共重合体生ゴム、両末端ジメチルビニル
シロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン・メチルフェニ
ルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生ゴム
が挙げられる。
【0006】本発明組成物に使用される(B)成分のシ
リカ微粉末は、補強性もしくは準補強性充填剤であり、
本発明組成物を硬化させて得られるシリコーンゴムに機
械的強度と可塑性を付与するために必要とされる成分で
ある。このようなシリカ微粉末としてはヒュームドシリ
カ等の乾式法シリカ、沈殿シリカ等の湿式法シリカ等の
補強性シリカ微粉末、石英粉末、けいそう土粉末等の準
補強性シリカ微粉末が挙げられる。本成分としては、粒
子径が50μm以下であり、その比表面積が50m2/g
以上であることが好ましく、100m2/g以上である
ことがより好ましい。更にこれらの表面がジメチルジク
ロロシラン等のオルガノクロルシラン、ヘキサメチルジ
シラザン等のオルガノシラザン、両末端シラノール基封
鎖ジメチルシロキサンオリゴマー等の反応性有機ケイ素
化合物で疎水化されたシリカ微粉末が好ましい。本成分
の配合量は、(A)成分100重量部に対し10〜10
0重量部であり、好ましくは10〜60重量部である。
これは本成分の配合量が少なすぎると高い機械的強度が
得られず、逆に多すぎると(A)成分への配合が困難に
なるためである。
【0007】本発明組成物に使用される(C)成分のオ
ルトほう酸あるいはメタほう酸は、本発明組成物の特徴
をなす成分であり、(D)成分と併用することで、本発
明組成物中に均一に分散しそのグリーン強度を高め、成
形する際の成型性、形状保持性を付与するという働きを
する。本成分の配合量は、(A)成分100重量部に対
して、0.005〜5.00重量部の範囲であり好まし
くは0.01〜1.00重量部の範囲内である。これは
0.005重量部未満であると十分なグリーン強度が得
られず5.00重量部を超えると可塑化戻りが起こり、
また時にはシリコーンゴム成型品から本成分の結晶が析
出して来るという不具合が生じるからである。尚、オル
トほう酸あるいはメタほう酸は単独でも2種類の併用で
も差し支えない。
【0008】本発明組成物に使用される(D)成分の
式:HO(R2SiO)nHで示される有機ケイ素化合物
は、(A)成分〜(D)成分が加熱下に混練される際
に、分子中の水酸基が(C)成分のオルトほう酸あるい
はメタほう酸と部分的に反応し、本発明組成物に均一に
分散することを助ける。本成分の式中、nは1〜20の
数である。これは20を超えると(C)成分を分散させ
る働きが低下するためである。本成分の配合量は0.5
〜20重量部であるが好ましくは0.5〜5.0重量部
の範囲である。20重量部を超えるとグリーン強度の向
上を著しく妨げてしまう。また0.5重量部未満である
と、(C)成分のオルトほう酸あるいはメタほう酸を十
分均一に分散させることが出来なくなる。
【0009】本発明組成物に使用される(E)成分の水
酸化アルミニウム粉末は、本発明組成物の電気絶縁性向
上させるために必須の成分である。ここで、使用される
水酸化アルミニウム粉末の粒子経は、0.1〜100μ
mの範囲内にあるものがより好ましい。本成分の配合量
は、(A)成分100重量部に対して、1〜300重量
部であり、好ましくは30〜200重量部である。これ
は(E)成分の配合量が30重量部より少ないと耐トラ
ッキング性、耐アーク性等の電気絶縁性の発現が不十分
であり、200重量部を超えると硬化物の脆化が激しく
良好なゴム物性が得られないからである。尚、本成分
は、表面がビニルトリメトキシシラン,メチルトリメト
キシシラン,ジメチルジクロロシラン等のオルガノシラ
ン,ヘキサメチルジシラザン等のオルガノシラザン,両
末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサンオリゴマー等
のオルガノシロキサンオリゴマー等の反応性有機ケイ素
化合物で表面処理されたものが好ましい。
【0010】本発明組成物に使用される(F)成分の硬
化剤は、本発明組成物を硬化させるためのものである。
本成分の代表例としては有機過酸化物がある。このよう
な有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、
t−ブチルパーベンゾエイト,オルトーメチルベンゾイ
ルパーオキサイド,メターメチルベンゾイルパーオキサ
