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JPH11125777A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

Info

Publication number
JPH11125777A
JPH11125777A JP28891197A JP28891197A JPH11125777A JP H11125777 A JPH11125777 A JP H11125777A JP 28891197 A JP28891197 A JP 28891197A JP 28891197 A JP28891197 A JP 28891197A JP H11125777 A JPH11125777 A JP H11125777A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scanning
plane
lens
optical
deflecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28891197A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Kawamura
篤 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP28891197A priority Critical patent/JPH11125777A/ja
Publication of JPH11125777A publication Critical patent/JPH11125777A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光源側からの光束を光偏向器の偏向反射面に、
この偏向反射面の回転軸に斜めに交わる方向から入射さ
せる方式の光学配置の光走査装置で、走査線曲がりや像
面湾曲を良好とし、光スポット径の変動を小さくして、
良好な光走査を実現する。 【解決手段】特殊トーリック面を少なくとも片面に有す
る走査結像レンズの、レンズ面形状、傾き角:α、変位
量:Δを、偏向反射面への入射角:θに応じて、走査線
曲がり・像面湾曲・光スポット径の変動を、それぞれ許
容範囲内に抑えるように定める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光走査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光源側からの光束を光偏向器により等角
速度的に偏向させ、偏向光束を被走査面上に光スポット
として集光させて光走査を行う光走査装置は、デジタル
複写機や各種プリンタ等の画像形成装置に関連して広く
知られている。従来このような光走査装置は一般的に、
光源側からの光束と、偏向光束が偏向掃引する面とが、
同一平面上にあるように光学配置が設定されており、以
下の如き問題がある。
【0003】即ち、第1に「光走査装置の床面積」が大
きくなる。第2に、光偏向器としては回転多面鏡が最も
一般的であるが、回転多面鏡の回転軸は偏向反射面から
離れているため、光源側からの光束の偏向反射面への入
射位置が、偏向反射面の回転に伴い偏向反射面に対して
変位し、偏向光束の偏向の起点が変動する所謂「サグ」
が発生するが、光走査の基準になる「光スポットの像
高:0を実現する偏向光束の方向」と「光源側から偏向
反射面への入射光束の方向」とが例えば60度程度の角
をなすので、上記サグが、光走査領域の像高:0の両側
に非対称に発生し、サグの影響を考慮して像面湾曲や
「fθ特性等の等速特性」を非対称に補正する必要が生
じ、走査結像光学系の設計が難しくなる。
【0004】これらの問題を一挙に解決できる光学配置
として、光源側からの光束を光偏向器の偏向反射面に、
