JPH11124409A - 不飽和カルボン酸重合体、該重合体の製造方法、該重 合体からなる生分解性ビルダーおよび洗剤組成物並び に分散剤 - Google Patents
不飽和カルボン酸重合体、該重合体の製造方法、該重 合体からなる生分解性ビルダーおよび洗剤組成物並び に分散剤Info
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- JPH11124409A JPH11124409A JP34622497A JP34622497A JPH11124409A JP H11124409 A JPH11124409 A JP H11124409A JP 34622497 A JP34622497 A JP 34622497A JP 34622497 A JP34622497 A JP 34622497A JP H11124409 A JPH11124409 A JP H11124409A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 着色がなく、キレート能、生分解性を有する
不飽和カルボン酸重合体、これからなるビルダ−、該ビ
ルダーと界面活性成分からなる洗剤組成物、該重合体の
塩からなる分散剤およびこれらの効率よい製造方法を提
供する。 【解決手段】 分子鎖中に、一般式−C(O)X(CH
2 )n S−または−C(O)X(CH2 )n SOm −
(式中、XはOまたはNHを示す。nは1〜6の整数で
あり、mは1または2である。)で示される基を少なく
とも1個有する、数平均分子量が1,000〜100,
000の不飽和カルボン酸重合体。これからなるビルダ
−、該ビルダーと界面活性成分からなる洗剤組成物、該
重合体の塩からなる分散剤。また、不飽和カルボン酸
を、水酸基若しくはアミノ基を有するチオール化合物存
在下、または水酸基若しくはアミノ基を有するチオール
化合物および無機酸若しくは有機酸の存在下、非酸化性
重合開始剤により重合する不飽和カルボン酸重合体の製
造方法。
不飽和カルボン酸重合体、これからなるビルダ−、該ビ
ルダーと界面活性成分からなる洗剤組成物、該重合体の
塩からなる分散剤およびこれらの効率よい製造方法を提
供する。 【解決手段】 分子鎖中に、一般式−C(O)X(CH
2 )n S−または−C(O)X(CH2 )n SOm −
(式中、XはOまたはNHを示す。nは1〜6の整数で
あり、mは1または2である。)で示される基を少なく
とも1個有する、数平均分子量が1,000〜100,
000の不飽和カルボン酸重合体。これからなるビルダ
−、該ビルダーと界面活性成分からなる洗剤組成物、該
重合体の塩からなる分散剤。また、不飽和カルボン酸
を、水酸基若しくはアミノ基を有するチオール化合物存
在下、または水酸基若しくはアミノ基を有するチオール
化合物および無機酸若しくは有機酸の存在下、非酸化性
重合開始剤により重合する不飽和カルボン酸重合体の製
造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な不飽和カルボ
ン酸重合体(以下、そのオリゴマーを含めて不飽和カル
ボン酸重合体とよぶ。)、該重合体の製造方法、該重合
体を主成分とする生分解性ビルダーおよび洗剤組成物並
びに分散剤に関するものである。さらに詳しくは、本発
明は、分子鎖中に特定の構造を有する新規な不飽和カル
ボン酸重合体、該重合体の製造方法、該重合体を主成分
とする生分解性の洗剤用ビルダー、該ビルダーを含有す
る洗剤組成物及び該不飽和カルボン酸重合体をアルカリ
で中和してなる分散剤に関するものである。
ン酸重合体(以下、そのオリゴマーを含めて不飽和カル
ボン酸重合体とよぶ。)、該重合体の製造方法、該重合
体を主成分とする生分解性ビルダーおよび洗剤組成物並
びに分散剤に関するものである。さらに詳しくは、本発
明は、分子鎖中に特定の構造を有する新規な不飽和カル
ボン酸重合体、該重合体の製造方法、該重合体を主成分
とする生分解性の洗剤用ビルダー、該ビルダーを含有す
る洗剤組成物及び該不飽和カルボン酸重合体をアルカリ
で中和してなる分散剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、界面活性剤を主成分とする洗剤に
おいては、該界面活性剤の補助成分としてビルダーを配
合することにより、洗浄性能を高めることが行われてい
る。このビルダーとしては、水に添加した際にアルカリ
性を示す無機化合物や不飽和脂肪族カルボン酸の重合体
などが知られている。前者の例としては、ナトリウムま
たはカリウムの炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、ポリリ
ン酸塩、ケイ酸塩およびゼオライトなどが挙げられ、後
者の例としては、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ポ
リイタコン酸などが挙げられる。
おいては、該界面活性剤の補助成分としてビルダーを配
合することにより、洗浄性能を高めることが行われてい
る。このビルダーとしては、水に添加した際にアルカリ
性を示す無機化合物や不飽和脂肪族カルボン酸の重合体
などが知られている。前者の例としては、ナトリウムま
たはカリウムの炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、ポリリ
ン酸塩、ケイ酸塩およびゼオライトなどが挙げられ、後
者の例としては、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ポ
リイタコン酸などが挙げられる。
【0003】これらのビルダーの中では、洗浄効果、経
済性及び作業性などの面から、リン酸塩、ポリリン酸塩
及びゼオライトが多量に使用されている。しかしなが
ら、リン酸塩やポリリン酸塩は、湖沼や河川の富栄養化
の原因となり、また、ゼオライトは堆積するなどの地球
環境保護の点で種々の問題を有している。したがって、
少なくとも従来同様にビルダーとしての性能(特に、キ
レート能力)に優れたものであることは勿論、上記地球
環境保護上重要な生分解性を有して長期間残存すること
のない、いわゆる環境にやさしい、しかも経済的に有利
なビルダーの開発が望まれている。
済性及び作業性などの面から、リン酸塩、ポリリン酸塩
及びゼオライトが多量に使用されている。しかしなが
ら、リン酸塩やポリリン酸塩は、湖沼や河川の富栄養化
の原因となり、また、ゼオライトは堆積するなどの地球
環境保護の点で種々の問題を有している。したがって、
少なくとも従来同様にビルダーとしての性能(特に、キ
レート能力)に優れたものであることは勿論、上記地球
環境保護上重要な生分解性を有して長期間残存すること
のない、いわゆる環境にやさしい、しかも経済的に有利
なビルダーの開発が望まれている。
【0004】そこで、キレート能力と生分解性を有する
ビルダー用重合体として、そのもの自体ではキレート能
力はほとんどないが、生分解可能な程度の低分子量を有
する成分をある程度以上含有する水溶性オリゴマーの主
鎖同士をポリエチレングリコール、クエン酸、酒石酸等
の架橋剤により、生分解可能なエステル基またはアミド
基を介して結合し、分子量を増大させ、その架橋重合体
としてはキレート能力も持たせようとした親水性架橋重
合体が特開平5−239127号公報に開示されてい
る。
ビルダー用重合体として、そのもの自体ではキレート能
力はほとんどないが、生分解可能な程度の低分子量を有
する成分をある程度以上含有する水溶性オリゴマーの主
鎖同士をポリエチレングリコール、クエン酸、酒石酸等
の架橋剤により、生分解可能なエステル基またはアミド
基を介して結合し、分子量を増大させ、その架橋重合体
としてはキレート能力も持たせようとした親水性架橋重
合体が特開平5−239127号公報に開示されてい
る。
【0005】しかしながら、低分子量とはいえ直鎖状の
ポリアクリル酸自体が生分解されにくく、また、生分解
しない高分子量のポリアクリル酸を少なからず含有する
ことから、この親水性架橋重合体の生分解性は十分なも
のではない。さらに、オリゴマーを重合する工程と架橋
する工程の2段階となり、また前記特定の架橋剤も必要
であることから、より簡単な工程で製造できるキレート
能力と生分解性を有するビルダー用重合体及びその製造
方法が期待されている。
ポリアクリル酸自体が生分解されにくく、また、生分解
しない高分子量のポリアクリル酸を少なからず含有する
ことから、この親水性架橋重合体の生分解性は十分なも
のではない。さらに、オリゴマーを重合する工程と架橋
する工程の2段階となり、また前記特定の架橋剤も必要
であることから、より簡単な工程で製造できるキレート
能力と生分解性を有するビルダー用重合体及びその製造
方法が期待されている。
【0006】上記の従来のビルダー中、ポリアクリル酸
等不飽和カルボン酸重合体はその重合のし易さ、多価カ
ルボン酸による高キレート性能等の点で注目されてい
る。該不飽和カルボン酸重合体の製造時、通常、重合開
