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JPH1092804A - 多孔質誘電体膜の製造方法 - Google Patents

多孔質誘電体膜の製造方法

Info

Publication number
JPH1092804A
JPH1092804A JP24755696A JP24755696A JPH1092804A JP H1092804 A JPH1092804 A JP H1092804A JP 24755696 A JP24755696 A JP 24755696A JP 24755696 A JP24755696 A JP 24755696A JP H1092804 A JPH1092804 A JP H1092804A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
solvent
organic film
temperature
atmosphere
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24755696A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Hasegawa
利昭 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP24755696A priority Critical patent/JPH1092804A/ja
Publication of JPH1092804A publication Critical patent/JPH1092804A/ja
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  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発砲剤を用いて多孔質低誘電率膜を製造する
と、気泡の発生が不安定になるため、膜中に微小な気泡
を有し、かつ安定的な構造を形成することが困難であっ
た。 【解決手段】 基板11上に、溶媒に溶かしたフルオロ
カーボン系樹脂を塗布して膜(有機膜15)を形成した
後、有機膜15をフルオロカーボン系樹脂のガラス転移
温度よりも高くその熱分解温度よりも低い温度雰囲気
で、かつこの温度雰囲気における溶媒の飽和蒸気圧より
も低い圧力雰囲気で熱処理を行って、多孔質誘電体膜1
7を製造する方法であり、上記フルオロカーボン樹脂に
は、例えばポリテトラフルオロエチレンおよびパラジオ
キソールの混合物からなるものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質誘電体膜の
製造方法に関する。詳しくは、0.25μmルール以下
の半導体装置の層間絶縁膜に用いられる多孔質誘電体膜
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化、低消費電力化、高
速化等の要求にともない、それらを実現するための手段
の一つとして層間絶縁膜の低誘電率化が提案されてい
る。現在提案されている低誘電率膜は、炭素原子やフッ
素原子を含有することで誘電率を下げている。現在のと
ころ、誘電率が1.5〜2.5程度のものが実現されて
いる。
【0003】炭素原子を含む低誘電率材料では、有機S
OG(比誘電率=3.0〜3.5程度)、ポリイミド
(比誘電率=3.0〜3.5程度)、ポリパラキシリレ
ン(比誘電率=2.4程度)などが知られている。これ
らの材料は、炭素原子、いわゆるアルキル基を材料中
に含むことでその材料の密度を下げること、および、
分子自身の分極率を低くすること、によって低誘電率
(比誘電率=2.4〜3.5程度)になっていると言わ
れている。また、これらの材料は、単に、誘電率が低い
だけではなく、半導体装置の材料として不可欠な耐熱性
をも有している。有機SOGはシロキサン構造を持つこ
とで、ポリイミドはイミド結合を有することで、ポリパ
ラキシリレンはベンゼン環のポリマーとなることで、そ
れぞれ耐熱性が確保されている。
【0004】一方、フッ素原子を含む低誘電率材料は、
酸フッ化ケイ素(SiOF)(比誘電率=3.2〜3.
7程度)が有名である。この材料は、シリコン−酸素
−シリコン(Si−O−Si)の結合をフッ素原子によ
