JPH1113069A - 沈下防止基礎構造及び基礎工事方法 - Google Patents
沈下防止基礎構造及び基礎工事方法Info
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- JPH1113069A JPH1113069A JP18298897A JP18298897A JPH1113069A JP H1113069 A JPH1113069 A JP H1113069A JP 18298897 A JP18298897 A JP 18298897A JP 18298897 A JP18298897 A JP 18298897A JP H1113069 A JPH1113069 A JP H1113069A
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- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ひろがり基礎構造における沈下を防止又
は減少させると共に、基礎の支持力を向上させる。 【解決手段】 荷重を受けた際の基礎の沈下を防止又は
減少させるためのひろがり基礎構造であって、上部構造
物の荷重を受ける基礎の下方の土層中に軽量層であって
該軽量層の密度が該軽量層を設ける前に存在していた土
層の密度よりも小さいものである軽量層を配置すること
を特徴とする、ひろがり基礎構造である。
は減少させると共に、基礎の支持力を向上させる。 【解決手段】 荷重を受けた際の基礎の沈下を防止又は
減少させるためのひろがり基礎構造であって、上部構造
物の荷重を受ける基礎の下方の土層中に軽量層であって
該軽量層の密度が該軽量層を設ける前に存在していた土
層の密度よりも小さいものである軽量層を配置すること
を特徴とする、ひろがり基礎構造である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の荷重を受け
る基礎構造又は基礎工事方法に関し、より詳細には基礎
が受ける荷重による基礎の沈下を防止する基礎構造又は
基礎工事方法に関する。
る基礎構造又は基礎工事方法に関し、より詳細には基礎
が受ける荷重による基礎の沈下を防止する基礎構造又は
基礎工事方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地上に建てられる構造物は基礎を介して
直接又は間接に地盤に支持される。従って、基礎は、構
造物の重量およびこれに加わる各種の荷重を安定して地
盤に支持させて、構造物に不測の沈下、傾斜、移動、変
形、及び振動等の障害を生ぜしめないようなものでなけ
ればならない。また、地盤はこの荷重を十分ささえるこ
とができなくてはならない。
直接又は間接に地盤に支持される。従って、基礎は、構
造物の重量およびこれに加わる各種の荷重を安定して地
盤に支持させて、構造物に不測の沈下、傾斜、移動、変
形、及び振動等の障害を生ぜしめないようなものでなけ
ればならない。また、地盤はこの荷重を十分ささえるこ
とができなくてはならない。
【0003】このように、基礎構造は、構造物の重量等
による荷重を支持し地盤に伝える基礎と、該基礎から伝
えられる荷重を支持する地盤とによって形成される。従
って、基礎構造を形成しようとする地盤の状態や支持す
べき荷重に対応して、十分な支持力等を得ることと共に
経済性をも考慮して、形成する基礎構造を決定する。
による荷重を支持し地盤に伝える基礎と、該基礎から伝
えられる荷重を支持する地盤とによって形成される。従
って、基礎構造を形成しようとする地盤の状態や支持す
べき荷重に対応して、十分な支持力等を得ることと共に
経済性をも考慮して、形成する基礎構造を決定する。
【0004】例えば、荷重をささえうる土層が比較的浅
い所にある場合はひろがり基礎が採用できる。ひろがり
基礎にはべた基礎とフーティング基礎の2種類がある
が、いずれも後述するくい基礎やピヤ基礎等よりも一般
的に安価に形成できる。しかしながら、ひろがり基礎は
支持層が比較的浅い所にあり、そして荷重も比較的小さ
い場合でなければ採用できず、それ以外の場合では経時
的に基礎が沈下し、重大な障害を発生する場合がある。
従って、上部の層が軟弱な場合は、くい基礎やピア基礎
等によって、更に深い所にある頑強な支持層に荷重を伝
える必要がある。くい基礎やピア基礎は、それらを形成
する工事が大規模なものになり、ひろがり基礎と比べて
工事費用が高額であることや工事期間が長期に渡ること
等の問題点がある。
い所にある場合はひろがり基礎が採用できる。ひろがり
基礎にはべた基礎とフーティング基礎の2種類がある
が、いずれも後述するくい基礎やピヤ基礎等よりも一般
的に安価に形成できる。しかしながら、ひろがり基礎は
支持層が比較的浅い所にあり、そして荷重も比較的小さ
い場合でなければ採用できず、それ以外の場合では経時
的に基礎が沈下し、重大な障害を発生する場合がある。
従って、上部の層が軟弱な場合は、くい基礎やピア基礎
等によって、更に深い所にある頑強な支持層に荷重を伝
える必要がある。くい基礎やピア基礎は、それらを形成
する工事が大規模なものになり、ひろがり基礎と比べて
工事費用が高額であることや工事期間が長期に渡ること
等の問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、工事費
用や工事期間等の点からはひろがり基礎とすることが望
ましいが、従来のひろがり基礎ではその下の土層が荷重
に耐えられずに、経時的に基礎が沈下する場合がある。
従来、この様な場合には、工事費用が高額になる等の問
題を有するくい基礎等を採用せざるを得なかった。そこ
で本発明は、上部土層が軟弱で支持層が比較的深いとこ
ろにあり荷重も比較的大きい場合であっても、沈下を回
避又は低減すると共に基礎の支持力を増大させることが
