JPH11153574A - 有害物質検出方法およびその装置 - Google Patents
有害物質検出方法およびその装置Info
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- JPH11153574A JPH11153574A JP9317813A JP31781397A JPH11153574A JP H11153574 A JPH11153574 A JP H11153574A JP 9317813 A JP9317813 A JP 9317813A JP 31781397 A JP31781397 A JP 31781397A JP H11153574 A JPH11153574 A JP H11153574A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来の微生物を利用した水中の有害物質検出方
法では、微生物センサに使用する硝化菌の特性から、水
質規制で規定されている低濃度の重金属類を検出できな
かった。本発明は有害物質としてのシアン、農薬、有機
塩素化合物等の他に、重金属類もより高感度に検出でき
る方法を提供することにある。 【解決手段】酵素ウレア−ゼが尿素を分解して生成する
アンモニア性窒素を基質として、微生物センサの硝化菌
の呼吸活性をモニタリングするように有害物質検出装置
を構成することで、シアン、農薬、有機塩素化合物等の
有害物質の他に水銀、鉛、銅、カドミウム、亜鉛等の重
金属類も検出でき、水道取水の監視や河川水の水質事
故、下水や下水処理水の異常水質監視に幅広く利用でき
る。
法では、微生物センサに使用する硝化菌の特性から、水
質規制で規定されている低濃度の重金属類を検出できな
かった。本発明は有害物質としてのシアン、農薬、有機
塩素化合物等の他に、重金属類もより高感度に検出でき
る方法を提供することにある。 【解決手段】酵素ウレア−ゼが尿素を分解して生成する
アンモニア性窒素を基質として、微生物センサの硝化菌
の呼吸活性をモニタリングするように有害物質検出装置
を構成することで、シアン、農薬、有機塩素化合物等の
有害物質の他に水銀、鉛、銅、カドミウム、亜鉛等の重
金属類も検出でき、水道取水の監視や河川水の水質事
故、下水や下水処理水の異常水質監視に幅広く利用でき
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイオセンサを用
いて、水中の有害物質を検出する方法とその装置に関す
る。
いて、水中の有害物質を検出する方法とその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】浄水場では、河川や地下水等を上水道の
原水として取水し、これを浄水プロセスを通して浄化
し、上水道の配管を経由して需要家に供給している。し
かし、突発的な事故等により、これらの原水にフェノ−
ル、シアン、重金属類、農薬、有機塩素化合物などの有
害物質が混入した場合には、浄水場の利水者は取水停止
などの処置をとる。さらに、これらの汚染された原水が
浄水プロセスに入った場合には、取水停止と同時に各プ
ロセスの水を排出し、洗浄するなどの処置が必要にな
り、大きな被害を被る。
原水として取水し、これを浄水プロセスを通して浄化
し、上水道の配管を経由して需要家に供給している。し
かし、突発的な事故等により、これらの原水にフェノ−
ル、シアン、重金属類、農薬、有機塩素化合物などの有
害物質が混入した場合には、浄水場の利水者は取水停止
などの処置をとる。さらに、これらの汚染された原水が
浄水プロセスに入った場合には、取水停止と同時に各プ
ロセスの水を排出し、洗浄するなどの処置が必要にな
り、大きな被害を被る。
【0003】このような水質汚染事故による被害を未然
に防ぐために、従来、上水分野では、水槽に魚を複数匹
飼育し、その挙動を定期的に人間が観察して、水質の異
常を察知するという有害物質検出方法がとられてきた。
しかしながらこの方法は、魚の行動や健康状態から水質
の異常を察知するという、曖昧で定量化しにくい面があ
り、魚の行動に影響する因子も考慮して汚染の判断をし
なければならないことや、毒物の流入が判明するまでに
時間がかかり、毒物の流入に対して迅速に対応できない
ことや、低濃度の毒物を検知できないこと、などの問題
点があった。
に防ぐために、従来、上水分野では、水槽に魚を複数匹
飼育し、その挙動を定期的に人間が観察して、水質の異
常を察知するという有害物質検出方法がとられてきた。
しかしながらこの方法は、魚の行動や健康状態から水質
の異常を察知するという、曖昧で定量化しにくい面があ
り、魚の行動に影響する因子も考慮して汚染の判断をし
なければならないことや、毒物の流入が判明するまでに
時間がかかり、毒物の流入に対して迅速に対応できない
ことや、低濃度の毒物を検知できないこと、などの問題
点があった。
【0004】この問題点に対して、本発明者らは、微生
物を利用した有害物質検出方法を開発し、特公平7−8
5072号の「毒物検出装置とこれを用いた水質監視シ
ステム」として、既に公告されている。これは、有害物
質に対して極めて鋭敏な(弱い)微生物である亜硝酸生
成細菌を利用した微生物センサによって有害物質(毒
物)を検出する装置である。
物を利用した有害物質検出方法を開発し、特公平7−8