り終端することでその密度を下げること、フッ素自身
の分極率が低いこと、などが原因となって誘電率を下げ
ている。当然のことながら、この材料も半導体装置の材
料として不可欠な耐熱性を有している。
【0005】また、最近では半導体装置にとって有害な
フッ素を用いずに、既に従来の半導体装置に用いられて
いるホウ素を用いて誘電率を下げるという提案も成され
ている。ホウ素原子を含む低誘電率材料は、前記フッ素
原子を含む低誘電率材料と同様に、ホウ素自身の分極
率が低いこと、Si−O−Siというネットワークを
短くすること、密度を下げること、などが原因となっ
て誘電率を下げている。
【0006】そして、上記のような低誘電率材料からな
る膜の誘電率をさらに下げようとする提案もなされてい
る。それは、発砲剤を添加した低誘電率材料を用いて膜
を形成した後、その膜に熱処理を施すことによって、添
加した発砲剤の作用により膜中に気泡を発生させること
で、多孔質な低誘電率膜を形成するという製造方法であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の多孔質低誘電率
膜の製造方法では、発砲剤を用いているため、気泡の発
生が不安定になって、膜中にサブクォーターミクロンサ
イズ以下の微小な気泡を有する構造を、安定な構造とな
るように形成することができなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされた多孔質誘電率膜の製造方法であ
る。すなわち、溶媒に溶かしたフルオロカーボン系樹脂
を基板上に塗布して有機膜を形成した後、その有機膜を
フルオロカーボン系樹脂のガラス転移温度よりも高く熱
分解温度よりも低い温度雰囲気で、かつその温度雰囲気
における上記溶媒の飽和蒸気圧よりも低い圧力雰囲気で
熱処理を行うという製造方法である。
【0009】フルオロカーボン系樹脂のようなガラス転
移温度を有する材料は、その材料のガラス転移温度を超
えると上記有機膜を構成している分子がブラウン運動を
開始すると言われている。そしてブラウン運動が開始さ
れると、有機膜を構成している分子が大きく振動を始
め、有機膜中にミクロ(例えばサブクォータミクロンサ
イズ以下)な空隙を形成する。そのため、有機膜中の溶
媒はその空隙を通ることにより外部へ放出され易くな
る。また、有機膜の変形も容易になる。このとき、有機
膜を取り巻く雰囲気を溶媒の飽和蒸気圧よりも低い圧力
雰囲気にすると溶媒が気化する。すなわち、有機膜の構
成分子から溶媒が脱離する。その際に、有機膜中に小さ
な気泡(空洞)を生じる。それは溶媒の脱離にともなっ
て溶媒の体積が急激に膨張するためである。言い換えれ
ば、溶媒を気化させるためには溶媒の体積膨張する力が
外圧よりも大きい必要がある。そのため、有機膜を取り
巻く雰囲気を、その温度雰囲気における溶媒の飽和蒸気
圧よりも低い圧力雰囲気にしている。なお、有機膜を取
り巻く圧力雰囲気は、溶媒の飽和蒸気圧よりも低ければ
よいのではあるが、その下限は現実には工業的な真空と
なる。この工業的な真空とは、真空ポンプによって真空
引きを行って到達できるような圧力雰囲気である。
【0010】一方、上記有機膜を取り巻く雰囲気が溶媒
の飽和蒸気圧以上の圧力雰囲気であると、溶媒は気化し
ない。またフルオロカーボン系樹脂のようなガラス転移
温度を有する材料は、その材料のガラス転移温度以下に
ある場合には有機膜を構成している分子がブラウン運動
を起こさないので、その内部に存在する溶媒は揮発しな
い。
【0011】以上の原理を、溶媒に溶かしたフルオロカ
ーボン系樹脂を塗布して形成した有機膜に適用すると、
誘電率が1.5程度のいわゆる低誘電率膜を実現するこ
とができる。上記フルオロカーボン系樹脂としては、ポ
リテトラフルオロエチレンとパラジオキソールの混合物
〔アモルファステフロンと呼んでいるもので、例えばデ
ュポン社製:テフロンAF(商品名)〕を用いる。また
アモルファステフロンの溶媒には、フルオロカーボン系
溶媒〔例えば3M社製:フロリナート(商品名)〕を用
いる。また、フルオロカーボン系樹脂の種類によってガ
ラス転移温度は150℃〜300℃程度の範囲で異な
る。したがって、基板温度は、有機膜中でのブラウン運
動が活発になるようにフルオロカーボン系樹脂のガラス
転移温度よりも例えば20℃〜30℃程度高い温度に保
