JPH1112619A - 還元鉄の製造方法 - Google Patents
還元鉄の製造方法Info
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- JPH1112619A JPH1112619A JP17049097A JP17049097A JPH1112619A JP H1112619 A JPH1112619 A JP H1112619A JP 17049097 A JP17049097 A JP 17049097A JP 17049097 A JP17049097 A JP 17049097A JP H1112619 A JPH1112619 A JP H1112619A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】粉状鉄原料から、高温還元によって還元鉄を効
率よく、しかも低コストで製造する方法を提供する。 【解決手段】下記からまでの工程を特徴とする粉状
鉄原料からの還元鉄の製造方法。粉状鉄原料と粉状固
体還元剤を混合して混合物を得る工程、前記混合物を
例えばダブルロール圧縮成形機2を用いてタイル状成形
物3とし、加熱された還元炉4の炉床5上に載置する工
程、還元炉内へ燃料と酸素含有ガスを吹き込み、炉内
温度が1100℃以上になるように維持して前記粉状鉄
原料を還元する工程、得られた還元鉄を還元炉から排
出する工程。
率よく、しかも低コストで製造する方法を提供する。 【解決手段】下記からまでの工程を特徴とする粉状
鉄原料からの還元鉄の製造方法。粉状鉄原料と粉状固
体還元剤を混合して混合物を得る工程、前記混合物を
例えばダブルロール圧縮成形機2を用いてタイル状成形
物3とし、加熱された還元炉4の炉床5上に載置する工
程、還元炉内へ燃料と酸素含有ガスを吹き込み、炉内
温度が1100℃以上になるように維持して前記粉状鉄
原料を還元する工程、得られた還元鉄を還元炉から排
出する工程。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温還元によって
酸化鉄を主成分として含む粉状の原料、すなわち、粉状
の鉄鉱石や製鉄所で発生する鉄分を含んだダスト、スラ
ッジ、スケール等(以下、本明細書ではこれらを総称し
て「粉状鉄原料」と記す)から還元鉄を低コストで効率
よく製造する方法に関する。
酸化鉄を主成分として含む粉状の原料、すなわち、粉状
の鉄鉱石や製鉄所で発生する鉄分を含んだダスト、スラ
ッジ、スケール等(以下、本明細書ではこれらを総称し
て「粉状鉄原料」と記す)から還元鉄を低コストで効率
よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気炉による鋼材の製造が盛んに
なるにつれて、その原料として用いる鉄源を鉄鉱石の固
体還元によって得る技術が注目されている。その技術の
代表的なものとしては、粉状の鉄鉱石と、同じく粉状の
固体還元剤とを混合して塊成化物、いわゆる「ペレッ
ト」となし、これを高温に加熱することで鉄鉱石中の酸
化鉄を還元して固体状金属鉄とする技術がある(例え
ば、米国特許第3,443,931号明細書、特開平7
−238307号公報)。
なるにつれて、その原料として用いる鉄源を鉄鉱石の固
体還元によって得る技術が注目されている。その技術の
代表的なものとしては、粉状の鉄鉱石と、同じく粉状の
固体還元剤とを混合して塊成化物、いわゆる「ペレッ
ト」となし、これを高温に加熱することで鉄鉱石中の酸
化鉄を還元して固体状金属鉄とする技術がある(例え
ば、米国特許第3,443,931号明細書、特開平7
−238307号公報)。
【0003】上記米国特許第3,443,931号明細
書に開示されている粉状鉄鉱石の還元プロセスは、概
略、次の工程からなる。
書に開示されている粉状鉄鉱石の還元プロセスは、概
略、次の工程からなる。
【0004】1)石炭、コークス等の粉状固体還元剤と
粉状の鉄鉱石とを混合して、生ペレットを作る。
粉状の鉄鉱石とを混合して、生ペレットを作る。
【0005】2)この生ペレットを、ペレット内から発
生する可燃性揮発成分が発火しない程度の温度域に加熱
して付着水分を除去する。
生する可燃性揮発成分が発火しない程度の温度域に加熱
して付着水分を除去する。
【0006】3)得られた乾燥ペレットを高温に加熱し
て還元し、金属化を進める。
て還元し、金属化を進める。
【0007】4)金属化したペレットを冷却してから炉
外へ排出する。
外へ排出する。
【0008】しかしながら、上述の米国特許第3,44
3,931号明細書に開示されているような従来の還元
鉄の製造方法(便宜的に「ペレット法」と記す)には基
本的に次のような問題点がある。
3,931号明細書に開示されているような従来の還元
鉄の製造方法(便宜的に「ペレット法」と記す)には基
本的に次のような問題点がある。
【0009】1)塊成化したままでは塊成化物(ペレッ
ト)の強度がハンドリングに耐え得ないので、還元炉に
装入する前にペレットの乾燥を行う必要がある。そのた
め機構の複雑な塊成化設備に加えて乾燥設備をも必要と
し、その運転・保守の費用もかなりのものとなる。そし
て、ペレットの乾燥から還元終了までの所要時間が長く
なるので、生産効率が低く還元鉄の製造コストを低く抑
えることが難しい。
ト)の強度がハンドリングに耐え得ないので、還元炉に
装入する前にペレットの乾燥を行う必要がある。そのた
め機構の複雑な塊成化設備に加えて乾燥設備をも必要と
し、その運転・保守の費用もかなりのものとなる。そし
て、ペレットの乾燥から還元終了までの所要時間が長く
なるので、生産効率が低く還元鉄の製造コストを低く抑
えることが難しい。
【0010】2)塊成化の際に所定サイズ以外の粒子が
生成するのを避けることができない。そのアンダーサイ
ズはそのまま再度混合工程へ、また、オーバーサイズは
粉砕してから混合工程へ戻す必要があり、生産効率が悪
い。
生成するのを避けることができない。そのアンダーサイ
ズはそのまま再度混合工程へ、また、オーバーサイズは
粉砕してから混合工程へ戻す必要があり、生産効率が悪
い。
【0011】3)製鉄所内で発生する鉄分を含むダス
ト、スラッジ、スケール等(以下、これらを「製鉄所排
出酸化物 (waste oxide)」と総称する)も貴重な鉄源で
ある。この製鉄所排出酸化物は、回収されたままの形態
では粉状物質が結合して固まった塊状、あるいはミルス
ケールのように、ペレット化するには大き過ぎる形状を
なしていることが多い。したがって、これらを粉状鉄鉱
石に代えて単独で、または粉状鉄鉱石と混合して、ペレ
ット状に塊成化する場合、あらかじめ所定の粒度に微粉
砕する必要があり、微粉砕設備が欠かせない。
ト、スラッジ、スケール等(以下、これらを「製鉄所排
出酸化物 (waste oxide)」と総称する)も貴重な鉄源で
ある。この製鉄所排出酸化物は、回収されたままの形態