イド、t−ブチルパーベンゾエイト、ジクミルパーオキ
サイド、2,5−ジメチル、2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサンが例示される。また、1分子中に3
個以上のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンとヒドロシリレーション反
応触媒との併用がある。ここで、オルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンは架橋剤成分である。即ち、オルガノ
ハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子結合水素
原子がヒドロシリレーション反応触媒の存在下、(A)
成分のケイ素原子結合アルケニル基に付加反応し、その
結果本発明組成物が架橋し硬化に至る。このオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンは1分子中に少なくとも3
個のケイ素原子結合水素原子を有することが必要であ
る。ケイ素原子結合水素原子以外の有機基としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基で例示されるアルキル
基;フェニル基、トリル基で例示されるアリール基;
3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロ
ピル基で例示される置換アルキル基等が挙げられる。こ
のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造と
しては、直鎖状、分岐を含む直鎖状、環状、網目状のい
ずれでもよい。また粘度は特に制限はないが、25℃に
おける粘度が、3〜10,000センチポイズにあるこ
とが好ましい。この成分の配合量は、本組成物中のケイ
素原子結合水素原子のモル数とケイ素原子結合アルケニ
ル基のモル数の比が、(0.5:1)〜(20:1)と
なる量であり、好ましくは(1:1)〜(1:3)とな
る量である。これはこのモル比が0.5未満になると本
発明組成物の硬化が不十分となり、20を越えると水素
ガスが発生して発泡することがあるからである。このよ
うなオルガノハイドロジェンポリシロキサンと併用され
るヒドロシリレーション反応触媒は硬化を促進するため
の触媒であり、ヒドロシリレーション反応を促進する触
媒活性を持つ白金系金属自体、白金系化合物を主成分と
する組成物である。このようなヒドロシリレーション反
応用白金系触媒としては、白金微粉末、塩化白金酸、ア
ルコール変性塩化白金酸、白金とジケトンの錯体、白金
酸とアルケニルシロキサンの錯体、及びこれをアルミ
ナ,シリカ,カーボンブラックなどの担体に担持させた
ものが例示される。本成分の添加量は触媒量であり、ヒ
ドロシリレーション反応触媒の種類により異なり、特に
限定されないが、通常は(A)成分100万重量部に対
して白金系金属自体として1〜150重量部の範囲内で
あり、好ましくは5〜100重量部の範囲内である。
【0011】本発明組成物は、上記した(A)成分〜
(F)成分からなるものであるが、これらの成分に加え
て、シリコーンゴム組成物に添加配合することが周知と
される従来公知の各種添加剤、例えば、非補強性充填
剤、顔料、耐熱剤、難燃剤、内部離型剤、可塑剤等を添
加配合することは、本発明の目的を損なわない限り差し
支えない。ここで、非補強性充填剤としては、マイカ、
タルク、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸カルシウ
ムが例示される。顔料としては、カーボンブラック、ベ
ンガラが例示される。耐熱剤としては、稀土類酸化物、
稀土類水酸化物、セリウムシラノレート、セリウム脂肪
酸塩が例示される。
【0012】本発明のシリコーンゴム組成物は上記した
(A)成分〜(E)成分を加熱下均一に混合し、ついで
冷却後に(F)成分を添加混合することによって容易に
製造される。ここで加熱条件としては、80℃以上であ
ればよいのであるが、特に(C)成分としてオルトほう
酸を使用した場合には、100〜250℃の温度範囲が
好ましく、メタほう酸を使用した場合、あるいはこれら
2種類のほう酸を使用した場合には170〜200℃の
温度条件下で加熱混練することが好ましい。また(A)
成分〜(E)成分を予め80℃未満の温度条件下で混練
して(A)成分〜(E)成分からなる均一なシリコーン