この偏向反射面の回転軸に斜めに交わる方向から入射さ
せて等角速度的に偏向させ、偏向光束を被走査面上に光
スポットとして集光させ、光源側から偏向反射面への入
射方向と上記回転軸とを含む平面に対して、光走査が対
称的になるようにする光学配置が考えられる。このよう
にすると、光源から光偏向器に至る光学系部分と、光偏
向器以後の光学系部分とを上下に重ねるようにレイアウ
トできるので、光走査装置の床面積を小さくして光走査
装置のコンパクト化を図ることができる。また、サグは
発生するにしても像高:0に対称的に発生するので、等
速特性や像面湾曲の補正が容易である。
【0005】しかしながら反面、このような光学配置に
は以下の如き問題がある。即ち、光源側からの光束を光
偏向器の偏向反射面に、偏向反射面の回転軸に斜めに交
わるように入射させるため、偏向光束は円錐面を掃引す
るように偏向し、このため、偏向光束が「以後の光学系
に入射する位置」が、偏向に伴い副走査対応方向(光源
から被走査面に至る光路上で副走査方向と対応する方
向)において少なからず変動する。このため、被走査面
上における光スポットの軌跡が直線にならず所謂「走査
線曲がり」が発生してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記光源
側からの光束を光偏向器の偏向反射面に、この偏向反射
面の回転軸に斜めに交わる方向から入射させる方式の光
学配置の光走査装置で、走査線曲がりや像面湾曲を良好
とし、光スポット径の変動を小さくして、良好な光走査
を実現することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の光走査装置は
「光源からの光束を、偏向反射面の回転軸に対して入射
角:θ(上記回転軸に直交する平面に対してなす角)で
斜めに交わる方向から偏向反射面に入射させるととも
に、上記回転軸に直交する方向に長い線像として偏向反
射面近傍に結像させ、偏向反射面により反射された偏向
光束を単一の走査結像レンズにより被走査面上に光スポ
ットとして集光させ、被走査面の光走査を行う光走査装
置」であって、以下の特徴を有する。
【0008】即ち、上記回転軸の方向をZ方向、光源か
ら偏向反射面に入射する光束の方向(特に断らない限り
「主光線の方向」を言う)とZ方向とを含む平面内にお
いてZ方向に直交する方向をX方向、上記X,Z方向に
直交する方向をY方向とするとき、被走査面の光走査は
「XZ面に対して略対称」に行われる。Y方向は「主走
査対応方向」である。走査結像レンズは光軸方向をx方
向、Y方向に対応する方向をy方向、x方向およびy方
向に直交する方向をz方向とするとき、xy面内におけ
る形状が非円弧形状で、xz面に平行な面内における曲
率半径が上記y方向において座標:yの関数として変化
する「特殊トーリック面」を少なくとも片面に有し、y
方向において光軸対称な形状を有する。XY面内で「走
査結像レンズの光軸を、偏向反射面による反射光束(の
主光線)と合致させた状態」を走査結像レンズの「配置
基準」とするとき、走査結像レンズは上記基準配置に対
し、その光軸を上記XY面内でX方向に対し傾き角:α
だけ傾けられ、XY面内でZ方向へ変位量:Δだけ変位
される。そして、走査結像レンズのレンズ面形状および
傾き角:α、変位量:Δは、上記入射角:θに応じて、
走査線曲がり・像面湾曲・光スポット径の変動をそれぞ
れ許容範囲内に抑えるように定められる(請求項1)。
【0009】上の説明から明らかなように、X,Y,Z
軸は「光走査装置の装置空間に固定して設定された座標
系」で、Z軸は偏向反射面の回転軸と合致する。x,
y,zは「単一の走査結像レンズに固定して設定された
座標」であり、x軸は走査結像レンズの光軸に合致す
る。走査結像レンズにおけるy軸方向は、走査結像レン
ズを光走査装置に組み込んだ状態において「Y方向(主
走査対応方向)と平行的」になる。走査結像レンズが光