できるひろがり基礎を提供し、又はその様なひろがり基
礎を形成するための工法を提供することを目的とする。
用や工事期間等の点からはひろがり基礎とすることが望
ましいが、従来のひろがり基礎ではその下の土層が荷重
に耐えられずに、経時的に基礎が沈下する場合がある。
従来、この様な場合には、工事費用が高額になる等の問
題を有するくい基礎等を採用せざるを得なかった。そこ
で本発明は、上部土層が軟弱で支持層が比較的深いとこ
ろにあり荷重も比較的大きい場合であっても、沈下を回
避又は低減すると共に基礎の支持力を増大させることが
できるひろがり基礎を提供し、又はその様なひろがり基
礎を形成するための工法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の基礎構造又はその工事方法では、荷重を
受ける基礎の下方に土層よりも密度が小さく、かつ十分
な支持力を有する軽量層を配置することによって、軽量
層の下の土層への荷重を軽減して、基礎の沈下を防止又
は減少させるものである。即ち、本発明の基礎構造は、
荷重を受けた際の基礎の沈下を防止又は減少させるため
のひろがり基礎構造であって、上部構造物の荷重を受け
る基礎の下方の土層中に軽量層であって該軽量層の密度
が該軽量層を設ける前に存在していた土層の密度よりも
小さいものである軽量層を配置することを特徴とする、
ひろがり基礎構造である。また、本発明の基礎工事方法
は、荷重を受けた際の、ひろがり基礎の沈下を防止又は
減少させるための基礎工事方法であって、基礎を形成す
る場所に、該基礎と該基礎の下方の土層中に配置される
当該軽量層とを形成するのに必要な穴を掘削すること、
当該軽量層を設ける前に存在していた土層の密度よりも
小さな密度を有する軽量層を、該軽量層の下に存在する
土層に加わる荷重を所定量小さくするのに必要な量で土
層中に埋設すること、そして該軽量層の上方に、該荷重
を受ける基礎を形成すること、を含む、基礎工事方法で
ある。
めに、本発明の基礎構造又はその工事方法では、荷重を
受ける基礎の下方に土層よりも密度が小さく、かつ十分
な支持力を有する軽量層を配置することによって、軽量
層の下の土層への荷重を軽減して、基礎の沈下を防止又
は減少させるものである。即ち、本発明の基礎構造は、
荷重を受けた際の基礎の沈下を防止又は減少させるため
のひろがり基礎構造であって、上部構造物の荷重を受け
る基礎の下方の土層中に軽量層であって該軽量層の密度
が該軽量層を設ける前に存在していた土層の密度よりも
小さいものである軽量層を配置することを特徴とする、
ひろがり基礎構造である。また、本発明の基礎工事方法
は、荷重を受けた際の、ひろがり基礎の沈下を防止又は
減少させるための基礎工事方法であって、基礎を形成す
る場所に、該基礎と該基礎の下方の土層中に配置される
当該軽量層とを形成するのに必要な穴を掘削すること、
当該軽量層を設ける前に存在していた土層の密度よりも
小さな密度を有する軽量層を、該軽量層の下に存在する
土層に加わる荷重を所定量小さくするのに必要な量で土
層中に埋設すること、そして該軽量層の上方に、該荷重
を受ける基礎を形成すること、を含む、基礎工事方法で
ある。
【0007】本発明の基礎は、いわゆるべた基礎とフー
ティング基礎とを含むひろがり基礎をいう。前述のよう
にひろがり基礎は、他の形式の基礎に比べ、一般的にそ
れを形成するための工事費用が安価であり、また工事期
間も短いことから好ましい。しかし、ひろがり基礎を採
用するためには、支持層が比較的浅いところにあり、し
かも荷重も小さなものでなければならず、それ以外の場
合では圧密現象の結果としての経時的沈下が問題とな
り、ひろがり基礎は採用することができなかった。本発
明は、従来ある程度以上の沈下の発生が予測され、ひろ
がり基礎を採用することができなかった場所にもひろが
り基礎を採用することを可能にし、又はひろがり基礎で
発生する沈下をなくするか若しくは減少するものであ
る。
ティング基礎とを含むひろがり基礎をいう。前述のよう
にひろがり基礎は、他の形式の基礎に比べ、一般的にそ
れを形成するための工事費用が安価であり、また工事期
間も短いことから好ましい。しかし、ひろがり基礎を採
用するためには、支持層が比較的浅いところにあり、し
かも荷重も小さなものでなければならず、それ以外の場
合では圧密現象の結果としての経時的沈下が問題とな
り、ひろがり基礎は採用することができなかった。本発
明は、従来ある程度以上の沈下の発生が予測され、ひろ
がり基礎を採用することができなかった場所にもひろが
り基礎を採用することを可能にし、又はひろがり基礎で
発生する沈下をなくするか若しくは減少するものであ
る。
【0008】基礎はその上部から構造物等による荷重を
受け、該荷重を地盤に伝える役割を果たす。このため、
基礎は該荷重に耐え、また周囲からの腐食にも耐えるも
のでなければならず、例えば鉄筋コンクリート、無筋コ
ンクリート、石、及び煉瓦等によって形成されるが、通
常は鉄筋コンクリート、又は無筋コンクリートで形成さ
れる。
受け、該荷重を地盤に伝える役割を果たす。このため、
基礎は該荷重に耐え、また周囲からの腐食にも耐えるも
のでなければならず、例えば鉄筋コンクリート、無筋コ
ンクリート、石、及び煉瓦等によって形成されるが、通
常は鉄筋コンクリート、又は無筋コンクリートで形成さ
れる。
【0009】構造物の荷重を受ける基礎の下方に軽量層
を配置する。基礎と軽量層とは互いに接していても、ま
た両者の間に他のものが存在してもよい。軽量層の密度
は、該軽量層を設ける前に該軽量層の位置に存在してい
た土層の密度よりも小さいものでなければならない。な
お、本発明にいう「密度」とは体積密度をいい、いわゆ
るみかけの密度をいう。即ち、内部に空洞等があれば、
全体質量を該空洞の体積も含む全体体積で除したものを
いう。土層の密度よりも小さな密度を有する軽量層で、
