[go: up one dir, main page]

JPH11135817A - 光電変換素子およびその製造方法 - Google Patents

光電変換素子およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11135817A
JPH11135817A JP9293905A JP29390597A JPH11135817A JP H11135817 A JPH11135817 A JP H11135817A JP 9293905 A JP9293905 A JP 9293905A JP 29390597 A JP29390597 A JP 29390597A JP H11135817 A JPH11135817 A JP H11135817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
substrate
photoelectric conversion
conversion element
light diffusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9293905A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Nakanishi
健 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP9293905A priority Critical patent/JPH11135817A/ja
Priority to DE69828936T priority patent/DE69828936T2/de
Priority to EP98308737A priority patent/EP0911884B1/en
Priority to US09/179,193 priority patent/US6107563A/en
Publication of JPH11135817A publication Critical patent/JPH11135817A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な光拡散効果が得られ、安価でかつ作製
が容易な光電変換素子を提供する。 【解決手段】 透光性基板1の上に、シリカ微粒子8を
含有する紫外線硬化型のアクリル樹脂を塗布して、ある
いはシリカ微粒子8を含有するポリイミド樹脂を塗布し
て、表面に凹凸を有する光拡散層2を形成する。光拡散
層2の上に透明導電層3、透明層4、a−Si層5、裏
面電極層6および裏面金属反射電極層7を順次積層する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池等に適用
される光電変換素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
年、太陽電池に適用される光電変換素子においては、太
陽電池のエネルギー変換効率を向上させるため、入射し
た光を拡散させて光吸収長を長くする(光拡散効果)と
いった工夫がなされている。例えば、ガラス基板上に形
成されたSnO2(酸化錫)等の透明電極の表面をテクス
チャー構造(微細な凹凸状の構造)にしたものがよく用
いられている(例えば、特開平8−18084号公報、
特開平7−115214号公報等参照)。このようなテ
クスチャー構造にすれば、入光した太陽光が乱反射して
閉じ込められ短絡電流密度を増加させることができ、半
導体中で太陽光を有効に吸収することができる。
【0003】しかしながら、このようなテクスチャー構
造を形成するためには、例えばスパッタリング法やCV
D法等を用いるので、製造設備にコストが嵩む。また、
ガラス基板であるため取扱いの簡便性に欠ける上、曲面
部位等への応用に制約がある場合が多い。
【0004】本発明は、上記問題点に鑑み、十分な光拡
散効果が得られ、安価でかつ作製が容易な光電変換素子
の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、基板上に、表面に凹凸を有する光拡散層、半導体
層および電極層が設けられ、光拡散層は、微粒子を含有
する感光性樹脂から形成されたものである。そして、微
粒子は酸化ケイ素からなり、その粒径が0.01〜10
μmであることが望ましい。また、感光性樹脂に代わ
り、ポリイミド樹脂が用いられてもよい。
【0006】この構成によれば、感光性樹脂またはポリ
イミド樹脂に微粒子を含有させることにより、光拡散層
の表面に凹凸を形成することができ、その凹凸によって
十分な光拡散効果を得ることができる。特に、光拡散層
に感光性樹脂を用いると、紫外線、可視光を照射して硬
化させるだけで容易に光拡散層を形成することができ
