JPH11124359A - ホルムアミドの製造法 - Google Patents
ホルムアミドの製造法Info
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- JPH11124359A JPH11124359A JP24438298A JP24438298A JPH11124359A JP H11124359 A JPH11124359 A JP H11124359A JP 24438298 A JP24438298 A JP 24438298A JP 24438298 A JP24438298 A JP 24438298A JP H11124359 A JPH11124359 A JP H11124359A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ギ酸メチルとアンモニアとの反応によりホル
ムアミドを得る方法において、反応時及び目的生成物の
蒸留精製時に生成する不純物であるジホルムアミドなど
を減少させ、効率的にホルムアミド製造する方法の提
供。 【解決手段】 1)反応槽Aでギ酸メチル1とアンモニア
2とをホルムアミドの存在下、アンモニア/ギ酸メチル
>1のモル比で反応させ、2)反応液3を低沸分離塔B1
に供給して塔頂から低沸分4を蒸留により除去し、3)塔
底から低沸分離液7を取り出して製品蒸留塔Cに供給
し、4)製品蒸留塔Cの塔頂からホルムアミド8を取り出
し、5)塔底から取り出した高沸分離液10を反応槽A又
は低沸分離塔B1に循環供給してホルムアミドを製造す
る。
ムアミドを得る方法において、反応時及び目的生成物の
蒸留精製時に生成する不純物であるジホルムアミドなど
を減少させ、効率的にホルムアミド製造する方法の提
供。 【解決手段】 1)反応槽Aでギ酸メチル1とアンモニア
2とをホルムアミドの存在下、アンモニア/ギ酸メチル
>1のモル比で反応させ、2)反応液3を低沸分離塔B1
に供給して塔頂から低沸分4を蒸留により除去し、3)塔
底から低沸分離液7を取り出して製品蒸留塔Cに供給
し、4)製品蒸留塔Cの塔頂からホルムアミド8を取り出
し、5)塔底から取り出した高沸分離液10を反応槽A又
は低沸分離塔B1に循環供給してホルムアミドを製造す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はギ酸メチルとアンモ
ニアとの反応によりホルムアミドを製造する方法に関す
るものである。ホルムアミドは溶剤、有機合成原料、医
薬原料等として工業上有用な物質である。
ニアとの反応によりホルムアミドを製造する方法に関す
るものである。ホルムアミドは溶剤、有機合成原料、医
薬原料等として工業上有用な物質である。
【0002】
【従来の技術】ギ酸メチルとアンモニアとからホルムア
ミドを製造する方法については、従来からいくつかの提
案がなされてきた。たとえば、特公昭38−2857号
公報には、ギ酸メチルに触媒量の水を添加してアンモニ
アを導入すると反応速度が増大することが記載されてい
る。また、特開平3−68544号公報には、塩基性触
媒を用いてギ酸メチルとアンモニアとからホルムアミド
を製造する方法が記載されている。しかし、水や塩基性
触媒を触媒として用いる方法では、生成したホルムアミ
ドが加水分解されてギ酸とアンモニアが副生するなどの
問題点があった。
ミドを製造する方法については、従来からいくつかの提
案がなされてきた。たとえば、特公昭38−2857号
公報には、ギ酸メチルに触媒量の水を添加してアンモニ
アを導入すると反応速度が増大することが記載されてい
る。また、特開平3−68544号公報には、塩基性触
媒を用いてギ酸メチルとアンモニアとからホルムアミド
を製造する方法が記載されている。しかし、水や塩基性
触媒を触媒として用いる方法では、生成したホルムアミ