該土層を置換することによって、該軽量層の下に存在す
る土層上面に加わる荷重を小さくして、基礎の沈下を防
止又は減少させる。また、基礎の底面積よりも軽量層の
底面積を大きくすれば、荷重を支える面積が大きくなる
ので、それによっても該軽量層の下に存在する土層上面
に加わる、単位面積当たりの荷重を減少させることがで
き、支持力を増加させることができる。
を配置する。基礎と軽量層とは互いに接していても、ま
た両者の間に他のものが存在してもよい。軽量層の密度
は、該軽量層を設ける前に該軽量層の位置に存在してい
た土層の密度よりも小さいものでなければならない。な
お、本発明にいう「密度」とは体積密度をいい、いわゆ
るみかけの密度をいう。即ち、内部に空洞等があれば、
全体質量を該空洞の体積も含む全体体積で除したものを
いう。土層の密度よりも小さな密度を有する軽量層で、
該土層を置換することによって、該軽量層の下に存在す
る土層上面に加わる荷重を小さくして、基礎の沈下を防
止又は減少させる。また、基礎の底面積よりも軽量層の
底面積を大きくすれば、荷重を支える面積が大きくなる
ので、それによっても該軽量層の下に存在する土層上面
に加わる、単位面積当たりの荷重を減少させることがで
き、支持力を増加させることができる。
【0010】前述の密度のほかに、軽量層が満たすべき
種々の性質がある。例えば、軽量層は長期間土中に埋設
されるので、土中に存在する土、水分、アルカリ又は酸
成分等によって腐食されたり、これらのものと反応して
はならない。また、軽量層は十分な支持力を有し、長期
間の荷重を受けても変形したり、破壊しないものでなく
てはならない。即ち、軽量層は、長期間、土中において
化学的に安定であると共に、物理的にも安定であること
が必要である。また、ある程度の量を使用するため、安
価であることも必要である。
種々の性質がある。例えば、軽量層は長期間土中に埋設
されるので、土中に存在する土、水分、アルカリ又は酸
成分等によって腐食されたり、これらのものと反応して
はならない。また、軽量層は十分な支持力を有し、長期
間の荷重を受けても変形したり、破壊しないものでなく
てはならない。即ち、軽量層は、長期間、土中において
化学的に安定であると共に、物理的にも安定であること
が必要である。また、ある程度の量を使用するため、安
価であることも必要である。
【0011】以上の観点から、軽量層を形成する材料と
しては、発泡スチロール、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、及びポリエチレンテレフタレート(PET)等の高
分子材料、水砕スラグ、ガラスビーズ等の無機材料、及
び金属等が挙げられる。これらの材料をブロック状にし
て軽量層を形成してもよいが、十分な強度が得られる場
合は内部に空洞を形成して密度を減少させることも効果
的である。中でも、発泡スチロールと水砕スラグとは、
化学的安定性、物理的安定性、及び経済性を兼ね備えて
いることから、非常に好ましい。また、これらの材料は
新品である必要はなく、産業廃棄物等を有効利用するこ
ともでき、それによって廃棄物を処理しつつ本発明の特
有の効果を得ることができる。例えば、飲料水を販売す
る際の容器として多用されている樹脂製のボトル(いわ
ゆる、PETボトル)によって、軽量層を形成すること
もできる。
しては、発泡スチロール、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、及びポリエチレンテレフタレート(PET)等の高
分子材料、水砕スラグ、ガラスビーズ等の無機材料、及
び金属等が挙げられる。これらの材料をブロック状にし
て軽量層を形成してもよいが、十分な強度が得られる場
合は内部に空洞を形成して密度を減少させることも効果
的である。中でも、発泡スチロールと水砕スラグとは、
化学的安定性、物理的安定性、及び経済性を兼ね備えて
いることから、非常に好ましい。また、これらの材料は
新品である必要はなく、産業廃棄物等を有効利用するこ
ともでき、それによって廃棄物を処理しつつ本発明の特
有の効果を得ることができる。例えば、飲料水を販売す
る際の容器として多用されている樹脂製のボトル(いわ
ゆる、PETボトル)によって、軽量層を形成すること
もできる。
【0012】PETボトルは容積が1リットル、1.5
リットル、及び2リットル等の様々なものが知られてい
るが、これらいずれのものであっても好適に使用するこ
とができる。PETボトルを不規則に積み重ねて軽量層
を形成することもできるが、軽量層の、鉛直方向の圧縮
強度を向上させるには複数のPETボトルを立たせて
(即ち、PETボトルの口を上又は下に向け、該PET
ボトルの長手方向を鉛直方向に向けて)固定するように
すればよい。固定した状態では、PETボトルが互いに
ふれあうように密に束ねても、また互いのPETボトル
の間に間隔が存在するようにしてもかまわない。PET
ボトルの口は栓によって閉じられていても又は開放され
ていてもよい。しかし、基礎構造設置後にPETボトル
内に水分や土砂等が侵入することによって該PETボト
ルによって形成されている軽量層の重量が増加して本発
明の効果が減少することを防止する観点からは、PET
ボトルの口は閉じられている方が好ましい。さらに、P
ETボトルの口が密閉されていれば、該PETボトル内
に包含される気体(通常、空気)の弾性によって強度を
増加することもでき好ましい。PETボトルを互いに連
結し固定する必要がある場合は、所望の形に配列された
PETボトルをコンクリート等のバインダーによって固
めることによって、又は線材(例えば、樹脂製ロープ、
鉄線等)によってPETボトルを所望の形に縛ること等
によって固定することができる。なお、PETボトルを
そのままの形状で使用することの他に、PETボトルを
ペレット化したものを使用することも可能である。