つことが好ましい。さらに、熱処理雰囲気は、例えば一
般の真空ポンプ(ロータリーポンプ、ドライポンプ等)
によって真空に引くことにより、溶媒の蒸気圧以下の圧
力雰囲気になる。そのため、溶媒が揮発し易くなり、そ
の揮発する力で有機膜中にサブクォータミクロンサイズ
以下の気泡(空洞)が発生するようになる。
【0012】このようにして、有機膜中にサブクォータ
ミクロンサイズ以下の細かい気泡(空洞)を有する構造
を形成することにより、従来の低誘電率膜よりもさらに
低い誘電率となる有機膜が安定した状態で形成される。
したがって、有機膜中に気泡(空洞)を安定して形成す
るためには上記本発明の製造方法のように、ガラス転移
温度を有する材料を、ガラス転移温度よりも高くその材
料の熱分解温度よりも低い温度に加熱した状態で、かつ
溶媒の蒸気圧以下の雰囲気中に放置することが必要にな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態の一例を、
図1の製造工程図によって説明する。
【0014】図1の(1)に示すように、基板(例えば
シリコン基板)11上に酸化シリコン膜12を例えば5
00nmの厚さに形成する。この酸化シリコン膜12の
形成方法は、例えばモノシラン(SiH4 )と酸素(O
2 )とを原料ガスに用いた化学的気相成長(以下CVD
という)法によって行う。あるいは、テトラエトキシシ
ラン(TEOS)と酸素(O2 )ガスを原料ガスに用い
たプラズマCVD法によって行う。
【0015】次いで上記酸化シリコン膜12上に金属配
線13を形成する。まず配線層(図示省略)を、例えば
スパッタリングによって、シリコンを含むアルミニウム
で形成する。そしてリソグラフィー技術により金属配線
の形成予定領域の配線層上にレジストパターン(図示省
略)を形成する。続いてそのレジストパターンをマスク
に用いて配線層をエッチングすることによって、上記配
線層からなる上記金属配線13を形成する。
【0016】次に、テトラエトキシシランと酸素とを原
料ガスに用いたプラズマCVD法によって、上記酸化シ
リコン膜12上に上記金属配線13を覆う酸化シリコン
膜14を、例えば100nmの厚さに形成する。この膜
厚は、金属配線13上の膜厚であり、金属配線13間の
いわゆるトレンチ部分では上記膜厚よりも薄く形成され
る。そして上記酸化シリコン膜14は、後に形成される
フルオロカーボン膜から脱離してくるガス〔例えばフッ
化炭素(Cx Fy )〕から、金属配線13を保護する作
用を有する。したがって、必ずしも必要ではない。
【0017】次に図1の(2)に示すように、回転塗布
法によって、上記酸化シリコン膜14上に、フルオロカ
ーボン系溶媒に溶かしたフルオロカーボン系樹脂を基板
11上に塗布し、例えば500nmの厚さの有機膜15
を形成した。上記フルオロカーボン系樹脂としては、化
学式〔1〕に示されるような材料であるポリテトラフル
オロエチレン系樹脂、例えばガラス転移温度が160℃
で熱分解温度が450℃の通称アモルファステフロンと
呼ばれているデュポン社製のテフロンAF(商品名)を
用いた。このフルオロカーボン系樹脂は、化学式(1)
に示す構造を有するものであれば、いかなるものであっ
てもよい。またこのフルオロカーボン系溶媒としては、
一例として、3M社製のフロリナート(商品名)と呼ば
れているものを用いた。上記回転塗布条件は、例えば回
転数を3000rpmとした。
【0018】
【化1】
【0019】その後図1の(3)に示すように、その温
度雰囲気における溶媒の飽和蒸気圧よりも低い圧力雰囲
気(ただし工業的な真空よりも高い圧力雰囲気)とし
て、例えば10Paの雰囲気で、かつテフロンAFのガ
ラス転移温度である160℃よりも高くその熱分解温度
である420℃よりも低い温度の200℃で5分間のベ
ーキングを行う。このベーキングによって、有機膜15
内の溶媒のおよそ99%程度は揮発する。そして溶媒が
揮発することによって有機膜15の内部にサブクォータ
ミクロンサイズ以下の細かい気泡(空洞)16が形成さ
れる。
【0020】さらに図1の(4)に示すように、溶媒の
飽和蒸気圧よりも低い圧力雰囲気(ただし工業的な真空
よりも高い圧力雰囲気)として、例えば10Paの雰囲
気で、かつテフロンAFのガラス転移温度(160℃)
よりも高くその熱分解温度(450℃)よりも低い温度
