JPH11106382A - 環状ホルマールの連続製造方法 - Google Patents
環状ホルマールの連続製造方法Info
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Abstract
て、不純物の少ない環状ホルマールを一貫した工程で製
造する、特にホルムアルデヒドおよび水分の少ない環状
ホルマールを連続的に、精留効率が大幅に改善された、
精製環状ホルマールを連続的に製造する方法を提供す
る。 【解決手段】反応器と蒸留塔を備えた反応蒸留塔を用い
て、アルキレングリコールとホルムアルデヒドを触媒の
存在下に反応させ環状ホルマールを製造するに際し、ア
ルキレングリコールを反応蒸留塔の蒸留塔から反応器に
連続的に供給するとともに、ホルムアルデヒドを反応蒸
留塔の反応器に連続的に供給して、両成分を反応させ
る。その際、蒸留塔に供給されたアルキレングリコール
を、反応器からの未反応ホルムアルデヒドと向流接触さ
せてホルムアルデヒドを吸収ないしは反応させながら反
応器1に導入し、ホルムアルデヒドと反応させる。
Description
の中間体、ならびにアセタール樹脂の原料等に用いられ
る環状ホルマールの連続製造方法に関するものである。
詳しくは、本発明は、アルキレングリコールとホルムア
ルデヒドを触媒の存在下に連続的に反応させて、未反応
のホルムアルデヒドや水分等の不純物の少ない環状ホル
マールを連続的に製造する方法に関するものである。
ジエチレングリコールホルマールおよび1,4−ブタン
ジオールホルマール等の環状ホルマールは、対応するア
ルキレングリコールないしは対応するアルキレンオキシ
ドと、アルデヒドとの、環化反応によって得られること
が知られている。例えば、西ドイツ特許第191420
9号公報には、代表的な環状ホルマールであるエチレン
グリコールホルマールの製法として、酸触媒の存在下で
エチレングリコールとホルムアルデヒドを反応させるこ
とからなるエチレングリコールホルマールの製法が開示
されている。
には、酸触媒の存在下でエチレングリコールとパラホル
ムアルデヒドを反応させることからなるエチレングリコ
ールホルマールの製法が開示されている。
は、アルキレングリコールとホルムアルデヒドを、特定
のモル比で反応させて、環状ホルマールを得る方法が開
示されている。
通常、多量の水を含んだ環状ホルマールと水の混合物と
して得られる。水を含んだこの混合物から、水分を減少
せしめ、精製した環状ホルマールを得る方法も知られて
いる。例えば、特開昭49−62469号公報には、パ
ラホルムアルデヒドとエチレングリコールとを酸触媒の
存在下に反応させて得られた反応蒸留液に、シクロヘキ
サンを添加し、それを精留して、精製環状ホルマールを
製造する方法が開示されている。日本特開平3−240
71号公報には、粗環状アセタール類をアルカリ水溶液
及び/又は固体水酸化アルカリ化合物で処理する精製方
法が記載されている。日本特開平5−271217号公
報では、ホルムアルデヒドとエチレングリコールとを酸
触媒の存在下に反応させて得られる反応蒸留液と、エチ
レングリコールとを、蒸留塔で向流接触させる精製方法
が開示されている。特開平7−206716号公報に
は、環状ホルマールと水を含む混合物を、蒸溜塔内で、
沸点が180〜250℃の親水性溶剤と接触させて精製
する方法が開示されている。さらに、特開平7−206
717号公報には、上記の特開平7−206716号公
報で得られた精製環状ホルマールを、さらに脱水剤で処
理する方法が開示されている。
ルの製法では、実用上、なお解決すべき問題点がある。
例えば、アルキレングリコールとホルムアルデヒドを反
応させて環状ホルマールを合成し、環状ホルマールを含
む生成物を反応混合物から取り出した場合、未反応のホ
ルムアルデヒドが含まれてくるという問題がある。その
ため、これらの方法は、環状ホルマールの製法として
は、なお未だ実用上満足される十分なレベルまで到達し
ていない。このような環状ホルマールへのホルムアルデ
ヒドの混入は、合成工程や次工程の精製工程に影響を及
ぼす。例えば、ホルムアルデヒドがカニツァロ反応で蟻
酸に変質して、設備の腐食を生ずる問題や、設備全体が
複雑になることが問題として指摘される。
ールを製造する際には、できるだけ未反応のホルムアル
デヒドを含有しない環状ホルマールを得ることが望まれ
ている。
いても、実用上、なお解決すべき問題点がある。例え
ば、環状ホルマールにシクロヘキサンを添加して精留す
る方法では、水分率の減少が十分でない。また、環状ホ
ルマールに、エチレングリコール、または沸点が180
〜250℃の親水性溶剤と接触させて蒸留する方法で
は、環状ホルマールの水分率は減少するが、水分がエチ
レングリコールや親水性溶剤中に移行するため、これら
溶剤の精製工程がさらに必要となる。したがって、工程
が多くかつ複雑になるという問題点を有し、未だ実用上
満足されるレベルまで解決されていない。
程から精製工程まで不純物の少ない環状ホルマールを製
造する一貫した工程が望まれている。
レングリコールとホルムアルデヒドを反応させて、水分
は多く含まれるが、未反応ホルムアルデヒドが少ないと
ころの環状ホルマールを連続的に製造し、次に、この水
分を多く含む環状ホルマールを蒸留し、連続的に環状ホ
ルマールを精製する方法を鋭意検討した。その結果、未
反応ホルムアルデヒドや環状ホルマールが留出してくる
過程で、原料アルキレングリコールを蒸留塔に連続的に