リットル、及び2リットル等の様々なものが知られてい
るが、これらいずれのものであっても好適に使用するこ
とができる。PETボトルを不規則に積み重ねて軽量層
を形成することもできるが、軽量層の、鉛直方向の圧縮
強度を向上させるには複数のPETボトルを立たせて
(即ち、PETボトルの口を上又は下に向け、該PET
ボトルの長手方向を鉛直方向に向けて)固定するように
すればよい。固定した状態では、PETボトルが互いに
ふれあうように密に束ねても、また互いのPETボトル
の間に間隔が存在するようにしてもかまわない。PET
ボトルの口は栓によって閉じられていても又は開放され
ていてもよい。しかし、基礎構造設置後にPETボトル
内に水分や土砂等が侵入することによって該PETボト
ルによって形成されている軽量層の重量が増加して本発
明の効果が減少することを防止する観点からは、PET
ボトルの口は閉じられている方が好ましい。さらに、P
ETボトルの口が密閉されていれば、該PETボトル内
に包含される気体(通常、空気)の弾性によって強度を
増加することもでき好ましい。PETボトルを互いに連
結し固定する必要がある場合は、所望の形に配列された
PETボトルをコンクリート等のバインダーによって固
めることによって、又は線材(例えば、樹脂製ロープ、
鉄線等)によってPETボトルを所望の形に縛ること等
によって固定することができる。なお、PETボトルを
そのままの形状で使用することの他に、PETボトルを
ペレット化したものを使用することも可能である。
【0013】発泡スチロールは、ブロック状のものであ
っても、また粒状や粉状のものであってもかまわない。
ブロック状の発泡スチロールは、密度が0.05g/c
m3以下であり、軽量層下側の土層への荷重低減の効果
が大きい。一方、粒状や粉状のものは、それ自身で使用
するか又は適当なものと混合して使用することができる
が、混合するものの密度が大きければ軽量層全体として
の密度が大きくなり、軽量層下側の土層への荷重低減の
効果が小さくなるので注意が必要である。
っても、また粒状や粉状のものであってもかまわない。
ブロック状の発泡スチロールは、密度が0.05g/c
m3以下であり、軽量層下側の土層への荷重低減の効果
が大きい。一方、粒状や粉状のものは、それ自身で使用
するか又は適当なものと混合して使用することができる
が、混合するものの密度が大きければ軽量層全体として
の密度が大きくなり、軽量層下側の土層への荷重低減の
効果が小さくなるので注意が必要である。
【0014】水砕スラグは、それ自身で使用するか又は
適当なものと混合して使用することができるが、混合す
るものの密度が大きければ軽量層全体としての密度が大
きくなり、軽量層下側の土層への荷重低減の効果が小さ
くなるので注意が必要である。
適当なものと混合して使用することができるが、混合す
るものの密度が大きければ軽量層全体としての密度が大
きくなり、軽量層下側の土層への荷重低減の効果が小さ
くなるので注意が必要である。
【0015】本発明の基礎工事方法においては、基礎構
造を形成すべき場所に、基礎とその下方に配置される軽
量層とを埋設し形成するために必要な穴を土層に形成す
ること、軽量層を所定の量で埋設すること、そして該軽
量層の上方に基礎を形成することを含む。本方法で使用
される語句の意義は上述の基礎構造における語句の意義
と同様である。また、本発明の基礎工事方法に含まれる
穴の形成、軽量層の埋設、そして基礎の形成の各工程
は、必ずしもこの順番に行うことを要せず、例えば、基
礎を形成するためにのみ必要な穴を形成した後、基礎を
形成し、さらに軽量層を形成するために必要な穴を形成
した後、軽量層を埋設することも可能である。
造を形成すべき場所に、基礎とその下方に配置される軽
量層とを埋設し形成するために必要な穴を土層に形成す
ること、軽量層を所定の量で埋設すること、そして該軽
量層の上方に基礎を形成することを含む。本方法で使用
される語句の意義は上述の基礎構造における語句の意義
と同様である。また、本発明の基礎工事方法に含まれる
穴の形成、軽量層の埋設、そして基礎の形成の各工程
は、必ずしもこの順番に行うことを要せず、例えば、基
礎を形成するためにのみ必要な穴を形成した後、基礎を
形成し、さらに軽量層を形成するために必要な穴を形成
した後、軽量層を埋設することも可能である。
【0016】本発明の基礎工事方法に含まれる穴の形
成、軽量層の埋設、そして基礎の形成の各工程は、既知
のいかなる方法によってもよい。
成、軽量層の埋設、そして基礎の形成の各工程は、既知
のいかなる方法によってもよい。
【0017】本発明の基礎構造又は基礎工事方法によ
る、土層に加わる荷重の減少は次のように計算できる。
ここで計算に用いる系は図1に示されるようなものであ
り、土表面よりの深さ(H−h)[m]からH[m]ま
で埋設された底面積S[m2]の柱状(円柱、楕円柱、
多角形柱等を含む)の形をした軽量層を考える。この軽
量層の上部中央に基礎底部が接し、軽量層は基礎によっ
て鉛直下方向に押される。基礎が軽量層を押す力(即
ち、構造物等から基礎上部へ加えられる荷重と基礎自身
の質量とを合計したもの)をP[Kg]とし、基礎底面
積をA[m2]とする。そして、土層の密度をD[kg
/m3]、軽量層の密度をd[kg/m3]とし、計算を
簡略化するために基礎の体積は無視し(現実には基礎が
存在する部分にも土層が存在するものとして計算す
る)、土層の密度も全ての部分で同一とする。
る、土層に加わる荷重の減少は次のように計算できる。
ここで計算に用いる系は図1に示されるようなものであ
り、土表面よりの深さ(H−h)[m]からH[m]ま
で埋設された底面積S[m2]の柱状(円柱、楕円柱、
多角形柱等を含む)の形をした軽量層を考える。この軽
量層の上部中央に基礎底部が接し、軽量層は基礎によっ
て鉛直下方向に押される。基礎が軽量層を押す力(即
