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JPH11144117A - 媒体保留装置 - Google Patents

媒体保留装置

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Publication number
JPH11144117A
JPH11144117A JP10094752A JP9475298A JPH11144117A JP H11144117 A JPH11144117 A JP H11144117A JP 10094752 A JP10094752 A JP 10094752A JP 9475298 A JP9475298 A JP 9475298A JP H11144117 A JPH11144117 A JP H11144117A
Authority
JP
Japan
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medium
holding device
vehicle
groove
stacking
Prior art date
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Granted
Application number
JP10094752A
Other languages
English (en)
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JP3591292B2 (ja
Inventor
Toshio Hara
利雄 原
Hiroharu Yamamoto
弘治 山本
Isao Kidokoro
勲 城所
Jun Yamagata
遵 山縣
Katsumi Oe
勝巳 大江
Tetsuji Kawasaki
川崎  哲治
Kazuya Nakayama
和哉 中山
Yukihiro Takano
幸裕 高野
Tatsuhiko Sonehara
達彦 曽根原
Takanori Yamada
山田  隆典
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP09475298A priority Critical patent/JP3591292B2/ja
Publication of JPH11144117A publication Critical patent/JPH11144117A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3591292B2 publication Critical patent/JP3591292B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H29/00Delivering or advancing articles from machines; Advancing articles to or into piles
    • B65H29/50Piling apparatus of which the discharge point moves in accordance with the height to the pile
    • B65H29/51Piling apparatus of which the discharge point moves in accordance with the height to the pile piling by collecting on the periphery of cylinders
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/10Handled articles or webs
    • B65H2701/19Specific article or web
    • B65H2701/1912Banknotes, bills and cheques or the like

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Discharge By Other Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 媒体保留装置に関し、腰が弱く、隅に折れが
あり、サイズが大きく異なる媒体をも確実に取り込んで
集積できるようにすることを目的とする。 【解決手段】 一時保留部10は紙幣搬入部13からの
紙幣を受け入れる溝14を持ったドラム状の集積車11
を有し、これに溝14に対し突出・退避が可能なクラン
パ15が設けられている。その動作は、引っ張りばね1
9により溝14内へ付勢されているクランパ15がその
根元付近にあるローラ21とカム23との集積車11の
回転に伴う係脱で行うようにしている。溝14に入った
紙幣はクランパ15により挟持され、集積車11の回転
とともにガイド板26との間に形成された保留空間に導
かれ、ローラ21がカム23と再度係合する位置でクラ
ンパ15による挟持が開放され、保留空間に集積され
る。集積された紙幣は外方より押付けローラ27で挟持
されて搬出され、入庫・返却搬送部34に送られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は媒体保留装置に関
し、特に紙幣のような紙葉類の媒体を1枚ずつ搬送また
は繰り出して鑑別した後、装置内部に整列した状態で一
時集積し、上位装置からの指令により一時保留した媒体
を内部に収納したり返却したりする機能を持った媒体取
引装置に適用して好適な媒体保留装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より紙幣の入金処理を行う紙幣入金
機が知られている。紙幣入金機としては、一般に、紙幣
入金口に一括投入された紙幣を引き込み、これを1枚ず
つ分離して順次繰り出す入金紙幣分離部、分離された紙
幣の真偽および分離搬送状態の適否(紙幣の重ね送り、
紙幣の連鎖送りなど)の鑑別を搬送路途中で1枚ずつ行
う入金鑑別部、入金紙幣が不適正紙幣である場合はその
不適正紙幣を入金紙幣返却経路に振り分けるとともに、
不適正紙幣が含まれない場合は紙幣一時保留庫経路への
進入を許可する分岐部、および一括返却または収納庫に
収納するために紙幣を一時集積する一時保留庫の各機能
を有している。
【0003】このような紙幣入金機において用いられて
いる一時保留庫としては、たとえば以下の図39、図4
0および図41に示す構造のものがある。図39は従来
の一時保留庫の一例を示す要部説明図である。図示の一
時保留庫は、集積車方式と呼ばれるもので、複数の羽根
101が周設された集積車102と、この集積車102
に紙幣103を送り込む搬送ローラ104と、集積車1
02の下方に設けられた搬送ベルト105と、集積車1
02から紙幣を抜き取る紙幣ストッパ106と、集積さ
れた紙幣を束搬送するときに使用されるベルト107と
から構成される。
【0004】集積車102は時計方向に回転している。
搬送ローラ104によって短手方向に搬送されて来た紙
幣103は羽根101の間に送り込まれ、羽根101の
間に保持された状態で搬送される。紙幣103の先端が
紙幣ストッパ106まで来ると、ここで紙幣103は羽
根101の間から抜き取られ、搬送ベルト105の上に
落とされる。搬送ベルト105の上は紙幣集積部を構成
し、ここに搬送された紙幣103が順次集積される。一
時集積が済んだ紙幣は、ベルト107を図の矢印で示し
た方向に倒すことで上から押さえられ、搬送ベルト10
5と挟まれた状態で一括搬送される。
【0005】図40は従来の一時保留庫の別の例を示す
要部説明図である。図示の一時保留庫は、羽根車(たた
き込み)方式と呼ばれるもので、数枚の羽根111が周
設された搬送ローラ112と、この搬送ローラ112と
ともに紙幣を一時保留庫内に搬入する搬送ローラ113
と、集積された紙幣を一括搬送するときに使用されるベ
ルト114と、上下に移動可能でかつ搬送ローラ115
a,115b,115cを有するステージ116と、ベ
ルト114とステージ116との間に形成される集積部
117に自由端がステージ116の上を自重にて押圧し
ている紙幣押さえ金具118とから構成される。
【0006】搬送ローラ112,113によって長手方
向に搬送されて来た紙幣はベルト114とステージ11
6との間に形成された集積部117に送り込まれる。こ
のとき、紙幣の先端は紙幣押さえ金具118とステージ
116との間に滑り込まれていく。紙幣が搬送ローラ1
12,113を通過すると、その後端は羽根111によ
って下方にたたかれる。これにより、紙幣の後端は常に
下方に押し下げられるので、集積された紙幣の上には空
間が確保され、次に進入してくる紙幣の先端が既に集積
された紙幣の後端に追突することがなくなる。紙幣の集
積が終わると、ステージ116が上昇して集積された紙
幣をベルト114に押しつける。このような状態でベル
ト114を駆動させることにより、その間に挟まれた紙
幣は一括搬送される。
【0007】図41は従来の一時保留庫のさらに別の例
を示す要部説明図であって、(A)は紙幣が搬送されて
来る方向から見た図を示し、(B)はその横方向から見
た図を示している。図示の一時保留庫は、プッシャ方式
と呼ばれるもので、上下に往復運動するプッシャ121
と、紙幣を搬送してくる搬送ベルト122と、搬送され
てきた紙幣を1枚ずつ収納するための紙幣収納部123
を構成する紙幣受け金具124と、紙幣収納部123の
下方に紙幣集積部125を構成する搬送ベルト126
と、上下に移動可能なステージ127とから構成され
る。
【0008】紙幣を集積するとき、ステージ127は紙
幣受け金具124の直下まで上に移動している。まず、
プッシャ121が上方位置にある状態で、搬送ローラ1
22によって矢印128の方向から紙幣が1枚ずつ搬送
されて来ると、紙幣は、その搬送方向両縁部が紙幣受け
金具124にて受け止められた形で、紙幣収納部123
に収納される。次に、紙幣収納部123に収納された紙
幣は、プッシャ121によって押し下げられることによ
り、紙幣収納部123の中央の開口部を介して紙幣集積
部125の中へ押し込まれ、搬送ベルト126の上に集
積される。そして、プッシャ121は元の位置まで上昇
され、次の紙幣の集積動作のために待機する。このよう
な動作を繰り返すことにより、搬送されてきた紙幣は、
プッシャ121によって1枚ずつ紙幣集積部125に集