る。そのため、設備コストを低減することができる。ま
た、耐熱性に優れたポリイミド樹脂を用いることも、光
拡散層として有力である。さらに、微粒子に安価な酸化
ケイ素を用いると、低コストで上記効果を達成すること
ができる。
【0007】また、基板は透光性を有する電気絶縁性フ
ィルムまたはガラスからなり、基板の上に光拡散層が配
置される。あるいは、基板は金属板からなり、基板の上
に表面に溝が形成された電気絶縁体が設けられ、電気絶
縁体の上に光拡散層が配置される。前者は基板側から入
光されるタイプであり、後者は基板と反対側の表面から
入光されるタイプである。なお、後者のタイプにおい
て、基板の上に電気絶縁体を設けずに、直接、光拡散層
を配置してもよい。
【0008】このように、基板が電気絶縁性フィルム、
ガラスまたは金属板であれば、低コストで光電変換素子
を作製できる。特に、電気絶縁性フィルムを用いれば、
曲線部位等にも対応することができる。また、電気絶縁
体の上に光拡散層が配置され、電気絶縁体の溝の表面に
沿うようにして凹凸が形成されるので、光拡散効果を発
揮することができる。
【0009】また、溝はV字状に形成され、その大きさ
はピッチが10〜30μm、深さが10〜30μm、開
口角度が45〜120度であることが望ましい。上記の
値より小さいかまたは大きいと、十分な光拡散効果が得
られにくいためである。
【0010】上記光電変換素子の製造方法としては、光
が基板側から入光されるタイプでは、透光性基板の上に
微粒子を含有する感光性樹脂を塗布し、該感光性樹脂に
光を照射して硬化させ表面に凹凸を有する光拡散層を形
成し、該光拡散層の上に透明導電層、半導体層および電
極層を順次積層する。
【0011】また、光が基板と反対側の表面から入光さ
れるタイプでは、金属基板の上に表面に溝を有する電気
絶縁体を形成し該電気絶縁体の上に、あるいは金属基板
単体の上に、微粒子を含有する感光性樹脂を塗布し、該
感光性樹脂に光を照射して硬化させ表面に凹凸を有する
光拡散層を形成し、該光拡散層の上に電極層、半導体層
および透明導電層を順次積層する。
【0012】または、金属基板の上に表面に溝を有する
電気絶縁体を形成し該電気絶縁体の上に、あるいは金属
基板単体の上に、微粒子を含有するポリイミド樹脂を塗
布形成し、表面に凹凸を有する光拡散層を形成し、該光
拡散層の上に電極層、半導体層および透明導電層を順次
積層する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0014】<第1実施形態>図1は、本発明の第1実
施形態に係る光電変換素子の構成を示す図である。この
光電変換素子は、透光性を有する基板1上に、表面に凹
凸を有する光拡散層2、ITO(酸化インジウム錫)か
らなる透明導電層3、ZnOからなる透明層4、図示し
ないp層、i層、n層からなる非晶質シリコン層(以
下、「a−Si層」という。)5、ZnOからなる裏面
電極層6およびAgからなる裏面金属反射電極層7が積
層されて構成されている。この光電変換素子の場合、光
は図1の下側より入光する。
【0015】基板1は、ポリエステルフィルム等の透光
性を有する電気絶縁性フィルムからなる。ポリエステル
フィルムを用いることにより、光電変換素子を軽量化す
ることができて取扱いも容易になり、低コストな光電変
換素子を実現できる。なお、上記基板1は、ポリイミド
フィルムまたはガラス等で構成されてもよい。
【0016】光拡散層2は、シリカ(酸化ケイ素)微粒
子を含有する紫外線硬化型のアクリル樹脂、いわゆる感
光性樹脂から形成されている。これにより、図2に示す
ように、光拡散層2の表面に微細な凹凸が形成されるこ
とになる。なお、感光性樹脂に代わり、耐熱性に優れた
ポリイミド樹脂あるいはポリイミド系の樹脂を用いても
よい。また、図中、8は微粒子を示す。
【0017】このように、シリカ微粒子を含有する感光
性樹脂またはポリイミド樹脂により光拡散層2の表面に
凹凸が形成され、さらに、この凹凸に対応して、光拡散
層2の上に積層される各層3,4,5,6の表面にも凹
凸が形成される。これらの凹凸によって、光電変換素子
に入射した光は散乱をおこし、a−Si層5での光閉じ
込め効果を得ることができる。そのため、光電流密度を
増大させることができ、光電変換素子のエネルギー変換
効率を向上させることができる。しかも、微粒子には安
価なシリカを用いているので、低コストな光電変換素子
を作製できる。なお、微粒子はシリカに代わり、TiO2
(酸化チタン),Al23(酸化アルミニウム),ZrO
2(酸化ジルコニウム),ITO(酸化インジウム
錫),SnO2(酸化錫)またはMgF2(フッ化マグネシ
ウム)等が用いられてもよい。
【0018】また、シリカ微粒子の粒径は、0.01〜
10μmであることが望ましく、これにより、光拡散層