供給し、一方原料ホルムアルデヒドを反応器に連続的に
供給することによって、容易に未反応ホルムアルデヒド
が少ない環状ホルマールを連続的に製造できる知見を得
た。
有する環状ホルマールを蒸留して、環状ホルマールと水
の共沸混合物を連続的に得、さらにこの環状ホルマール
と水の共沸混合物に、水と共沸する特定の炭化水素化合
物を添加して連続的に蒸留することことによって、容易
に水分等が少ない環状ホルマールを連続的に得られるこ
とを見出し、本発明に到達した。
程から精製工程を通じて、不純物の少ない環状ホルマー
ルを一貫した工程で製造する環状ホルマールの連続製造
方法を提供することにある。
ドおよび水分の少ない環状ホルマールを連続的に製造す
る方法を提供することにある。
な方法で水分等が少ない、精留効率が大幅に改善され
た、精製環状ホルマールを連続的に製造する方法を提供
することにある。
かとなろう。
成せんとするものであって、以下の構成を有するもので
ある。
は、反応器と蒸留塔を備えた反応蒸留塔を用いて、アル
キレングリコールとホルムアルデヒドを触媒の存在下に
反応させ環状ホルマールを製造する方法において、アル
キレングリコールを反応蒸留塔の蒸留塔から反応器に連
続的に供給するとともに、ホルムアルデヒドを反応蒸留
塔の反応器に連続的に供給して、両成分を反応せしめる
ことを特徴とする製造方法である。
方法は、上記反応蒸留塔を用いて、アルキレングリコー
ルとホルムアルデヒドを触媒の存在下に反応させ環状ホ
ルマールの製造方法において、(1)アルキレングリコ
ールを反応蒸留塔の蒸留塔から反応器連続的に供給する
とともに、ホルムアルデヒドを反応蒸留塔の反応器に連
続的に供給して、両成分を反応せしめ、該蒸留塔の塔頂
部から水と環状ホルマールを含む反応蒸留液を連続的に
得る工程、(2)上記工程(1)で得られた水と環状ホ
ルマールを含む反応蒸留液を、第2の蒸留塔に連続的に
供給して、環状ホルマールと水の共沸混合物を連続的に
得る工程、(3)上記工程(2)で得られた環状ホルマ
ールと水の共沸混合物を共沸蒸留塔に供給するととも
に、さらに水との共沸点が環状ホルマールの沸点以下で
ある炭化水素化合物を共沸蒸留塔に供給して、連続的に
蒸留し、共沸蒸留塔の塔頂部から炭化水素と水との共沸
混合物を得、塔底部から水が除去された精製環状ホルマ
ールを連続的に得る工程、の各工程からなることを特徴
とする製造方法である。
が包含される。
リコールを、該反応器からの未反応ホルムアルデヒドと
向流接触させてホルムアルデヒドを吸収ないしは反応さ
せながら反応器1に導入し、ホルムアルデヒドと反応せ
しめること。
成分とホルムアルデヒド成分のモル比を1以上に保ち、
かつ、該蒸留塔と該反応器に連続的に供給されるアルキ
レングリコールとホルムアルデヒドの量を実質的に等モ
ルとすること。
リコール、ジエチレングリコールおよび1,4−ブタン
ジオールの群から選択された少なくとも1種であるこ
と。
反応蒸留塔を使用すること。
塔及び/又は充填塔を使用すること。
化合物がシクロペンタン、シクロヘキセンおよびベンゼ
ンの群から選択された少なくとも1種であること。
ールと水の共沸混合物を共沸蒸留塔の還流部または上段
部に供給すること。
からの留出水の全量を系外に排出するのではなく少なく
とも1部を共沸蒸留塔に還流させること。
製方法は、蒸留によって、水を含有する環状ホルマール
から水を除去する方法において、水を含有する環状ホル
マールに、水との共沸点が環状ホルマールの沸点以下で
ある炭化水素化合物を添加して連続的に蒸留することを
特徴とする精製方法である。そして、この連続精製方法
では、次の好ましい実施態様が包含される。
コールホルマール、ジエチレングリコールホルマールお
よび1,4−ブタンジオールホルマールの群から選択さ
れた少なくとも1種であること。
ン、シクロヘキセンおよびベンゼンの群から選ばれた少
なくとも1種であること。
の還流部又は上段部に供給すること。 l.前記蒸留塔の留出水の全量を系外に排出するのでは
なく少なくとも1部を該蒸留塔に還流させること。
としては、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオールおよび(ヒドロキシメ
トキシ)エタノール等が挙げられる。これらの中で、エ
チレングリコール、ジエチレングリコールおよび1,4
−ブタンジオールが工業的な利用価値が高いことから好
ましく、さらに、エチレングリコールが特に好ましい。
ルデヒドとしては、ホルムアルデヒドガス、ホルムアル
デヒド水溶液およびパラホルムアルデヒド等が挙げられ
るが、取り扱いが容易なことからホルムアルデヒド水溶
液を用いることが好ましい。さらに、本発明で使用され
る触媒としては、酸性触媒が好適である。触媒として
は、例えば、硫酸、リン酸等の鉱酸、スルホン酸、ホス
ホン酸およびトリフロロ酢酸のような強い有機酸;強酸
性陽イオン交換樹脂、ゼオライト、シリカ・アルミナお
よび活性白土等の固体酸触媒;リンモリブデン酸やリン
タングステン酸のようなヘテロポリ酸等;が挙げられ
る。触媒としては、反応条件下で不揮発性の酸が好まし
く用いられる。
塔としては、通常公知の反応蒸留塔が使用される。例え
ば、反応器に蒸留塔が直接設置された形態の反応蒸留塔
が使用される。また、反応器と蒸留塔が別々に設置され
反応器からの留出物が蒸留塔の底部にパイプ等で供給さ
れ、蒸留塔塔底の凝縮液が反応器にパイプ等で戻される