5072号の「毒物検出装置とこれを用いた水質監視シ
ステム」として、既に公告されている。これは、有害物
質に対して極めて鋭敏な(弱い)微生物である亜硝酸生
成細菌を利用した微生物センサによって有害物質(毒
物)を検出する装置である。
【0005】具体的には、独立栄養細菌である亜硝酸生
成細菌(以下硝化菌と記載する)を固定化した固定化微
生物膜と溶存酸素電極とを組み合わせて構成する微生物
センサを用い、センサ出力を安定化させるためにこの微
生物センサに、硝化菌の基質となるアンモニア態窒素お
よび微量栄養成分を所定濃度となるように添加した緩衝
溶液を供給する。この緩衝溶液により硝化菌はアンモニ
ア酸化反応で溶存酸素を使用し、残った溶存酸素からセ
ンサ出力が得られるが、測定試料水中の有害物質の混入
の有無、毒物の濃度レベル、毒物レベル等によりアンモ
ニア酸化反応が変動するのを検知して、測定試料水中の
有害物質の混入の有無を検出する装置である。
成細菌(以下硝化菌と記載する)を固定化した固定化微
生物膜と溶存酸素電極とを組み合わせて構成する微生物
センサを用い、センサ出力を安定化させるためにこの微
生物センサに、硝化菌の基質となるアンモニア態窒素お
よび微量栄養成分を所定濃度となるように添加した緩衝
溶液を供給する。この緩衝溶液により硝化菌はアンモニ
ア酸化反応で溶存酸素を使用し、残った溶存酸素からセ
ンサ出力が得られるが、測定試料水中の有害物質の混入
の有無、毒物の濃度レベル、毒物レベル等によりアンモ
ニア酸化反応が変動するのを検知して、測定試料水中の
有害物質の混入の有無を検出する装置である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の特公平
7−85072号の硝化菌を利用した検出方法では、微
生物センサに使用する硝化菌の特性上から、水質規制の
濃度レベルで規定されている低濃度の水銀、鉛、銅、カ
ドミウム、亜鉛等の重金属類ではアンモニア酸化反応の
阻害をほとんど起こさないために、重金属類の検出感度
が低いという問題点があった。
7−85072号の硝化菌を利用した検出方法では、微
生物センサに使用する硝化菌の特性上から、水質規制の
濃度レベルで規定されている低濃度の水銀、鉛、銅、カ
ドミウム、亜鉛等の重金属類ではアンモニア酸化反応の
阻害をほとんど起こさないために、重金属類の検出感度
が低いという問題点があった。
【0007】一方、この重金属類の検出方法としては、
酵素ウレア−ゼの反応阻害を利用した方法が、次に示す
参考文献などによりSakai,H.他により検討されている。 (参考文献:Sensors and Material; Vol.2 No.4 p.21
7-227,1991;Determination of Heavy Metal Ions by U
rea Sensor using ISFET) この酵素ウレア−ゼを利用した検出方法では、センサを
2本のISFET(イオン感応電界効果型トランジスタ
Ion-sensitive field effect transistor)で構成し
て、一方のISFETには酵素ウレア−ゼを固定化した
水素イオン感応部を、他方のISFETには通常の水素
イオン感応部を用い、この2本のISFETの差動出力
を測定している。この差動出力は、重金属類の有無によ
って生ずる酵素ウレア−ゼの尿素分解の差によって起こ
る水素イオン感応部の出力差、すなわちpH変化の差に
依存するため、溶液中の重金属イオンを定量できる。こ
の方法は重金属の種類に対しては選択性はないものの、
重金属類を総括的に検出できる利点があるが、以下のよ
うな2つの問題点がある。すなわち、 1)重金属類の酵素ウレア−ゼに対する反応阻害は、溶
液中で重金属類がイオンとして安定に存在できる酸性側
のpH4〜5が良好である。しかしこのpH4〜5で
は、酵素ウレア−ゼの酵素活性が極めて低いため、IS
FETでpHの変化としての検出が難しい。このため
に、pH4〜5の条件で重金属類による阻害反応を行っ
た後に、pH7の条件に戻して測定を行うというバッチ
(回分)式の測定法を利用している。
酵素ウレア−ゼの反応阻害を利用した方法が、次に示す
参考文献などによりSakai,H.他により検討されている。 (参考文献:Sensors and Material; Vol.2 No.4 p.21
7-227,1991;Determination of Heavy Metal Ions by U
rea Sensor using ISFET) この酵素ウレア−ゼを利用した検出方法では、センサを
2本のISFET(イオン感応電界効果型トランジスタ
Ion-sensitive field effect transistor)で構成し
て、一方のISFETには酵素ウレア−ゼを固定化した
水素イオン感応部を、他方のISFETには通常の水素
イオン感応部を用い、この2本のISFETの差動出力
を測定している。この差動出力は、重金属類の有無によ
って生ずる酵素ウレア−ゼの尿素分解の差によって起こ
る水素イオン感応部の出力差、すなわちpH変化の差に
依存するため、溶液中の重金属イオンを定量できる。こ
の方法は重金属の種類に対しては選択性はないものの、
重金属類を総括的に検出できる利点があるが、以下のよ
うな2つの問題点がある。すなわち、 1)重金属類の酵素ウレア−ゼに対する反応阻害は、溶