2の表面に高低差が約0.005〜5μmの凹凸を形成
することができる。高低差が0.005〜5μmの凹凸
を形成できれば、入光する光の波長の関係上、最も光散
乱に適したものとなることが実験的に求められている。
また、微粒子の粒径が0.01μmより小さいかあるい
は10μmより大きいと、光が透過しすぎたりあるいは
透過しにくくなる。また、微粒子の凝集が生じ、凹凸の
高低差が不均一になったりする。
【0019】光拡散層2は、感光性樹脂を基板1上に塗
布し、紫外線で硬化させることにより形成される。基板
1上に紫外線硬化型のアクリル樹脂を塗布する方法とし
ては、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコ
ート法、バーコート法またはカーテンコート法等が挙げ
られる。
【0020】このように、アクリル樹脂を基板1上に塗
布し紫外線を照射して硬化させるだけで光拡散層2の表
面に凹凸が得られるので、従来から用いられているスパ
ッタリング法やCVD法等に比べ、容易にテクスチャー
構造を形成することができる。したがって、設備コスト
を低減することができる。
【0021】なお、上記アクリル樹脂としては、具体的
には、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミ
ド、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エ
ステル等の重合体が適用できる。また、光拡散層の材料
としては、感光性を有するものであれば、アクリル樹脂
に代えてポリエステル樹脂等で形成されてもよい。
【0022】<第2実施形態>図3は、第2実施形態に
係る光電変換素子の構成を示す図である。この光電変換
素子の特徴は、光拡散層の上に金属層を形成し、光拡散
層の表面に形成された凹凸と同様の凹凸を金属層の表面
にも形成し、上方から入光する光を反射させて、金属層
の上に形成されるa−Si層に光を閉じ込める点にあ
る。すなわち、光電変換素子は、金属からなる基板1、
表面に溝が形成された電気絶縁体11、表面に凹凸を有
する光拡散層2、Agからなる金属反射電極層7、Zn
Oからなる透明層4、図示しないn層、i層、p層から
なるa−Si層5、ITOからなる透明導電層3および
Agからなる櫛形の集電電極層12が積層されて構成さ
れている。この光電変換素子の場合、光は図3の上側よ
り入光する。なお、その他の構成については、第1実施
形態と同様である。
【0023】電気絶縁体11は、電気絶縁性を有するポ
リイミド樹脂からなり、基板1にはステンレス(SUS
430等)が用いられる。また、ポリイミド樹脂に代わ
り、アルミナ(酸化アルミニウム)等の電気絶縁性を有
する酸化金属あるいはめっき鋼材が用いられてもよい。
この場合、基板1にはアルミニウム等が用いられる。こ
のように、基板1にステンレス、アルミニウムまたはめ
っき鋼材等の箔状の金属板を用いることによって、基板
1を薄くできる。そのため、光電変換素子を軽量化する
ことができ、取扱いが容易となる。また、光電変換素子
のコストを低減することができる。
【0024】電気絶縁体11は、その表面に複数の略V
字状の溝が形成されている。電気絶縁体11の上には、
シリカ微粒子を含有する感光性樹脂からなる光拡散層2
が形成されている。そのため、図4に示すように、略V
字状の溝に沿うようにして、光拡散層2の表面に凹凸が
形成されることになる。そして、光拡散層2の上に金属
反射電極層7が形成される。金属反射電極層7は、透明
層4との界面において光拡散層2の凹凸と同様の凹凸が
反映されて形成される。すなわち、電気絶縁体11およ
び光拡散層2は、この場合、金属反射電極層7の表面に
凹凸を形成させるための、いわゆる型の役割を担ってい
る。
【0025】このような構成により、上方から入光する
光は、透明導電層3、a−Si層5、透明層4を通過し
て金属反射電極層7の表面に形成された凹凸においてほ
ぼ100%反射される。入光した光はこの凹凸にて反射
され、a−Si層5で吸収されなかった光を再びa−S
i層5に戻して光を有効に利用することができる。さら
に、金属反射電極層7の凹凸は、電気絶縁体11の略V
字状の溝と光拡散層2の凹凸が合わさったものであるの
で、これにより、光拡散効果を維持、発揮され、a−S
i層5において光閉じ込め効果を得ることができる。
【0026】なお、上記略V字状の溝の具体的な大きさ
としては、そのピッチが10〜30μm、溝の深さが1
0〜30μm、かつ溝の開口角度が45〜120度であ
ることがより好ましい。これは、ピッチおよび深さが1
0μmより小さい、あるいは30μmより大きいと、凹
凸が均一にできなかったり、十分な光拡散効果を得るこ
とができないためである。また、開口角度が45度より
