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JPH11179376A - 銀を含有する植物の鮮度保持剤の廃液の処理方法 - Google Patents

銀を含有する植物の鮮度保持剤の廃液の処理方法

Info

Publication number
JPH11179376A
JPH11179376A JP37010697A JP37010697A JPH11179376A JP H11179376 A JPH11179376 A JP H11179376A JP 37010697 A JP37010697 A JP 37010697A JP 37010697 A JP37010697 A JP 37010697A JP H11179376 A JPH11179376 A JP H11179376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver
waste liquid
freshness preserving
preserving agent
treating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP37010697A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Okuhama
良明 奥濱
Takao Takeuchi
孝夫 武内
Keigo Obata
惠吾 小幡
Kyoko Hisayoshi
京子 久芳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa Kasei Kenkyusho KK
Original Assignee
Daiwa Kasei Kenkyusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa Kasei Kenkyusho KK filed Critical Daiwa Kasei Kenkyusho KK
Priority to JP37010697A priority Critical patent/JPH11179376A/ja
Publication of JPH11179376A publication Critical patent/JPH11179376A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 植物の鮮度保持剤の廃液を、安全、安易、か
つ低コストで確実に処理する方法を開発し、廃液中の銀
による環境汚染問題を解決する。 【解決手段】 廃液に含まれる銀イオンを電気化学的手
法によって還元し、金属銀として析出させて除去する、
及び(又は)廃液中で錯体を形成して溶解している銀イ
オンの錯平衡を移動させることによって該廃液から銀を
除去するものである。すなわち、(1)銀よりも卑な金
属を廃液と接触させて廃液中の銀を置換析出させる。
(2)還元剤を添加することによって廃液中の銀を還元
析出させる。(3)陰極及び陽極を廃液中に配置して電
流を通じ、廃液中の銀を電解析出させる。(4)廃液の
pHを3以下の酸性に移動させることによって、銀イオ
ンを除去する方法、(5)廃液に含有されている錯化剤
との安定度定数が銀よりも大きい金属イオンを添加する
ことによる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銀を含む切花等の植
物の鮮度保持剤の廃液の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】切花等の植物の鮮度を保持する方法とし
て、エチレンの作用を阻害する効果に優れた銀を含んだ
溶液に切り口を浸漬する処理方法が広く利用されてお
り、一般にはチオ硫酸銀の溶液が利用されており、ST
S処理と呼ばれている。また、該溶液の安定性や鮮度保
持効果を向上させるために多くの研究が行われ、また特
許出願されて開示されている。
【0003】しかしながら使用済みの処理液の廃液中に
は少量ではあるが重金属である銀が残留しており、環境
保全の観点から問題とされている。これら切花等の植物
の鮮度保持処理は当然のこととして該植物の産地で行わ
れ、そのような産地は一般に農業地域であり、下水道施
設及び下水処理場が完備していない地域であることが多
く、使用済み廃液は田圃、河川等に直接流入することが
ある。銀は毒性が特別に強い金属ではなく、また、該処
理に使用される溶液の銀濃度は低く、また全国で該目的
に使用される銀の量は、その他の目的に使用される銀の
量に比較するとごくわずかに過ぎないけれども、未処理
のまま廃棄されることには環境保護の観点から問題があ
ると考えざるを得ない。