積される。所定の集積が終了すると、ステージ127が
集積された紙幣の上まで降下して、搬送ベルト126と
の間に紙幣を挟み込む。この状態で搬送ベルト126を
駆動することにより、集積された紙幣が一括搬送される
ことになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
一時保留庫にあって、まず、集積車方式では、紙幣を集
積車の羽根の間に挿入し、その羽根が紙幣を摩擦力で保
持して搬送するようにしているので、紙幣によっては羽
根の間に正しく挿入されなかったり、搬送途中で羽根の
間から抜け落ちて正しい位置に集積されないことがあっ
た。特に使い古してよれよれになったり折れ癖の付いた
紙幣は腰が弱くなっているので、羽根の間への紙幣の押
し込みが正しく行われず、集積位置まで正しく搬送され
ないことがある。
【0010】また、羽根車(たたき込み)方式では、集
積された紙幣の表面を次の紙幣が滑り込む状態で搬送さ
れるため、既に集積された紙幣の隅に折れなどがある
と、次の紙幣がその折れ部分に追突して搬送動作が遮ら
れ、集積できなくなることがある。しかも、海外(日本
国外)の紙幣ではサイズの大きく異なる紙幣が混在して
いるので、たとえば短い紙幣が搬送されて来た場合に
は、紙幣の後端を羽根がたたき込めなくなることがあ
る。このため、たたき込めずに後端が上に反った状態で
集積された紙幣があると、次に搬送されてきた紙幣が追
突して正しく集積されないことがある。
【0011】さらに、プッシャ方式では、収納部に搬入
した紙幣を1枚ずつプッシャの往復運動により集積部に
送り込むようにしているので、集積処理を高速化するこ
とができず、しかも、収納部および集積部を備えプッシ
ャを往復運動させるために大きな設置スペースをとり、
小型化することが難しいという問題点があった。
【0012】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、腰の弱い紙幣、隅に折れがある紙幣、サイズ
が大きく異なる紙幣のような媒体でも確実に取り込んで
集積することができる媒体保留装置を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、個々に
搬送されてくる少なくとも1枚の媒体を受け入れて保留
し、保留された媒体を後で一括して排出する媒体保留装
置において、媒体待機位置から媒体開放位置へ回転自在
に装着されたドラム状の形状を有しかつ前記媒体待機位
置にあるときに媒体の搬入位置に対応した外周面に開口
していて搬入されてきた媒体の先端部分を導入する溝部
を有する集積車と、前記溝部に導入された媒体の先端部
分をクランプし、前記集積車の前記媒体開放位置にて開
放するクランパ部と、前記媒体開放位置にて開放された
媒体を集積する媒体集積部と、を備えていることを特徴
とする媒体保留装置が提供される。
【0014】上記構成によれば、媒体が搬入されてくる
と、その媒体の先端部分は、まず、媒体待機位置で停止
している集積車の溝部に導入される。この溝部に導入さ
れた媒体はその先端部分がクランパ部により挟持され
る。集積車は媒体の先端部分を挟持した状態で回転する
と、媒体をその先端部分から媒体集積部へ引き込むよう
になる。集積車は媒体の先端部分をクランパ部で挟持し
ながら媒体集積部まで引き寄せるため、集積のための搬
送過程で、媒体の先端が搬送途中の何かに遮られて詰ま
ってしまうということはなく、確実に媒体開放位置まで
搬送される。媒体開放位置でクランパ部が媒体の先端部
分を開放することで、集積車による媒体の搬送は終わ
り、媒体はその媒体集積部に残される。次に搬送されて
きた媒体も同様にして、先端部分を挟持した状態で媒体
集積部に引き込み、媒体開放位置にて挟持を開放すると
いう動作を繰り返すことにより、その媒体は先に集積さ
れた媒体に接触した状態で媒体開放位置にとどまり、媒
体集積部にて整列して集積されることになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、紙
幣入金機の一時保留部に適用した場合を例にして説明す
る。
【0016】図4は紙幣入金機の概略構成を示す図であ
る。この図において、紙幣入金機1は、少なくとも1枚
以上の紙幣を入金または返却可能な入金・返却部2と、
入金された複数枚の紙幣を1枚ずつに分離して繰り出し
を行う分離部3と、紙幣の金種や搬送状態を判定する鑑
別部4と、鑑別部4の判定結果を基に紙幣の搬送路を切
り換える分岐部5と、紙幣を集積する一時保留部6と、
紙幣を収納する紙幣収納庫7と、分岐部5および一時保
留部6でそれぞれ返却された紙幣が合流する合流部8と
で構成されている。
【0017】このような構成の紙幣入金機1の動作を紙
幣の流れを中心に説明する。まず、1枚または複数枚の
紙幣が入金・返却部2に投入されると(矢印9a)、そ
の紙幣は分離部3に一括して搬送される(矢印9b)。
分離部3では、複数枚の紙幣が1枚ずつに分離されて鑑
別部4へ順次繰り出される(矢印9c)。鑑別部4は入
力された紙幣に対して、金種の判定、金種ごとの計数、
真偽判定、分離搬送状態の適否判定などを行い、判定を
終了した紙幣を出力する(矢印9d)。分岐部5は鑑別
部4の判定結果に応じて紙幣の搬送路の切り換え動作を
する。分岐部5は、判定結果が肯定ならば、紙幣が一時
保留部6への進入を許可する方向に搬送路の切り換え制
御を行い(矢印9e)、判定結果が否定ならば、紙幣が
合流部8を通過する方向に搬送路の切り換え制御を行う
(矢印9f)。合流部8へ進んだ紙幣は、入金・返却部
2へ搬送される。
【0018】一時保留部6へ搬送された紙幣は順次整列
して集積され、所定の集積が終了すると、集積された紙
幣は一括して出力される。その後、入金者の確認に従っ
て紙幣の搬送方向が決められる。すなわち、収納指令が
あると、一括して出力された紙幣は紙幣収納庫7へ束搬
送されて収納され(矢印9g)、返却指令があると、一
括して出力された紙幣は合流部8の方向へ向けられ、入
金・返却部2へ搬送される(矢印9h)。
【0019】次に、図1ないし図3を参照して、本発明
の第1の実施の形態における一時保留部の詳細について
説明する。図1は一時保留部の側断面図、図2は図1の
矢視a−aにおける一時保留部の縦断面図、図3は一時
保留部の部分破断斜視図である。
【0020】一時保留部10はその中央部にドラム状の
集積車11を有し、この集積車11は回転軸12を中心
に図示していないモータなどにより回転駆動されるよう
になっている。集積車11は取り扱おうとする紙幣の中
で長辺の最も大きな紙幣の長さよりも長い周長を有する
ようにしてある。なお、本実施の形態においては、図2
および図3に示したように、この一時保留部10は3個
の集積車11a,11b,11cを有し、回転軸12上
に固定されている。これは、紙幣の幅が様々であり、1
か所の挟持で搬送した場合に紙幣の姿勢が曲がってしま
うことがあるので、搬入されてきた紙幣が幅の狭い紙幣
でもその先端部分を少なくとも2か所で挟持できるよう
にするために、ここでは、3個の集積車11a,11
b,11cを使用している。以下、3個の集積車11
a,11b,11cについて、これらに共通な説明を代
表して行う場合に、単に集積車11と記す。同様に、他
の構成要素についても同様の表記とする。
【0021】図1において、集積車11の左上方には、
これに近接して紙幣搬入部13が設けられている。この
紙幣搬入部13はローラ、ベルト、ガイド板などから構
成され、図示の左方向から紙幣を水平方向に搬入する。
この紙幣搬入部13により紙幣が搬入されてくる位置に
対応する集積車11の外周部には溝14が形成されてい
る。この溝14は深さ方向を紙幣が搬入されてくる方向
に一致させて、搬入されてきた紙幣の先端部分を真っ直
ぐ受け入れるようにしている。なお、集積車11は溝1
4のある位置の外周面における半径が一番大きく、この
溝14のある位置の外周面から時計回りの方向にいくに
従って次第に半径が減少していき、最終的には、外周面
は溝14の開口下端に接続している。
【0022】集積車11はその一方の側端面が肉抜きさ
れており、肉抜きされて形成された空間に紙幣の先端部
分をクランプする機構が設けられている。すなわち、一
端に突起状のクランパ15が形成されたアーム16が支
軸17を介して揺動自在に支持されている。このアーム
16の他端には、軸18との間に引っ張りばね19が掛
けられており、図1の図中、支軸17を中心としてアー
ム16を時計回り方向に回すようばね力で付勢してい
る。クランパ15の先端は、支軸17を中心としたアー
ム16の揺動に伴い集積車11の溝14の内部空間内に
突入したり、その内部空間から退避するようになってい
る。
【0023】また、クランパ15の根元付近のアーム1
6には、連結軸20が固定されている。この連結軸20
は、図3から明らかなように、集積車11a〜11cの
対応位置に穿設された孔を貫通してそれぞれのアーム1
6a〜16cと連結されている。この連結軸20の両端
付近にはローラ21a,21bが回転自在に支持されて
いる。ここで、図2および図3に示したように、一時保
留部10を支える側板22a,22bの内壁面に、円弧
状のカム23a,23bが固定されている。このカム2
3a,23bは集積車11の回転に伴って所定の区間で
ローラ21a,21bと係合することにより、所定の区
間でクランパ15を溝14の中から退避させる動作を行
うようになっている。
【0024】集積車11の下方にはストッパ24が設け
られている。このストッパ24は保留した紙幣の動きを
規制するもので、L字状に形成されており、その水平部
分から上方に延びる部分は櫛歯状の規制部24a〜24
dによって形成されている。規制部24a〜24dは、
図2および図3に示したように、集積車と集積車との間
および集積車と側板との間に入り込むように形成されて
おり、規制部24a〜24dの先端は、集積車11の回
転に伴う溝14の軌跡よりも上方に位置するようになっ
ている。ストッパ24は支軸25に揺動自在に支持さ
れ、図示していないアクチュエータなどにより駆動され
る。
【0025】集積車11の図1における右方位置には、
集積車11の外周面と所定の間隔を置いてガイド板26
が設けられている。このガイド板26は集積車11と同
心の円弧状に形成され、その横方向の両縁部は側板22
a,22bに固定されている。これにより、ガイド板2
6と、集積車11の外周面と、側板22a,22bと、
ストッパ24の規制部24a〜24dとで、紙幣の保留
空間Sを形成している。
【0026】ガイド板26の背面側、すなわち、図1に
おける右方位置には、押付けローラ27が支持板28に