液中で重金属類がイオンとして安定に存在できる酸性側
のpH4〜5が良好である。しかしこのpH4〜5で
は、酵素ウレア−ゼの酵素活性が極めて低いため、IS
FETでpHの変化としての検出が難しい。このため
に、pH4〜5の条件で重金属類による阻害反応を行っ
た後に、pH7の条件に戻して測定を行うというバッチ
(回分)式の測定法を利用している。
【0008】2)酵素ウレア−ゼを利用した検出方法
は、重金属類しか検出できず、この方法だけでは総合的
な異常水質監視はできない。本発明は上述の問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、従来の検出方法
に比べて、より検出感度が高く浄水に有効な機能を有す
る有害物質検出方法とその装置を提供することにある。
は、重金属類しか検出できず、この方法だけでは総合的
な異常水質監視はできない。本発明は上述の問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、従来の検出方法
に比べて、より検出感度が高く浄水に有効な機能を有す
る有害物質検出方法とその装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、硝化菌と酵素ウレア−ゼとを共に利
用して、硝化菌ではシアンや有機化合物の有害物質を、
酵素ウレア−ゼでは重金属類の有害物質を検出する有害
物質検出方法を適用することとする。また、本発明の有
害物質検出装置では、a)酵素ウレア−ゼとb)硝化菌
とで構成する検出部を次に示す2つの方式の何れかを適
用することとする。
めに、本発明では、硝化菌と酵素ウレア−ゼとを共に利
用して、硝化菌ではシアンや有機化合物の有害物質を、
酵素ウレア−ゼでは重金属類の有害物質を検出する有害
物質検出方法を適用することとする。また、本発明の有
害物質検出装置では、a)酵素ウレア−ゼとb)硝化菌
とで構成する検出部を次に示す2つの方式の何れかを適
用することとする。
【0010】第1方式:a)酵素ウレア−ゼを固定化し
た担体を保持した固定化酵素カラムと、b)硝化菌を固
定化した固定化微生物膜と溶存酸素電極とを一体にした
微生物センサと、で構成した検出部。 第2方式:a)酵素ウレア−ゼを固定化した担体を保持
した固定化酵素カラムと、b1)硝化菌を表面に吸着し
た担体または硝化菌を包括固定化したマイクロカプセル
を保持した固定化微生物カラムと、b2)この固定化微
生物カラムの入口と出口とにそれぞれ備えた溶存酸素電
極と、から成る微生物センサと、で構成した検出部。
た担体を保持した固定化酵素カラムと、b)硝化菌を固
定化した固定化微生物膜と溶存酸素電極とを一体にした
微生物センサと、で構成した検出部。 第2方式:a)酵素ウレア−ゼを固定化した担体を保持
した固定化酵素カラムと、b1)硝化菌を表面に吸着し
た担体または硝化菌を包括固定化したマイクロカプセル
を保持した固定化微生物カラムと、b2)この固定化微
生物カラムの入口と出口とにそれぞれ備えた溶存酸素電
極と、から成る微生物センサと、で構成した検出部。
【0011】この方式を使用した本発明の有害物質検出
装置の原理を図4(a)に示し、その測定手順と反応の
概要とを次に説明する。 第1ステップ:酵素ウレア−ゼを大量に固定化した固定
化酵素カラムを用い、この酵素カラムに,検水と尿素態
窒素を含むpH5の緩衝液との混合液を流して、酵素ウ
レア−ゼの尿素分解反応により、アンモニア態窒素を生
成させる。
装置の原理を図4(a)に示し、その測定手順と反応の
概要とを次に説明する。 第1ステップ:酵素ウレア−ゼを大量に固定化した固定
化酵素カラムを用い、この酵素カラムに,検水と尿素態
窒素を含むpH5の緩衝液との混合液を流して、酵素ウ
レア−ゼの尿素分解反応により、アンモニア態窒素を生
成させる。
【0012】第2ステップ:硝化菌を固定化した固定化
微生物膜または固定化微生物カラムを用い、この微生物
カラムに、上記の酵素ウレア−ゼにより第1ステップで
生成したアンモニア態窒素を含む混合液を流して、硝化
菌のアンモニア酸化反応により、アンモニア態窒素を亜
硝酸態窒素に酸化生成させる。この酸化生成反応では、
検水中の溶存酸素を消費するために、溶存酸素電極によ
って酸化生成反応の度合いを検知できるので、溶存酸素
の変化を連続的にモニタリングする。
微生物膜または固定化微生物カラムを用い、この微生物
カラムに、上記の酵素ウレア−ゼにより第1ステップで
生成したアンモニア態窒素を含む混合液を流して、硝化
菌のアンモニア酸化反応により、アンモニア態窒素を亜
硝酸態窒素に酸化生成させる。この酸化生成反応では、
検水中の溶存酸素を消費するために、溶存酸素電極によ
って酸化生成反応の度合いを検知できるので、溶存酸素
の変化を連続的にモニタリングする。
【0013】この第1、第2ステップの測定手順で、も
し、検水中に有害な重金属が存在する場合には、第1ス
テップの酵素ウレア−ゼの尿素分解反応が阻害され、ア
ンモニア態窒素の生成量が減少する。次の第2ステップ
の硝化菌のアンモニア酸化反応は阻害されないが、入力
のアンモニア態窒素量が減っているために、アンモニア
酸化反応での溶存酸素の消費量も減少する。従って、正
常時に比べて溶存酸素電極の出力は増加する。