【0004】鮮度保持剤として使用されている銀の溶液
は、使用されている場所が工場ではなく、農家であるた
め、また、処理量がごくわずかに過ぎないことから、廃
液処理のための大掛かりな設備を設置することはでき
ず、また、複雑な処理工程を必要とする処理プロセスは
実用的ではない。さらに、該鮮度保持処理に使用されて
いる溶液は、一般にチオ硫酸イオン或いはその他の錯化
剤で錯化されており、さらに安定化のため種々の錯化剤
が併用添加されていることも多く、重金属の廃水処理に
一般に用いられる中和沈降法では沈殿の生成が困難で、
完全な廃液処理ができない。また、イオン交換樹脂或い
はイオン交換膜等による方法は簡便ではあるが、コスト
が高く、また、樹脂の再生が面倒であり農家には適さな
い。
【0005】さらに、例えば、硫化ナトリウムを添加し
て硫化銀の沈殿を生成させて銀を除去処理しようとする
等の方法が試みられているが、処理廃液はかえって強い
アルカリ性となり、田圃や河川にかえって悪影響を及ぼ
す結果となる。上述した状況の中で、現在までに適切な
処理方法は報告又は開発されておらず、その結果、該鮮
度保持溶液の廃液処理は事実上行われていないのが現状
であり、適切な廃液の処理方法の開発が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決し、
安全、安易、かつ低コストで確実に銀を含有した植物の
鮮度保持剤の廃液の処理が行える方法を開発することを
本発明の課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の切花等の植物の
鮮度保持剤の廃液の処理方法は、該廃液に含まれる銀イ
オンを電気化学的原理によって還元し、該廃液から金属
銀として析出させて除去しようとする方法、並びに該廃
液中で錯体を形成して溶解している銀イオンの錯平衡を
移動させることによって該廃液から銀を除去しようとす
る方法である。
【0008】すなわち、上述の電気化学的手法に属する
方法は、(1)銀よりも卑な金属を廃液と接触させて廃
液中の銀を置換析出させ、廃液中に溶解している銀イオ
ンを除去する方法、(2)還元剤を添加することによっ
て廃液中の銀を還元析出させ、廃液中に溶解している銀
イオンを除去する方法、及び(又は)(3)陰極及び陽
極を廃液中に配置して電流を通じ、廃液中の銀を電解析
出させることによって、廃液中に溶解している銀イオン
を除去する方法であり、錯平衡を移動させる手法に属す
る方法は、(4)廃液のpHを3以下の酸性に移動させ
ることによって、銀と錯化剤との錯形成を抑制し、廃液
中に溶解している銀イオンを除去する方法、及び(又
は)(5)該鮮度保持剤溶液に含有されている錯化剤と
の安定度定数が銀よりも大きい金属イオンを添加するこ
とによって、錯体の金属イオンを交換させ、廃液中に溶
解している銀イオンを除去する方法であり、該方法をそ
れぞれ単独又は組み合わせて行うことにより、安全、安
易、かつ低コストで確実に植物の鮮度保持剤の廃液の処
理を行うことが可能となり、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】
【発明の実施の形態】即ち、本発明の第1の態様は、銀
化合物を含有する植物の鮮度保持剤の廃液の処理を行う
に際して、銀よりも卑な金属を廃液と接触させて廃液中
の銀を置換析出させ、廃液中に溶解している銀イオンを
除去することを特徴とする植物の鮮度保持剤の廃液の処
理方法である。
【0010】本発明の第1の態様においては、亜鉛、
錫、アルミニウム、鉄及び(又は)銅或いはそれらを含
む合金等の銀よりも卑な金属が好適に用いられる。毒
性、入手の容易さ、取り扱いの容易さ、価格などの観点
から、鉄及び(又は)アルミニウムが最も好適に用いら
れる。
【0011】該金属はどのような形状で用いてもかまわ
ず、形状を特に限定されない。即ち、粉末状、粒状、線
状、板状、箔状及び(又は)切り粉状等いずれの形状の
ものも用いることができる。誰にでも容易に入手できる
市販品として、スチールウール等を利用してもよい。
【0012】銀化合物を含有する植物の鮮度保持剤の廃
液の処理を行うに際して、銀よりも卑な上記のような金
属を廃液と接触させるが、粉末状、粒状等の形状の場合
には該廃液中に投入すればよく、また、線状、板状の場
合には、その全てを該廃液に浸漬してもよく、或いは、
それらの一部を該廃液に浸漬する方法を用いてもよい。
さらに、容器そのものを銀よりも卑な金属として利用
し、廃液を入れる容器として例えば鉄製の容器を利用す
ることによって、該廃液と接触した容器の内壁に銀を置
換析出させてもよい。
【0013】また、粉末状、粒状、線状、板状、箔状及
び(又は)切り粉状の亜鉛、錫、アルミニウム、鉄及び