走査装置に組み込まれた状態において、x方向はX方向
と平行にならず、z方向はZ方向と平行にはならない
が、x軸とX軸、z軸とZ軸は、それぞれ同じ側を向
く。
【0010】走査結像レンズは、上記の如く少なくとも
片面が特殊トーリック面であるが、勿論両面が特殊トー
リック面でも良い(請求項2)。請求項1または2記載
の光走査装置において、傾き角:α、変位量:Δ、入射
角:θ、走査結像レンズのz方向の結像に関する焦点距
離:fzは、条件; (1) 0.5<α/θ<1.5 (2) 1×10~2<Δ/fz<5×10~2 を満足することが好ましい(請求項3)。条件(1)
は、走査線曲がりを有効に補正でき、光スポット形状を
適正に保ちうる条件である。条件(1)の下限を超える
と、走査線曲がりの十分な補正を実現することが難し
く、上限を超えると、走査線曲がりは補正しやすいが、
光スポットの像高の中間部から周辺部で、副走査方向の
コマ収差(Z軸の+方向に尾を引くようなコマ収差)が
大きくなり補正が難しくなる。条件(2)は、像面湾曲
と光スポット径とを良好に補正できる条件であり、条件
(2)の下限を超えると、コマ収差の補正が困難で光ス
ポットが肥大する。また上限を超えると、副走査方向の
高次の像面湾曲が過大となり、周辺像高部で急速に走査
結像レンズに近づくように副走査方向の像面湾曲が発生
する。
【0011】また、上記請求項1または2または3記載
の光走査装置において、レンズ面形状および傾き角:
α、変位量:Δを「走査結像レンズが、等角速度的に偏
向する偏向光束による光走査を等速化する」ように、入
射角:θに応じて定めることができる(請求項4)。さ
らに、請求項1〜4の任意の1に記載の光走査装置にお
いて、走査結像レンズは、Z方向に関して偏向反射面と
被走査面とを共役関係とし、z方向の結像に関する近軸
倍率:mが条件; (3) 2<m<6 を満足することが好ましい(請求項5)。
【0012】z方向の結像は「xz面に平行な面内での
結像」を意味する。近軸倍率:mが条件(3)の下限値
を超えると、走査結像レンズの配備位置が光走査装置内
で、被走査面に近づくため、走査結像レンズがy方向に
長大化して、加工が難しくなる。上限を超えると、走査
結像レンズの長大化は避けられるが、偏向反射面におけ
る近軸のX軸方向誤差が、m倍で被走査面側へ伝播され
るので、偏向反射面の位置精度や面精度に高精度が要求
され、光偏向器のコストが高くなる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の光走査装置の
実施の1形態を説明するための図である。図1(a)に
おいて、符号10は「光源」である半導体レーザ、符号
15はカップリングレンズ、符号20はアパーチュア、
符号25はシリンドリカルレンズ、符号30は「光偏向
器」としての回転多面鏡、符号31は偏向反射面、符号
30AXは偏向反射面31の回転軸(回転多面鏡30自
体の回転軸)、符号40は走査結像レンズ、符号50は
被走査面(実態的には光導電性の感光体の感光面)をそ
れぞれ示している。
【0014】半導体レーザ10から放射された光束は、
カップリングレンズ15により以後の光学系にカップリ
ングされる。カップリングされた光束は、以後の光学系
の光学特性如何により、平行光束となることもできる
し、集束性の光束となることも発散性の光束となること
もできる。カップリングされた光束は、アパーチュア2
0を通過する際に周辺光束部を除去されて所謂「ビーム
整形」される。ビーム整形された光束は、シリンドリカ
ルレンズ25により副走査対応方向に集束され、偏向反
射面31の位置に主走査対応方向に長い線像として結像
する。偏向反射面31による反射光束は回転多面鏡30
の等速回転に伴い等角速度的に偏向する偏向光束とな
り、走査結像レンズ40により被走査面50上に光スポ
ットを形成し、被走査面50を光走査する。図1(a)
において、回転多面鏡30の回転軸30AXに合致させ