固定された軸29に回転自在に支持されている。さら
に、支持板28は側板22a,22bの間に設けられた
支軸30に揺動自在に支持されている。なお、ガイド板
26の集積車11に対応する位置には、図3に示したよ
うに、切り欠きが形成されており、図示していないアク
チュエータなどにより支持板28を駆動することによ
り、その切り欠きを介して押付けローラ27を保留空間
S内に進入させ、集積車11の外周面を付勢することが
できるようにしている。
【0027】ガイド板26の下端付近にはゲート31が
設けられており、このゲート31は軸32に揺動自在に
支持され、引っ張りばね33により時計回り方向にばね
力で付勢されている。ゲート31の先端は通常、集積車
11の外周よりも内側に入り込んだ位置で停止するよう
にガイド板26の下端で規制されている。このゲート3
1は、紙幣集積時に、保留空間S内の紙幣を軽く押さえ
て紙幣の整列が乱れないようにすることと、後述する入
庫・返却搬送部34により、保留空間Sより一括搬出さ
れた紙幣を図1の右方向に設置される紙幣収納庫に搬送
する際に、紙幣が保留空間Sに入り込むのを防ぐための
ものである。
【0028】また、集積車11の下方には、入庫・返却
搬送部34が設けられている。入庫・返却搬送部34は
保留空間Sに保留された紙幣をこの一時保留部10から
搬出させるもので、保留された紙幣を導入するガイド板
35、複数のベルト36(図2および図3には36a,
36b,36cで示してある)および複数のローラなど
で構成される。図1において、この入庫・返却搬送部3
4の右方向には紙幣収納庫7が設置され、左方向には入
金・返却部2が設置されていて、指令に基づいて入庫・
返却搬送部34により保留後の紙幣を紙幣収納または紙
幣返却のいずれかの方向に搬送する。
【0029】そして、紙幣搬入部13と集積車11との
間に紙幣搬入部13によって集積車11の溝14に紙幣
が導入されたことを検出するセンサが設けられている。
このセンサは、紙幣搬入部13の下部に設けられた発光
部37とガイド板26の上縁部付近に設けられた受光部
38とより構成される。センサは、発光部37から受光
部38への光路を紙幣が遮ることによって紙幣の搬入を
検出し、この時点から紙幣搬入部13の搬送速度を加味
した所定時間後に、紙幣の先端部分がクランパ15の位
置を通過して溝14に導入されたと判断する。
【0030】次に、一時保留部10における紙幣の集積
・保留動作および搬出動作について説明する。まず、図
5〜図11を用いて一時保留部10の集積・保留動作を
説明するが、これらの図において、動作説明に関連する
要素だけに符号および動作方向を示す矢印を付して説明
する。
【0031】図5は一時保留部における紙幣の集積待機
状態を示す側断面図である。この図5において、図示し
ていない鑑別部において正常と判定された紙幣Pが紙幣
搬入部13により図中の左方向から搬送されてくる状態
を示している。このとき、集積車11は溝14が紙幣搬
入部13対して開口している図示の回転位置に停止して
おり、ローラ21はカム23に乗り上げた状態にあって
クランパ15を溝14の中から退避させている。
【0032】図6は紙幣が集積車の溝内に搬入された状
態を示す側断面図である。この図6において、紙幣搬入
部13により紙幣Pが集積車11の溝14の中に搬入さ
れるが、このとき発光部37から放射されて受光部38
で受光していた光が紙幣Pによって遮られ、紙幣Pの搬
入を検出する。この検出から所定時間後、すなわち、紙
幣Pの先端部分がクランパ15よりも奥に進んだタイミ
ングで、集積車11は図示していないモータなどにより
図中時計回り方向の回転が開始される。
【0033】図7は紙幣がクランプされた状態を示す側
断面図である。この図7において、集積車11の回転に
より、アーム16のローラ21がカム23から離れる
と、アーム16は引っ張りばね19の付勢力により支軸
17を中心に時計回り方向に回転し、クランパ15が溝
14の内部に突入する。これにより、溝14の中に搬入
されていた紙幣Pは溝14の上側内壁とクランパ15と
により挟持され、回転している集積車11と一体となっ
て搬送される。このとき、紙幣Pがクランパ15から外
れるのを防止するために、集積車11の外周における周
速度が紙幣搬入部13の搬送速度と同じかまたは若干遅
い速度に設定されている。これにより、紙幣Pは搬送中
に多少たわむことはあるが、紙幣搬入部13とクランパ
15とで紙幣Pを引っ張り合うことはないので、クラン
パ15から紙幣Pが外れたり破損したりすることはな
い。この実施の形態では、集積車11の外周速度は紙幣
搬入部13の搬送速度よりも5%程度遅い速度に設定さ
れている。
【0034】図8は紙幣のクランプが解除される直前の
状態を示す側断面図である。この図8において、さらに
集積車11が回転されて、クランパ15で挟持された紙
幣Pの先端がストッパ24の規制部24a〜24dに接
近すると、ローラ21がカム23に再び接触する。する
と、ローラ21はカム23に乗り上がり、アーム16は
引っ張りばね19の引っ張り力に抗して支軸17を中心
に反時計回り方向に回転される。
【0035】図9は紙幣がストッパに規制されている状
態を示す側断面図である。この図9において、アーム1
6の反時計回り方向への回転により、クランパ15は溝
14の内部から退避するので、紙幣Pは挟持を解かれ、
自由な状態となる。自由な状態となった紙幣Pは、スト
ッパ24の規制部24a〜24dにより動きが規制さ
れ、保留空間Sにとどまることになる。
【0036】図10は紙幣が保留空間に集積された状態
を示す側断面図である。この図10において、集積車1
1はさらに回転を続けると、ストッパ24の規制部24
a〜24dにより先端が規制された紙幣Pは溝14の内
部から抜け出ていく。このとき、ゲート31の先端は紙
幣Pを下から軽く押さえるようにしている。さらに回転
すると、保留空間Sを構成している集積車11の外周面
の半径は回転につれて漸増していくので、ストッパ24
の規制部24a〜24dの位置では溝14から抜け出た
紙幣Pの先端は集積車11の外周面によって下方に移動
され、保留空間S内では紙幣Pはガイド板26の方へ押
しやられるようになる。
【0037】図11は集積車が集積待機状態に復帰した
状態を示す側断面図である。この図11において、保留
空間Sに紙幣Pを保留した状態で、集積車11は溝14
を紙幣搬入路13に向けて開口した位置で停止し、集積
待機状態となっている。以上の図5から図11までの動
作を繰り返すことにより、複数枚の紙幣を保留空間Sに
集積・保留することができる。このとき、紙幣を挟持し
た溝14のある部分、すなわち、半径の最も大きい集積
車11の外周面が先頭になって保留空間Sを回転してい
くので、その溝14のある部分の外周面が既に集積され
た紙幣Pをガイド板26の方向に押しやりながら進むこ
とになる。これにより、紙幣Pを搬送しながら保留空間
Sに集積するスペースを確保していくので、保留空間S
を搬送中は、搬送中の紙幣と既に集積された紙幣との摩
擦は軽減され、搬送中に紙幣がクランパ15による挟持
から外れてしまうこともなくなる。
【0038】次に、図12ないし図14を参照して、集
積・保留された紙幣を搬出する動作について説明する。
図12は複数の紙幣が保留空間に集積された状態を示す
側断面図である。この図12によれば、紙幣の集積が完
了して集積車11が集積待機状態の位置まで回転した後
の状態が示されており、集積車11の外周面とガイド板
26とによって形成される保留空間Sには複数枚の紙幣
Pが保留されている。このとき、複数枚の紙幣Pは先端
がストッパ24の規制部24a〜24dに当接された状
態で整列されている。また、ゲート31の先端は、集積
された保留中の紙幣Pの剛性により若干押し下げられた
状態にある。
【0039】図13は保留紙幣の搬出直前の状態を示す
側断面図である。この図13において、保留した紙幣の
入庫または返却の指令を受けると、ストッパ24は図示
しないアクチュエータなどにより支軸25を中心に反時
計回り方向に回転駆動され、これにより紙幣Pの搬出方
向の規制が解除される。また、ガイド板26の背面に設
けられた支持板28も図示しないアクチュエータなどに
より支軸30を中心に時計回り方向に回転駆動される。
これにより、支持板28に支持された押付けローラ27
は保留空間Sに集積されている紙幣Pに対して押圧し、
紙幣Pを押付けローラ27と集積車11との間に挟み込
む。
【0040】図14は保留紙幣の搬出中の状態を示す側
断面図である。紙幣Pを搬出するときには、まず、紙幣
Pを返却する方向に搬出するように入庫・返却搬送部3
4を駆動した後に、集積車11を時計回り方向に回転さ
せる。押付けローラ27は紙幣Pを集積車11の外周面
に押しつけながら転動するので、集積車11の外周面と
紙幣Pとの摩擦により、紙幣Pは集積車11の回転に伴
って、入庫・返却搬送部34の方向に搬送される。ここ
で、保留空間Sから搬出した紙幣Pの後端がゲート31
を抜けると、入庫・返却搬送部34は集積された紙幣P
に対する指令に応じた搬送動作をする。すなわち、指令
が入庫であった場合は、入庫・返却搬送部34はその駆
動方向を逆転し、収納方向すなわち紙幣収納庫7へ向か
う方向に紙幣Pを搬出する。また、指令が返却であった
場合は、入庫・返却搬送部34はその駆動方向を変えず
にそのままにして、紙幣Pを返却方向すなわち入庫・返
却部2の方向へ搬出する。
【0041】次に、紙幣のクランプ力を改善した一時保
留部の第2の実施の形態について説明する。図15は第
2の実施の形態における一時保留部の要部拡大側面図で
ある。この図15において、図1に示した第1の実施の
形態での構成要素と同一の要素については同一の符号を
付してその詳細な説明を省略し、特徴的な部分について
のみ説明する。
【0042】集積車11の溝14において、クランパ1
5と対峙する溝14の内壁部分に摩擦係数の大きいたと
えばゴムからなる摩擦材39が埋設されている。これに
より、溝14に搬入されてきた紙幣Pをクランパ15が
挟持したとき、摩擦材39がクランパ15による紙幣P
の挟持力を向上させ、集積動作の安定化が図られてい
る。すなわち、保留空間Sに紙幣Pが集積されてくる
と、搬送されてきた紙幣Pの先端をクランプして保留空
間Sに引き込むとき、集積された紙幣Pと搬送されてき
た紙幣Pとの間に大きな抵抗が発生してくることにな
る。そこで、クランパ15と対峙する位置に摩擦材39
を設けることにより、その抵抗に勝つだけの力を容易に
得ることができるようになる。
【0043】なお、図15の例では、摩擦材39を溝1