(又は)銅或いはそれらを含む合金を、紙、布、不敷布
又は微細な穴のあいたプラスチックの袋状又は箱状の容
器に収納し、これをそのまま該廃液に投入して、置換析
出した銀の回収を容易に行えるようにすることもでき
る。
【0014】本発明の第2の態様は、銀化合物を含有す
る植物の鮮度保持剤の廃液の処理を行うに際して、還元
剤を添加することによって廃液中の銀を還元析出させ、
廃液中に溶解している銀イオンを除去することを特徴と
する植物の鮮度保持剤の廃液の処理方法である。
【0015】本発明の第2の態様においては、還元剤と
して公知の化合物、例えば、次亜リン酸、水素化ホウ
素、ヒドラジン、例えばホルマリン等のアルデヒド類、
例えばブドウ糖、酒石酸、アスコルビン酸等の糖類又は
ヒドロキシカルボン酸類及びそれらの塩等が好適に用い
られる。また、低い酸化状態の金属のイオンが溶液中で
銀を還元し、自身は高い酸化状態に変化する型の還元
剤、例えば、2価の鉄、2価の錫、3価のチタン等を含
む化合物を用いることもできる。
【0016】本発明の第3の態様は、銀化合物を含有す
る植物の鮮度保持剤の廃液の処理を行うに際して、陰極
及び陽極を廃液中に配置して電流を通じ、廃液中の銀を
電解析出させることによって、廃液中に溶解している銀
イオンを除去することを特徴とする植物の鮮度保持剤の
廃液の処理方法である。
【0017】陰極の材質は、銀を析出させるに必要な電
流が流れるに十分な電導性があり、有害な成分が該鮮度
保持剤溶液に実用上問題となる以上に溶解しないもので
ありさえすれば、特に材質を限定する必要はなく、金属
及び(又は)カーボンが好適に用いられる。
【0018】陽極の材質は、銀を析出させるに必要な電
流が流れるに十分な電導性があり、有害な成分が該鮮度
保持剤溶液に実用上問題となる以上に溶解しないもので
ありさえすればよいが、不溶性陽極であるチタン、白金
被覆チタン、カーボン、ステンレス鋼などが特に好適に
用いられる。さらに、金属製の廃液容器を用いて、容器
そのものを陰極又は陽極の一方として用いることもでき
る。
【0019】環境に有害な成分でなければ、廃液処理の
上からは陰極又は陽極はその一部が溶解しても構わず、
例えば鉄の極板を用いて、実質的に鉄の化学的溶解によ
る置換析出と電流を通じることによる電解析出を同時に
生じせしめても構わない。
【0020】陰陽両極を通じて供給する電流は、一般に
直流が用いられるが、完全な直流である必要はなく、実
質的に銀の析出が継続する波形でありさえすれば、例え
ば半波波形の如きリプルの大きい直流であってもよい。
したがって、直流電源として例えばバッテリーやめっき
用の整流器から得られる電流のような良好な波形の直流
を用いることができるのはもちろんのことであるが、例
えば家庭用の安価なACアダプターのようなものを用い
ることもできる。
【0021】上述の3つの態様は、処理操作は異なる
が、いずれも銀の電気化学的還元にその基礎をを置くも
のであり、それら態様をそれぞれ単独で用いてもよい
が、2つ若しくは3つの態様を組み合わせて用いてもよ
い。
【0022】本発明の第4の態様は、銀化合物を有する
植物の鮮度保持剤の廃液の処理を行うに際して、該廃液
のpHを3以下にすることによって、廃液中に溶解して
いる銀イオンを除去することを特徴とする植物の鮮度保
持剤の廃液の処理方法である。
【0023】銀化合物を含有する植物の鮮度保持剤の廃
液の処理において、溶液のpHを低くすることによって
銀を処理しようとする試みはこれまでになかった。しか
しながら、銀イオンは他の金属イオンに比較して一般に
錯化剤、特に有機錯化剤との錯形成の安定度定数は大き
くないので、本発明の発明者らは、このような錯体の場
合、溶液のpHを低くすることによって錯体は一層不安
定になり易いはずであるという考えのもとに鋭意検討し
た結果、溶液のpHを3以下に保つことによって、廃液
中に溶解している銀イオンを除去することが可能である
ことを見いだした。
【0024】本発明の第4の態様において溶液のpHを
低くするためには、公知の酸がいずれも単独又は組み合
わせて利用できる。即ち、例えば、硫酸、塩酸、リン
酸、硝酸等の鉱酸、例えば、メタンスルホン酸、2−プ
ロパノールスルホン酸、フェノールスルホン酸等の有機
スルホン酸、さらに例えば、酢酸、シュウ酸、クエン酸
等の有機カルボン酸等が好適に用いられる。
【0025】酸による処理の後には、通常、上澄み液又
は濾過した濾液を放流するが、放流の前にアルカリを添
加してpHを中性に戻すことが望ましい。この際には、
水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のようなア
ルカリ性を示す公知の化合物が適宜単独又は組み合わせ
て好適に用いられる。
【0026】該処理においては、pHを3以下にするこ