の400℃で30分間のアニーリングを行う。このアニ
ーリングによって、上記有機膜15は、気泡(空洞)1
6を形成した状態で完全に溶媒が揮発され、硬化して、
多孔質誘電体膜17になる。この多孔質誘電体膜17
は、1.2〜1.8程度の比誘電率を有する。
【0021】その後、上記多孔質誘電体膜17上に酸化
シリコン膜18を500nmの厚さに形成する。この酸
化シリコン膜18の形成方法は、例えばモノシラン(S
iH 4 )と酸素(O2 )とを原料ガスに用いた化学的気
相成長(以下CVDという)法による。あるいは、テト
ラエトキシシラン(TEOS)と酸素(O2 )ガスを原
料ガスに用いたプラズマCVD法による。
【0022】上記第1実施形態の製造方法では、溶媒に
溶かしたフルオロカーボン系樹脂を塗布して形成した有
機膜15をフルオロカーボン系樹脂のガラス転移温度よ
りも高くその熱分解温度よりも低い温度雰囲気で、かつ
その温度雰囲気における上記溶媒の飽和蒸気圧よりも低
い圧力雰囲気で熱処理を行うことから、有機膜15中か
ら溶媒が揮発して、有機膜15中にサブクォータミクロ
ンサイズ以下の細かい気泡(空洞)16を有する多孔質
誘電体膜17が形成される。
【0023】この気泡(空洞)16が形成される機構
は、前記作用の項で説明したのと同様である。すなわ
ち、ガラス転移温度を超える温度でベーキングすること
により、有機膜15を構成している分子がブラウン運動
を開始して、分子が大きく振動を始める。そのため、有
機膜15中にミクロ(例えばサブクォータミクロンサイ
ズ以下)な空隙が形成され、その空隙を有機膜15中の
溶媒が通ることにより外部へ放出され易くなる。このと
き、有機膜15の表面側の圧力雰囲気が溶媒の飽和蒸気
圧よりも低い圧力(10Pa)であるため、溶媒は気化
する。その際に溶媒の体積が急激に膨張するため、有機
膜15中に上記気泡(空洞)16を生じる。なお、有機
膜15を取り巻く圧力雰囲気は、溶媒の飽和蒸気圧より
も低ければよいが、その下限は現実には工業的な真空と
なる。この工業的な真空とは、真空ポンプによる真空引
きによって到達できる圧力雰囲気のことである。
【0024】また、ベーキング温度を調整することによ
って、気泡(空洞)16の大きさを制御することができ
る。例えば温度を低くすれば気泡(空洞)16は小さく
なり、温度を高くすれば気泡(空洞)16は大きくな
る。そして安定的に気泡(空洞)16を形成するには、
上記ベーキングをフルオロカーボン系樹脂のガラス転移
温度よりも20℃〜30℃程度高い温度で行うことが好
ましい。つまり、その温度範囲では有機膜15中の分子
が好適にブラウン運動を始めるので、それによってサブ
クォータミクロンサイズ以下の気泡(空洞)16が発生
し易くなるからである。ちなみに従来は、気泡を形成し
ないように有機膜15をベーキングしていた。そのベー
キング温度はガラス転移温度+10℃以内であった。ま
たベーキング温度が高すぎると気泡(空洞)16が大き
くなりので、多孔質誘電体膜18の膜質が劣化すること
になる。
【0025】次に第2実施形態をの一例を、前記図2の
製造工程図によって説明する。
【0026】図2の(1)に示すように、前記第1実施
形態の図1の(1)で説明したのと同様にして、基板
(シリコン基板)11上に酸化シリコン膜12を500
nmの厚さに形成した後、その上面に金属配線13を形
成する。さらに酸化シリコン膜12上に上記金属配線1
3を覆う酸化シリコン膜14を例えば100nmの厚さ
に形成する。
【0027】次に図2の(2)に示すように、酸化二窒
素(N2 O)ガスを用いたプラズマを上記酸化シリコン
膜14に照射して、酸化シリコン膜14の表面を活性化
する。すなわち、プラズマ照射によって酸化シリコン膜
14の表面の酸素原子が取れてダングリングボンドが形
成される。そのため、酸化シリコン膜14の表面は反応
活性の表面となる。上記プラズマ照射を行うに際して
は、一例として平行平板型のプラズマ発生装置を用い、
RF(13.56MHz)パワーは300Wに設定して
上記プラズマ照射を行った。
【0028】次に図2の(3)に示すように、CF
3 (CF2 n CH2 SiCl3 、CF 3 (CF2 n
CH2 Si(OMe)3 あるいはCF3 (CF2 n
2 Si(OH)3 なる化学式で表されるような、いわ
ゆるシランカップリング剤を、回転塗布法によって上記