ドが加水分解されてギ酸とアンモニアが副生するなどの
問題点があった。
【0003】ギ酸メチルとアンモニアとからホルムアミ
ドを連続的に製造する方法としては以下のような方法が
ある。特開昭52−142010号公報では、反応器か
ら抜き出した液の一部を冷却し、これにギ酸メチルと、
ノズルから噴霧したガス状アンモニアとを反応させて、
両者を再び反応器に供給してギ酸メチルとアンモニアガ
スとを低温で反応させてホルムアミドを製造する方法が
記載されている。特開昭57−150648号公報に
は、ギ酸メチルとアンモニアからのホルムアミドの製造
を反応副生物であるメタノールを回収しながら連続的に
行う方法が記載されている。これらの文献には生成ホル
ムアミド中に副生するジホルムアミドの低減については
記載されていない。
ドを連続的に製造する方法としては以下のような方法が
ある。特開昭52−142010号公報では、反応器か
ら抜き出した液の一部を冷却し、これにギ酸メチルと、
ノズルから噴霧したガス状アンモニアとを反応させて、
両者を再び反応器に供給してギ酸メチルとアンモニアガ
スとを低温で反応させてホルムアミドを製造する方法が
記載されている。特開昭57−150648号公報に
は、ギ酸メチルとアンモニアからのホルムアミドの製造
を反応副生物であるメタノールを回収しながら連続的に
行う方法が記載されている。これらの文献には生成ホル
ムアミド中に副生するジホルムアミドの低減については
記載されていない。
【0004】特開平6−340601号公報には、ギ酸
メチルに対し20重量%以上のアルコールを存在させて
ホルムアミドを製造する方法が記載されているが、そも
そもアルコールは製品から除去すべき反応副生成物であ
るため、そのようなアルコールを添加するような方法は
効率的とは言えない。
メチルに対し20重量%以上のアルコールを存在させて
ホルムアミドを製造する方法が記載されているが、そも
そもアルコールは製品から除去すべき反応副生成物であ
るため、そのようなアルコールを添加するような方法は
効率的とは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術が
有する上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目
的とするところは、ギ酸メチルとアンモニアとの反応に
よってホルムアミドを工業的に製造するにあたって、反
応時及び目的生成物の蒸留精製時に生成する不純物のジ
ホルムアミド、ギ酸、アンモニアなどを減少させ、効率
的にホルムアミドを製造することができる方法を提供す
ることにある。
有する上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目
的とするところは、ギ酸メチルとアンモニアとの反応に
よってホルムアミドを工業的に製造するにあたって、反
応時及び目的生成物の蒸留精製時に生成する不純物のジ
ホルムアミド、ギ酸、アンモニアなどを減少させ、効率
的にホルムアミドを製造することができる方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
ついて鋭意検討をした結果、ギ酸メチルとアンモニアと
からホルムアミドを製造する方法において、ホルムアミ
ド及びフリーのアンモニアの存在下で連続反応を実施す
ることにより、反応時のジホルムアミドの副生を抑制
し、さらに、製品蒸留塔の塔底部から抜き出した液を反
応槽又は低沸分離塔に循環供給することにより塔底液中
のホルムアミドの回収し、及び塔底液中のジホルムアミ
ドをホルムアミドに変えることにより、目的物であるホ
ルムアミドの収率が向上することを見出し本発明を完成
した。
ついて鋭意検討をした結果、ギ酸メチルとアンモニアと
からホルムアミドを製造する方法において、ホルムアミ