とが条件であるが、一般に、pHを低くするほど銀錯体
は不安定になり、廃液中の銀を除去し易くなる。しかし
ながら、酸性を強くすればするほど、処理の後に溶液を
中性に戻すために多量のアルカリを必要とするようにな
るので、pHが概ね2.5〜1の範囲で処理するほうが
好都合である。
【0027】本発明の第5の態様は、銀化合物を含有す
る植物の鮮度保持剤の廃液の処理を行うに際して、該鮮
度保持剤溶液に含有されている錯化剤との安定度定数が
銀よりも大きい金属イオンを添加することによって、廃
液中に溶解している銀イオンを除去することを特徴とす
る植物の鮮度保持剤の廃液の処理方法である。
【0028】該処理方法においては、金属イオンとし
て、第2鉄イオン、マグネシウムイオン、アルミニウム
イオン等が好適に用いられ、適宜単独又は混合して用い
られる。第1鉄イオンを添加して放置すると第2鉄イオ
ンに酸化され、該効果を示すようになるので、第1鉄イ
オンの形で添加することもできる。また、これらの金属
イオンは、通常は硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩等の
公知の塩を適宜単独又は組み合わせて用いることができ
る。
【0029】該処理方法においても溶液のpHが低下す
る場合には、第4の態様において用いられるごとく、処
理の後にアルカリを添加してpHを中性に戻すことが望
ましい。
【0030】該処理方法においては、例えば硫酸第2鉄
等の添加によって溶液のpHはある程度低下するので、
本発明の第4の態様と現象は類似しているが、酸のみの
添加の場合よりも高いpHにおいても銀は完全に除去さ
れ、単にpHが低くなったことのみによる効果ではな
く、金属イオンの作用によることが明らかである。
【0031】もちろん、金属イオンの添加とpHを低下
させること、即ち、本発明の第4の態様と第5の態様を
組み合わせて処理しても差し支えない。さらに、本発明
の第1〜第3の態様、即ち電気化学的還元方法と、第4
〜第5の態様、即ち、錯体の平衡移動方法を適宜組み合
わせて用いることもできる。
【0032】本発明の植物の鮮度保持剤の廃液の処理方
法は、一般に最も広く用いられているチオ硫酸イオンを
銀の錯化剤とする植物の鮮度保持剤の廃液だけではな
く、その他の錯化剤を銀の錯化剤として用いている植物
の鮮度保持剤の廃液にも用いることができる。
【0033】
【実施例】以下に実施例によって本発明の効果を説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
く、本発明の趣旨に沿って処理条件等は、適宜任意に変
更することができる。
【0034】実施例1 銀濃度として100ppmのチオ硫酸銀溶液をモデル廃
液として、その1リットルに5gの切粉状の鉄粉を投入
し、マグネチックスターラーで撹拌しながら、20時間
放置した。溶液を濾過した後、ICPによってその濾液
中の銀濃度を測定した。銀濃度は0.3ppmまで減少
していた。
【0035】実施例2 銀濃度として10ppmのチオ硫酸銀溶液をモデル廃液
として、その1リットルに1gの粉状の亜鉛粉を投入
し、マグネチックスターラーで撹拌しながら、5時間放
置した。溶液を濾過した後、ICPによってその濾液中
の銀濃度を測定した。銀濃度は定量限界以下まで減少し
ていた。
【0036】実施例3 銀濃度として20ppmのチオ硫酸銀溶液をモデル廃液
として、その1リットルに5gのアルミ箔(クッキング
ホイル)を投入し、マグネチックスターラーで撹拌しな
がら、90時間放置した。溶液を濾過した後、ICPに
よってその濾液中の銀濃度を測定した。銀濃度は0.5
ppmまで減少していた。
【0037】実施例4 銀濃度として20ppmのアセチルシステイン銀溶液を
モデル廃液として、その1リットルに5gの鉄球(直径
約0.5mm)を投入し、マグネチックスターラーで撹
拌しながら、15時間放置した。溶液を濾過した後、I
CPによってその濾液中の銀濃度を測定した。銀濃度は
0.6ppmまで減少していた。
【0038】実施例5 銀濃度として100ppmのチオ硫酸銀溶液をモデル廃
液として、その1リットルに3gの次亜リン酸ナトリウ
ムを投入し、マグネチックスターラーで撹拌しながら、
5時間放置した。ICPによってその上澄み液中の銀濃
度を測定した。銀濃度は定量限界以下まで減少してい
た。
【0039】実施例6 銀濃度として20ppmのアセチルシステイン銀溶液を
モデル廃液として、その1リットルに0.5gの硫酸第
一鉄を投入し、マグネチックスターラーで撹拌しなが
ら、5時間放置した。ICPによってその上澄み液中の
銀濃度を測定した。銀濃度は定量限界以下まで減少して
いた。
【0040】実施例7 銀濃度として20ppmのチオ硫酸銀溶液をモデル廃液