形態の反応蒸留塔が用いられる。本発明で使用される反
応蒸留塔は、これらに限定されない。
や冷却等の温度コントロール手段としては、蒸気、熱媒
および電気加熱など通常の手段が挙げられるが、本発明
ではこれらに限定されない。
ては、棚段塔や充填塔等を用いることができるが、本発
明ではこれらに限定されない。具体的に、例えば、棚段
塔であれば、棚の形式としてバブルキャップ、シーブト
レイ、ユニフラックストレイ、フレキシトレイ、ナッタ
ーフロートバブルトレイ、バラストトレイ、カスケード
トレイ、ベンチュリトレイ、キッテルトレイ、リサイク
リングトレイ、チムニートレイ、ゼットトレイ、ターボ
グリッドトレイ、リップルトレイ、デュアルフロートレ
イおよびバッフルトレイ等あらゆる形式の棚段塔が挙げ
られる。
サドル型、ディクソンリング、マクマホンパッキング、
スプレーパック、パナパック、グッドロイパッキング、
ステッドマンパッキング、クロススパイラルパッキング
等あらゆる形式の充填塔が用いられる。
ルムアルデヒドの含有量 また、反応蒸留塔の蒸溜塔に
おける蒸留段数は2以上であることが好ましい。単蒸留
でが多くなるので、好ましくない。蒸溜塔の蒸留段数を
十分多くすることによって、蒸留塔塔頂の凝縮液を還流
することなく運転することが可能である。
ることができる。凝縮器を使用し、留出液の一部を還流
することによって、最適な蒸留塔を選定することができ
る。もちろん、本発明では、上記のように、留出液を環
流させずに環状ホルマールを製造することもできる。
は、原料であるアルキレングリコールとホルムアルデヒ
ドを反応蒸留塔に供給する位置およびタイミングが重要
である。アルキレングリコールは、反応蒸留塔の蒸留塔
側から供給し、未反応ホルムアルデヒドと向流接触させ
てホルムアルデヒドを吸収ないしは反応させながら反応
器へ添加する。一方、ホルムアルデヒドは、未反応ホル
ムアルデヒドをアルキレングリコールと向流接触させる
ため、直接反応器に供給することが重要である。この場
合、アルキレングリコールの蒸留塔の添加位置は、未反
応ホルムアルデヒドとの向流接触を高めるために、蒸留
塔の中段以上が好ましい。しかしながら、この工程
(1)の目的である、未反応ホルムアルデヒドが少ない
環状ホルマールを得ること、例えば、未反応ホルムアル
デヒドの含有量が1重量%以下、好ましくは0.5重量
%以下の環状ホルマールを得ることが達成される限り、
中段以上には限定されない。
アルキレングリコール成分とホルムアルデヒド成分のモ
ル比は、好ましくは1以上、よりに好ましくは2以上で
ある。1未満では、留出する環状ホルマール中の未反応
ホルムアルデヒドが多くなり好ましくない。一方、反応
器中のアルキレングリコール成分とホルムアルデヒド成
分のモル比が大きいほど大きな反応器が必要となる。し
かしながら、工業的には、アルキレングリコール成分と
ホルムアルデヒド成分のモル比は、100以下にするこ
とが好ましい。
リコールとホルムアルデヒドの蒸留塔および反応器への
供給量は、アルキレングリコールと等モルのホルムアル
デヒドが消費されるため、実質的に等モルで供給される
ことが好ましい。
との反応条件としては、通常公知の反応条件が採用され
る。例えば、エチレングリコールホルマールの場合、反
応温度は好ましくは50〜170℃の範囲であり、より
好ましくは80〜140℃の温度範囲である。また、反
応圧力は、好ましくは常圧ないしはエチレングリコール
ホルマール反応で生成する等モルの水および原料ホルマ
リンに含まれる水が蒸発できる圧力が用いられる。
状ホルマール、水および未反応のホルムアルデヒドが含
まれている。特に水としては、環状ホルマールと等モル
の反応水およびホルマリン中の水との合計量の水が留出
する。このように、工程(1)において、環状ホルマー
ルは、反応で生成した実質的に等モルの水および原料ホ
ルマリン中の水との混合物(反応蒸留液)として得られ
る。
供されるが、環状ホルマールと水が共沸するために、通
常の蒸留操作だけでは水を十分に分離除去することは困
難である。そこで、得られた環状ホルマールと水の混合
物は、環状ホルマールと水の共沸混合物を得る工程
(2)に移される。
ては、通常公知の蒸溜塔が使用できる。前記工程(1)
の蒸溜塔と同様に、棚段塔としては、棚の形式としてバ
ブルキャップ、シーブトレイ、ユニフラックストレイ、
フレキシトレイ、ナッターフロートバブルトレイ、バラ
ストトレイ、カスケードトレイ、ベンチュリトレイ、キ
ッテルトレイ、リサイクリングトレイ、チムニートレ
イ、ゼットトレイ、ターボグリッドトレイ、リップルト
レイ、デュアルフロートレイ、バッフルトレイ等あらゆ
る形式の棚段塔が用いられる。また充填塔としては、充
填物に関してリング型、サドル型、ディクソンリング、
マクマホンパッキング、スプレーパック、パナパック、
グッドロイパッキング、ステッドマンパッキング、クロ
ススパイラルパッキング等あらゆる形式の充填塔が用い
られる。
され、留出液の一部が還流されていても問題なく使用で
きる。
下でも、加圧下、減圧下の何れでもよい。また温度は、
塔底部ではその圧力下における水の沸点付近で操作する
ことが好ましく、塔頂部では同様にその圧力下における
環状ホルマールと水の共沸点付近で操作することが好ま
しい。
からなる共沸混合物から、さらに水を除去する工程
(3)では、環状ホルマールと水からなる共沸混合物
を、共沸蒸留塔の還流部または上段部に供給し、また別
に、共沸蒸留塔の中段部以上に、水と共沸する炭化水素
