[go: up one dir, main page]

JPH11124398A - C型肝炎ウイルス由来の抗原ペプチドとそれを用いる抗体検査薬 - Google Patents

C型肝炎ウイルス由来の抗原ペプチドとそれを用いる抗体検査薬

Info

Publication number
JPH11124398A
JPH11124398A JP29016597A JP29016597A JPH11124398A JP H11124398 A JPH11124398 A JP H11124398A JP 29016597 A JP29016597 A JP 29016597A JP 29016597 A JP29016597 A JP 29016597A JP H11124398 A JPH11124398 A JP H11124398A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
sequence
gly
peptide
antibody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29016597A
Other languages
English (en)
Inventor
Takamasa Ueno
貴将 上野
Yoichi Oba
洋一 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Energy Corp filed Critical Japan Energy Corp
Priority to JP29016597A priority Critical patent/JPH11124398A/ja
Publication of JPH11124398A publication Critical patent/JPH11124398A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 C型肝炎ウイルス由来の抗原ペプチド及び該
ペプチドを含む抗体検査薬の提供。 【解決手段】 次のアミノ酸配列: (I) Gly Trp Pro、 (II) Arg Arg Arg Gly、 (III) Asp Xaa Asp Leu Val又は (IV) Asp Xaa Asp Leu Val Gly Trp Pro(Xaa
は任意の天然アミノ酸を示す)の何れかを含むアミノ酸
残基12以上の鎖状ペプチドからなるC型肝炎ウイルス
由来の抗原ペプチド及び該抗原ペプチドを含む抗体検査
薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、C型肝炎ウイルス
由来のプロテアーゼ中に存在する抗原部位となるペプチ
ド鎖、及び該抗原ペプチドを用いるC型肝炎ウイルス抗
体検査薬に関する。具体的には、C型肝炎ウイルス由来
のプロテアーゼにおいて、その酵素活性を保つに不可欠
なアミノ酸配列中、抗原部位として作用する部分アミノ
酸配列を含むペプチド鎖に関するものであり、かかる抗
原部位は、C型肝炎ウイルスに対する抗体と特異的な結
合を形成するものである。
【0002】
【従来の技術】C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HC
V;hepatitis C virus)の感染により引き起こされ、
その感染経路は、血液を介した非経口感染であることが
知られている。殆どは、HCVにより汚染された血液の
輸血、汚染血液から作製された血液製剤による治療、汚
染された医療器具の誤用によるものであり、母子感染や
夫婦間感染は極まれである。特に、C型肝炎において、
成人初感染の多くが慢性化し、持続感染に移行する。具
体的には、輸血後C型肝炎例の約70%、散発性C型肝
炎例の約60%が慢性化するとの統計がある。そのた
め、正確且つ迅速な診断が重要であり、特には、HCV
抗体検査法の開発が精力的に進められてきた。
【0003】C型肝炎ウイルスに対する抗体は、HCV
ウイルス粒子自体あるいはHCVウイルス遺伝子から翻
訳される蛋白質の何れかと特異的に反応するもので、そ
の特異的な抗原抗体反応を利用して抗体検査が可能とな
る。ウイルス粒子自体をかかる抗体検査に利用すること
はできず、HCVウイルス遺伝子から翻訳される蛋白質
或いはその断片を抗原ペプチドとして利用することにな
る。HCVウイルス遺伝子には、図1に示すように約3
000のアミノ酸からなるポリ蛋白をコードする単一の
オープンリーディングフレーム(ORF) が存在しており、
これから翻訳されるポリ蛋白は、宿主由来のシグナラー
ゼ及び該HCV由来のプロテアーゼにより切断を受けて
個々の蛋白質となる。
【0004】最初に抗体検査用抗原ペプチドとして利用
されたものは、ウイルス複製に必要な各種酵素蛋白質
群、即ち、非構造蛋白質のうち、NS4蛋白質に相当するC
100-3と呼ばれる抗原ペプチドである。次いで、このNS4
蛋白質とその前に存在するNS3蛋白質のC末側の領域を
併せたポリペプチド、例えばC200と称される抗原ペプチ
ド、更には、ウイルス粒子を形成する構造蛋白質である
コア蛋白質に相当する、例えばC22と称される抗原ペプ
チドが利用された。加えて、NS5蛋白質の抗原ペプチド
への利用も行われるに至った。なお、抗体検査に利用さ
れるこれらの領域(図2)は、HCV変異株間の遺伝子
比較において、保存性がある程度高いことが確認されて
いる。具体的には、コア領域が最も保存されており、次
いで、NS3、NS4、NS5の順であると報告されている(医
薬ジャーナル,Vol.31,No.8,1987−1992(1995)など
を参照)。
【0005】また、HCV感染に対する免疫応答の研究
において、急性のHCV感染においてHCVのNS3蛋白
質抗原に対するヘルパーT細胞応答が発症の初期に認め
られる症例の多くはHCVが排除されるのに対して、こ
のヘルパーT細胞応答の見られない症例ではHCVを排
除できないことが報告されている(H. M. Diepolderet
al, Lancet., 346, 1006−1007(1995)を参照)。加え
て、HCVによる肝癌の発症におけるNS3蛋白質の関与
については、NS3蛋白質をコードするcDNAの5′側約半
分(NS3-5′;プロテアーゼ活性領域に相当)をNIH3T3
に導入した組換え細胞をヌードマウスに植えた場合、6
週間後の時点で10/10(100%)の頻度で腫瘍形
成が認められるのに対し、3′側約半分(NS3-3′;ATP
ase活性を伴ったヘリカーゼ活性領域に相当)をNIH3T3
に導入した組換え細胞を植えた場合、腫瘍形成の頻度は
1/5(20%)であったことが報告されている(D. S
akamura et al., J. Virol. 69, 3893−3896(1995)を
参照)。
【0006】以上述べたように、単にHCVのウイルス
複製における必須酵素蛋白質であることのみでなく、H
CVのNS3蛋白質、特にそのN末側半分に存在するプロ
テアーゼ活性領域は、C型肝炎の持続感染・慢性化、及
びそれに付随する肝癌の発症に何らかの主要な役割を果
たすことが推察され、注目されるべきものである。換言
するならば、C型肝炎発症初期において、このHCVの
NS3蛋白質中のプロテアーゼ活性領域(HCV由来のプ
ロテアーゼ)に対する抗体の有無を検査することは、そ
の後の病状の推移を予測する上で役立つものと考えられ
る。しかしながら、現在までのところ、このHCV由来
のプロテアーゼに対する抗体検査に適する抗体検査薬は
開発されていない。具体的には、HCV由来のプロテア
ーゼに対する抗体に対するエピトープ(抗原部位のアミ
ノ酸配列)の決定はなされていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、HCV由来
のプロテアーゼに対する抗体に対するエピトープ配列を
特定し、その特定されたエピトープ配列を含む人為的な
抗原ペプチドを提供すること、及びその人為的な抗原ペ
プチドを含む抗体検査薬を提供することを目的すとす
る。特に、HCV由来のプロテアーゼの酵素活性点近傍
におけるエピトープ配列の特定と、その特定されたエピ
トープ配列を含む人為的な抗原ペプチドを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するべく、鋭意研究を進める過程において、先
ず、HCV由来のプロテアーゼの酵素活性発現に不可欠
な部分アミノ酸配列を特定し(特開平9−9961号公
報を参照)、次いで、HCV由来のプロテアーゼに特異
的に反応する抗体が存在しうることを確認し、更には、
該抗体はHCV由来のプロテアーゼと結合することで、
その酵素活性を強く阻害することを見出した(特開平9
−206076号公報を参照)。かかる知見を基に、H
CV由来のプロテアーゼの酵素活性発現に不可欠な部分
アミノ酸配列中に、前記抗体に対するエピトープとなる
アミノ酸配列が存在するか否かの検証、並びに、そのエ
ピトープ配列の特定を行うべく更に研究を進めた。その
結果、HCV由来のプロテアーゼの酵素活性発現に不可
欠な部分アミノ酸配列中に、前記抗体に対するエピトー
プとなるアミノ酸配列が少なくとも3カ所存在し、その
エピトープ配列の特定を行うことができ、本発明を完成
するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、 下記のアミノ酸配列(I):Gly Trp Pro、 アミノ酸配列(II):Arg Arg Arg Gly及び アミノ酸配列(III):Asp Xaa Asp Leu Val (Xaa
は任意の天然アミノ酸を示す)からなる群から選ばれる
少なくとも1つのアミノ酸配列を含むアミノ酸残基12
以上のC型肝炎ウイルス由来の抗原ペプチド(鎖状ペプ
チド)である。
【0010】さらに、本発明は、前記のアミノ酸配列
(I)及びアミノ酸配列(III)をともに含む、下記の
アミノ酸配列(IV):Asp Xaa Asp Leu Val Gly
Trp Pro (Xaaは任意の天然アミノ酸を示す)を含む
アミノ酸残基12以上の抗原ペプチド(鎖状ペプチド)
である。さらに、本発明は、前記鎖状ペプチドを含む、
HCV由来のプロテアーゼに対する抗体の検査薬であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の抗原ペプチドを特徴づけ
る上記の部分アミノ酸配列は、HCVのNS3タンパク
質、即ちp70と称されるタンパク質のアミノ酸残基の領
域中に存在する一部のアミノ酸配列である(図1)。特
に、本発明のペプチドは、p70のアミノ酸配列のN末側
半分の領域に存在するプロテアーゼ活性領域、具体的に
はCpro−2と称される領域(HCVゲノム上にコードされ
る一連のアミノ酸配列のうち、第1027番目のアラニンか
ら第1185番目のプロリンまでの190個のアミノ酸残基)
中に存在するエピトープとなるアミノ酸配列をその内部
に含む人為的ペプチドである。
【0012】なお、p70は、HCVゲノム上にコードされる
3010個のアミノ酸からなる一連のアミノ酸配列のうち、