始剤(触媒)として過酸化水素が使用されてきたが、該
過酸化水素は前記重合後に触媒残渣としてほとんど残留
しないと言う点で好ましい。しかし、不飽和カルボン酸
モノマーを通常の塩基で中和して過酸化水素を重合開始
剤とした場合、その効率が低く、その対策として鉄、コ
バルト等の金属やアミン等を添加する方法が提案されて
いるものの、重合体が着色するという問題があり、従っ
て用途が限定されている。また、通常の塩基で中和して
過酸化水素を重合開始剤とした場合、上記不飽和カルボ
ン酸オリゴマーを合成するには、多量の過酸化水素が開
始剤として必要であり、改良すべき問題点とされてき
た。
等不飽和カルボン酸重合体はその重合のし易さ、多価カ
ルボン酸による高キレート性能等の点で注目されてい
る。該不飽和カルボン酸重合体の製造時、通常、重合開
始剤(触媒)として過酸化水素が使用されてきたが、該
過酸化水素は前記重合後に触媒残渣としてほとんど残留
しないと言う点で好ましい。しかし、不飽和カルボン酸
モノマーを通常の塩基で中和して過酸化水素を重合開始
剤とした場合、その効率が低く、その対策として鉄、コ
バルト等の金属やアミン等を添加する方法が提案されて
いるものの、重合体が着色するという問題があり、従っ
て用途が限定されている。また、通常の塩基で中和して
過酸化水素を重合開始剤とした場合、上記不飽和カルボ
ン酸オリゴマーを合成するには、多量の過酸化水素が開
始剤として必要であり、改良すべき問題点とされてき
た。
【0007】また、無機顔料分散剤の分野では、ポリア
クリル酸ソーダ等が分散スラリー液の粘度低下、粘度安
定性の向上のために用いられているが、上述と同様にポ
リアクリル酸に生分解性がないことから、上記ビルダー
同様、生分解性を有して長期間残存することがなく、し
かも経済的に有利な分散剤の開発が望まれている。
クリル酸ソーダ等が分散スラリー液の粘度低下、粘度安
定性の向上のために用いられているが、上述と同様にポ
リアクリル酸に生分解性がないことから、上記ビルダー
同様、生分解性を有して長期間残存することがなく、し
かも経済的に有利な分散剤の開発が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、着色がなく、キレート能力に優れ、かつ生分
解性を有する経済的に有利な不飽和カルボン酸重合体、
このものを効率よく製造する方法、並びに環境汚染また
は破壊を抑えた該重合体からなるビルダー、洗浄能力に
優れた該ビルダー成分と界面活性剤成分を含む洗剤組成
物および無機顔料等の分散剤を提供することを目的とす
るものである。
状況下で、着色がなく、キレート能力に優れ、かつ生分
解性を有する経済的に有利な不飽和カルボン酸重合体、
このものを効率よく製造する方法、並びに環境汚染また
は破壊を抑えた該重合体からなるビルダー、洗浄能力に
優れた該ビルダー成分と界面活性剤成分を含む洗剤組成
物および無機顔料等の分散剤を提供することを目的とす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、分子鎖中に特定
の構造を有する不飽和カルボン酸重合体を得ることに成
功した。本発明の重合体は無色でキレート能力に優れ、
かつ生分解性を有し、しかも簡単なプロセスで効率よく
製造することができ、経済的にも有利であり、ビルダー
として界面活性剤に添加すれば有益な洗剤用組成物が得
られることや該重合体のアルカリ塩は無機顔料等の分散
剤として有用であることを見出した。本発明はかかる知
見に基づいて完成したものである。
達成するために鋭意研究を重ねた結果、分子鎖中に特定
の構造を有する不飽和カルボン酸重合体を得ることに成
功した。本発明の重合体は無色でキレート能力に優れ、
かつ生分解性を有し、しかも簡単なプロセスで効率よく
製造することができ、経済的にも有利であり、ビルダー
として界面活性剤に添加すれば有益な洗剤用組成物が得
られることや該重合体のアルカリ塩は無機顔料等の分散
剤として有用であることを見出した。本発明はかかる知
見に基づいて完成したものである。
【0010】すなわち、本発明は、以下の通りである。 (1)分子鎖中に、一般式−C(O)X(CH2 )n S
−または−C(O)X(CH2 )n SOm −(式中、X
はO又はNHを示す。nは1〜6の整数であり、mは1
又は2である。)で示される基を少なくとも1個有す
る、数平均分子量が1,000〜100,000の不飽
和カルボン酸重合体。 (2)不飽和カルボン酸重合体がアルカリ金属塩または
アンモニウム塩である(1)記載の不飽和カルボン酸重
合体。 (3)加水分解後の数平均分子量が500〜10,00
0である(1)または(2)に記載の不飽和カルボン酸
重合体。 (4)不飽和カルボン酸を、水酸基またはアミノ基を有
するチオール化合物の存在下、非酸化性重合開始剤によ
り重合することを特徴とする不飽和カルボン酸重合体の
製造方法。 (5)不飽和カルボン酸を、水酸基またはアミノ基を有
するチオール化合物および無機酸または有機酸の存在
下、非酸化性重合開始剤により重合することを特徴とす
る不飽和カルボン酸重合体の製造方法。 (6)重合を無溶媒または非水溶媒中で行うことを特徴
とする(4)または(5)記載の不飽和カルボン酸重合
体の製造方法。 (7)生成する重合体をさらに酸化することを特徴とす
る(4)ないし(6)のいずれかに記載の不飽和カルボ
ン酸重合体の製造方法。 (8)不飽和カルボン酸が無水マレイン酸および(メ
タ)アクリル酸であり、全不飽和カルボン酸中の無水マ
レイン酸が10〜60モル%である(4)ないし(7)
のいずれかに記載の不飽和カルボン酸重合体の製造方
法。 (9)(1)ないし(3)のいずれかに記載の重合体を
主成分とする生分解性ビルダー 。 (10)(8)記載の生分解性ビルダー1〜40重量
%、界面活性剤1〜40重量%を含有する洗剤組成物。 (11)(1)ないし(3)のいずれかに記載の重合体
をアルカリで中和したものからなる分散剤。
−または−C(O)X(CH2 )n SOm −(式中、X
はO又はNHを示す。nは1〜6の整数であり、mは1
又は2である。)で示される基を少なくとも1個有す
る、数平均分子量が1,000〜100,000の不飽
和カルボン酸重合体。 (2)不飽和カルボン酸重合体がアルカリ金属塩または
アンモニウム塩である(1)記載の不飽和カルボン酸重
合体。 (3)加水分解後の数平均分子量が500〜10,00
0である(1)または(2)に記載の不飽和カルボン酸
重合体。 (4)不飽和カルボン酸を、水酸基またはアミノ基を有
するチオール化合物の存在下、非酸化性重合開始剤によ
り重合することを特徴とする不飽和カルボン酸重合体の
製造方法。 (5)不飽和カルボン酸を、水酸基またはアミノ基を有
するチオール化合物および無機酸または有機酸の存在
下、非酸化性重合開始剤により重合することを特徴とす
る不飽和カルボン酸重合体の製造方法。 (6)重合を無溶媒または非水溶媒中で行うことを特徴
とする(4)または(5)記載の不飽和カルボン酸重合
体の製造方法。 (7)生成する重合体をさらに酸化することを特徴とす
る(4)ないし(6)のいずれかに記載の不飽和カルボ
ン酸重合体の製造方法。 (8)不飽和カルボン酸が無水マレイン酸および(メ
タ)アクリル酸であり、全不飽和カルボン酸中の無水マ
レイン酸が10〜60モル%である(4)ないし(7)
のいずれかに記載の不飽和カルボン酸重合体の製造方
法。 (9)(1)ないし(3)のいずれかに記載の重合体を
主成分とする生分解性ビルダー 。 (10)(8)記載の生分解性ビルダー1〜40重量
%、界面活性剤1〜40重量%を含有する洗剤組成物。 (11)(1)ないし(3)のいずれかに記載の重合体
をアルカリで中和したものからなる分散剤。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の不飽和カルボン酸重合体
は、特定化合物の存在下でアクリル酸等不飽和カルボン
酸モノマーを重合してなるものであり、該重合体の分子
鎖中には一般式−C(O)X(CH2 )n S−または−
C(O)X(CH2 )n SOm −(式中、XはOまたは
NHを示す。nは1〜6の整数であり、mは1または2
である。)で示される基を少なくとも1個有する、数平
均分子量が1,000〜100,000の不飽和カルボ
ン酸重合体である。なお、この不飽和カルボン酸重合体
は、下記を主たる構成単位とするものである。
は、特定化合物の存在下でアクリル酸等不飽和カルボン
酸モノマーを重合してなるものであり、該重合体の分子
鎖中には一般式−C(O)X(CH2 )n S−または−
C(O)X(CH2 )n SOm −(式中、XはOまたは
NHを示す。nは1〜6の整数であり、mは1または2
である。)で示される基を少なくとも1個有する、数平
均分子量が1,000〜100,000の不飽和カルボ
ン酸重合体である。なお、この不飽和カルボン酸重合体
は、下記を主たる構成単位とするものである。
【0012】
【化1】
【0013】このような、分子鎖中に特定の残基を有