小さいと電気絶縁体11の加工がしにくくなり、120
度より大きいと十分な光拡散効果が得られないためであ
る。
【0027】また、この光電変換素子を大型の太陽電池
に利用する場合、略V字状の溝は、そのピッチが0.5
〜2mm、溝の深さが0.3〜2mm、かつ溝の開口角
度が45〜120度であってもよい。また、電気絶縁体
11に形成される溝は、上記V字状に限らず、略U字
状、略半円状等でもかまわない。
【0028】また、図3に示す光電変換素子の構成に代
えて、図5に示すように、表面に溝が形成された電気絶
縁体11を設けずに、基板1の上に直接光拡散層2が配
置された構成の光電変換素子でもよい。あるいは、表面
に直接略V字状の溝が形成された基板1を用いてもよ
い。その他の構成は、図3に示す構成と同様である。
【0029】これにより、光拡散層2の表面に形成され
た凹凸によって、金属反射電極層7は、透明層4との界
面において光拡散層2の凹凸と同様の凹凸が形成され
る。そのため、上方から入光する光はこの凹凸にて反射
され、光拡散効果が発揮され、a−Si層5において光
閉じ込め効果を得ることができる。
【0030】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正および変更を加え得ることができる。例えば、上
記実施形態で説明した光電変換素子を太陽電池だけに限
らず、光センサや表示素子等に適用するようにしてもよ
い。
【0031】また、第2実施形態で説明した電気絶縁体
を第1実施形態の構成に加えるように、例えば、基板1
と光拡散層2との間に形成するようにしてもよい。この
場合、電気絶縁体は透光性を有することが必要となる。
【0032】
【実施例】以下、本発明にかかる光電変換素子の形成に
関する実施例を説明する。
【0033】<実施例1>ポリエチレンテレフタレート
フィルム上に、ロールコーターを用いてスプレー法によ
り、平均粒径0.5μmのシリカ微粒子を含有する紫外
線硬化型のアクリル樹脂を塗布した。次いで、80℃で
5分間の熱処理を行った後、紫外線の照射を2分間行う
ことにより塗膜を硬化させ、表面に微細な凹凸を有する
光拡散層を得た。この上にスパッタリング法によりIT
O層を140nm、ZnO層を50nmの厚さになるよ
う形成した。
【0034】さらに、この上にプラズマCVD法により
p層、i層、n層の順番にa−Si層を形成した。各層
の形成条件を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】p層の膜厚は10nm、i層の膜厚は50
0nm、n層の膜厚は30nmにそれぞれ設定した。
【0037】次に、スパッタリング法により、裏面電極
としてZnO層を60nmの厚さに形成し、最後に裏面
金属反射電極としてAg層を500nmの厚さに形成し
た。このようにして、図1に示す構造の光電変換素子を
作製した。
【0038】そして、この光電変換素子に対して、ソー
ラー・シミュレーターによりAM1.5(標準太陽光ス
ペクトル)、100mW/cm2の疑似太陽光を照射し
た。そして、短絡電流密度JSC、開放電圧VOC、曲線因
子F.F.(フィル・ファクター)、変換効率ηの測定を
行なった。得られた結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】<実施例2>厚さ50μmのステンレス基
板の上にピッチ20μm、開口角度60度の略V字状の
溝を有するポリイミド樹脂を形成し、その上にスプレー
法により、平均粒径0.5μmのシリカ微粒子を含有す
る紫外線硬化型のアクリル樹脂を塗布した。
【0041】次いで、80℃で5分間の熱処理を行った
後、紫外線の照射を2分間行うことにより塗膜を硬化さ
せ、微細な凹凸を有する光拡散層を作製した。
【0042】次に、スパッタリング法によりAg層を5
00nmの厚さに、ZnO層を100nmの厚さにそれ
ぞれ形成した。さらに、この上にプラズマCVD法によ
りn層、i層、p層の順番にa−Si層を形成した。各
層の形成条件は実施例1で示した形成条件と同様である
(表1参照)。n層の膜厚は30nm、i層の膜厚は5
00nm、p層の膜厚は10nmにそれぞれ設定した。
【0043】次に、表面電極として、スパッタリング法
によりITO層を60nmの厚さに形成し、最後にスパ
ッタリング法により櫛形の集電電極としてAg層を50
0nmの厚さに形成した。このようにして、図3に示す
構造の光電変換素子を作製した。この光電変換素子に対
して実施例1と同様の測定を行った。得られた結果を表
2に示す。
【0044】<実施例3>基板に厚さ50μmのアルミ
ニウムを用い、その上に、表面にピッチ20μm、開口
角度60度の略V字状の溝を有するアルミナからなる電
気絶縁体を形成した。その他の構成については、実施例
2と同様にして光電変換素子を作製し、同様の測定を行