では粉状物質が結合して固まった塊状、あるいはミルス
ケールのように、ペレット化するには大き過ぎる形状を
なしていることが多い。したがって、これらを粉状鉄鉱
石に代えて単独で、または粉状鉄鉱石と混合して、ペレ
ット状に塊成化する場合、あらかじめ所定の粒度に微粉
砕する必要があり、微粉砕設備が欠かせない。
【0012】ペレットの還元反応は温度が高いほど速く
進むので、還元反応速度を高めて生産性を向上させるた
めには、ペレットの昇温速度を大きくし、速やかに所定
の温度まで到達させることが肝要である。前記の特開平
7−238307号公報に提案される方法では、ペレッ
トを炉内に装入してからしばらくの間は装入ペレットの
表面に酸素含有ガスを供給して、ペレット内から発生す
る可燃性物質を積極的に燃焼させ、その燃焼熱によって
ペレットの表面温度を速やかに還元適正温度にまで昇温
させることを特徴としている。
進むので、還元反応速度を高めて生産性を向上させるた
めには、ペレットの昇温速度を大きくし、速やかに所定
の温度まで到達させることが肝要である。前記の特開平
7−238307号公報に提案される方法では、ペレッ
トを炉内に装入してからしばらくの間は装入ペレットの
表面に酸素含有ガスを供給して、ペレット内から発生す
る可燃性物質を積極的に燃焼させ、その燃焼熱によって
ペレットの表面温度を速やかに還元適正温度にまで昇温
させることを特徴としている。
【0013】しかし、特開平7−238307号公報に
開示される方法も原料の混合、塊成化、乾燥という工程
を経る「ペレット法」の範疇にあり、前記のペレット法
の問題点はほとんど解決されていない。
開示される方法も原料の混合、塊成化、乾燥という工程
を経る「ペレット法」の範疇にあり、前記のペレット法
の問題点はほとんど解決されていない。
【0014】上記のように、従来の「ペレット法」には
多くの問題点がある。
多くの問題点がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の「ペ
レット法」に代わる簡略な方法で安価に還元鉄を製造す
ることを課題としてなされたものである。本発明の具体
的な目的は、粉状鉄原料を還元に供する際の原料形態を
ペレットとしないで、タイル状成形物とし、これを還元
炉内に装入して高温還元することにより前述の問題点を
解消した還元鉄の製造方法を提供することにある。
レット法」に代わる簡略な方法で安価に還元鉄を製造す
ることを課題としてなされたものである。本発明の具体
的な目的は、粉状鉄原料を還元に供する際の原料形態を
ペレットとしないで、タイル状成形物とし、これを還元
炉内に装入して高温還元することにより前述の問題点を
解消した還元鉄の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために検討を重ねた結果、粉状鉄鉱石等の
酸化鉄を主成分として含む粉状鉄原料を還元に供する際
の原料形態を、従来のような塊成化物(ペレット)とは
せず、タイル状成形物とし、これを還元炉の炉床上にそ
のまま載置して高温で還元する方法が効果的であり、ペ
レットを還元する場合に比較してほぼ遜色のない還元結
果が得られることを知見した。
題を解決するために検討を重ねた結果、粉状鉄鉱石等の
酸化鉄を主成分として含む粉状鉄原料を還元に供する際
の原料形態を、従来のような塊成化物(ペレット)とは
せず、タイル状成形物とし、これを還元炉の炉床上にそ
のまま載置して高温で還元する方法が効果的であり、ペ
レットを還元する場合に比較してほぼ遜色のない還元結
果が得られることを知見した。
【0017】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、その要旨は、下記からまでの工程を特徴とす
る粉状鉄原料からの還元鉄の製造方法にある。
ので、その要旨は、下記からまでの工程を特徴とす
る粉状鉄原料からの還元鉄の製造方法にある。
【0018】 粉状鉄原料と粉状固体還元剤を混合し
て混合物を得る工程、 前記混合物を、タイル状に成形して、加熱された還
元炉の炉床上に載置する工程、 前記炉内へ燃料と酸素含有ガスを吹き込んで、その
吹き込んだ燃料、粉状固体還元剤から発生する可燃性揮
発成分および粉状鉄原料が還元されて発生するCOガス
を、前記炉内へ吹き込んだ酸素含有ガスにより燃焼さ
せ、炉内温度が1100℃以上になるように維持して、
前記粉状鉄原料を還元する工程、 上記の還元工程で得られた還元鉄を還元炉から排
出する工程。
て混合物を得る工程、 前記混合物を、タイル状に成形して、加熱された還
元炉の炉床上に載置する工程、 前記炉内へ燃料と酸素含有ガスを吹き込んで、その
吹き込んだ燃料、粉状固体還元剤から発生する可燃性揮
発成分および粉状鉄原料が還元されて発生するCOガス
を、前記炉内へ吹き込んだ酸素含有ガスにより燃焼さ
せ、炉内温度が1100℃以上になるように維持して、
前記粉状鉄原料を還元する工程、 上記の還元工程で得られた還元鉄を還元炉から排
出する工程。
【0019】ここで、「粉状鉄原料」とは、酸化鉄が主
成分の粉状の鉄原料であり、具体的には、前述した粉状
の鉄鉱石や製鉄所で発生する鉄分を含んだダスト、スラ
ッジ、スケール等をいう。本発明においては、これらを
単独で、または2種以上の混合物状態で使用することが
できる。
成分の粉状の鉄原料であり、具体的には、前述した粉状
の鉄鉱石や製鉄所で発生する鉄分を含んだダスト、スラ
ッジ、スケール等をいう。本発明においては、これらを
単独で、または2種以上の混合物状態で使用することが
できる。
【0020】また、「粉状固体還元剤」とは、石炭、木
炭、コークス(石油コークスを含む)等の、主に炭素を
含む固体物質の粉末である。これらも、単独で、または
2種以上組み合わせて使用することができる。
炭、コークス(石油コークスを含む)等の、主に炭素を
含む固体物質の粉末である。これらも、単独で、または
2種以上組み合わせて使用することができる。
【0021】上記本発明方法の望ましい実施態様とし
て、下記の方法を単独で、または幾つかを組み合わせて
採用することができる。
て、下記の方法を単独で、または幾つかを組み合わせて
採用することができる。
【0022】〔望ましい態様1〕粉状鉄原料と粉状固体
還元剤を混合して混合物を得る工程で、バインダーを添
加する。
還元剤を混合して混合物を得る工程で、バインダーを添
加する。
【0023】〔望ましい態様2〕タイル状成形物の炉床
に接する面と反対側の表面に凹凸を付ける。
に接する面と反対側の表面に凹凸を付ける。
【0024】〔望ましい態様3〕タイル状成形物の表面
が粉状の固体還元剤で被覆された状態とした後、炉内へ
の燃料と酸素含有ガスの吹き込みを行う。
が粉状の固体還元剤で被覆された状態とした後、炉内へ
の燃料と酸素含有ガスの吹き込みを行う。
【0025】〔望ましい態様4〕タイル状成形物を加熱