し、しかも数平均分子量が比較的低い不飽和カルボン酸
重合体は従来存在せず、本発明により初めて得られた物
質であるが、この物質の特徴は水溶性であり、特に生分
解性が高いという特異な性質を持つ他、通常の多価カル
ボン酸系重合体同様に多価金属を捕捉するキレート形成
性能が高く、有害金属除去剤等種々の用途、特に地球環
境破壊をもたらさない洗剤成分としての用途が考えられ
るに至った。
し、しかも数平均分子量が比較的低い不飽和カルボン酸
重合体は従来存在せず、本発明により初めて得られた物
質であるが、この物質の特徴は水溶性であり、特に生分
解性が高いという特異な性質を持つ他、通常の多価カル
ボン酸系重合体同様に多価金属を捕捉するキレート形成
性能が高く、有害金属除去剤等種々の用途、特に地球環
境破壊をもたらさない洗剤成分としての用途が考えられ
るに至った。
【0014】従来の不飽和カルボン酸重合体は通常、高
分子量化するほどキレート形成能が高くなるが、生分解
性は低下する。しかし、本発明に係る不飽和カルボン酸
重合体は、分子鎖中に特定のエステルまたはアミド結合
およびチオエーテル、スルホンまたはスルホキシド結合
を有するものであり、この分子構造の特殊性から前記生
分解性の低下が見られないことに大きい特徴を有する。
分子量化するほどキレート形成能が高くなるが、生分解
性は低下する。しかし、本発明に係る不飽和カルボン酸
重合体は、分子鎖中に特定のエステルまたはアミド結合
およびチオエーテル、スルホンまたはスルホキシド結合
を有するものであり、この分子構造の特殊性から前記生
分解性の低下が見られないことに大きい特徴を有する。
【0015】これらの点から、数平均分子量は1,00
0〜100,000が最適であり、1,000未満では
キレート性能の実用性に問題が生じ、100,000を
超えると生分解性に問題が生じ、共に本発明の課題を解
決することができなくなる。上記の分子鎖中の特定残基
の量は、 1H−NMRにより把握することができ、重合
体の主鎖のプロトン、具体的には、
0〜100,000が最適であり、1,000未満では
キレート性能の実用性に問題が生じ、100,000を
超えると生分解性に問題が生じ、共に本発明の課題を解
決することができなくなる。上記の分子鎖中の特定残基
の量は、 1H−NMRにより把握することができ、重合
体の主鎖のプロトン、具体的には、
【0016】
【化2】
【0017】の下線で示したプロトンに由来するピーク
面積aに対する特定残基の(CH2 ) n のプロトンのう
ち、エステルまたはアミドに隣接するCH2 のプロトン
に由来するピーク面積bの比率〔(b/a)×100
(%)〕が、好ましくは3.0%以上、より好ましくは
5.0〜20.0%の範囲である。この値が3.0%未
満では、上記の特定残基を有するとしても重合体の主鎖
に対する比率が小さい、つまりエステルまたはアミド開
裂後の分子量が高すぎるため、所望の生分解性が得られ
ない場合がある。
面積aに対する特定残基の(CH2 ) n のプロトンのう
ち、エステルまたはアミドに隣接するCH2 のプロトン
に由来するピーク面積bの比率〔(b/a)×100
(%)〕が、好ましくは3.0%以上、より好ましくは
5.0〜20.0%の範囲である。この値が3.0%未
満では、上記の特定残基を有するとしても重合体の主鎖
に対する比率が小さい、つまりエステルまたはアミド開
裂後の分子量が高すぎるため、所望の生分解性が得られ
ない場合がある。
【0018】特定残基が−C(O)O(CH2 )2 S−
である場合は、重合体の上記のプロトンに由来する1.
0〜3.2ppmのピーク面積aに対する特定残基の
(CH 2 )2 のプロトンのうち、エステルに隣接するC
H2 のプロトンに由来する4.0〜4.4ppmのピー
ク面積bの比率〔(b/a)×100(%)〕として算
出することができる。ただし、aの値は、重合体中の
(メタ)アクリル酸、マレイン酸等の組成に合わせて補
正することが必要である。例えば、アクリル酸のビニル
基に由来するプロトンのピーク面積を2/3倍にして、
各モノマー単位に由来するプロトンのピーク面積が2個
のプロトンに相当するように補正しなければならない。
である場合は、重合体の上記のプロトンに由来する1.
0〜3.2ppmのピーク面積aに対する特定残基の
(CH 2 )2 のプロトンのうち、エステルに隣接するC
H2 のプロトンに由来する4.0〜4.4ppmのピー
ク面積bの比率〔(b/a)×100(%)〕として算
出することができる。ただし、aの値は、重合体中の
(メタ)アクリル酸、マレイン酸等の組成に合わせて補
正することが必要である。例えば、アクリル酸のビニル
基に由来するプロトンのピーク面積を2/3倍にして、
各モノマー単位に由来するプロトンのピーク面積が2個
のプロトンに相当するように補正しなければならない。
【0019】また、本発明の不飽和カルボン酸重合体の
好ましい態様としては、該重合体を後述する条件で加水
分解したものの数平均分子量が500〜10,000と
なるものである。これは後述する製造方法を採用するこ
とにより、数平均分子量が500〜10,000の低分
子量の不飽和カルボン酸重合体がエステルまたはアミド
結合を介してつながった構造、例えば、以下の一般式
(I)に示すような構造を有するものであり、このエス
テルまたはアミド結合した箇所が生分解性の向上に役立
っていると考えられる。
好ましい態様としては、該重合体を後述する条件で加水
分解したものの数平均分子量が500〜10,000と
なるものである。これは後述する製造方法を採用するこ
とにより、数平均分子量が500〜10,000の低分
子量の不飽和カルボン酸重合体がエステルまたはアミド
結合を介してつながった構造、例えば、以下の一般式
(I)に示すような構造を有するものであり、このエス
テルまたはアミド結合した箇所が生分解性の向上に役立
っていると考えられる。
【0020】
【化3】
【0021】このエステルまたはアミド結合の存在は、
1H−NMRにより、−COO−CH2 −のプロトンに
由来する4.0〜4.4ppmまたは−CONH−CH
2 −のプロトンに由来する2.9〜3.8ppmのピー
ク面積から把握することができる。本発明の好ましい態
様としては、加水分解後の数平均分子量が500〜1
0,000、より好ましくは500〜5,000、特に
好ましくは500〜2,500である不飽和カルボン酸
重合体である。数平均分子量が10,000を超えると
生分解性の低下が見られる場合がある。
1H−NMRにより、−COO−CH2 −のプロトンに
由来する4.0〜4.4ppmまたは−CONH−CH
2 −のプロトンに由来する2.9〜3.8ppmのピー
ク面積から把握することができる。本発明の好ましい態
様としては、加水分解後の数平均分子量が500〜1
0,000、より好ましくは500〜5,000、特に
好ましくは500〜2,500である不飽和カルボン酸
重合体である。数平均分子量が10,000を超えると
生分解性の低下が見られる場合がある。
【0022】また、本発明のより好ましい態様として
は、特定残基が−C(O)O(CH2)2 S−である不
飽和カルボン酸重合体であり、このものの生分解性は高
い。本発明に係る不飽和カルボン酸モノマーとしては、
無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸等が好適に使用される。本発
明の不飽和カルボン酸重合体は、不飽和カルボン酸の単
独重合体であってもよいし、二種類以上の不飽和カルボ
ン酸モノマーからなる重合体であってもよい。二種類以
上を組み合わせて出来た重合体の場合、その割合は製造
時に供給されるモノマー量等により、任意に選択するこ
とができる。
は、特定残基が−C(O)O(CH2)2 S−である不
飽和カルボン酸重合体であり、このものの生分解性は高
い。本発明に係る不飽和カルボン酸モノマーとしては、
無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸等が好適に使用される。本発
明の不飽和カルボン酸重合体は、不飽和カルボン酸の単
独重合体であってもよいし、二種類以上の不飽和カルボ
ン酸モノマーからなる重合体であってもよい。二種類以
上を組み合わせて出来た重合体の場合、その割合は製造
時に供給されるモノマー量等により、任意に選択するこ
とができる。
【0023】好ましい本発明の不飽和カルボン酸重合体
は、キレート能力および生分解性の面や、分子量の制御
等の製造する面からみて、製造時に供給されるモノマー
量として、無水マレイン酸またはマレイン酸を10〜6
0モル%、アクリル酸および/またはメタクリル酸を4
0〜90モル%とする組み合わせである。さらに好まし
くは、無水マレイン酸を30〜50モル%とアクリル酸
を50〜70モル%とする組み合わせである。
は、キレート能力および生分解性の面や、分子量の制御
等の製造する面からみて、製造時に供給されるモノマー
量として、無水マレイン酸またはマレイン酸を10〜6