第1027番目のアラニンから第1657番目のスレオニンまで
の631個のアミノ酸残基からなるタンパク質であり、該
アミノ酸配列とそれをコードする塩基配列を参考のた
め、配列番号1に記載する。
【0013】ここで、HCVゲノム上にコードされるア
ミノ酸配列中の第1027番目のアミノ酸であるアラニンは
p70のアミノ酸配列を基準にすれば第1番目のアミノ酸
であるので、このアミノ酸は「Ala1」のようにアミノ酸
の右上にp70におけるアミノ酸の位置を表示して記載す
ることができる。この方法に基づいて当該Cpro−2のア
ミノ酸配列を記述するとき、上記のアミノ酸配列(I)
は、Gly84-Trp85-Pro86に相当し、アミノ酸配列(II)
は、Arg117-Arg118-Arg119-Gly120 (配列番号2)に相当
し、アミノ酸配列(III)は、Asp79-Gln80-Asp81-Leu82
-Val83(配列番号3)に相当する。
【0014】本発明者らが先に解明した通り、当該HC
V由来のセリンプロテアーゼ;Cpro−2の酵素活性発現
に不可欠な部分アミノ酸配列は、Val35〜Val172の部分
であり、特に、キモトリプシン様セリンプロテアーゼに
特徴的な配列;His57〜Gly152(H−X22−VXXD−X55−GX
SGXP−X9−G)中に、これらエピトープとなるアミノ酸
配列三種は存在している。なお、このセリンプロテアー
ゼの触媒活性部位を構成する主要なアミノ酸の一つであ
るAsp81を含む、エピトープ配列Asp79-Gln80-Asp81-Leu
82-Val83(配列番号3)に結合する抗体は、触媒活性部位
を直接被覆するため、酵素活性を阻害していると考えら
れる。また、前記のAsp81に近接するエピトープ配列Gly
84-Trp85-Pro86に結合する抗体は、触媒活性部位に基質
が挿入される過程に対して、立体障害となるので酵素活
性を阻害すると考えられる。
【0015】上記のエピトープとなるアミノ酸配列三種
は、以下の様にして特定することができる。即ち、本発
明者らが既に提案している通り、前記Cpro−2に結合
し、その酵素活性を阻害するマウスモノクローナル抗体
は複数種存在しており(特開平9-206076号公報を参
照)、このモノクローナル抗体と結合するアミノ酸配列
として上記アミノ酸配列三種が特定される。具体的に
は、下記表1に示す三種のハイブリドーマ細胞株の産生
するIgG抗体の結合する抗原ペプチドアミノ酸配列か
ら、上記三カ所のエピトープ配列の存在を特定する。な
お、これらのハイブリドーマ細胞株、JE−7E3 (FERM B
P−5279)、JE−7E9 (FERM BP−5280)、JE−8D4(FER
M BP−5281)は、何れも工業技術院生命工学工業技術研
究所(生命研)に、前記の識別のための表示と寄託機関
の付与した受託番号の基に寄託されている。
【0016】
【表1】
【0017】本発明において、前記ハイブリドーマ細胞
株であるJE−7E3 (FERM BP−5279)、JE−7E9 (FERM
BP−5280)、JE−8D4 (FERM BP−5281)が産生するCpr
o−2に対するIgG抗体を、それぞれmAb 7E3、mAb 7E9、
mAb 8D4と称する。
【0018】なお、一般に、宿主細胞中で翻訳される蛋
白質で、通常は細胞外に分泌されないものにおいては、
その細胞内蛋白質に対する免疫獲得はなされず、従っ
て、それに対する抗体も存在しないものである。しかし
ながら、これらHCV由来の非構造蛋白質は、ウイルスの
宿主細胞における新たな産生に伴い、宿主細胞が死滅又
は損傷を受ける際、細胞外に出るため、これら非自己蛋
白質に対する免疫獲得が起こる。現にNS4蛋白質に対す
るヒト抗体、即ちC100-3の抗原ペプチドにより検出され
る抗体は知られている。この点を考慮すると、これまで
報告はなされていないが、ヒトがHCVに罹患した際に
は、NS4蛋白質に対する抗体と同様に、NS3蛋白質に対す
る抗体、特にCpro-2に対する抗体の産生がなされると推
察される。
【0019】このmAb 7E3、mAb 7E9、mAb 8D4の各抗体
と反応する抗原ペプチド上のエピトープを以下のように
決定した。疑似的な抗原ペプチドとして、市販されてい
るランダムペプチドライブラリー(商品名FliTRX Rando
m Peptide Display Library(Invitrogen))を利用し
て、各抗体と結合可能なアミノ酸配列複数種を選別し、
これら選別された疑似的な抗原ペプチドのアミノ酸配列
において共通する部分アミノ酸配列情報を抽出した。
【0020】前記ランダムペプチドライブラリーは、12
個のポリペプチドで構成されるランダムライブラリーを
大腸菌由来のThioredoxin蛋白質の活性部位に挿入した
改変蛋白質を、更に大腸菌べん毛を構成するFlagellin
蛋白質中の非本質的ドメイン(nonessential domain)
内に挿入した融合蛋白質としてべん毛の上に提示させた
ものである。この融合蛋白質において、12個のポリペプ
チドで構成されるランダムライブラリーは、当該融合蛋
白質自体を構成する他のドメインとは相互作用せず、別
の蛋白質とのみ相互作用し、分子間結合を形成すること
が可能な形態を取っている。特に、前記ライブラリーは
抗体との結合形成に適した形態をとっており、抗体のエ
ピトープ決定に利用されるべく設計されたものである
(Z. Lu etal., Bio/Technology Vol. 13, 366−372
(1995)を参照)。ランダム部分のレパートリーは1.77
× 108種類であり、抗体と反応するペプチド鎖は多種存
在している。そこで、これら多数のペプチド鎖の中から
前記モノクローナル抗体と反応するペプチドを選別した
後、そのアミノ酸配列を対比することにより、抗体との
結合に不可欠な部分アミノ酸配列を抽出することができ
る。
【0021】当該ランダムペプチドライブラリーは、前
記の融合蛋白質を既知のプラスミドに組込み、それを宿
主大腸菌に導入した組み換え菌ライブラリーとしたもの
であり、目的とする抗体をプレート上に吸着しておき、
その表面に該ライブラリーの組み換え菌の培養物を加
え、上記の鞭毛上に提示させた抗原ペプチドと抗体との
結合で固定された菌を残して、それ以外の大腸菌は洗い
流す。その後、固定されていた組み換え菌を、超音波洗
浄等の機械的な手段で鞭毛を切断して回収する。回収し
た組み換え菌を再度培養して、選別された組み換え菌の
集合を得る。
【0022】更に、この集合を用いて、同様の操作を数
度、通常更に4回繰り返すことにより、目的とする抗体
と結合能が一定水準以上の高さを持つ抗原ペプチドを融
合蛋白質として産生する菌のみを採取することができ
る。このクローン選択(パニング)操作で選別された菌
集合は、常法に準じて、寒天培地プレート上に播種・培
養してシングルコロニーを形成する菌株として、分離す
る。個々のクローン菌株は、更に別途培養して、それに
導入されているプラスミドを採り、該プラスミド中に組
み込まれているペプチド鎖をコードする塩基配列を、サ
ンガー法等を利用して解析する。なお、このペプチドラ
イブラリーにおいて、解析すべきペプチド鎖をコードす
る塩基配列は、図3に示す部分DNAの塩基配列となって
おり、図4及び以下に示す二種のプライマーを用いて塩
基配列の解析を行うことができる。
【0023】フォワードプライマー:5'-ATTCACCTGACTG
ACGAC-3'(配列番号5) リバースプライマー:5'-CCCTGATATTCGTCAGCG-3'(配列
番号6) 得られる各抗体と結合能を有するペプチド鎖をコードす
る塩基配列を、対応するアミノ酸配列に読み替え、これ
とCpro−2のアミノ酸配列とを対比させ、類似性の高い
部分配列を選び出す。通常、上記のクローン選択(パニ
ング)操作では複数種が選別され、それぞれ僅かにアミ
ノ酸配列が異なるペプチド鎖を発現している。それら複
数のアミノ酸配列との相同性を満たすものとして、Cpro
−2のアミノ酸配列中の特定の部分配列が選びだされ
る。即ち、各抗体に対して、その抗原となる部分アミノ
酸配列が決定される。
【0024】具体的には、上記のmAb 7E3、mAb 7E9、mA
b 8D4の各抗体について、クローン選択(パニング)操
作により図5〜7に示すペプチド鎖(配列番号7〜43)
が結合能を有するものとして選別される。
【0025】その対比より、mAb 7E3においてはアミノ
酸配列:Gly84-Trp85-Pro86に相当するペプチド部位
と、mAb 7E9においてはアミノ酸配列:Arg117-Arg118-A
rg119-Gly120(配列番号2)に相当するペプチド部位
と、mAb 8D4においてはアミノ酸配列:Asp79-Gln80-Asp
81-Leu82-Val83(配列番号3)に相当するペプチド部位
とそれぞれ結合することが見出される。従って、これら
mAb 7E3、mAb 7E9、mAb 8D4と同じ抗原特異性を有する
ヒト抗体がC型肝炎ウイルスに罹患した患者においても
存在すると考えられ、これらヒト抗体の検出には、前記
アミノ酸配列(I)〜(III)の何れかを含む少なくとも
12アミノ酸残基以上の鎖状ペプチドが抗原ペプチドと
して使用することができる。また、これらの抗原ペプチ
ドにおいては、抗体との結合に直接関与する部位にアミ
ノ酸配列(I)〜(III)のC型肝炎ウイルスに由来する
アミノ酸配列を持つので、高い反応性と選択性が達成で
きる。
【0026】加えて、アミノ酸配列(I)およびアミノ
酸配列(III)をともに含む、アミノ酸配列(IV)を含む
少なくとも12アミノ酸残基以上の鎖状ペプチド、即
ち、Asp79-Gln80-Asp81-Leu82-Val83-Gly84-Trp85-Pro
86(配列番号4)に相当するペプチド部位は、mAb 7E3
及びmAb 8D4に相当するヒト抗体の何れとも結合が可能
であるためより好ましいものとなる。なお、アミノ酸配
列(III)又はアミノ酸配列(IV)において、Xaaで示す第
二番目のアミノ酸は、天然に見出されるアミノ酸(例え
ば20種類のアミノ酸)であり、Gln、Arg、Leu、Ala、Se
r、Val、Asnを好ましく用いることができ、Gln、Arg、L
eu、Ala、Serがより好ましく、本来のGlnは一層好まし
い。
【0027】一方、本発明の抗原ペプチドにおいて必須
であるアミノ酸配列(I)〜(III)の両端に伸長され
るペプチド部分のアミノ酸配列は、C型肝炎ウイルス自
体のアミノ酸配列のみでなく、図5〜7に示すとおり幾
つかのアミノ酸配列に欠失、置換、付加等の変異を起こ
させたペプチドであっても抗体との結合能を維持するこ
とができる。更に、アミノ酸配列(IV)の両端に伸長さ
れるペプチド部分のアミノ酸配列に関しても、N末側に
は図7に示されるアミノ酸配列(III)のN末側、C末
側には図5に示されるアミノ酸配列(I)のC末側のア
ミノ酸配列を配することができる。なお、図5におい
て、斜字体はランダム領域の外側のアミノ酸配列である
ことを示す。
【0028】これらアミノ酸配列(I)〜(III)又はア
ミノ酸配列(IV)のうちの何れかを含む鎖状ペプチド