ド及びフリーのアンモニアの存在下で連続反応を実施す
ることにより、反応時のジホルムアミドの副生を抑制
し、さらに、製品蒸留塔の塔底部から抜き出した液を反
応槽又は低沸分離塔に循環供給することにより塔底液中
のホルムアミドの回収し、及び塔底液中のジホルムアミ
ドをホルムアミドに変えることにより、目的物であるホ
ルムアミドの収率が向上することを見出し本発明を完成
した。
【0007】すなわち、本発明は、ギ酸メチルとアンモ
ニアとを反応させてホルムアミドを製造する方法におい
て、1)反応槽でギ酸メチルとアンモニアとをホルムアミ
ドの存在下、アンモニア/ギ酸メチル>1のモル比で反
応させ、2)反応液を低沸分離塔に供給して塔頂から低沸
分を蒸留により除去し、3)塔底から低沸分離液を取り出
して製品蒸留塔に供給し、4)製品蒸留塔の塔頂からホル
ムアミドを取り出し、5)塔底から取り出した高沸分離液
を反応槽又は低沸分離塔に循環供給することを特徴とす
るホルムアミドの製造法を要旨とする。
ニアとを反応させてホルムアミドを製造する方法におい
て、1)反応槽でギ酸メチルとアンモニアとをホルムアミ
ドの存在下、アンモニア/ギ酸メチル>1のモル比で反
応させ、2)反応液を低沸分離塔に供給して塔頂から低沸
分を蒸留により除去し、3)塔底から低沸分離液を取り出
して製品蒸留塔に供給し、4)製品蒸留塔の塔頂からホル
ムアミドを取り出し、5)塔底から取り出した高沸分離液
を反応槽又は低沸分離塔に循環供給することを特徴とす
るホルムアミドの製造法を要旨とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に従って説明
する。第1図は本発明の製造工程の一実施例を示す図で
ある。
する。第1図は本発明の製造工程の一実施例を示す図で
ある。
【0009】本発明の方法においては、ギ酸メチルとア
ンモニアとの反応をホルムアミドの存在下で実施する。
したがって、ギ酸メチルとアンモニアとを供給して反応
を始める前に、予め反応槽A中にホルムアミドを仕込ん
でおくことが必要である。その仕込量はごく少量で十分
であるが、操作性の点から反応槽の容量の100〜10
%程度が好ましい。そして、反応中のホルムアミドの濃
度は、反応液中の濃度として30〜99%、好ましくは
50〜70%である。
ンモニアとの反応をホルムアミドの存在下で実施する。
したがって、ギ酸メチルとアンモニアとを供給して反応
を始める前に、予め反応槽A中にホルムアミドを仕込ん
でおくことが必要である。その仕込量はごく少量で十分
であるが、操作性の点から反応槽の容量の100〜10
%程度が好ましい。そして、反応中のホルムアミドの濃
度は、反応液中の濃度として30〜99%、好ましくは
50〜70%である。
【0010】本発明の方法において用いられる原料のギ
酸メチル及びアンモニアはなるべく純度の高いものが望
まれるが工業用のものでも差し支えない。
酸メチル及びアンモニアはなるべく純度の高いものが望
まれるが工業用のものでも差し支えない。
【0011】図1において、ギ酸メチル(1)とアンモ
ニア(2)は反応槽Aに同時に供給されるが、その比率
はギ酸メチルに対してアンモニアが過剰にあるのがよ
く、モル比で、アンモニア/ギ酸メチル>1、好ましく
は1.01〜1.5、より好ましくは1.01〜1.2
0の範囲である。反応温度は10〜60℃、好ましくは
30〜50℃の範囲である。
ニア(2)は反応槽Aに同時に供給されるが、その比率
はギ酸メチルに対してアンモニアが過剰にあるのがよ
く、モル比で、アンモニア/ギ酸メチル>1、好ましく
は1.01〜1.5、より好ましくは1.01〜1.2
0の範囲である。反応温度は10〜60℃、好ましくは
30〜50℃の範囲である。
【0012】このようにして得られた反応液(3)を反
応槽Aから抜き出し、低沸分離塔B1の中段に供給し、
常圧、塔底温度60〜120℃の条件下に蒸留する。塔