0モル%、アクリル酸および/またはメタクリル酸を4
0〜90モル%とする組み合わせである。さらに好まし
くは、無水マレイン酸を30〜50モル%とアクリル酸
を50〜70モル%とする組み合わせである。
【0024】無水マレイン酸またはマレイン酸を10モ
ル%以上とすることが、キレート能の点から有利であ
り、60モル%以下とすることが、未反応のマレイン酸
の増加を抑制する点で有利である。本発明の不飽和カル
ボン酸重合体は、上記の不飽和カルボン酸モノマーから
構成されるものの他に、一般式(II)
ル%以上とすることが、キレート能の点から有利であ
り、60モル%以下とすることが、未反応のマレイン酸
の増加を抑制する点で有利である。本発明の不飽和カル
ボン酸重合体は、上記の不飽和カルボン酸モノマーから
構成されるものの他に、一般式(II)
【0025】
【化4】
【0026】(式中、R4 は、水素原子、メチル基、−
OHまたは−COOX1 を示す。YおよびZは、それぞ
れ水素原子、塩素原子、−COOX1 、−SO3 X、−
OH、−OCOR''、−COR''、−CONH2 、−C
OOOH又は−CHOを示す。X1 は水素原子、アルカ
リ金属原子またはアンモニウム基を示し、アルカリ金属
原子としては、ナトリウム、カリウム、リチウムが挙げ
られる。また、R''は炭素数1〜12のアルキル基を示
す。)で示される重合性不飽和化合物に基づく構造単位
を連鎖中または末端に含むものであってもよい。
OHまたは−COOX1 を示す。YおよびZは、それぞ
れ水素原子、塩素原子、−COOX1 、−SO3 X、−
OH、−OCOR''、−COR''、−CONH2 、−C
OOOH又は−CHOを示す。X1 は水素原子、アルカ
リ金属原子またはアンモニウム基を示し、アルカリ金属
原子としては、ナトリウム、カリウム、リチウムが挙げ
られる。また、R''は炭素数1〜12のアルキル基を示
す。)で示される重合性不飽和化合物に基づく構造単位
を連鎖中または末端に含むものであってもよい。
【0027】上記の重合性不飽和化合物としては、例え
ば、イタコン酸、クロトン酸、α-ヒドロキシアクリル
酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトル
エンスルホン酸およびこれらのアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩、炭素数1〜12のアルコ−ルのエステルの
他、アクリルアミド、無水イタコン酸、アクロレイン等
を挙げることができる。
ば、イタコン酸、クロトン酸、α-ヒドロキシアクリル
酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトル
エンスルホン酸およびこれらのアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩、炭素数1〜12のアルコ−ルのエステルの
他、アクリルアミド、無水イタコン酸、アクロレイン等
を挙げることができる。
【0028】これらの重合性不飽和化合物は不飽和カル
ボン酸重合体の上記不飽和カルボン酸モノマー50〜9
9モル%に対して、1〜50モル%の範囲で選ぶことが
できる。本発明の不飽和カルボン酸重合体の製造方法
は、水酸基またはアミノ基を有するチオール化合物の存
在下、非酸化性重合開始剤により不飽和カルボン酸モノ
マーを重合させることを特徴とする製造方法並びに水酸
基またはアミノ基を有するチオール化合物および無機酸
または有機酸の存在下、非酸化性重合開始剤により不飽
和カルボン酸モノマーを重合させることを特徴とする製
造方法である。
ボン酸重合体の上記不飽和カルボン酸モノマー50〜9
9モル%に対して、1〜50モル%の範囲で選ぶことが
できる。本発明の不飽和カルボン酸重合体の製造方法
は、水酸基またはアミノ基を有するチオール化合物の存
在下、非酸化性重合開始剤により不飽和カルボン酸モノ
マーを重合させることを特徴とする製造方法並びに水酸
基またはアミノ基を有するチオール化合物および無機酸
または有機酸の存在下、非酸化性重合開始剤により不飽
和カルボン酸モノマーを重合させることを特徴とする製
造方法である。
【0029】このチオール化合物としては、一般式(I
II) X−(CH2 )n −SH……(III) (式中、XはOH基またはNH2 基を示す。nは1〜6
の整数である。)で表される有機チオール化合物を用い
ることができる。上記の一般式(III)で表される有
機チオール化合物の具体例としては、メルカプトエタノ
ール、メルカプトプロパノール、メルカプトブタノー
ル、アミノエタンチオール等を挙げることができる。
II) X−(CH2 )n −SH……(III) (式中、XはOH基またはNH2 基を示す。nは1〜6
の整数である。)で表される有機チオール化合物を用い
ることができる。上記の一般式(III)で表される有
機チオール化合物の具体例としては、メルカプトエタノ
ール、メルカプトプロパノール、メルカプトブタノー
ル、アミノエタンチオール等を挙げることができる。
【0030】これらの有機チオール化合物の中でも、水
酸基を有するチオール化合物が好適に使用できる。これ
らの有機チオール化合物は、上記不飽和カルボン酸モノ
マーに対して、通常1〜30重量%、好ましくは5〜2
5重量%の範囲となる量が用いられる。この量が30重
量%を超えるとキレート能が不十分となり易く、また、
nが6を超えると、生成する重合体の水への溶解性が低
下し易い。
酸基を有するチオール化合物が好適に使用できる。これ
らの有機チオール化合物は、上記不飽和カルボン酸モノ
マーに対して、通常1〜30重量%、好ましくは5〜2
5重量%の範囲となる量が用いられる。この量が30重
量%を超えるとキレート能が不十分となり易く、また、
nが6を超えると、生成する重合体の水への溶解性が低
下し易い。
【0031】無機酸または有機酸としては、濃硫酸、亜
硫酸、ホウ酸、リン酸、硝酸、塩酸、フッ酸、p−トル
エンスルホン酸、p−ブロモベンゼンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ノナフ
ルオロブタンスルホン酸、2,2,2−トリフルオロエ
タンスルホン酸等のブレンステッド酸、塩化アルミニウ
ム、三フッ化ホウ素等のルイス酸を挙げることができ
る。これらの無機酸または有機酸の中でも、ブレンステ
ッド酸が好ましく、さらに、濃硫酸、亜硫酸、ホウ酸、
リン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸が
好適に使用できる。
硫酸、ホウ酸、リン酸、硝酸、塩酸、フッ酸、p−トル
エンスルホン酸、p−ブロモベンゼンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ノナフ
ルオロブタンスルホン酸、2,2,2−トリフルオロエ
タンスルホン酸等のブレンステッド酸、塩化アルミニウ
ム、三フッ化ホウ素等のルイス酸を挙げることができ
る。これらの無機酸または有機酸の中でも、ブレンステ
ッド酸が好ましく、さらに、濃硫酸、亜硫酸、ホウ酸、
リン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸が
好適に使用できる。
【0032】これらの無機酸または有機酸は、上記不飽
和カルボン酸モノマーに対して、通常0.1〜10重量
%、好ましくは1〜5重量%の範囲となる量が用いられ
る。この量が10重量%を超えると白濁を生じ易くな
る。非酸化性重合開始剤としては、アゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、テトラメ
チルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。
和カルボン酸モノマーに対して、通常0.1〜10重量
%、好ましくは1〜5重量%の範囲となる量が用いられ
る。この量が10重量%を超えると白濁を生じ易くな
る。非酸化性重合開始剤としては、アゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、テトラメ
チルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。
【0033】また、紫外線等の光重合も非酸化性重合開
始剤による重合方法として挙げることができる。このと
き、必要に応じて光増感剤を加えてもよい。これらの非
酸化性重合開始剤の中でも、アゾビスイソブチロニトリ
ルが好適に使用できる。これらの非酸化性重合開始剤
は、上記不飽和カルボン酸モノマーに対して、通常0.
1〜5.0重量%、好ましくは0.5〜2.0重量%の
範囲となる量が用いられる。
始剤による重合方法として挙げることができる。このと
き、必要に応じて光増感剤を加えてもよい。これらの非
酸化性重合開始剤の中でも、アゾビスイソブチロニトリ
ルが好適に使用できる。これらの非酸化性重合開始剤
は、上記不飽和カルボン酸モノマーに対して、通常0.