は、少なくとも12アミノ酸残基以上であり、一般に5
0アミノ酸残基以下、好ましくは40アミノ酸残基以
下、特に30〜40アミノ酸残基程度とするとよい。即
ち、抗体との反応性を与えるアミノ酸配列(I)〜(II
I)又はアミノ酸配列(IV)の配列を中央に配し、これを
含む12アミノ酸残基からなる必須部分の両端に凡そ1
0〜15アミノ酸残基のペプチド鎖をそれぞれ伸長した
ものとすると、この余剰の部分ペプチド鎖は、当該抗原
ペプチドを支持体、例えばプレート上に固定化する際に
好適な役割を果たすものとなる。なお、前記の12アミ
ノ酸残基からなる必須部分の両端に伸長するペプチド部
分のアミノ酸配列は、支持体上への固定化に利するもの
を適宜選択すればよい。具体的には、従来より抗体検査
用に用いられている抗原ペプチドにおいて、そのエピト
ープ配列以外のアミノ酸配列を転用することができる。
或いは、Cpro−2のアミノ酸配列中、これらアミノ酸配
列(I)〜(III)又はアミノ酸配列(IV)に対応する部
位に隣接するアミノ酸配列をそのまま利用してもよい。
【0029】本発明の抗原ペプチドは、一般に50アミ
ノ酸残基以下、特に30〜40アミノ酸残基程度のもの
であるので、公知の固相ペプチド合成法を適用して、化
学的に合成するとよい。これら合成されたペプチドは、
逆相液体クロマトグラフィー等で精製することが可能で
ある。なお、前記のアミノ酸配列(I)〜(III)又はア
ミノ酸配列(IV)を当該ペプチド断片の中央に配した場
合、多少のペプチド鎖長に違いのある副生成物も、その
抗原ペプチドとしての反応性に差違はないので、純粋に
精製されたペプチドのほか、部分的に精製されたペプチ
ドであってもよい。
【0030】本発明の抗原ペプチドを含む抗体検査薬
は、通常、血清診断法の診断薬として用いられるが、そ
の際採用される免疫学的検出方法に応じて種々の診断薬
に設計することができる。検出法として、一元平板免疫
拡散法、免疫電気泳動法、免疫粘着血球凝集反応法、補
体結合反応法等を用いる場合、本発明の抗原ペプチドは
そのまま使用し、個々の検査法に常用される形態の検査
薬に調製するとよい。
【0031】一例として、一元平板免疫拡散法において
は、寒天、アガロース、ポリアクリルアミド等の支持体
を適宜選択し、これを緩衝液に溶解し、抗原ペプチドの
所定量を添加混合し、得られる液をガラス板あるいはプ
ラスチック容器内に平坦に流して固化させ、固化ゲル平
板に調製する。その後適宜被検血清注入用の孔を穿ち利
用する。
【0032】血球凝集反応法に適用する際には、抗原ペ
プチドを核となる微粒子に結合させる。微粒子として
は、哺乳類又は鳥類の血球が利用されるが、その他、ポ
リスチレンラテックス、ポリエステルラッテクス、ベン
トナイト、ガラスビーズ等の数μm径の粒子を用いるこ
ともある。当該粒子上への結合は、粒子に応じて、例え
ば、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、タンニン
酸、ビスジアドダイズベンチジン等の試薬から適するも
のを選択するとよい。
【0033】また、放射性免疫測定法(RIA)、酵素抗
体法(ELISA)等に利用する場合、抗原ペプチドを適当
な固相表面に結合させる。固相としては、汎用されるマ
イクロプレート、チューブ、ビーズ、磁性ビーズなどが
利用できる。
【0034】本発明の抗原ペプチドに対して結合した抗
体は、それぞれの測定法に応じて、常用の手段で検出さ
れ、検査薬は、これら常用の検出用試薬類と併せて、キ
ット化することができる。また、他のC型肝炎ウイルス
の抗体検査用の抗原と組み合わせ、複合化した検査薬と
して用いてもよい。また、上記のアミノ酸配列(I)〜
(III)の何れかを含む抗原ペプチドを二種以上組み合
わせて用いることもできる。即ち、抗原ペプチドが異な
るのみで、その他検査薬に含めるべき試薬等、調製方法
等は、従来のこの種の抗体検査薬に類する構成とすると
よい。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明の抗原ペプチド及
びその反応性についてさらに具体的に説明する。但し、
本発明はこれら実施例にその技術的範囲が限定されるも
のではない。
【0036】(実施例1)既に、本発明者らは、HCV
由来のプロテアーゼCpro−2と結合し、その酵素活性を
阻害する抗体が存在することを確認している(特開平9-
206076号公報を参照)。具体的には、ハイブリドーマ細
胞株、JE−7E3 (FERM BP−5279)、JE−7E9 (FERM BP
−5280)、JE−8D4 (FERM BP−5281)が産生するCpro
−2に対するIgG抗体(それぞれ、mAb 7E3、mAb 7E9、m
Ab 8D4と称する)は、Cpro−2の酵素活性発現に不可欠
な部分アミノ酸配列中に、当該抗体に対するエピトープ
となるアミノ酸配列を有していると推察した。
【0037】この三種の抗体のエピトープ配列を特定す
る目的で、連続した12個のアミノ酸がランダムな配列
をとっている、市販のランダムペプチドライブラリー
(商品名FliTRX Random Peptide Display Library (In
vitrogen))を利用して、それぞれの抗体と結合能を有
するペプチド鎖のアミノ酸配列を選別した。該ランダム
ペプチドライブラリーは、12個のポリペプチドで構成さ
れるランダムライブラリーを大腸菌由来のThioredoxin
蛋白質の活性部位に挿入した改変蛋白質を、更に大腸菌
べん毛を構成するFlagellin蛋白質中の非本質ドメイン
(nonessential domain)内に挿入した融合蛋白質とし
てべん毛の上に提示させたものである(図11)。この融合
蛋白質において、12個のポリペプチドで構成されるラン
ダムライブラリーは、当該融合蛋白質自体を構成する他
のドメインとは相互作用せず、別の蛋白質とのみ相互作
用し、分子間結合を形成することが可能な形態を取って
いる。特に、上記ランダムライブラリーは、抗体との結
合形成に適した形態をとっており、抗体のエピトープ決
定に利用されるべく設計されたものである(Z. Lu et a
l., Bio/Technology Vol. 13, 366−372 (1995)を参
照)。
【0038】ハイブリドーマ細胞株であるJE−7E3 (FE
RM BP−5279)、JE−7E9 (FERM BP−5280)、JE−8D4
(FERM BP−5281)が産生するCpro−2に対するIgG抗体
(それぞれmAb 7E3、mAb 7E9、mAb 8D4)は、常法に従
いそれぞれのハイブリドーマ細胞株を培養し、その培養
物から単離したものを用いた(特開平9-206076号を参
照)。
【0039】各マウスモノクローナル抗体と結合するペ
プチドを発現する菌株の選別、およびそのペプチド鎖の
アミノ酸配列の決定は、前記ランダムペプチドライブラ
リーのキットに添付される説明書及び文献(Z. Lu et a
l., Bio/Technology Vol. 13, 366−372 (1995))を
参照し、その標準的な手順に準じておこなった。実際に
用いた手順の概要を次に説明する。
【0040】操作手順 1.培養液の調製 以下の操作で用いる各種培養液等は、キット添付の説明
書に従い、それぞれ下記の表2〜4に示す組成に調製し
た。
【0041】10× M9 塩溶液(表2)
【0042】
【表2】
【0043】IMC 培地(表3)
【0044】
【表3】
【0045】RM培地(表4)
【0046】
【表4】
【0047】2.FliTrxライブラリー(種菌)の培養 キット添付のライブラリー(種菌)をIMC 培地 50 mlに
植え継ぎ、25℃で攪拌しつつ終夜(約15時間)培養
した。培養液から極少量のサンプルを採取し、その60
0nmでの吸光度OD600を測定し、その値から、1 OD600=
約1×109 個(cells)の換算をし、大腸菌数を推定した。
1×1010個の大腸菌を含む培養液(通常2〜3ml)を
採り、100μg/mlのトリプトファンを含むIMC 培地 50 m
lに希釈後、攪拌しつつ25℃で6時間培養し、この大
腸菌の鞭毛にペプチドライブラリーを発現させた。
【0048】3.抗体に結合するクローンの選別(パニ
ング操作) パニングは、下記の二種類の手法を用いた。 (1) プレートを用いたパニング 直径60mmのプレート(Falcon 3002)に、20μgの抗体を含
む水溶液 (1ml)を加え、室温に一時間置いて抗体をプレ
ート表面に吸着させた。抗体を含む水溶液を取り除き、
5 mlの滅菌水ですすいだのち、7 mlのブロッキング溶液
(IMC 培地, 1%脱脂粉乳, 150mM NaCl, 0.4%α-メチル
マンノシド, 100μg/mlアンピシリン)を加えて静かに撹
拌後、室温に一時間置いた。
【0049】次に、上に述べたトリプトファンを含む培
養液で6時間培養した大腸菌培養液(50 ml)に、0.5g脱
脂粉乳, 1.5ml の 5M NaCl, 2.5ml の滅菌された20% α
-メチルマンノシドを加えたのち、この液7 mlを抗体が
固相化されたプレートに加えた。静かに撹拌し、室温に
一時間静置後、大腸菌培養液を捨てた。プレート表面に
吸着している抗体に結合していない大腸菌を取り除くた
めに、プレートを7 mlの洗浄溶液 ( IMC培地, 0.4%α-
メチルマンノシド)で3回洗った。
【0050】最後に洗浄溶液を除いた後(微量の溶液を
残した状態で)、プレートに残っている大腸菌を回収す
るため、抗体に結合した鞭毛を引きちぎる目的で、激し
くボルテックス(超音波洗浄)をかけた。その後、10 m
lのIMC 培地を加えて、剥離した大腸菌を回収、フラス
コに移し、25℃で終夜培養した。
【0051】得られた第一次選別を施した大腸菌の培養
液について、再び1×1010個の大腸菌を含む培養液(通
常2〜3ml)を採り、100μg/mlのトリプトファンを
含むIMC 培地 50 mlに希釈後、攪拌しつつ25℃で6時
間培養し、この大腸菌の鞭毛にペプチドライブラリーを
発現させた。上で述べた一連の操作(パニング)を施し
第二次選別を行った。
【0052】更に、同様の操作を3回施し、計5段階の
選別を繰り返した後、抗体との結合能の高い第五次選別
を経た大腸菌複数を得た。なお、各菌株クローンの分離
は、下に述べる「4.ポジティブクローンの分離」に記
載の手法を用いた。
【0053】(2) マグネティックビーズ(マグネテ
ィックセルソーター)を用いたパニング上述のトリプト
ファンを含む培養液で6時間培養した大腸菌 8mlをマイ
クロチューブに取り、遠心(4,000 rpm, 3min)して大腸
菌を回収後、0.8 mlの洗浄バッファー(IMC培地, 150 mM
NaCl, 0.2mg/ml BSA, 0.4% α-メチルマンノシド)で2
度洗い、最後に0.5mlの洗浄バッファーで懸濁した。マ
ウスモノクローナル抗体20μgを加えて、静かにピペッ
トで撹拌後、30分間室温に静置した。遠心して大腸菌を
回収、洗浄バッファー (0.8ml)中への懸濁を2回繰り返
して、余分の抗体を取り除いた。その後、回収した大腸