った。得られた結果を表2に示す。
【0045】<実施例4>基板に厚さ150μmのステ
ンレスを用い、この上にロールコーターにより、平均粒
径0.3μmのシリカ微粒子を含有するポリイミド樹脂
を塗布形成した。その他の構成については、実施例2と
同様にして、図5に示す構造の光電変換素子を作製し、
同様の測定を行った。得られた結果を表2に示す。
【0046】<実施例5>基板として、コーニング社の
7059ガラスを用いた。その他の構成については実施
例1と同様にして光電変換素子を作成し、同様の測定を
行った。得られた結果を表2に示す。
【0047】<比較例1>SnO2でテクスチャー構造
にされたガラス基板に、ITO層、ZnO層、a−Si
層、ZnO層およびAg層を形成し、光電変換素子を作
製した。この光電変換素子に対して実施例1と同様の測
定を行った。その結果を表2に示す。
【0048】<比較例2>コーニング社の7059ガラ
ス基板を用い、この上にITO層、ZnO層、a−Si
層、ZnO層およびAg層を形成し、光電変換素子を作
製した。この光電変換素子に対して実施例1と同様の測
定を行った。その結果を表2に示す。
【0049】このように、表2によると、コーニング社
の7059ガラスを用いてその上に光拡散層を形成した
実施例5の構成が最も曲線因子および変換効率に優れて
いることがわかった。また、実施例1,2,3および4
においても、基板にSnO2のテクスチャー構造を形成
して光拡散層を形成しなかった光電変換素子に比べ、曲
線因子および変換効率が同等かあるいはそれ以上の値が
得られ、より一層の光拡散効果を得ることができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、基板
上に微粒子を含有する感光性樹脂またはポリイミド樹脂
から形成される光拡散層が設けられ、光拡散層の表面に
凹凸を形成することができるので、十分な光拡散効果を
得ることができる光電変換素子を提供できる。
【0051】特に、感光性樹脂を用いれば、基板の上に
感光性樹脂を塗布し、感光性樹脂に光を照射して硬化さ
せるだけで、表面に凹凸を有する光拡散層を形成するこ
とができるので、大掛かりな製造設備を用いずに、容易
に光拡散効果を有する光電変換素子を製造することがで
きる。
【0052】また、微粒子に安価な酸化ケイ素を用いる
と低コストで光電変換素子を製造でき、粒径が0.01
〜10μmであれば光拡散効果に好適な凹凸を形成する
ことができる。
【0053】また、基板に電気絶縁性フィルム、ガラス
または金属板を用いれば、軽量で低コストな光電変換素
子とすることができる。
【0054】また、表面に溝が形成された電気絶縁体
と、表面に凹凸が形成された光拡散層を組み合わせて配
置すれば、電気絶縁体の溝に沿うように凹凸が形成され
ることになり、効果的に光を拡散することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光電変換素子の断
面図
【図2】同じく光電変換素子の要部断面図
【図3】第2実施形態に係る光電変換素子の断面図
【図4】同じく光電変換素子の要部断面図
【図5】第2実施形態に係る光電変換素子の変形例を示
す断面図
【符号の説明】
1 基板 2 光拡散層 3 透明導電層 5 a−Si層 6 裏面電極層 7 裏面金属反射電極層 8 微粒子 11 電気絶縁体

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、表面に凹凸を有する光拡散
    層、半導体層および電極層が設けられ、前記光拡散層
    は、微粒子を含有する感光性樹脂から形成されたことを
    特徴とする光電変換素子。
  2. 【請求項2】 基板上に、表面に凹凸を有する光拡散
    層、半導体層および電極層が設けられ、前記光拡散層
    は、微粒子を含有するポリイミド樹脂から形成されたこ
    とを特徴とする光電変換素子。
  3. 【請求項3】 前記微粒子は酸化ケイ素からなり、その
    粒径が0.01〜10μmであることを特徴とする請求
    項1または2記載の光電変換素子。
  4. 【請求項4】 前記基板は透光性を有する電気絶縁性フ
    ィルムまたはガラスからなり、前記基板の上に前記光拡
    散層が配置されたことを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載の光電変換素子。
  5. 【請求項5】 前記基板は金属板からなり、前記基板の
    上に表面に溝が形成された電気絶縁体が設けられ、前記
    電気絶縁体の上に前記光拡散層が配置されたことを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光電変換素
    子。