化合物を供給して、蒸留することによって、共沸蒸留塔
の塔底部から精製された環状ホルマールが得られる。
の共沸温度が環状ホルマールの沸点以下であることが重
要であり、具体的には、シクロペンタン、シクロヘキセ
ンおよびベンゼン等が挙げられる。特に好ましい炭化水
素化合物として、環状ホルマールと水との分離効率か
ら、ベンゼンが使用される。
塔の塔頂部から留出する水等を含有する炭化水素化合物
蒸気を凝縮器で凝縮し、これを液−液分離器で水相と分
離して得られる炭化水素化合物を、共沸蒸留塔に還流し
て使用することができる。
水の分離が目的なので、凝縮分離された水相は当然、共
沸蒸留塔の系外に排出されるが、この共沸蒸留塔の系外
に排出される水相の少なくとも1部を、共沸蒸留塔に戻
すことによって、精留効率を大幅に改善させることがで
きるのである。
共沸蒸留塔に循環使用するまたは新たに供給する、炭化
水素化合物および水の全量に対して、炭化水素化合物/
水のモル比を、好適には0.8〜1.2に維持すればよ
い。これによって、共沸蒸留塔からの缶出液の水分を十
分に低下させる範囲で、同伴する炭化水素化合物を安定
的に抑制させることができる。
素化合物の供給段より上段部または両者ともに還流部と
することが好ましい。これによって、共沸組成を作りや
すくなり、共沸蒸留塔から分離した留出水の再供給水
が、缶出液に含まれることを防ぐことができる。
合物の添加量は、環状ホルマールと水の共沸混合物に対
して、好ましくは重量比で0.1〜10、より好ましく
は0.5〜5である。新たに外部から供給すべき炭化水
素化合物としては、炭化水素化合物が共沸蒸留塔の塔頂
留出液、留出ガスおよび缶出液に同伴されるために、蒸
留塔塔内で不足してくる分を補う量に相当する。新たに
外部から供給すべき炭化水素化合物の量は、通常、環状
ホルマールと水の共沸混合物に対して、重量比で0.0
01〜1の範囲である。
塔の圧力は、常圧下および加圧下、減圧下の何れでもよ
い。またこのときの温度は、塔底部ではその圧力下にお
ける環状ホルマールの沸点付近で操作することが好まし
い。また、塔頂部では温度は、同様にその圧力下におけ
る炭化水素化合物、環状ホルマールおよび水の共沸点付
近で操作することが好ましい。
しては、前記第2の蒸留塔と同様、通常公知の蒸留塔が
使用される。棚段塔としては、棚の形式としてバブルキ
ャップ、シーブトレイ、ユニフラックストレイ、フレキ
シトレイ、ナッターフロートバブルトレイ、バラストト
レイ、カスケードトレイ、ベンチュリトレイ、キッテル
トレイ、リサイクリングトレイ、チムニートレイ、ゼッ
トトレイ、ターボグリッドトレイ、リップルトレイ、デ
ュアルフロートレイ、バッフルトレイ等あらゆる形式の
棚段塔が用いられる。また充填塔としては、充填物に関
してリング型、サドル型、ディクソンリング、マクマホ
ンパッキング、スプレーパック、パナパック、グッドロ
イパッキング、ステッドマンパッキング、クロススパイ
ラルパッキング等あらゆる形式の充填塔が用いられる。
続的に製造する方法において、反応蒸留塔を使用し原料
のホルムアルデヒドを反応器に供給し、アルキレングリ
コールを蒸留塔に供給することによって、未反応ホルム
アルデヒドの含有量の少ない環状ホルマールを製造する
ことができる。また、この未反応ホルムアルデヒドの含
有量の少ない環状ホルマールを蒸留し、その後、水と共
沸する炭化水素溶剤と精留することによって、今度は水
分含有量の少ない環状ホルマールを高収率で容易に製造
することができる。本発明の環状ホルマールの連続製造
方法は、経済的であると同時に操作が簡略化でき工業的
意義が大きい。
は、反応器1と蒸留塔2とで構成されている。矢印で示
されているように、反応器1は蒸留塔2と連結されてお
り、蒸留塔2の底部からアルキレングリコールが、反応
器1に供給されるように構成されている。また、反応器
1から、生成物および未反応物が蒸留塔2に供給される
構造になっている。
リコール、ホルマリンおよび触媒を反応器1に初期仕込
みし、反応器1の内温を所定温度にまで加熱する。次い
で、反応器1にホルマリン供給部7からホルマリンを連
続的に供給するとともに、蒸留塔2にアルキレングリコ
ール供給部6からアルキレングリコールを連続的に供給
する。
ルは、反応器1からの未反応ホルムアルデヒドと向流接
触させてホルムアルデヒドを吸収ないしは反応させなが
ら反応器1に入る。一方、ホルムアルデヒドは、未反応
ホルムアルデヒドをアルキレングリコールと向流接触さ
せるため直接反応器1に供給される。この場合、両者の
向流接触を高めるために、アルキレングリコールの蒸留
塔の添加位置は、蒸留塔2の中段以上が好ましい。この
ようにして、主にアルキレングリコールホルマールと水
とからなり、ホルムアルデヒドの少ない留出液(反応蒸
留液)が得られる。また、蒸留塔2塔頂部には、留出液
の一部を還流するために凝縮器(図示せず)を設置する
こともできる。
供給し、連続的に蒸留する。第2の蒸留塔3の底部から
は水が抜き出され、塔頂部からはアルキレングリコール
ホルマールと水の共沸混合物が得られる。
めの共沸蒸留塔4の上段部に連続的に供給される。これ
とは別に、炭化水素化合物が、共沸蒸留塔4の塔頂から
に連続的に供給される。このようにして共沸蒸留塔4に
おける蒸留がなされる。
抜き出される。抜き出された蒸気は凝縮器(図示せず)
で凝縮され、液−液分離器5で炭化水素化合物相と水相
に分離される。この炭化水素化合物は、還流管10を介