菌を160mlの洗浄バッファーに懸濁した。
【0054】次いで、回収した大腸菌から、目的の抗体
と結合している大腸菌を磁気細胞分離法(S. Miltenyi
et al., Cytometry 11, 231−238 (1990)を参照)を適
用して分離した。なお、磁気細胞分離システムは、Milt
enyi Biotec GmbH (BergischGladbach, Germany)製のも
のを使用した。
【0055】前記の大腸菌懸濁液にヤギ抗マウス免疫グ
ロブリン(goat-anti-mouse immunoglobulin )G(H+L) F
(ab')2が共有結合したマグネティックビーズ(Indirect
Microbeads Goat-anti-mouse-IgG, Miltenyi Biotec, G
ermany) 40mlを加えて静かに撹拌した。冷蔵庫中(約8
℃)で15分間静置後、遠心して大腸菌を回収し、余分の
ビーズを取り除き、0.5mlの洗浄バッファーに懸濁し
た。この大腸菌懸濁液を、強磁場中にセットされ、3ml
の洗浄バッファーで平衡化した分離カラム(Separation
Column, type LS+)上にアプライし、3mlの洗浄バッファ
ーで3回洗って、ビーズが結合していない大腸菌を洗い
流した。分離カラムを磁場中からはずした後、5mlのIMC
培地を加えて目的の大腸菌を滅菌済みのフラスコ(100m
l)中に回収した。IMC 培地を5ml加えて培養液を10mlと
し、25℃で終夜培養した。
【0056】得られた第一次選別を施した大腸菌の培養
液について、再び1×1010個の大腸菌を含む培養液(通
常2〜3ml)を採り、100μg/mlのトリプトファンを
含むIMC 培地 50 mlに希釈後、攪拌しつつ25℃で6時
間培養し、この大腸菌の鞭毛にペプチドライブラリーを
発現させた。上で述べた一連の操作(パニング)を施し
第二次選別を行った。なお、この2回目のパニング操作
では、最初の大腸菌量とターゲット抗体の量を半分にし
た。
【0057】この第二次選別の結果、抗体との結合能の
高い大腸菌複数をえた。なお、各菌株クローンの分離
は、下に述べる「4.ポジティブクローンの分離」に記
載の手法を用いた。
【0058】4.ポジティブクローンの分離 上記したパニングの終了した大腸菌を1.5%寒天を含むR
M培地に広げて、30℃で終夜(16〜24時間)培養後、シン
グルコロニーを拾い、2mlのRM培地中に植えたのち、30
℃で16〜24時間、撹拌培養した。この大腸菌0.1mlを、1
00μg/mlのトリプトファンを含む5mlのIMC 培地に希釈
後、37℃で8または16時間撹拌培養してペプチドライブ
ラリーを発現させた。終夜培養した残りの大腸菌は、最
終濃度が20%になるようにグリセロールを添加後、-70℃
で保存した。
【0059】5.ウェスタンブロッティングによるポジ
ティブクローンの確認 この分離で得られたクローンについて、上記のペプチド
ライブラリー発現を行ったのち、実際に目的とする抗体
と結合するペプチド鎖を有するものであることを確認し
た。即ち、大腸菌の鞭毛を構成する蛋白質(フランジュ
リン)に融合されているチオレドキシン中に当該ペプチ
ドライブラリーは挿入されているはずである。そこで、
チオレドキシン自体に対するマウス抗体と目的とする抗
体の双方を用いて、ウェスタンブロッティング法によ
り、目的とする抗体と結合するペプチド鎖が挿入された
フランジュリン蛋白質の確認を行った。
【0060】前記ペプチドライブラリー発現を行った大
腸菌の培養液4mlを回収して、すぐに50mlのSDS-サンプ
ルバッファー (0.125M Tris-HCl, pH 6.8, 20%グリセロ
ール, 0.4% SDS, 0.01% ブロモフェノールブルー)を加
えて懸濁した。超音波をかけて高分子DNAを破壊して溶
液の粘度を下げ、95℃で3分間インキュベートした。遠
心(15,000rpm, 10min)して不溶物を取り除き、SDS-PAGE
用のサンプルとした。12.5%のポリアクリルアミドゲル
で電気泳動後、市販のPVDF膜(Trans-Blot トランスファ
ー培地 0.2mm, Bio-Rad Laboratories)にブロッティン
グした。
【0061】上記の処理を施したことにより、抗原ペプ
チドと目的の抗体との結合が弱くなる、あるいは、該抗
原ペプチドが挿入されているチオレドキシン蛋白質とチ
オレドキシン自体に対する抗体との結合が弱くなること
も考えられたため、これら一次抗体との結合は、4℃で
一晩行った。ウェスタンブロッティングにおけるバンド
検出には、市販の試薬を用い、標識酵素法を適用した。
二次抗体は、ビオチン化ヤギ抗マウス IgG (Life Tec
h.)を用い、このビオチン化二次抗体に、標識酵素とし
てストレプトアビジン-パーオキシダーゼコンジュゲー
ト (Tago, Inc.)を結合させたのち、DAB Peroxidase Su
bstrate Tablet Set (Sigma)を発色基質として、バンド
を検出した。
【0062】チオレドキシン自体に対するマウス抗体及
び目的とする抗体の双方と強い結合が確認されたポジテ
ィブクローンにおいては、このペプチドライブラリーに
おいて挿入されている12アミノ酸残基のペプチド鎖部
分に目的とする抗体と結合が可能なエピトープが存在す
ることが確認された(図8)。図8において、mAb8D4に
結合する大腸菌クローン(クローン#35,38,53,121)の
溶解液について電気泳動を行った結果をそれぞれレーン
1、2、3、4に、パニングしなかったものの溶解液に
ついて電気泳動を行った結果をレーン5に示す(図8
(A))。
【0063】また、得られたバンドをPVDF膜上にブロッ
トし、抗チオレドキシンモノクローナル抗体をプローブ
としてウエスタンブロッティングを行った結果を図8(B)
に、モノクローナル抗体8D4をプローブとして行った結
果を図8(C)に示す。各レーンの試料は前記と同様であ
る。
【0064】6.ポジティブクローンの抗原性ペプチド
鎖のアミノ酸配列の同定 上記のウェスタンブロッティング法により確認を行った
ポジティブクローンについて、挿入されている12アミ
ノ酸残基のペプチド鎖部分及びそれに近接する領域、即
ち、図3に示す組み換え遺伝子領域にコードされるアミ
ノ酸配列を次の手順で同定した。
【0065】用いたペプチドライブラリーは、図11に示
すとおりプラスミドpFliTrx(Invitrogen)を用いて組
み換えられたものである。従って、各クローンからこの
プラスミドpFliTrxをそれぞれ採取して、図3に示す既
知の塩基配列中においてランダムペプチドコーディング
領域の塩基配列を同定し、それによりコードされるアミ
ノ酸配列として特定した。
【0066】上記のポジティブクローン確認が終了し、
終夜培養した大腸菌は、グリセロール(終濃度が20%)
を加えて、-70℃に保存した。その一部の大腸菌を用い
て、RM寒天(RM 培地, 1.5% Bacto Agar)プレート上に広
げて、30℃で20〜30時間培養して、シングルコロニーを
分離した。30個のコロニーを拾ってプラスミドを調製し
た。あるいは、プラスミドの収率が非常に悪い場合に
は、25mlのRM培地で培養した大腸菌を市販のキット(Qu
iagen tip-20)を使ってプラスミドの調製を行うこと
で、DNAシークエンス可能なプラスミドを得ることがで
きた。
【0067】DNAシークエンスは、[α-32P]dCTPを用い
るときは、Sequenase version 2 DNASequencing Kit (A
mersham)を、自動DNAシークエンサー用には、AutoCycle
DNASequencing Kit (Pharmacia)と5'末端にFITCラベル
したプライマーを使用した。両方法とも、用いたプライ
マーは、このランダムペプチドライブラリーのキットに
おいて指定されているFliTrx (5'-ATG TAC TCA AAG CGG
ACG GGG CGA-3')(配列番号44)及びRSR (5'-TTG CCC
TGA TAT TCG TCA GCG-3') (配列番号45)の二種のプラ
イマーである。
【0068】+鎖、−鎖ともDNAの塩基配列を決定し、
その結果が一致することを確認した。前記の二種のプラ
イマーは、図4に示す位置に当たる。この領域において
既知である塩基配列とDNAシークエンスの結果得られた
塩基配列とを対比させて、発現しているペプチド鎖のア
ミノ酸をコードする塩基配列を導き出した。すなわち、
図3に示す塩基配列と個々のクローンにおいて解明され
た塩基配列とを重ね合わせると、該ペプチドをコードす
る36bpの塩基配列部分が特定でき、その36bpの塩基配列
から翻訳されるアミノ酸配列が判明する。
【0069】本実施例では、mAb 7E9抗体及びmAb 8D4抗
体についてはプレートを用いたパニング法を適用し、mA
b 7E3抗体についてはマグネティックビーズ(マグネティ
ックセルソーター)を用いたパニング法を適用した。各
抗体について、上記の手順で選別されたポジティブクロ
ーンについて、挿入されている12アミノ酸残基のペプ
チド鎖部分、及びそれに近接する領域のアミノ酸配列を
同定した。
【0070】その結果の一例を図5〜7に示す。各抗体
について、それと結合する12アミノ酸残基のペプチド
鎖部分において相同性を有する部分を対応させたとこ
ろ、図5〜7において枠で囲まれた部分配列が高い相同
性を有することが判った。これらmAb 7E9抗体、mAb 8D4
抗体、mAb 7E3抗体は何れも、融合型のCpro−2蛋白質
を免疫抗原として作成され、且つCpro−2と結合するも
のであるので、図5〜7に示す相同性の高い部分配列に
対応するアミノ酸配列がCpro−2のアミノ酸配列中に見
出されるはずである。この予測どおり、Cpro−2のアミ
ノ酸配列中にはこれらのポジティブクローンの相同性の
高い部分配列に対応する配列が見出された(図5〜
7)。
【0071】即ち、mAb 7E3抗体に対しては、Gly84-Trp
85-Pro86が、mAb 7E9抗体に対しては、Arg117-Arg118-A
rg119-Gly120が、mAb 8D4抗体に対しては、Asp79-Gln80
-Asp81-Leu82-Val83が対応しており、これらが各抗体の
エピトープに含まれると結論された。
【0072】なお、図5〜7に示すとおり、上記のCpro
−2のアミノ酸配列中の部分配列と僅かに異なる配列に
おいても、用いた抗体との結合能を持っている。しかし
ながら、何れのアミノ酸が異なるかにより、結合能に差
違がみらる。例えば、mAb 8D4抗体に対するウェスタン
ブロッティング結果(図8)に示されるように、Asp79-
Gln80-Asp81-Leu82-Val83と類似する3種の部分アミノ
酸配列の比較において、Asp-Xaa-Asp-Leu-Valの配列を
含むクローン#35(レーン1)及びクローン#121
(レーン4)は高い結合能を示すが、アミノ酸配列がAs
p-Gln-Asp-Leu-Valの配列と二つ異なるクローン#38
(レーン2)及びクローン#53(レーン3)は、結合
