JPH11171637A - 炭素含有耐火物およびその製造方法 - Google Patents
炭素含有耐火物およびその製造方法Info
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- JPH11171637A JPH11171637A JP9337497A JP33749797A JPH11171637A JP H11171637 A JPH11171637 A JP H11171637A JP 9337497 A JP9337497 A JP 9337497A JP 33749797 A JP33749797 A JP 33749797A JP H11171637 A JPH11171637 A JP H11171637A
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Abstract
火物およびその製造方法を提供する。 【解決手段】耐火性無機骨材および炭素質原料からなる
混合物100重量%と、結合剤として外掛けで平均分子
量が10000以上のフェノール系樹脂粉末を0.1〜
5重量%、平均分子量が200〜800のフェノール系
樹脂粉末を0.1〜2重量%、このフェノール系樹脂粉
末の硬化温度よりも高い軟化点を持つピッチ粉末を10
重量%以下含有し、かつこれらの結合剤の総和が0.3
〜15重量%からなる。
Description
びその製造方法に係わり、特に耐スポーリング性および
耐食性に優れた炭素含有耐火物およびその製造方法に関
する。
有耐火物は、高熱伝導性、溶融スラグに対する濡れ難い
など炭素の有する性質により高耐用性を示すなど優れた
特性を有することから、連続鋳造用ノズル、スライドゲ
ートプレートなどの各種耐火物等に使用されている。
ーボン質、ジルコニア−カーボン質、マグネシア−カー
ボン質などは、その強度が主に結合材として添加する有
機質の液状バインダーの炭化によるカーボンボンドによ
って発現している。それに対し、上記炭素含有耐火物と
同様に連続鋳造に使用される炭素を含有しない耐火物、
例えば高アルミナ質、ジルコニア質、マグネシア質、ス
ピネル質などは、焼成時の受熱過程における粒子間の焼
成によりもたらされるセラミックボンドによりその強度
を発現している。
と比較して結合力が弱く、また、炭化によりカーボンボ
ンドを形成する有機バインターは成形性などの問題か
ら、その適正添加量は3〜10重量%程度であり、十分
なカーボンボンドを形成するのが困難である。
含有耐火物には、結合剤として一般にレゾール型、ノボ
ラック型等の液状フェノール樹脂がそれぞれ単独あるい
は併用して使用されており、さらに強度を発現させるた
め、特開平4−327363号公報、特開平6−279
099号公報に記載されているように紛末フェノール樹
脂を添加する方法が用いられている。
7号公報には固定炭素50%以上の高軟化点のピッチ粉
末を添加し、耐火物の中間温度域での強度を向上させる
方法が開示されている。
は、軟化温度の異なる2種のピッチ粉末を併用添加する
ことにより、耐火物の強度を向上させる方法が開示され
ている。
の理由で炭素含有耐火物の強度を十分に向上させられる
とは言い難い。
子量が200〜800であり熱的安定性が低く、結合箇
所が多いため熱硬化する際には均質な架橋構造を取りに
くい。
H4、H2などガスの発生を伴いながらフェノキシ構
造、3次元的多環芳香族を経て炭化が進行するため、多
量にフェノール樹脂を添加すると噴出するガス圧により
耐火物の組織が破壊される可能性があり、また同時に気
孔率が増加するため耐火物の特性が低下する。
するが、その進行速度はフェノール樹脂よりも速い。そ
のため、低軟化点のピッチ粉末は受熱時に急激な炭化が
進行し、噴出したガス圧により耐火物の組織を破壊する
可能性がある。
く、流動性が低いため、耐火物中の微細な空隙に侵入し
難く、結果として強度向上の効果が十分得られない。
粉末を添加すると、同時に気孔率が増加し、耐火物の特
性が低下する。
リング性、耐食性に優れた炭素含有耐火物およびその製
造方法が要望されていた。
もので、耐スポーリング性、耐食性に優れた炭素含有耐
火物およびその製造方法を提供することを目的とする。
になされた本願請求項1の発明は、耐火性無機骨材およ
び炭素質原料からなる混合物100重量%に対して、結
合剤として外掛けで平均分子量が10000以上のフェ
ノール系樹脂粉末を0.1〜5重量%、平均分子量が2
00〜800のフェノール系樹脂粉末を0.1〜2重量
%、このフェノール系樹脂粉末の硬化温度よりも高い軟
化点を持つピッチ粉末を10重量%以下含有し、かつこ
れらの結合剤の総和が0.3〜15重量%であることを
特徴とする炭素含有耐火物であることを要旨としてい
る。
よび炭素質原料からなる混合物100重量%に対して、
結合剤として外掛けで平均分子量が10000以上のフ