ゴムコンパウンドを造り、しかる後に、80℃以上の温
度条件下で加熱混練することが望ましい。尚、この加熱
混練は上記(C)成分のオルトほう酸またはメタほう酸
を(A)成分と(B)成分を主成分とするシリコーンゴ
ム組成物中に均一に分散させるために必須とされる技術
手段であり、このような加熱混練を行うと、(C)成分
のオルトほう酸またはメタほう酸はシリコーンゴム中に
均一に分散して、その効果を発揮するのである。ここで
これらの成分を混合するための手段としては、シリコー
ンゴム組成物に使用されている従来公知の混合手段が使
用できる。かかる混合装置としては、ニーダーミキサー
や2軸連続混練押出機、2本ロール等が挙げられる。
【0014】本発明組成物を硬化させるには、上記のよ
うに得られた(A)成分〜(E)成分からなるシリコー
ンゴムコンパウンドに(F)成分の硬化剤を添加配合し
加熱することでその硬化物が得られる。硬化剤として有
機過酸化物を使用した場合は、この有機過酸化物の分散
温度以上の温度条件下で、例えば、130〜200℃の
温度条件下で加熱し硬化させればよい。また、オルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリレーション
反応触媒を使用した場合は、70〜200℃の温度条件
下で加熱し硬化させればよい。本発明のシリコーンゴム
組成物の成形方法としては、圧縮成形、押出成形などの
従来公知の成形方法を目的に応じて適宜選択すればよ
い。
【0015】以上のような本発明組成物は、成形性と形
状保存性に優れ、硬化後は電気絶縁特性に優れ、特に高
電圧電気絶縁性に優れているので、かかる特性が要求さ
れる用途、特に屋外で使用される高電圧電気絶縁体を製
造するためのシリコーンゴム組成物として好適に使用さ
れる。
【0016】
【実施例】次に、本発明を実施例にて説明する。実施例
中、部とあるのは重量部のことであり、粘度は25℃に
おける測定値である。実施例中、可塑度、物性、耐トラ
ッキング性の測定は次に示す方法に従っていった。
【0017】○可塑度の測定 シリコーンゴムベースコンパウンドを2CC計量し、5k
gの荷重を3分間かけ、その圧縮度合いを測定した。可
塑度はその圧縮された後の厚み(mm)を100倍した
数値として表にした。即ち、可塑度が高い材料ほど、変
形しにくく形状保持性に優れる。
【0018】○シリコーンゴムの物性の測定 JIS K 6301加硫ゴムの物理特性測定方法に規
定された方法に準じて測定した。即ちシリコーンゴム組
成物を170℃で10分間の加熱条件下で圧縮成形し、
厚さ2mmのシリコーンゴムシートを成形した。このシ
リコーンゴムシートの機械的強度をJIS K 630
1に規定する方法に従って測定した。
【0019】○耐トラッキング性の測定 耐トラッキング性試験は、IEC.publ.587法
に準じて日立化成工業(株)製、HAT−520型を用
いて行った。試験電圧は3.5kVであった。測定結果
を示した表中の判定A及び判定Bは、前者は、試験片を
通して高圧回路を流れる電流が60mAを越えるまでの
時間であり、後者は試験片の表面上に下部電極から25
mmの位置につけたマークにトラッキングが到達した時間
である。
【0020】
【実施例1】ジメチルシロキサン単位99.87モル%
とメチルビニルシロキサン単位0.13モル%からな
り、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジ
メチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生
ゴム(重合度5000)100部と、表面がジメチルジ
クロロシランで処理された比表面積220m2/gのヒュ
ームドシリカ25部、オルトほう酸を0.05部、粘度
30センチポイズの両末端シラノール基封鎖ジメチルポ
リシロキサンオリゴマー4.5部をニーダーミキサーに
投入し均一に混合した。次いでこの混合物を175℃で
60分間の条件下で加熱混練した。次いで水酸化アルミ
ニウム粉末(昭和電工製、商品名:ハイジライトH42
M、平均粒子径:1μm)100部をニーダーミキサー
により均一に混合してシリコーンゴムコンパウンドを調
製した。このコンパウンドの可塑度を調製した。このコ
ンパウンド100部に対して、2本ロール上で、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
サン50重量%とシリコーンオイル50重量%からなる
ペースト0.8部を添加し、均一に混練してシリコーン