能がやや劣ると推定される。
【0073】このような結合能の対比を行った結果、各
抗体に対した高い結合能を保持するためには、mAb 7E3
抗体に対しては、Gly84-Trp85-Pro86と同じアミノ酸配
列が、mAb 7E9抗体に対しては、Arg117-Arg118-Arg119-
Gly120と同じアミノ酸配列(配列番号2)が、mAb 8D4
抗体に対しては、Asp79-Gln80-Asp81-Leu82-Val83と同
一又は類似のAsp-Xaa-Asp-Leu-Valの配列(配列番号4
6)が、それぞれ好ましいものであることが判明した。
【0074】これらのエピトープとなる部分配列が、C
型肝炎由来のプロテアーゼCpro−2分子の如何なる位置
に存在するかという点については、異なるC型肝炎ウイ
ルス株であるHCV strain BK株の該プロテアーゼCpro−
2分子の結晶構造解析結果(R. A. Love et al., Cell
87, 331−342 (1996)を参照)を参考にして、その三次
元的な位置を図示した。
【0075】その結果を図9に示す。図9は、1文字表
記されたアミノ酸により示された、触媒作用に関与する
三つの残基(His57,Asp81,Ser139)を含め、当該蛋白質の
活性部位を示したものである。2次構造を形成している
部分、具体的にはβ鎖、αヘリックス、トリプシン様バ
レル構造中のβ鎖(A1-F1)については、リボン表示で
示している。触媒中心の三つのアミノ酸残基(His57,Asp
81,Ser139)はその側鎖構造で示されている。図9におい
て、具体的には、mAb 7E3抗体とmAb 8D4抗体のエピトー
プ位置は、このプロテアーゼの活性中心に位置するAsp
81とその隣接する部分であるが、mAb7E9抗体のエピトー
プ位置は、この活性中心ではなく、プロテアーゼ蛋白質
表面に位置することが判る。
【0076】また、HCV BK NS3Pのアミノ酸配列と他の
セリンプロテアーゼのアミノ酸配列との間で、これら蛋
白質の結晶構造の重ね合わせに基づいて作成した対応関
係を図10に示す。下線部はβ鎖を構成する残基であ
る。すべての配列中、各β鎖の一般的な位置は点線の矢
印(----→)で示す。これらの鎖のラベリングは、HCV
プロテアーゼにのみ存在する余分のN末端のβ鎖(A0-D
0)を除いて慣行に従った。触媒作用に関与する三つの
アミノ酸残基は、頭部のアステリスク(*)により記さ
れている。示されていない過剰のアミノ酸残基はかっこ
内にそのアミノ酸数が表示されている。
【0077】タンパク質の略語は以下の通りである。 SVCP:Sindbis virus core protein; ALP:α-lytic pro
teinase; ELA: porcine elastase; HRV14: human rhin
ovirus type 14 3C proteinase; HCVBK: hepatitis C v
irus, BK strain NS3 proteinase
【0078】アミノ酸番号は、HCVBK(上段)又はELA(下
段)について付されている。
【0079】図10に示すとおり、前記HCV strain BK
株の該プロテアーゼCpro−2のアミノ酸配列において、
mAb 7E3抗体に対しては、Gly84-Trp85-Pro86と類似する
Gly-Trp-Glnが、mAb 7E9抗体に対しては、Arg117-Arg
118-Arg119-Gly120と同じアミノ酸配列が、mAb 8D4抗体
に対しては、Asp79-Gln80-Asp81-Leu82-Val83と同じ配
列が存在している。
【0080】即ち、このHCV strain BK株においても、m
Ab 7E3抗体、mAb 7E9抗体、mAb 8D4抗体に対応するヒト
抗体が存在することが予想される。以上の点を考える
と、mAb 7E3抗体、mAb 7E9抗体、mAb 8D4抗体はHCV−2J
株(N. Kato et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87,
9524−9528 (1990) を参照)由来の免疫抗原を用いて
いるが、これらの抗体のエピトープはウイルス株を超え
て保存されるものであり、本発明の抗原ペプチドは、広
い範囲のC型肝炎ウイルス株に対して、有効な検査薬と
なることが判る。
【0081】本発明の抗原ペプチドは、C型肝炎ウイル
ス由来のプロテアーゼCpro−2分子中、ウイルス株の種
類を超えて相同性の極めて高いアミノ酸配列、すなわち
Gly84-Trp85-Pro86に相当するアミノ酸配列(I):Gly
-Trp-Pro、Arg117-Arg118-Arg119-Gly120と同じアミノ
酸配列(II):Arg-Arg-Arg-Gly、Asp79-Gln80-Asp81-L
eu82-Val83に相当するアミノ酸配列(III):Asp-Xaa-A
sp-Leu-Val(配列番号46)、あるいはAsp79-Gln80-Asp
81-Leu82-Val83-Gly84-Trp85-Pro86に相当するアミノ酸
配列(IV):Asp-Xaa-Asp-Leu-Val-Gly-Trp-Pro(配列
番号47)をエピトープに不可欠なアミノ酸配列として含
むものであり、広い範囲のC型肝炎ウイルス株に対し
て、当該プロテアーゼCpro−2に対する抗体の検出に利
用できる。特に、アミノ酸配列(III)及び/又はアミ
ノ酸配列(IV)を含む抗原ペプチドは、当該プロテアー
ゼCpro−2の酵素活性点に位置するエピトープに相当す
るものであり、C型肝炎ウイルスに対する抗体に対して
特異性の高いものとなる利点を有する。これら本発明の
抗原ペプチドを利用する抗体検査薬は、従来の抗原ポリ
ペプチドc-7、c33c等とは同じC型肝炎ウイルスのNS3
領域でも互いに異なる部分を利用するもので、互いに補
完しあうものとなり、この両者を複合した検査薬はより
検査の確度を向上させる効果を持つ。
【0082】
【発明の効果】本発明により、HCV由来のプロテアー
ゼに対する抗体に対する抗原ペプチド及び該抗原ペプチ
ドを含む抗体検査薬が提供される。
【0083】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1893 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: cDNA to Genomic RNA 起源 生物名:C型肝炎ウイルス 株名:HCV−J 配列の特徴 特徴を表わす記号:CDS 存在位置:1..1893 配列 GCG CCT ATC ACG GCC TAT TCC CAA CAA ACG CGG GGC CTG CTT GGC TGT 48 Ala Pro Ile Thr Ala Tyr Ser Gln Gln Thr Arg Gly Leu Leu Gly Cys 1 5 10 15 ATC ATC ACT AGC CTC ACA GGT CGG GAC AAG AAC CAG GTC GAT GGG GAG 96 Ile Ile Thr Ser Leu Thr Gly Arg Asp Lys Asn Gln Val Asp Gly Glu 20 25 30 GTT CAG GTG CTC TCC ACC GCA ACG CAA TCT TTC CTG GCG ACC TGC GTC 144 Val Gln Val Leu Ser Thr Ala Thr Gln Ser Phe Leu Ala Thr Cys Val 35 40 45 AAT GGC GTG TGT TGG ACC GTC TAC CAT GGT GCC GGC TCG AAG ACC CTG 192 Asn Gly Val Cys Trp Thr Val Tyr His Gly Ala Gly Ser Lys Thr Leu 50 55 60 GCC GGC CCG AAG GGT CCA ATC ACC CAA ATG TAC ACC AAT GTA GAC CAG 240 Ala Gly Pro Lys Gly Pro Ile Thr Gln Met Tyr Thr Asn Val Asp Gln 65 70 75 80 GAC CTC GTC GGC TGG CCG GCG CCC CCC GGG GCG CGC TCC ATG ACA CCG 288 Asp Leu Val Gly Trp Pro Ala Pro Pro Gly Ala Arg Ser Met Thr Pro 85 90 95 TGC ACC TGC GGC AGC TCG GAC CTT TAC TTG GTC ACG AGG CAT GCC GAT 336 Cys Thr Cys Gly Ser Ser Asp Leu Tyr Leu Val Thr Arg His Ala Asp 100 105 110 GTC ATT CCG GTG CGC CGG CGA GGC GAC AGC AGG GGG AGT CTA CTC TCC 384 Val Ile Pro Val Arg Arg Arg Gly Asp Ser Arg Gly Ser Leu Leu Ser 115 120 125 CCT AGG CCC GTC TCC TAC CTG AAG GGC TCC TCG GGT GGA CCA CTG CTT 432 Pro Arg Pro Val Ser Tyr Leu Lys Gly Ser Ser Gly Gly Pro Leu Leu 130 135 140 TGC CCT TCG GGG CAC GTT GTA GGC ATC TTC CGG GCT GCT GTG TGC ACC 480 Cys Pro Ser Gly His Val Val Gly Ile Phe Arg Ala Ala Val Cys Thr 145 150 155 160 CGG GGG GTT GCG AAG GCG GTG GAC TTC ATA CCC GTT GAG TCT ATG GAA 528 Arg Gly Val Ala Lys Ala Val Asp Phe Ile Pro Val Glu Ser Met Glu 165 170 175 ACT ACC ATG CGG TCT CCG GTC TTC ACA GAC AAC TCA TCC CCT CCG GCC 576 Thr Thr Met Arg Ser Pro Val Phe Thr Asp Asn Ser Ser Pro Pro Ala 180 185 190 GTA CCG CAA ACA TTC CAA GTG GCA CAT TTA CAC GCT CCC ACT GGC AGC 624 Val Pro Gln Thr Phe Gln Val Ala His Leu His Ala Pro Thr Gly Ser 195 200 205 GGC AAG AGC ACC AAA GTG CCG GCT GCA TAT GCA GCC CAA GGG TAC AAG 672 Gly Lys Ser Thr Lys Val Pro Ala Ala Tyr Ala Ala Gln Gly Tyr Lys 