ェノール系樹脂粉末を0.1〜5重量%、平均分子量が
200〜800のフェノール系樹脂粉末を0.1〜2重
量%、このフェノール系樹脂粉末の硬化温度よりも高い
軟化点を持つピッチ粉末を10重量%以下含有し、かつ
これらの結合剤の総和が0.3〜15重量%である原料
を用意し、混練、成形し、加熱処理後、非酸化性雰囲気
で焼成してなる炭素含有耐火物の製造方法であることを
要旨としている。
50℃以上、非酸化性雰囲気で焼成温度が1000℃以
上であることを特徴とする請求項2に記載の炭素含有耐
火物の製造方法であることを要旨としている。
物およびその製造方法について説明する。
機骨材、例えばアルミナ85重量%および炭素質原料、
例えば土状黒鉛15重量%からなる混合物100重量%
と、この混合物を結合する結合剤として外掛けで平均分
子量が10000以上のフェノール系樹脂粉末を0.1
〜5重量%、例えば平均分子量10000のフェノール
系樹脂2重量%、平均分子量が200〜800のフェノ
ール系樹脂粉末を0.1〜2重量%、例えば平均分子量
が350のフェノール系樹脂0.3重量%、およびこの
フェノール系樹脂粉末の硬化温度よりも高い軟化点を持
つピッチ粉末を10重量%以下、例えば軟化温度300
℃のピッチ粉末2重量%含有し、かつこれらの結合剤の
総和が0.3〜15重量%、例えば4.3重量%である
原料を用意し、混練、成形し、例えば250℃以上の温
度で加熱処理後、例えば1000℃以上の温度の非酸化
性雰囲気で焼成して製造するものである。
剤として添加している有機質の液状バインダーの炭化に
よるカーボンボンドによって強度を発現するが、次にカ
ーボンボンドの形成過程を詳細に説明する。
量200〜800)は、軟化温度が低いため耐火物の温
度上昇過程において、比較的速く軟化、溶融し、ガスを
噴出しながら耐火物の微細な組織に至るまで分散する。
のフェノール樹脂紛末(平均分子量10000以上)
が、ゆっくりと軟化、溶融し、耐火物中に分散する。そ
の後、組織内に分散した平均分子量の異なる2つのフェ
ノール樹脂粉末はさらなる温度上昇と共に両者が結合
し、強固なカーボンボンドを形成する。
結合剤は炭化する際その内部からガスなどの揮発成分が
噴出する。
度がフェノール樹脂と比較して速く、急激なガスの噴出
圧力により耐火物の組織を破壊してしまう虞れがある。
ール樹脂と高分子量のフェノール樹脂を併用することに
より、連続的にかつ緩やかにガスが発生する。
発生するガスは低分子量のフェノール樹脂が組織内に分
散する際に形成されたガスの通過経路を通って耐火物外
に排出される。
火物の組織を破壊することなく広範囲に分散し、低分子
量のフェノール樹脂と結合し、より強度なカーボンボン
ドを生成する。
は一般に約300℃以下の温度で炭化が終了し最高強度
を発現するが、さらに温度が上昇すると分解反応が進み
耐火物の強度は低下する。
目的として、高分子量のフェノール樹脂粉末の硬化温度
よりも高い軟化点を有するピッチ粉末を添加すること
で、耐火物の強度低下を低減させることができる。
粉末は、その添加量を0.1〜5重量%にすることが好
ましい。添加量が0.1重量%未満の場合、期待する効
果が十分に得られず、また、5重量%を超えると耐火物
全体のガス発生量が多くなり、結果として耐火物の特性
を低下させる。
に限定されるものではないが、コストおよび分散性の点
から、5〜150μmが好ましい。
量は10000以上であることが好ましい。平均分子量
が10000以下の場合、軟化、溶融しやすく、組織内
部に分散するため、連続的にかつ緩やかにガスを噴出
し、炭化が進むという本発明の目的を得られないため好
ましくない。
は、0.1〜2重量%であることが好ましい。添加量が
0.1重量%未満の場合、ガスの通過経路を形成すると
いう効果が少なく、また2重量%を超えると、熱的安定
性が低下し、混練あるいは成形時のブロッキングが発生
しやすくなる。
に限定されるものではないが、コストおよび分散性の点
から、5〜150μmが好ましい。
されるものではなく、高分子量のフェノール樹脂粉末の
硬化温度より高い軟化温度のものであればよく、コール
タールピッチ、石油ピッチ、合成ピッチなどが使用され
る。
%が好ましい。0.3重量%未満であると十分な強度の
発現が得られず、15重量%を超えると耐火物全体のガ
ス発生量が多くなり、結果として耐火物の特性を低下さ
せてしまう。
合割合は、その使用用途によって異なるが、耐火性骨材
70〜99重量%、炭素質原料1〜30重量%が好まし
い。
グに対して濡れ難い性質を十分に利用できない。また、
30重量%を超えると逆に耐火物の特性が低下する。
ナ、マグネシア、スピネル、ジルコニア、シリカなどの
酸化物や炭化珪素、窒化珪素、炭化硼素などの非酸化物
があげられる。
状黒鉛などの天然黒鉛や人造黒鉛、カーボンブラックな
どがあげられる。
止、強度向上を目的とした低融点の金属粉末を併用添加
することもできる。