4の内壁部分に設けたが、摩擦材を溝14の中に進入す
るクランパ15の先端部分に設けてもよく、または、溝
14の内壁部分およびクランパ15の先端部分の両方に
設けてもよい。
【0044】次に、摩擦材39の保守性を改善した一時
保留部の第3および第4の実施の形態について説明す
る。図16は第3の実施の形態における一時保留部の要
部拡大側面図、図17は第3の実施の形態における一時
保留部の要部拡大斜視図である。この図16および図1
7において、図1に示した第1の実施の形態での構成要
素と同一の要素については同一の符号を付してその詳細
な説明を省略し、特徴的な部分についてのみ説明する。
【0045】摩擦材39は、クランパ15と対峙してい
る端部と反対側の端部に凸状部39a,39bが一体で
形成されている。クランパ15と対峙する集積車11の
溝14の内壁部分には、摩擦材39の形状に合わせて孔
40が凹設されている。摩擦材39は、その孔40に嵌
め込むことによって集積車11に固定される。その摩擦
材39の嵌め込みは、図17に示したように、集積車1
1の側面方向から摩擦材39を挿入することによって行
われる。摩擦材39の凸状部39a,39bは、クラン
パ15の方向に摩擦材39が抜け出てしまうのを防止し
ている。また、摩擦材39は、弾力性のある加硫ゴムな
どの材料、好ましくはウレタンゴムによって成型され、
しかも、少なくとも凸状部39a,39bの外形寸法を
これが嵌合される孔40の内形寸法よりも若干大きくし
てある。これにより、集積車11に装着される摩擦材3
9は孔40に圧入により固定されることになり、摩擦材
39が孔40から挿入方向に容易に抜け出ることがない
ようにしている。
【0046】このように、抜け止めの凸状部39a,3
9bを有する摩擦材39を集積車11の溝14の内壁部
分に形成した孔40に圧入により嵌合させることによっ
て、集積車11に固定するようにした。これにより、紙
幣入金機の稼働中に、摩擦材39に紙紛や油脂などが付
着したり、摩擦材39を構成する材料が劣化することに
よって摩擦材39の紙幣Pに対する摩擦係数が低下し
て、集積動作が不安定となった場合でも、摩擦材39の
交換を容易に行うことができ、短時間で紙幣入金機を復
旧することができる。また、オーバホールなどにおいて
も必要最小限の交換単位で処理できるため、経済的であ
る。
【0047】図18は第4の実施の形態における一時保
留部の要部拡大側面図、図19は第4の実施の形態にお
ける一時保留部の要部拡大斜視図である。この図18お
よび図19において、図1に示した第1の実施の形態で
の構成要素と同一の要素については同一の符号を付して
その詳細な説明を省略し、特徴的な部分についてのみ説
明する。
【0048】摩擦材39は、集積車11の溝14と対峙
している端部と反対側の端部に断面円形の凸状部39c
が一体で形成されている。クランパ15には、集積車1
1の溝14と対峙する側の中央部に、摩擦材39の形状
に合わせて孔41が凹設されている。摩擦材39は、そ
の孔41に嵌め込むことによってクランパ15に固定さ
れる。その摩擦材39の嵌め込みは、図19に示したよ
うに、クランパ15の側面方向から摩擦材39を挿入す
ることによって行われる。摩擦材39の凸状部39c
は、溝14の方向に摩擦材39が抜け出てしまうのを防
止している。また、摩擦材39は、弾力性のある加硫ゴ
ムなどの材料によって成型され、しかも、少なくとも凸
状部39cの外形寸法をこれが嵌合される孔41の内形
寸法よりも若干大きくしてある。これにより、摩擦材3
9は孔41に圧入されることになり、摩擦材39が孔4
1から挿入方向に容易に抜け出ることがないようにして
いる。これにより、摩擦材39の交換が容易になり、安
価かつ短時間で処理することが可能になる。
【0049】次に、クランパ15による紙幣のクランプ
をより確実にするようにした一時保留部の第5の実施の
形態について説明する。図20は第5の実施の形態にお
ける一時保留部の部分破断斜視図である。この図20に
おいて、図1に示した第1の実施の形態での構成要素と
同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説
明を省略し、特徴的な部分についてのみ説明する。
【0050】この図20に示した一時保留部によれば、
集積車11a〜11cに穿設された孔を貫通している連
結軸20は、両側に配置された集積車11aおよび11
cのアーム16aおよび16cには固定されているが、
中央に配置された集積車11bのアーム16bには固定
されていない。すなわち、アーム16bの連結軸20が
通る対応位置には連結軸20の径よりも大きな孔50が
穿設されており、その孔50に連結軸20が遊挿されて
いる。これにより、中央のアーム16bは大きな孔50
を介して連結軸20の動きが伝えられるため、そのクラ
ンパ15bは両側のアーム16aおよび16cのクラン
パ15aおよび15cとは異なる動作をする。
【0051】次に、この一時保留部における紙幣の集積
・保留動作について説明するが、その基本的な動作は第
1の実施の形態の一時保留部と同じであるので、ここで
は、特徴的な動作の部分についてのみ説明する。
【0052】図21は中央に配置した集積車の紙幣の集
積待機状態を示す側面図である。一時保留部が紙幣の集
積待機状態にあるとき、集積車11bは紙幣搬入部13
から搬送されてくる紙幣を溝14bが真っ直ぐに受け入
れるよう開口された図示の回転位置に停止している。ま
た、連結軸20の両端に設けられたローラ21はカム2
3に乗り上げた状態にあり、このため、アーム16bは
引っ張りばね19bの引っ張り力に抗して支軸17を中
心に反時計回り方向に付勢されており、クランパ15b
を溝14bの中から退避させている。ただし、アーム1
6bに穿設された孔50の径は連結軸20の径よりも大
きいため、その差の半分だけ、クランパ15bは他のク
ランパ15aおよび15cよりも溝14bの側に寄った
位置で停止している。
【0053】図22は中央に配置した集積車の紙幣クラ
ンプ状態を示す側面図である。紙幣Pが紙幣搬入部13
によって集積車11bの溝14bの中に搬入されると、
それから所定時間後に、集積車11bは図示していない
モータなどにより図中時計回り方向に回転開始される。
すると、連結軸20の両端に設けられたローラ21はカ
ム23から離れ、アーム16bは引っ張りばね19bの
付勢力により支軸17を中心に時計回り方向に回転し、
クランパ15bが溝14bの内部に突入する。これによ
り、溝14bの中に搬入されていた紙幣Pは溝14bの
上側内壁とクランパ15bとにより挟持され、回転して
いる集積車11bと一体となって搬送される。このと
き、アーム16bは連結軸20と接触しておらず、した
がって、クランパ15bは、他のクランパ15aおよび
15cに拘束されない独立した紙幣Pの保持力を発生さ
せることになる。これにより、紙幣Pのクランプはさら
に確実になり、紙幣Pがその集積・保留動作中にクラン
パ15から外れてジャムが発生することもなくなる。
【0054】次に、紙幣の集積状態を安定させるように
した一時保留部の第6の実施の形態について説明する。
図23は第6の実施の形態における一時保留部の側断面
図である。この図23において、図1に示した第1の実
施の形態での構成要素と同一の要素については同一の符
号を付してその詳細な説明を省略し、特徴的な部分につ
いてのみ説明する。
【0055】この図23に示した一時保留部によれば、
集積車11の図示の右方位置には、集積車11の外周面
と所定の間隔を置いて可動ガイド板51が設けられてい
る。この可動ガイド板51は集積車11の外周円より大
きな径を有する円弧の形状に形成され、その上縁部の両
端部には軸受け片52が設けられている。それらの軸受
け片52には両端部が側板22a,22bに固定された
軸53が通されていて、可動ガイド板51は軸53を中
心に揺動自在に軸53に懸吊されている。これにより、
可動ガイド板51と、集積車11の外周面と、側板22
a,22bと、ストッパ24の規制部24a〜24dと
で、集積紙幣の厚みが紙幣の集積枚数に応じて変化する
紙幣の保留空間Sを形成している。さらに、可動ガイド
板51の背面側には、その背面と所定の間隔を置いて可
動ガイド板位置センサ54が設けられている。この可動
ガイド板位置センサ54は好ましくは可動ガイド板51
がある距離まで接近すると反応するような反射式の光セ
ンサが使用されるが、磁気特性を利用した近接センサ、
フォトインタラプタなどの他の非接触式センサを使用し
てもよい。可動ガイド板位置センサ54の出力は一時保
留部の動作を制御する図示しない制御回路に接続されて
いる。
【0056】図24は紙幣集積状態を示した第6の実施
の形態における一時保留部の側断面図である。保留空間
Sに紙幣が集積されていないときは、可動ガイド板51
は軸53から自重で垂下された状態にあり、集積車11
の外周面に最も接近している。この状態で保留空間Sに
紙幣が引き込まれると、紙幣はその状態に関係なく、す
なわち、しわや折れ目が入っていたりカールしていたり
していても、集積車11と可動ガイド板51とによって
狭くされた隙間を紙幣が通り抜けて集積されることにな
るので、保留空間S内で紙幣がたとえばカールしたまま
の状態で集積されることはない。
【0057】保留空間Sに紙幣が集積されて、図示のよ
うに、紙幣Pの厚みが未集積時の集積車11と可動ガイ
ド板51との間の隙間以上になると、紙幣Pは可動ガイ
ド板51を外方向に押しやるようになる。すると、紙幣
Pは可動ガイド板51から適当な厚み方向の押圧力を受
けることになり、集積状態が安定する。
【0058】さらに集積が続いて集積枚数が増えると、
それに応じて可動ガイド板51は軸53を中心として集
積車11を離れる方向に回転していく。この可動ガイド
板51の回転位置は集積された紙幣の厚みに対応して動
くため、その回転位置から集積紙幣の厚みを推測するこ
とが可能である。その回転位置は可動ガイド板位置セン
サ54によって検出される。このように可動ガイド板位
置センサ54が集積紙幣の厚みを監視し、集積紙幣の所
定の厚みを検出すると、図示しない制御回路に通知す
る。すると、制御回路は集積紙幣の厚みが一時保留部以
降において搬送可能な厚み以上になったと認識し、集積
動作を停止し、次の処理を行うようにする。これによ
り、集積紙幣の搬送時のトラブルを防止することが可能
になる。
【0059】次に、可動ガイド板51を集積車11の方
向へ付勢するようにした一時保留部の第7の実施の形態
について説明する。図25は第7の実施の形態における