として、その1リットルに表面積0.2dm2の2枚の
白金めっきチタン極板を浸漬し、それぞれを整流器の陰
陽両極に銅線で接続し、マグネチックスターラーで撹拌
しながら、6Vの電圧を印加して100時間放置した。
溶液を濾過した後、ICPによってその濾液中の銀濃度
を測定した。銀濃度は0.02ppmまで減少してい
た。
【0041】実施例8 銀濃度として10ppmのアセチルシステイン銀溶液を
モデル廃液として、その1リットルに表面積0.2dm
2の2枚の白金めっきチタン極板を浸漬し、それぞれを
整流器の陰陽両極に銅線で接続し、マグネチックスター
ラーで撹拌しながら、6Vの電圧を印加して50時間放
置した。その後三塩化チタンの10%水溶液を10ml
添加して1時間撹拌した。濾過した後、ICPによって
その濾液中の銀濃度を測定した。銀濃度は定量限界以下
まで減少していた。
【0042】実施例9 銀濃度として10ppmのアセチルシステイン銀溶液を
モデル廃液として、その1リットルに5%の硫酸10.
7g(純硫酸として約0,214g)を投入した。pH
は2.42を示した。24時間静置後、濾過し、ICP
によってその濾液中の銀濃度を測定した。銀濃度は0.
43ppmまで減少していた。
【0043】実施例10 銀濃度として100ppmのアセチルシステイン銀溶液
をモデル廃液として、その1リットルに0.25gの硫
酸第2鉄を投入した。24時間静置後、濾過し、ICP
によってその濾液中の銀濃度を測定した。銀濃度は定量
限界以下まで減少していた。
【発明の効果】本発明に係る植物の鮮度保持剤の廃液の
処理方法は、安全、安易、かつ低コストで確実に植物の
鮮度保持剤の廃液の処理を行うことを可能とするもので
あり、重金属である銀を含んでいるにもかかわらず、適
切な処理方法がない理由から、未処理のまま廃棄されて
いる植物の鮮度保持剤の廃液の処理が可能となり、植物
の鮮度保持剤の廃液による環境汚染問題を解決するもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久芳 京子 兵庫県明石市二見町南二見21番地の8株式 会社大和化成研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀化合物を含有する植物の鮮度保持剤
    の廃液の処理を行うに際して、銀よりも卑な金属を廃液
    と接触させて廃液中の銀を置換析出させ、廃液中に溶解
    している銀イオンを除去することを特徴とする植物の鮮
    度保持剤の廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】 銀化合物を含有する植物の鮮度保持剤
    の廃液の処理を行うに際して、還元剤を添加することに
    よって廃液中の銀を還元析出させ、廃液中に溶解してい
    る銀イオンを除去することを特徴とする植物の鮮度保持
    剤の廃液の処理方法。
  3. 【請求項3】 銀化合物を含有する植物の鮮度保持剤
    の廃液の処理を行うに際して、陰極及び陽極を廃液中に
    配置して電流を通じ、廃液中の銀を電解析出させること
    によって、廃液中に溶解している銀イオンを除去するこ
    とを特徴とする植物の鮮度保持剤の廃液の処理方法。
  4. 【請求項4】 銀化合物を含有する植物の鮮度保持剤
    の廃液の処理を行うに際して、該廃液のpHを3以下に
    することによって、廃液中に溶解している銀イオンを除
    去することを特徴とする植物の鮮度保持剤の廃液の処理
    方法。
  5. 【請求項5】 銀化合物を含有する植物の鮮度保持剤
    の廃液の処理を行うに際して、該鮮度保持剤溶液に含有
    されている錯化剤との安定度定数が銀よりも大きい金属
    イオンを添加することによって、廃液中に溶解している
    銀イオンを除去することを特徴とする植物の鮮度保持剤
    の廃液の処理方法。
JP37010697A 1997-12-18 1997-12-18 銀を含有する植物の鮮度保持剤の廃液の処理方法 Pending JPH11179376A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000202461A (ja) * 1999-01-11 2000-07-25 Kurita Water Ind Ltd 重金属錯体含有排液の処理方法
JP2012250187A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Kurita Water Ind Ltd セレン含有水の処理方法及び処理装置

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