てZ軸を設定し、図の如くX,Y方向を定める。する
と、半導体レーザ10側から偏向反射面31へ入射する
光束(の主光線)と回転軸30AXとは同一面内、即ち
「XZ面」内にあることになる。Y方向は「主走査対応
方向」になる。
【0015】図1(b)は(a)の状態をY方向から見
た状態を示し、(b)におけるの図の面は「XZ面」に
なっている。(b)に示すように、半導体レーザ10側
からの光束は、XZ面内において、偏向反射面31の回
転軸30AZに対して入射角:θを持って偏向反射面に
入射する。即ち、入射角:θは、回転軸30AXに対し
て直交する平面に対して入射光束(の主光線)がなす角
である。図1(b)において、入射角:θをθ(−)と
表示したのは、回転軸30AXに直交する平面に対し、
入射光束がZ方向の「負の側」から入射することを表し
ている。図1(a)から明らかなように、回転多面鏡3
0の回転に従い、被走査面50の光走査は「XZ面に略
対称的」に行われる。図1(c)は、「走査結像レンズ
40の配備態位」を説明するための図であって、(c)
における図の面はXZ面である。(c)において符号F
Lは「偏向反射面31によりXZ面内に偏向した偏向光
束(このとき被走査面50上における光スポットの像高
は0となる。)の主光線」を示している。
【0016】走査結像レンズ40は「破線の態位」と
「実線の態位」とが描かれている。破線で示す走査結像
レンズ40の態位は「配置基準」であり、この配置基準
においては、走査結像レンズ40は、その光軸を、XZ
面内で、偏向反射面内における反射光束(の主光線)F
Lと合致させている。走査結像レンズ40を、このよう
に配置基準で配備した場合には「良好な集光特性」を得
やすいが、反面、大きな走査線曲がりが発生してしま
う。
【0017】図1(c)において、走査結像レンズ40
の「実線で示す配置態位」は実際の配置態位であり、光
軸方向(x方向)を、X方向から傾き角:α(−)だけ
回転させ、かつ、全体をZ方向に変位量:Δ(−)だけ
変位させた態位である。傾き角:αにおける(−)は、
回転の向きが時計回りであることを意味し、変位量:Δ
における(−)は、変位の向きがZ方向の負の向きへの
変位を表している。
【0018】前述の通り、光源側からの光束は、XZ面
内において入射角:θ(−)で偏向反射面31に入射す
るから、XZ面内で偏向反射面に反射された光束FLの
反射角は、図1(c)に示すように「θ(+)」にな
る。従って、走査結像レンズ40の光軸は、配置基準に
おける光軸方向からは、回転角:θ+αだけ回転するこ
とになる。入射角:θは、小さいほど走査線曲がりが少
なくなるが、XZ面内で偏向反射面31への入射光束
と、偏向反射面31による反射光束とを分離するために
は、入射角:θはある程度以上の大きさが必要である。
このとき、傾き角:αは入射角:θに比例的であるのが
よく、「θ/α」の範囲は条件(1)の範囲が好適であ
る。前述したように、条件(1)の下限を超えると、走
査線曲がりの十分な補正を実現することが難しく、上限
を超えると、光スポットの中間部像高から周辺像高で、
副走査方向のコマ収差(Z軸の+方向に尾を引くような
コマ収差)が大きくなり、変位量:Δの調整での補正が
難しくなる。
【0019】また、変位量:Δは、走査結像レンズ40
のz方向の結像に関する焦点距離:fzに対する比:Δ
/fzが、条件(2)を満足するのがよい。即ち、前述
のように、条件(2)の下限を超えると、コマ収差の補
正が困難で光スポットが肥大し、上限を超えると、副走
査方向の像面湾曲が、周辺で急速に走査結像レンズに近
づくように発生してしまう。さらに、前述した理由によ
り、走査結像レンズ40は、Z方向において偏向反射面
と被走査面とを共役関係とし、z方向の結像に関する近
軸倍率:mが条件(3)を満足するのがよい。走査結像
レンズ40の少なくとも一方のレンズ面は、xy面内に
おける形状が非円弧形状で、xz面に平行な面内におけ