し、検水中に有害な重金属が存在する場合には、第1ス
テップの酵素ウレア−ゼの尿素分解反応が阻害され、ア
ンモニア態窒素の生成量が減少する。次の第2ステップ
の硝化菌のアンモニア酸化反応は阻害されないが、入力
のアンモニア態窒素量が減っているために、アンモニア
酸化反応での溶存酸素の消費量も減少する。従って、正
常時に比べて溶存酸素電極の出力は増加する。
【0014】また、検水中にシアンや農薬類、有機塩素
化合物等の有害物質が存在する場合には、第1ステップ
の酵素ウレア−ゼの尿素分解反応は阻害されないが、第
2ステップの硝化菌のアンモニア酸化反応が阻害される
ので、正常時に比べて溶存酸素電極の出力は増加する。
また第1ステップの酵素ウレア−ゼと第2ステップの硝
化菌の両方に阻害作用を持つ有害物質が入っている検水
では、正常時に比べて溶存酸素電極の出力の増加はより
増幅して検出が可能となる。
化合物等の有害物質が存在する場合には、第1ステップ
の酵素ウレア−ゼの尿素分解反応は阻害されないが、第
2ステップの硝化菌のアンモニア酸化反応が阻害される
ので、正常時に比べて溶存酸素電極の出力は増加する。
また第1ステップの酵素ウレア−ゼと第2ステップの硝
化菌の両方に阻害作用を持つ有害物質が入っている検水
では、正常時に比べて溶存酸素電極の出力の増加はより
増幅して検出が可能となる。
【0015】有害物質が有る場合の酵素ウレア−ゼ、硝
化菌、溶存酸素電極の出力増減の関連図を、図4(b)
に示す。以上の説明で、有害物質として重金属類、シア
ン、農薬類、有機塩素化合物等の少なくとも1つが検水
中に入っている場合には、上記の方法で検出できること
がわかる。
化菌、溶存酸素電極の出力増減の関連図を、図4(b)
に示す。以上の説明で、有害物質として重金属類、シア
ン、農薬類、有機塩素化合物等の少なくとも1つが検水
中に入っている場合には、上記の方法で検出できること
がわかる。
【0016】
【発明の実施の形態】検出部の構成が異なる2種類の装
置での実施例について、以下に説明する。 〔実施例1〕固定化酵素カラムと一体型微生物センサと
で構成した第1方式の検出部を持つ有害物質検出装置の
構成を図1に、また、各種溶液の通流と溶存酸素電極の
応答についての関連図を図2に示す。図1の構成図の中
で、固定化酵素カラム2と微生物センサ1aを持つ流路
の系統は、有害物質としての重金属類、シアン、農薬
類、有機塩素化合物等のいずれも検出する測定側の系統
で、微生物センサ1bのみを持つ流路の系統は、従来の
シアン、農薬類、有機塩素化合物等を検出する比較側の
系統である。
置での実施例について、以下に説明する。 〔実施例1〕固定化酵素カラムと一体型微生物センサと
で構成した第1方式の検出部を持つ有害物質検出装置の
構成を図1に、また、各種溶液の通流と溶存酸素電極の
応答についての関連図を図2に示す。図1の構成図の中
で、固定化酵素カラム2と微生物センサ1aを持つ流路
の系統は、有害物質としての重金属類、シアン、農薬
類、有機塩素化合物等のいずれも検出する測定側の系統
で、微生物センサ1bのみを持つ流路の系統は、従来の
シアン、農薬類、有機塩素化合物等を検出する比較側の
系統である。
【0017】通常の測定をしない時は、アンモニア性窒
素の他に、エアレーションされて溶存酸素を含んだ校正
液14aと14bが微生物センサ1aと1bに送られ
て、微生物センサの硝化菌の活性を維持している。測定
時には固定化酵素カラム2と微生物センサ1a、1bの
校正をまず行い、その後測定に入る。以下に図1と図2
を用いてこの装置の校正方法と測定方法とを説明する。 (1)固定化酵素カラムおよび微生物センサの校正:純
水(イオン交換水)12aと12bは、〜のタイミ
ングで通流される。測定側の純水12aは、電磁弁9a
2 を開いて、送液ポンプ7a1 で熱交換器5a1 に送ら
れ、ここで30°Cの一定温度に加熱され、酵素ウレア
−ゼを固定化した固定化酵素カラム2と、微生物センサ
1aを通り、排水される。一方、比較側の純水12b
は、電磁弁9b2 、送液ポンプ7b1 、熱交換器5b
と、微生物センサ1bを通り、排水される。
素の他に、エアレーションされて溶存酸素を含んだ校正
液14aと14bが微生物センサ1aと1bに送られ
て、微生物センサの硝化菌の活性を維持している。測定
時には固定化酵素カラム2と微生物センサ1a、1bの
校正をまず行い、その後測定に入る。以下に図1と図2
を用いてこの装置の校正方法と測定方法とを説明する。 (1)固定化酵素カラムおよび微生物センサの校正:純
水(イオン交換水)12aと12bは、〜のタイミ
ングで通流される。測定側の純水12aは、電磁弁9a
2 を開いて、送液ポンプ7a1 で熱交換器5a1 に送ら
れ、ここで30°Cの一定温度に加熱され、酵素ウレア
−ゼを固定化した固定化酵素カラム2と、微生物センサ
1aを通り、排水される。一方、比較側の純水12b
は、電磁弁9b2 、送液ポンプ7b1 、熱交換器5b
と、微生物センサ1bを通り、排水される。
【0018】pH8の緩衝液13aと13bは、〜
のタイミングで通流される。測定側の緩衝液13aは、
電磁弁9a3 を開いて、送液ポンプ7a2 で送られ、別
系統のエアポンプ8aより送られた空気でエアレ−ショ
ンされ、充分な溶存酸素を含んだ上で、熱交換器5
a2 、微生物センサ1aを通り、排水される。一方、比