1〜5.0重量%、好ましくは0.5〜2.0重量%の
範囲となる量が用いられる。
【0034】本発明の不飽和カルボン酸重合体の製造
は、通常無溶媒または非水溶媒を用いて行われる。非水
溶媒としては、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、酢酸エチル、N−メチルピロリド
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジオキサン等が挙
げられる。無溶媒にて重合することが好ましいが、非水
溶媒を用いる場合は、アセトンが好ましい。
は、通常無溶媒または非水溶媒を用いて行われる。非水
溶媒としては、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、酢酸エチル、N−メチルピロリド
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジオキサン等が挙
げられる。無溶媒にて重合することが好ましいが、非水
溶媒を用いる場合は、アセトンが好ましい。
【0035】さらに、反応条件については、その重合圧
は、特に制限はなく、通常、大気圧〜10kg/cm2
G、好ましくは大気圧〜5kg/cm2 G、重合温度は
通常30〜150℃、好ましくは50〜100℃の範囲
で適宜選ばれる。重合時間は原料および重合温度等によ
って左右され一概に定めることはできないが、通常10
分〜20時間、好ましくは1〜4時間程度である。
は、特に制限はなく、通常、大気圧〜10kg/cm2
G、好ましくは大気圧〜5kg/cm2 G、重合温度は
通常30〜150℃、好ましくは50〜100℃の範囲
で適宜選ばれる。重合時間は原料および重合温度等によ
って左右され一概に定めることはできないが、通常10
分〜20時間、好ましくは1〜4時間程度である。
【0036】また、本発明の反応方法については特に制
限はなく、不飽和カルボン酸モノマー、非酸化性重合開
始剤および非水溶媒の溶液と、有機チオール化合物と非
水溶媒の溶液をそれぞれ加熱攪拌した反応器へ滴下して
反応する方法、不飽和カルボン酸モノマーおよび非水溶
媒の溶液を反応器へ入れ加熱攪拌した後、不飽和カルボ
ン酸モノマーと無機酸または有機酸の溶液、有機チオー
ル化合物、非酸化性重合開始剤および非水溶媒の溶液を
それぞれ加熱攪拌した反応器へ滴下して反応する方法、
全ての原料を反応器へ仕込み加熱攪拌して反応する方法
などの方法を行ってもよい。
限はなく、不飽和カルボン酸モノマー、非酸化性重合開
始剤および非水溶媒の溶液と、有機チオール化合物と非
水溶媒の溶液をそれぞれ加熱攪拌した反応器へ滴下して
反応する方法、不飽和カルボン酸モノマーおよび非水溶
媒の溶液を反応器へ入れ加熱攪拌した後、不飽和カルボ
ン酸モノマーと無機酸または有機酸の溶液、有機チオー
ル化合物、非酸化性重合開始剤および非水溶媒の溶液を
それぞれ加熱攪拌した反応器へ滴下して反応する方法、
全ての原料を反応器へ仕込み加熱攪拌して反応する方法
などの方法を行ってもよい。
【0037】さらに、生成した重合体を酸化してもよ
い。該重合体を酸化することにより、分子鎖中の一般式
−C(O)X(CH2 )n S−(式中、XはOまたはN
Hを示す。nは1〜6の整数であり、mは1または2で
ある。)で示される基が、一般式−C(O)X(C
H2 )n SOm −(式中、XはOまたはNHを示す。n
は1〜6の整数であり、mは1または2である。)で示
される基へと酸化される。酸化剤としては、過酸化水
素、オゾン等が挙げられるが、好ましくは過酸化水素で
ある。反応条件については、特に制限はなく、通常、室
温〜100℃、好ましくは40〜80℃の範囲で適宜選
ばれる。反応時間は反応温度等によって左右され一概に
定めることはできないが、通常10分〜10時間、好ま
しくは0.5〜2時間程度である。
い。該重合体を酸化することにより、分子鎖中の一般式
−C(O)X(CH2 )n S−(式中、XはOまたはN
Hを示す。nは1〜6の整数であり、mは1または2で
ある。)で示される基が、一般式−C(O)X(C
H2 )n SOm −(式中、XはOまたはNHを示す。n
は1〜6の整数であり、mは1または2である。)で示
される基へと酸化される。酸化剤としては、過酸化水
素、オゾン等が挙げられるが、好ましくは過酸化水素で
ある。反応条件については、特に制限はなく、通常、室
温〜100℃、好ましくは40〜80℃の範囲で適宜選
ばれる。反応時間は反応温度等によって左右され一概に
定めることはできないが、通常10分〜10時間、好ま
しくは0.5〜2時間程度である。
【0038】本発明に係る不飽和カルボン酸重合体の数
平均分子量は1,000〜100,000である。この
数平均分子量はチオール化合物の使用量や無機酸または
有機酸の使用量、非酸化性重合開始剤の使用量などの反
応条件により自ずと定まるものであり、この範囲、好ま
しくは1,000〜25,000をとることにより、本
発明に係る生分解性等の特性が発揮される。
平均分子量は1,000〜100,000である。この
数平均分子量はチオール化合物の使用量や無機酸または
有機酸の使用量、非酸化性重合開始剤の使用量などの反
応条件により自ずと定まるものであり、この範囲、好ま
しくは1,000〜25,000をとることにより、本
発明に係る生分解性等の特性が発揮される。
【0039】上記重合方法においては、水酸基若しくは
アミノ基を有するチオール化合物の存在下、または水酸
基若しくはアミノ基を有するチオール化合物および無機
酸若しくは有機酸の存在下、非酸化性重合開始剤により
不飽和カルボン酸モノマーを重合しており、従来方法に
比較して、生成重合体の構造が異なり、生分解性の向上
が可能になった。また、これらの方法により、着色のな
い、不飽和カルボン酸重合体、特に低分子量のオリゴマ
ーの合成が容易になった。また、数平均分子量は1,0
00〜100,000という程度のものであり、生分解
性に影響のあるほどの高分子量体はできず、生分解性ビ
ルダーとして好適である。
アミノ基を有するチオール化合物の存在下、または水酸
基若しくはアミノ基を有するチオール化合物および無機
酸若しくは有機酸の存在下、非酸化性重合開始剤により
不飽和カルボン酸モノマーを重合しており、従来方法に
比較して、生成重合体の構造が異なり、生分解性の向上
が可能になった。また、これらの方法により、着色のな
い、不飽和カルボン酸重合体、特に低分子量のオリゴマ
ーの合成が容易になった。また、数平均分子量は1,0
00〜100,000という程度のものであり、生分解
性に影響のあるほどの高分子量体はできず、生分解性ビ
ルダーとして好適である。
【0040】不飽和カルボン酸重合体は上述の種々の方
法で製造することができるが、該重合体を単離した後、
または単離せず、重合に使用した重合開始剤、重合触媒
の残分、分解物等が混在した状態で本発明の生分解性ビ
ルダーとして供給することができる。さらに、本発明の
不飽和カルボン酸重合体は、上記の不飽和カルボン酸モ
ノマー(酸無水物を含む)の他に一般式(IV)
法で製造することができるが、該重合体を単離した後、
または単離せず、重合に使用した重合開始剤、重合触媒
の残分、分解物等が混在した状態で本発明の生分解性ビ
ルダーとして供給することができる。さらに、本発明の
不飽和カルボン酸重合体は、上記の不飽和カルボン酸モ
ノマー(酸無水物を含む)の他に一般式(IV)
【0041】
【化5】
【0042】(式中、R4 、YおよびZは上記と同じで
ある。)で表される重合性不飽和化合物を加え、前述し
た不飽和カルボン酸重合体の製造方法と同様にして重合
することによっても得られる。上記一般式(IV)で表
される重合性不飽和化合物の例としては、前述のものと
同様である。
ある。)で表される重合性不飽和化合物を加え、前述し
た不飽和カルボン酸重合体の製造方法と同様にして重合
することによっても得られる。上記一般式(IV)で表
される重合性不飽和化合物の例としては、前述のものと
同様である。
【0043】以上のようにして得られた不飽和カルボン
酸重合体を主成分とする本発明の生分解性ビルダーは、
キレート能力に優れるとともに、生分解性を有し、洗浄
剤ビルダーとして好適に用いられ、また、界面活性剤と
の併用により、生分解性を有する洗剤組成物を得ること
ができる。本発明に係る洗剤組成物は、上記本発明に係
る不飽和カルボン酸ポリマーをビルダーとし、これに界
面活性成分を配合することにより、洗浄機能に優れ、使
用後に生分解性を有する洗剤組成物が得られる。使用さ
れる界面活性成分としては、例えば陰イオン性界面活性
剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両
性界面活性剤などの界面活性剤が挙げられる。
酸重合体を主成分とする本発明の生分解性ビルダーは、
キレート能力に優れるとともに、生分解性を有し、洗浄
剤ビルダーとして好適に用いられ、また、界面活性剤と
の併用により、生分解性を有する洗剤組成物を得ること
ができる。本発明に係る洗剤組成物は、上記本発明に係
る不飽和カルボン酸ポリマーをビルダーとし、これに界
面活性成分を配合することにより、洗浄機能に優れ、使
用後に生分解性を有する洗剤組成物が得られる。使用さ
れる界面活性成分としては、例えば陰イオン性界面活性
剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両
性界面活性剤などの界面活性剤が挙げられる。
【0044】上記ビルダーと界面活性剤の配合割合は洗
剤組成物中、両者共1〜40重量%配合されることが好
ましく、残部の20〜80重量%は酵素、漂白剤、無機
系ビルダー(ゼオライト、炭酸ナトリウム等)その他が
適宜配合される。本発明において使用される陰イオン性
界面活性剤としては、例えば脂肪酸石ケン、アルキルエ
ーテルカルボン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、α−オレフ
ィンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ア
ルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル硫酸塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫
酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、ア
ルキルリン酸エステル塩などが挙げられる。
剤組成物中、両者共1〜40重量%配合されることが好
ましく、残部の20〜80重量%は酵素、漂白剤、無機
系ビルダー(ゼオライト、炭酸ナトリウム等)その他が
適宜配合される。本発明において使用される陰イオン性
界面活性剤としては、例えば脂肪酸石ケン、アルキルエ
ーテルカルボン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、α−オレフ
ィンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ア
ルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル硫酸塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫
酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、ア
ルキルリン酸エステル塩などが挙げられる。
【0045】陽イオン性界面活性剤としては、例えば脂
肪族アミン塩、脂肪族四級アンモニウム塩、ベンザルコ
ニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミ
ダゾリニウム塩などが挙げられる。また、非イオン性界
面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
ポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール
脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸
アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミ
ド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミ
ンオキシドなどが例示できる。
肪族アミン塩、脂肪族四級アンモニウム塩、ベンザルコ
ニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミ
ダゾリニウム塩などが挙げられる。また、非イオン性界
面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
ポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール
脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸
アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミ
ド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミ
ンオキシドなどが例示できる。
【0046】両性界面活性剤としては、例えばカルボキ
シベタイン型化合物、アミノカルボン酸塩、イミダゾリ
ニウムベタインなどが挙げられる。また、本発明の不飽
和カルボン酸重合体を常法によりアルカリで中和したも
のは、不飽和カルボン酸モノマーを主鎖とする数平均分
子量が1,000〜100,000の重合体であり、カ
ルボキシル基を有することから親水性があり、また上述
のような構造から生分解性もあり、紙コーティングに用
いられる炭酸カルシウム、クレイ等の無機顔料の分散剤
として極めて有用である。本発明の不飽和カルボン酸重
合体を中和するには、NaOH、KOH等の水溶液を用
いるとよい。
シベタイン型化合物、アミノカルボン酸塩、イミダゾリ
ニウムベタインなどが挙げられる。また、本発明の不飽
和カルボン酸重合体を常法によりアルカリで中和したも
のは、不飽和カルボン酸モノマーを主鎖とする数平均分
子量が1,000〜100,000の重合体であり、カ
ルボキシル基を有することから親水性があり、また上述
のような構造から生分解性もあり、紙コーティングに用
いられる炭酸カルシウム、クレイ等の無機顔料の分散剤
として極めて有用である。本発明の不飽和カルボン酸重
合体を中和するには、NaOH、KOH等の水溶液を用
いるとよい。
【0047】この分散剤を使用する際は、これのみでも
よいが、他の配合剤としてポリビニルアルコール等を本
発明の効果を損なわない範囲で併用してもよい。この分
散剤を炭酸カルシウム、クレイ等の無機顔料100重量
部に対して、0.05〜2.0重量部の割合で添加して
水中に分散することにより、それらの混合液を低粘度で
しかも高流動性にすることができる。
よいが、他の配合剤としてポリビニルアルコール等を本
発明の効果を損なわない範囲で併用してもよい。この分
散剤を炭酸カルシウム、クレイ等の無機顔料100重量
部に対して、0.05〜2.0重量部の割合で添加して
水中に分散することにより、それらの混合液を低粘度で
しかも高流動性にすることができる。
【0048】また、本発明の不飽和カルボン酸重合体
は、キレート能を有することから、冷却水系、ボイラー
水系等の装置におけるスケール防止剤としても有用であ
る。また、本発明の不飽和カルボン酸重合体は、生分解
性が良好であることから、排水が外界に出ても環境への
影響も少ない。
は、キレート能を有することから、冷却水系、ボイラー
水系等の装置におけるスケール防止剤としても有用であ
る。また、本発明の不飽和カルボン酸重合体は、生分解
性が良好であることから、排水が外界に出ても環境への
影響も少ない。
【0049】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明は、これらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、重合体の数平均分子量、分子構
造、S含有量、Caイオンキレート能力、生分解率,洗
浄力および分散作用は、以下の方法により求めた。 (1)数平均分子量 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法
により、ポリアクリル酸を標準物質として測定した。
するが、本発明は、これらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、重合体の数平均分子量、分子構
造、S含有量、Caイオンキレート能力、生分解率,洗
浄力および分散作用は、以下の方法により求めた。 (1)数平均分子量 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法
により、ポリアクリル酸を標準物質として測定した。
【0050】測定条件としては、ウォーターズ社製AL
C/GPC 150C装置(検出器:内蔵示差屈折計、
カラム:ASAHIPAK(GSM−700+GS31
0)を用いて、移動相はアセトニトリル/50mM酢酸
ナトリウム=3/7、カラム温度は40℃、流速は0.
7ml/min、注入量は200μlとした。 (2)加水分解後の数平均分子量 試料1.0gを、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、p
H13の水溶液30mlとした後、100mlのフラス
コに入れ、95℃で10時間加熱した。反応終了後、凍
結乾燥を行い、得られた加水分解物の数平均分子量を上
記のGPC法により測定した。 (3) 1H−NMRによる分子構造1 H−NMRにより、末端マレイン酸残基等の量、末端
−OH基の量およびエステル結合の有無を測定した。
C/GPC 150C装置(検出器:内蔵示差屈折計、
カラム:ASAHIPAK(GSM−700+GS31
0)を用いて、移動相はアセトニトリル/50mM酢酸
ナトリウム=3/7、カラム温度は40℃、流速は0.
7ml/min、注入量は200μlとした。 (2)加水分解後の数平均分子量 試料1.0gを、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、p
H13の水溶液30mlとした後、100mlのフラス
コに入れ、95℃で10時間加熱した。反応終了後、凍
結乾燥を行い、得られた加水分解物の数平均分子量を上
記のGPC法により測定した。 (3) 1H−NMRによる分子構造1 H−NMRにより、末端マレイン酸残基等の量、末端
−OH基の量およびエステル結合の有無を測定した。
【0051】この測定は、日本電子製JNM−EX90
装置を用いて、重メタノールの溶媒で重合体濃度5%未
満とした溶液を直径5mmφの試験管に入れ、室温、9
0MHz、NONモードにて、32回の積算により行っ
た。 (4)S含有量 JIS K 0103−1988の方法により行った。 (5)Caイオンキレート能(Ca2+捕捉能) 200ミリリットルのビーカーに、精秤した重合体20
mgを入れ、さらに塩化アンモニウム0.1規定、塩化
カリウム0.1規定、アンモニア0.4規定とを含有す
るCaイオン濃度40ppmの水溶液100gを入れ溶
解した。25℃においてCaイオン電極を用い、水溶液
中の二価のCaイオン濃度を測定し、重合体1gによっ
て捕捉されるCaCO3 に換算し、Ca2+捕捉能(mg
・CaCO3 /g)として表した。 (6)生分解率 生分解率の測定は、JIS規格K6950に準じて行っ
た。生分解率は、TOC(全有機炭素量)から算出し
た。 (7)洗浄力 下記の有機汚垢成分と焼成粘土およびカーボンブラック
を69.7:29.8:0.5(重量比)にて混合した
人工汚垢を作成した。
装置を用いて、重メタノールの溶媒で重合体濃度5%未
満とした溶液を直径5mmφの試験管に入れ、室温、9
0MHz、NONモードにて、32回の積算により行っ
た。 (4)S含有量 JIS K 0103−1988の方法により行った。 (5)Caイオンキレート能(Ca2+捕捉能) 200ミリリットルのビーカーに、精秤した重合体20
mgを入れ、さらに塩化アンモニウム0.1規定、塩化
カリウム0.1規定、アンモニア0.4規定とを含有す
るCaイオン濃度40ppmの水溶液100gを入れ溶
解した。25℃においてCaイオン電極を用い、水溶液
中の二価のCaイオン濃度を測定し、重合体1gによっ
て捕捉されるCaCO3 に換算し、Ca2+捕捉能(mg
・CaCO3 /g)として表した。 (6)生分解率 生分解率の測定は、JIS規格K6950に準じて行っ
た。生分解率は、TOC(全有機炭素量)から算出し
た。 (7)洗浄力 下記の有機汚垢成分と焼成粘土およびカーボンブラック
を69.7:29.8:0.5(重量比)にて混合した
人工汚垢を作成した。
【0052】 オレイン酸 28.3重量部 トリオレイン 15.6重量部 コレステロールオレイン 12.2重量部 流動パラフィン 2.5重量部 スクワレン 2.5重量部 コレステロール 1.6重量部 ゼラチン 7.0重量部 計 69.7重量部 この人工汚垢を用い、水溶媒系湿式法にて清浄布から汚
染布を作成し、これを5cm×5cmに裁断して反射率
が38〜43%のものを作製し、洗浄前の表面反射率を
測定後、下記条件下による洗浄試験に供した。
染布を作成し、これを5cm×5cmに裁断して反射率
が38〜43%のものを作製し、洗浄前の表面反射率を
測定後、下記条件下による洗浄試験に供した。
【0053】−洗浄条件− 試験機 Terg-O-Tometer 回転数 120rpm 水の硬度 90ppm(CaCO3 換算) 洗液量 900ミリリットル 洗浄温度 30℃ 洗剤濃度 0.067% 浴比 30倍 洗浄時間 10分 すすぎ時間 3分を2回 乾燥 ロ紙にはさんでアイロン乾燥 次いで、洗浄後の布(洗浄布)の表面反射率を測定し、
次式から洗浄力を求めた。
次式から洗浄力を求めた。
【0054】洗浄力(%)=(汚垢布のK/S−洗浄布
のK/S)/(汚垢布のK/S−清浄布のK/S)×1
00 〔ここでK/S=(1−R)2 /2R (Kubelka-Munk
の式)であり、Rは布の表面反射率を示す。〕 (8)分散作用の評価 分散作用は、炭酸カルシウム(関東化学製)と水の比を
60:40(重量比)になるように調整したスラリー
に、Na塩とした重合体を炭酸カルシウムに対して0.