る曲率半径がy方向において座標:yの関数として変化
する特殊トーリック面である。そして走査結像レンズ4
0はy方向において光軸対称な形状を有する。走査結像
レンズ40におけるレンズ面形状、傾き角:α、変位
量:Δを、入射角:θに応じて、走査線曲がり・像面湾
曲・光スポット径の変動を、それぞれ許容範囲内に抑え
るように定める。
【0020】即ち、図1に即して説明した実施の形態
は、光源10からの光束を、偏向反射面31の回転軸3
0AXに対して入射角:θで斜めに交わる方向から偏向
反射面31に入射させるとともに、回転軸30AXに直
交する方向に長い線像として偏向反射面位置近傍に結像
させ、偏向反射面31により反射された偏向光束FLを
単一の走査結像レンズ40により被走査面50上に光ス
ポットとして集光させ、被走査面50の光走査を行う光
走査装置であって、回転軸30AXの方向をZ方向、光
源10から偏向反射面31に入射する光束の方向とZ方
向とを含む平面内において、Z方向に直交する方向をX
方向、上記X,Z方向に直交する方向をY方向とすると
き、被走査面の光走査をXZ面に対して略対称に行い、
走査結像レンズ40は、光軸方向をx方向、Y方向に対
応する方向をy方向、x方向およびy方向に直交する方
向をz方向とするとき、xy面内における形状が非円弧
形状で、xz面に平行な面内における曲率半径がy方向
において座標:yの関数として変化する特殊トーリック
面を少なくとも片面に有し、y方向において光軸対称な
形状を有し、XY面内で、走査結像レンズの光軸を、偏
向反射面による反射光束と合致させた状態を、走査結像
レンズの配置基準とするとき、この配置基準に対し、走
査結像レンズ40が、その光軸をXY面内でX方向から
傾き角:αだけ傾けられ、且つ、XY面内でZ方向へ変
位量:Δだけ変位されて配備され、走査結像レンズ40
のレンズ面形状、および、傾き角:α、変位量:Δが、
入射角:θに応じて、走査線曲がり・像面湾曲・光スポ
ット径の変動をそれぞれ許容範囲内に抑えるように定め
られたものである(請求項1)。上記走査線曲がり、像
面湾曲、光スポット径の変動に対する各許容範囲は、具
体的な光走査装置における設計条件として設定される。
なお、上に説明した実施の形態における入射角:θ、傾
き角:α、変位量:Δの符号を全体として反転させた光
学配置も勿論可能であることを付記しておく。
【0021】
【実施例】以下、上に説明した実施の形態の具体的な実
施例を説明する。図1に示す光学配置において、光源で
ある半導体レーザ10は発光波長:780nmのもので
あり、カップリングレンズ15は、焦点距離:9mm、
開口数:NA=0.3のもので、カップリング機能は
「コリメート機能」であり、カップリングされた光束は
平行光束となる。アパーチュア20は「直径:3mmの
円形開口を有する遮光板」、シリンドリカルレンズ25
は焦点距離:60mmの「平凸シリンドリカルレンズ」
で、XZ面内で偏向反射面31から60mm離れた位置
に配備される。 入射角:θ(−)=−4度である。
【0022】このような光学系レイアウトにおいて、像
面湾曲の許容範囲を主・副走査方向とも、±2mm以
内、走査線曲がりの許容範囲を0.1mm以内、光スポ
ット径の変動を主・副走査方向とも3.5μm以下と
し、これら許容範囲内の性能が実現されるように、走査
結像レンズ40のレンズ面形状、傾き角:α、変位量:
Δを決定した。
【0023】走査結像レンズ40は両面とも「特殊トー
リック面」である(請求項2)。走査結像レンズの光軸
上における、xy面内およびxz面内の曲率半径(近軸
曲率半径)および光軸上の面間隔、材質の屈折率は、以
下の通りである。 xy面内の曲率半径:Rm 偏向反射面側のレンズ面につき、Rm=207.33m
m 被走査面側のレンズ面につき、Rm=−152.44m
m xz面内の曲率半径:rs(0) 偏向反射面側のレンズ面につき、rs(0)=−165.