較側の緩衝液13bは、電磁弁9b3 、送液ポンプ7b
2 を通り、別系統のエアポンプ8bより送られた空気で
エアレ−ションされ、熱交換器5bと、微生物センサ1
bを通り、排水される。
のタイミングで通流される。測定側の緩衝液13aは、
電磁弁9a3 を開いて、送液ポンプ7a2 で送られ、別
系統のエアポンプ8aより送られた空気でエアレ−ショ
ンされ、充分な溶存酸素を含んだ上で、熱交換器5
a2 、微生物センサ1aを通り、排水される。一方、比
較側の緩衝液13bは、電磁弁9b3 、送液ポンプ7b
2 を通り、別系統のエアポンプ8bより送られた空気で
エアレ−ションされ、熱交換器5bと、微生物センサ1
bを通り、排水される。
【0019】ウレアーゼの再生を行う目的で、固定化酵
素カラムの酵素ウレア−ゼに付着している重金属を遊離
させるpH7の再生液16は、のタイミングで通流さ
れる。測定側の再生液16は、電磁弁9a6 を開いて、
送液ポンプ7a3 で熱交換器5a1 、固定化酵素カラム
2と、微生物センサ1aを通り、排水される。この通流
により、固定化酵素カラムの酵素ウレアーゼは、測定が
できる状態に復帰する。
素カラムの酵素ウレア−ゼに付着している重金属を遊離
させるpH7の再生液16は、のタイミングで通流さ
れる。測定側の再生液16は、電磁弁9a6 を開いて、
送液ポンプ7a3 で熱交換器5a1 、固定化酵素カラム
2と、微生物センサ1aを通り、排水される。この通流
により、固定化酵素カラムの酵素ウレアーゼは、測定が
できる状態に復帰する。
【0020】純水12aと12b、およびpH8の緩衝
液13aと13bが流れるのタイミングでは、固定化
酵素カラム2と、微生物センサ1a、1bは、共に溶存
酸素を消費する物質が無いために、溶存酸素量、即ち溶
存酸素電極での測定値が最大となり、この値が測定の基
準となる。次に、固定化酵素カラムにある酵素ウレア−
ゼの尿素分解反応の阻害反応を有効に起こさせる目的
の、尿素1g/Lを含むpH5の緩衝液15が、のタ
イミングで通流される。測定側の緩衝液15は、電磁弁
9a5 を開いて、送液ポンプ7a3 で熱交換器5a1 、
固定化酵素カラム2と、微生物センサ1aを通り、排水
される。
液13aと13bが流れるのタイミングでは、固定化
酵素カラム2と、微生物センサ1a、1bは、共に溶存
酸素を消費する物質が無いために、溶存酸素量、即ち溶
存酸素電極での測定値が最大となり、この値が測定の基
準となる。次に、固定化酵素カラムにある酵素ウレア−
ゼの尿素分解反応の阻害反応を有効に起こさせる目的
の、尿素1g/Lを含むpH5の緩衝液15が、のタ
イミングで通流される。測定側の緩衝液15は、電磁弁
9a5 を開いて、送液ポンプ7a3 で熱交換器5a1 、
固定化酵素カラム2と、微生物センサ1aを通り、排水
される。
【0021】微生物センサの校正用であるアンモニア性
窒素10mg/Lを含むpH8の校正液14aと14b
は、のタイミングで通流される。測定側の校正液14
aは、電磁弁9a4 を開いて、送液ポンプ7a2 で送ら
れ、別系統のエアポンプ8aより送られた空気でエアレ
−ションされ、充分な溶存酸素を含んだ上で、熱交換器
5a2 、微生物センサ1aを通り、排水される。一方、
比較側の校正液14bは、電磁弁9b4 、送液ポンプ7
b2 を通り、別系統のエアポンプ8bより送られた空気
でエアレ−ションされ、熱交換器5bと、微生物センサ
1bを通り、排水される。
窒素10mg/Lを含むpH8の校正液14aと14b
は、のタイミングで通流される。測定側の校正液14
aは、電磁弁9a4 を開いて、送液ポンプ7a2 で送ら
れ、別系統のエアポンプ8aより送られた空気でエアレ
−ションされ、充分な溶存酸素を含んだ上で、熱交換器
5a2 、微生物センサ1aを通り、排水される。一方、
比較側の校正液14bは、電磁弁9b4 、送液ポンプ7
b2 を通り、別系統のエアポンプ8bより送られた空気
でエアレ−ションされ、熱交換器5bと、微生物センサ
1bを通り、排水される。
【0022】以上の各種溶液と空気を、上記のタイミン
グで通流することにより、各タイミングで下記の反応と
測定が実行される。 のタイミング: 測定側では、酵素ウレア−ゼが再生
して、尿素態窒素を含むpH7の再生液16で尿素分解
反応が起こるので、微生物センサ1aの入力側ではアン
モニア態窒素が多量に生成する。このアンモニア態窒素
を、微生物センサ1aの硝化菌がアンモニア酸化反応に
より、充分な溶存酸素を含んだpH8の緩衝液13aの
溶存酸素を消費するので、低い溶存酸素濃度に対応する
大きなセンサ出力VM =VU7(ここでは、測定側センサ
出力VM を飽和溶存酸素電圧vMDと溶存酸素測定電圧値
vm との差電圧、すなわちVM =vMD−vm と定義す
る。)が得られる。一方、比較側は、溶存酸素を消費し
ないので、飽和溶存酸素濃度であり、そのセンサ出力は
零となる。(ここでは、比較側センサ出力VR を飽和溶
存酸素電圧vRDと溶存酸素測定電圧値vr との差電圧、
すなわちVR =vRD−vr と定義する。) のタイミング: 測定側のセンサ出力は零(VM =v
MD−vMD=0)、比較側のセンサ出力も零(VR =vRD
−vRD=0)でそれぞれ基準値である。
グで通流することにより、各タイミングで下記の反応と