一時保留部の部分破断斜視図である。この図25に示す
構成において、全体的には図3に示した第1の実施の形
態での構成要素とほぼ同一であるのでその詳細な説明を
省略し、特徴的な部分についてのみ説明する。
【0060】この図25に示した一時保留部によれば、
集積車11の図示の右方位置に集積車11の外周面と所
定の間隔を置いて配置された可動ガイド板51は集積車
11の外周円より大きな径を有する円弧の形状に形成さ
れ、その上縁部の両端部には両端部が側板22a,22
bに固定された軸53が通されている軸受け片52が設
けられている。そして、その軸53にはねじりコイルば
ね55が装着されている。ねじりコイルばね55の一端
は側板22bに設けられたストッパ56に、他端は可動
ガイド板51に係止されて、可動ガイド板51を集積車
11の方向へ常時付勢するようにしている。
【0061】ねじりコイルばね55の付勢力により、可
動ガイド板51と、集積車11の外周面と、側板22
a,22bと、ストッパ24の規制部24a〜24dと
で形成される紙幣の保留空間Sは、その紙幣の厚み方向
の隙間が常に最小に保持される。したがって、保留空間
S内では、集積された紙幣は可動ガイド板51により常
時集積車11の外周面の方に付勢されるため、保留空間
Sへ紙幣を導入するときも集積された紙幣に対しても、
カールしたままで保留空間Sに保留されることがなく、
集積車11の外周面に沿って整列した状態で紙幣の集積
・保留動作が行われる。
【0062】次に、集積紙幣の厚みを監視するセンサを
別の位置に設けた場合の一時保留部の第8の実施の形態
について説明する。図26は第8の実施の形態における
一時保留部の側断面図である。この図26に例示の構成
では固定の保留空間Sを有する場合を示すが、可動ガイ
ド板を備え、紙幣の厚みに追従して厚み方向の空間が変
化する可変の保留空間Sを有する構成であってもよい。
ここでも、本実施の形態で特徴的な部分についてのみ説
明する。
【0063】この図26に示した一時保留部によれば、
ガイド板26の下端付近に、軸32に揺動自在に支持さ
れ、引っ張りばね33により時計回り方向に付勢されて
いるゲート31が設けられているが、その下方位置にゲ
ート31の動きを検出するゲート位置検出用センサ37
が配置されている。このゲート位置検出用センサ37は
図示しない制御回路に接続されている。
【0064】ゲート31の先端は保留空間Sに集積紙幣
がない場合、集積車11の外周よりも内側に入り込んだ
位置にあり、集積紙幣がある場合には、集積された紙幣
を集積車11の外周面に常に軽く押圧した状態にある。
ゲート31は集積した紙幣の厚みが大きくなるに従っ
て、集積車11から離れる方向に回転する。ゲート31
の先端と集積車11の外周面との間の距離は返却・収納
動作時の集積紙幣の厚みとほぼ同等であるため、ゲート
31の位置を検出することにより集積紙幣の厚みを推測
することが可能である。その位置はゲート31を厚み検
出用アームとして使用するゲート位置検出用センサ37
によって検出される。
【0065】集積紙幣の厚みが所定の厚み、すなわち、
搬送可能な厚みの最大値になると、ゲート位置検出用セ
ンサ37がその厚みを検出し、図示しない制御回路に通
知する。制御回路はゲート位置検出用センサ37からの
通知を受けると、一時保留部の集積動作を停止し、次の
処理を行う。このようにゲート位置検出用センサ37が
集積紙幣の厚みを監視し、集積紙幣の所定の厚みが搬送
可能な厚み以上になると、紙幣の集積動作を停止するよ
うにしたことにより、集積紙幣の搬送時のトラブルを防
止することが可能になる。
【0066】次に、集積動作中に紙幣ジャムが発生した
場合にジャム紙幣を手動で取り除くことができる機能を
備えた一時保留部の第9の実施の形態について説明す
る。図27は第9の実施の形態における一時保留部の側
断面図、図28は図27の矢視b−bにおける一時保留
部の縦断面図である。図27および図28において、図
1および図2に示した第1の実施の形態での構成要素と
同一の要素については同一の符号を付してその詳細な説
明を省略し、特徴的な部分についてのみ説明する。
【0067】この図27および図28に示した一時保留
部によれば、集積車11の回転軸12の一方の端部に集
積車操作部60が取り付けられている。この集積車操作
部60は、たとえば集積動作中に紙幣ジャムが発生した
際にジャム紙幣を取り除くなどの保守作業時に集積車1
1を手動で回転させるためのもので、ワンウェイクラッ
チ61が内蔵されている。このワンウェイクラッチ61
は、集積車操作部60と集積車11の回転軸12との間
に装着され、集積車操作部60を図27に示した矢印方
向(時計回り方向)に回転させたときに、その回転力が
回転軸12に伝わり、矢印の反対方向(反時計回り方
向)に回転させたときには空転するように作用する。
【0068】図29は紙幣ジャムが発生して集積動作が
中止した状態を示す一時保留部の側断面図である。集積
動作中に紙幣ジャムが発生し、集積動作が中止した場
合、図示のように紙幣Pがクランパ15によってクラン
プされた状態のままであることがある。このような場
合、集積車操作部60によって集積車11を矢印で示し
た時計回り方向、すなわち集積動作の方向に回転させ
て、集積動作中の紙幣Pを保留空間Sの中に引き込んで
やることにより紙幣ジャムの状態から復旧することがで
きる。このとき、誤って、集積車操作部60を反時計回
り方向の方向に回転させたとしても、内臓のワンウェイ
クラッチ61の作用により集積車操作部60は空回りす
るだけで、手動による回転駆動が回転軸12に伝達する
ことはない。したがって、オペレータが手動で集積車1
1を回転駆動するときに、集積車11が反時計回りの方
向に回転されることによりジャム状態にある紙幣を巻き
込んで破損してしまったり、場合によっては、紙幣搬入
部13を損傷させたり、集積車11の溝14の外周側を
構成する部分を折ってしまうことを未然に防ぐことがで
きる。
【0069】次に、折れ癖の付いた状態で保留されてい
る紙幣でも確実に搬出動作を行うことができるようにし
た一時保留部の第10の実施の形態について説明する。
図30は第10の実施の形態における一時保留部の側断
面図である。図30において、図1に示した第1の実施
の形態での構成要素と同一の要素については同一の符号
を付してその詳細な説明を省略し、特徴的な部分につい
てのみ説明する。
【0070】この図30に示した一時保留部によれば、
ガイド板26の背面側において、支軸30を中心として
揺動可能に軸支された支持板28に、押付けローラ27
が回転自在に固定されている。さらに、この押付けロー
ラ27は後述する回転伝達機構により反時計回り方向に
回転駆動されるようになっている。このとき、押付けロ
ーラ27の外周面の接線方向の速度(周速度)は、集積
車11の外周面の接線方向の速度にほぼ等しくなるよう
に設定されている。
【0071】ここで、保留空間に集積された紙幣Pは、
図示のように、たとえば中央部分に折れ癖の付いた状態
の悪いものであったとする。このような場合、紙幣の搬
出を集積車11の回転駆動だけに頼っていると、紙幣の
折れ癖の付いた部分が押付けローラ27に引っ掛かり、
正常な紙幣搬出ができないことがあるが、押付けローラ
27は、自身が回転していて搬送力を有しているので、
たとえ紙幣に折れ癖の付いた部分が来たとしても、その
ような段差を容易に乗り越えて正常に搬出することがで
きる。さらに、押付けローラ27と集積車11とのそれ
ぞれの外周面の接線方向の速度をほぼ一致させているた
め、保留されている紙幣はズレることなくその束になっ
た状態を保ったまま搬送することができる。これによ
り、保留されている紙幣を一括返却または収納庫に収納
するときの搬送トラブルを防止することができる。
【0072】図31は紙幣搬出動作における回転伝達機
構の例を示す概念図である。押付けローラ27は集積車
11を駆動するモータの駆動力によって回転駆動され
る。すなわち、モータ駆動軸62は、集積車11の回転
軸12に固定されたプーリ63と支持板28の支軸30
に回転自在に設けられたプーリ64とにタイミングベル
ト65が掛けられてプーリ64を回転駆動するよう構成
されている。また、プーリ64と一体の別のプーリ66
は、支持板28に回転自在に軸支されたプーリ67にタ
イミングベルト68が掛けられてプーリ67を回転駆動
するようになっている。さらに、このプーリ67にはギ
ア69が固定されており、このギア69は押付けローラ
27に固定されたギア70と噛合されている。このと
き、プーリ63,64,66,67の径およびギア6
9,70のギア比を適当に選択することにより、押付け
ローラ27および集積車11の外周面の接線方向の速度
がほぼ一致するようにしている。
【0073】紙幣の搬出動作時には、モータ駆動軸62
が時計回り方向に回転駆動することにより、プーリ63
も時計回り方向に回転駆動され、これに固定された回転
軸12を介して集積車11も同様に時計回り方向に回転
駆動される。さらに、プーリ64も時計回り方向に回転
駆動されるので、これと一体のプーリ66も時計回り方
向に回転駆動され、タイミングベルト68を介してプー
リ67も時計回り方向に回転駆動される。したがって、
このプーリ67に固定されたギア69および押付けロー
ラ27に固定されたギア70を介して回転駆動される押
付けローラ27は反時計回り方向に回転駆動されること
になる。これで、押付けローラ27および集積車11が
互いに反対方向に回転駆動されるため、それらに挟まれ
た紙幣はその折れ癖の状態に関係なく、一時保留部から
確実に搬出することができる。
【0074】次に、カールした状態で集積された紙幣で
もズレることなく集積動作を行うことができるようにし
た一時保留部の第11の実施の形態について説明する。
図32は第11の実施の形態における一時保留部の側断
面図、図33は第11の実施の形態における一時保留部
の部分破断斜視図である。図32および図33におい
て、図1および図3に示した第1の実施の形態での構成
要素と同一の要素については同一の符号を付してその詳
細な説明を省略し、特徴的な部分についてのみ説明す
る。
【0075】この図32および図33に示した一時保留
部によれば、ガイド板26の下端付近にゲート31が配
置され、そのゲート31は軸32に揺動自在に支持さ
れ、引っ張りばね33によって時計回り方向にばね力で
付勢されている。また、ゲート31は、紙幣の集積動作
時には軸32を中心に揺動するが、その揺動範囲におい
て、その先端部分の少なくとも一部は必ずストッパ24
の規制部と交差するように段差31aが設けられてい
る。これに合わせて、図33に最もよく示されているよ