7mm 被走査面側のレンズ面につき、rs(0)=−19.71
mm 光軸上の面間隔:D=12.47mm、材質の屈折率:
N=1.52441 前記「配置基準」においては、走査結像レンズ40は、
XZ面内において、偏向反射面側レンズ面が、偏向反射
面31からX方向にS(0)=46.02mm離れた位置
に配備され、被走査面50は、被走査面側レンズ面から
X方向にl(0)=157.92mmの位置になる。
【0024】走査結像レンズ40の各面に採用された
「特殊トーリック面」の特定は、以下のようにする。即
ち、光軸に合致したx軸と、主走査対応方向にあたるy
方向とによりxy面を定め、このxy面におけるレンズ
面形状である「非円弧形状」は、 x(y)=(y2/Rm)/[1+√{1−(1+K)(y/Rm)
2}]A0・y2+A・y4+B・y6+C・y8+D・y10
+... なる式における、近軸曲率半径:Rm及び定数:K,
0,A,B,C,D,..を与えて特定する。また、光
軸位置を原点とするy座標に対するxz面に平行な面内
における曲率半径:rs(y)は、偶数次の多項式: rs(y)=a+b・y2+c・y4+d・y6+e・y8
f・y10+g・y12+..における各係数:a,
b,...,,g..を与えて特定する。
【0025】偏向反射面側のレンズ面の特殊トーリック
面 xy面内の非円弧形状: Rm= 207.33,K=−59.18,A0=−
1.250E−4,A=−5.039E−7,B=
1.260E−10,C=−4.029E−14,D=
3.699E−18 xz面に平行な面内の曲率半径:rs(y): a=−165.7,b= 6.755E−2,c=−
2.014E−4,d= 4.623E−7,e=−
6.562E−10,f= 4.294E−13,g=
−1.068E−16 。
【0026】被走査面側レンズ面の特殊トーリック面 xy面内の非円弧形状: Rm=−152.44,K= 0.9763,A0=−
3.471E−4,A=−7.313E−7,B=
1.498E−10,C=−7.295E−14,D=
4.794E−18 xz面に平行な面内の曲率半径:rs(y): a=−19.71,b=−8.722E−4,c=
1.642E−6,d=−1.097E−10,e=−
2.510E−12,f= 2.520E−15,g=
−7.468E−19 上記のデータにおいて「Eとそれにつづく数値」は「1
0のべき乗」を表す。例えば「E−19」は「10
~19」を意味し、この数値が直前の数値にかかるのであ
る。
【0027】上記の如く形状を特定された走査結像レン
ズは「基準配置」に対して、傾き角:α=−3.8度
(θ+α=−7.8度)、変位量:Δ=−1.079m
mを与えられて「実際の配置態位」(図1(c)の実線
の態位)となる。この実施例における像面湾曲・走査線
曲がり・等速特性の図を図2に示す。光走査は「XZ面
に対して対称的」であるので、光スポットの像高:0の
片側の像高に就いてのみ示す。等速特性はfθ特性(破
線)とリニアリティ(破線)とを示す。
【0028】また、アパーチュア20として直径:3m
mの円形開口を持つ遮光板を用いたときの波面収差量の
RMS(ルートミーンスクエア)と、主・副走査方向の
光スポット径(単位μm)の、光スポットの像高:Y’
に対する値の一覧を以下に示す。
【0029】 Y’(mm) RMS 光スポット径(主) 光スポット径(副) 0 0.022 71.6 76.4 35 0.025 72.2 76.3 58 0.026 73.1 78.0 82 0.024 71.9 77.1 93 0.027 71.6 78.3 105 0.034 72.3 79.3 各条件式のパラメータの値; α/θ=0.95,|Δ/fz|=2.6×10~2,m
=3.24 図2および上記一覧から明らかなように、像面湾曲およ
び走査線曲がり・等速特性共に良好で許容範囲内であ
り、主・副走査方向の光スポット径の変動も許容範囲内
にあって小さい。
【0030】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規な光走査装置を実現できる。この発明の光走査装
置は、上記の如く、光源側からの光束を光偏向器の偏向
反射面に、偏向反射面の回転軸に斜めに交わる方向から
入射させる方式の光学配置であるから光走査装置の床面
積を小さく小型化でき、発生するサグが光スポットの像
高0の両側に対称的であるから、走査結像レンズが特殊
トーリック面を含むとは言え、主走査対応方向において
光軸対称な比較的製造の容易なレンズ(プラスチック成