測定が実行される。 のタイミング: 測定側では、酵素ウレア−ゼが再生
して、尿素態窒素を含むpH7の再生液16で尿素分解
反応が起こるので、微生物センサ1aの入力側ではアン
モニア態窒素が多量に生成する。このアンモニア態窒素
を、微生物センサ1aの硝化菌がアンモニア酸化反応に
より、充分な溶存酸素を含んだpH8の緩衝液13aの
溶存酸素を消費するので、低い溶存酸素濃度に対応する
大きなセンサ出力VM =VU7(ここでは、測定側センサ
出力VM を飽和溶存酸素電圧vMDと溶存酸素測定電圧値
vm との差電圧、すなわちVM =vMD−vm と定義す
る。)が得られる。一方、比較側は、溶存酸素を消費し
ないので、飽和溶存酸素濃度であり、そのセンサ出力は
零となる。(ここでは、比較側センサ出力VR を飽和溶
存酸素電圧vRDと溶存酸素測定電圧値vr との差電圧、
すなわちVR =vRD−vr と定義する。) のタイミング: 測定側のセンサ出力は零(VM =v
MD−vMD=0)、比較側のセンサ出力も零(VR =vRD
−vRD=0)でそれぞれ基準値である。
【0023】のタイミング: 測定側の尿素態窒素を
含むpH5の緩衝液15は、重金属類を含まないので、
酵素ウレア−ゼの尿素分解反応の阻害は起こらないが、
pH7の再生液に比べると少ないものの、アンモニア態
窒素を生成する。その量に対応した微生物センサ1aの
センサ出力VU5が得られる。一方、比較側のセンサ出力
は、、と同様零になる。
含むpH5の緩衝液15は、重金属類を含まないので、
酵素ウレア−ゼの尿素分解反応の阻害は起こらないが、
pH7の再生液に比べると少ないものの、アンモニア態
窒素を生成する。その量に対応した微生物センサ1aの
センサ出力VU5が得られる。一方、比較側のセンサ出力
は、、と同様零になる。
【0024】のタイミング: 測定側では、アンモニ
ア態窒素を含むpH8の校正液14で、微生物センサ1
aの硝化菌がアンモニア酸化反応が起こり、充分な溶存
酸素を含んだpH8の緩衝液13aの溶存酸素を消費す
るので、低い溶存酸素に対応するセンサ出力VMNが得ら
れる。一方、比較側でも、測定側と同様の反応が起こる
ので、低い溶存酸素に対応するセンサ出力VRNが得られ
る。 (2)有害物質検出装置の測定:除濁装置10により濁
質を除去した検水11は、測定側の検水11aと比較側
の検水11bにわけられ、のタイミングで通流され
る。測定側の検水11aは、電磁弁9a1 を開いて、送
液ポンプ7a1 で熱交換器5a1 に送られ、ここで30
°Cの一定温度に加熱され、酵素ウレア−ゼを固定化し
た固定化酵素カラム2と、微生物センサ1aを通り、排
水される。一方、比較側の検水11bは、電磁弁9
b1 、送液ポンプ7b1 、熱交換器5bと、微生物セン
サ1bを通り、排水される。
ア態窒素を含むpH8の校正液14で、微生物センサ1
aの硝化菌がアンモニア酸化反応が起こり、充分な溶存
酸素を含んだpH8の緩衝液13aの溶存酸素を消費す
るので、低い溶存酸素に対応するセンサ出力VMNが得ら
れる。一方、比較側でも、測定側と同様の反応が起こる
ので、低い溶存酸素に対応するセンサ出力VRNが得られ
る。 (2)有害物質検出装置の測定:除濁装置10により濁
質を除去した検水11は、測定側の検水11aと比較側
の検水11bにわけられ、のタイミングで通流され
る。測定側の検水11aは、電磁弁9a1 を開いて、送
液ポンプ7a1 で熱交換器5a1 に送られ、ここで30
°Cの一定温度に加熱され、酵素ウレア−ゼを固定化し
た固定化酵素カラム2と、微生物センサ1aを通り、排
水される。一方、比較側の検水11bは、電磁弁9
b1 、送液ポンプ7b1 、熱交換器5bと、微生物セン
サ1bを通り、排水される。
【0025】一方、固定化酵素カラムにある酵素ウレア
−ゼの尿素分解反応の阻害反応を有効に起こさせる目的
の、尿素1g/Lを含むpH5の緩衝液15も、のタ
イミングで、測定側にのみに通流される。測定側の緩衝
液15は、電磁弁9a5 を開いて、送液ポンプ7a3 で
熱交換器5a1 、固定化酵素カラム2と、微生物センサ
1aを通り、排水される。
−ゼの尿素分解反応の阻害反応を有効に起こさせる目的
の、尿素1g/Lを含むpH5の緩衝液15も、のタ
イミングで、測定側にのみに通流される。測定側の緩衝
液15は、電磁弁9a5 を開いて、送液ポンプ7a3 で
熱交換器5a1 、固定化酵素カラム2と、微生物センサ
1aを通り、排水される。
【0026】また、微生物センサの校正用であるアンモ
ニア性窒素10mg/Lを含むpH8の校正液14b
は、と同様のタイミングでも、比較側のみに通流さ
れる。比較側の校正液14bは、電磁弁9b4 を開い
て、送液ポンプ7b2 で送られ、別系統のエアポンプ8
bより送られた空気でエアレ−ションされ、充分な溶存
酸素を含んだ上で、熱交換器5b、微生物センサ1bを
通り、排水される。
ニア性窒素10mg/Lを含むpH8の校正液14b
は、と同様のタイミングでも、比較側のみに通流さ
れる。比較側の校正液14bは、電磁弁9b4 を開い
て、送液ポンプ7b2 で送られ、別系統のエアポンプ8
bより送られた空気でエアレ−ションされ、充分な溶存
酸素を含んだ上で、熱交換器5b、微生物センサ1bを
通り、排水される。
【0027】以上の各種溶液と空気をのタイミングで