210 215 220 GTG CTC GTC CTA AAC CCG TCC GTT GCT GCC ACA TTG GGC TTT GGA GCG 720 Val Leu Val Leu Asn Pro Ser Val Ala Ala Thr Leu Gly Phe Gly Ala 225 230 235 240 TAT ATG TCC AAG GCA CAT GGC ATC GAG CCT AAC ATC AGA ACT GGG GTA 768 Tyr Met Ser Lys Ala His Gly Ile Glu Pro Asn Ile Arg Thr Gly Val 245 250 255 AGG ACC ATC ACC ACG GGC GGC CCC ATC ACG TAC TCC ACC TAT GGC AAG 816 Arg Thr Ile Thr Thr Gly Gly Pro Ile Thr Tyr Ser Thr Tyr Gly Lys 260 265 270 TTC CTT GCC GAC GGT GGA TGC TCC GGG GGC GCC TAT GAC ATC ATA ATA 864 Phe Leu Ala Asp Gly Gly Cys Ser Gly Gly Ala Tyr Asp Ile Ile Ile 275 280 285 TGT GAC GAA TGC CAC TCA ACT GAC TGG ACA ACC ATC TTG GGC ATC GGC 912 Cys Asp Glu Cys His Ser Thr Asp Trp Thr Thr Ile Leu Gly Ile Gly 290 295 300 ACA GTC CTG GAT CAG GCA GAG ACG GCT GGA GCG CGG CTC GTC GTG CTC 960 Thr Val Leu Asp Gln Ala Glu Thr Ala Gly Ala Arg Leu Val Val Leu 305 310 315 320 GCC ACC GCC ACG CCT CCG GGA TCG ATC ACC GTG CCA CAC CCC AAC ATC 1008 Ala Thr Ala Thr Pro Pro Gly Ser Ile Thr Val Pro His Pro Asn Ile 325 330 335 GAG GAA GTG GCC CTG TCC AAC ACT GGG GAG ATT CCC TTC TAT GGC AAA 1056 Glu Glu Val Ala Leu Ser Asn Thr Gly Glu Ile Pro Phe Tyr Gly Lys 340 345 350 GCC ATC CCC ATT GAG GCC ATC AAG GGG GGA AGG CAT CTC ATC TTC TGC 1104 Ala Ile Pro Ile Glu Ala Ile Lys Gly Gly Arg His Leu Ile Phe Cys 355 360 365 CAT TCC AAG AAG AAG TGT GAC GAG CTC GCC GCA AAG CTG ACA GGC CTC 1152 His Ser Lys Lys Lys Cys Asp Glu Leu Ala Ala Lys Leu Thr Gly Leu 370 375 380 GGA CTC AAT GCT GTA GCG TAT TAC CGG GGT CTC GAT GTG TCC GTC ATA 1200 Gly Leu Asn Ala Val Ala Tyr Tyr Arg Gly Leu Asp Val Ser Val Ile 385 390 395 400 CCG ACT AGC GGA GAC GTC GTT GTC GTG GCA ACA GAC GCT CTA ATG ACG 1248 Pro Thr Ser Gly Asp Val Val Val Val Ala Thr Asp Ala Leu Met Thr 405 410 415 GGC TTT ACC GGC GAC TTT GAC TCA GTG ATC GAC TGC AAC ACA TGT GTC 1296 Gly Phe Thr Gly Asp Phe Asp Ser Val Ile Asp Cys Asn Thr Cys Val 420 425 430 ACC CAG ACA GTC GAT TTC AGC TTG GAT CCC ACC TTC ACC ATT GAG ACG 1344 Thr Gln Thr Val Asp Phe Ser Leu Asp Pro Thr Phe Thr Ile Glu Thr 435 440 445 ACA ACC GTG CCC CAA GAC GCG GTG TCG CGC TCG CAG CGG CGA GGT AGG 1392 Thr Thr Val Pro Gln Asp Ala Val Ser Arg Ser Gln Arg Arg Gly Arg 450 455 460 ACT GGC AGG GGC AGG AGT GGC ATC TAC AGG TTT GTG ACT CCA GGA GAA 1440 Thr Gly Arg Gly Arg Ser Gly Ile Tyr Arg Phe Val Thr Pro Gly Glu 465 470 475 480 CGG CCC TCA GGC ATG TTC GAC TCC TCG GTC CTG TGT GAG TGC TAT GAC 1488 Arg Pro Ser Gly Met Phe Asp Ser Ser Val Leu Cys Glu Cys Tyr Asp 485 490 495 GCA GGC TGC GCT TGG TAT GAG CTC ACG CCC GCT GAG ACT ACA GTC AGG 1536 Ala Gly Cys Ala Trp Tyr Glu Leu Thr Pro Ala Glu Thr Thr Val Arg 500 505 510 TTG CGG GCT TAC CTG AAT ACA CCA GGG TTG CCC GTC TGC CAG GAC CAT 1584 Leu Arg Ala Tyr Leu Asn Thr Pro Gly Leu Pro Val Cys Gln Asp His 515 520 525 CTG GAG TTC TGG GAA AGC GTC TTC ACA GGC CTC ACC CAC ATA GAT GCC 1632 Leu Glu Phe Trp Glu Ser Val Phe Thr Gly Leu Thr His Ile Asp Ala 530 535 540 CAC TTC CTG TCC CAA ACC AAG CAG GCA GGA GAC AAC TTC CCC TAC CTG 1680 His Phe Leu Ser Gln Thr Lys Gln Ala Gly Asp Asn Phe Pro Tyr Leu 545 550 555 560 GTG GCA TAC CAA GCC ACG GTG TGC GCC AGG GCT CAG GCT CCA CCT CCA 1728 Val Ala Tyr Gln Ala Thr Val Cys Ala Arg Ala Gln Ala Pro Pro Pro 565 570 575 TCG TGG GAT CAA ATG TGG AAG TGT CTC ATA CGG CTT AAA CCT ACG CTG 1776 Ser Trp Asp Gln Met Trp Lys Cys Leu Ile Arg Leu Lys Pro Thr Leu 580 585 590 CAC GGG CCA ACA CCC CTG CTG TAT AGG CTA GGA GCC GTT CAA AAT GAG 1824 His Gly Pro Thr Pro Leu Leu Tyr Arg Leu Gly Ala Val Gln Asn Glu 595 600 605 ATC ACC CTC ACA CAT CCC ATA ACC AAA TTC GTC ATG GCA TGC ATG TCG 1872 Ile Thr Leu Thr His Pro Ile Thr Lys Phe Val Met Ala Cys Met Ser 610 615 620 GCC GAC CTG GAG GTC GTC ACT 1893 Ala Asp Leu Glu Val Val Thr 625 630
【0084】配列番号:2 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Arg Arg Gly 1
【0085】配列番号:3 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Gln Asp Leu Val 1 5
【0086】配列番号:4 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Gln Asp Leu Val Gly Trp Pro 1 5
【0087】配列番号:5 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 ATTCACCTGA CTGACGAC 18
【0088】配列番号:6 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 CCCTGATATT CGTCAGCG 18
【0089】配列番号:7 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Asp Leu Val Gly Trp Pro Ala Pro Pro Gly Ala 1 5 10
【0090】配列番号:8 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Leu Gly Tyr Ala Trp Ala Arg His Gly Ala Ala Thr 1 5 10
【0091】配列番号:9 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド配列 Glu Ser Arg Gly Ser Glu Arg Gly Trp Arg Thr Gln 1 5 10
【0092】配列番号:10 配列の長さ: 16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ala His Cys Gly Trp Glu Tyr Leu Gly Trp Pro Ser Gly Leu Cys Leu 1 5 10 15
【0093】配列番号:11 配列の長さ: 16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Trp Cys Gly Pro Gly Trp Pro Leu Ile Leu Lys Asp Asp Met Lys Ala 1 5 10 15
【0094】配列番号:12 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド配列 Pro Asp Arg Arg Pro Gly Trp Arg Thr Pro Pro Arg 1 5 10