3重量%となる量を添加し、3分間攪拌し、1分間静置
した後の粘度をB型回転粘度計(リオン社製ビスコメー
タVT−04)で測定した。なお、重合体を添加しない
場合は、10dPa・sであった。 〔実施例1〕攪拌装置、熱電対を備えた容量500ミリ
リットルのセパラブルフラスコを110℃のオイルバス
で加熱した。無水マレイン酸39.2g、アクリル酸2
8.8gおよびアゾビスイソブチロニトリル1.64g
にアセトン20gを加えて調製した溶液、メルカプトエ
タノール7.8gとアセトン20gの溶液を、それぞれ
30分かけてセパラブルフラスコ内へ攪拌下滴下した。
滴下終了後、さらに3時間加熱、攪拌を続けた。得られ
た重合体の性状(収量及び収率を含む。以下同じ。)を
第1表に示す。
のK/S)/(汚垢布のK/S−清浄布のK/S)×1
00 〔ここでK/S=(1−R)2 /2R (Kubelka-Munk
の式)であり、Rは布の表面反射率を示す。〕 (8)分散作用の評価 分散作用は、炭酸カルシウム(関東化学製)と水の比を
60:40(重量比)になるように調整したスラリー
に、Na塩とした重合体を炭酸カルシウムに対して0.
3重量%となる量を添加し、3分間攪拌し、1分間静置
した後の粘度をB型回転粘度計(リオン社製ビスコメー
タVT−04)で測定した。なお、重合体を添加しない
場合は、10dPa・sであった。 〔実施例1〕攪拌装置、熱電対を備えた容量500ミリ
リットルのセパラブルフラスコを110℃のオイルバス
で加熱した。無水マレイン酸39.2g、アクリル酸2
8.8gおよびアゾビスイソブチロニトリル1.64g
にアセトン20gを加えて調製した溶液、メルカプトエ
タノール7.8gとアセトン20gの溶液を、それぞれ
30分かけてセパラブルフラスコ内へ攪拌下滴下した。
滴下終了後、さらに3時間加熱、攪拌を続けた。得られ
た重合体の性状(収量及び収率を含む。以下同じ。)を
第1表に示す。
【0055】該重合体の 1H−NMRを重水を溶媒とし
て測定した結果を、図1に示す。4.0〜4.4ppm
にエステル基に接するメチレン基、3.3〜3.8pp
mにメルカプトエタノールの水酸基に接するメチレン
基、1.0〜3.2ppmにアクリル酸−マレイン酸共
重合体による吸収を確認し、分子鎖中に、特定の残基を
有する不飽和カルボン酸重合体であることが判った。
て測定した結果を、図1に示す。4.0〜4.4ppm
にエステル基に接するメチレン基、3.3〜3.8pp
mにメルカプトエタノールの水酸基に接するメチレン
基、1.0〜3.2ppmにアクリル酸−マレイン酸共
重合体による吸収を確認し、分子鎖中に、特定の残基を
有する不飽和カルボン酸重合体であることが判った。
【0056】また、Sの含有量を分析したところ、2.
3重量%であった。 〔実施例2〜7〕アクリル酸およびメルカプトエタノー
ルの量を第1表の通りとした以外は、実施例1と同様に
して実施した。得られた重合体の性状を第1表に示す。 〔実施例8〕メルカプトエタノールの代わりにメルカプ
トエチルアミン7.7gを使用した以外は実施例3と同
様にして実施した。得られた重合体の性状を第1表に示
す。 〔比較例1〕実施例1と同じ装置に、アクリル酸57.
6gおよび60%過酸化水素水22.6gをそれぞれ1
00℃のオイルバスで加熱したセパラブルフラスコに攪
拌しながら1時間かけて滴下した。滴下終了後更に2時
間加熱攪拌を続けた。得られた重合体の性状は第1表に
示した。 〔比較例2〕実施例1と同じ装置に、無水マレイン酸3
9.2gおよび60%過酸化水素水22.6gを入れ、
50℃で5分間攪拌し、均一溶液を得た。次に20℃以
下でアクリル酸216.0g、50%過酸化水素水4
5.3gおよび濃硫酸1gを加え、攪拌した。この溶液
を100℃のオイルバスで加熱したセパラブルフラスコ
に攪拌しながら2時間かけて滴下した。滴下終了後さら
に2時間加熱攪拌を続けた。得られた重合体の性状は第
1表に示した。
3重量%であった。 〔実施例2〜7〕アクリル酸およびメルカプトエタノー
ルの量を第1表の通りとした以外は、実施例1と同様に
して実施した。得られた重合体の性状を第1表に示す。 〔実施例8〕メルカプトエタノールの代わりにメルカプ
トエチルアミン7.7gを使用した以外は実施例3と同
様にして実施した。得られた重合体の性状を第1表に示
す。 〔比較例1〕実施例1と同じ装置に、アクリル酸57.
6gおよび60%過酸化水素水22.6gをそれぞれ1
00℃のオイルバスで加熱したセパラブルフラスコに攪
拌しながら1時間かけて滴下した。滴下終了後更に2時
間加熱攪拌を続けた。得られた重合体の性状は第1表に
示した。 〔比較例2〕実施例1と同じ装置に、無水マレイン酸3
9.2gおよび60%過酸化水素水22.6gを入れ、
50℃で5分間攪拌し、均一溶液を得た。次に20℃以
下でアクリル酸216.0g、50%過酸化水素水4
5.3gおよび濃硫酸1gを加え、攪拌した。この溶液
を100℃のオイルバスで加熱したセパラブルフラスコ
に攪拌しながら2時間かけて滴下した。滴下終了後さら
に2時間加熱攪拌を続けた。得られた重合体の性状は第
1表に示した。
【0057】
【表1】
【0058】〔実施例9〕攪拌装置、熱電対を備えた容
量300ミリリットルのセパラブルフラスコへ実施例3
で合成した重合体50gおよび30重量%過酸化水素水
150mlを入れ、60℃にて1時間加熱攪拌した。反
応後、未反応過酸化水素を水酸化ナトリウムにて分解
し、凍結乾燥により白色固体を得た。生成物はNa塩で
あり、収量は61.9gであった。
量300ミリリットルのセパラブルフラスコへ実施例3
で合成した重合体50gおよび30重量%過酸化水素水
150mlを入れ、60℃にて1時間加熱攪拌した。反
応後、未反応過酸化水素を水酸化ナトリウムにて分解
し、凍結乾燥により白色固体を得た。生成物はNa塩で
あり、収量は61.9gであった。
【0059】該重合体の 1H−NMRを重水を溶媒とし
て測定し、4.3〜4.6ppmに−C(O)OCH2
CH2 SO2 −に由来するエステル基に隣接したメチレ
ン基を、2.8〜3.4ppmにSO2 に隣接したメチ
レン基を確認した。この結果より、スルフィドがスルホ
ンへ酸化されていることがわかった。得られた重合体の
Ca補足能は200mg/g、生分解性は◎であった。 〔実施例10〕攪拌装置、熱電対を備えた容量500ミ
リリットルのセパラブルフラスコに無水マレイン酸4
9.5gおよびアセトン15gを加え、110℃のオイ
ルバスで加熱した。アクリル酸43.2gに濃硫酸1.