通流することにより、下記の反応と測定が実行される。 のタイミング: 測定側では、もし検水11a中に有
害な重金属イオンが存在すると、尿素態窒素を含むpH
5の緩衝液15と混合した溶液で、固定化酵素カラム2
に重金属イオンが付着し、酵素ウレア−ゼの活性が低下
し、アンモニア態窒素の生成量が低下するので、微生物
センサの出力が低下する。また、もし検水11a中に有
害な有機物が存在すると、硝化菌の活性が低下して、同
様に微生物センサの出力が低下する。従って、微生物セ
ンサの出力VM は、重金属類と有機物類の相乗した効果
が測定される。
通流することにより、下記の反応と測定が実行される。 のタイミング: 測定側では、もし検水11a中に有
害な重金属イオンが存在すると、尿素態窒素を含むpH
5の緩衝液15と混合した溶液で、固定化酵素カラム2
に重金属イオンが付着し、酵素ウレア−ゼの活性が低下
し、アンモニア態窒素の生成量が低下するので、微生物
センサの出力が低下する。また、もし検水11a中に有
害な有機物が存在すると、硝化菌の活性が低下して、同
様に微生物センサの出力が低下する。従って、微生物セ
ンサの出力VM は、重金属類と有機物類の相乗した効果
が測定される。
【0028】一方、比較側では、重金属イオンが存在し
ても検出しないが、有機物には検出感度がある。微生物
センサ出力VR は有害な有機物が存在しなければ、前記
の校正値VMNになり、存在すればその量に応じてVMNよ
り低下する。ここで微生物センサの有機物による残存活
性度ABOをABO=VR /VMNと定義すれば、その量を計
算できる。その際、微生物センサの有機物による阻害度
ADOは、ADO=1−ABOと定義するのが妥当であろう。
ても検出しないが、有機物には検出感度がある。微生物
センサ出力VR は有害な有機物が存在しなければ、前記
の校正値VMNになり、存在すればその量に応じてVMNよ
り低下する。ここで微生物センサの有機物による残存活
性度ABOをABO=VR /VMNと定義すれば、その量を計
算できる。その際、微生物センサの有機物による阻害度
ADOは、ADO=1−ABOと定義するのが妥当であろう。
【0029】また、測定側では、微生物センサの有害物
質による残存活性度AB をAB =V M /VU5と定義する
と、その量を計算できる。ここで、更に重金属イオンに
よる残存活性度をABMとし、AB =ABM・ABOと定義す
ると、AB とABOは、測定側と比較側の実測データから
求められているので、ABMは計算でき、有害な重金属イ
オンと有機物の大略の微生物センサへの影響の割合が計
算で求められる。
質による残存活性度AB をAB =V M /VU5と定義する
と、その量を計算できる。ここで、更に重金属イオンに
よる残存活性度をABMとし、AB =ABM・ABOと定義す
ると、AB とABOは、測定側と比較側の実測データから
求められているので、ABMは計算でき、有害な重金属イ
オンと有機物の大略の微生物センサへの影響の割合が計
算で求められる。
【0030】この際も、微生物センサの有害物質と重金
属イオン有機物による阻害度をADとADMとすると、そ
れぞれ、AD =1−AB 、ADM=1−ABMと定義するの
が妥当である。以上の図1と図2の系統図と校正および
測定方法は、本発明の一例であり、例えば、有害な重金
属イオンと有機物の大略の微生物センサへの影響の割合
を求める必要が無ければ、測定側の流路系統だけでも装
置は構成できる。 〔実施例2〕固定化酵素カラムと、固定化微生物カラム
と2個の溶存酸素電極とから成る微生物センサとで構成
した第2方式の検出部を持つ有害物質検出装置である。
図3に示すこの構成では、実施例1の図1に示した微生
物センサ1a、1bに代えて、固定化微生物(硝化菌)
カラム3a、3bの入口と出口にそれぞれ溶存酸素電極
4a1 、4a2 、4b1 、4b2 を備え、同様のシ−ケ
ンスにより、溶存酸素電極4aと4bの出力差をモニタ
リングすることにより、重金属類、シアン等毒性物質を
同様に検出できる。
属イオン有機物による阻害度をADとADMとすると、そ
れぞれ、AD =1−AB 、ADM=1−ABMと定義するの
が妥当である。以上の図1と図2の系統図と校正および
測定方法は、本発明の一例であり、例えば、有害な重金
属イオンと有機物の大略の微生物センサへの影響の割合
を求める必要が無ければ、測定側の流路系統だけでも装
置は構成できる。 〔実施例2〕固定化酵素カラムと、固定化微生物カラム
と2個の溶存酸素電極とから成る微生物センサとで構成
した第2方式の検出部を持つ有害物質検出装置である。
図3に示すこの構成では、実施例1の図1に示した微生
物センサ1a、1bに代えて、固定化微生物(硝化菌)
カラム3a、3bの入口と出口にそれぞれ溶存酸素電極
4a1 、4a2 、4b1 、4b2 を備え、同様のシ−ケ
ンスにより、溶存酸素電極4aと4bの出力差をモニタ
リングすることにより、重金属類、シアン等毒性物質を
同様に検出できる。
【0031】
【発明の効果】本発明による有害物質検出装置は、酵素
ウレア−ゼが尿素を分解して生成するアンモニア性窒素
を基質として、微生物センサの硝化菌の呼吸活性をモニ
タリングするように構成したので、シアン、農薬、有機
塩素化合物等の有害物質のほかに重金属類もより高感度
に検出できるため、水道取水の監視や河川水の水質事