【0095】配列番号:13 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド配列 Val Pro Gly Trp Pro Gln Asp His Ser Arg Asp Asp 1 5 10
【0096】配列番号:14 配列の長さ: 15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Trp Cys Gly Pro Ala Trp Pro Ser Val Gly Ala Ser Cys Ser Ala Ser 1 5 10 15
【0097】配列番号:15 配列の長さ: 16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Trp Cys Gly Pro Gly Trp Pro Tyr Trp His Tyr Pro Pro Met Thr Asp 1 5 10 15
【0098】配列番号:16 配列の長さ: 16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Trp Cys Gly Pro Asn Gly Trp Pro Ser
Asn Gln Trp Ile Gln Tyr His 1 5
10 15
【0099】配列番号:17 配列の長さ: 16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Trp Cys Gly Pro Gly Trp Arg Thr Gly Ala Ala Arg His Leu Gly Ser 1 5 10 15
【0100】配列番号:18 配列の長さ: 16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ile Arg Arg Thr Val Gly Arg Gly Trp Pro Val Asp Gly Leu Cys Leu 1 5 10 15
【0101】配列番号:19 配列の長さ: 16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Trp Cys Gly Pro Gly Trp Ala Ser Gly Ser Thr Gln Met Leu Asp Ala 1 5 10 15
【0102】配列番号:20 配列の長さ: 16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Trp Cys Gly Pro Gly Trp Pro Gln Val Gly Gln Thr Gly Ile Pro Phe 1 5 10 15
【0103】配列番号:21 配列の長さ: 16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gly Met Ala Ser Leu Thr Pro Gly Trp Arg Ile Ala Gly Leu Cys Leu 1 5 10 15
【0104】配列番号:22 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド配列 Thr Glu Ser Ala Ala Ser Gly Trp Pro Gly Val Thr 1 5 10
【0105】配列番号:23 配列の長さ: 15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ala Asp Val Ile Pro Val Arg Arg Arg Gly Asp Ser Arg Gly Ser 1 5 10 15
【0106】配列番号:24 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド配列 Ser Gln Gly Gly Arg Thr Ser Pro Arg Arg Arg Glu 1 5 10
【0107】配列番号:25 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド配列 Thr Lys Met Gly Ile Gly Thr Arg Arg Gly Trp Ile 1 5 10
【0108】配列番号:26 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Gly Arg Arg Gly Leu Val Thr Phe Trp Leu Arg 1 5 10
【0109】配列番号:27 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Glu Val Ala Arg Arg Gly Gly Phe Trp Leu Leu Arg 1 5 10
【0110】配列番号:28 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Pro Arg Arg Arg Leu Gly Thr Leu Glu Tyr Ser Ala 1 5 10
【0111】配列番号:29 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド配列 Val Arg Leu Pro Phe Val Met Trp Arg Arg Ala Ile 1 5 10
【0112】配列番号:30 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Gly Gly Ser Pro Arg Glu Arg Met Gly Leu Thr 1 5 10
【0113】配列番号:31 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Leu Glu Asp Ala Arg Glu Arg Leu Glu Ser Ser Gly 1 5 10
【0114】配列番号:32 配列の長さ: 18 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Met Tyr Thr Asn Val Asp Gln Asp
Leu Val Gly Trp Pro Ala Pro 1 5
10 15 Pro Gly
【0115】配列番号:33 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gly Asn Leu Lys Ala Asp Gln Asp Leu Val Ala Gly 1 5 10
【0116】配列番号:34 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ala Glu Met Gln Lys Ala Asp Arg Asp Leu Val Val 1 5 10
【0117】配列番号:35 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Asp Ala Ser Asp Leu Asp Leu Val Gln Arg Leu 1 5 10
【0118】配列番号:36 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gly Ile Gly Asp Ala Asp Leu Val Arg Pro Val Val 1 5 10
【0119】配列番号:37 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Ser Asp Leu Ile Lys Glu Gly Gly Ala Glu Thr 1 5 10
【0120】配列番号:38 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Glu Ala Trp Gly Gly Asp Leu Asp Leu Ile Gly Ser 1 5 10
【0121】配列番号:39 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Leu Thr Ile Ala Gly Pro Asp Val Asp Leu Met Ala 1 5 10
【0122】配列番号:40 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Asn Val Asp Ser Asp Leu Leu Val Pro His Gly 1 5 10
【0123】配列番号:41 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Val Met Cys Glu Ser Gly Val Asp Leu Val Pro 1 5 10
【0124】配列番号:42 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Asn Asp Leu Ile Glu Pro Gly Glu Pro Ser Cys 1 5 10
【0125】配列番号:43 配列の長さ: 12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Tyr Glu Gly Ser Ser Ala Ala Asp Leu Gly Leu 1 5 10
【0126】配列番号:44 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 ATGTACTCAA AGCGGACGGG GCGA 24
【0127】配列番号:45 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA) 配列 TTGCCCTGAT ATTCGTCAGC G 21
【0128】配列番号:46 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Xaa Asp Leu Val 1 5
【0129】配列番号:47 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Xaa Asp Leu Val Gly Trp Pro 1 5
【図面の簡単な説明】
【図1】C型肝炎ウイルス遺伝子構造とそこにコードさ
れる各種蛋白質を示す図。
【図2】HCV抗体検査法に用いられている従来の抗原部
位を示す図。
【図3】ランダムペプチドライブラリー中のランダムペ
プチドをコードするDNA存在部及びその周囲のDNA塩基配
列並びにプライマーの配置を示す図。
【図4】ランダムペプチドライブラリー中のシークエン
シングプライマーの塩基配列を示す図。
【図5】mAb 7E3の抗体と結合可能なペプチドのアミノ
酸配列を対比する図。
【図6】mAb 7E9の抗体と結合可能なペプチドのアミノ
酸配列を対比する図。
【図7】mAb 8D4の抗体と結合可能なペプチドのアミノ
酸配列を対比する図。
【図8】選別したクローン#35、38、53、121
と選別前の全ライブラリーのmAb 8D4抗体に対するウェ
スタンブロッティング結果を比較する電気泳動写真。