うに、ゲート31の揺動範囲にある規制部の先端部分に
も、ゲート31の先端部分が規制部と干渉しないよう、
規制部にも段差24eが設けられていて、ゲート31と
規制部とが綾を組んだ形にしている。
【0076】図34は状態の悪い紙幣が保留空間より出
てしまう可能性を説明した図である。図示のように、紙
幣の中には、たとえば集積方向先端部分にカール癖の付
いている状態の悪い紙幣があったとすると、集積動作中
にゲート31の先端部分とストッパ24の規制部との間
の隙間にカールした紙幣の先端部分が入り込むことがあ
る。このような場合、紙幣搬出動作時に、紙幣ジャムな
どの不具合が生じる恐れがある。しかし、図32および
図33に示したように、ゲート31の先端部分の一部が
規制部よりも先に伸びていることにより、カール癖の付
いた状態の悪い紙幣が集積されてきても、その紙幣の先
端部分がゲート31の先端部分とストッパ24の規制部
との間の隙間に入り込んで保留空間Sの外側に出てしま
うことがないので、保留している紙幣の先端部分の姿勢
が常に安定する。これにより、搬出時の不具合の発生を
なくすことができ、紙幣入金機の信頼性を高めることが
できる。
【0077】次に、ストッパ24および押付けローラ2
7は、紙幣集積動作および紙幣搬出動作の二つの動作モ
ードを有していることから、これらを一つのアクチュエ
ータで動作させることでそれぞれの駆動機構を簡略化し
た一時保留部の第12の実施の形態について説明する。
【0078】図35は第12の実施の形態における集積
待機状態における一時保留部を示す側断面図、図36は
第12の実施の形態における紙幣集積動作時の一時保留
部を示す側断面図、図37は第12の実施の形態におけ
る紙幣搬出直前の一時保留部を示す側断面図である。図
35ないし図37において、図1に示した第1の実施の
形態での構成要素と同一の要素については同一の符号を
付してその詳細な説明を省略し、特徴的な部分について
のみ説明する。
【0079】この図35ないし図37に示した一時保留
部によれば、集積車11の下方に設けられたストッパ2
4において、その規制部を構成する一端と反対側の他端
部には引っ張りばね81が掛けられており、支軸25を
中心としてストッパ24を図中時計回り方向に回転させ
るようにばね力で付勢している。さらに、支軸25と引
っ張りばね81が掛けられた端部との間におけるストッ
パ24の下方には、回転自在に支持されたカム軸82が
配置され、そのカム軸82には楕円状のカム板83およ
びプーリ84が固定されている。ストッパ24は、この
カム板83の回転に伴うカム板83の長径部との接離作
用により揺動する。
【0080】ガイド板26の背面側、すなわち図35に
おける右方位置には、押付けローラ27が支持板28に
固定された軸29に回転自在に支持され、その支持板2
8は支軸30に揺動自在に支持されている。この支持板
28の押付けローラ27が設けられている側と反対の端
部には、引っ張りばね85が掛けられており、支軸30
を中心として支持板28を図中時計回り方向に回転させ
るようにばね力で付勢している。さらに、支軸30と引
っ張りばね85が掛けられた端部との間における支持板
28の右方には、回転自在に支持されたカム軸86が配
置され、そのカム軸86には楕円状のカム板87および
プーリ88が固定されている。支持板28は、このカム
板87の回転に伴うカム板87の長径部との接離作用に
より揺動する。
【0081】さらに、カム軸82,86よりも右方位置
には、アクチュエータ89が配置されている。そのアク
チュエータ89の駆動軸90にはプーリ91が固定され
ている。そして、このプーリ91は、ストッパ24の側
に配置されたプーリ84および支持板28の側に配置さ
れたプーリ88との間にタイミングベルト92が巻き掛
けられている。ここで、図35および図36に示したよ
うに、一時保留部が集積待機状態および集積動作状態に
あるとき、プーリ84に固定されているカム板83は、
その長径部が図中下方向を向いていてストッパ24とは
接触しない位置にあり、プーリ88に固定されているカ
ム板87は、その長径部が図中左方向を向いていて支持
板28とは接触している位置にある。また、図37に示
したように、一時保留部が紙幣搬出動作状態にあるとき
は、プーリ84に固定されているカム板83は、その長
径部が図中上方向を向いていてストッパ24とは接触し
ている位置にあり、プーリ88に固定されているカム板
87は、その長径部が図中右方向を向いていて支持板2
8とは接触しない位置にある。したがって、このアクチ
ュエータ89を駆動してプーリ91を回転させることに
より、それに同期してプーリ84,88が回転し、これ
らのプーリ84,88に固定されたカム板83,87が
それぞれ回転して、ストッパ24および支持板28をそ
れぞれ揺動することになる。
【0082】ここで、一時保留部が集積動作状態にある
とき、図36に示したように、ストッパ24は、引っ張
りばね81のばね力によって保留紙幣Pの動きを規制す
る位置へ付勢されていて、その状態に維持されている。
また、この状態において、支持板28は、カム板87の
長径部が当接していることによって押付けローラ27を
保留空間Sから退避させ、押付けローラ27が保留紙幣
Pと干渉しないようにしている。
【0083】また、保留された紙幣の入庫または返却の
指令を受けて、保留紙幣Pを搬出する動作に移るときに
は、アクチュエータ89は回転駆動され、これに伴って
タイミングベルト92を介してプーリ84,88が回転
する。そして、プーリ84,88に固定されたカム板8
3,87が図37に示した位置まで回転したところで、
図示していないセンサによりその位置が検出され、アク
チュエータ89はその回転駆動が停止される。これによ
り、ストッパ24はカム板83の長径部が当接されて、
支軸25を中心として反時計回り方向に回転駆動され、
これにより保留紙幣Pの搬出方向への規制が解かれるこ
とになる。同時に、カム板87の長径部が支持板28か
ら離れるので、支持板28は、引っ張りばね85のばね
力により支軸30を中心として反時計回り方向に回転駆
動され、これにより、支持板28に支持された押付けロ
ーラ27は保留空間Sに保留されている紙幣Pに対して
押圧し、紙幣Pを押付けローラ27と集積車11の外周
面との間に挟み込む。
【0084】以上の構成では、ストッパ24および押付
けローラ27を支持する支持板28を駆動するためのア
クチュエータが一つで済み、しかも、ストッパ24およ
び支持板28の位置決めに際しては、一方の位置を検出
することによって他方の位置も位置決めできるため、位
置検出用のセンサも一つで済み、低コスト化に寄与する
とともに、センサ部品の点数が少ないことから故障率が
低減し、紙幣入金機の信頼性を高めることが可能にな
る。
【0085】最後に、紙幣の集積を高速に行うことがで
きるようにした一時保留部の第13の実施の形態につい
て説明する。図38は第13の実施の形態における一時
保留部の側断面図である。この図38において、図1に
示した第1の実施の形態での構成要素と同一の要素につ
いては同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、特
徴的な部分についてのみ説明する。
【0086】この図38に示した一時保留部によれば、
一つの集積車11に、溝14と、紙幣をクランプする機
構とを2組設けるようにしている。すなわち、集積車1
1の外周面の溝14、クランパ15、ローラ21を有す
るアーム16、および引っ張りばね19が、集積車11
の回転軸12の回転中心に対して点対称にそれぞれ二つ
配置されている。集積車11は紙幣の中で最も長辺の長
い紙幣の長さの少なくとも2倍の周長を有するようにし
ている。これにより、紙幣Pを1枚集積するのに必要な
集積車11の回転角度を第1の実施の形態の場合に比べ
て半分にすることができる。したがって、紙幣の集積処
理を高速化することが可能になる。
【0087】なお、図38に例示の構成では、溝および
クランプ機構を2組設けたが、集積車の直径を大きく
し、溝およびクランプ機構を複数組設けて、紙幣の集積
処理の一層の高速化を図ることができる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、溝を有
する集積車および溝に導入された媒体を先端部分でクラ
ンプするクランパ部を備え、このクランパ部が媒体をク
ランプして保留空間に引き込んで集積するように構成し
た。これにより、集積車の溝に入った媒体をクランパ部
により確実に保持して搬送するため、搬送中の媒体が集
積車から外れることがなく、また、搬送する媒体の先端
は溝により覆われているので、集積済みの媒体に直接追
突することがない。したがって、折れ癖の付いた紙幣や
腰の弱い紙幣などの媒体でも、確実に集積することがで
きる。
【0089】また、クランパ部の溝内への突出、溝から
の退避の動作は集積車の回転運動を利用しており、処理
速度の高速化が可能である。また、一つの集積車に複数
の溝およびクランプ機構を設けることにより、更なる高
速化が可能である。
【0090】さらに、集積車を複数設けることより、媒
体を複数の位置でクランプすることができ、海外(日本
国外)の紙幣のようにサイズが2倍近くも違う媒体でも
確実に保留空間に引き込んで集積することができる。し
かも、各集積車のクランパ部の少なくとも一つを他のク
ランパ部に拘束されることなく媒体をクランプするよう
に構成することにより、媒体のクランプ力が増してより
安定した集積動作を実現できるとともに、他のクランパ
部とは独立した動きとなるため、集積車やクランパ部の
寸法制度や組み立て精度に伴う媒体保持力のばらつきを
吸収することができ、安価な一時保留部を提供すること
ができる。
【0091】クランパ部にて、媒体をクランプする部分
に摩擦材を嵌め込んで固定するようにした。これによ
り、クランプ時における媒体との摩擦力が増加して媒体
を保留空間へ引き込むときの集積動作が安定し、かつ、
摩擦材の交換を容易に行うことが可能になる。
【0092】また、保留空間を構成するガイド板を可動
とし、保留空間に集積された媒体を自重またはばねによ
り集積車の方へ押圧するようにして、保留空間に常に遊
びの空間がないような構成にした。これにより、カール
や折れ癖などが付いた膨らみの大きな媒体でも常時押圧
力を受けているため、集積車の外周面に沿って整列した
状態で媒体を集積することができる。
【0093】集積された媒体の厚みを監視するセンサを
設けて、所定の厚みを検出すると集積動作を停止するよ
うにしたことにより、集積媒体の厚みを常に媒体保留装