ち、構造物等から基礎上部へ加えられる荷重と基礎自身
の質量とを合計したもの)をP[Kg]とし、基礎底面
積をA[m2]とする。そして、土層の密度をD[kg
/m3]、軽量層の密度をd[kg/m3]とし、計算を
簡略化するために基礎の体積は無視し(現実には基礎が
存在する部分にも土層が存在するものとして計算す
る)、土層の密度も全ての部分で同一とする。
【0018】基礎を設けることによって増加する圧力を
考える。基礎中央部分の真下に作用する、鉛直下方向へ
の圧力増加は、P/A[Kg/m2]となる。一方、基
礎の下に軽量層を設けた場合の、該軽量層の真下の部分
の圧力増加は、[dh+P/S−Dh][Kg/m2]
であり、これを整理して[P/S−h(D−d)][K
g/m2]となる。従って、軽量層を設けることによっ
て、[P(1/A−1/S)+h(D−d)][Kg/
m2]の圧力(荷重)が減少する。このうち、[P(1
/A−1/S)]は、基礎底面積よりも軽量層底面積が
大きいことによる寄与であり、[h(D−d)]は土層
の密度よりも軽量層の密度が小さいことによる寄与を示
している。
考える。基礎中央部分の真下に作用する、鉛直下方向へ
の圧力増加は、P/A[Kg/m2]となる。一方、基
礎の下に軽量層を設けた場合の、該軽量層の真下の部分
の圧力増加は、[dh+P/S−Dh][Kg/m2]
であり、これを整理して[P/S−h(D−d)][K
g/m2]となる。従って、軽量層を設けることによっ
て、[P(1/A−1/S)+h(D−d)][Kg/
m2]の圧力(荷重)が減少する。このうち、[P(1
/A−1/S)]は、基礎底面積よりも軽量層底面積が
大きいことによる寄与であり、[h(D−d)]は土層
の密度よりも軽量層の密度が小さいことによる寄与を示
している。
【0019】さらに、軽量層の下に存在する土層に加わ
る単位面積当たりの荷重が、基礎を形成する前の該土層
に加わっていたものと同じになるようにして、基礎を形
成すれば荷重増加がなく、経時的な沈下は発生しない。
この場合には、[P/S−h(D−d)]=0が成立す
るようにすればよい。例えば、P=50[ton]、S=
10[m2]、D=2000[Kg/m3]、およびd=5
0[Kg/m3]とすると、h=2.56[m]となり、
底面積10[m2]で高さ約2.6[m]の軽量層を基
礎の下に設けることで、50トンの荷重を支持しながら
軽量層直下の土層が受ける圧力が全く増加せず、沈下の
問題がない基礎構造とすることができる。
る単位面積当たりの荷重が、基礎を形成する前の該土層
に加わっていたものと同じになるようにして、基礎を形
成すれば荷重増加がなく、経時的な沈下は発生しない。
この場合には、[P/S−h(D−d)]=0が成立す
るようにすればよい。例えば、P=50[ton]、S=
10[m2]、D=2000[Kg/m3]、およびd=5
0[Kg/m3]とすると、h=2.56[m]となり、
底面積10[m2]で高さ約2.6[m]の軽量層を基
礎の下に設けることで、50トンの荷重を支持しながら
軽量層直下の土層が受ける圧力が全く増加せず、沈下の
問題がない基礎構造とすることができる。
【0020】また、本発明の基礎構造及び基礎工事方法
では、軽量層の下に存在する土層に加わる単位面積当た
りの荷重が、基礎を形成する前の該土層に加わっていた
ものよりも小さくすることもできる。この場合には、
[P/S−h(D−d)]<0が成立するようにすれば
よい。即ち、本発明の基礎構造及び基礎工事方法によれ
ば、軽量層の下に存在する土層に加わる単位面積当たり
の荷重を自由に変化させることができることから、場所
や土質を選ぶことなく、沈下の問題を確実に回避するこ
とができかつ支持力が増大した基礎とすることができ
る。また、軽量層の底面積を基礎の底面積よりも大きく
することでも該荷重を減少させることができる。
では、軽量層の下に存在する土層に加わる単位面積当た
りの荷重が、基礎を形成する前の該土層に加わっていた
ものよりも小さくすることもできる。この場合には、
[P/S−h(D−d)]<0が成立するようにすれば
よい。即ち、本発明の基礎構造及び基礎工事方法によれ
ば、軽量層の下に存在する土層に加わる単位面積当たり
の荷重を自由に変化させることができることから、場所
や土質を選ぶことなく、沈下の問題を確実に回避するこ
とができかつ支持力が増大した基礎とすることができ
る。また、軽量層の底面積を基礎の底面積よりも大きく
することでも該荷重を減少させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づき図面を参照して詳述するが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
づき図面を参照して詳述するが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【0022】図1に示される本発明の基礎構造では、土
層5の中に埋設された軽量層3の上面中央部に接するよ
うに基礎1が配置されている。基礎1の、地表上に突き
出た上部には、該基礎1が支持すべき構造物7が載せら
れている。このため、構造物7の荷重と基礎1の重量と
を合計した荷重が基礎1から軽量層3へと伝えられる。
本実施例では、軽量層3は直方体形であるが、他の形状
例えば四角柱、五角柱、六角柱等の多角柱、円柱、及び
楕円柱等であってもよい。軽量層3は発泡スチロールの
ブロックを組み合わせて形成されているが、その他の材
料例えば水砕スラグ等によって形成してもよい。本実施
例の場合、軽量層3と基礎1とは接しているが、両者の
間に他のものを介在させてもよい。基礎1は、それが支
持すべき荷重に対応して通常使用されているひろがり基
礎であればいかなるものであってもよく、その構造や材
料等は既知の技術手法で決定される。