して共沸蒸留塔4の塔頂部に連続的に供給される。液−
液分離器5の底部から留出排水9が抜き出される。共沸
蒸留塔4の塔底の缶出部8から、精製アルキレングリコ
ールホルマールが抜き出される。
態様を示すものである。図1の第2の蒸留塔で得られた
共沸混合物は、図2に示した精製のための共沸蒸留塔4
の還流ラインに連続的に供給される。また別に、炭化水
素化合物も還流ラインにより共沸蒸留塔4に連続的に供
給される。共沸蒸留塔4の塔頂部から抜き出された蒸気
は凝縮器(図示せず)で凝縮され、液−液分離器5で炭
化水素化合物相と水相に分離され、得られた炭化水素化
合物は、還流管10を介して共沸蒸留塔4の塔頂部から
連続的に供給される。
き出される。凝縮分離された水相はこのように当然系外
に排出されるが、図示のように、この系外に排出される
水相の少なくとも1部が共沸蒸留塔4に戻される。これ
によって、精留効率を大幅に改善させることができる。
共沸蒸留塔4の塔底の缶出部8から、精製アルキレング
リコールホルマールが抜き出される。
実施態様を示すものである。
なる共沸混合物は、図3に示した共沸蒸留塔4の還流ラ
インに連続的に供給され、それとは別に、炭化水素化合
物も還流ラインにより共沸蒸留塔4に連続的に供給され
る。その後、共沸蒸留塔4の塔頂から抜かれた蒸気は凝
縮器11で凝縮され、液−液分離器5で炭化水素化合物
相と水相に分離される。得られたこの炭化水素化合物は
還流管10を介して共沸蒸留塔4の塔頂部に連続的に供
給される。
くる炭化水素化合物を補うため、炭化水素化合物供給口
12から還流管10を介して炭化水素化合物を補充する
ことができる。そして、共沸蒸留塔4の塔底の缶出部8
から、精製アルキレングリコールホルマールが抜き出さ
れる。
に別の実施態様を示すものである。アルキレングリコー
ルホルマールと水との共沸混合物は、図4に示した共沸
蒸留塔4の還流ラインにより共沸蒸留塔4に連続的に供
給される。また、炭化水素化合物も還流ラインにより共
沸蒸留塔4に連続的に供給される。その後、共沸蒸留塔
4の塔頂部から抜かれた蒸気は凝縮器11で凝縮され、
液−液分離器5で炭化水素化合物相と水相に分離され
る。このようにして得られた炭化水素化合物は、還流管
10を介して共沸蒸留塔4の塔頂部に連続的に供給され
る。ここにおいて、共沸蒸留塔4内で不足してくる炭化
水素化合物を補うため、炭化水素化合物供給口12から
還流管10を介して炭化水素化合物を補充することがで
きる。
相は系外に排出されるが、図示のようにこの水相の少な
くとも1部を共沸蒸留塔4に戻すことによって、精留効
率を大幅に改善させることができる。そして、共沸蒸留
塔4の塔底の缶出部8から、精製エチレングリコールホ
ルマールが抜き出される。
これらの実施例に限定されるものではなく、この発明の
要旨の範囲内で適宜変更して実施することができる。
た反応器1(容量800ml)と蒸留塔2(棚段塔:塔
径30mm、20段、シーブトレイの設置されたオール
ダーショー)から構成された反応蒸留塔を使用した。
4モル)、60%ホルマリン130g(ホルムアルデヒ
ド:2.6モル)および硫酸4gを反応器1に初期仕込
みし、反応器1の内温が120℃になるまで加熱した。
反応器1の内温が120℃になった時点で、反応器1に
ホルマリン供給口7から60%ホルマリンを85g/h
r(ホルムアルデヒド:1.7モル/hr)の流量で連
続的に供給した。そして別に、蒸留塔2の塔底から10
段目の位置にある炭化水素化合物供給口6から、エチレ
ングリコールを106g/hr(1.7モル/hr)の
流量で連続的に供給した。
は、反応器からの未反応ホルムアルデヒドと向流接触し
ながら反応器1に導入され、ホルムアルデヒドとの反応
に供された。
液(反応蒸留液)を得るために120分を要した。この
留分をガスクロマトグラフィーで分析したところ、その
成分は、エチレングリコールホルマール65.4重量
%、水33.7重量%およびホルムアルデヒド0.1重
量%であった。
のエチレングリコール、60%ホルマリンの初期仕込み
量を、エチレングリコール140g(2.3モル)、6
0%ホルマリン200g(ホルムアルデヒド:4モル)
とした以外は、実施例1と同様に実施してエチレングリ
コールホルマールを製造した。得られた留出液(反応蒸
留液)をガスクロマトグラフィーで分析したところ、そ
の成分は、エチレングリコールホルマール62.8重量
%、水33.1重量%、ホルムアルデヒド1.0重量%
であった。
ルムアルデヒド成分のモル比を1以上とした方が、明ら
かにエチレングリコールホルマール中の不純物であるホ
ルムアルデヒドが少ないことが分かる。
塔であるが、蒸留塔2が充填塔で、塔径30mm、蒸留
段数2段、リング型充填物からなる反応蒸留塔を使用し
た。
ル)、60%ホルマリン130g(ホルムアルデヒド:
2.6モル)および硫酸4gを反応器1に初期仕込み
し、反応器1の内温が110℃になるまで加熱した。反
応器1の内温が120℃になった時点で、反応器1に6
0%ホルマリンを85g/hr(ホルムアルデヒド:
1.7モル/hr)の流量で連続的に供給し、また、蒸
留塔2の塔底から1段目の位置に、エチレングリコール
を106g/hr(1.7モル/hr)の流量で連続的
に供給した。
液(反応蒸留液)を得るために120分要した。この留
分をガスクロマトグラフィーで分析したところ、成分
は、エチレングリコールホルマール64.3重量%、水