された還元炉の炉床上に載置して加熱するにあたり、タ
イル状成形物内の固体還元剤から発生する可燃性揮発成
分の発生中にタイル状成形物の表面に酸素含有ガスを供
給し、可燃性揮発成分をその表面で燃焼させてタイル状
成形物の昇温を促進する。
された還元炉の炉床上に載置して加熱するにあたり、タ
イル状成形物内の固体還元剤から発生する可燃性揮発成
分の発生中にタイル状成形物の表面に酸素含有ガスを供
給し、可燃性揮発成分をその表面で燃焼させてタイル状
成形物の昇温を促進する。
【0026】〔望ましい態様5〕還元炉の炉床上に粉状
の固体還元剤を薄く敷き、その上にタイル状成形物を載
置する。
の固体還元剤を薄く敷き、その上にタイル状成形物を載
置する。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明方法の特徴は、粉状鉄原料
から還元鉄を製造するに際し、還元炉に装入する原料の
形態を塊成化物(ペレット)とはせず、タイル状成形物
とし、これを炉床上にそのまま載置して高温で還元する
点にある。
から還元鉄を製造するに際し、還元炉に装入する原料の
形態を塊成化物(ペレット)とはせず、タイル状成形物
とし、これを炉床上にそのまま載置して高温で還元する
点にある。
【0028】以下、本発明方法を前記のからまでの
工程順に詳細に説明する。
工程順に詳細に説明する。
【0029】1.の工程:粉状の鉄原料を高温で還元
するにあたり、事前に粉状鉄原料と粉状固体還元剤を混
合する。
するにあたり、事前に粉状鉄原料と粉状固体還元剤を混
合する。
【0030】ただし、使用する粉状の鉄原料と固体還元
剤に元々含まれている水分等の条件によっては、粉状鉄
原料と粉状固体還元剤を混合する際、若干の水分および
その他のバインダーのいずれか一方または両方を添加す
ることにより、均一かつ迅速に混合しやすくなるととも
に混合物表面からの微粉の飛散を効果的に防止すること
ができる。また、次工程のタイル状への成形が容易にな
り、さらにタイル状成形物の還元炉内への装入時におけ
る粉の発生が減少する。
剤に元々含まれている水分等の条件によっては、粉状鉄
原料と粉状固体還元剤を混合する際、若干の水分および
その他のバインダーのいずれか一方または両方を添加す
ることにより、均一かつ迅速に混合しやすくなるととも
に混合物表面からの微粉の飛散を効果的に防止すること
ができる。また、次工程のタイル状への成形が容易にな
り、さらにタイル状成形物の還元炉内への装入時におけ
る粉の発生が減少する。
【0031】また、亜鉛(Zn)等を含むダストを原料
に使用した場合は、製品の還元鉄にZnが残留し、製品
価値が低下することが懸念されるが、本発明方法では炉
内が高温のためZnのような低沸点金属は蒸発して排ガ
スとともに炉外へ排出される。したがって、これら低沸
点金属の製品還元鉄中への残留量を低下させ、製品品位
を高めることができるとともに、集塵設備で捕集される
ダストにはこれら低沸点金属が濃縮されるので、これを
回収し利用することが可能である。
に使用した場合は、製品の還元鉄にZnが残留し、製品
価値が低下することが懸念されるが、本発明方法では炉
内が高温のためZnのような低沸点金属は蒸発して排ガ
スとともに炉外へ排出される。したがって、これら低沸
点金属の製品還元鉄中への残留量を低下させ、製品品位
を高めることができるとともに、集塵設備で捕集される
ダストにはこれら低沸点金属が濃縮されるので、これを
回収し利用することが可能である。
【0032】2.の工程:前の工程で得られた混合物
をタイル状に成形して、加熱された還元炉の炉床上に載
置する。
をタイル状に成形して、加熱された還元炉の炉床上に載
置する。
【0033】タイル状に成形する手段は特に限定されな
いが、設備が簡素で、容易にかつ能率よく成形できるこ
とから、ダブルロール圧縮成形機を用いるのが望まし
い。
いが、設備が簡素で、容易にかつ能率よく成形できるこ
とから、ダブルロール圧縮成形機を用いるのが望まし
い。
【0034】タイル状成形物の幅は還元炉の規模等に応
じて適宜定めればよい。厚さは、一般的に10〜20m
mとするのが好適である。
じて適宜定めればよい。厚さは、一般的に10〜20m
mとするのが好適である。
【0035】このタイル状成形物を加熱された還元炉の
炉床上に載置する。還元炉の形式に特に制約はないが、
作業性の面からすれば回転炉床形式の炉(回転炉床炉)
が推奨される。
炉床上に載置する。還元炉の形式に特に制約はないが、
作業性の面からすれば回転炉床形式の炉(回転炉床炉)
が推奨される。
【0036】図1は回転炉床炉の一部の断面図で、タイ
ル状成形物が炉床上に載置された状態を模式的に示す図
である。図示するように、粉状鉄原料、粉状固体還元剤
およびバインダーの混合物をホッパー1からダブルロー
ル圧縮成形機2に供給してタイル状に成形し、このタイ
ル状成形物3をそのまま連続的に還元炉4の炉床5の上
に載置する。図中の符号6は遮熱板である。還元炉が回
転炉床炉であれば、このような連続作業が可能となるの
で有利である。
ル状成形物が炉床上に載置された状態を模式的に示す図
である。図示するように、粉状鉄原料、粉状固体還元剤
およびバインダーの混合物をホッパー1からダブルロー
ル圧縮成形機2に供給してタイル状に成形し、このタイ
ル状成形物3をそのまま連続的に還元炉4の炉床5の上
に載置する。図中の符号6は遮熱板である。還元炉が回
転炉床炉であれば、このような連続作業が可能となるの
で有利である。
【0037】3.の工程:上記およびの工程で還
元剤と混合し、タイル状に成形した粉状鉄原料を還元す
る。すなわち、炉内へ燃料と酸素含有ガスを吹き込ん
で、その吹き込んだ燃料と、粉状固体還元剤から発生す
る可燃性揮発成分(VM)および粉状鉄原料が還元され
て発生するCOガスを燃焼させ、炉内温度が1100℃
以上になるように維持して、タイル状に成形した粉状鉄
原料を還元し、還元鉄を製造する。
元剤と混合し、タイル状に成形した粉状鉄原料を還元す
る。すなわち、炉内へ燃料と酸素含有ガスを吹き込ん
で、その吹き込んだ燃料と、粉状固体還元剤から発生す
る可燃性揮発成分(VM)および粉状鉄原料が還元され
て発生するCOガスを燃焼させ、炉内温度が1100℃
以上になるように維持して、タイル状に成形した粉状鉄
原料を還元し、還元鉄を製造する。
【0038】燃料としては、天然ガス、重油等、通常使
用されている燃料を用いることができるが、これに限ら
ず、製鉄所内で発生する可燃性のガスを用いてもよい。
用されている燃料を用いることができるが、これに限ら
ず、製鉄所内で発生する可燃性のガスを用いてもよい。
【0039】酸素含有ガスとしては、空気または酸素濃
度が空気と同等あるいは空気組成よりも若干富に調整さ
れたガスを使用するのがよい。
度が空気と同等あるいは空気組成よりも若干富に調整さ
れたガスを使用するのがよい。
【0040】高温還元を行うための炉内温度は、110