頂からメタノールを主成分とする低沸留分(4)を系外
に蒸留により除去し、焼却するか、又はメタノールの回
収系に送る。塔底からホルムアミドを主成分とする液
(低沸分離液1)(5)を取り出し、次の製品蒸留塔C
の中段に供給する。
応槽Aから抜き出し、低沸分離塔B1の中段に供給し、
常圧、塔底温度60〜120℃の条件下に蒸留する。塔
頂からメタノールを主成分とする低沸留分(4)を系外
に蒸留により除去し、焼却するか、又はメタノールの回
収系に送る。塔底からホルムアミドを主成分とする液
(低沸分離液1)(5)を取り出し、次の製品蒸留塔C
の中段に供給する。
【0013】この際、低沸分離塔B1と製品蒸留塔Cと
の間にさらに低沸分離塔B2を追加してもよい。この低
沸分離塔B2においては、好ましくは圧力133〜2
6,660Pa、塔頂温度5〜40℃、塔底温度90〜
130℃の条件下に蒸留し、塔頂よりメタノールを主成
分とする低沸留分(6)を系外に蒸留により除去し、焼
却又はメタノールの回収系に送る。塔底よりホルムアミ
ドを主成分とする液(低沸分離液2)(7)を取り出
し、製品蒸留塔Cの中段に供給する。製品蒸留塔Cにお
いては、圧力13〜6,665Pa、塔頂温度90〜1
10℃、及び塔底温度100〜140℃の条件下で蒸留
を行い、塔頂から製品ホルムアミド(8)を得る。
の間にさらに低沸分離塔B2を追加してもよい。この低
沸分離塔B2においては、好ましくは圧力133〜2
6,660Pa、塔頂温度5〜40℃、塔底温度90〜
130℃の条件下に蒸留し、塔頂よりメタノールを主成
分とする低沸留分(6)を系外に蒸留により除去し、焼
却又はメタノールの回収系に送る。塔底よりホルムアミ
ドを主成分とする液(低沸分離液2)(7)を取り出
し、製品蒸留塔Cの中段に供給する。製品蒸留塔Cにお
いては、圧力13〜6,665Pa、塔頂温度90〜1
10℃、及び塔底温度100〜140℃の条件下で蒸留
を行い、塔頂から製品ホルムアミド(8)を得る。
【0014】本発明の方法においては、ジホルムアミド
の低減とホルムアミドの収率向上とを目的として以下の
ような操作を行う。製品蒸留塔Cの塔底から抜き出した
塔底液(9)を1/20〜19/20量の高沸分離液
(10)と残りの塔底液(11)とに分け、前者の高沸
分離液(10)を反応槽Aに循環供給する。又は、この
高沸分離液(10)をフリーのアンモニアを0.1〜2
%程度含む反応生成液(3)とともに低沸分離塔B1に
供給する。この際、反応槽Aと低沸蒸留塔B1の間に中
間槽を設け、反応生成液(3)と高沸分離液(10)と
を混合してから低沸分離塔B1に供給してもよい。高沸
分離液(10)にアンモニアを添加した後に反応生成液
(3)を混合して、その混合物を低沸分離塔B1に供給
してもよい。このときのアンモニアの添加量はジフォル
ムアミドに対して等倍モル以上、好ましくは2〜30倍
モルである。
の低減とホルムアミドの収率向上とを目的として以下の
ような操作を行う。製品蒸留塔Cの塔底から抜き出した
塔底液(9)を1/20〜19/20量の高沸分離液
(10)と残りの塔底液(11)とに分け、前者の高沸
分離液(10)を反応槽Aに循環供給する。又は、この
高沸分離液(10)をフリーのアンモニアを0.1〜2
%程度含む反応生成液(3)とともに低沸分離塔B1に
供給する。この際、反応槽Aと低沸蒸留塔B1の間に中
間槽を設け、反応生成液(3)と高沸分離液(10)と
を混合してから低沸分離塔B1に供給してもよい。高沸
分離液(10)にアンモニアを添加した後に反応生成液
(3)を混合して、その混合物を低沸分離塔B1に供給
してもよい。このときのアンモニアの添加量はジフォル
ムアミドに対して等倍モル以上、好ましくは2〜30倍
モルである。
【0015】アンモニアの添加は以下の工程で行っても
よい。低沸分離塔B1の塔底から取り出した液(低沸分