  6. 【請求項6】 前記溝はV字状に形成され、その大きさ
    はピッチが10〜30μm、深さが10〜30μm、開
    口角度が45〜120度であることを特徴とする請求項
    5記載の光電変換素子。
  7. 【請求項7】 前記基板は金属板からなり、前記基板の
    上に前記光拡散層が配置されたことを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の光電変換素子。
  8. 【請求項8】 前記基板はステンレス、アルミニウムま
    たはめっき鋼材からなり、前記電気絶縁体はポリイミド
    樹脂または酸化アルミニウムからなることを特徴とする
    請求項5ないし7のいずれかに記載の光電変換素子。
  9. 【請求項9】 透光性基板の上に微粒子を含有する感光
    性樹脂を塗布し、該感光性樹脂に光を照射して硬化させ
    表面に凹凸を有する光拡散層を形成し、該光拡散層の上
    に透明導電層、半導体層および電極層を順次積層するこ
    とを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 金属基板の上に表面に溝を有する電気
    絶縁体を形成し該電気絶縁体の上に、あるいは金属基板
    単体の上に、微粒子を含有する感光性樹脂を塗布し、該
    感光性樹脂に光を照射して硬化させ表面に凹凸を有する
    光拡散層を形成し、該光拡散層の上に電極層、半導体層
    および透明導電層を順次積層することを特徴とする光電
    変換素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 金属基板の上に表面に溝を有する電気
    絶縁体を形成し該電気絶縁体の上に、あるいは金属基板
    単体の上に、微粒子を含有するポリイミド樹脂を塗布形
    成し、表面に凹凸を有する光拡散層を形成し、該光拡散
    層の上に電極層、半導体層および透明導電層を順次積層
    することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
JP9293905A 1997-10-27 1997-10-27 光電変換素子およびその製造方法 Pending JPH11135817A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9293905A JPH11135817A (ja) 1997-10-27 1997-10-27 光電変換素子およびその製造方法
DE69828936T DE69828936T2 (de) 1997-10-27 1998-10-26 Photoelektrischer Wandler und sein Herstellungsverfahren
EP98308737A EP0911884B1 (en) 1997-10-27 1998-10-26 Photoelectric converter and method of manufacturing the same
US09/179,193 US6107563A (en) 1997-10-27 1998-10-27 Photoelectric converter having light diffusion layer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9293905A JPH11135817A (ja) 1997-10-27 1997-10-27 光電変換素子およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11135817A true JPH11135817A (ja) 1999-05-21

Family

ID=17800678

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9293905A Pending JPH11135817A (ja) 1997-10-27 1997-10-27 光電変換素子およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11135817A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6706960B2 (en) 2001-05-17 2004-03-16 Canon Kabushiki Kaisha Coating material and photovoltaic element
WO2005093854A1 (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Kaneka Corporation 薄膜太陽電池用基板、及びその製造方法、並びにそれを用いた薄膜太陽電池