置以降で搬送可能な最大厚み以下に保持しておくことが
でき、紙幣入金機に適用した場合に、保留された集積紙
幣を一括返却または収納庫へ収納するときの搬送トラブ
ルを防止することができる。
【0094】集積車を手動で回転させる手動回転操作部
を、回転方向規制手段を介して集積車の回転軸に連結し
たことにより、ジャム処理などにて、手動で集積車を回
転操作するとき、誤って媒体および装置を破損させる方
向に集積車を回転させることを未然に防止することがで
きる。
【0095】また、集積された媒体を搬出するときに媒
体を外側から押付ける押付けローラを集積車と連動して
回転させるようにした。これにより、保留媒体は集積車
および押付けローラにて両面から挟持搬送駆動されるた
め、状態の悪い保留媒体でも安定して搬出することがで
きる。
【0096】また、保留空間を構成する規制部およびゲ
ートを綾組み(交差)させることにより、状態の悪い媒
体でも一部が保留空間から出てしまうことがなく、他の
集積媒体とズレることなく安定して集積することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一時保留部の側断面図である。
【図2】図1の矢視a−aにおける一時保留部の縦断面
図である。
【図3】一時保留部の部分破断斜視図である。
【図4】紙幣入金機の概略構成を示す図である。
【図5】一時保留部における紙幣の集積待機状態を示す
側断面図である。
【図6】紙幣が集積車の溝内に搬入された状態を示す側
断面図である。
【図7】紙幣がクランプされた状態を示す側断面図であ
る。
【図8】紙幣のクランプが解除される直前の状態を示す
側断面図である。
【図9】紙幣がストッパに規制されている状態を示す側
断面図である。
【図10】紙幣が保留空間に集積された状態を示す側断
面図である。
【図11】集積車が集積待機状態に復帰した状態を示す
側断面図である。
【図12】複数の紙幣が保留空間に集積された状態を示
す側断面図である。
【図13】保留紙幣の搬出直前の状態を示す側断面図で
ある。
【図14】保留紙幣の搬出中の状態を示す側断面図であ
る。
【図15】第2の実施の形態における一時保留部の要部
拡大側面図である。
【図16】第3の実施の形態における一時保留部の要部
拡大側面図である。
【図17】第3の実施の形態における一時保留部の要部
拡大斜視図である。
【図18】第4の実施の形態における一時保留部の要部
拡大側面図である。
【図19】第4の実施の形態における一時保留部の要部
拡大斜視図である。
【図20】第5の実施の形態における一時保留部の部分
破断斜視図である。
【図21】中央に配置した集積車の紙幣の集積待機状態
を示す側面図である。
【図22】中央に配置した集積車の紙幣クランプ状態を
示す側面図である。
【図23】第6の実施の形態における一時保留部の側断
面図である。
【図24】紙幣集積状態を示した第6の実施の形態にお
ける一時保留部の側断面図である。
【図25】第7の実施の形態における一時保留部の部分
破断斜視図である。
【図26】第8の実施の形態における一時保留部の側断
面図である。
【図27】第9の実施の形態における一時保留部の側断
面図である。
【図28】図27の矢視b−bにおける一時保留部の縦
断面図である。
【図29】紙幣ジャムが発生して集積動作が中止した状
態を示す一時保留部の側断面図である。
【図30】第10の実施の形態における一時保留部の側
断面図である。
【図31】紙幣搬出動作における回転伝達機構の例を示
す概念図である。
【図32】第11の実施の形態における一時保留部の側
断面図である。
【図33】第11の実施の形態における一時保留部の部
分破断斜視図である。
【図34】状態の悪い紙幣が保留空間より出てしまう可
能性を説明した図である。
【図35】第12の実施の形態における集積待機状態に
おける一時保留部を示す側断面図である。
【図36】第12の実施の形態における紙幣集積動作時
の一時保留部を示す側断面図である。
【図37】第12の実施の形態における紙幣搬出直前の
一時保留部を示す側断面図である。
【図38】第13の実施の形態における一時保留部の側
断面図である。
【図39】従来の一時保留庫の一例を示す要部説明図で
ある。
【図40】従来の一時保留庫の別の例を示す要部説明図
である。
【図41】従来の一時保留庫のさらに別の例を示す要部
説明図であって、(A)は紙幣が搬送されて来る方向か
ら見た図を示し、(B)はその横方向から見た図を示し
ている。
【符号の説明】
10 一時保留部 11 集積車 13 紙幣搬入部 14 溝 15 クランパ 21 ローラ 23 カム 24 ストッパ 24a〜24d 規制部 26 ガイド板 27 押付けローラ 31 ゲート 34 入庫・返却搬送部 37 発光部 38 受光部 S 保留空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山縣 遵 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 大江 勝巳 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 川崎 哲治 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 中山 和哉 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 高野 幸裕 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 曽根原 達彦 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 山田 隆典 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個々に搬送されてくる少なくとも1枚の
    媒体を受け入れて保留し、保留された媒体を後で一括し
    て排出する媒体保留装置において、 媒体待機位置から媒体開放位置へ回転自在に装着された
    ドラム状の形状を有しかつ前記媒体待機位置にあるとき
    に媒体の搬入位置に対応した外周面に開口していて搬入
    されてきた媒体の先端部分を導入する溝部を有する集積
    車と、 前記溝部に導入された媒体の先端部分をクランプし、前
    記集積車の前記媒体開放位置にて開放するクランパ部
    と、 前記媒体開放位置にて開放された媒体を集積する媒体集
    積部と、 を備えていることを特徴とする媒体保留装置。
  2. 【請求項2】 前記媒体の先端部分が前記溝部に導入さ
    れたことを検出するセンサと、前記媒体の先端部分の前
    記溝部への導入が前記センサによって検出されたことに
    応答して前記集積車を次の媒体待機位置まで回転駆動す
    る駆動部とをさらに備えていることを特徴とする請求項
    1記載の媒体保留装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動部は、前記集積車を前記媒体開
    放位置まで回転駆動するときの前記集積車の外周速度を
    前記搬入位置における媒体の搬入速度に等しい速度かま
    たはやや遅い速度にしたことを特徴とする請求項2記載
    の媒体保留装置。
  4. 【請求項4】 前記クランパ部は、前記溝部へ進入する
    ことにより前記溝部の対向する内壁面と協働して前記溝
    部へ導入された媒体の先端部分をクランプし、前記溝部
    より退避することにより前記媒体の先端部分のクランプ
    を開放する、前記溝部に対して挿脱自在に前記集積車に
    装着された媒体押圧部材を有することを特徴とする請求
    項1記載の媒体保留装置。
  5. 【請求項5】 前記クランパ部は、前記集積車を回転自
    在に保持している側板に固着され前記集積車の回転中心
    と同心の円弧状の案内面を有していて前記集積車が前記
    媒体開放位置から媒体待機位置へ回転移動するときに前
    記媒体押圧部材を前記案内面に沿って摺動させることに
    より前記溝部から前記媒体押圧部材を退避させるカム部
    と、前記集積車が前記媒体待機位置から回転された直後
    から前記媒体開放位置まで回転移動するときに前記媒体
    押圧部材を前記溝部へ進入する方向へ付勢するばね部と
    をさらに有することを特徴とする請求項4記載の媒体保
    留装置。
  6. 【請求項6】 前記媒体押圧部材および前記媒体押圧部
    材と対峙する前記溝部の内壁面の少なくとも一方に摩擦
    部材を設けたことを特徴とする請求項4記載の媒体保留
    装置。
  7. 【請求項7】 前記摩擦部材は、前記媒体押圧部材また
    は前記溝部の内壁面に嵌合により固定されていることを
    特徴とする請求項6記載の媒体保留装置。
  8. 【請求項8】 前記摩擦部材は、前記溝部の内壁面また
    は前記媒体押圧部材と対峙している端部とは反対側の端
    部が前記媒体の導入方向の前後に凸設された凸状部を有
    し、前記媒体押圧部材または前記溝部の内壁面に凹設さ
    れた嵌合部の底の部分に前記凸状部が嵌まるようにした
    ことを特徴とする請求項7記載の媒体保留装置。
  9. 【請求項9】 前記摩擦部材は、少なくとも前記凸状部
    の外形寸法を前記凸状部が嵌合される前記嵌合部の内形
    寸法よりも大きな弾性体であることを特徴とする請求項
    8記載の媒体保留装置。
  10. 【請求項10】 前記媒体集積部は、前記集積車の外周
    面より所定の間隔を置いて配置され前記集積車との間に
    断面円弧状の媒体集積空間を構成するガイド板を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の媒体保留装置。
  11. 【請求項11】 前記媒体集積部は、前記集積車の外周
    面の外側に配置され集積された媒体の厚みに応じて前記
    集積車との間に可変の媒体集積空間を構成する断面円弧
    状の可動ガイド板を有することを特徴とする請求項1記
    載の媒体保留装置。
  12. 【請求項12】 前記可動ガイド板は、その上縁部が揺
    動自在に軸支され自重によって前記集積車の外周面に集
    積された媒体を前記集積車の方向に押圧することを特徴
    とする請求項11記載の媒体保留装置。
  13. 【請求項13】 前記可動ガイド板は、その上縁部が揺
    動自在に軸支さればねによって前記集積車の外周面の方