33.4重量%、ホルムアルデヒド0.5重量%であっ
た。
800ml)と蒸留塔2(棚段塔:塔径30mm、20
段、シーブトレイの設置されたオールダーショー)から
構成された反応蒸留塔を使用した。
ル)、60%ホルマリン130g(ホルムアルデヒド:
2.6モル)および硫酸4gを反応器1に初期仕込み
し、反応器1の内温が120℃になるまで加熱した。反
応器1の内温が120℃になった時点で、反応器1にホ
ルマリン供給口7から60%ホルマリンを85g/hr
(ホルムアルデヒド:1.7モル/hr)の流量で連続
的に供給し、そして蒸留塔2の塔底から10段目の位置
にあるエチレングリコール供給口6から、エチレングリ
コールを106g/hr(1.7モル/hr)の流量で
連続的に供給した。安定した組成の留出液(反応蒸留
液)を得るために120分要した。この留出液をガスク
ロマトグラフィーで分析したところ、成分は、エチレン
グリコールホルマール65.4重量%、水33.7重量
%およびホルムアルデヒド0.1重量%であった。
段塔:塔径30mm、20段、シーブトレイ)に、19
1g/hrの流量で蒸留塔の塔底から10段目の位置に
供給し、塔底温度103℃で連続的に蒸留した。安定し
た組成の留分を得るために120分要した。第2の蒸留
塔3の塔頂から、エチレングリコールホルマール91.
8重量%および水7.6重量%の共沸混合物を得た。
製のための共沸蒸留塔4(棚段塔:塔径30mm、40
段、シーブトレイ)の塔底から10段目の位置に、連続
的に136g/hrの流量で供給し、また、ベンゼンを
共沸蒸留塔4の塔頂から3段目の位置に連続的に16g
/hrの流量で供給した。共沸蒸留塔4における蒸留操
作を、常圧下に、塔底温度77℃で行なった。その後、
塔頂からの蒸気を凝縮し、液−液分離器5でベンゼン相
と水相に分離し、このベンゼン相を367g/hrの流
量で、共沸蒸留塔4の塔頂から1段目の位置に連続的供
給した。
重量%含有した精製エチレングリコールホルマールを1
35g/hrで得た。初期仕込みのエチレングリコール
とホルムアルデヒドに対するエチレングリコールホルマ
ールの収率は、97.5%であった。また、カールフィ
ッシャー法で水分を測定したところ、水分は44ppm
であった。
物(組成:エチレングリコールホルマール91.8重量
%、水7.6重量%)を、図2に示した精製のための共
沸蒸留塔4(棚段塔:塔径30mm、40段、シーブト
レイ)の還流ラインに連続的に136g/hrの流量で
供給し、ベンゼンも還流ラインに連続的に16g/hr
の流量で供給した。共沸蒸留塔4を、常圧下で、塔底温
度77℃で運転した。その後、共沸蒸留塔4の塔頂から
抜き出した蒸気を凝縮し、液−液分離器5でベンゼン相
と水相に分離し、このベンゼンを367g/hrの流量
で塔頂から1段目の位置に連続的供給した。さらに水の
供給を徐々に開始し、最終的に9g/hrの流量で共沸
蒸留塔4の塔頂から、水を連続供給した。塔底の缶出部
8からベンゼンを0.7重量%含有した精製エチレング
リコールホルマール135g/hrを得た。初期仕込み
のエチレングリコールとホルムアルデヒドに対するエチ
レングリコールホルマールの収率は、97.5%であっ
た。また、カールフィッシャー法で水分を測定したとこ
ろ、水分は22ppmであった。
ら10段目の位置にエチレングリコールを供給する代わ
りに、エチレングリコールをホルムアルデヒドとともに
反応器に供給した以外は、実施例4と同様に実施し、エ
チレングリコールホルマールを製造した。これを、実施
例4と同様に分析したところ、成分は、エチレングリコ
ールホルマール63.4重量%、水33.8重量%およ
びホルムアルデヒド1.8重量%であった。本発明の方
が、明らかにエチレングリコールホルマール中の不純物
であるアルデヒドが少ないことがわかる。
2の蒸留塔で蒸留後、共沸蒸留塔4で精製した。エチレ
ングリコールホルマールの収率は91.4%で、カール
フィッシャー法で水分を測定したところ、水分は46p
pmであった。
塔4にベンゼンの代わりにメタノールを添加した以外は
実施例1と同様に実施して、エチレングリコールホルマ
ールを得た。このときのエチレングリコールホルマール
の収率は、97.0%であったが、ガスクロマトグラフ
ィーで水分を測定したところ、6.5重量%の水分が残
っていた。
lの反応器1と蒸留塔2(棚段塔:塔径30mm、20
段、シーブトレイ)から構成された反応蒸留塔を使用し
た。
ル)、60%ホルマリン130g(ホルムアルデヒド:
2.6モル)および硫酸4gを反応器に初期仕込みし、
反応器1の内温が120℃になるまで加熱した。反応器
1の内温が120℃になった時点で、反応器1に60%
ホルマリンを85g/hr(ホルムアルデヒド:1.7
モル/hr)、また、蒸留塔2にエチレングリコールを
106g/hr(1.7モル/hr)の流量で連続的に
供給し、還流比0.5で運転した。安定した組成の留出
液(反応蒸留液)を得るために120分要した。この留
出液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、その
成分は、エチレングリコールホルマール65.4重量
%、水33.7重量%およびホルムアルデヒド0.1重
量%であった。この留出液を第2の蒸留塔3(棚段塔:
塔径30mm、20段、シーブトレイ)に供給し、常
圧、74℃に加熱し、還流比0.6で蒸留し、第2の蒸
留塔3の塔頂からエチレングリコールホルマール91.