JP2005311292A (ja) * 2004-03-25 2005-11-04 Kaneka Corp 薄膜太陽電池用基板、及びその製造方法、並びにそれを用いた薄膜太陽電池
WO2006046397A1 (ja) * 2004-10-28 2006-05-04 Kaneka Corporation 薄膜光電変換装置用基板およびそれを用いた集積型薄膜光電変換装置
JP2006128478A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 光電変換装置
JP2006170707A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Nissan Motor Co Ltd 圧力センサおよびその製造方法
WO2008041489A1 (fr) * 2006-09-29 2008-04-10 Sanyo Electric Co., Ltd. Module de pile solaire
WO2009008672A3 (en) * 2007-07-10 2009-03-05 Jusung Eng Co Ltd Solar cell and method of manufacturing the same
JP2011181892A (ja) * 2010-02-04 2011-09-15 Teijin Dupont Films Japan Ltd 太陽電池用基材
US8129611B2 (en) 2004-12-10 2012-03-06 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Light-scattering film and optical device using the same
WO2012039388A1 (ja) * 2010-09-21 2012-03-29 株式会社ピーアイ技術研究所 太陽電池の裏面反射層形成用ポリイミド樹脂組成物及びそれを用いた太陽電池の裏面反射層形成方法
JP2012523687A (ja) * 2009-04-08 2012-10-04 ソーラーエクセル ベスローテン フェノーツハップ 光起電装置のための模様付きプレートを製造する方法
JP2023093286A (ja) * 2021-12-22 2023-07-04 采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司 光拡散体、それを有するイメージセンサパッケージ、及びその製造方法

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6706960B2 (en) 2001-05-17 2004-03-16 Canon Kabushiki Kaisha Coating material and photovoltaic element
US7781668B2 (en) 2004-03-25 2010-08-24 Kaneka Corporation Substrate for thin-film solar cell, method for producing the same, and thin-film solar cell employing it
WO2005093854A1 (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Kaneka Corporation 薄膜太陽電池用基板、及びその製造方法、並びにそれを用いた薄膜太陽電池
JP2005311292A (ja) * 2004-03-25 2005-11-04 Kaneka Corp 薄膜太陽電池用基板、及びその製造方法、並びにそれを用いた薄膜太陽電池
JP2012028827A (ja) * 2004-03-25 2012-02-09 Kaneka Corp 薄膜太陽電池用基板および薄膜太陽電池の製造方法
WO2006046397A1 (ja) * 2004-10-28 2006-05-04 Kaneka Corporation 薄膜光電変換装置用基板およびそれを用いた集積型薄膜光電変換装置
JP2006128478A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 光電変換装置
US8129611B2 (en) 2004-12-10 2012-03-06 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Light-scattering film and optical device using the same