離液1)(5)、又は、低沸分離塔B2の塔底より取り
出した液(低沸分離液2)(7)にアンモニアをジホル
ムアミドに対して等倍モル以上、好ましくは2〜30倍
モル添加し、得られた混合液を次の工程に供給する。
よい。低沸分離塔B1の塔底から取り出した液(低沸分
離液1)(5)、又は、低沸分離塔B2の塔底より取り
出した液(低沸分離液2)(7)にアンモニアをジホル
ムアミドに対して等倍モル以上、好ましくは2〜30倍
モル添加し、得られた混合液を次の工程に供給する。
【0016】
【発明の効果】以上のように、アンモニアが過剰の条件
でギ酸メチルとアンモニアとを同時にフィードして連続
反応させること、アンモニアを添加して蒸留すること、
製品蒸留塔の塔底液を循環供給することにより、ジホル
ムアミドなどの不純物含有量が少ないホルムアミドを高
収率で得ることができる。
でギ酸メチルとアンモニアとを同時にフィードして連続
反応させること、アンモニアを添加して蒸留すること、
製品蒸留塔の塔底液を循環供給することにより、ジホル
ムアミドなどの不純物含有量が少ないホルムアミドを高
収率で得ることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されないこ
とは言うまでもない。
説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されないこ
とは言うまでもない。
【0018】実施例1 図1に示す製造工程によりホルムアミドの製造を行っ
た。反応槽Aにホルムアミド200kgを仕込み、ギ酸
メチル(1)120kg/Hとアンモニアガス(2)3
5kg/Hとを、アンモニア/ギ酸メチル=1.03モ
ル/1モルで同時に供給し、温度40〜45℃、常圧で
連続反応を実施した。約2時間後の反応が安定した時点
で反応槽から抜き出した反応生成液(3)155kg/
Hの組成はホルムアミド57.4%、メタノール40.
9%、アンモニア0.9%、ギ酸メチル0.8%、及び
ジホルムアミド検出下限(約10ppm)以下であり、
反応転化率は99.0%(対ギ酸メチル)であった。こ
の反応生成液(3)と製品蒸留塔Cの塔底部から抜き出
した塔底液(ホルムアミド94%、水0.01%、ギ酸
アンモニア0.15%、及びジホルムアミド4.3%)
(9)の3/4量の高沸分離液(10)31kg/Hと
を混合し、低沸分離塔B1の中段に186kg/Hで供
給し、常圧、塔頂温度56℃、塔底温度110℃の定常
状態を保ち、塔頂部からメタノールを主成分とする低沸
分(4)を蒸留により除去し、塔底部からホルムアミド
を主成分とする低沸分離液1(5)132kg/Hを取
り出した。この低沸分離液1(5)を低沸分離塔B2の
中段に132kg/Hで供給し、圧力10,664P
a、塔頂温度13℃、塔底温度110℃で蒸留し、塔頂
部からメタノールを主成分とする低沸分(6)を蒸留に
より除去し、塔底部からホルムアミドを主成分とする低
沸分離液2(7)を115kg/Hで取り出した。さら
に、この低沸分離液2(7)を製品蒸留塔Cの中段に1
15kg/Hで供給し、圧力1,333Pa、塔頂温度
110℃、塔底温度120℃で蒸留して、塔頂部から製
品ホルムアミドを84kg/Hで得た。製品ホルムアミ
ドの収率は93%、その組成はホルムアミド99.9
%、メタノール0.005%、ギ酸メチル、ギ酸及びジ
ホルムアミドは検出下限(約10ppm)以下であっ
た。
た。反応槽Aにホルムアミド200kgを仕込み、ギ酸
メチル(1)120kg/Hとアンモニアガス(2)3
5kg/Hとを、アンモニア/ギ酸メチル=1.03モ
ル/1モルで同時に供給し、温度40〜45℃、常圧で
連続反応を実施した。約2時間後の反応が安定した時点
で反応槽から抜き出した反応生成液(3)155kg/
Hの組成はホルムアミド57.4%、メタノール40.