0℃以上とする。1100℃を下回る温度域でも還元は
進行するが、このような温度域では還元速度が遅くて工
業生産には好ましくない。酸化鉄の還元中は吸熱反応に
よって装入物ベッドの温度が炉内の温度よりも低くなる
から、十分に速い還元速度を得るためには炉内温度を1
200〜1400℃程度に維持することが望ましい。
0℃以上とする。1100℃を下回る温度域でも還元は
進行するが、このような温度域では還元速度が遅くて工
業生産には好ましくない。酸化鉄の還元中は吸熱反応に
よって装入物ベッドの温度が炉内の温度よりも低くなる
から、十分に速い還元速度を得るためには炉内温度を1
200〜1400℃程度に維持することが望ましい。
【0041】ただ、この温度は還元の進行状況、使用す
る鉄原料および固体還元剤の性状や混合割合等により調
整されるべき性質のものである。すなわち、原料(タイ
ル状成形物)の炉内装入後間もない期間では、タイル状
成形物の温度が低いので炉内温度を高めに保持してタイ
ル状成形物の昇温を図るようにした方が還元の促進には
有利である。
る鉄原料および固体還元剤の性状や混合割合等により調
整されるべき性質のものである。すなわち、原料(タイ
ル状成形物)の炉内装入後間もない期間では、タイル状
成形物の温度が低いので炉内温度を高めに保持してタイ
ル状成形物の昇温を図るようにした方が還元の促進には
有利である。
【0042】また、原料である鉱石中の脈石や石炭中の
灰分の組成によってはそれらの融点が変化するので、そ
れに応じて炉内温度を制御し、還元進行中に溶解して流
れ出さないように留意すべきである。ただし、タイル状
成形物内における適度な量の融液の生成は、伝熱、反応
促進の両面で良好な結果をもたらすので、積極的に活用
すべきである。なお、ペレットを使用する場合は、融液
が生成するとペレット強度が低下して大きな塑性変形を
示すとともに、ペレット粒子同士が融着してハンドリン
グしづらくなるが、本発明方法にはその懸念はない。
灰分の組成によってはそれらの融点が変化するので、そ
れに応じて炉内温度を制御し、還元進行中に溶解して流
れ出さないように留意すべきである。ただし、タイル状
成形物内における適度な量の融液の生成は、伝熱、反応
促進の両面で良好な結果をもたらすので、積極的に活用
すべきである。なお、ペレットを使用する場合は、融液
が生成するとペレット強度が低下して大きな塑性変形を
示すとともに、ペレット粒子同士が融着してハンドリン
グしづらくなるが、本発明方法にはその懸念はない。
【0043】還元に必要な加熱保持時間(還元所要時
間)は、鉄原料の種類、タイル状成形物の厚さ、加熱温
度、等の様々な要因に支配される。大まかには小規模な
試験で得られる還元時間を目安とすることができるが、
操業実績を重ねることによって最適な還元所要時間を把
握することが推奨される。
間)は、鉄原料の種類、タイル状成形物の厚さ、加熱温
度、等の様々な要因に支配される。大まかには小規模な
試験で得られる還元時間を目安とすることができるが、
操業実績を重ねることによって最適な還元所要時間を把
握することが推奨される。
【0044】4.の工程:上記の工程で得られた還
元鉄を還元炉から排出する。この場合、排出時のタイル
状成形物の温度が1170℃以上あると、タイル状成形
物内に融液が存在する可能性があり、排出作業に支障を
来すおそれがあるので、炉外へ排出する前にタイル状成
形物内の温度を1170℃を下回るように加熱を停止し
ておくことが望ましい。なお、短時間でベッド内の温度
を1170℃より低くする方法としては、常温の還元ガ
スや窒素などの不活性ガスをベッド表面に吹き付ける方
法、水冷板をベッド表面に接触させる方法等、さまざま
な方法が採用できる。
元鉄を還元炉から排出する。この場合、排出時のタイル
状成形物の温度が1170℃以上あると、タイル状成形
物内に融液が存在する可能性があり、排出作業に支障を
来すおそれがあるので、炉外へ排出する前にタイル状成
形物内の温度を1170℃を下回るように加熱を停止し
ておくことが望ましい。なお、短時間でベッド内の温度
を1170℃より低くする方法としては、常温の還元ガ
スや窒素などの不活性ガスをベッド表面に吹き付ける方
法、水冷板をベッド表面に接触させる方法等、さまざま
な方法が採用できる。
【0045】本発明方法では、上述したように、還元炉
に装入する原料の形態をタイル状成形物とするのである
が、これには、以下に述べるような利点がある。
に装入する原料の形態をタイル状成形物とするのである
が、これには、以下に述べるような利点がある。
【0046】まず、炉内装入時の原料形態をペレットと
する場合、そのままでは強度が不足するので、ハンドリ
ング時の崩壊を防止するために乾燥して強度を増加させ
る必要があるが、タイル状成形物としてこれを炉床上に
載置することとすれば、乾燥工程を経なくても崩壊する
ことはない。また、炉内の高温にさらされて、水分等の
蒸発が起こる際に多少のクラックが入っても大きな崩壊
につながることはなく、還元に支障を来すことがない。
する場合、そのままでは強度が不足するので、ハンドリ
ング時の崩壊を防止するために乾燥して強度を増加させ
る必要があるが、タイル状成形物としてこれを炉床上に
載置することとすれば、乾燥工程を経なくても崩壊する
ことはない。また、炉内の高温にさらされて、水分等の
蒸発が起こる際に多少のクラックが入っても大きな崩壊
につながることはなく、還元に支障を来すことがない。
【0047】また、ペレット化する場合、前述したよう
に、所定サイズ以外の粒子の生成を避けることができ
ず、アンダーサイズの粒子はそのまま混合工程へ戻し、
オーバーサイズの粒子は粉砕工程へ戻す必要があるが、
タイル状に成形する場合、その必要性はなく、効率的な
生産を行うことが可能である。
に、所定サイズ以外の粒子の生成を避けることができ
ず、アンダーサイズの粒子はそのまま混合工程へ戻し、
オーバーサイズの粒子は粉砕工程へ戻す必要があるが、
タイル状に成形する場合、その必要性はなく、効率的な
生産を行うことが可能である。
【0048】さらに、ペレット化する場合は、原燃料を
微細な粒子にする必要があるが、タイル状に成形する場
合は微粉砕する必要がなく、製鉄所排出酸化物を原料と
して使用する場合においても、微粉砕設備は不要であ
る。
微細な粒子にする必要があるが、タイル状に成形する場
合は微粉砕する必要がなく、製鉄所排出酸化物を原料と
して使用する場合においても、微粉砕設備は不要であ
る。
【0049】粉状鉄原料をペレット化する場合と比較す
ると、タイル状に成形する速度は格段に速く、効率的で
あって、設備をコンパクトにできるという利点もある。
ると、タイル状に成形する速度は格段に速く、効率的で
あって、設備をコンパクトにできるという利点もある。
【0050】すなわち、粉状鉄原料をタイル状成形物と
する本発明方法によって従来の「ペレット法」で行われ