ゴム組成物を調製した。次いで上記で得られたシリコー
ンゴム組成物を10分/170℃プレス加硫し2mmの
シリコーンゴムのシートを成型した後、電気特性、耐水
性の測定を行った。その結果を表1に示した。
【0021】
【実施例2】ジメチルシロキサン単位99.87モル%
とメチルビニルシロキサン単位0.13モル%からな
り、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジ
メチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生
ゴム(重合度5000)100部と、表面がジメチルジ
クロロシランで処理された比表面積220m2/gのヒュ
ームドシリカ25部、オルトほう酸0.05部、粘度3
0センチポイズの両末端シラノール基封鎖ジメチルポリ
シロキサン4.5部、水酸化アルミニウム粉末(昭和電
工製、商品名:ハイジライトH42M、平均粒子径:1
μm)100部をニーダーミキサーに投入して混合し
た。次いでこの混合物を175℃で60分間の条件下で
加熱混練してシリコーンゴムコンパウンドを調整した。
このベースコンパウンド100部に対して、2本ロール
上で、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン50重量%とシリコーンオイル50重
量%からなる0.8部を添加し、均一に混練してシリコ
ーンゴム組成物を調製した。次いで上記で得られたシリ
コーンゴム組成物を10分/170℃の条件下にプレス
加硫し厚さ2mmのシリコーンゴムのシートを成型した
後、その特性を実施例1と同様にして測定した。
【0022】
【比較例1】実施例1においてオルトほう酸を添加混合
しなかった以外は、実施例1と同様にしてシリコーンゴ
ム組成物を調製した。次いで上記で得られたシリコーン
ゴム組成物を10分/170℃プレスの条件下に加硫し
厚さ2mmのシリコーンゴムのシートを成型した後、そ
の特性を実施例1と同様にして測定した。
【0023】
【表1】
【0023】
【実施例3】ジメチルシロキサン単位99.87モル%
とメチルビニルシロキサン単位0.13モル%からな
り、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジ
メチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生
ゴム(重合度5000)100部、表面がジメチルジク
ロロシランで処理された比表面積220m2/gの乾式シ
リカ25部、オルトほう酸0.05部、粘度30センチ
ポイズの両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサ
ン4.5部をニーダーミキサーに投入し均一に混合し
た。次いでこの混合物を175℃で60分間の条件下で
加熱混練した。次いで表面をビニルトリメトキシシラン
で処理した水酸化アルミニウム粉末(昭和電工製、商品
名:ハイジライトH42STV、平均粒子径:1μm)
100部を投入してシリコーンゴムベースを調製した。
このコンパウンド100部に対して、2本ロール上で、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサンの50重量%とシリコーンオイル50重量
%からなるペースト状硬化剤0.8部を添加し、均一に
混練してシリコーンゴム組成物とした。次いで上記で得
られたシリコーンゴム組成物を10分/170℃の条件
下プレス加硫し厚さ2mmのシリコーンゴムのシートを
成型した後、電気特性、耐水性の測定を行った。その結
果を表2に示した。
【0024】
【実施例4】ジメチルシロキサン単位99.87モル%
とメチルビニルシロキサン単位0.13モル%からな
り、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジ
メチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生
ゴム(重合度5000)100部と、表面がジメチルジ
クロロシランで処理された比表面積220m2/gのヒュ
ームドシリカ25部、オルトほう酸0.05部、粘度3
0センチポイズの両末端シラノール基封鎖ジメチルポリ
シロキサン4.5部、表面をビニルトリメトキシシラン
で処理した水酸化アルミニウム粉末(昭和電工製、商品
名:ハイジライトH42STV、平均粒子径:1μm)
100部をニーダーミキサーに投入して均一に混合し