物は、上述のような耐火性骨材と炭素質原料からなる配
合物に低分子量のフェノール樹脂粉末、高分子量のフェ
ノール樹脂粉末およびピッチ粉末を添加、混練し、成形
した後、フェノール樹脂の硬化終了付近の温度以上で加
熱処理し、非酸化性囲気中で焼成して製造される。
回以上タ−ルあるいはピッチを含浸しても良い。
品の配合割合および各種特性値を示す。
した溶綱中に、試料を一定時間浸漬したあと取り出し
た。
したときの他試料の被食量を指数化したものであり、指
数の小さいものほど耐食性に優れていることを示す。
た電気炉中に試料を20分間投入し、取り出した後直ち
に水中に投入し、急冷する。
内部の亀裂発生状況を比較した。
て、耐スポール性に優れ、また、耐食性も向上させるこ
とができた。
あるが、平均分子量8500の樹脂粉末を使用した比較
例6は焼成後一部試料に樹脂粉末からのガスの噴出によ
ると思われる亀裂が発生した。
単独で使用する比較例7および8と比較して、低分子量
と高分子量の樹脂粉末を併用した実施例4は耐スポール
性、耐食性ともに向上した。
の発生が認められた。
10000以上の平均分子量の異なる2種のフェノール
樹脂粉末を併用し、さらに高軟化点のピッチ粉末を用い
ることで、急激なガスの噴出により耐火物の組織が破壊
されるのを防ぎ、耐スポーリング性および耐食性に優れ
た炭素含有耐火物およびその製造方法を提供できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 耐火性無機骨材および炭素質原料からな
る混合物100重量%に対して、結合剤として外掛けで
平均分子量が10000以上のフェノール系樹脂粉末を
0.1〜5重量%、平均分子量が200〜800のフェ
ノール系樹脂粉末を0.1〜2重量%、このフェノール
系樹脂粉末の硬化温度よりも高い軟化点を持つピッチ粉
末を10重量%以下含有し、かつこれらの結合剤の総和
が0.3〜15重量%であることを特徴とする炭素含有
耐火物。 - 【請求項2】 耐火性無機骨材および炭素質原料からな
る混合物100重量%に対して、結合剤として外掛けで
平均分子量が10000以上のフェノール系樹脂粉末を
0.1〜5重量%、平均分子量が200〜800のフェ
ノール系樹脂粉末を0.1〜2重量%、このフェノール
系樹脂粉末の硬化温度よりも高い軟化点を持つピッチ粉
末を10重量%以下含有し、かつこれらの結合剤の総和
が0.3〜15重量%である原料を用意し、混練、成形
し、加熱処理後、非酸化性雰囲気で焼成してなる炭素含
有耐火物の製造方法。 - 【請求項3】 加熱処理温度が250℃以上、非酸化性
雰囲気で焼成温度が1000℃以上であることを特徴と
する請求項2に記載の炭素含有耐火物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9337497A JPH11171637A (ja) | 1997-12-08 | 1997-12-08 | 炭素含有耐火物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9337497A JPH11171637A (ja) | 1997-12-08 | 1997-12-08 | 炭素含有耐火物およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11171637A true JPH11171637A (ja) | 1999-06-29 |
Family
ID=18309215
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9337497A Pending JPH11171637A (ja) | 1997-12-08 | 1997-12-08 | 炭素含有耐火物およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11171637A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016103473A (ja) * | 2014-11-05 | 2016-06-02 | シュンク・コーレンストッフテヒニーク・ゲーエムベーハー | 多層カーボンブラシおよび該多層カーボンブラシを製造するための方法 |
-
1997
- 1997-12-08 JP JP9337497A patent/JPH11171637A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016103473A (ja) * | 2014-11-05 | 2016-06-02 | シュンク・コーレンストッフテヒニーク・ゲーエムベーハー | 多層カーボンブラシおよび該多層カーボンブラシを製造するための方法 |
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