故、下水や下水処理水の異常水質監視に幅広く利用可能
である。
ウレア−ゼが尿素を分解して生成するアンモニア性窒素
を基質として、微生物センサの硝化菌の呼吸活性をモニ
タリングするように構成したので、シアン、農薬、有機
塩素化合物等の有害物質のほかに重金属類もより高感度
に検出できるため、水道取水の監視や河川水の水質事
故、下水や下水処理水の異常水質監視に幅広く利用可能
である。
【図1】本発明の第1方式の検出部を持つ有害物質検出
装置の構成を示す模式図。
装置の構成を示す模式図。
【図2】本発明の第1方式の検出部を持つ有害物質検出
装置の各種溶液の通流と溶存酸素電極の応答関連を説明
する模式図。
装置の各種溶液の通流と溶存酸素電極の応答関連を説明
する模式図。
【図3】本発明の第2方式の検出部を持つ有害物質検出
装置の構成を示す模式図。
装置の構成を示す模式図。
【図4】(a)本発明の有害物質検出装置の原理図。 (b)有害物質が有る場合の各検出構成要素の出力増減
の関連図。
の関連図。
1a〜1b : 微生物センサ 2 : 固定化酵素カラム 3a〜3b : 固定化微生物カラム 4a1,2 〜4b1,2 : 溶存酸素電極 5a〜5b : 熱交換器 6 : 恒温槽 7a1-3 〜7b1,2 : 送液ポンプ 8a〜8b : エアポンプ 9a1-6 〜9b1-4 : 電磁弁 10 : 除濁装置 11,11a〜11b: 検水 12a〜12b : 純水(イオン交換水) 13a〜13b : 緩衝液(pH8) 14a〜14b : 校正液(pH8) 15 : 緩衝液(pH5) 16 : 再生液(pH7) 17a〜17b : 排液
Claims (3)
- 【請求項1】バイオセンサを用いた有害物質の検出方法
において、重金属類による酵素ウレア−ゼの尿素分解反
応に対する阻害の効果と、シアンや有機化合物類による
亜硝酸生成細菌のアンモニア酸化反応に対する阻害の効
果とを組み合わせて検出する有害物質検出方法。 - 【請求項2】バイオセンサを用いた有害物質の検出装置
において、検出部が酵素ウレア−ゼを固定化した担体を
収納した固定化酵素カラム、および亜硝酸生成細菌を固
定化した固定化微生物膜と溶存酸素電極とで構成された
微生物センサとから構成されていることを特徴とする有
害物質の検出装置。 - 【請求項3】バイオセンサを用いた有害物質の検出装置
において、検出部が酵素ウレア−ゼを固定化した担体を
収納した固定化酵素カラムと亜硝酸生成細菌を固定化し
た担体を収納した固定化微生物カラムとから構成され、
前記固定化微生物カラムの入口と出口にそれぞれ溶存酸
素電極が備えられていることを特徴とする有害物質の検
出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9317813A JPH11153574A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 有害物質検出方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9317813A JPH11153574A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 有害物質検出方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11153574A true JPH11153574A (ja) | 1999-06-08 |
Family
ID=18092337
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9317813A Pending JPH11153574A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | 有害物質検出方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11153574A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006029942A (ja) * | 2004-07-15 | 2006-02-02 | Toshiba Corp | 有害物質検出方法および装置 |
JP2009222667A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | Metawater Co Ltd | 毒性物質検出方法及び毒性物質検出装置 |
-
1997
- 1997-11-19 JP JP9317813A patent/JPH11153574A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006029942A (ja) * | 2004-07-15 | 2006-02-02 | Toshiba Corp | 有害物質検出方法および装置 |
JP2009222667A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | Metawater Co Ltd | 毒性物質検出方法及び毒性物質検出装置 |
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