【図9】mAb 7E9抗体、mAb 8D4抗体、mAb 7E3抗体のエ
ピトープ位置を模式的に示す図。
【図10】HCV strain BK株において、mAb 7E9抗体、mA
b 8D4抗体、mAb 7E3抗体のエピトープ位置に相当する位
置を示す図。
【図11】ランダムペプチドライブラリーの概要を説明
する図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月27日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 21/08 C12N 15/00 C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のアミノ酸配列(I):Gly Trp
    Pro、 アミノ酸配列(II):Arg Arg Arg Gly及び アミノ酸配列(III):Asp Xaa Asp Leu Val (Xaa
    は任意の天然アミノ酸を示す)からなる群から選ばれる
    少なくとも1つのアミノ酸配列を含むアミノ酸残基12
    以上の鎖状ペプチドからなるC型肝炎ウイルス由来の抗
    原ペプチド。
  2. 【請求項2】 下記のアミノ酸配列(IV):Asp Xaa
    Asp Leu Val Gly Trp Pro(Xaaは任意の天然アミ
    ノ酸を示す)を含むアミノ酸残基12以上の鎖状ペプチ
    ドからなる請求項1に記載の抗原ペプチド。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の抗原ペプチドを
    含む抗体検査薬。
JP29016597A 1997-10-22 1997-10-22 C型肝炎ウイルス由来の抗原ペプチドとそれを用いる抗体検査薬 Pending JPH11124398A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29016597A JPH11124398A (ja) 1997-10-22 1997-10-22 C型肝炎ウイルス由来の抗原ペプチドとそれを用いる抗体検査薬

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29016597A JPH11124398A (ja) 1997-10-22 1997-10-22 C型肝炎ウイルス由来の抗原ペプチドとそれを用いる抗体検査薬

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11124398A true JPH11124398A (ja) 1999-05-11

Family

ID=17752604

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29016597A Pending JPH11124398A (ja) 1997-10-22 1997-10-22 C型肝炎ウイルス由来の抗原ペプチドとそれを用いる抗体検査薬

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11124398A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999060132A1 (en) * 1998-05-19 1999-11-25 Istituto Di Ricerche Di Biologia Molecolare P. Angeletti S.P.A. Mimotopes of hypervariable region 1 of the e2 glycoprotein of hcv and uses thereof
JP2004526704A (ja) * 2001-02-05 2004-09-02 ノイロテル・アーゲー 神経変性疾患の処置のためのトリペプチド及びトリペプチド誘導体
KR100939317B1 (ko) * 2002-12-09 2010-01-28 주식회사 포스코 용선, 용강 샘플러 채취 프로버
WO2012029792A1 (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 独立行政法人理化学研究所 TGF-β受容体の活性化を抑制する活性を有する化合物、そのスクリーニング方法、並びにC型肝炎ウィルスに起因する疾患の予防又は治療のための組成物

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999060132A1 (en) * 1998-05-19 1999-11-25 Istituto Di Ricerche Di Biologia Molecolare P. Angeletti S.P.A. Mimotopes of hypervariable region 1 of the e2 glycoprotein of hcv and uses thereof
JP2004526704A (ja) * 2001-02-05 2004-09-02 ノイロテル・アーゲー 神経変性疾患の処置のためのトリペプチド及びトリペプチド誘導体
KR100939317B1 (ko) * 2002-12-09 2010-01-28 주식회사 포스코 용선, 용강 샘플러 채취 프로버
WO2012029792A1 (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 独立行政法人理化学研究所 TGF-β受容体の活性化を抑制する活性を有する化合物、そのスクリーニング方法、並びにC型肝炎ウィルスに起因する疾患の予防又は治療のための組成物
CN103119066A (zh) * 2010-08-30 2013-05-22 独立行政法人理化学研究所 具有抑制TGF-β受体活化的活性的化合物、该化合物的筛选方法、以及用于预防或治疗由丙型肝炎病毒引起的疾病的组合物
US8951521B2 (en) 2010-08-30 2015-02-10 Riken Compounds having activity of suppressing activation of TGF-β receptor, method for screening of the compounds, and composition for preventing or treating disease caused by hepatitis C virus
JP5975399B2 (ja) * 2010-08-30 2016-08-23 国立研究開発法人理化学研究所 TGF−β受容体の活性化を抑制する活性を有する化合物、そのスクリーニング方法、並びにC型肝炎ウィルスに起因する疾患の予防又は治療のための組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2130969C1 (ru) Композиция для диагностики гепатита c человека (варианты), способ и набор для обнаружения антител к вирусу гепатита c человека
US5683864A (en) Combinations of hepatitis C virus (HCV) antigens for use in immunoassays for anti-HCV antibodies
US6312889B1 (en) Combinations of hepatitis c virus (HCV) antigens for use in immunoassays for anti-HCV antibodies
US6210675B1 (en) PT-NANB hepatitis polypeptides
EP0585398B1 (en) Hcv genomic sequences for diagnostics and therapeutics
JP3645904B2 (ja) C型肝炎ウイルスの型の分類方法およびそこで使用する試薬
BG61843B1 (bg) Полипептиди на вируса на хепатит с (нсv)
JP2001269185A (ja) C型肝炎ウイルスエピトープ
WO1991004262A1 (en) New hcv isolates
JPH07503614A (ja) Hcv蛋白のための哺乳動物発現システム
KR20010042225A (ko) 바이러스 엔벨로프 단백질 중 에피토프 및 상기에피토프에 대응하는 특이 항체: 숙주 조직 중 hcv바이러스 항원 검출을 위한 용도
WO2005028497A2 (en) Receptor binding peptides derived from the sars s protein
JPH10503642A (ja) G型肝炎ウイルスおよびその分子クローニング
AU639209B2 (en) Enterically transmitted non-a/non-b hepatitis viral agent
JPH04506608A (ja) 腸内伝達された非―a/非―b肝炎ウイルス物質及びその特徴的なエピトープ
JPH11127861A (ja) C型肝炎ウイルス由来のセリンプロテアーゼに対する中和抗体部分ペプチド
JP3184906B2 (ja) 改善されたhcv診断試薬
US5674676A (en) HCV peptide antigens and method of determining HCV
EP0586065B1 (en) Antigenic peptides for grouping hepatitis C virus, kit comprising the same and methods for its grouping using the same
JPH11124398A (ja) C型肝炎ウイルス由来の抗原ペプチドとそれを用いる抗体検査薬
WO1992009634A1 (en) Non-a non-b hepatitis virus antigen protein
KR20020008172A (ko) Ττ바이러스 서열 유래의 펩티드 및 ττ바이러스에결합하는 단일특이적 항체
KR100425884B1 (ko) 살모넬라 타이피의 특정 항원성 외부막 단백질을 코딩하는 디엔에이 서열
JPH06507552A (ja) 肝炎疾患の診断において有用なdna配列及びコードされたポリペプチド
KR100605322B1 (ko) 씨형 간염 바이러스 항-코아 단백질 항체 진단에 유용한민감도 높은 항원성 에피토프

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20040209

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20040315

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423