9%、アンモニア0.9%、ギ酸メチル0.8%、及び
ジホルムアミド検出下限(約10ppm)以下であり、
反応転化率は99.0%(対ギ酸メチル)であった。こ
の反応生成液(3)と製品蒸留塔Cの塔底部から抜き出
した塔底液(ホルムアミド94%、水0.01%、ギ酸
アンモニア0.15%、及びジホルムアミド4.3%)
(9)の3/4量の高沸分離液(10)31kg/Hと
を混合し、低沸分離塔B1の中段に186kg/Hで供
給し、常圧、塔頂温度56℃、塔底温度110℃の定常
状態を保ち、塔頂部からメタノールを主成分とする低沸
分(4)を蒸留により除去し、塔底部からホルムアミド
を主成分とする低沸分離液1(5)132kg/Hを取
り出した。この低沸分離液1(5)を低沸分離塔B2の
中段に132kg/Hで供給し、圧力10,664P
a、塔頂温度13℃、塔底温度110℃で蒸留し、塔頂
部からメタノールを主成分とする低沸分(6)を蒸留に
より除去し、塔底部からホルムアミドを主成分とする低
沸分離液2(7)を115kg/Hで取り出した。さら
に、この低沸分離液2(7)を製品蒸留塔Cの中段に1
15kg/Hで供給し、圧力1,333Pa、塔頂温度
110℃、塔底温度120℃で蒸留して、塔頂部から製
品ホルムアミドを84kg/Hで得た。製品ホルムアミ
ドの収率は93%、その組成はホルムアミド99.9
%、メタノール0.005%、ギ酸メチル、ギ酸及びジ
ホルムアミドは検出下限(約10ppm)以下であっ
た。
【0019】実施例2 製品蒸留塔Cの塔底部から抜き出した塔底液(ジホルム
アミドを4.3%含有する)(9)の3/4量の高沸分
離液(10)にアンモニアを2.8kg/H吹き込み、
この液と反応液(3)とを混合して低沸分離塔B1の中
段に供給した以外は実施例1と同様の操作を行って、製
品ホルムアミドを得た。製品ホルムアミドの収率は93
%、その組成はホルムアミド99.9%、メタノール
0.005%、ギ酸メチル、ギ酸及びジホルムアミドは
検出下限(約10ppm)以下であった。
アミドを4.3%含有する)(9)の3/4量の高沸分
離液(10)にアンモニアを2.8kg/H吹き込み、
この液と反応液(3)とを混合して低沸分離塔B1の中
段に供給した以外は実施例1と同様の操作を行って、製
品ホルムアミドを得た。製品ホルムアミドの収率は93
%、その組成はホルムアミド99.9%、メタノール
0.005%、ギ酸メチル、ギ酸及びジホルムアミドは
検出下限(約10ppm)以下であった。
【0020】実施例3 低沸分離塔B1の塔底から取り出した液(低沸分離液
1)(5)(ジホルムアミドを0.3%含有する)にア
ンモニアを0.37kg/H吹き込む以外は実施例1と
同様の操作を行って、製品ホルムアミドを得た。製品ホ
ルムアミドの収率は93%、その組成はホルムアミド9
9.9%、メタノール0.005%、ギ酸メチル、ギ酸
及びジホルムアミドは検出下限(約10ppm)以下で
あった。
1)(5)(ジホルムアミドを0.3%含有する)にア
ンモニアを0.37kg/H吹き込む以外は実施例1と
同様の操作を行って、製品ホルムアミドを得た。製品ホ
ルムアミドの収率は93%、その組成はホルムアミド9
9.9%、メタノール0.005%、ギ酸メチル、ギ酸
及びジホルムアミドは検出下限(約10ppm)以下で
あった。
【0021】比較例1 ギ酸メチル(1)120.6kg/Hとアンモニアガス
(2)33.4kg/Hとを、アンモニア/ギ酸メチル
=0.97モル/1モルで供給した以外は実施例1と同
様の条件で連続反応を行った。反応開始約30時間後に
反応槽Aから抜き出した反応生成液(3)を分析した結
果、ホルムアミド56.1%、メタノール40.0%、
アンモニア0.3%、ギ酸メチル3.2%、ジホルムア
ミド2,500ppmであった。
(2)33.4kg/Hとを、アンモニア/ギ酸メチル
=0.97モル/1モルで供給した以外は実施例1と同
様の条件で連続反応を行った。反応開始約30時間後に
反応槽Aから抜き出した反応生成液(3)を分析した結
果、ホルムアミド56.1%、メタノール40.0%、
アンモニア0.3%、ギ酸メチル3.2%、ジホルムア
ミド2,500ppmであった。
【0022】比較例2 高沸分離液(10)を循環供給しなかった以外は実施例
1と同様の条件で連続反応を行った。製品ホルムアミド
の収率は88%であった。
1と同様の条件で連続反応を行った。製品ホルムアミド