活性化した酸化シリコン膜14の表面に塗布してシラン
カップリング膜21を形成する。なお、上記化学式中、
Meはメチル基を表す。
【0029】次に図2の(4)に示すように、前記第1
実施形態の図1の(2)〜(4)によって説明したのと
同様にして、回転塗布法によって、フルオロカーボン系
溶媒(例えばフロリナート)に溶かした化学式〔1〕で
示されるような構造を有するフルオロカーボン系樹脂
(例えばテフロンAF)を、シランカップリング剤を塗
布して活性化した上記酸化シリコン膜14上に塗布し、
例えば500nmの厚さの有機膜15を形成した。その
後、有機膜15をベーキングして、有機膜15中に気泡
(空洞)16を形成する。さらに有機膜15をアニーリ
ングして、多孔質誘電体膜17を形成する。次いで多孔
質誘電体膜17上に酸化シリコン膜18を例えば500
nmの厚さに形成する。
【0030】上記第2実施形態では、前記第1実施形態
で説明したのと同様の作用、効果が得られるとともに、
酸化シリコン膜14の表面をプラズマ照射して活性化し
た後、シランカップリング剤を塗布し、それから、上記
酸化シリコン膜14上に有機膜15を形成したことか
ら、有機膜15と酸化シリコン膜14との密着性が高め
られる。
【0031】次に第3実施形態を説明する。この第3実
施形態は、前記第1実施形態または前記第2実施形態に
おいて多孔質誘電体膜17の形成方法のみが異なる。し
たがって、ここでは、多孔質誘電体膜17の形成方法の
みを説明する。
【0032】フルオロカーボン系樹脂には、化学式
〔2〕に示す構造を有するようなシクロポリマライズド
フロリネーテッドポリマー系樹脂〔例えばサイトップ
(商品名)〕を用い、溶媒にはフルオロカーボン系溶媒
〔例えば3M社製:フロリナート(商品名)〕を用い
る。上記フルオロカーボン系樹脂は、シクロポリマライ
ズドフロリネーテッドポリマー系樹脂に限定されること
はなく、化学式〔2〕に示されるような構造を有する材
料であればよい。
【0033】
【化2】
【0034】まず、上記シクロポリマライズドフロリネ
ーテッドポリマー系樹脂(サイトップ)をフルオロカー
ボン系溶媒(例えばフロリナート)に溶かす。そして回
転塗布法によって、上記フロリナートに溶かしたサイト
ップを基板上に塗布し、例えば500nmの厚さの有機
膜を形成する。上記回転塗布条件は、例えば回転数を3
000rpmとした。その後、その温度雰囲気における
溶媒の飽和蒸気圧よりも低い圧力雰囲気(ただし工業的
真空よりも高い圧力雰囲気)として、例えば10Paの
雰囲気で、かつサイトップのガラス転移温度である12
0℃よりも高くその熱分解温度である420℃よりも低
い温度の150℃で5分間のベーキングを行う。このベ
ーキングによって、有機膜内の溶媒のおよそ99%程度
は揮発する。そして溶媒が揮発することによって有機膜
の内部にサブクォータミクロンサイズ以下の細かい気泡
(空洞)が形成される。
【0035】さらに溶媒の飽和蒸気圧よりも低い圧力雰
囲気(ただし工業的真空よりも高い圧力雰囲気)とし
て、例えば10Paの雰囲気で、かつサイトップのガラ
ス転移温度(120℃)よりも高くその熱分解温度(4
50℃)よりも低い温度の300℃で30分間のアニー
リングを行う。このアニーリングによって、上記有機膜
は、気泡(空洞)を形成した状態で完全に溶媒が揮発さ
れて硬化し、多孔質誘電体膜になる。この多孔質誘電体
膜は、1.2〜1.8程度の比誘電率を有する。
【0036】上記第3実施形態では、前記第1実施形態
で説明したのと同様の作用、効果が得られる。また、前
記第2実施形態のように、プラズマ照射による活性化処
理およびシランカップリング剤の塗布を行えば、前記第
2実施形態で説明したのと同様の作用、効果が得られ
る。
【0037】次に第4実施形態を説明する。この第4実
施形態は、前記第3実施形態と同様に前記第1実施形態
または前記第2実施形態において多孔質誘電体膜の形成
方法のみが異なる。したがって、ここでは、多孔質誘電
体膜の形成方法のみを説明する。
【0038】フルオロカーボン系樹脂には化学式〔3〕
に示す構造を有するようなフッ化ポリアリルエーテル系
樹脂〔例えばFLARE(商品名)〕を用い、溶媒には
フルオロカーボン系溶媒〔例えば3M社製:フロリナー
ト(商品名)〕を用いる。上記フルオロカーボン系樹脂
は、フッ化ポリアリルエーテル系樹脂に限定されること