0gを加えた溶液、メルカプトエタノール9.8gとア
ゾビスイソブチロニトリル4.8gにアセトン15gを
加えて調製した溶液を、それぞれ30分かけてセパラブ
ルフラスコ内へ攪拌下滴下した。滴下終了後、さらに2
時間加熱、攪拌を続けた。得られた重合体の性状(収量
及び収率を含む。以下同じ。)を第2表に示す。 〔実施例11,12〕メルカプトエタノールおよび濃硫
酸の量を第2表の通りとした以外は、実施例10と同様
にして実施した。得られた重合体の性状を第2表に示
す。 〔実施例13〜18〕濃硫酸の代わりに第2表に示した
無機酸または有機酸を同表記載の量使用した以外は、実
施例10と同様にして実施した。得られた重合体の性状
を第2表に示す。 〔実施例19〕濃硫酸を使用しなかった以外は、実施例
10と同様にして実施した。得られた重合体の性状を第
2表に示す。
て測定し、4.3〜4.6ppmに−C(O)OCH2
CH2 SO2 −に由来するエステル基に隣接したメチレ
ン基を、2.8〜3.4ppmにSO2 に隣接したメチ
レン基を確認した。この結果より、スルフィドがスルホ
ンへ酸化されていることがわかった。得られた重合体の
Ca補足能は200mg/g、生分解性は◎であった。 〔実施例10〕攪拌装置、熱電対を備えた容量500ミ
リリットルのセパラブルフラスコに無水マレイン酸4
9.5gおよびアセトン15gを加え、110℃のオイ
ルバスで加熱した。アクリル酸43.2gに濃硫酸1.
0gを加えた溶液、メルカプトエタノール9.8gとア
ゾビスイソブチロニトリル4.8gにアセトン15gを
加えて調製した溶液を、それぞれ30分かけてセパラブ
ルフラスコ内へ攪拌下滴下した。滴下終了後、さらに2
時間加熱、攪拌を続けた。得られた重合体の性状(収量
及び収率を含む。以下同じ。)を第2表に示す。 〔実施例11,12〕メルカプトエタノールおよび濃硫
酸の量を第2表の通りとした以外は、実施例10と同様
にして実施した。得られた重合体の性状を第2表に示
す。 〔実施例13〜18〕濃硫酸の代わりに第2表に示した
無機酸または有機酸を同表記載の量使用した以外は、実
施例10と同様にして実施した。得られた重合体の性状
を第2表に示す。 〔実施例19〕濃硫酸を使用しなかった以外は、実施例
10と同様にして実施した。得られた重合体の性状を第
2表に示す。
【0060】
【表2】
【0061】〔実施例20〕実施例1の重合体を水酸化
ナトリウムにてpH10の水溶液とした後、凍結乾燥に
より得た固体重合体をビルダーとして使用した洗剤組成
物について洗浄力の評価を行った。結果を第3表に示
す。 〔実施例21〕実施例3の重合体を水酸化ナトリウムに
てpH10の水溶液とした後、凍結乾燥により得た固体
重合体をビルダーとして使用した洗剤組成物について洗
浄力の評価を行った。結果を第3表に示す。 〔比較例3〕実施例20の「実施例1の重合体」に代
え、A型ゼオライトを使用した他は、実施例20と同様
に行った。結果は第3表に示した。 〔比較例4〕実施例21の「実施例3の重合体」に代
え、A型ゼオライトを使用した他は、実施例21と同様
に行った。結果は第3表に示した。
ナトリウムにてpH10の水溶液とした後、凍結乾燥に
より得た固体重合体をビルダーとして使用した洗剤組成
物について洗浄力の評価を行った。結果を第3表に示
す。 〔実施例21〕実施例3の重合体を水酸化ナトリウムに
てpH10の水溶液とした後、凍結乾燥により得た固体
重合体をビルダーとして使用した洗剤組成物について洗
浄力の評価を行った。結果を第3表に示す。 〔比較例3〕実施例20の「実施例1の重合体」に代
え、A型ゼオライトを使用した他は、実施例20と同様
に行った。結果は第3表に示した。 〔比較例4〕実施例21の「実施例3の重合体」に代
え、A型ゼオライトを使用した他は、実施例21と同様
に行った。結果は第3表に示した。
【0062】
【表3】
【0063】〔実施例22〜25〕実施例10〜13の
重合体を水酸化ナトリウムにてpH10の水溶液とした
後、凍結乾燥により得た固体重合体をビルダーとして使
用した洗剤組成物について洗浄力の評価を行った。結果
を第4表に示す。
重合体を水酸化ナトリウムにてpH10の水溶液とした
後、凍結乾燥により得た固体重合体をビルダーとして使
用した洗剤組成物について洗浄力の評価を行った。結果
を第4表に示す。
【0064】
【表4】
【0065】〔実施例26〜34〕実施例1〜9の重合
体を水酸化ナトリウムにてpH10の水溶液とした後、
凍結乾燥により得た固体重合体の分散作用の評価を、上
記(8)の分散作用の評価方法に基づき行った。結果を
第5表に示す。 〔比較例5〕比較例1で得られた重合体を実施例26〜
34と同様にNa塩とし、それらの分散作用の評価を行
った。結果は第5表に示した。
体を水酸化ナトリウムにてpH10の水溶液とした後、
凍結乾燥により得た固体重合体の分散作用の評価を、上
記(8)の分散作用の評価方法に基づき行った。結果を
第5表に示す。 〔比較例5〕比較例1で得られた重合体を実施例26〜
34と同様にNa塩とし、それらの分散作用の評価を行
った。結果は第5表に示した。
【0066】
【表5】
【0067】
【発明の効果】本発明に係る新規な不飽和カルボン酸重
合体は、分子鎖中に特定の構造を有する分子構造と、比
較的低分子量であり、キレート能力に優れ、生分解性ビ
ルダーとして有用であり、各種界面活性成分に配合して
好適な洗剤組成物が得られる。また、生分解性を有する
分散剤としても有用である。
合体は、分子鎖中に特定の構造を有する分子構造と、比
較的低分子量であり、キレート能力に優れ、生分解性ビ
ルダーとして有用であり、各種界面活性成分に配合して
好適な洗剤組成物が得られる。また、生分解性を有する
分散剤としても有用である。
【0068】さらに、製造方法も簡単であり、経済的に
有利である。
有利である。
【図1】実施例1で得られたアクリル系重合体の 1H−
NMRチャート(重水溶媒)。
NMRチャート(重水溶媒)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 20/06 C08F 20/06 22/02 22/02 22/06 22/06 C11D 3/37 C11D 3/37
Claims (11)
- 【請求項1】 分子鎖中に、一般式−C(O)X(CH
2 )n S−または−C(O)X(CH2 )n SOm −
(式中、XはOまたはNHを示す。nは1〜6の整数で
あり、mは1または2である。)で示される基を少なく
とも1個有する、数平均分子量が1,000〜100,
000の不飽和カルボン酸重合体。 - 【請求項2】 不飽和カルボン酸重合体がアルカリ金属
塩またはアンモニウム塩である請求項1記載の不飽和カ
ルボン酸重合体。 - 【請求項3】 加水分解後の数平均分子量が500〜1
0,000である請求項1または2に記載の不飽和カル
ボン酸重合体。 - 【請求項4】 不飽和カルボン酸を、水酸基またはアミ
ノ基を有するチオール化合物の存在下、非酸化性重合開
始剤により重合することを特徴とする不飽和カルボン酸
重合体の製造方法。 - 【請求項5】 不飽和カルボン酸を、水酸基またはアミ
ノ基を有するチオール化合物および無機酸または有機酸
の存在下、非酸化性重合開始剤により重合することを特
徴とする不飽和カルボン酸重合体の製造方法。 - 【請求項6】 重合を無溶媒または非水溶媒中で行うこ
とを特徴とする請求項4または5記載の不飽和カルボン
酸重合体の製造方法。 - 【請求項7】 生成する重合体をさらに酸化することを
特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の不飽和
カルボン酸重合体の製造方法。 - 【請求項8】 不飽和カルボン酸が無水マレイン酸およ
び(メタ)アクリル酸であり、全不飽和カルボン酸中の
無水マレイン酸が10〜60モル%である請求項4ない
し7のいずれかに記載の不飽和カルボン酸重合体の製造
方法。 - 【請求項9】 請求項1ないし3のいずれかに記載の重
合体を主成分とする生分解性ビルダー。 - 【請求項10】 請求項8記載の生分解性ビルダー1〜
40重量%、界面活性剤1〜40重量%を含有する洗剤
組成物。 - 【請求項11】 請求項1ないし3のいずれかに記載の
重合体をアルカリで中和したものからなる分散剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34622497A JPH11124409A (ja) | 1997-08-19 | 1997-12-16 | 不飽和カルボン酸重合体、該重合体の製造方法、該重 合体からなる生分解性ビルダーおよび洗剤組成物並び に分散剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22224797 | 1997-08-19 | ||
JP9-222247 | 1997-08-19 | ||
JP34622497A JPH11124409A (ja) | 1997-08-19 | 1997-12-16 | 不飽和カルボン酸重合体、該重合体の製造方法、該重 合体からなる生分解性ビルダーおよび洗剤組成物並び に分散剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11124409A true JPH11124409A (ja) | 1999-05-11 |
Family
ID=26524773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34622497A Pending JPH11124409A (ja) | 1997-08-19 | 1997-12-16 | 不飽和カルボン酸重合体、該重合体の製造方法、該重 合体からなる生分解性ビルダーおよび洗剤組成物並び に分散剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11124409A (ja) |
-
1997
- 1997-12-16 JP JP34622497A patent/JPH11124409A/ja active Pending
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