た。次いでこの混合物を175℃で60分間の条件下で
加熱混練してシリコーンゴムコンパウンドを調整した。
このコンパウンド100部に対して、2本ロール上で、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン50重量%とシリコーンオイル50重量%
からなるペースト状硬化剤0.8部を添加し、均一に混
練してシリコーンゴム組成物と調製した。次いで上記で
得られたシリコーンゴム組成物を10分/170℃にプ
レス加硫し厚さ2mmのシリコーンゴムのシートを成型
した後、その特性を実施例1と同様にして測定した。そ
の結果を表2に示した。
【0025】
【比較例2】実施例3においてオルトほう酸を添加混合
しなかった以外は、実施例3と同様にしてシリコーンゴ
ム組成物を調製した。次いで上記で得られたシリコーン
ゴム組成物を10分/170℃の条件下プレス加硫し厚
さ2mmのシリコーンゴムのシートを成型した後、その
特性を実施例1と同様にして測定した。
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明の高電圧絶縁体用シリコーンゴム
組成物は、上記した(A)成分〜(F)成分からなり、
特に(C)成分のオルトほう酸またはメタほう酸と(D)
成分の式:HO(R2SiO)nH(式中、Rは置換また
は非置換の1価炭化水素基であり、nは1〜20の数で
ある。)で示される有機ケイ素化合物を含有しているの
で、成型性や成形保持性に優れ、高電圧電気絶縁性に優
れるという特徴を有する。また、その製造方法にかかる
高電圧電気絶縁体を生産性よく製造し得るという特徴を
有する。また、かかるシリコーンゴム組成物を硬化して
なる電気絶縁体は高電圧電気絶縁性に優れているという
特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01B 3/46 H01B 3/46 D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)平均組成式:RaSiO(4-a)/2(式中、Rは置換また は非置換の1価炭化水素基であり、aは1.95〜2.05の数である。)で示 され、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガ ノポリシロキサン生ゴム 100重量部、 (B)シリカ微粉末 10〜100重量部、 (C)オルトほう酸またはメタほう酸 0.005〜5.00重量部、 (D)式:HO(R2SiO)nH(式中、Rは置換または非置換の1価炭化水素 基であり、nは1〜20の数である。)で示される有機ケイ素化合物 0.5〜20重量部、 (E)水酸化アルミニウム粉末 1〜300重量部 および (F)硬化剤 本発明組成物を硬化させるのに十分な量 からなる高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (E)成分がオルガノシラン、オルガノ
    シロキサンおよびオルガノシラザンからなる群から選ば
    れる有機ケイ素化合物で表面処理されたものである請求
    項1記載の高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 (A)、(B)、(C)、(D)および
    (E)成分を80℃以上の温度条件下で加熱混練するこ
    とを特徴とする請求項1記載の高電圧電気絶縁体用シリ
    コーンゴム組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 (A)、(B)、(C)および(D)成
    分を80℃未満の温度条件下で混練した後、(E)成分
    を配合し、80℃以上の温度条件下で加熱混練し、次い
    で(F)成分と混合することを特徴とする請求項1記載
    の高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1の高電圧電気絶縁体用シリコー
    ンゴム組成物の硬化物からなる高電圧電気絶縁体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001181505A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd シリコーンゴム組成物

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