る原料の調整(微粉砕、粒度調整)、塊成化(ペレット
化)工程、乾燥工程を省略することができ、製造能率の
大幅な向上、還元鉄製造コストの大幅な低減が可能とな
る。
する本発明方法によって従来の「ペレット法」で行われ
る原料の調整(微粉砕、粒度調整)、塊成化(ペレット
化)工程、乾燥工程を省略することができ、製造能率の
大幅な向上、還元鉄製造コストの大幅な低減が可能とな
る。
【0051】次に、本発明方法の望ましい実施態様につ
いて説明する。
いて説明する。
【0052】〔望ましい態様1〕粉状鉄原料と粉状固体
還元剤の混合物をタイル状に成形する場合、成形物の強
度が不十分のため、回転炉床炉内への装入時に一部が崩
れて破片状になり、もしくは粉を発生することがある。
還元剤の混合物をタイル状に成形する場合、成形物の強
度が不十分のため、回転炉床炉内への装入時に一部が崩
れて破片状になり、もしくは粉を発生することがある。
【0053】この問題を解決するために、粉状鉄原料と
粉状固体還元剤とを混合する際、バインダーを添加して
タイル状成形物の強度を向上させる方法を採用すること
ができる。バインダーとしては、水の他、ベントナイ
ト、石灰等の無機系のもの、タール等の有機系のものの
何れをも使用することができる。これらを単独でまたは
2種以上を併用して用いればよい。
粉状固体還元剤とを混合する際、バインダーを添加して
タイル状成形物の強度を向上させる方法を採用すること
ができる。バインダーとしては、水の他、ベントナイ
ト、石灰等の無機系のもの、タール等の有機系のものの
何れをも使用することができる。これらを単独でまたは
2種以上を併用して用いればよい。
【0054】〔望ましい態様2〕粉状鉄原料をタイル状
に成形する際に、タイル状成形物の厚みをあまり厚くし
すぎると、成形物内の昇温速度が低下して還元が遅れる
ので得策ではない。
に成形する際に、タイル状成形物の厚みをあまり厚くし
すぎると、成形物内の昇温速度が低下して還元が遅れる
ので得策ではない。
【0055】この問題を解決するためには、図2に一例
として示すように、タイル状成形物3の上面(炉床に接
する面と反対側の面)に凹凸を付けて受熱面積を増大さ
せる方法を用いるのが有効である。
として示すように、タイル状成形物3の上面(炉床に接
する面と反対側の面)に凹凸を付けて受熱面積を増大さ
せる方法を用いるのが有効である。
【0056】また、このようにタイル状成形物の上面に
凹凸を付けると、炉床単位面積当たりの原料積載量が増
加するので、生産性が向上するという好結果も得られ
る。
凹凸を付けると、炉床単位面積当たりの原料積載量が増
加するので、生産性が向上するという好結果も得られ
る。
【0057】〔望ましい態様3〕ペレット化した原料を
高温還元する従来法でも同様のことが言えるが、タイル
状成形物の高温還元時には炉内へ酸素含有ガスが吹き込
まれ続けているため、高温還元中の還元鉄表面が再酸化
され、得られる製品還元鉄の金属化率が十分に向上しな
いことが懸念される。
高温還元する従来法でも同様のことが言えるが、タイル
状成形物の高温還元時には炉内へ酸素含有ガスが吹き込
まれ続けているため、高温還元中の還元鉄表面が再酸化
され、得られる製品還元鉄の金属化率が十分に向上しな
いことが懸念される。
【0058】このような高温還元中の還元鉄表面の再酸
化を防止するためには、タイル状成形物の表面が粉状の
固体還元剤で被覆された状態とする方法を採用するのが
有効である。その際、炉床上に載置したタイル状成形物
の上面(炉床に接する面と反対側の面)を粉状の固体還
元剤で被覆してもよいが、作業性を考慮すれば、粉状鉄
原料、粉状固体還元剤および必要に応じて添加するバイ
ンダーの混合物をタイル状に成形する際に、表面がバイ
ンダーを混合した粉状固体還元剤で被覆されるようにす
ることが推奨される。
化を防止するためには、タイル状成形物の表面が粉状の
固体還元剤で被覆された状態とする方法を採用するのが
有効である。その際、炉床上に載置したタイル状成形物
の上面(炉床に接する面と反対側の面)を粉状の固体還
元剤で被覆してもよいが、作業性を考慮すれば、粉状鉄
原料、粉状固体還元剤および必要に応じて添加するバイ
ンダーの混合物をタイル状に成形する際に、表面がバイ
ンダーを混合した粉状固体還元剤で被覆されるようにす
ることが推奨される。
【0059】〔望ましい態様4〕炉床上のタイル状成形
物中の粉状鉄原料(酸化鉄)の還元時間を短縮するに
は、タイル状成形物の温度を還元適正温度まで速やかに
昇温することが望ましい。そのためには、タイル状成形
物の加熱に当たって、タイル状成形物中の固体還元剤か
ら発生する可燃性揮発成分をタイル状成形物の表面で燃
焼させ、その燃焼熱をも利用して加熱するのが有利であ
る。すなわち、石炭等の固体還元剤からは加熱により可
燃性揮発成分(VM)がガス状態で発生するが、これ
を、炉内の空間に拡散してから燃焼させるよりも、受熱
面であるベッド表面で燃焼させる方がベッドの加熱には
有利である。このベッド表面での燃焼は、ベッド形成後
に空気等の酸素含有ガスをベッドの表面に吹き付けるこ
とによって実現できる。
物中の粉状鉄原料(酸化鉄)の還元時間を短縮するに
は、タイル状成形物の温度を還元適正温度まで速やかに
昇温することが望ましい。そのためには、タイル状成形
物の加熱に当たって、タイル状成形物中の固体還元剤か
ら発生する可燃性揮発成分をタイル状成形物の表面で燃
焼させ、その燃焼熱をも利用して加熱するのが有利であ
る。すなわち、石炭等の固体還元剤からは加熱により可
燃性揮発成分(VM)がガス状態で発生するが、これ
を、炉内の空間に拡散してから燃焼させるよりも、受熱
面であるベッド表面で燃焼させる方がベッドの加熱には
有利である。このベッド表面での燃焼は、ベッド形成後
に空気等の酸素含有ガスをベッドの表面に吹き付けるこ
とによって実現できる。
【0060】なお、酸素含有ガスをタイル状成形物の表
面に吹き付けると、還元された酸化鉄の再酸化が懸念さ
れるが、これを防止するためには、固体還元剤からの可
燃性揮発成分の発生期間に限って酸素含有ガスを吹き付
けるのが有効である。この期間は、タイル状成形物の表
面が比較的多量の可燃性揮発成分で覆われているので、
吹き付けた酸素含有ガス中の酸素は優先的に可燃性揮発
成分の燃焼に消費され、その結果として再酸化を防止す
ることができる。
面に吹き付けると、還元された酸化鉄の再酸化が懸念さ
れるが、これを防止するためには、固体還元剤からの可
燃性揮発成分の発生期間に限って酸素含有ガスを吹き付
けるのが有効である。この期間は、タイル状成形物の表
面が比較的多量の可燃性揮発成分で覆われているので、
吹き付けた酸素含有ガス中の酸素は優先的に可燃性揮発
成分の燃焼に消費され、その結果として再酸化を防止す
ることができる。
【0061】この方法と前述した“タイル状成形物の表
面が粉状の固体還元剤で被覆された状態とする方法”を