8重量%、水7.6重量%の共沸物を得た。
と水の共沸混合物を、図1に示した共沸蒸留塔(棚段
塔:塔径30mm、40段、シーブトレイ)の塔底から
10段目の位置に連続的に211g/hrの流量で供給
し、ベンゼンを塔頂から3段目の位置に連続的に24g
/hrの流量で供給した。常圧下、塔底温度77℃で運
転し、その後、塔頂からの蒸気を凝縮し、液−液分離器
でベンゼン相と水相に分離し、このベンゼン相を570
g/hrの流量で塔頂から連続的に供給した。塔底から
精製されたエチレングリコールホルマールを得、カール
フィッシャー法で測定したところ、水の含有量は40p
pmで、ベンゼンの含有量は12重量%であった。
グリコールホルマール91.8重量%、水7.6重量%
の共沸物を、Fig.3に示した共沸蒸留塔4(棚段塔:塔
径30mm、40段、シーブトレイ)の還流ラインに連
続的に211g/hrの流量で供給し、ベンゼンも還流
ラインに連続的に24g/hrの流量で供給した。常圧
下、塔底温度77℃で運転し、その後、共沸蒸留塔4の
塔頂からの蒸気を凝縮器11で凝縮し、液−液分離器5
でベンゼン相と水相に分離し、このベンゼン相を570
g/hrの流量で共沸蒸留塔4の塔頂から連続的に供給
した。共沸蒸留塔4の塔底から精製されたエチレングリ
コールホルマールを得た。カールフィッシャー法で測定
したところ、水の含有量は20ppmで、ベンゼンの含
有量は12重量%と変わらなかった。
グリコールホルマール91.8重量%、水7.6重量%
の共沸物を、図4に示した共沸蒸留塔4(棚段塔:塔径
30mm、40段、シーブトレイ)の還流ラインに連続
的に211g/hrの流量で供給し、ベンゼンも還流ラ
インに連続的に24g/hrの流量で供給した。常圧
下、塔底温度77℃で運転し、その後、塔頂からの蒸気
を凝縮器11で凝縮し、液−液分離器5でベンゼン相と
水相に分離し、このベンゼン相を570g/hrの流量
で共沸蒸留塔4の塔頂から連続的に供給し、さらに水相
の供給を徐々に開始し、最終的に14g/hrの流量で
塔頂から連続供給した。共沸蒸留塔4の留出、缶出組成
が安定したところで、共沸蒸留塔4の塔底から精製され
たエチレングリコールホルマールを得た。カールフィッ
シャー法で測定したところ、水の含有量は20ppm
で、ベンゼンの含有量は0.8重量%であった。
工程から精製工程を通じて、不純物の少ない環状ホルマ
ールを一貫した工程で製造することができ、特にホルム
アルデヒドおよび水分の少ない環状ホルマールを連続的
に容易かつ簡便な方法で、しかも大きな精留効率で製造
することができる。
明するための概略工程図である。
を説明するための概略工程図である。
工程図である。
工程図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 反応器と蒸留塔を備えた反応蒸留塔を用
いて、アルキレングリコールとホルムアルデヒドを触媒
の存在下に反応させ環状ホルマールを製造する方法にお
いて、アルキレングリコールを反応蒸留塔の蒸留塔から
反応器に連続的に供給するとともに、ホルムアルデヒド
を反応蒸留塔の反応器に連続的に供給して、両成分を反
応せしめすることを特徴とする環状ホルマールの連続製
造方法。 - 【請求項2】 前記蒸留塔に供給されたアルキレングリ
コールを、該反応器からの未反応ホルムアルデヒドと向
流接触させてホルムアルデヒドを吸収ないしは反応させ
ながら反応器1に導入し、ホルムアルデヒドと反応せし
めることを特徴とする請求項1に記載の環状ホルマール
の連続製造方法。 - 【請求項3】 前記反応器中のアルキレングリコール成
分とホルムアルデヒド成分のモル比を1以上に保ち、か
つ、該蒸留塔と該反応器に連続的に供給されるアルキレ
ングリコールとホルムアルデヒドの量を実質的に等モル
とすることを特徴とする請求項1または2に記載の環状
ホルマールの連続製造方法。 - 【請求項4】 アルキレングリコールが、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、および1,4−ブタン
ジオールの群から選択された少なくとも1種であること
を特徴とする請求項1、2または3に記載の環状ホルマ
ールの連続製造方法。 - 【請求項5】 前記蒸留塔の蒸留段数が2以上である反
応蒸留塔を使用することを特徴とする請求項1、2、3
または4に記載の環状ホルマールの連続製造方法。 - 【請求項6】 該反応蒸留塔の蒸留塔として、棚段塔及
び/又は充填塔を使用することを特徴とする請求項1、
2、3、4または5に記載の環状ホルマールの連続製造
方法。 - 【請求項7】 反応器と蒸留塔を備えた反応蒸留塔を用
いて、アルキレングリコールとホルムアルデヒドを触媒
の存在下に反応させ環状ホルマールの製造方法におい
て、(1)アルキレングリコールを反応蒸留塔の蒸留塔
から反応器に連続的に供給するとともに、ホルムアルデ
ヒドを反応蒸留塔の反応器に連続的に供給して、両成分
を反応せしめ、該反応蒸留塔の塔頂部から水と環状ホル
マールを含む反応蒸留液を連続的に得る工程、(2)上
記工程(1)で得られた水と環状ホルマールを含有する
反応蒸留液を、第2の蒸留塔に連続的に供給して、環状
ホルマールと水の共沸混合物を連続的に得る工程、
(3)上記工程(2)で得られた環状ホルマールと水の
共沸混合物を共沸蒸留塔に供給するとともに、さらに水
との共沸点が環状ホルマールの沸点以下である炭化水素
化合物を該共沸蒸留塔に供給して、連続的に蒸留し、該
共沸蒸留塔の塔頂部から炭化水素と水の共沸混合物を
得、塔底部から水が除去された環状ホルマールを連続的
に得る工程、の各工程からなることを特徴とする環状ホ
ルマールの連続製造方法。 - 【請求項8】 前記工程(1)において、該反応器中の
アルキレングリコール成分とホルムアルデヒド成分のモ
ル比を1以上に保ち、かつ、該蒸留塔と該反応器に連続
的に供給されるアルキレングリコールとホルムアルデヒ
ドの量を実質的に等モルとすることを特徴とする請求項
7に記載の環状ホルマールの連続製造方法。 - 【請求項9】 前記アルキレングリコールが、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、および1,4−ブ
タンジオールの群から選択された少なくとも1種である