    向に付勢されることを特徴とする請求項11記載の媒体
    保留装置。
  14. 【請求項14】 前記可動ガイド板の位置を検出して前
    記可変の媒体集積空間に集積された媒体の厚みを検出す
    る厚み検出手段をさらに備えていることを特徴とする請
    求項11記載の媒体保留装置。
  15. 【請求項15】 前記厚み検出手段は、媒体の厚みが所
    定の厚みに達したときに媒体の集積動作を停止させるよ
    うにしたことを特徴とする請求項14記載の媒体保留装
    置。
  16. 【請求項16】 前記媒体集積部の外側から前記集積車
    の外周面に向けて押圧可能に設けられ、前記媒体集積部
    に集積された媒体を前記集積車の外周面と協働して束搬
    送するローラまたはベルト部材をさらに備えていること
    を特徴とする請求項1記載の媒体保留装置。
  17. 【請求項17】 前記ローラまたはベルト部材は、前記
    媒体を束搬送する方向に回転駆動されることを特徴とす
    る請求項16記載の媒体保留装置。
  18. 【請求項18】 前記ローラまたはベルト部材は、回転
    伝達手段により前記集積車に連結され、前記集積車の回
    転に連動して回転駆動されることを特徴とする請求項1
    7記載の媒体保留装置。
  19. 【請求項19】 前記ローラまたはベルト部材は、前記
    媒体集積部に集積された媒体を押圧する面の速度が前記
    集積車の外周面の周速度に等しい速度で回転駆動される
    ことを特徴とする請求項17記載の媒体保留装置。
  20. 【請求項20】 前記集積車は、その外周長を媒体の搬
    送方向の長さ以上に構成したことを特徴とする請求項1
    記載の媒体保留装置。
  21. 【請求項21】 前記集積車は、回転方向になめらかに
    縮径された外周面を有し、半径の異なる外周面が合流す
    る段差部に前記溝部が設けられていることを特徴とする
    請求項1記載の媒体保留装置。
  22. 【請求項22】 前記集積車を前記媒体の集積動作方向
    にのみ回転力を伝達させる回転方向規制手段と、前記回
    転方向規制手段を介して前記集積車に連結された手動回
    転操作部とを備えていることを特徴とする請求項1記載
    の媒体保留装置。
  23. 【請求項23】 前記回転方向規制手段は、ワンウェイ
    クラッチからなり、前記手動回転操作部と一体に成型さ
    れていることを特徴とする請求項22記載の媒体保留装
    置。
  24. 【請求項24】 前記溝部は、その深さ方向が前記集積
    車の外周面の接線方向と平行な方向であって、ほぼ前記
    媒体の搬入方向に等しく凹設されていることを特徴とす
    る請求項1記載の媒体保留装置。
  25. 【請求項25】 前記集積車およびクランパ部を、媒体
    の搬送方向に対して直角な方向に複数組配置したことを
    特徴とする請求項1記載の媒体保留装置。
  26. 【請求項26】 複数組の前記集積車およびクランパ部
    の少なくとも1組は、クランパ部が他の組のクランパ部
    とは独立して媒体を保持するように構成したことを特徴
    とする請求項25記載の媒体保留装置。
  27. 【請求項27】 前記他の組のクランパ部は連結軸によ
    って相互に固定され、前記他の組のクランパ部とは独立
    して媒体を保持するクランパ部は前記連結軸の径よりも
    大きな寸法の孔を有し前記孔に前記連結軸が貫通されて
    いることを特徴とする請求項26記載の媒体保留装置。
  28. 【請求項28】 前記媒体開放位置のときに前記集積車
    の溝部が位置する外周位置よりも下流に位置する各集積
    車の両側部において、前記溝部の回転移動軌跡を含む面
    と交差する位置に配置されて前記媒体開放位置にて開放
    された媒体を前記溝部から抜き取る規制部をさらに備え
    ていることを特徴とする請求項25記載の媒体保留装
    置。
  29. 【請求項29】 前記規制部は、集積された媒体が一括
    搬出されるときに前記回転移動軌跡を含む面と交差する
    位置から退避されるように構成されていることを特徴と
    する請求項28記載の媒体保留装置。
  30. 【請求項30】 前記媒体開放位置にて開放された媒体
    の先端近傍を前記集積車の方へ押圧するよう付勢されて
    いて集積された媒体の一括搬出後は搬出路を遮断して媒
    体が集積される空間への侵入を防ぐようにしたゲートを
    さらに備えていることを特徴とする請求項1記載の媒体
    保留装置。
  31. 【請求項31】 前記ゲートの位置を検出して前記媒体
    集積空間に集積された媒体の厚みを検出する媒体厚み検
    出手段をさらに備えていることを特徴とする請求項30
    記載の媒体保留装置。
  32. 【請求項32】 前記媒体厚み検出手段は、媒体の厚み
    が所定の厚みに達したときに媒体の集積動作を停止させ
    るようにしたことを特徴とする請求項31記載の媒体保
    留装置。
  33. 【請求項33】 前記媒体開放位置のときに前記集積車
    の溝部が位置する外周位置よりも下流に位置する前記集
    積車の側部で、前記媒体の集積動作のときは前記溝部の
    回転移動軌跡を含む面と交差する位置に配置されて前記
    媒体開放位置にて開放された媒体を前記溝部から抜き取
    り、集積された媒体が一括搬出されるときには前記回転
    移動軌跡を含む面と交差する位置から退避されるよう揺
    動可能に支持された規制部と、前記媒体の集積動作位置
    にある前記規制部の上流側にて前記媒体開放位置におけ
    る媒体の厚みに応じて揺動可能に配置されていて可動先
    端部が集積された媒体の先端近傍を前記集積車の方へ押
    圧するよう付勢され、かつ集積された媒体の一括搬出後
    は媒体の搬出路を遮断して媒体が集積される空間への侵
    入を防ぐようにしたゲートとをさらに備えていることを
    特徴とする請求項1記載の媒体保留装置。
  34. 【請求項34】 前記ゲートは、前記媒体の集積動作の
    ときの揺動範囲内において前記可動先端部の一部が前記
    規制部と交差していることを特徴とする請求項33記載
    の媒体保留装置。
  35. 【請求項35】 前記媒体集積部の外側に揺動可能に配
    置され、前記媒体の集積動作のときは前記媒体集積部か
    ら退避され、前記媒体の一括搬出時は集積された前記媒
    体に対して押圧するローラまたはベルト部材をさらに備
    えていることを特徴とする請求項34記載の媒体保留装
    置。
  36. 【請求項36】 揺動可能な前記規制部と前記ローラま
    たはベルト部材を揺動可能に支持した支持板とに対して
    それぞれ接離することで揺動させるよう回転自在に軸支
    された二つの偏心カム板と、前記二つの偏心カム板に回
    転伝達手段を介して連結されていて前記規制部および前
    記支持板を同期して揺動駆動する一つの同期駆動部とを
    さらに備えていることを特徴とする請求項35記載の媒
    体保留装置。
  37. 【請求項37】 前記ローラまたはベルト部材は前記集
    積車の外周面に向けてばねにより付勢され、前記規制部
    は前記溝部の回転移動軌跡を含む面と交差する位置へば
    ねにより付勢されていて、前記二つの偏心カム板は、前
    記媒体の集積動作のときに前記ローラまたはベルト部材
    が前記媒体集積部から退避する位置に前記支持板を移動
    させ、前記媒体の一括搬出時は前記溝部の回転移動軌跡
    を含む面と交差する位置から退避する位置に前記規制部
    を移動させるように構成したことを特徴とする請求項3
    6記載の媒体保留装置。
  38. 【請求項38】 前記集積車の外周面に媒体の先端部分
    を導入するよう開口した溝部を複数個有し、各溝部に前
    記クランパ部をそれぞれ有することを特徴とする請求項
    1記載の媒体保留装置。
  39. 【請求項39】 少なくとも1枚の紙幣が一括して投入
    される入金部と、一括して投入された紙幣を1枚ずつ繰
    り出す紙幣分離部と、繰り出された紙幣の金種の判定と
    金種ごとの計数および真紙幣と偽似紙幣との鑑別をする
    紙幣鑑別部と、前記紙幣鑑別部にて正常券と判別された
    紙幣を装置内に1枚から複数枚にわたり整列して集積す
    る一時保留部と、前記一時保留部に貯留された紙幣を一
    括して収納する紙幣収納部と、前記紙幣鑑別部にて異常
    券と判別された紙幣および返却指令を受けたときの前記
    一時保留部に貯留された紙幣を返却する返却部とから構
    成される紙幣入金装置において、 前記一時保留部は、紙幣待機位置から紙幣開放位置へ回
    転自在に装着されたドラム状の形状を有しかつ前記紙幣
    待機位置にあるときに前記紙幣鑑別部からの紙幣の搬入
    位置に対応して外周面に開口していて搬入されてきた紙
    幣の先端部分を導入するようにした溝部を有する集積車
    手段と、前記溝部に導入された紙幣の先端部分をクラン
    プし、前記集積車手段の前記紙幣開放位置にて開放する
    クランプ手段と、前記紙幣開放位置にて開放された紙幣
    を集積する紙幣集積手段とを備えていることを特徴とす
    る紙幣入金装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100314433B1 (ko) * 1999-12-30 2001-11-15 구자홍 지폐자동지급기의 지폐인도장치
JP2010163237A (ja) * 2009-01-14 2010-07-29 Toshiba Corp 回転搬送体、紙葉類処理装置及び回転搬送体の製造方法
JP2014532608A (ja) * 2011-11-09 2014-12-08 オセ−テクノロジーズ ビーブイ シートスタック装置
KR101504366B1 (ko) * 2008-12-17 2015-03-19 주식회사 엘지씨엔에스 매체자동지급기의 매체클램핑장치
KR20160077779A (ko) * 2014-12-24 2016-07-04 노틸러스효성 주식회사 픽업롤러 및 다권종 지폐 정렬장치

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