併用することは再酸化の防止に一層有効である。
面が粉状の固体還元剤で被覆された状態とする方法”を
併用することは再酸化の防止に一層有効である。
【0062】上述したタイル状成形物の表面へ直接的に
供給する酸素含有ガスも、先に述べたような、空気また
は酸素濃度が空気と同等あるいは空気組成よりも若干富
に調整されたガスでよい。なお、タイル状成形物の昇温
速度を向上させるため、可燃性揮発成分の燃焼に必要な
酸素量を確保した上で酸素含有ガスと燃料を同時に使用
しても差し支えはない。
供給する酸素含有ガスも、先に述べたような、空気また
は酸素濃度が空気と同等あるいは空気組成よりも若干富
に調整されたガスでよい。なお、タイル状成形物の昇温
速度を向上させるため、可燃性揮発成分の燃焼に必要な
酸素量を確保した上で酸素含有ガスと燃料を同時に使用
しても差し支えはない。
【0063】固体還元剤からの揮発成分の発生が終了し
た後は、炉外から吹き込む燃料の燃焼によって、炉内温
度が1100℃以上になるように、望ましくは1200
〜1400℃以上になるように加熱すればよい。これに
より炉内で酸化鉄の還元が速やかに進行し、還元鉄が製
造される。
た後は、炉外から吹き込む燃料の燃焼によって、炉内温
度が1100℃以上になるように、望ましくは1200
〜1400℃以上になるように加熱すればよい。これに
より炉内で酸化鉄の還元が速やかに進行し、還元鉄が製
造される。
【0064】〔望ましい態様5〕本発明方法を実施する
際、タイル状成形物がこれを載置している炉床耐火物に
固着してその後の作業に支障を来すことがある。
際、タイル状成形物がこれを載置している炉床耐火物に
固着してその後の作業に支障を来すことがある。
【0065】この問題を解決するためには、還元炉の炉
床上に、まず粉状の固体還元剤を薄く敷き、その上にタ
イル状成形物を載置する方法の採用が有効である。タイ
ル状成形物と炉床耐火物との間に介在する粉状の還元剤
によって固着が効果的に防止されるからである。
床上に、まず粉状の固体還元剤を薄く敷き、その上にタ
イル状成形物を載置する方法の採用が有効である。タイ
ル状成形物と炉床耐火物との間に介在する粉状の還元剤
によって固着が効果的に防止されるからである。
【0066】
【実施例】表1に示す組成の粉状鉄原料、表2に示す粉
状固体還元剤としての石炭(微粉炭)および表3に示す
バインダーとしてのベントナイトを準備した。なお、表
1の鉄鉱石Aおよび鉄鉱石Bの酸化鉄の形態は、それぞ
れヘマタイト(Fe2 O3)およびマグネタイト(Fe3
O4 )である。また、表4に粉状鉄原料および石炭の
粒度構成を示す。
状固体還元剤としての石炭(微粉炭)および表3に示す
バインダーとしてのベントナイトを準備した。なお、表
1の鉄鉱石Aおよび鉄鉱石Bの酸化鉄の形態は、それぞ
れヘマタイト(Fe2 O3)およびマグネタイト(Fe3
O4 )である。また、表4に粉状鉄原料および石炭の
粒度構成を示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】これらの粉状鉄鉱石と石炭にベントナイト
を加え、表5に示す配合割合の混合原料とした後、ダブ
ルロール圧縮成形機で、厚さ15mm、幅150mm、
長さ150mmのタイル状成形物、および、幅と長さは
このタイル状成形物と同じであるが、その表面に図2に
示した形状の凹凸を有するタイル状成形物に成形した。
を加え、表5に示す配合割合の混合原料とした後、ダブ
ルロール圧縮成形機で、厚さ15mm、幅150mm、
長さ150mmのタイル状成形物、および、幅と長さは
このタイル状成形物と同じであるが、その表面に図2に
示した形状の凹凸を有するタイル状成形物に成形した。
【0072】また、比較のため、混合原料の一部は、こ
れをパン型ペレタイザーで直径18mmの生ペレットと
し、その後115℃に加熱して水分を90%以上除去し
た乾燥ペレットとした。
れをパン型ペレタイザーで直径18mmの生ペレットと
し、その後115℃に加熱して水分を90%以上除去し
た乾燥ペレットとした。
【0073】
【表5】
【0074】これらのタイル状成形物およびペレットに
ついて、小型の高温加熱還元試験炉を用い、表6に示す
条件で還元試験を行った。なお、表6の「炉内平均温
度」とは、タイル状成形物あるいはペレットの表面への
酸素含有ガスの吹き付けを停止した後の炉内空間部の平
均ガス温度である。
ついて、小型の高温加熱還元試験炉を用い、表6に示す
条件で還元試験を行った。なお、表6の「炉内平均温
度」とは、タイル状成形物あるいはペレットの表面への
酸素含有ガスの吹き付けを停止した後の炉内空間部の平
均ガス温度である。
【0075】図3は用いた試験炉の概略縦断面図であ
り、図4は、図3のB−B矢視断面図である。図示する
ように、高温加熱還元試験炉7にはバーナが上下2段に
設置されており、下段のバーナ9は固体還元剤から可燃
性揮発成分が発生している期間だけ酸素含有ガスとして
空気をタイル状成形物またはペレット(図3および図4
では、タイル状成形物3を図示した)の表面に吹き付け
て可燃性揮発成分を燃焼するためのものである。可燃性
揮発成分の発生が終了した時点でこの下段バーナ9の使
用を停止した。一方、上段のバーナ8は炉内の温度を所
定温度に維持するための加熱用バーナである。
り、図4は、図3のB−B矢視断面図である。図示する
ように、高温加熱還元試験炉7にはバーナが上下2段に
設置されており、下段のバーナ9は固体還元剤から可燃
性揮発成分が発生している期間だけ酸素含有ガスとして
空気をタイル状成形物またはペレット(図3および図4
では、タイル状成形物3を図示した)の表面に吹き付け
て可燃性揮発成分を燃焼するためのものである。可燃性
揮発成分の発生が終了した時点でこの下段バーナ9の使
用を停止した。一方、上段のバーナ8は炉内の温度を所
定温度に維持するための加熱用バーナである。
【0076】なお、この試験炉は固定式であるためバー
ナを上下2段に設置したが、回転炉床炉の場合は2段に
する必要はなく、1段でもよい。すなわち、回転炉床で
は、タイル状成形物の装入部の下流側に位置する可燃性
揮発成分の発生区間に設置されたバーナの角度を酸素含
有ガスがタイル状成形物の表面に吹き当たるような角度
にしておけばよい。また、炉内へ吹き込む酸素含有ガス
は排ガスと熱交換して約500〜600℃程度に予熱し
てから吹き込むのが有利である。
ナを上下2段に設置したが、回転炉床炉の場合は2段に
する必要はなく、1段でもよい。すなわち、回転炉床で
は、タイル状成形物の装入部の下流側に位置する可燃性
揮発成分の発生区間に設置されたバーナの角度を酸素含
有ガスがタイル状成形物の表面に吹き当たるような角度
にしておけばよい。また、炉内へ吹き込む酸素含有ガス
は排ガスと熱交換して約500〜600℃程度に予熱し
てから吹き込むのが有利である。
【0077】還元試験では、金属化率の目標値を92%