ことを特徴とする請求項7または8に記載の環状ホルマ
ールの連続製造方法。 - 【請求項10】 前記工程(3)において、該炭化水素
化合物がシクロペンタン、シクロヘキセンおよびベンゼ
ンの群から選択された少なくとも1種であることを特徴
とする請求項7、8または9に記載の環状ホルマールの
連続製造方法。 - 【請求項11】 前記工程(3)において、環状ホルマ
ールと水の共沸混合物を共沸蒸留塔の還流部または上段
部に供給することを特徴とする請求項7、8、9または
10に記載の環状ホルマールの連続製造方法。 - 【請求項12】 前記工程(3)において、共沸蒸留塔
からの留出水の全量を系外に排出するのではなく少なく
とも1部を、該共沸蒸留塔に還流させることを特徴とす
る請求項7、8、9、10または11に記載の環状ホル
マールの連続製造方法。 - 【請求項13】 蒸留によって、水を含有する環状ホル
マールから水を除去する精製方法において、水を含有す
る環状ホルマールに、水との共沸点が環状ホルマールの
沸点以下である炭化水素化合物を添加して連続的に蒸留
することを特徴とする環状ホルマールの連続精製方法。 - 【請求項14】 前記環状ホルマールが、エチレングリ
コールホルマール、ジエチレングリコールホルマールお
よび1,4−ブタンジオールホルマールの群から選択さ
れた少なくとも1種であることを特徴とする請求項13
に記載の環状ホルマールの連続精製方法。 - 【請求項15】 前記炭化水素化合物が、シクロペンタ
ン、シクロヘキセンおよびベンゼンの群から選ばれた少
なくとも1種であることを特徴とする請求項13または
14に記載の環状ホルマールの連続精製方法。 - 【請求項16】 水を含有する環状ホルマールを、蒸留
塔の還流部または上段部に供給することを特徴とする請
求項13、14または15に記載の環状ホルマールの連
続精製方法。 - 【請求項17】 前記蒸留塔の留出水の全量を系外に排
出するのではなく少なくとも1部を該蒸留塔に還流させ
ることを特徴とする請求項13、14、15または16
に記載の環状ホルマールの連続的精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01616598A JP4029454B2 (ja) | 1997-01-29 | 1998-01-28 | 環状ホルマールの連続製造方法 |
Applications Claiming Priority (11)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1522697 | 1997-01-29 | ||
JP1522797 | 1997-01-29 | ||
JP1522897 | 1997-01-29 | ||
JP9-213753 | 1997-08-07 | ||
JP9-15227 | 1997-08-07 | ||
JP21375397 | 1997-08-07 | ||
JP9-15226 | 1997-08-07 | ||
JP9-213752 | 1997-08-07 | ||
JP21375297 | 1997-08-07 | ||
JP9-15228 | 1997-08-07 | ||
JP01616598A JP4029454B2 (ja) | 1997-01-29 | 1998-01-28 | 環状ホルマールの連続製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11106382A true JPH11106382A (ja) | 1999-04-20 |
JP4029454B2 JP4029454B2 (ja) | 2008-01-09 |
Family
ID=27548571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01616598A Expired - Lifetime JP4029454B2 (ja) | 1997-01-29 | 1998-01-28 | 環状ホルマールの連続製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4029454B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010126086A1 (ja) | 2009-05-01 | 2010-11-04 | 出光興産株式会社 | αβ不飽和カルボン酸-N,N二置換アミド及び3-アルコキシカルボン酸-N,N二置換アミドの製造方法 |
JP2021524502A (ja) * | 2018-05-18 | 2021-09-13 | ビーエイエスエフ・ソシエタス・エウロパエアBasf Se | ジオキソランを製造するための方法 |
-
1998
- 1998-01-28 JP JP01616598A patent/JP4029454B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010126086A1 (ja) | 2009-05-01 | 2010-11-04 | 出光興産株式会社 | αβ不飽和カルボン酸-N,N二置換アミド及び3-アルコキシカルボン酸-N,N二置換アミドの製造方法 |
EP2664610A1 (en) | 2009-05-01 | 2013-11-20 | Idemitsu Kosan Co., Ltd | Method for producing alpha,beta-unsaturated carboxylic acid-N,N-disubstituted amide and method for producing 3-alkoxycarboxylic acid-N,N-disubstituted amide |
JP2021524502A (ja) * | 2018-05-18 | 2021-09-13 | ビーエイエスエフ・ソシエタス・エウロパエアBasf Se | ジオキソランを製造するための方法 |
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JP4029454B2 (ja) | 2008-01-09 |
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