JP2006170707A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Nissan Motor Co Ltd 圧力センサおよびその製造方法
WO2008041489A1 (fr) * 2006-09-29 2008-04-10 Sanyo Electric Co., Ltd. Module de pile solaire
WO2009008672A3 (en) * 2007-07-10 2009-03-05 Jusung Eng Co Ltd Solar cell and method of manufacturing the same
KR101358864B1 (ko) * 2007-07-10 2014-02-06 주성엔지니어링(주) 태양 전지 및 이의 제조 방법
JP2012523687A (ja) * 2009-04-08 2012-10-04 ソーラーエクセル ベスローテン フェノーツハップ 光起電装置のための模様付きプレートを製造する方法
JP2011181892A (ja) * 2010-02-04 2011-09-15 Teijin Dupont Films Japan Ltd 太陽電池用基材
WO2012039388A1 (ja) * 2010-09-21 2012-03-29 株式会社ピーアイ技術研究所 太陽電池の裏面反射層形成用ポリイミド樹脂組成物及びそれを用いた太陽電池の裏面反射層形成方法
JP2012069592A (ja) * 2010-09-21 2012-04-05 Pi R & D Co Ltd 太陽電池の裏面反射層形成用ポリイミド樹脂組成物及びそれを用いた太陽電池の裏面反射層形成方法
US9287424B2 (en) 2010-09-21 2016-03-15 Pi R&D Co., Ltd. Polyimide resin composition for use in forming reverse reflecting layer in photovoltaic cell and method of forming reverse reflecting layer in photovoltaic cell used therewith
JP2023093286A (ja) * 2021-12-22 2023-07-04 采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司 光拡散体、それを有するイメージセンサパッケージ、及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6107563A (en) Photoelectric converter having light diffusion layer
CN1786747B (zh) 光散射膜和使用该光散射膜的光学器件
KR20100016182A (ko) 향상된 전극층을 구비한 투명 기판
CN100409038C (zh) 强透射光的结构化透明板
CN102934234B (zh) 使用增强的光捕获方案的薄膜光伏器件
CN102034885A (zh) 太阳能电池
JPH11135817A (ja) 光電変換素子およびその製造方法
TWI446368B (zh) A transparent conductive element, an input device, and a display device
JPS59104185A (ja) 反射体を隔設した光起電半導体装置
JP3490909B2 (ja) 光電変換装置とその製造方法
CN1767216A (zh) 光电转换装置
JPH10255863A (ja) 色素増感太陽電池
WO2019075215A1 (en) NANO-CONE META-SURFACE FOR OMNIDIRECTIONAL PHOTOVOLTAIC DETECTORS AND PHOTOVOLTAIC SYSTEMS
TWI382551B (zh) 太陽能集光模組
TW201340341A (zh) 多光管理紋路
JP2003188394A (ja) 太陽電池用フィルムおよび太陽電池モジュール
JP2663414B2 (ja) 非晶質半導体太陽電池
JPH0455351B2 (ja)
JP2003298084A (ja) 太陽電池およびその製造方法
JP6200712B2 (ja) 太陽電池モジュール及びその製造方法
JP2000208793A (ja) 太陽電池モジュ―ルおよびその製造方法
JP5490031B2 (ja) 光起電力装置および光起電力モジュール
CN116249395A (zh) 显示面板及显示装置
KR101406882B1 (ko) 텍스쳐링 표면을 가진 투명 필름을 이용한 유기 박막 태양전지
JP2004031648A (ja) 光閉じ込め層を持つ光電変換素子と光電変換装置およびこの装置を備えた太陽電池