層5の中に埋設された軽量層3の上面中央部に接するよ
うに基礎1が配置されている。基礎1の、地表上に突き
出た上部には、該基礎1が支持すべき構造物7が載せら
れている。このため、構造物7の荷重と基礎1の重量と
を合計した荷重が基礎1から軽量層3へと伝えられる。
本実施例では、軽量層3は直方体形であるが、他の形状
例えば四角柱、五角柱、六角柱等の多角柱、円柱、及び
楕円柱等であってもよい。軽量層3は発泡スチロールの
ブロックを組み合わせて形成されているが、その他の材
料例えば水砕スラグ等によって形成してもよい。本実施
例の場合、軽量層3と基礎1とは接しているが、両者の
間に他のものを介在させてもよい。基礎1は、それが支
持すべき荷重に対応して通常使用されているひろがり基
礎であればいかなるものであってもよく、その構造や材
料等は既知の技術手法で決定される。
【0023】構造物7の荷重が90トンであり、基礎1
の自重が10トンの場合では、基礎1から軽量層3に伝
えられる荷重は合計100トンになる。このとき、軽量
層3の底面積が25m2であり、基礎1の底面積が5m2
であり、土層の密度が2000[Kg/m3]、そして
発泡スチロールによって形成された軽量層3の密度が3
0[Kg/m3]とする。基礎1のみを配置しその下に
軽量層3を設けない場合の圧力増加は、100トン/5
m2=20000[Kg/m2]である。これに対し、軽
量層3を2mの厚みとした場合の圧力増加[P/S−h
(D−d)]は、100000/25−2(2000−
30)=60[Kg/m2]となり、軽量層3を設けなか
った場合に比べほとんど無視できるレベルに収まってい
る。即ち、軽量層3を設けることで、土層が受ける圧力
が基礎工事を行う前のものとほぼ等しくなっている。従
って、この場合であれば、沈下の可能性もほぼなく、安
定した基礎構造とすることができる。
の自重が10トンの場合では、基礎1から軽量層3に伝
えられる荷重は合計100トンになる。このとき、軽量
層3の底面積が25m2であり、基礎1の底面積が5m2
であり、土層の密度が2000[Kg/m3]、そして
発泡スチロールによって形成された軽量層3の密度が3
0[Kg/m3]とする。基礎1のみを配置しその下に
軽量層3を設けない場合の圧力増加は、100トン/5
m2=20000[Kg/m2]である。これに対し、軽
量層3を2mの厚みとした場合の圧力増加[P/S−h
(D−d)]は、100000/25−2(2000−
30)=60[Kg/m2]となり、軽量層3を設けなか
った場合に比べほとんど無視できるレベルに収まってい
る。即ち、軽量層3を設けることで、土層が受ける圧力
が基礎工事を行う前のものとほぼ等しくなっている。従
って、この場合であれば、沈下の可能性もほぼなく、安
定した基礎構造とすることができる。
【0024】次に、本発明の基礎工事方法の一実施例を
図2乃至5の図面を参照して説明する。図2は本発明の
基礎と軽量層とを形成するために必要な穴5aを土層5
に掘削して形成したところを示したものである。基礎の
形状と軽量層の形状とを考慮して、必要な形状の穴5a
を形成する。穴5aの形成は通常パワーショベル等を用
いて行うが、土層を掘削するための既知のいかなる方法
によって行ってもよい。図3は、図2で形成された穴5
aの下部に軽量層3を配置したところを示したものであ
る。図4は図3で配置された軽量層3の上面中央部に基
礎1を形成したところを示したものである。基礎1の形
成は通常、鉄筋コンクリートを用いて行うが、その方法
については既知のいかなる方法によって行ってもよい。
図5は、図4で示した基礎1とその下に位置する軽量層
3とを土層によって埋め戻したところを示したものであ
る。基礎1の上部は土層表面上に突出しており、この部
分に構造物を支持させることによって図1に示したよう
な基礎構造が完成する。
図2乃至5の図面を参照して説明する。図2は本発明の
基礎と軽量層とを形成するために必要な穴5aを土層5
に掘削して形成したところを示したものである。基礎の
形状と軽量層の形状とを考慮して、必要な形状の穴5a
を形成する。穴5aの形成は通常パワーショベル等を用
いて行うが、土層を掘削するための既知のいかなる方法
によって行ってもよい。図3は、図2で形成された穴5
aの下部に軽量層3を配置したところを示したものであ
る。図4は図3で配置された軽量層3の上面中央部に基
礎1を形成したところを示したものである。基礎1の形
成は通常、鉄筋コンクリートを用いて行うが、その方法
については既知のいかなる方法によって行ってもよい。
図5は、図4で示した基礎1とその下に位置する軽量層
3とを土層によって埋め戻したところを示したものであ
る。基礎1の上部は土層表面上に突出しており、この部
分に構造物を支持させることによって図1に示したよう
な基礎構造が完成する。
【0025】図6は、本発明の軽量層をPETボトルに
よって形成した場合の該軽量層の断面の一部を示したも
のである。軽量層3の下面を形成する板状部材12の上
に複数のPETボトルがお互い接するように立てられて
配置されている。PETボトル14の配置はこのように
互いに接するようにされてもよいが、荷重の大きさ等に
よっては互いに間隔をあけて配置されてもかまわない。
それぞれのPETボトル14の口には栓14aがされて
おり、PETボトル14は密封された状態になってい
る。本実施例では、PETボトルの口が上を向くように
配置されているが、口が下を向くようにしてもよい。口
が下を向くようにすれば、栓14aの破損等によって起
こりうるPETボトル内への水分等の蓄積を有効に防止
することができる。PETボトル14の上部には板状部
材18が配置されており、板状部材12と板状部材18
とは互いに平行になるように配置されている。板状部材
12と板状部材18との間に形成された空間であって、
PETボトル14が占めていない空間はコンクリート1