形により容易且つ安価に製造きる)として実現でき、こ
の走査結像レンズを傾け・平行移動して配備するのみ
で、走査線曲がりや像面湾強を良好に補正し、光スポッ
ト径の変動を小さくして、良好な光走査を実現すること
が可能となる。
【0031】また、請求項3記載の発明では、走査線曲
がりを有効に補正し、光スポット形状を適正に保ち、像
面湾曲や光スポット径を良好に補正でき、請求項4記載
の発明では、光走査の等速性を良好に実現でき、請求項
5の発明では、走査結像レンズを長大化させることな
く、偏向反射面の位置精度や面精度を緩やかにすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の1形態を説明するための図で
ある。
【図2】実施例に関する像面湾曲・走査線曲がり・等速
特性を示す図である。
【符号の説明】
10 半導体レーザ 15 カップリングレンズ 25 シリンドリカルレンズ 30 回転多面鏡 31 偏向反射面 30AX 偏向反射面の回転軸 40 走査結像レンズ 50 被走査面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの光束を、偏向反射面の回転軸に
    対して入射角:θで斜めに交わる方向から上記偏向反射
    面に入射させるとともに、上記回転軸に直交する方向に
    長い線像として上記偏向反射面位置近傍に結像させ、上
    記偏向反射面により反射された偏向光束を、単一の走査
    結像レンズにより被走査面上に光スポットとして集光さ
    せ、上記被走査面の光走査を行う光走査装置において、 上記回転軸の方向をZ方向、光源から偏向反射面に入射
    する光束の方向とZ方向とを含む平面内において、Z方
    向に直交する方向をX方向、上記X,Z方向に直交する
    方向をY方向とするとき、 被走査面の光走査を、上記XZ面に対して略対称に行
    い、 上記走査結像レンズは、光軸方向をx方向、Y方向に対
    応する方向をy方向、x方向およびy方向に直交する方
    向をz方向とするとき、xy面内における形状が非円弧
    形状で、xz面に平行な面内における曲率半径が上記y
    方向において座標:yの関数として変化する特殊トーリ
    ック面を少なくとも片面に有し、y方向において光軸対
    称な形状を有し、 上記XY面内で、走査結像レンズの光軸を、偏向反射面
    による反射光束と合致させた状態を、走査結像レンズの
    配置基準とするとき、 該配置基準に対し、上記走査結像レンズが、その光軸を
    上記XY面内でX方向から傾き角:αだけ傾けられ、X
    Y面内でZ方向へ変位量:Δだけ変位されて配備され、 走査結像レンズのレンズ面形状、および、上記傾き角:
    α、変位量:Δが、上記入射角:θに応じて、走査線曲
    がり・像面湾曲・光スポット径の変動をそれぞれ許容範
    囲内に抑えるように定められたことを特徴とする光走査
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光走査装置において、 走査結像レンズが、両面とも特殊トーリック面であるこ
    とを特徴とする光走査装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の光走査装置におい
    て、 傾き角:α、変位量:Δ、入射角:θ、走査結像レンズ
    のz方向の結像に関する焦点距離:fzが条件; (1) 0.5<α/θ<1.5 (2) 1×10~2<Δ/fz<5×10~2 を満足することを特徴とする光走査装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2または3記載の光走査装
    置において、 走査結像レンズが、等角速度的に偏向する偏向光束によ
    る光走査を等速化するように、レンズ面形状および傾き
    角:α、変位量:Δを、入射角:θに応じて定められた
    ことを特徴とする光走査装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の任意の1に記載の光走査装
    置において、 走査結像レンズは、Z方向に関して偏向反射面と被走査
    面とを共役関係とし、z方向の結像に関する近軸倍率:
    mが条件; (3) 2<m<6 を満足することを特徴とする光走査装置。
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