はなく、化学式〔3〕に示されるような構造を持つ材料
であればよい。
【0039】
【化3】
【0040】まず、上記フッ化ポリアリルエーテル系樹
脂〔例えばFLARE(商品名)〕をフルオロカーボン
系溶媒〔例えばフロリナート(商品名)〕に溶かす。そ
して回転塗布法によって、上記フロリナートに溶かした
FLAREを基板上に塗布し、例えば500nmの厚さ
の有機膜を形成する。上記回転塗布条件は、例えば回転
数を3000rpmとした。その後、その温度雰囲気に
おける溶媒の飽和蒸気圧よりも低い圧力雰囲気(ただし
工業的真空よりも高い圧力雰囲気)として、例えば10
Paの雰囲気で、かつサイトップのガラス転移温度であ
る260℃よりも高くその熱分解温度である500℃よ
りも低い温度の350℃で5分間のベーキングを行う。
このベーキングによって、有機膜内の溶媒のおよそ99
%程度は揮発する。そして溶媒が揮発することによって
有機膜の内部にサブクォータミクロンサイズ以下の細か
い気泡(空洞)が形成される。
【0041】さらに溶媒の飽和蒸気圧よりも低い圧力雰
囲気(ただし工業的真空よりも高い圧力雰囲気)とし
て、例えば10Paの雰囲気で、かつサイトップのガラ
ス転移温度(260℃)よりも高くその熱分解温度(5
00℃)よりも低い温度の450℃で30分間のアニー
リングを行う。このアニーリングによって、上記有機膜
は、気泡(空洞)を形成した状態で完全に溶媒が揮発さ
れて硬化し、多孔質誘電体膜になる。この多孔質誘電体
膜は、1.2〜1.8程度の比誘電率を有する。
【0042】なお、上記FLAREには熱分解温度が5
00℃程度のものを用いたが、半導体装置の製造プロセ
スでは、アルミニウム(Al)配線を形成した後の工程
では、通常、450℃以下の温度の熱工程しか行えな
い。そのため、上記アニーリングは450℃で行った。
【0043】上記第4実施形態では、前記第1実施形態
で説明したのと同様の作用、効果が得られる。また、前
記第2実施形態のように、プラズマ照射による活性化処
理およびシランカップリング剤の塗布を行えば、前記第
2実施形態で説明したのと同様の作用、効果が得られ
る。
【0044】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
溶媒に溶かしたフルオロカーボン系樹脂を基板上に塗布
して形成した有機膜を、フルオロカーボン系樹脂のガラ
ス転移温度よりも高く熱分解温度よりも低い温度雰囲気
で熱処理を行うので、有機膜中にミクロな空隙が形成さ
れ、有機膜中の溶媒はその空隙を通ることにより外部へ
放出され易くなる。しかも上記温度雰囲気における圧力
雰囲気は上記溶媒の飽和蒸気圧よりも低い状態になって
いるので、溶媒は気化され、有機膜中に小さな気泡(空
洞)を生じさせることができる。よって、有機膜中にミ
クロな気泡(空洞)を有する構造を安定的に形成するこ
とができ、かつ従来のいわゆる低誘電率膜よりも比誘電
率が低い多孔質誘電体膜(比誘電率1.2〜1.8程
度)を形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる第1実施形態の製造工程図であ
る。
【図2】第2実施形態の製造工程図である。
【符号の説明】
11 基板 15 有機膜 17 多孔質誘電体膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質誘電体膜を形成する方法であっ
    て、 基板上に、溶媒に溶かしたフルオロカーボン系樹脂を塗
    布して有機膜を形成した後、 前記有機膜を前記フルオロカーボン系樹脂のガラス転移
    温度よりも高く該フルオロカーボン系樹脂の熱分解温度
    よりも低い温度雰囲気で、かつ該温度雰囲気における前
    記溶媒の飽和蒸気圧よりも低い圧力雰囲気で熱処理を行
    うことを特徴とする多孔質誘電体膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多孔質誘電体膜の製造方
    法において、 前記フルオロカーボン樹脂はポリテトラフルオロエチレ
    ンおよびパラジオキソールの混合物からなることを特徴
    とする多孔質誘電体膜の製造方法。
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