6によって占められている。コンクリート16は、PE
Tボトル14を固定するためのバインダーであると共
に、板状部材12と板状部材18とPETボトル14と
を一体化するために用いられる。本実施例ではコンクリ
ートを用いたが、その他のバインダー例えば接着剤やモ
ルタル等を用いることもできる。また、板状部材12と
板状部材18との間に形成された空間のうちPETボト
ルが占めていない空間の全てにバインダーが充填されて
いる必要はなく、バインダーとして十分に機能すれば該
空間の一部にのみ充填するものであってもかまわない。
バインダーは密度の大きなものが多いので、軽量層の重
量を小さくするためには必要最小限の使用に止めること
が好ましく、例えばPETボトル14の上部と下部とに
のみ充填してもよい。さらに、PETボトルの固定はコ
ンクリート等のバインダーを使用する代わりに、樹脂や
金属等の線材を用いて縛って固定することもできる。該
線材を用いる場合、コンクリート等を用いる場合に比べ
て軽量化が可能になることもあるので好ましい。このP
ETボトル14と板状部材12と板状部材18とコンク
リート16(バインダー)とによって形成される軽量層
は、所望の荷重低減効果が得られるように上下方向に複
数個積み重ねて使用することもできる。
よって形成した場合の該軽量層の断面の一部を示したも
のである。軽量層3の下面を形成する板状部材12の上
に複数のPETボトルがお互い接するように立てられて
配置されている。PETボトル14の配置はこのように
互いに接するようにされてもよいが、荷重の大きさ等に
よっては互いに間隔をあけて配置されてもかまわない。
それぞれのPETボトル14の口には栓14aがされて
おり、PETボトル14は密封された状態になってい
る。本実施例では、PETボトルの口が上を向くように
配置されているが、口が下を向くようにしてもよい。口
が下を向くようにすれば、栓14aの破損等によって起
こりうるPETボトル内への水分等の蓄積を有効に防止
することができる。PETボトル14の上部には板状部
材18が配置されており、板状部材12と板状部材18
とは互いに平行になるように配置されている。板状部材
12と板状部材18との間に形成された空間であって、
PETボトル14が占めていない空間はコンクリート1
6によって占められている。コンクリート16は、PE
Tボトル14を固定するためのバインダーであると共
に、板状部材12と板状部材18とPETボトル14と
を一体化するために用いられる。本実施例ではコンクリ
ートを用いたが、その他のバインダー例えば接着剤やモ
ルタル等を用いることもできる。また、板状部材12と
板状部材18との間に形成された空間のうちPETボト
ルが占めていない空間の全てにバインダーが充填されて
いる必要はなく、バインダーとして十分に機能すれば該
空間の一部にのみ充填するものであってもかまわない。
バインダーは密度の大きなものが多いので、軽量層の重
量を小さくするためには必要最小限の使用に止めること
が好ましく、例えばPETボトル14の上部と下部とに
のみ充填してもよい。さらに、PETボトルの固定はコ
ンクリート等のバインダーを使用する代わりに、樹脂や
金属等の線材を用いて縛って固定することもできる。該
線材を用いる場合、コンクリート等を用いる場合に比べ
て軽量化が可能になることもあるので好ましい。このP
ETボトル14と板状部材12と板状部材18とコンク
リート16(バインダー)とによって形成される軽量層
は、所望の荷重低減効果が得られるように上下方向に複
数個積み重ねて使用することもできる。
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。
ので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0026】荷重を受ける基礎の下方に軽量層を配置す
ることによって、該軽量層の下に存在する土層に加わる
荷重を減少させ、基礎の沈下を防止又は低減させること
ができる。
ることによって、該軽量層の下に存在する土層に加わる
荷重を減少させ、基礎の沈下を防止又は低減させること
ができる。
【0027】基礎の底面積よりも大きな底面積を有する
軽量層とすることによって、土層に加わる、単位面積当
たりの荷重を減少させ、基礎の支持力を増加させること
ができる。
軽量層とすることによって、土層に加わる、単位面積当
たりの荷重を減少させ、基礎の支持力を増加させること
ができる。
【0028】PETボトルによって軽量層を形成すれ
ば、軽量層を形成するための原料費用を大幅に削減しつ
つ産業廃棄物の有効利用を図ることができる。
ば、軽量層を形成するための原料費用を大幅に削減しつ
つ産業廃棄物の有効利用を図ることができる。
【図1】本発明の一実施例の基礎構造を示す断面図であ
る。
る。
【図2】本発明の一実施例の基礎構造を形成するための
第1工程を示す断面図である。
第1工程を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例の基礎構造を形成するための
第2工程を示す断面図である。
第2工程を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例の基礎構造を形成するための
第3工程を示す断面図である。
第3工程を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施例の基礎構造を形成するための
第4工程を示す断面図である。
第4工程を示す断面図である。
【図6】本発明の、PETボトルによって形成された軽
量層の一部の断面図である。
量層の一部の断面図である。
1 基礎 3 軽量層 5 土層 5a 穴 7 構造物 12 板状部材(下部) 14 PETボトル 14a 栓 16 コンクリート(バインダー) 18 板状部材(上部)