の収率は88%であった。
【0023】比較例3 反応槽Aにメタノール200kgを仕込んだ以外は実施
例1と同様の条件で連続反応を行った。約2時間後に反
応槽Aから抜き出した反応生成液(3)を分析した結
果、ホルムアミド37.3%、メタノール61.2%、
アンモニア0.09%、ギ酸メチル1.3%で、反応転
化率は97.5%(対ギ酸メチル)であった。
例1と同様の条件で連続反応を行った。約2時間後に反
応槽Aから抜き出した反応生成液(3)を分析した結
果、ホルムアミド37.3%、メタノール61.2%、
アンモニア0.09%、ギ酸メチル1.3%で、反応転
化率は97.5%(対ギ酸メチル)であった。
【0024】
【図1】 本発明を遂行するための製造工程の一実施
例。
例。
1;ギ酸メチル 2;アンモニア 3;反応液 5;低沸分離液1 7;低沸分離液2 8;製品ホルムアミド 9;塔底液 10;高沸分離液 A;反応槽 B1;低沸分離塔 B2;低沸分離塔 C;製品蒸留塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河原木 幹善 横浜市鶴見区大黒町10番1号 日東化学工 業株式会社内 (72)発明者 常見 旭 横浜市鶴見区大黒町10番1号 日東化学工 業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 ギ酸メチルとアンモニアを反応させてホ
ルムアミドを製造する方法において、1)反応槽でギ酸メ
チルとアンモニアをホルムアミドの存在下、アンモニア
/ギ酸メチル>1のモル比で反応させ、2)反応液を低沸
分離塔に供給して塔頂から低沸分を蒸留により除去し、
3)塔底から低沸分離液を取り出して製品蒸留塔に供給
し、4)製品蒸留塔の塔頂からホルムアミドを取り出し、
5)塔底から取り出した高沸分離液を反応槽又は低沸分離
塔に循環供給することを特徴とするホルムアミドの製造
法。 - 【請求項2】 さらに、アンモニアを高沸分離液に添加
する請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】 さらに、アンモニアを低沸分離液に添加
する請求項1又は2記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24438298A JPH11124359A (ja) | 1997-08-18 | 1998-08-17 | ホルムアミドの製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-235489 | 1997-08-18 | ||
JP23548997 | 1997-08-18 | ||
JP24438298A JPH11124359A (ja) | 1997-08-18 | 1998-08-17 | ホルムアミドの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11124359A true JPH11124359A (ja) | 1999-05-11 |
Family
ID=26532156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24438298A Pending JPH11124359A (ja) | 1997-08-18 | 1998-08-17 | ホルムアミドの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11124359A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109020824A (zh) * | 2018-10-11 | 2018-12-18 | 成都科特瑞兴科技有限公司 | 一种甲酰胺分离系统及甲酰胺分离工艺 |
-
1998
- 1998-08-17 JP JP24438298A patent/JPH11124359A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109020824A (zh) * | 2018-10-11 | 2018-12-18 | 成都科特瑞兴科技有限公司 | 一种甲酰胺分离系统及甲酰胺分离工艺 |
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