と設定し、この目標値を達成できる還元時間を測定し
た。その結果を前記表6に併せて示す。
と設定し、この目標値を達成できる還元時間を測定し
た。その結果を前記表6に併せて示す。
【0078】試験は、まず「試験番号1」の条件で実施
した。その結果、ペレット化しなくても、還元時間を約
15分かければ金属化率92%を達成できることが確認
できた。この還元時間は、通常の天然ガスを改質して得
られた還元ガスを使用するシャフト炉型直接還元方式の
還元時間が約8〜10時間であることと比較すると、極
めて短くてよいことを示している。
した。その結果、ペレット化しなくても、還元時間を約
15分かければ金属化率92%を達成できることが確認
できた。この還元時間は、通常の天然ガスを改質して得
られた還元ガスを使用するシャフト炉型直接還元方式の
還元時間が約8〜10時間であることと比較すると、極
めて短くてよいことを示している。
【0079】「試験番号2」はタイル状成形物の上面に
凹凸を付けた場合で、還元時間は「試験番号1」の場合
とほぼ同じであったが、炉床単位面積当たりの原料積載
量が約1.9倍になったことから生産性も約1.9倍に
向上することが確認された。これは、炉床単位面積当た
りの原料積載量が約1.9倍になっても、タイル状成形
物の上面に形成させた凹凸によって受熱面積が増加した
ことや、凸部は両面から加熱されることにより昇温速度
が向上したこと、によるものと考えられる。
凹凸を付けた場合で、還元時間は「試験番号1」の場合
とほぼ同じであったが、炉床単位面積当たりの原料積載
量が約1.9倍になったことから生産性も約1.9倍に
向上することが確認された。これは、炉床単位面積当た
りの原料積載量が約1.9倍になっても、タイル状成形
物の上面に形成させた凹凸によって受熱面積が増加した
ことや、凸部は両面から加熱されることにより昇温速度
が向上したこと、によるものと考えられる。
【0080】「試験番号3」および「試験番号4」は微
粉炭でタイル状成形物の表面を薄く被覆してから高温還
元したもので、「試験番号1」の場合と同じ還元時間で
あったにもかかわらず金属化率は約1%程度向上してお
り、微粉炭による被覆がタイル状成形物の表面の再酸化
の防止に有効であることが確認された。なお、「試験番
号3」はタイル状成形物を炉床上に載置してからその表
面を微粉炭で被覆した場合であり、「試験番号4」はタ
イル状に成形する際にバインダーを混合した微粉炭で被
覆した場合である。
粉炭でタイル状成形物の表面を薄く被覆してから高温還
元したもので、「試験番号1」の場合と同じ還元時間で
あったにもかかわらず金属化率は約1%程度向上してお
り、微粉炭による被覆がタイル状成形物の表面の再酸化
の防止に有効であることが確認された。なお、「試験番
号3」はタイル状成形物を炉床上に載置してからその表
面を微粉炭で被覆した場合であり、「試験番号4」はタ
イル状に成形する際にバインダーを混合した微粉炭で被
覆した場合である。
【0081】「試験番号5」はタイル状成形物を炉内に
装入した後、石炭中の可燃性揮発成分の発生が続く約2
分間だけタイル状成形物の表面に空気を供給し、石炭か
ら発生する可燃性揮発成分をタイル状成形物の表面でも
燃焼させた場合である。
装入した後、石炭中の可燃性揮発成分の発生が続く約2
分間だけタイル状成形物の表面に空気を供給し、石炭か
ら発生する可燃性揮発成分をタイル状成形物の表面でも
燃焼させた場合である。
【0082】この結果、還元時間は12分と、「試験番
号1」での15分よりもさらに3分間短縮され、タイル
状成形物から発生する可燃性揮発成分の燃焼をタイル状
成形物の表面でも行わせながら加熱、昇温する方法の有
利性を確認することができた。
号1」での15分よりもさらに3分間短縮され、タイル
状成形物から発生する可燃性揮発成分の燃焼をタイル状
成形物の表面でも行わせながら加熱、昇温する方法の有
利性を確認することができた。
【0083】「試験番号6」は従来の乾燥ペレットを使
用した場合である。この場合の還元時間は10分であ
り、「試験番号5」の場合に比較して若干短かった。こ
れは、ペレットは乾燥してから使用しているのに対して
タイル状成形物は未乾燥のまま使用しているためと考え
られる。ただし、ペレットを使用した場合は、炉外にお
いて比較的長時間の乾燥を要するため、その分だけ処理
時間を費やしており、決して有利であるとは言えない。
用した場合である。この場合の還元時間は10分であ
り、「試験番号5」の場合に比較して若干短かった。こ
れは、ペレットは乾燥してから使用しているのに対して
タイル状成形物は未乾燥のまま使用しているためと考え
られる。ただし、ペレットを使用した場合は、炉外にお
いて比較的長時間の乾燥を要するため、その分だけ処理
時間を費やしており、決して有利であるとは言えない。
【0084】したがって、「試験番号6」の結果は、粉
状の原料をタイル状成形物として使用する本発明方法
が、塊成化(ペレット化)して使用する場合と比較して
も遜色のない還元法であることを示すものと言える。
状の原料をタイル状成形物として使用する本発明方法
が、塊成化(ペレット化)して使用する場合と比較して
も遜色のない還元法であることを示すものと言える。
【0085】「試験番号7」は表4に示した鉱石B(酸
化鉄の形態がマグネタイト)を使用した場合であるが、
このときの還元時間は11分で、「試験番号5」(酸化
鉄の形態がヘマタイトの鉱石Aを使用)と比較すると若
干短かった。これは、マグネタイトとヘマタイトの金属
鉄までの還元はいずれも吸熱反応であるものの、鉄原子
当たりの反応熱はマグネタイトの方が約4760kca
l/kmol少ないためにタイル状成形物内の温度低下
が小さく、その結果、還元反応が促進されたものと考え
られる。
化鉄の形態がマグネタイト)を使用した場合であるが、
このときの還元時間は11分で、「試験番号5」(酸化
鉄の形態がヘマタイトの鉱石Aを使用)と比較すると若
干短かった。これは、マグネタイトとヘマタイトの金属
鉄までの還元はいずれも吸熱反応であるものの、鉄原子
当たりの反応熱はマグネタイトの方が約4760kca
l/kmol少ないためにタイル状成形物内の温度低下
が小さく、その結果、還元反応が促進されたものと考え
られる。
【0086】「試験番号8」は鉱石Aに製鉄所内発生ダ
ストをブレンドした鉄原料を使用した場合であり、「試
験番号9」はダストとミルスケールをブレンドした鉄原
料を使用した場合である。
ストをブレンドした鉄原料を使用した場合であり、「試
験番号9」はダストとミルスケールをブレンドした鉄原
料を使用した場合である。
【0087】還元時間はそれぞれ約12分、および11
分で、鉄鉱石を使用した「試験番号5」の場合とほぼ同
程度であった。
分で、鉄鉱石を使用した「試験番号5」の場合とほぼ同
程度であった。
【0088】「試験番号9」の混合原料Sはやや粗粒で
あるのに還元時間があまり変わらなかったのは、混合原