Claims (12)
- 【請求項1】荷重を受けた際の基礎の沈下を防止又は減
少させるためのひろがり基礎構造であって、 上部構造物の荷重を受ける基礎の下方の土層中に軽量層
であって該軽量層の密度が該軽量層を設ける前に存在し
ていた土層の密度よりも小さいものである軽量層を配置
することを特徴とする、ひろがり基礎構造。 - 【請求項2】該基礎が、鉄筋コンクリート又は無筋コン
クリートによって形成されているものである、請求項1
に記載のひろがり基礎構造。 - 【請求項3】該軽量層が、発泡スチロールを含むもので
ある、請求項1又は2に記載のひろがり基礎構造。 - 【請求項4】該軽量層が、水砕スラグを含むものであ
る、請求項1乃至3のいずれかに記載のひろがり基礎構
造。 - 【請求項5】該軽量層が、PETボトルを含むものであ
る、請求項1乃至4のいずれかに記載のひろがり基礎構
造。 - 【請求項6】該軽量層の下に存在する土層上面に加わる
単位面積当たりの荷重が、該基礎構造を形成する前のも
のと同じものである、請求項1乃至5のいずれかに記載
のひろがり基礎構造。 - 【請求項7】荷重を受けた際の、ひろがり基礎の沈下を
防止又は減少させるための基礎工事方法であって、 基礎を形成する場所に、該基礎と該基礎の下方の土層中
に配置される当該軽量層とを形成するのに必要な穴を掘
削すること、 当該軽量層を設ける前に存在していた土層の密度よりも
小さな密度を有する軽量層を、該軽量層の下に存在する
土層に加わる荷重を所定量小さくするのに必要な量で土
層中に埋設すること、そして該軽量層の上方に、該荷重
を受ける基礎を形成すること、を含む、基礎工事方法。 - 【請求項8】該基礎が、鉄筋コンクリート又は無筋コン
クリートによって形成されるものである、請求項7に記
載の基礎工事方法。 - 【請求項9】該軽量層が、発泡スチロールを含むもので
ある、請求項7又は8に記載の基礎工事方法。 - 【請求項10】該軽量層が、水砕スラグを含むものであ
る、請求項7乃至9のいずれかに記載の基礎工事方法。 - 【請求項11】該軽量層が、PETボトルを含むもので
ある、請求項7乃至10のいずれかに記載の基礎工事方
法。 - 【請求項12】該軽量層の下に存在する土層上面に加わ
る単位面積当たりの荷重が、該基礎工事を施工する前の
ものと同じものである、請求項7乃至11のいずれかに
記載の基礎工事方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18298897A JPH1113069A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 沈下防止基礎構造及び基礎工事方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18298897A JPH1113069A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 沈下防止基礎構造及び基礎工事方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1113069A true JPH1113069A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=16127802
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18298897A Pending JPH1113069A (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | 沈下防止基礎構造及び基礎工事方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1113069A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003020659A (ja) * | 2001-07-04 | 2003-01-24 | Shimizu Corp | 軟弱地盤を利用した地盤免震構造 |
JP2011117279A (ja) * | 2011-02-07 | 2011-06-16 | Shimizu Corp | 軟弱地盤を利用した地盤免震構造 |
JP2012237092A (ja) * | 2011-05-09 | 2012-12-06 | Plant Trees Co Ltd | 建築物 |
CN111622253A (zh) * | 2020-07-09 | 2020-09-04 | 中国电建集团贵州电力设计研究院有限公司 | 一种独立基础不均匀沉降自调节结构及使用方法 |
-
1997
- 1997-06-23 JP JP18298897A patent/JPH1113069A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003020659A (ja) * | 2001-07-04 | 2003-01-24 | Shimizu Corp | 軟弱地盤を利用した地盤免震構造 |
JP2011117279A (ja) * | 2011-02-07 | 2011-06-16 | Shimizu Corp | 軟弱地盤を利用した地盤免震構造 |
JP2012237092A (ja) * | 2011-05-09 | 2012-12-06 | Plant Trees Co Ltd | 建築物 |
CN111622253A (zh) * | 2020-07-09 | 2020-09-04 | 中国电建集团贵州电力设计研究院有限公司 | 一种独立基础不均匀沉降自调节结构及使用方法 |
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