料Sにおける酸化鉄の形態はFeOなので、Fe2 O3
をベースにした還元率は30%程度となって金属鉄まで
の還元量が少なくてすむこと、および、FeOから金属
鉄までの鉄原子当たりの反応吸熱量はFe2 O3 の場合
に比較して約20590kcal/kmol少ないため
に、タイル状成形物内の温度低下が小さく、その結果、
還元反応が促進されたことによるものと考えられる。
あるのに還元時間があまり変わらなかったのは、混合原
料Sにおける酸化鉄の形態はFeOなので、Fe2 O3
をベースにした還元率は30%程度となって金属鉄まで
の還元量が少なくてすむこと、および、FeOから金属
鉄までの鉄原子当たりの反応吸熱量はFe2 O3 の場合
に比較して約20590kcal/kmol少ないため
に、タイル状成形物内の温度低下が小さく、その結果、
還元反応が促進されたことによるものと考えられる。
【0089】また、Znを含むダストを使用した「試験
番号8」の脱Zn率は92%であり、本発明方法による
脱Zn効果を確認することができた。
番号8」の脱Zn率は92%であり、本発明方法による
脱Zn効果を確認することができた。
【0090】なお、これらの試験において、還元炉の炉
床上にタイル状成形物を載置する際に、まず粉状の石炭
等の粉状固体還元剤を敷き詰め、その上にタイル状成形
物を載置して高温還元を行う方法を採用すると、時々生
じることがあった高温加熱によるタイル状成形物と炉床
との固着を十分防止できることも確認できた。
床上にタイル状成形物を載置する際に、まず粉状の石炭
等の粉状固体還元剤を敷き詰め、その上にタイル状成形
物を載置して高温還元を行う方法を採用すると、時々生
じることがあった高温加熱によるタイル状成形物と炉床
との固着を十分防止できることも確認できた。
【0091】
【表6】
【0092】
【発明の効果】本発明方法によれば、粉鉄鉱石等の酸化
鉄を主成分として含有する粉状鉄原料から、高温還元に
よって還元鉄を効率よく、しかも低コストで製造するこ
とができる。
鉄を主成分として含有する粉状鉄原料から、高温還元に
よって還元鉄を効率よく、しかも低コストで製造するこ
とができる。
【図1】回転炉床炉の一部の断面図で、タイル状成形物
が炉床上に載置された状態の一例を模式的に示す図であ
る。
が炉床上に載置された状態の一例を模式的に示す図であ
る。
【図2】回転炉床炉に供給されるタイル状成形物の形状
の一例を示す図である。
の一例を示す図である。
【図3】実施例で用いた高温加熱還元試験炉の概略縦断
面図である。
面図である。
【図4】図3に示した高温加熱還元試験炉のB−B矢視
断面図である。
断面図である。
【符号の説明】 1:ホッパー 2:ダブルロール圧縮成形機 3:タイル状成形物 4:還元炉 5:炉床 6:遮蔽板 7:高温加熱還元試験炉 8:上段バーナ 9:下段バーナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 義久 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号住 友金属工業株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】下記からまでの工程を特徴とする粉状
鉄原料からの還元鉄の製造方法。 粉状鉄原料と粉状固体還元剤を混合して混合物を得
る工程、 前記混合物を、タイル状に成形して、加熱された還
元炉の炉床上に載置する工程、 前記炉内へ燃料と酸素含有ガスを吹き込んで、その
吹き込んだ燃料、粉状固体還元剤から発生する可燃性揮
発成分および粉状鉄原料が還元されて発生するCOガス
を、前記炉内へ吹き込んだ酸素含有ガスにより燃焼さ
せ、炉内温度が1100℃以上になるように維持して、
前記粉状鉄原料を還元する工程、 上記の還元工程で得られた還元鉄を還元炉から排
出する工程。 - 【請求項2】請求項1に記載のの工程で、バインダー
を添加することを特徴とする請求項1に記載の還元鉄の
製造方法。 - 【請求項3】請求項1に記載のの工程で、タイル状成
形物の炉床に接する面と反対側の表面に凹凸を付けるこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の還元鉄の製造
方法。 - 【請求項4】タイル状成形物の表面が粉状の固体還元剤
で被覆された状態とした後、炉内への燃料と酸素含有ガ
スの吹き込みを行うことを特徴とする請求項1から3ま
でのいずれかに記載の還元鉄の製造方法。 - 【請求項5】請求項1に記載のの工程において、タイ
ル状成形物内の固体還元剤から発生する可燃性揮発成分
の発生中にタイル状成形物の表面に酸素含有ガスを供給
し、前記可燃性揮発成分をその表面で燃焼させてタイル
状成形物の昇温を促進することを特徴とする請求項1か
ら4までのいずれかに記載の還元鉄の製造方法。 - 【請求項6】請求項1に記載のの工程において、還元
炉の炉床上に粉状の固体還元剤を薄く敷き、その上にタ
イル状成形物を載置することを特徴とする請求項1から
5までのいずれかに記載の還元鉄の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17049097A JPH1112619A (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | 還元鉄の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP17049097A JPH1112619A (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | 還元鉄の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1112619A true JPH1112619A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15905937
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17049097A Pending JPH1112619A (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | 還元鉄の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH1112619A (ja) |
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- 1997-06-26 JP JP17049097A patent/JPH1112619A/ja active Pending
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